JP2007137165A - 車輌の走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輌のステア特性の変化をできるだけ回避しつつ、タイヤの劣化の低減やタイヤ空気圧の更なる低下の抑制をできるだけ効果的に達成する。
【解決手段】タイヤ空気圧Pwtiがタイヤ空気圧低下率RPwtiに基づいて演算される基準値Pwteiよりも低いか否かの判別によりタイヤ空気圧が低下しているかが判別され(S20〜40)、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下しているときには、ナビゲーション装置60によりタイヤ空気圧の低下度合及び車輌が安全に停車できる位置に到達するための必要走行距離Lが演算され、必要走行距離Lに応じて制御ゲインKctが演算され(S100)、タイヤ空気圧が低下している車輪の接地荷重低減制御及び接地荷重の変更に起因する車輌のステア特性の変化を抑制するステアリングギヤ比制御の制御量が制御ゲインKctに応じて増減される(S200、300)。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車輌の走行制御装置に係り、更に詳細にはタイヤ空気圧が低下すると当該車輪の接地荷重を低減する車輌の走行制御装置に係る。
自動車等の車輌の走行制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下すると、当該車輪の接地荷重が低減されるよう車輌のロール剛性を制御する走行制御装置が既に知られている。かかる走行制御装置によれば、タイヤ空気圧が低下した車輪の接地荷重が低減されるので、タイヤ空気圧が低下した車輪の接地荷重が低減されない場合に比して、タイヤ空気圧が低下した車輪のタイヤの劣化を低減しタイヤ空気圧の更なる低下を抑制することができる。
特開2004−114876号公報
しかるに上述の如き従来の走行制御装置に於いては、車輪のタイヤ空気圧が低下しその車輪の接地荷重が低減される場合に於ける車輌のステア特性の変化及びその対策については十分な検討がなされておらず、そのため上述の如き従来の走行制御装置に於いては、車輪のタイヤ空気圧が低下しその車輪の接地荷重が低減されると、車輌のステア特性が変化し車輌の走行性能が低下することが避けられない。
特にタイヤ空気圧が低下した車輪のタイヤの劣化を効果的に低減しタイヤ空気圧の更なる低下を効果的に抑制すべく、接地荷重の低減制御のゲインが高く設定され、タイヤ空気圧の低下量に対する接地荷重の低減量の比が高くされると、車輌のステア特性の変化及びこれに起因する車輌の走行性能の低下が大きくなり、逆に車輌のステア特性の変化及びこれに起因する車輌の走行性能の低下を抑制すべく、接地荷重の低減制御のゲインが低く設定されると、タイヤ空気圧が低下した車輪のタイヤの劣化を効果的に低減しタイヤ空気圧の更なる低下を効果的に抑制することができなくなる。
本発明は、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下すると当該車輪の接地荷重が低減されるよう車輌のロール剛性を制御する従来の走行制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、タイヤ空気圧が低下した状態で走行しなければならない距離や時間の長短によって接地荷重の低減を重視すべきかステア特性の変化抑制を重視すべきかが異なることに着目することにより、車輌のステア特性の変化をできるだけ回避しつつ、タイヤの劣化の低減やタイヤ空気圧の更なる低下の抑制をできるだけ効果的に達成することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪についてタイヤ空気圧を検知する手段と、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときには当該車輪の接地荷重を低減すると共に他の車輪の接地荷重を増大させる接地荷重可変手段とを有する車輌の走行制御装置に於いて、車輌が安全に停車できる位置に到達するために車輌が走行すべき距離若しくは時間として必要走行量を演算する必要走行量演算手段と、前記必要走行量が長いときには前記必要走行量が短いときに比して前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくする制御手段とを有することを特徴とする車輌の走行制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段はタイヤ空気圧の低下度合が高いときにはタイヤ空気圧の低下度合が低いときに比して前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくするよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記走行制御装置は運転者の操舵操作に対する操舵輪の転舵特性を変更することにより車輌のステア特性を可変制御するステア特性可変手段を有し、前記制御手段は前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化に基づいて車輌のステア特性の変化を予測し、予測される車輌のステア特性の変化を低減するよう前記ステア特性可変手段を制御するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、前記必要走行量演算手段はナビゲーション装置を含み、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときには前記ナビゲーション装置により車