JP2007138093A - インクジェット用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】インクの保存安定性、出射安定性に優れ、且つ光沢性と高い濃度に優れた印刷物が得られるインクジェット用インクを供給すること。
【解決手段】顔料と高分子分散剤と水とを含有するインクジェット用インクにおいて、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有し、且つ顔料に吸着していない遊離した高分子分散剤がインク全体の1.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用インクに関する。
インクジェット記録方法は、比較的簡単な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また使用される用途も多岐に亘り、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。
特に近年では記録速度の大幅な向上が見られ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンタの開発も行われている。
しかしながら、インクジェットプリンタにおいてその性能を引き出すためには、インクの吸収性を付与したインクジェット専用紙が必要である。
インクの吸収性があまりないコート紙やアート紙、もしくは吸収性の全くないプラスチックフィルム上に記録する際には、異色インク液体同士が記録媒体上で混ざり色濁りを起こす、所謂ブリード等の課題があり、インクジェットに対して記録媒体の多様性をもたせる上で課題となっていた。
上記の課題において、室温において固体のワックス等を素材とするホットメルト型インク組成物を用い、加熱等により液化し、何らかのエネルギーを加えて噴射させ、記録媒体上に付着しつつ冷却固化して記録ドットを形成するホットメルト型インクジェット記録方法が提案されている。しかしながら、このような方法で記録された画像はインクドットが柔らかいワックス状であるため、ドットの盛り上がりに起因する品質の劣化や擦過性能の不足等の課題があった。
一方、紫外線を露光することにより硬化するインクジェット記録用インクが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また顔料が必須に含有され、且つ重合性材料として三官能以上のポリアクリレートが必須とされており、且つケトン、アルコールを主溶剤とする所謂非水系インクが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、水系の紫外線重合モノマーを用いたインクが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
これらの方法では、インク自身を硬化成分により硬化させるため非吸収性の媒体に対しても記録が可能となったが、色剤以外の硬化成分が多量に含有し、且つ揮発しないため記録面がインクドットにより盛り上がり、画質、特に光沢の不自然さを生じさせた。更に、従来公知の硬化性分に対しては安全上の懸念点があり、例え安全性をクリアしたとしても物質選択の狭さがあり素材、物性の自由な設計を行えないという課題があった。
光重合性化合物、顔料、分散剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクにおいて、遊離した高分子分散剤を1質量%以下にして、インク保存性と出射安定性を向上させる技術が開示されているが(例えば、特許文献4参照。)、この技術はあくまで溶剤系インクの場合であり、水が存在するインクについては一切記載されていない。
米国特許第4,228,438号明細書 特公平5−64667号公報 特開平7−224241号公報 特開2005−263898号公報
本発明は、インクの保存安定性、出射安定性に優れ、且つ光沢性と高い濃度に優れた印刷物が得られるインクジェット用インクを供給することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.顔料と高分子分散剤と水とを含有するインクジェット用インクにおいて、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有し、且つ顔料に吸着していない遊離した高分子分散剤がインク全体の1.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
2.前記顔料と前記遊離した高分子分散剤の質量比が4:1〜200:1であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット用インク。
3.前記高分子分散剤の重量平均分子量が5000〜50000であることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット用インク。
4.前記高分子分散剤の酸価が20〜250であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
5.前記高分子化合物をインク全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
6.前記親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、且つケン化度が77〜99%、重合度が200〜4000であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
