JP2007138135A - 赤色着色組成物および照度センサー用カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】照度センサーに用いられるカラーフィルタに適した、色再現性に優れ、感度の良いカラーフィルタの提供。
【解決手段】580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における610nmの波長における分光透過率が45%以上、55%以下、かつ該塗膜における650nmの波長における分光透過率が75%以上、90%以下、かつ該塗膜における680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有することを特徴とする赤色着色組成物およびカラーフィルタであり、前記赤色着色組成物から形成されているカラーフィルタ。
【選択図】図1
【解決手段】580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における610nmの波長における分光透過率が45%以上、55%以下、かつ該塗膜における650nmの波長における分光透過率が75%以上、90%以下、かつ該塗膜における680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有することを特徴とする赤色着色組成物およびカラーフィルタであり、前記赤色着色組成物から形成されているカラーフィルタ。
【選択図】図1
Description
本発明は、照度センサーの製造に使用される赤色着色組成物、およびこれを用いた照度センサー用カラーフィルタに関する。
近年、テレビや携帯電話の液晶ディスプレイ用バックライトの光量調整や、外灯や家庭内における照明機器の明暗の判定用センサーとして、照度センサーに対する注目が高まっている。また、車載機器においても、ヘッドライトのオン/オフといった機能に使用するなど、照度センサーの用途が増えつつある。
これらの照度センサーは、人間の目に代わって「明るい」または「暗い」を感知するものであるため、人間の視感度に似た感度を持つことが望ましい。また、照度センサーは、車載用や屋外の照明機器に使用される例も多いため、これらに使用される色分解用のカラーフィルタは、染料よりも耐性に優れた顔料を使用して作製されることが望ましい。
しかしながら、顔料を使用して照度センサー用のカラーフィルタを作製した場合、人間の目において最も感度の高くなる555nm付近の分光透過率が低くなり、高感度が得られないという問題がある。
これらの照度センサーは、人間の目に代わって「明るい」または「暗い」を感知するものであるため、人間の視感度に似た感度を持つことが望ましい。また、照度センサーは、車載用や屋外の照明機器に使用される例も多いため、これらに使用される色分解用のカラーフィルタは、染料よりも耐性に優れた顔料を使用して作製されることが望ましい。
しかしながら、顔料を使用して照度センサー用のカラーフィルタを作製した場合、人間の目において最も感度の高くなる555nm付近の分光透過率が低くなり、高感度が得られないという問題がある。
そこで、照度センサーにおいては、演算により分光の変換を行い、センサーに対して適当な分光を得る手法が用いられている。つまり、555nm付近の分光透過率が良好なカラーフィルタを得るためには、分光透過率が100%のホワイト分光から555nm付近の光をほとんど透過しないカラーフィルタの分光を差し引く。その結果として555nm付近の分光透過率が良好な照度センサー用のカラーフィルタが得られることとなる。
しかしながら、赤色顔料のみを使用して照度センサー用のカラーフィルタを作製した場合は、人間の目において最も感度の高くなる555nm付近と人間の目が感知できない赤外領域との間の狭い波長範囲で、分光透過率が急激に変化してしまい、人間の視感度に近い分光特性が得られなかった。
特開平08−068693号公報
しかしながら、赤色顔料のみを使用して照度センサー用のカラーフィルタを作製した場合は、人間の目において最も感度の高くなる555nm付近と人間の目が感知できない赤外領域との間の狭い波長範囲で、分光透過率が急激に変化してしまい、人間の視感度に近い分光特性が得られなかった。
照度センサーには、人間の視感度に近い分光特性を持つことが望まれるため、555nm付近までの分光透過率が高いことと共に、人間の目が感知できない赤外領域に感度を持たないことも要求される。つまり、視感度のピークである555nmを超えた580nm付近から徐々に分光透過率が低下していく分光が望まれる。
そのため、ホワイト分光からの演算を行う照度センサーにおいては、555nmまでの分光透過率が低く、580nmを超えた付近より分光透過率が徐々に高くなるという分光をホワイト分光から差し引けばよい。つまり、吸収領域から透過領域への立ち上がりが長波長側にシフトした分光特性を有するカラーフィルタが得られればよいことになる。
そこで、本発明は、人間の視感度のピークである555nmにおける分光透過率が低く、580nm付近から徐々に分光透過率が上昇していき、人間の眼の感度に近い照度センサー用カラーフィルタを形成し得る赤色着色組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、人間の眼の感度に近い照度センサー用カラーフィルタを提供することを目的とする。
そのため、ホワイト分光からの演算を行う照度センサーにおいては、555nmまでの分光透過率が低く、580nmを超えた付近より分光透過率が徐々に高くなるという分光をホワイト分光から差し引けばよい。つまり、吸収領域から透過領域への立ち上がりが長波長側にシフトした分光特性を有するカラーフィルタが得られればよいことになる。
そこで、本発明は、人間の視感度のピークである555nmにおける分光透過率が低く、580nm付近から徐々に分光透過率が上昇していき、人間の眼の感度に近い照度センサー用カラーフィルタを形成し得る赤色着色組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、人間の眼の感度に近い照度センサー用カラーフィルタを提供することを目的とする。
本発明の赤色着色組成物は、580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜が、610nmの波長における分光透過率が45%以上55%以下、かつ650nmの波長における分光透過率が75%以上90%以下、かつ680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有することを特徴とする。
本発明の赤色着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントバイオレット23顔料と、黄色顔料と、赤色顔料とを含み、前記顔料の配合比が、顔料の合計重量を基準としてC.I.ピグメントバイオレット23顔料4〜7重量%、黄色顔料20〜40重量%、赤色顔料53〜76重量%であることが好ましい。また、前記赤色顔料は、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド257からなる群から選ばれる1種類、もしくは2種類以上の組合せであることが好ましい。
