JP2007137374A - エンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車、およびエンジン装置の制御方法 - Google Patents

エンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車、およびエンジン装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インジェクタからの油密漏れを抑制し、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図る。
【解決手段】エンジン装置21では、エンジン22の停止中にインジェクタ燃料温度Tifを推定し(ステップS210)、推定したインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上であるときにインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref未満となるように冷却システム200のウォータポンプ202が制御され(ステップS260)、エンジン22の停止中にエンジン22の始動条件が成立したときに、冷却システム200によりエンジン22が冷却されている場合には冷却システム200のよるエンジン22の冷却の完了後にエンジン22が始動される一方、冷却システム200によりエンジン22が冷却されていない場合には直ちにエンジン22が始動される。
【選択図】図9

Description

本発明は、エンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車、およびエンジン装置の制御方法に関に関する。
従来から、エンジンの冷却装置として、エンジンにより駆動されるウォータポンプに加えて、エンジンと熱交換器としてのラジエータとを含む冷却経路内で冷却水を循環させることができる電動ウォータポンプを備え、冷却水の温度が所定温度よりも上昇している状態でエンジンの始動が予測されたときに、エンジン冷却水から熱を放出させるために電動ウォータポンプを作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、エンジンの冷却装置としては、エンジン冷却水循環経路内に含まれる蓄熱器と、エンジンにより駆動されるウォータポンプとは別に循環経路内のエンジン冷却水を循環させる電動ウォータポンプとを備え、エンジン停止時に電動ウォータポンプを作動させてエンジン停止直後に生ずるエンジン冷却水の温度上昇分の熱を蓄熱器に吸収させるものも知られている(例えば特許文献2参照。)。更に、エンジンの制御装置として、エンジン停止後に所定時間だけラジエータファンによりエンジンを強制冷却すると共に、インジェクタ内部に燃料を循環させ、エンジンからの熱によるインジェクタ内の燃料温度の高騰を抑制して高温再始動性を向上させるものも知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2004−108159号公報 特開平6−017648号公報 特開平7−103022号公報
ところで、近年では、内燃機関の始動時に早期の圧縮行程での燃料噴射を可能にして内燃機関の始動性を向上させるべく、内燃機関の始動前に燃料噴射用のインジェクタにおける燃料を所定圧力に加圧しておく技術が提案されている。ただし、内燃機関の停止中には、停止している内燃機関からの受熱によりインジェクタ近傍における燃料の温度が高まり、それに伴ってインジェクタ近傍における燃料の圧力も高まってしまう。このため、特に内燃機関の始動前にインジェクタにおける燃料を加圧しておく場合には、いわゆる油密漏れが発生しやすくなり、油密漏れにより燃料が蒸発した状態でシリンダ内に滞留してしまうことがある。この場合、シリンダ内に滞留した燃料は次の内燃機関の始動時に燃焼することなくそのまま外部へと排出されてしまうおそれもある。
そこで、本発明によるエンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車、およびエンジン装置の制御方法は、インジェクタからの油密漏れを抑制することを目的の一つとする。また、本発明によるエンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車、およびエンジン装置の制御方法は、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図ることを目的の一つとする。
本発明によるエンジン装置、それを備えたハイブリッド自動車およびエンジン装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採っている。
本発明によるエンジン装置は、内燃機関を含むエンジン装置であって、
前記内燃機関を冷却する冷却手段と、
前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度を取得するインジェクタ燃料温度取得手段と、
前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記取得されたインジェクタ燃料温度が前記所定温度未満である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却に関わりなく前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する制御手段と、
を備えるものである。
このエンジン装置では、内燃機関の停止中に内燃機関の始動条件が成立したときに、内燃機関のインジェクタまたは当該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には冷却手段による内燃機関の冷却が先行された後に内燃機関が始動するように冷却手段と内燃機関とが制御され、インジェクタ燃料温度が所定温度未満である場合には冷却手段による内燃機関の冷却に関わりなく内燃機関が始動するように冷却手段と内燃機関とが制御される。このように、停止している内燃機関の始動条件が成立したときにインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には、冷却手段による内燃機関の冷却を先行させて停止している内燃機関からの受熱によるインジェクタ燃料温度の高まりとそれに起因する燃料圧力の高まりとを抑えることにより、インジェクタからの油密漏れを抑制することができる。そして、このように油密漏れを抑制した上で内燃機関を始動させることにより、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図ることが可能となる。なお、インジェクタ燃料温度は、直接検出されてもよく、各種パラメータに基づいて推定されてもよい。
また、前記制御手段は、前記内燃機関の停止中に前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに該インジェクタ燃料温度が前記所定温度未満となるように前記冷却手段を制御すると共に、前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記冷却手段により前記内燃機関が冷却されている場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却の完了後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記冷却手段により前記内燃機関が冷却されていない場合には直ちに前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御するものであってもよい。すなわち、内燃機関の停止中に当該内燃機関の始動条件が成立したときに、インジェクタ燃料温度が所定温度未満となるように冷却手段を制御している場合には冷却手段の制御終了後に内燃機関を始動させる一方、インジェクタ燃料温度が所定温度未満となるように冷却手段を制御していない場合には直ちに内燃機関を始動させてもよい。