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路を特定し、特定された位置及び走行経路に基づいて前記必要走行量を演算するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記制御手段は、前記ナビゲーション装置により前記車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路が特定されたときには、前記ナビゲーション装置の表示機能を利用して特定された位置及び走行経路の案内を表示するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4又は5の構成に於いて、前記必要走行量演算手段は車輌が安全に停車できる位置の複数の候補を前記ナビゲーション装置の表示機能を利用して表示し、車輌の乗員は前記ナビゲーション装置の選択機能を利用して複数の候補より車輌が安全に停車できる一つの位置を選定可能であり、前記必要走行量演算手段は選定された位置を前記特定された位置とするよう構成される(請求項6の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌が安全に停車できる位置に到達するために車輌が走行すべき距離若しくは時間として必要走行量が演算され、必要走行量が長いときには必要走行量が短いときに比して接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量が大きくされるので、必要走行量が短かくタイヤ空気圧が低下した車輪のタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが低いときには、接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を小さくすることができ、これにより車輪の接地荷重の変更に起因する車輌のステア特性の変化や車輌の走行安定性の低下を低減することができ、逆に必要走行量が長くタイヤ空気圧が低下した車輪のタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが高いときには、接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくしてタイヤ劣化やタイヤ空気圧の更なる低下を効果的に抑制することができる。
上記請求項2の構成によれば、タイヤ空気圧の低下度合が高いときにはタイヤ空気圧の低下度合が低いときに比して接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量が大きくされるので、タイヤ空気圧の低下度合が低くタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが低いときには、接地荷重の増減変化量を小さくして接地荷重が不必要に大きく増減されることを防止し、接地荷重の増減により消費されるエネルギーを節減することができ、逆にタイヤ空気圧の低下度合が高くタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが高いときには、接地荷重の増減変化量を大きくしてタイヤ劣化やタイヤ空気圧の更なる低下を効果的に抑制することができる。
上記請求項3の構成によれば、接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化に基づいて車輌のステア特性の変化が予測され、予測される車輌のステア特性の変化を低減するようステア特性可変手段が制御されるので、接地荷重の増減変化に起因する車輌のステア特性の変化を未然に抑制することができると共に、必要走行量が長いときには必要走行量が短いときに比して接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量が大きくされるので、必要走行量に応じて、換言すればタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れの度合に応じてステア特性可変手段の制御量を増減制御することができる。
上記請求項4の構成によれば、必要走行量演算手段はナビゲーション装置を含み、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときにはナビゲーション装置により車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路が特定され、特定された位置及び走行経路に基づいて必要走行量が演算されるので、車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路を正確に且つ確実に特定することができ、これにより必要走行量及びこれに応じた接地荷重の必要増減変化量を正確に演算することができる。
上記請求項5の構成によれば、ナビゲーション装置により車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路が特定されたときには、ナビゲーション装置の表示機能を利用して特定された位置及び走行経路の案内が表示されるので、車輌の乗員は車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路を確実に認識することができると共に、車輌を特定された走行経路に沿って確実に走行させ車輌を特定された位置に確実に到達させることができる。