また、本発明の照度センサー用カラーフィルタは、本発明の赤色着色組成物から形成される赤色フィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明の赤色着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントバイオレット23顔料と、黄色顔料と、赤色顔料とを含み、前記顔料の配合比が、顔料の合計重量を基準としてC.I.ピグメントバイオレット23顔料4〜7重量%、黄色顔料20〜40重量%、赤色顔料53〜76重量%であることが好ましい。また、前記赤色顔料は、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド257からなる群から選ばれる1種類、もしくは2種類以上の組合せであることが好ましい。
また、本発明の照度センサー用カラーフィルタは、本発明の赤色着色組成物から形成される赤色フィルタセグメントを具備することを特徴とする。
本発明の赤色着色組成物を用いて形成される塗膜は、555nmまでの分光透過率が低く、また580nm付近より分光透過率が上がりはじめ、610nmの波長において分光透過率が45%以上、650nmの波長において分光透過率が75%以上、680nmの波長において分光透過率が90%以上となる。そのため、ホワイト分光からの演算により分光を変換した際に、人間の視感度において最も感度の高い555nm付近の分光透過率が高く、また赤外領域にかけて徐々に分光透過率が低下していき、照度センサー用カラーフィルタとして良好な分光を実現することができる。
まず、好ましい実施の形態を挙げて本発明の赤色着色組成物について詳細に説明する。
本発明の赤色着色組成物は、580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜が、610nmの波長における分光透過率が45%以上55%以下、かつ650nmの波長における分光透過率が75%以上90%以下、かつ680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有するものである。
400nm〜560nmの波長における分光透過率が10%を越えると、演算により分光を変換した際に分光透過率が低くなり、特に555nm付近の分光透過率が下がることで感度低下を引き起こす原因となる。また、610nmの波長における分光透過率が45%未満、650nmの波長における分光透過率が75%未満、680nmの波長における分光透過率が90%未満のいずれかである場合は、演算により分光を変換した際の分光において、近赤外領域の分光透過率が高くなり、結果として人間の視感度とのズレが生じることになる。逆に、610nmの波長における分光透過率が55%を超える、または650nmの波長における分光透過率が90%を超える場合は、演算により得られた分光において、人間の眼が感度を持つ領域の分光透過率が低くなり、センサーとしての感度が低下する。
この様に分光曲線が段階的に吸収領域から透過領域に遷移することによって、徐々に赤外域をカットすることになり、良好な感度を持つ照度センサーが得られる。
本発明の赤色着色組成物は、580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜が、610nmの波長における分光透過率が45%以上55%以下、かつ650nmの波長における分光透過率が75%以上90%以下、かつ680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有するものである。
400nm〜560nmの波長における分光透過率が10%を越えると、演算により分光を変換した際に分光透過率が低くなり、特に555nm付近の分光透過率が下がることで感度低下を引き起こす原因となる。また、610nmの波長における分光透過率が45%未満、650nmの波長における分光透過率が75%未満、680nmの波長における分光透過率が90%未満のいずれかである場合は、演算により分光を変換した際の分光において、近赤外領域の分光透過率が高くなり、結果として人間の視感度とのズレが生じることになる。逆に、610nmの波長における分光透過率が55%を超える、または650nmの波長における分光透過率が90%を超える場合は、演算により得られた分光において、人間の眼が感度を持つ領域の分光透過率が低くなり、センサーとしての感度が低下する。
この様に分光曲線が段階的に吸収領域から透過領域に遷移することによって、徐々に赤外域をカットすることになり、良好な感度を持つ照度センサーが得られる。
本発明の赤色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と顔料とを含み、前記顔料は、C.I.ピグメントバイオレット23顔料と、黄色顔料と、赤色顔料とを含有することが好ましい。また、前記顔料の配合比は、顔料の合計重量を基準としてC.I.ピグメントバイオレット23顔料4〜7重量%、黄色顔料20〜40重量%、赤色顔料53〜76重量%であることが好ましい。
C.I.ピグメントバイオレット23顔料を、顔料の合計重量を基準(100重量%)として4〜7重量%配合することで、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりが段階的になる。C.I.ピグメントバイオレット23顔料の配合割合が4重量%未満では、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりが急になり、人間の眼が感度を持つ領域において分光透過率が低くなり、センサーの感度が低下する。また、C.I.ピグメントバイオレット23顔料の配合割合が7重量%を越えると、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりのスロープの中にコブができるため分光特性としては好ましくない。
C.I.ピグメントバイオレット23顔料を、顔料の合計重量を基準(100重量%)として4〜7重量%配合することで、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりが段階的になる。C.I.ピグメントバイオレット23顔料の配合割合が4重量%未満では、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりが急になり、人間の眼が感度を持つ領域において分光透過率が低くなり、センサーの感度が低下する。また、C.I.ピグメントバイオレット23顔料の配合割合が7重量%を越えると、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりのスロープの中にコブができるため分光特性としては好ましくない。
また、黄色顔料を、顔料の合計重量を基準(100重量%)として20〜40重量%配合することで、450nm以下の分光透過率の浮きを抑制することが可能となる。黄色顔料の配合割合が20重量%未満では、分光透過率の浮きが大きくなり分光として好ましくない。また、黄色顔料の配合割合が40重量%を超えても分光透過率の浮きには変化は無く、カラーフィルタの膜厚が厚くなってしまうだけなので好ましくない。