更に、前記冷却手段は、前記内燃機関と冷却媒体との熱交換を可能とする循環流路と、前記制御手段により制御され、前記循環流路で前記冷却媒体を循環させる電動循環手段とを備えるものであってもよい。このように、電動ポンプ等の電動循環手段を備えた冷却手段を用いることにより、内燃機関の停止中に内燃機関を冷却して停止している内燃機関からの受熱によるインジェクタ燃料温度の高まりを抑えることが可能となる。
また、前記冷却手段は、前記冷却媒体を冷却する冷媒冷却手段を更に備えてもよく、前記制御手段は、前記内燃機関の停止中に前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに前記冷却媒体の冷却条件が成立した場合には前記冷媒冷却手段による前記冷却媒体の冷却を伴って前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御するものであってもよい。このように、内燃機関との熱交換を行う冷却媒体の温度が高く、そのままでは内燃機関を十分に冷却し得ないような冷却媒体の冷却条件の成立時には、冷媒冷却手段により冷却媒体を冷却することにより、内燃機関を良好に冷却して停止している内燃機関からの受熱によるインジェクタ燃料温度の高まりを抑えることが可能となる。
更に、前記制御手段は、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに所定の条件が成立した場合には、前記冷却手段により前記内燃機関の冷却が実行されないように前記電動循環手段を制御するものであってもよい。このように、インジェクタ燃料温度が所定温度以上であっても所定の条件が成立した場合には、電動循環手段を停止させて冷却手段による内燃機関の冷却を実行しないことにより、冷却手段による内燃機関の冷却に伴う無駄なエネルギ消費を抑制することが可能となる。
また、本発明による第1のエンジン装置は、前記内燃機関の始動前に前記インジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段を更に備えるものであってもよい。すなわち、上述のように内燃機関の停止中のインジェクタ燃料温度に基づき内燃機関の始動に先立って内燃機関を冷却することは、内燃機関の始動前にインジェクタにおける燃料が加圧されるエンジン装置において、インジェクタからの油密漏れを抑制するのに極めて有効である。
本発明によるハイブリッド自動車は、走行用の動力を出力する動力出力源として、上記何れかのエンジン装置を含むハイブリッド自動車であって、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記電動機を制御する電動機制御手段とを備え、前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合、前記制御手段は、前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御し、前記電動機制御手段は、前記内燃機関が始動されるまで走行用の動力のすべてが前記電動機により出力されるように前記電動機を制御するものである。このようなエンジン装置に加えて電動機を動力出力源として備えたハイブリッド自動車においては、内燃機関の始動に先行させて内燃機関を十分に冷却してインジェクタからの油密漏れを良好に抑制しつつ、内燃機関の冷却が行われている間、走行に要求される動力のすべてを電動機によりまかなうことが可能となる。
本発明による第2のエンジン装置は、
内燃機関を含むエンジン装置であって、
前記内燃機関を冷却する冷却手段と、
前記内燃機関の停止中に該内燃機関のインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段と
前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度を取得するインジェクタ燃料温度取得手段と、
前記内燃機関の停止中、前記燃料供給手段によって前記インジェクタにおける燃料の圧力が前記所定圧力になるように前記インジェクタに燃料が供給されており、かつ前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに、前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御する冷却制御手段と、
を備えるものである。
このエンジン装置では、内燃機関の停止中に当該内燃機関のインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるようにインジェクタに燃料が加圧されて供給されると共に、内燃機関の停止中に内燃機関のインジェクタまたは当該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には冷却手段による内燃機関の冷却が実行される。このように、内燃機関の停止中にインジェクタ燃料温度に応じて内燃機関を冷却すれば、内燃機関の始動前にインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力に加圧されていても、インジェクタからの油密漏れを良好に抑制して、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図ることができる。
本発明による第1のエンジン装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関を冷却する冷却手段とを備えたエンジン装置の制御方法であって、
前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記インジェクタ燃料温度が前記所定温度未満である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却に関わりなく前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御するものである。
この方法のように、停止している内燃機関の始動条件が成立したときにインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合に、冷却手段による内燃機関の冷却を先行させて停止している内燃機関からの受熱によるインジェクタ燃料温度の高まりとそれに起因する燃料圧力の高まりとを抑えることにより、インジェクタからの油密漏れを抑制することができる。そして、このように油密漏れを抑制した上で内燃機関を始動させることにより、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図ることが可能となる。
本発明による第2のエンジン装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関を冷却する冷却手段と、前記内燃機関の始動前に該内燃機関のインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段と備えたエンジン装置の制御方法であって、
前記内燃機関の停止中、前記燃料供給手段によって前記インジェクタにおける燃料の圧力が前記所定圧力になるように前記インジェクタに燃料が供給されており、かつ前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに、前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御するものである。