上記請求項6の構成によれば、安全に停車できる位置の複数の候補がナビゲーション装置の表示機能を利用して表示され、車輌の乗員はナビゲーション装置の選択機能を利用して複数の候補より車輌が安全に停車できる一つの位置を選定可能であり、選定された位置が特定された位置とされるので、車輌の乗員はナビゲーション装置の選択機能を利用して複数の候補より自らが最も妥当であると考える位置を選択することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、接地荷重変更手段はアクティブスタビライザ装置若しくはアクティブサスペンション装置を含むよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6又は上記好ましい態様1の構成に於いて、タイヤ空気圧が基準値よりも低いときにタイヤ空気圧が低下したと判定され、基準値はタイヤ空気圧の低下率が大きいほど大きくなるようタイヤ空気圧の低下率に応じて可変設定されるよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6又は上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときには、タイヤ空気圧の低下量に基づいて接地荷重の目標増減制御量を演算し、目標増減制御量に基づいてタイヤ空気圧が低下した車輪の接地荷重を低減すると共に他の車輪の接地荷重を増大させるよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2乃至6又は上記好ましい態様1乃至3の構成に於いて、制御手段はタイヤ空気圧が低下した車輪の更なるタイヤ空気圧低下の虞れが高いときには更なるタイヤ空気圧低下の虞れが低いときに比して接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくするよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至6又は上記好ましい態様1乃至4の構成に於いて、ステア特性可変手段は、操舵輪の舵角を制御する舵角制御手段、操舵アシスト力を制御するパワーステアリング装置、左右輪の制駆動力差を制御可能な制駆動力制御手段、前後輪の制駆動力の配分を制御可能な制駆動力制御手段の少なくとも何れかを含んでいるよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至6又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、ステア特性可変手段は前輪の接地荷重が低減されたときには車輌のステア特性がアンダーステア方向へ変化すると予測し、車輌のステア特性のアンダーステア方向への変化を低減するよう車輌のステア特性を制御するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、前輪が操舵輪であり、ステア特性可変手段は前輪が駆動輪であるときには前輪が従動輪であるときに比して車輌のステア特性の制御量の大きさを大きくするよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至6又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、ステア特性可変手段は後輪の接地荷重が低減されたときには車輌のステア特性がオーバーステア方向へ変化すると予測し、車輌のステア特性のオーバーステア方向への変化を低減するよう車輌のステア特性を制御するよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様8の構成に於いて、前輪が操舵輪であり、ステア特性可変手段は前輪が駆動輪であるときには前輪が従動輪であるときに比して車輌のステア特性の制御量の大きさを小さくするよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は上記好ましい態様6乃至9の構成に於いて、ステア特性可変手段は接地荷重が低減された車輪の側へ車輌が旋回するときには接地荷重が低減された車輪とは反対の側へ車輌が旋回するときに比して車輌のステア特性の制御量の大きさを小さくするよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は上記好ましい態様6乃至10の構成に於いて、前輪が操舵輪であり、ステア特性可変手段はステアリングギヤ比可変手段であり、ステア特性可変手段は前輪の接地荷重が低減されたときには運転者により切り込み操舵が行われるときのステアリングギヤ比を大きくするよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は上記好ましい態様6乃至10の構成に於いて、前輪が操舵輪であり、ステア特性可変手段はステアリングギヤ比可変手段であり、ステア特性可変手段は後輪の接地荷重が低減されたときには運転者により切り込み操舵が行われるときのステアリングギヤ比を大きくするよう構成される(好ましい態様12)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6又は上記好ましい態様6乃至12の構成に於いて、ステア特性可変手段は接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量の大きさが大きいほど車輌のステア特性の制御量の大きさを大きくするよう構成される(好ましい態様13)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の左右の後輪を示している。左右の前輪10FL及び10FRの間にはアクティブスタビライザ装置16が設けられ、左右の後輪10RL及び10RRの間にはアクティブスタビライザ装置18が設けられている。アクティブスタビライザ装置16及び18はアンチロールモーメントを車輌(車体)に付与すると共に、それぞれ必要に応じて前輪側及び後輪側のロール剛性を増減するロール剛性可変手段として機能する。