7.前記親水性主鎖に対する前記側鎖の変性率が0.8モル%以上4モル%以下であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
本発明により、インクの保存安定性、出射安定性に優れ、且つ光沢性と高い濃度に優れた印刷物が得られるインクジェット用インクを供給することができた。
本発明のインクジェット用インクのように極性の大きな水が存在する場合は、顔料を十分に濡らして分散剤を吸着させて分散安定性をよくすることは重要である。顔料に吸着していない余剰の遊離した高分子分散剤が出射安定性を悪化させ、且つ普通紙への定着性が不十分となり、高い濃度の良質な印刷物を得ることを難しくしていることが考えられる。
これは遊離した高分子分散剤が記録ヘッドのノズル出口周辺でインク撥水性の悪化を招き、それが出射安定性を低下させているためと考えられる。また、こうしたインクが普通紙などの記録媒体へ印字された場合、セルロース繊維への定着性が劣化し、結果として高い濃度を得ることが難しくなっていると推測している。
なお、遊離した高分子分散剤の定量方法として、例えば、遠心分離機を用いて顔料分と顔料に吸着した高分子分散剤を沈降させ、その上澄み液(遊離した高分子分散剤と架橋可能な高分子化合物を含有)を取り出し、この上澄み液に酸を添加して遊離した高分子分散剤のみを沈降させ、蒸発乾固させて質量を測定する方法が挙げられる。
この遊離した高分子分散剤の量を調整する手段としては、様々な方法が考えられる。例えば、顔料の種類、顔料の表面処理方法、高分子分散剤の組成、分子量、酸価の他、顔料と高分子分散剤の比率、分散条件等も関係する。中でも、高分子分散剤の組成や重量平均分子量、酸価を選ぶことが重要である。
(活性エネルギー線架橋性高分子化合物)
本発明に係る親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、並びにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種の親水性樹脂に対して、側鎖に光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型等の変性基を導入したものである。光重合型の架橋性基が感度、生成される画像の性能の観点から望ましい。
親水性主鎖においては、側鎖の導入に対する簡便性や取り扱いの観点からポリ酢酸ビニルのケン化物が好ましく、ケン化度としては77%以上99%以下であることが好ましく、その重合度は200以上4000以下が好ましく、200以上2000以下がハンドリングの観点からより好ましい。主鎖に対する側鎖の変性率は0.3モル%以上4モル%以下が好ましく、0.8モル%以上4モル%以下が反応性の観点からより好ましい。0.3モル%より小さいと架橋性が不足し本発明の効果が小さくなり、4モル%より大きいと架橋密度が大きくなり硬くてもろい膜となり、膜の強度が落ちてしまう。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチルバゾニウム基、スチルキノリウム基等を導入したものが好ましく、例えば、特開昭60−129742号公報等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)が挙げられる。
特開昭60−129742号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中にスチルバゾニウム基を導入した下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007138093
式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、A-はカウンターアニオンを表す。
特開昭56−67309号公報記載の感光性樹脂は、ポリビニルアルコール構造体中に、下記一般式(2)で表される2−アジド−5−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造、または下記一般式(3)で表され、4−アジド−3−ニトロフェニルカルボニルオキシエチレン構造を有する樹脂組成物である。
Figure 2007138093
また、下記一般式(4)で表される変性基も好ましく用いられる。
Figure 2007138093
式中、Rはアルキレン基または芳香族環を表す。好ましくはベンゼン環である。
光重合型の変性基としては、例えば、特開2000−181062号公報、同2004−189841号公報に示される下記一般式(5)で表される樹脂が反応性との観点から好ましい。
Figure 2007138093
式中、R2はメチル基または水素原子を表し、nは1または2を表し、Xは−(CH2m−COO−または−O−を表し、Yは芳香族環または単結合手を表し、mは0〜6までの整数を表す。
また、特開2004−161942号公報に記載されている光重合型の下記一般式(6)で表される変性基を、従来公知の水溶性樹脂に用いることも好ましい。
Figure 2007138093
式中、R3はメチル基または水素原子を表し、R4は炭素数2〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。
このような活性エネルギー線架橋性高分子化合物は、インク全質量に対して0.8質量%から5.0質量%含有することが好ましい。0.8質量%以上存在することで架橋効率が向上し、架橋後のインク粘度の急激な上昇によりビーディングやカラーブリードがより好ましくなる。5.0質量%以下の場合はインク物性やインクヘッド内状態に悪影響しにくくなり、出射性やインク保存性の観点で好ましい。また、上記記録方法におけるクロストークもより発生しにくくなる。また、印字も盛り上がりも少なくなるため光沢の上でも好ましい。