この方法のように、内燃機関の停止中のインジェクタ燃料温度に基づき内燃機関の始動に先立って内燃機関を冷却すれば、内燃機関の始動前にインジェクタにおける燃料が加圧されていても、インジェクタからの油密漏れを良好に抑制して、内燃機関の始動時におけるエミッションの改善を図ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係るエンジン装置21を備えたハイブリッド自動車20を示す概略構成図である。図1に示すハイブリッド自動車20は、実施例のエンジン装置21を構成するエンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70とを備える。
エンジン22は、図1および図2に示すように、筒内(燃焼室)にガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料を直接噴射する筒内噴射用インジェクタ125(図1では125a〜125dと表記する)と、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射用インジェクタ126(図1では126a〜126dと表記する)とをそれぞれ複数備えた内燃機関として構成されている。エンジン22は、これら2種類のインジェクタ125,126を備えることにより、ポート噴射駆動モード、筒内噴射駆動モードおよび共用噴射駆動モードの何れかの駆動モードのもとで運転制御され得る。ポート噴射駆動モードは、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸気ポートに取り入れると共にポート噴射用インジェクタ126からガソリンを噴射して吸入空気とガソリンとを混合させ、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室に吸入すると共に点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換するものである。また、筒内噴射駆動モードは、上述のようにして空気を燃焼室に吸入すると共に吸気行程の途中あるいは圧縮行程に至ってから筒内噴射用インジェクタ125から燃料を燃焼室に噴射し、混合気を点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させてクランクシャフト26の回転運動を得るものである。更に、共用噴射駆動モードは、空気を燃焼室に吸入する際にポート噴射用インジェクタ126から燃料を噴射すると共に吸気行程や圧縮行程で筒内噴射用インジェクタ125から燃料を燃焼室に噴射してクランクシャフト26の回転運動を得るものである。これらの駆動モードは、エンジン22の運転状態やエンジン22に要求される運転状態などに基づいて切り替えられる。なお、エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
図1に示すように、ポート噴射用インジェクタ126a〜126dには、燃料ポンプ62により燃料タンク60からの燃料が供給される。また、筒内噴射用インジェクタ125a〜125dには、燃料タンク60から燃料ポンプ62により圧送されると共に高圧燃料ポンプ64により加圧された燃料がデリバリパイプ66を介して供給される。なお、燃料ポンプ62や高圧燃料ポンプ64のアクチュエータである電動モータ62a,64aには、DC/DCコンバータ90を介してバッテリ50からの電力が供給される。また、図示を省略するが、高圧燃料ポンプ64の吐出側には燃料の逆流を防止すると共にデリバリパイプ66内の燃料圧力(燃圧)を保持するチェックバルブが配置されている。更に、デリバリパイプ66には、燃圧が過大となることを防止するリリーフバルブ67を介して燃料を燃料タンク60に戻すリリーフパイプ68が接続されている。そして、エンジン22の停止中(始動前)には、筒内噴射用インジェクタ125a〜125dに供給される燃料の燃圧が所定圧力に設定(加圧)される。当該所定圧力は、筒内噴射用インジェクタ125a〜125dからの燃料漏れを抑制可能としつつ、ある程度高い圧力として定められる。
このように構成されるエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により制御される。エンジンECU24は、図2に示されるように、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ24dと、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等とを備えるものである。そして、エンジンECU24には、エンジン22の状態などを検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力される。例えば、エンジンECU24には、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションや、燃焼室への吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション、エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するバキュームセンサ148からの吸入空気量、筒内噴射用インジェクタ125a〜125dに燃料を供給するデリバリパイプ66に取り付けられた燃圧センサ69からの燃圧Pfなどが入力ポートを介して入力されている。更に、エンジンECU24には、エンジン22が停止されてからの経過時間であるE/G停止時間Stを計測するソークタイマ160が接続されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力される。例えば、エンジンECU24からは、筒内噴射用インジェクタ125a〜125dやポート噴射用インジェクタ126a〜126dへの駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号、燃料ポンプ62や高圧燃料ポンプ64の電動モータ62a,64aへの駆動信号などが出力ポートを介して出力される。更に、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
また、エンジン装置21に対しては、図3に示すような冷却システム200が備えられている。冷却システム200は、例えばエチレングリコールや防錆剤、酸化防止剤、水等を含むLLC(ロングライフクーラント)といった冷却媒体を用いて発熱体としてのエンジン22を冷却するものであり、冷却媒体との熱交換を可能とするようにエンジン22のシリンダブロックやシリンダヘッドに形成された熱交換部としてのウォータジャケット23を中途に含んで冷却媒体の循環路を形成する循環流路201と、循環流路201にて冷却媒体を循環させる電動循環手段としてのウォータポンプ202と、冷却媒体を外気により冷却するラジエータ203とを備える。実施例のウォータポンプ202としては、エンジン22により駆動されるメカニカルポンプに代えて、DC/DCコンバータ90を介してバッテリ50からの電力が供給されると共に、エンジンECU24により制御(PWM制御)される電動モータ204を駆動源とする電動ポンプが採用されている。また、ラジエータ203の近傍には、電動モータ205により駆動されてラジエータ203に外気を強制的に取り込み可能なクーリングファン206が配置されている。更に、循環流路201は、エンジン22の近傍あるいはエンジン22よりも下流側で分岐したバイパス流路207を含み、このバイパス流路207は、サーモスタットバルブ208を介してウォータポンプ202の上流側(吸入口側)で循環流路201と合流している。サーモスタットバルブ208は、それを流通する冷却媒体の温度に応じてラジエータ203を通過した冷却媒体あるいはバイパス流路207を流通した冷却媒体の何れかがウォータポンプ202の吸入口に流入するように流路を切り替えるものであり、冷却媒体の温度が所定温度以下であるときには、バイパス流路207を流通した冷却媒体をウォータポンプ202の吸入口に流入させる。そして、バイパス流路207には、エンジン22の近傍で冷却媒体の温度(E/G水温)Tegを検出するエンジン水温センサ209が設けられている。