アクティブスタビライザ装置16は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分16TL及び16TRと、それぞれトーションバー部分16TL及び16TRの外端に一体に接続された一対のアーム部16AL及び16ARとを有している。トーションバー部分16TL及び16TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の周りに回転可能に支持されている。アーム部16AL及び16ARはそれぞれトーションバー部分16TL及び16TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部16AL及び16ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右前輪10FL及び10FRのサスペンションアームの如きサスペンション部材14FL及び14FRに連結されている。
アクティブスタビライザ装置16はトーションバー部分16TL及び16TRの間にアクチュエータ20Fを有している。アクチュエータ20Fは必要に応じて一対のトーションバー部分16TL及び16TRを相対的に回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右前輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、前輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
同様に、アクティブスタビライザ装置18は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分18TL及び18TRと、それぞれトーションバー部分18TL及び18TRの外端に一体に接続された一対のアーム部18AL及び18ARとを有している。トーションバー部分18TL及び18TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の周りに回転可能に支持されている。アーム部18AL及び18ARはそれぞれトーションバー部分18TL及び18TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部18AL及び18ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右後輪10RL及び10RRのサスペンションアームの如きサスペンション部材14RL及び14RRに連結されている。
アクティブスタビライザ装置18はトーションバー部分18TL及び18TRの間にアクチュエータ20Rを有している。アクチュエータ20Rは必要に応じて一対のトーションバー部分18TL及び18TRを相対的に回転駆動することにより、左右の後輪10RL及び10RRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右後輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、後輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
尚アクティブスタビライザ装置16及び18の構造自体は本発明の要旨をなすものではないので、車輌のロール剛性を可変制御し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよいが、例えば本願出願人の出願にかかる特願2003−324212(整理番号AT−5552)明細書及び図面に記載のアクティブスタビライザ装置、即ち一方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車が取り付けられた回転軸を有する電動機と、他方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車に噛合する従動歯車とを有し、駆動歯車及び従動歯車は駆動歯車の回転を従動歯車へ伝達するが、従動歯車の回転を駆動歯車へ伝達しない歯車であるアクティブスタビライザ装置であることが好ましい。
アクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rは電子制御装置22により制御される。尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置22はCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。
また図示の実施例に於いては、図1に示されている如く、左右前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール24の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型のパワーステアリング装置26によりラックバー28及びタイロッド30L及び30Rを介して転舵される。
ステアリングホイール24はアッパステアリングシャフト32、転舵角可変装置34、ロアステアリングシャフト36、ユニバーサルジョイント38を介してパワーステアリング装置26のピニオンシャフト40に駆動接続されている。図示の実施例に於いては、転舵角可変装置34はハウジング34Aの側にてアッパステアリングシャフト32の下端に連結され、回転子34Bの側にてロアステアリングシャフト36の上端に連結された補助転舵駆動用の電動機42を含んでいる。
かくして転舵角可変装置34はアッパステアリングシャフト32に対し相対的にロアステアリングシャフト36を回転駆動することにより、ステアリングホイール24の回転角度に対する操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRの舵角の比、即ち操舵伝達比(ステアリングギヤ比の逆数)を変化させるステアリングギヤ比可変手段として機能し、電子制御装置44により制御される。尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置44もCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。
図1に示されている如く、電子制御装置22には横加速度センサ48により検出された車輌の横加速度Gyを示す信号、車速センサ50により検出された車速Vを示す信号、回転角度センサ52F、52Rにより検出されたアクチュエータ20F及び20Rの実際の回転角度φF、φRを示す信号、空気圧センサ54FL〜54RRにより検出された各車輪のタイヤ空気圧Pwti(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。
他方電子制御装置44には操舵角センサ56により検出された操舵角θを示す信号及び回転角度センサ58により検出された相対回転角度θre、即ちアッパステアリングシャフト32に対するロアステアリングシャフト36の相対回転角度を示す信号が入力される。電子制御装置22及び44は相互に通信し必要な信号の授受を行う。
尚横加速度センサ48及び操舵角センサ56はそれぞれ車輌の左旋回時に生じる値を正として横加速度Gy、操舵角θを検出し、回転角度センサ58は左旋回方向への左右前輪の相対転舵の場合を正として相対回転角度θreを検出する。
電子制御装置22は、図3に示されたフローチャートに従って、空気圧センサ54FL〜54RRにより検出された各車輪のタイヤ空気圧Pwtiに基づき、タイヤ空気圧が低下している車輪があるか否かを判定し、タイヤ空気圧が低下している車輪がないときには電子制御装置44に対しタイヤ空気圧正常時の制御を実行すべき指令信号を出力する。
また電子制御装置22は、タイヤ空気圧が低下している車輪がないときには、少なくとも車輌の横加速度Gyに基づき車輌に作用するロールモーメントを推定し、ロールモーメントの大きさが基準値以上であるときには、ロールモーメントを打ち消す方向のアンチロールモーメントが増大するよう車輌の目標アンチロールモーメントMatを演算する。そして電子制御装置22は、目標アンチロールモーメントMat及び前輪の目標ロール剛性配分比Rmfに基づき前輪の目標アンチロールモーメントMaft及び後輪の目標アンチロールモーメントMartを演算し、目標アンチロールモーメントMaft及びMartに基づきそれぞれアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtを演算し、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御し、これにより旋回時等に於ける車輌のロールを好ましい前後輪のロール剛性配分比にて低減する。
これに対し電子制御装置22は、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下しているときには、図4に示されたフローチャートに従って、ナビゲーション装置60に対し車輌が安全に停車できる位置の候補を検索すべき指令信号を出力する。ナビゲーション装置60は上記指令を受信すると、まずモニタ装置62のスピーカー64よりタイヤ空気圧が低下している旨の音声警報を出力すると共に、図2(A)に示されている如くタッチセンサー式のモニタ装置62の画面66にタイヤ空気圧が低下している車輪を表示する。またナビゲーション装置60は車輌が走行している道路の沿道にあり車輌が安全に停車できる位置の複数の候補を検索し、図2(B)に示されている如く車輌が安全に停車できる位置の候補P1、P2、P3…及びそれらに到達するために必要な走行距離をモニタ装置62の画面66に表示する。
この場合車輌が安全に停車できる位置は、車輌が走行している道路が一般の道路である場合には、その道路の先にある例えばガソリンスタンド、車輌整備工場、カーショップ、ホームセンター、コンビニエンスストア等であってよく、車輌が走行している道路が高速道路である場合には、その高速道路の先にある例えばサービスエリア、パーキングエリア、待避場等であってよい。また運転者により既に目的地が設定され、ナビゲーション装置60により既に通常のルート検索が完了している場合には、車輌が安全に停車できる位置の候補は既に検索が完了しているルートにあり車輌が安全に停車できる複数の位置より選択されることが好ましい。
車輌の乗員は車輌が安全に停車できる位置の候補が表示されると、希望する候補の表示にタッチすることにより選定し、ナビゲーション装置60は選定された位置を特定された位置とすると共に、現在位置より特定された位置までの走行経路を特定し、特定された走行経路に基づいて現在位置より特定された位置までの必要走行距離Lを演算し、図2(C)に示されている如く特定された走行経路及び必要走行距離Lをモニタ装置62の画面66に表示すると共に音声により車輌の乗員に告知し、必要走行距離Lを示す信号を電子制御装置22へ出力する。ナビゲーション装置60は特定された位置を目的地に設定し、特定された走行経路に沿って車輌が走行すべき経路を画面66への表示及び音声により車輌の乗員に案内する。