このような活性エネルギー線架橋性高分子化合物においては、元々ある程度の重合度をもった主鎖に対して側鎖間で架橋結合を介して架橋をするため、一般的な連鎖反応を介して重合する活性エネルギー線硬化型の樹脂に対して光子1つあたりの分子量増加効果が著しく大きい。一方、従来公知の活性エネルギー線硬化型の樹脂においては、架橋点の数は制御不可能であるため硬化後の膜の物性をコントロールすることができず、硬くてもろい膜となりやすい。
かかる活性エネルギー線架橋性高分子化合物においては、架橋点の数は親水性主鎖の長さと側鎖の導入量で完全に制御でき、目的に応じたインク膜の物性制御が可能である。
更に、従来公知の活性エネルギー線硬化型インク(ラジカル重合性化合物、カチオン重合化合物)が色剤以外のほぼ全量が硬化成分であり、そのため硬化後のドットが盛り上がり、光沢に代表される画質に劣ることに対し、本発明に用いられる活性エネルギー線架橋性高分子化合物においては必要量が少量で済み、乾燥成分が多いため乾燥後の画質の向上が図られ、且つ定着性も良い。また前記従来公知の活性エネルギー線硬化型インクは溶剤系のインクでもあるので、普通紙に対してフェザリングや濃度がでにくい等の課題が発生するが、本発明のインクジェット用インクは水系インクのためそうした欠点も解消される。
(光重合開始剤、光増感剤)
本発明においては、光重合開始剤や光増感剤を添加するのも好ましい。これらの化合物は溶媒に溶解または分散した状態か、もしくは感光性樹脂に対して化学的に結合されていてもよい。
適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。適用される光重合開始剤、光増感剤について特に制限はないが、水溶性のものが混合性、反応効率の観点から好ましい。特に4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(HMPK)、チオキサントンアンモニウム塩(QTX)、ベンゾフェノンアンモニウム塩(ABQ)が水系溶媒への混合性という観点で好ましい。
更に、樹脂との相溶性の観点から下記一般式(7)で表される4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(n=1、HMPK)や、そのエチレンオキシド付加物(n=2〜5)がより好ましい。
Figure 2007138093
式中、nは1〜5の整数を表す。
また、他にはベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類。チオキサトン、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類。アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、ビスアシルフォスフィンオキサイド、及びこれらの混合物等が好ましく用いられ、上記は単独で使用しても混合して使用しても構わない。
これらの光重合開始剤に加え、促進剤等を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は親水性主鎖に対して、側鎖にグラフト化されていても好ましい。
(活性エネルギー線、照射方法)
本発明でいう活性エネルギー線とは、例えば、電子線、紫外線、α線、β線、γ線、エックス線等が挙げられるが、人体への危険性や、取り扱いが容易で工業的にもその利用が普及している電子線や紫外線が好ましい。
電子線を用いる場合には、照射する電子線の量は0.1〜30Mradの範囲が望ましい。0.1Mrad未満では十分な照射効果が得られず、30Mradを越えると支持体等を劣化させる可能性があるため好ましくない。
紫外線を用いる場合は、光源として、例えば、0.1kPaから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプや紫外域の発光波長を持つキセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、LED等従来公知のものが用いられる。
(インク着弾後の光照射条件)
活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
(ランプの設置)
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号公報に開示されている。これによるとヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明に係る画像形成方法においては、これらのいずれの照射方法も用いることができる。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
(顔料)
本発明に使用できる顔料としては従来公知の有機及び無機顔料が使用できるが、アニオン性顔料である、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各種分散機を用いることができる。また顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい。
本発明に係る高分子分散剤としては、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた単一の単量体からなる重合体、あるいは2種以上の単量体からなる共重合体及びこれらの塩を挙げることができる。またポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ゼラチン、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子も用いることができる。好ましい高分子分散剤としては、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体から選ばれた単一の単量体からなる重合体、あるいは2種以上の単量体からなる共重合体及びこれらの塩で、水溶性のものである。