更に、循環流路201には、流路210が接続されており、この流路210を介してエンジン22と熱交換した冷却媒体がA/Cブロワ220やエアミックスダンパ、冷凍ユニット(何れも図示省略)、これらを制御する空調用電子制御ユニット(以下、「A/CECU」という)221等と共に車両用空調装置を構成するヒータコア222へと導かれる。ヒータコア222を通過した冷却媒体は、流路210を介してウォータポンプ202の上流側(吸入口側、実施例ではサーモスタットバルブ208とウォータポンプ202との間)へと返送される。また、車両用空調装置には、循環流路201からヒータコア222に供給された冷却媒体を熱源として調和される調和空気の温度(もしくは空調装置の吹き出し口における空気の温度)を検出可能なA/C温度センサ223が備えられている。A/C温度センサ223により検出される調和空気の温度(A/C温度)Tacは、A/C温度センサ223からA/CECU221に入力される。
このように構成される冷却システム200のウォータポンプ202や、クーリングファン206の電動モータ205等は、エンジンECU24によって制御される。そして、エンジンECU24には、エンジン水温センサ209により検出されるE/G水温Teg、が入力される。また、エンジンECU24は、上述のA/CECU221と通信ポートを介して接続されており、A/CECU221と各種制御信号やデータのやりとりを行なって、これらの制御信号やデータに基づいてエンジン22と共に冷却システム200を制御する。すなわち、ハイブリッド自動車20においては、その走行中あるいは停止中にエンジン22の熱効率を損なうことがないように、エンジンECU24により、エンジン22の温度(シリンダ壁温)がハイブリッド自動車20の状態(走行状態等)に応じた所望の温度となるように冷却システム200が制御される。実施例では、エンジンECU24により、E/G水温Tegやエンジン22の回転数Neや吸入空気量(負荷)GAに応じた冷却媒体の目標温度と循環流路201(エンジン22)で循環させるべき冷却媒体の目標流量が設定され、エンジンECU24により、冷却媒体の温度が目標温度となり、目標流量分の冷却媒体が循環流路201を循環するようにクーリングファン206の電動モータ205やウォータポンプ202の電動モータ204が制御(PWM制御)される。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して、最終的には車両の駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、何れも発電機として作動することができると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tb等が入力されており、バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70に出力する。なお、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速V等が入力ポートを介して入力される。ハイブリッドECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するように運転制御するモータ運転モード等がある。
次に、上述のハイブリッド自動車20の動作、特に、イグニッションスイッチ80がONされた直後の発進時や軽負荷走行時であって走行に要求される動力がモータMG2のみから出力されるときのハイブリッド自動車20の動作について説明する。図4は、ハイブリッドECU70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行される。
図4の駆動制御ルーチンが開始されると、ハイブリッドECU70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、車速センサ88からの車速V、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、バッテリ50が充放電すべき充放電要求パワーPb*、バッテリ50の入出力制限Win,Woutといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。この場合、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。充放電要求パワーPb*は、バッテリ50の残容量(SOC)等に基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じて入出力制限Win,Woutを設定することが可能である。図5に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図6にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ステップS100のデータ入力処理の後、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とハイブリッド自動車20の走行に要求される要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると当該マップから両者に対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。要求トルク設定用マップの一例を図7に示す。また、実施例では、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が充放電すべき充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として要求パワーP*を設定するものとした。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、図示するようにモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除するか、あるいは、車速Vに換算計数kを乗じることにより求められる。要求トルクTr*と要求パワーP*とを設定すると、続いて、ハイブリッド自動車20においてエンジン22を始動させるための条件が成立しているか否かを判定する(ステップS120)。実施例において、エンジン22の始動条件は、要求パワーP*が予め定められた閾値Pref以上であることとした。閾値Prefは、エンジン22を比較的効率よく運転することができる領域における下限のパワー近傍に設定される。