また、赤色顔料の配合比は、顔料の合計重量を基準(100重量%)として53〜76重量%であることが好ましい。赤色顔料の配合割合が53重量%未満になると555nm付近の分光透過率を下げるためには膜厚を厚くする必要が生じ、カラーフィルタとして好ましくない。また、赤色顔料の配合割合が76重量%を越えると分光透過率の立ち上がりが600nm付近からとなってしまい、人間の眼が持つ感度とズレが起きてしまう。
また、赤色顔料の配合比は、顔料の合計重量を基準(100重量%)として53〜76重量%であることが好ましい。赤色顔料の配合割合が53重量%未満になると555nm付近の分光透過率を下げるためには膜厚を厚くする必要が生じ、カラーフィルタとして好ましくない。また、赤色顔料の配合割合が76重量%を越えると分光透過率の立ち上がりが600nm付近からとなってしまい、人間の眼が持つ感度とズレが起きてしまう。
これらの顔料を上記の配合比により組合せることで、610nmの波長における分光透過率が45%以上55%以下、かつ650nmの波長における分光透過率が75%以上90%以下、かつ680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有する塗膜を形成することができるようになり、ホワイト分光からの演算により分光を変換した際に、感度が良好な照度センサー用カラーフィルタを実現できる。
赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド257からなる群から選ばれる1種類を単独で、もしくは2種類以上を組合せて用いることができる。
また、黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等を用いることができる。
赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド257からなる群から選ばれる1種類を単独で、もしくは2種類以上を組合せて用いることができる。
また、黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー185等を用いることができる。
本発明の赤色着色組成物に含まれる顔料を分散させる顔料担体は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および活性エネルギー線硬化性樹脂が含まれ、その前駆体には、活性エネルギー線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。顔料担体は、顔料の合計100重量部に対して、30〜500重量部の量で用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
モノマー、オリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
赤色着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤を使用する際の配合量は、顔料の合計100重量部に対して5〜200重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から10〜150重量部であることがより好ましい。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
増感剤を使用する際の配合量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100重量部に対して3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。
増感剤を使用する際の配合量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100重量部に対して3〜60重量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5〜50重量部であることがより好ましい。
本発明の赤色着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストの形態で調整することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂とモノマーを含む顔料担体中に顔料を分散させたものであり、顔料を、必要に応じて光重合開始剤と共に、顔料担体中に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の赤色着色組成物は、数種類の顔料を別々に顔料担体に分散したものを混合して製造することもできる。
顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる赤色着色組成物を用いた場合には、人間の目が感知できない赤外領域における分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる赤色着色組成物を用いた場合には、人間の目が感知できない赤外領域における分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の赤色着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。溶剤は、顔料の合計100重量部に対して800〜4000重量部の量で用いることができる。
また、本発明の赤色着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
本発明の赤色着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明の赤色着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明の照度センサー用カラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例および比較例に用いたアクリル樹脂溶液について説明する。
まず、実施例および比較例に用いたアクリル樹脂溶液について説明する。
(アクリル樹脂溶液の調製)
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で、スチレン60.0部、メタクリル酸60.0部、メチルメタクリレート65.0部、ブチルメタクリレート65.0部、およびアゾビスイソブチロニトリル10.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で、スチレン60.0部、メタクリル酸60.0部、メチルメタクリレート65.0部、ブチルメタクリレート65.0部、およびアゾビスイソブチロニトリル10.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