尚ナビゲーション装置60は車輌が安全に停車できる位置及び走行経路を検索すべき指令信号が出力された時点又は車輌が安全に停車できる位置の候補の表示を開始した時点より予め設定された所定の時間以内に車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選定が行われなかったときには、現在位置に最も近い位置を特定された位置とし、これをモニタ装置62の画面66に表示すると共に、音声により車輌の乗員に告知するようになっていてよい。
またナビゲーション装置60は車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置が選定された後も車輌が安全に停車できる位置の他の候補をモニタ装置62の画面66に表示し、車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選定変更を行い得るようになっていることが好ましい。
電子制御装置22は、ナビゲーション装置60より必要走行距離Lを示す信号を受信すると、空気圧が低下している車輪のタイヤ空気圧Pwti及びそのタイヤ空気圧RPwtiに基づいて車輪の接地荷重制御及びステアリングギヤ比制御の基本制御ゲインKctoを演算し、必要走行距離Lに基づいて補正係数Kaを演算し、基本制御ゲインKctoと補正係数Kaとの積を車輪の接地荷重制御及びステアリングギヤ比制御の制御ゲインKctとして演算し、電子制御装置44に対しタイヤ空気圧低下時の制御を実行すべき旨の指令信号及び制御ゲインKctを示す信号を出力する。
そして電子制御装置22は、図5に示されたフローチャートに従って、タイヤ空気圧が低下している車輪の接地荷重が低下し左右反対側の車輪の接地荷重が増大すると共に、車輌のステア特性が好ましく変化するよう、タイヤ空気圧低下量及び制御ゲインKctに基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtを制御する。
かくしてアクティブスタビライザ装置16及び18、電子制御装置22、横加速度センサ48等は、車輌に過大なロールモーメントが作用するときにはアンチロールモーメントを増減させて車輌のロール剛性を増減するロール剛性可変装置として機能し、車輪の接地荷重を制御する車輪の接地荷重可変装置として機能し、車輌のステア特性を制御するステア特性可変装置として機能する。
何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下している状況に於いてアクティブスタビライザ装置16及び18が上述の如く制御され、車輪の接地荷重及び前後輪のロール剛性配分比が変更されると、車輌のステア特性が変化する。車輌のステア特性の変化は基本的にはタイヤ空気圧の低下に対処する車輪の接地荷重の変更により決定されるが、車輪のタイヤ空気圧が低下している車輪が何れの車輪であるか、前後輪のロール剛性配分、車輌の旋回方向によっても車輌のステア特性が変化する。かかる車輌のステア特性の変化をまとめると下記の表1の通りになる。
Figure 2007137165
また電子制御装置44は、タイヤ空気圧が低下している車輪がないときには、換言すればタイヤ空気圧低下時の制御を実行すべき旨の指令信号を受信していないときには、車速Vに基づき標準ステアリングギヤ比Rsgnを演算し、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及び標準ステアリングギヤ比Rsgnに基づき左右前輪の目標舵角δtを演算し、左右前輪の舵角δが目標舵角δtになるよう転舵角可変装置34を制御する。
これに対し電子制御装置44は、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下しているときには、換言すればタイヤ空気圧低下時の制御を実行すべき旨の指令信号を受信しているときには、図6に示されたフローチャートに従って、タイヤ空気圧低下量に基づいて演算される前輪の目標ロール剛性配分比Rmfに基づいて推定US度若しくは推定OS度を演算することにより車輌のステア特性の変化を予測し、その予測結果に基づいて車輌のステア特性の変化を低減するよう転舵角可変装置34を制御することによってステアリングギヤ比を制御する。
尚電子制御装置22及び44によるタイヤ空気圧正常時のアクティブスタビライザ装置16、18及び転舵角可変装置34の制御は本発明の要旨をなすものではなく、これらの制御は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて実行されてよい。
次に図3に示されたフローチャートを参照して図示の実施例に於いて電子制御装置22により実行される車輌の走行制御のメインルーチンについて説明する。尚図3に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチが閉成されることにより開始され、イグニッションスイッチが開成されるまで所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては車速センサ38により検出された車速Vを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはmサイクル前の各車輪のタイヤ空気圧をPwtfiとして下記の式1に従ってタイヤ空気圧低下率RPwtiが演算され、ステップ30に於いてはタイヤ空気圧低下率RPwtiに基づき図4に示されたグラフに対応するマップよりタイヤ空気圧低下判定の基準値Pwteiが演算される。
RPwti=Pwti−Pwtfi ……(1)