エンジン22の始動条件が成立していない場合、すなわち、ハイブリッド自動車20の運転モードをモータ運転モードに維持すべき場合には、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とをそれぞれ値0に設定すると共に、モータMG1のトルク指令Tm1*を値0に設定した上で(ステップS130)、次式(1)および(2)に従ってバッテリ50の入出力制限Win,WoutをモータMG2の回転数Nm2で除することによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmax,Tminを計算する(ステップS140)。更に、次式(3)に従って要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除することにより仮モータトルクTm2tmpを計算し(ステップS150)、計算した仮モータトルクTm2tmpをトルク制限Tmin,Tmaxで制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS160)。そして、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40にそれぞれ送信する(ステップS170)。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行ない、これにより、モータMG2のみから要求動力に見合う動力がリングギヤ軸32aに出力されるようにするモータ運転モードが継続されることになる。図8に、このようなモータ運転モードにおける動力分配統合機構30の各回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1と一致するサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neと一致するキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。図8に示すように、モータ運転モードのもとでは、エンジン22は回転数0で停止し、モータMG1は連れ回された状態となる。なお、モータ運転モードのもとでは、必ずしもモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する必要はないが、実施例では、モータMG1からのトルクがゼロとなるように積極的にモータMG1を駆動制御するものとした。
Tmax=Wout/Nm2 …(1)
Tmax=Win/Nm2 …(2)
Tm2tmp=Tr*/Gr …(3)
ここで、図4の駆動制御ルーチンの説明を一旦中断し、上述のようにエンジン22が停止されている間にエンジン22を適宜冷却すべくエンジンECU24によって実行されるエンジン停止時冷却制御ルーチンについて説明する。図9は、エンジンECU24により実行されるエンジン停止時冷却制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22が停止されているときに実行されるものである。なお、実施例において、エンジン22が停止されると、ウォータポンプ202やクーリングファン206が停止され、エンジン22の冷却が停止されるものとする。図9のエンジン停止時冷却制御ルーチンが開始されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、E/G停止時水温Tstop、E/G停止時間St、エンジン水温センサ209からのE/G水温(現在のE/G水温)TegおよびA/C温度Tacといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS200)。実施例において、E/G停止時水温Tstopは、直近のエンジン24の停止時にエンジン水温センサ209により検出されて記憶された値か、その値に基づいて推定された値とし、E/G停止時間Stは、エンジン22の停止と同時に計時を開始するソークタイマ160による計時値を入力するものとした。また、A/C温度Tacは、A/CECU221による制御のもと、A/Cブロワ220を作動させると共に、循環流路201からヒータコア222に供給される冷却媒体のみを熱源として車室への空気が調和されるようにしたときにA/C温度センサ223により検出される調和空気の温度をA/CECU221から通信により入力するものとした。
ステップS200のデータ入力処理の後、入力したE/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとに基づいて、エンジン22の各筒内噴射用インジェクタ125あるいはそれぞれの内部の燃料の温度であるインジェクタ燃料温度Tifを推定する(ステップS210)。実施例では、E/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとインジェクタ燃料温度Tifとの関係を予め実験、解析に基づいて定めてインジェクタ燃料温度推定用マップとしてROM24bに記憶しておき、E/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとが与えられると当該マップから両者に対応するインジェクタ燃料温度Tifを導出するものとした。インジェクタ燃料温度推定用マップの一例を図10に示す。こうしてインジェクタ燃料温度Tifを推定したならば、推定したインジェクタ燃料温度Tifが予め定められた閾値Tifref以上であるか否かを判定する(ステップS220)。閾値Tifrefは、エンジン22の停止時に各筒内噴射用インジェクタ125の燃圧を上記所定圧力に設定した状態で各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを抑制し得る温度として定められ、例えば70℃程度の値とすることができる。そして、推定したインジェクタ燃料温度Tifが予め定められた閾値Tifref未満である場合、その時点では冷却システム200を用いたエンジン22の冷却が不要であるとみなし、再度ステップS200以降の処理を実行する。
また、推定したインジェクタ燃料温度Tifが予め定められた閾値Tifref以上である場合には、ステップS200で入力したE/G水温TegからA/C温度Tacを減じた偏差が予め定められた閾値α(例えば値0に近い比較的小さい値)以上であるか否かを判定する(ステップS230)。ここで、エンジン水温センサ209により検出されるE/G温度Tegは、発熱体としてのエンジン22の温度を表すのに対して、ステップS200で入力したA/C温度Tacは、エンジン22に供給されることになる冷却媒体の温度を表すものである。従って、E/G水温TegからA/C温度Tacを減じた偏差が予め定められた閾値α未満であるときには、エンジン22の温度とエンジン22に供給されることになる冷却媒体の温度との偏差が小さいことから、その時点では冷却システム200を作動させてもエンジン22を十分に冷却し得る見込みが少ないとみなすことができる。このため、ステップS230でE/G水温TegからA/C温度Tacを減じた偏差が予め定められた閾値α未満であると判断された場合、再度ステップS200以降の処理を実行する。
これに対して、ステップS220でインジェクタ燃料温度Tifが予め定められた閾値Tifref以上であると判断されると共に、ステップS230でE/G水温TegからA/C温度Tacを減じた偏差が予め定められた閾値α以上であると判断された場合には、冷却システム200の停止時に値0とされるフラグFを値1に設定すると共に(ステップS240)、ステップS210で推定したインジェクタ燃料温度Tifに基づいて冷却システム200のウォータポンプ202の駆動時間twpを設定する(ステップS250)。実施例では、インジェクタ燃料温度Tifと、ウォータポンプ202(電動モータ204)への指令デューティ比dBを循環流路201における冷却媒体の単位時間あたりの流量が所定値となるようにする一定の値としたときにインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifrefを十分に下回るようにするのに要求されるウォータポンプ202の駆動時間twpとの関係を予め定めてウォータポンプ駆動時間設定用マップ(図示省略)としてROM24bに記憶しておき、インジェクタ燃料温度Tifが与えられると当該マップから対応するウォータポンプ202の駆動時間twpを導出して設定するものとした。そして、ウォータポンプ202の駆動時間twpを設定すると、予め定められた指令デューティ比dBに従ってウォータポンプ202の電動モータ204を駆動制御すると共に(ステップS260)、設定された駆動時間twpが経過したか否か判定する(ステップS270)。なお、ステップS270の処理は、ステップS260にてウォータポンプ202の駆動を開始するのと概ね同時に計時を開始するタイマ24dによる計時値を読み込み、設定された駆動時間twpと比較するものとした。