[実施例1]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179、BASF社製「Paliogen Maroon L3920」)4部、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製 「クロモフタールレッドA2B」)3部、イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)2.5部、ジオキサジン系紫色顔料(C.I.pigment violet 23、東洋インキ製造社製「リオノゲンバイオレット R6200」)0.5部、下記式で表されるアントラキノン系顔料誘導体1.0部、樹脂型分散剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」)1.0部、アクリル樹脂溶液40.0部、およびシクロヘキサノン48.0部の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体を作製した。
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179、BASF社製「Paliogen Maroon L3920」)4部、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製 「クロモフタールレッドA2B」)3部、イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)2.5部、ジオキサジン系紫色顔料(C.I.pigment violet 23、東洋インキ製造社製「リオノゲンバイオレット R6200」)0.5部、下記式で表されるアントラキノン系顔料誘導体1.0部、樹脂型分散剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」)1.0部、アクリル樹脂溶液40.0部、およびシクロヘキサノン48.0部の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体を作製した。
[実施例2]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)を金属錯体系赤色顔料(C.I.pigment red 257、クラリアント社製「HOSTAPERM RED VIOLET 3RL」)変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材2を得た。
[実施例3]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)の配合量を4部から7部に変え、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)3部を抜いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材3を得た。
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)を金属錯体系赤色顔料(C.I.pigment red 257、クラリアント社製「HOSTAPERM RED VIOLET 3RL」)変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材2を得た。
[実施例3]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)の配合量を4部から7部に変え、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)3部を抜いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材3を得た。
[実施例4]
金属錯体系赤色顔料(C.I.pigment red 257)の配合量を4部から7部に変え、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)3部を抜いた以外は、実施例2と同様にしてアルカリ現像型レジスト材4を得た。
[実施例5]
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)を金属錯体系黄色顔料(C.I.pigment yellow 150、ランクセス社製 「Yellow Pigment E4GN」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材5を得た。
金属錯体系赤色顔料(C.I.pigment red 257)の配合量を4部から7部に変え、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)3部を抜いた以外は、実施例2と同様にしてアルカリ現像型レジスト材4を得た。
[実施例5]
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)を金属錯体系黄色顔料(C.I.pigment yellow 150、ランクセス社製 「Yellow Pigment E4GN」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材5を得た。
[実施例6]
アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)をペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 224、サンケミカル社製 「PERRIND RED 224 R6420」に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材6を得た。
[比較例1]
ジオキサジン系紫色顔料(C.I.pigment vioret 23)を抜き、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)の配合量を3部から3.5部に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材7を得た。
アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)をペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 224、サンケミカル社製 「PERRIND RED 224 R6420」に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材6を得た。
[比較例1]
ジオキサジン系紫色顔料(C.I.pigment vioret 23)を抜き、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)の配合量を3部から3.5部に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材7を得た。