これら高分子分散剤のインク全量に対する含有量としては、0.1〜10質量%が好ましく、更に好ましくは0.3〜5質量%である。また、2種以上併用することも可能である。
インク中の顔料と遊離した高分子分散剤の質量比が4:1〜200:1の範囲であることが印刷物の光沢性の観点からより好ましい。詳しいことは定かではないが、これは適当量の遊離した高分子分散剤が存在することで、顔料同士をうまく結合させ光沢向上に寄与しているのではないかと推測している。
また、本発明に係る高分子分散剤の重量平均分子量は、5000〜50000の範囲がインクの分散安定性において好ましく、同様に高分子分散剤の酸価は25〜250の範囲がインクの分散安定性に対して好ましい。
(水溶性溶媒)
本発明に係る溶媒としては水溶性溶媒が好ましく用いられ、水溶性溶媒としては水及び水溶性有機溶剤等の混合溶媒が更に好ましく用いられる。水はインク全量に対する含有量としては、20〜70質量%が好ましい。この好ましく用いられる水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
(界面活性剤)
本発明のインクジェット用インクに好ましく使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
(各種添加剤)
本発明においては、その他に従来公知の添加剤を含有することができる。例えば、蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸塩基、緩衝液等pH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等である。
(記録用紙)
紙には塗工紙、非塗工紙があり、塗工紙としては、1m2あたりの塗工量が片面20g前後のアート紙、1m2あたりの塗工量が片面10g前後のコート紙、1m2あたりの塗工量が片面5g前後の軽量コート紙、微塗工紙、マット調仕上げのマットコート紙、ダル調仕上げのダルコート紙、新聞用紙などを挙げることができる。非塗工紙としては、化学パルプ100%使用の印刷用紙A、化学パルプ70%以上使用の印刷用紙B、化学パルプ40%以上70%未満使用の印刷用紙C、化学パルプ40%未満使用の印刷用紙D、機械パルプを含有しカレンダー処理を行ったグラビア用紙などを挙げることができる。更に詳しくは、「最新紙加工便覧」紙加工便覧編集委員会編、テックタイムス発行、「印刷工学便覧」日本印刷学会編などに詳細に記載されている。
普通紙とは、非塗工用紙、特殊印刷用紙及び情報用紙の一部に属す80〜200μmの非コート紙が用いられる。本発明で用いられる普通紙としては、例えば、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、薄様印刷紙、微塗工印刷用紙、色上質紙等特殊印刷用紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙等があり、具体的には下記する用紙及びこれらを用いた各種の変性/加工用紙があるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
上質紙及び色上質紙、再生紙、複写用紙・色もの、OCR用紙、ノーカーボン紙・色もの、ユポ60、80、110ミクロン、ユポコート70、90ミクロン等の合成紙、その他片面アート紙68kg、コート紙90kg、フォームマット紙70、90、110kg、発泡PET38ミクロン、みつおりくん(以上、小林記録紙)、OK上質紙、ニューOK上質紙、サンフラワー、フェニックス、OKロイヤルホワイト、輸出上質紙(NPP、NCP、NWP、ロイヤルホワイト)OK書籍用紙、OKクリーム書籍用紙、クリーム上質紙、OK地図用紙、OKいしかり、きゅうれい、OKフォーム、OKH、NIP−N(以上、新王子製紙)、金王、東光、輸出上質紙、特需上質紙、書籍用紙、書籍用紙L、淡クリーム書籍用紙、小理教科書用紙、連続伝票用紙、上質NIP用紙、銀環、金陽、金陽(W)、ブリッジ、キャピタル、銀環書籍、ハープ、ハープクリーム、SKカラー、証券用紙、オペラクリーム、オペラ、KYPカルテ、シルビアHN、エクセレントフォーム、NPIフォームDX(以上、日本製紙)、パール、金菱、ウスクリーム上質紙、特製書籍用紙、スーパー書籍用紙、書籍用紙、ダイヤフォーム、インクジェットフォーム(以上、三菱製紙)、金毯V、金毯SW、白象、高級出版用紙、クリーム金毯、クリーム白象、証券・金券用紙、書籍用紙、地図用紙、複写用紙、HNF(以上、北越製紙)しおらい、電話帳表紙、書籍用紙、クリームしおらい、クリームしおらい中ラフ、クリームしおらい大ラフ、DSK(以上、大昭和製紙)、せんだいMP上質紙、錦江、雷鳥上質、掛紙、色紙原紙、辞典用紙、クリーム書籍、白色書籍、クリーム上質紙、地図用紙、連続伝票用紙(以上、中越パルプ)、OP金桜(チューエツ)、金砂、参考書用紙、交換証用紙(白)、フォーム印刷用紙、KRF、白フォーム、カラーフォーム、(K)NIP、ファインPPC、紀州インクジェット用紙(以上、紀州製紙製)、たいおう、ブライトフォーム、カント、カントホワイト、ダンテ、CM用紙、ダンテコミック、ハイネ、文庫本用紙、ハイネS、ニューAD用紙、ユトリロエクセル、エクセルスーパーA、カントエクセル、エクセルスーパーB、ダンテエクセル、ハイネエクセル、エクセルスーパーC、エクセルスーパーD、ADエクセル、エクセルスーパーE、ニューブライトフォーム、ニューブライトNIP(以上、大王製紙製)、日輪、月輪、雲嶺、銀河、白雲、ワイス、月輪エース、白雲エース、雲岑エース(以上、日本紙業製)、たいおう、ブライトフォーム、ブライトニップ(以上、名古屋パルプ)、牡丹A、金鳩、特牡丹、白牡丹A、白牡丹C、銀鳩、スーパー白牡丹A、淡クリーム白牡丹、特中質紙、白鳩、スーパー中質紙、青鳩、赤鳩、金鳩Mスノービジョン、スノービジョン、金鳩スノービジョン、白鳩M、スーパーDX、はまなすO、赤鳩M、HKスーパー印刷紙(以上、本州製紙製)、スターリンデン(A・AW)、スターエルム、スターメイプル、スターローレル、スターポプラ、MOP、スターチェリーI、チェリーIスーパー、チェリーIIスーパー、スターチェリーIII、スターチェリーIV、チェリーIIIスーパー、チェリーIVスーパー(以上、丸住製紙製)、SHF(以上、東洋パルプ製)、TRP(以上、東海パルプ製)等が挙げられる。
(各種フィルム)
各種フィルムとしては、一般的に使用されているものはすべて使用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムなどがある。また、写真用印画紙であるレジンコートペーパーや合成紙であるユポ紙なども使用できる。
(各種インクジェット用記録媒体)
各種インクジェット用記録媒体としては、基材に吸収性支持体や非吸収性支持体を用いて、表面にインク受容層が形成されたものである。インク受容層としては、コート層、膨潤層、微細空隙層からなるものがある。
膨潤層は水溶性ポリマーからなるインク受容層が膨潤することでインクを吸収する。微細空隙層は2次粒径が20〜200nm程度の無機あるいは有機微粒子とバインダーからなり、100nm程度の微細な空隙がインクを吸収する。
近年は、基材に紙基材の両面をオレフィン樹脂で被覆したRCペーパーを用いて上記微細空隙層を設けたインクジェット記録媒体が、写真画像の面で好んで用いられている。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(高分子化合物1の合成)
グリシジルメタクリレート56g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド48g、ピリジン2g、及びN−ニトロソ−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩1gを反応容器に入れ、80℃の湯浴中で8時間攪拌した。
次に重合度400、ケン化度88%のポリ酢酸ビニルケン化物45gをイオン交換水225gに分散した後、この溶液にリン酸4.5gと上記反応で得られたp−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドをPVAに対して変性率が3モル%になるように加え、90℃で6時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、塩基性イオン交換樹脂30gを加え1時間攪拌した。その後イオン交換樹脂を濾過し、ここに光重合開始剤としてイルガキュア2959(チバスペシャリティケミカルズ社製)を15%水溶液100gに対して0.1gの割合で混合し、その後イオン交換水にて希釈して10%の高分子化合物1の水溶液を得た。
(高分子化合物2、3の合成)
なお、必要に応じてポリ酢酸ビニルケン化物の重合度、ケン化度を変え、p−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ベンズアルデヒドの仕込量を変えて変性率を調整した。
(顔料分散体Aの調製)
以下の各添加剤を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料の含有量が20%の顔料分散体Aを調製した。
カーボンブラックMA7(三菱化学製) 20部
スチレン−アクリル酸−メチルアクリレート共重合(重量平均分子量10000、酸価140) 10部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
イオン交換水 40部
高分子分散剤を表1記載のように変更する以外は、同様にして顔料分散体B〜Fを調製した。
Figure 2007138093
〔インク−1の調製〕
高分子化合物1の10%水溶液 20部
ジエチレングリコール 20部
グリセリン 10部
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10部
顔料分散体A 20部
サーフィノール465(Air Products社製) 0.5部
以上にイオン交換水を加え全量を100部とし、インクを調製した。
このインクを遠心分離機にて、顔料と顔料に吸着した高分子分散剤を沈降させ、上澄み液を得る。この上澄み液に少量の塩酸を滴下し、遊離した高分子分散剤のみを沈降させ、蒸発乾固させ質量を計り、この結果からインク中の質量%とした。
〔インク−2〜12の調製〕
インク−1の調製において、高分子化合物1の10%水溶液の種類、添加量の他、分散液の種類などを変更する以外は同様にしてインクを調製した(添加量が異なる場合は、イオン交換水の量を変えることで調製した。)。
〔比較インク−13、14の調製〕
比較インク−13を高分子化合物1を含有させない以外は、インク−1と同様にして調製した。また、溶剤系のUV硬化型カチオン重合モノマーを含有する下記組成の比較インク−14を調製した。
カーボンブラックMA7(三菱化学製) 4部
高分子分散剤(ソルパース3200 Avecia製) 10部
カチオン重合モノマー OXT221(オキセタン 東亞合成製) 80部
光酸発生剤 CS5102(日本曹達製) 5部
開始剤助剤 C17001(日本曹達製) 1部
Figure 2007138093