そして、駆動時間twpが経過したならば、ウォータポンプ202を停止させると共に(ステップS280)、フラグFを値0に設定し(ステップS290)、本ルーチンを終了させる。このように、ハイブリッド自動車20では、エンジン22の停止中に各筒内噴射用インジェクタ125における燃圧が所定圧力になるように各筒内噴射用インジェクタ125に燃料が加圧されて供給されると共に、エンジン22の停止中にインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上である場合には冷却システム200によるエンジン22の冷却が実行される。これにより、エンジン22の始動前に各筒内噴射用インジェクタ125における燃圧が所定圧力に加圧されていても、エンジン22の停止中にインジェクタ燃料温度Tifに応じてエンジン22を冷却することにより、各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを良好に抑制して、エンジン22の始動時におけるエミッションの改善を図ることができる。
さて、再度図4に戻って、走行に要求される動力がモータMG2のみから出力されるときの駆動制御ルーチンについて説明する。上述のように、ステップS120でエンジン22の始動条件が成立していないと判断された場合には、モータ運転モードを継続させるが、ステップS120でエンジン22の始動条件が成立していると判断された場合には、上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンの実行に伴って値0または値1に設定されるフラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS180)。フラグFが値0ではなく値1である場合、すなわち、ウォータポンプ202が駆動されて冷却システム200によるエンジン22の冷却が行われている場合には、上述のステップS130からS170の処理が実行され、ハイブリッド自動車20の運転モードがモータ運転モードに維持される。つまり、ステップS180でフラグFが値1であると判断される場合には、エンジン22の始動条件が成立していたとしても、エンジン22の始動に先行させてエンジン22の冷却が行われ、これにより、エンジン22を十分に冷却して各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを良好に抑制することが可能となる。そして、エンジン22の冷却が行われている間、走行に要求される動力のすべてがモータMG2によりまかなわれることになる。これに対して、フラグFが値0である場合、すなわち、ウォータポンプ202が駆動されておらず冷却システム200によるエンジン22の冷却が行われていない場合には、直ちにエンジン22が始動されるようにステップS190のエンジン始動処理(図示省略)が実行され、その後、トルク変換運転モード等に対応した駆動制御ルーチン(図示省略)が実行されることになる。なお、ステップS190のエンジン始動処理については、本発明に直接的に関連するものではないため、ここではその詳細な説明を省略する。
以上説明したように、エンジン装置21を動力出力源として含むハイブリッド自動車20では、エンジン22の停止中にエンジン22の始動条件が成立したときに、筒内噴射用インジェクタ125または各インジェクタ125の近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上である場合には冷却システム200によるエンジン22の冷却が先行された後にエンジン22が始動するように冷却システム200とエンジン22とが制御される一方、インジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref未満である場合には冷却システム200によるエンジン22の冷却に関わりなくエンジン22が始動するように冷却システム200とエンジン22とが制御される。このように、停止しているエンジン22の始動条件が成立したときにインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上である場合には、冷却システム200によるエンジン22の冷却を先行させて停止しているエンジン22からの受熱によるインジェクタ燃料温度Tifの高まりとそれに起因する燃料圧力の高まりとを抑えることにより、各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを抑制することができる。そして、このように油密漏れを抑制した上でエンジン22を始動させることにより、エンジン22の始動時におけるエミッションの改善を図ることが可能となる。特に上述のエンジン装置21のように、エンジン22の始動前に各筒内噴射用インジェクタ125における燃料が加圧される場合、このようにエンジン22の停止中におけるインジェクタ燃料温度Tifに基づきエンジン22の始動に先立ってエンジン22を冷却することは、各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを抑制するのに極めて有効である。
また、エンジン22の冷却に関し、エンジン装置21には、循環流路201で冷却媒体を循環させる電動循環手段としてのウォータポンプ202を含む冷却システム200が備えられているので、エンジン22の停止中にエンジン22を冷却して停止しているエンジン22からの受熱によるインジェクタ燃料温度Tifの高まりを容易に抑えることが可能となる。更に、エンジン装置21では、インジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上であっても、エンジン22の温度を表すE/G水温Tegとエンジン22に供給されることになる冷却媒体の温度を表すA/C温度Tacとの偏差が閾値α未満であるという条件が成立した場合には、冷却システム200によるエンジン22の冷却が実行されないことになる。このように、エンジン22を十分に冷却し得る見込みが少ないと判断される場合には冷却システム200によるエンジン22の冷却を実行しないことにより、冷却システム200によるエンジン22の冷却に伴う無駄なエネルギ消費(電動モータ204による電力消費)を抑制することが可能となる。
ただし、循環流路201を循環させる冷却媒体の温度等に基づいてエンジン22を十分に冷却し得る見込みが少ないと判断される場合には、次のような制御を行ってもよい。すなわち、上述の冷却システム200において、サーモスタットバルブ208に代えて、エンジンECU24により切り換え制御される三方弁を設け、例えばインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上であり、かつエンジン22の温度を表すE/G水温Tegとエンジン22に供給されることになる冷却媒体の温度を表すA/C温度Tacとの偏差が閾値α未満である場合に、三方弁をラジエータ203側に切り換えて冷却媒体を冷却する冷媒冷却手段としてのラジエータ203で外気により冷却媒体を冷却したり、更に、冷却媒体をラジエータに導いた上でクーリングファン206を作動させて冷却媒体を冷却したりしながら、エンジン22を冷却してもよい。このように、エンジン22との熱交換を行う冷却媒体の温度が高く、そのままではエンジン22を十分に冷却し得ないような冷却媒体の冷却条件の成立時に、ラジエータ203やクーリングファン206を用いて冷却媒体を冷却することにより、エンジン22を良好に冷却して停止しているエンジン22からの受熱によるインジェクタ燃料温度Tifの高まりを抑えることが可能となる。