ステップ40に於いては各車輪についてタイヤ空気圧Pwtiが基準値Pwteiよりも低いか否かの判別により何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ100へ進み、否定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於いては、タイヤ空気圧正常時の車輌のロール剛性の制御が実行され、ステップ60に於いてはタイヤ空気圧正常時のステアリングギヤ比の制御が実行されるよう、電子制御装置44に対しタイヤ空気圧正常時の制御を実行すべき旨の指令信号が出力され、しかる後図3に示されたルーチンによる制御が一旦終了される。
ステップ100に於いては図5に示されたフローチャートに従って後に詳細に説明する如く制御ゲインKctの演算が行われ、ステップ200に於いては図6に示されたフローチャートに従って後に詳細に説明する如くアクティブスタビライザ装置16及び18の制御による各車輪の接地荷重の制御が行われ、ステップ300に於いては図7に示されたフローチャートに従って後に詳細に説明する如く転舵角可変装置34の制御によるステアリングギヤ比の制御が行われるよう、電子制御装置44に対しタイヤ空気圧低下時の制御を実行すべき旨の指令信号及び制御ゲインKctを示す信号が出力される。
次に図5に示されたフローチャートを参照して上記ステップ100に於いて実行される制御ゲインKctの演算制御について説明する。
まずステップ105に於いては車輌が安全に停車できる位置及び走行経路の特定が完了しているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ115へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ110へ進む。
ステップ110に於いては車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選択がし直されることにより、車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置及び走行経路の変更が行われたか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ135へ進み、否定判別が行われたときにはステップ145へ進む。
ステップ115に於いてはナビゲーション装置60に対し車輌が安全に停車できる位置及び走行経路を検索すべき指令信号が出力され、ステップ120に於いては車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選定が行われたか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ135へ進み、否定判別が行われたときにはステップ125へ進む。
ステップ125に於いてはナビゲーション装置60に対し車輌が安全に停車できる位置及び走行経路を検索すべき指令信号が出力された時点又は車輌が安全に停車できる位置の候補の表示を開始した時点よりの経過時間が予め設定された所定の時間以内であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120へ戻り、否定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
ステップ130に於いては複数の候補のうち現在位置に最も近い位置が特定された位置とするようナビゲーション装置60に対し特定の指令信号が出力され、ステップ135に於いてはナビゲーション装置60により特定された位置及び走行経路が確認され、特定された位置、走行経路、車輌が特定された位置まで特定された走行経路に沿って走行し到達するための必要走行距離Lの情報をモニタ装置62の画面66に表示すべき指令信号がナビゲーション装置60に対し出力され、必要走行距離Lの情報がナビゲーション装置60より読み込まれる。
ステップ140に於いては必要走行距離Lに基づき図8に示されたグラフに対応するマップより補正係数Kaが演算され、ステップ145に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪のタイヤ空気圧Pwti及びタイヤ空気圧低下率RPwtiに基づき図9に示されたグラフに対応するマップより基本制御ゲインKctoが演算され、ステップ150に於いては補正係数Kaと基本制御ゲインKctoとの積として車輪の接地荷重制御及びステアリングギヤ比制御の制御ゲインKctが演算される。
次に図6に示されたフローチャートを参照して上記ステップ200に於いて実行されるタイヤ空気圧低下時の接地荷重の制御について説明する。
まずステップ205に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪について基準値Pwteiとタイヤ空気圧Pwtiとの偏差としてタイヤ空気圧低下量ΔPwtiが演算され、ステップ210に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪が前輪であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ225へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ215へ進む。