〔インクの評価〕
(保存安定性)
上記調製したインクをそれぞれガラス瓶に入れ、密栓した後、60℃条件下で7日間放置後、顔料の沈降状態を目視観察し、下記の基準に従いインクの保存安定性を評価した。
○:顔料の沈降が見られない
△:沈降は認められないものの、液を震振するとガラス瓶壁面にやや顔料粒子凝集物が認められる
×:ガラス瓶の底部に明らかな沈降物が認められる。
(連続出射性)
20℃、30%RHの環境下で、ノズル孔径20μm、駆動周波数10kHz、ノズル数128のピエゾ型ヘッドを備えたインクジェットプリンタにそれぞれのインクセットを装着し、1滴あたり12plを吐出する条件で、クリーニングをせずに1時間連続して吐出を続けた後の状態を目視観察し、下記に示す基準に従って吐出安定性を評価した。
◎:全ノズルから正常に出射
○:1〜3ノズルに目詰まりが見られるが、ノズル面からの吸引クリーニングにより回復
△:4ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが1ノズル発生するが、実用上許容できる範囲にある
×:7ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが2ノズル発生
××:10ノズル以上に目詰まりが発生し、吸引クリーニングにより回復不可能な目詰まりが3ノズル以上発生。
〔インクジェット画像の評価〕
(濃度)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpi(dpiとは、2.54cmあたりのドット数を表す)であるピエゾ型ヘッドを用い、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタを使用し、普通紙(リコー社製 フルカラーPPC用紙タイプ6000)に10cm×10cmの黒ベタをプリントし、黒濃度をX−Rite社の反射濃測計により測定し、以下の基準に沿って評価した。なお、各インクを連続吐出し、着弾した後0.1秒後にピエゾ型ヘッドの両端に配置した120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL 電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:黒濃度1.5以上
○:黒濃度1.4以上、1.5未満
△:黒濃度1.2以上、1.4未満
×:黒濃度0.8以上、1.2未満
××:黒濃度0.8未満。
(光沢)
ノズル口径25μm、駆動周波数12kHz、ノズル数128、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを用い、最大記録密度720×720dpiのオンデマンド型のインクジェットプリンタを使用し、アート紙(王子製紙製 NKアート金剛N)に10cm×10cmの黒ベタをプリントし、目視観察し、下記の基準に従って光沢感の評価を行った。なお、各インクを連続吐出し、着弾した後0.1秒後に120W/cmメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL 400NL 電源電力3kW・hr)を照射した。
◎:記録面と下地の光沢度差がほとんどなく自然である
○:記録面と下地の光沢度が少し異なるが、許容できるレベル
△:記録面と下地の光沢度が少し異なることが目視で観察でき、且つ記録面の光沢度が著しく下地より高い
×:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、且つ記録面の光沢度が著しく下地より高い
××:記録面と下地の光沢度がはっきり異なることが目視で観察でき、且つ記録面の光沢度が著しく下地より低い。
Figure 2007138093
表3より、本発明のインクジェット用インクである1〜7、及び9〜12は比較に対して、インクとしての保存安定性、連続出射性に優れ、またインクジェット画像としても濃度、光沢に優れていることがわかる。

Claims (7)

  1. 顔料と高分子分散剤と水とを含有するインクジェット用インクにおいて、親水性主鎖に複数の側鎖を有し、活性エネルギー線を照射することにより側鎖間で架橋結合可能な高分子化合物を含有し、且つ顔料に吸着していない遊離した高分子分散剤がインク全体の1.0質量%以下であることを特徴とするインクジェット用インク。
  2. 前記顔料と前記遊離した高分子分散剤の質量比が4:1〜200:1であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. 前記高分子分散剤の重量平均分子量が5000〜50000であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
  4. 前記高分子分散剤の酸価が20〜250であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
  5. 前記高分子化合物をインク全質量に対して、0.8〜5.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
  6. 前記親水性主鎖がポリ酢酸ビニルのケン化物であり、且つケン化度が77〜99%、重合度が200〜4000であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
  7. 前記親水性主鎖に対する前記側鎖の変性率が0.8モル%以上4モル%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット用インク。
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