更に、図9のエンジン停止時冷却制御ルーチンにおいては、ステップS200のデータ入力処理の後、入力したE/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとに基づいてインジェクタ燃料温度Tifを推定し(ステップS210)、ステップS250にてウォータポンプ202の駆動時間twpを設定しているが、これに限られるものではない。すなわち、図11に例示するエンジン停止時冷却制御ルーチンのように、ステップS200のデータ入力処理の後、入力したE/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとに基づいてウォータポンプ202の駆動時間twpを設定してもよい(ステップS215)。この場合、エンジン停止中におけるインジェクタ燃料温度Tifの変化を考慮しながら、E/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stと、インジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifrefを十分に下回るようにするのに要求されるウォータポンプ202の駆動時間twpとの関係を予め定めてウォータポンプ駆動時間設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、E/G停止時水温TstopとE/G停止時間Stとが与えられると当該マップから両者に対応するウォータポンプ202の駆動時間twpを導出して設定すればよい。そして、駆動時間twpを設定したならば、設定した駆動時間twpが値0を上回っているか否かを判定することにより(ステップS215)、実質的にインジェクタ燃料温度Tifが閾値Tifref以上であるか否かを判定し、以後、上述したステップS230,S240,S260〜S290の処理を実行すればよい。このような図11のエンジン停止時冷却制御ルーチンを採用しても、エンジン22の停止中にインジェクタ燃料温度Tifに応じてエンジン22を冷却することにより、各筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れを良好に抑制して、エンジン22の始動時におけるエミッションの改善を図ることができる。
また、上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンは、筒内噴射用インジェクタ125からの油密漏れの抑制に関連するものであったが、これに限られるものではなく、ポート噴射用インジェクタ126からの油密漏れの抑制に適用され得る。そして、上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンは、筒内噴射用インジェクタとポート噴射用インジェクタとの何れかのみを備えるエンジン装置に対して適用され得ることはいうまでもない。また、上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンは、イグニションスイッチ80がオフされた後の停車時(システム停止時)に適宜バッテリ50の電力を利用してて実行されてもよく、エンジン始動前にインジェクタ内の燃料を加圧しないエンジン装置に上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンを適用してもよい。
更に、本発明によるエンジン装置の適用対象は、ハイブリッド自動車に限られるものではなく、エンジンのみを動力出力源として備える自動車も含まれることはいうまでもない。エンジンのみを動力出力源として備える自動車において上述のエンジン停止時冷却制御ルーチンを実行するに際しては、冷却システム200によるエンジン22の冷却が実行されているときにエンジン22の始動条件が成立した場合、冷却システム200によるエンジン22の冷却を継続させながら、エンジン22を始動するようにしてもよい。
また、上記各実施例のハイブリッド自動車20では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結しているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有し、モータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。
更に、上記実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により減速してリングギヤ軸32aに出力しているが、図12に示す変形例としてのハイブリッド自動車20Aのように、モータMG2の動力を変速機36により変速してリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪39c,39dに接続された車軸)に伝達するようにしてもよい。
そして、上記各実施例のハイブリッド自動車20、20Aは、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものであるが、図13に示す変形例としてのハイブリッド自動車20Bのように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものであってもよい。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記各実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明の一実施例に係るエンジン装置21を備えたハイブリッド自動車20を示す概略構成図である。 本発明の一実施例に係るエンジン装置21を示す概略構成図である。 実施例のエンジン装置21に備えられた冷却システム200を示す概略構成図である。 実施例のハイブリッドECU70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 モータ運転モードにおける動力分配統合機構30の各回転要素を力学的に説明するための共線図である。 実施例のエンジンECU24により実行されるエンジン停止時冷却制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 インジェクタ燃料温度推定用マップの一例を示す説明図である。 実施例のエンジンECU24により実行されるエンジン停止時冷却制御ルーチンの他の例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車20Aの構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車20Bの構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,20A,20B ハイブリッド自動車、21 エンジン装置、22 エンジン、23 ウォータジャケット、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 燃料タンク、62 燃料ポンプ、64 高圧燃料ポンプ、66 デリバリパイプ、67 リリーフバルブ、68 リリーフパイプ、69 燃圧センサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72,24a CPU、74,24b ROM、76,24c RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、125a,125b,125c,125d 筒内燃料噴射インジェクタ、126a,126b,126c,126d ポート噴射用インジェクタ、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 バキュームセンサ、150 可変バルブタイミング機構、160 ソークタイマ、200 冷却システム、201 循環流路、202 ウォータポンプ、203 ラジエータ、204,205 電動モータ、206 クーリングファン、207 バイパス流路、208 サーモスタットバルブ、209 エンジン水温センサ、210 流路、220 A/Cブロワ、221 A/CECU、222 ヒータコア、223 A/C温度センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 内燃機関を含むエンジン装置であって、