[比較例2]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)とアントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)を赤色顔料(C.I.pigment red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「クロモフタールレッドB−CF」)のみに変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材8を得た。
[比較例3]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)とアントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)をモノアゾ系赤色顔料(C.I.pigment red 48:1、東洋インキ製造社製「リオノールレッド FG3300」)のみに変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材9を得た。
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)とアントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)を赤色顔料(C.I.pigment red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「クロモフタールレッドB−CF」)のみに変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材8を得た。
[比較例3]
ペリレン系赤色顔料(C.I.pigment red 179)とアントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177)をモノアゾ系赤色顔料(C.I.pigment red 48:1、東洋インキ製造社製「リオノールレッド FG3300」)のみに変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型レジスト材9を得た。
実施例及び比較例で得られた赤色レジスト材1〜9を用い、以下の方法でカラーフィルタを作製した。
ガラス基板上にスピンコートにより、赤色レジスト材1〜9を580nmの分光透過率が7%以下になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にて露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像したのち、オーブン中で230℃にて30分加熱して残存する重合可能な官能基を完全に反応させ、赤色フィルタセグメントを形成した。なお、アルカリ現像液は、炭酸ナトリウム1.5重量% 炭酸水素ナトリウム0.5重量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0重量%および水90重量%からなる。
実施例及び比較例で得られた赤色レジスト材を用いて形成した赤色フィルタセグメントについて、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて、分光透過率の測定を行った。結果を図1〜4に示す。
ガラス基板上にスピンコートにより、赤色レジスト材1〜9を580nmの分光透過率が7%以下になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にて露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像したのち、オーブン中で230℃にて30分加熱して残存する重合可能な官能基を完全に反応させ、赤色フィルタセグメントを形成した。なお、アルカリ現像液は、炭酸ナトリウム1.5重量% 炭酸水素ナトリウム0.5重量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0重量%および水90重量%からなる。
実施例及び比較例で得られた赤色レジスト材を用いて形成した赤色フィルタセグメントについて、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて、分光透過率の測定を行った。結果を図1〜4に示す。
比較例1のレジスト材を用いて形成された塗膜(赤色フィルタセグメント)は、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりが急であり、演算により変換した分光においては人間の視感度のある領域において分光透過率が低くなり、センサーとして十分な感度が得られなかった。また、比較例2と3のレジスト材を用いて形成された塗膜は、分光透過率が立ち上がる途中に大きなコブができてしまい照度センサー用カラーフィルタの分光特性として好ましくなかった。
これに対し、実施例1〜6のレジスト材を用いて形成された塗膜は、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりがなだらかであり、また、400nm〜560nmにおい分光透過率も10%以下である。これらの点より、照度センサーとして十分な感度をもつカラーフィルタが作製できている。
これに対し、実施例1〜6のレジスト材を用いて形成された塗膜は、分光透過率の吸収領域から透過領域への立ち上がりがなだらかであり、また、400nm〜560nmにおい分光透過率も10%以下である。これらの点より、照度センサーとして十分な感度をもつカラーフィルタが作製できている。
Claims (4)
- 580nmにおける分光透過率が7%以下になるように塗膜を形成した際に、該塗膜が、610nmの波長における分光透過率が45%以上55%以下、かつ650nmの波長における分光透過率が75%以上90%以下、かつ680nmの波長における分光透過率が90%以上、かつ400nm〜560nmの範囲の波長における分光透過率の最大値が10%以下となる分光特性を有することを特徴とする赤色着色組成物。
- 透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントバイオレット23顔料と、黄色顔料と、赤色顔料とを含み、前記顔料の配合比が、顔料の合計重量を基準としてC.I.ピグメントバイオレット23顔料4〜7重量%、黄色顔料20〜40重量%、赤色顔料53〜76重量%であることを特徴とする請求項1記載の赤色着色組成物。
- 赤色顔料が、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド257からなる群から選ばれる1種類、もしくは2種類以上の組合せであることを特徴とする請求項2記載の赤色着色組成物。
- 請求項1ないし3いずれか記載の赤色着色組成物から形成される赤色フィルタセグメントを具備することを特徴とする照度センサー用カラーフィルタ。
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WO2015182302A1 (ja) * | 2014-05-30 | 2015-12-03 | ソニー株式会社 | 固体撮像装置、電子機器及び固体撮像装置の製造方法 |
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