    前記内燃機関を冷却する冷却手段と、
    前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度を取得するインジェクタ燃料温度取得手段と、
    前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記取得されたインジェクタ燃料温度が前記所定温度未満である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却に関わりなく前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する制御手段と、
    を備えるエンジン装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン装置において、
    前記制御手段は、前記内燃機関の停止中に前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに該インジェクタ燃料温度が前記所定温度未満となるように前記冷却手段を制御すると共に、前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記冷却手段により前記内燃機関が冷却されている場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却の完了後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記冷却手段により前記内燃機関が冷却されていない場合には直ちに前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御するエンジン装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジン装置において、
    前記冷却手段は、
    前記内燃機関と冷却媒体との熱交換を可能とする循環流路と、
    前記制御手段により制御され、前記循環流路で前記冷却媒体を循環させる電動循環手段とを備えるエンジン装置。
  4. 請求項3に記載のエンジン装置において、
    前記冷却手段は、前記冷却媒体を冷却する冷媒冷却手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の停止中に前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに前記冷却媒体の冷却条件が成立した場合には前記冷媒冷却手段による前記冷却媒体の冷却を伴って前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御するエンジン装置。
  5. 前記制御手段は、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに所定の条件が成立した場合には、前記冷却手段により前記内燃機関の冷却が実行されないように前記電動循環手段を制御する請求項3または4に記載のエンジン装置。
  6. 前記内燃機関の始動前に前記インジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段を更に備える請求項1から5の何れかに記載のエンジン装置。
  7. 走行用の動力を出力する動力出力源として、請求項1から6の何れかに記載のエンジン装置を含むハイブリッド自動車であって、
    走行用の動力を出力可能な電動機と、
    前記電動機を制御する電動機制御手段とを備え、
    前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合、前記制御手段は、前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御し、前記電動機制御手段は、前記内燃機関が始動されるまで走行用の動力のすべてが前記電動機により出力されるように前記電動機を制御するハイブリッド自動車。
  8. 内燃機関を含むエンジン装置であって、
    前記内燃機関を冷却する冷却手段と、
    前記内燃機関の停止中に該内燃機関のインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段と
    前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度を取得するインジェクタ燃料温度取得手段と、
    前記内燃機関の停止中、前記燃料供給手段によって前記インジェクタにおける燃料の圧力が前記所定圧力になるように前記インジェクタに燃料が供給されており、かつ前記取得されたインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに、前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御する冷却制御手段と、
    を備えるエンジン装置。
  9. 内燃機関と、該内燃機関を冷却する冷却手段とを備えたエンジン装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の停止中に該内燃機関の始動条件が成立したときに、前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却が先行された後に前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御する一方、前記インジェクタ燃料温度が前記所定温度未満である場合には前記冷却手段による前記内燃機関の冷却に関わりなく前記内燃機関が始動するように前記冷却手段と前記内燃機関とを制御するエンジン装置の制御方法。
  10. 内燃機関と、該内燃機関を冷却する冷却手段と、前記内燃機関の始動前に該内燃機関のインジェクタにおける燃料の圧力が所定圧力になるように前記インジェクタに燃料を加圧して供給可能な燃料供給手段と備えたエンジン装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の停止中、前記燃料供給手段によって前記インジェクタにおける燃料の圧力が前記所定圧力になるように前記インジェクタに燃料が供給されており、かつ前記内燃機関のインジェクタまたは該インジェクタ近傍における燃料の温度であるインジェクタ燃料温度が所定温度以上であるときに、前記内燃機関が冷却されるように前記冷却手段を制御するエンジン装置の制御方法。
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