ステップ215に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪が左前輪及び右前輪の何れであるか及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiに応じて図10に示されたグラフに対応するマップより前輪のアクティブスタビライザ装置16の目標回転角度φf1が演算され、ステップ220に於いては車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側と同一であるか否か及び車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき図11に示されたグラフに対応するマップより前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの補正量ΔRmftが演算され、しかる後ステップ235へ進む。
ステップ225に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪が左後輪及び右後輪の何れであるか及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiに応じて図12に示されたグラフに対応するマップより後輪のアクティブスタビライザ装置18の目標回転角度φr1が演算され、ステップ230に於いては車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側と同一であるか否か及び車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき図13に示されたグラフに対応するマップより前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの補正量ΔRmftが演算され、しかる後ステップ235へ進む。
ステップ235に於いては例えば車輌の横加速度Gyの大きさが大きいほど目標アンチロールモーメントMatが大きくなるよう、車輌の横加速度Gyに基づき目標アンチロールモーメントMatが演算され、ステップ240に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪が前輪及び後輪の何れであるか及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiに基づき図14に示されたグラフに対応するマップより前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの標準値Rmfto(0よりも大きく1よりも小さい値である)が演算される。
ステップ245に於いては標準値Rmftoと補正量ΔRmftとの和として前輪の目標ロール剛性配分比Rmftが演算され、ステップ250に於いてはそれぞれ下記の式2及び3に従って前輪の目標アンチロールモーメントMaft及び後輪の目標アンチロールモーメントMartが演算され、ステップ255に於いてはそれぞれ前輪の目標アンチロールモーメントMaft及び後輪の目標アンチロールモーメントMartに基づき対応する目標アンチロールモーメントを達成するためのアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φf2及びφr2が演算される。
Maft=Rmft・Mat ……(2)
Mart=(1−Rmft)Mat ……(3)
ステップ260に於いてはそれぞれ下記の式4及び5に従ってアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φft及びφrtが演算され、ステップ265に於いてはそれぞれアクチュエータ20F及び20Rの回転角φf及びφrがそれぞれ目標回転角φft及びφrtになるよう制御される。
φft=φf1+Kctφf2 ……(4)
φrt=φr1+Kctφr2 ……(5)
次に図7に示されたフローチャートを参照して上記ステップ300に於いて実行されるタイヤ空気圧低下時のステアリングギヤ比の制御について説明する。
まずステップ305に於いては車速Vに基づき図15に示されたグラフに対応するマップより標準ステアリングギヤ比Rsgnが演算され、ステップ310に於いてはタイヤ空気圧が低下している車輪が前輪であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ325へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ315へ進む。
ステップ315に於いては前輪の目標ロール剛性配分比Rmftに基づき図16に示されたグラフに対応するマップより車輌の推定US度が演算され、ステップ320に於いては推定US度に基づき図17に於いて実線にて示されたグラフに対応するマップよりステアリングギヤ比補正量ΔRsgが演算される。
ステップ325に於いては前輪の目標ロール剛性配分比Rmftに基づき図16に示されたグラフに対応するマップより車輌の推定OS度が演算され、ステップ340に於いては運転者により切り込み操舵が行われているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ350へ進み、否定判別が行われたときにはステップ345に於いて推定OS度に基づき図18に於いて実線にて示されたグラフに対応するマップよりステアリングギヤ比補正量ΔRsgが演算される。
ステップ350に於いては運転者により切り戻し操舵が行われているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ360へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ355に於いて推定OS度に基づき図19に於いて実線にて示されたグラフに対応するマップよりステアリングギヤ比補正量ΔRsgが演算される。
ステップ360に於いては下記の式6に従って目標ステアリングギヤ比Rsgtが演算され、ステップ365に於いては目標ステアリングギヤ比Rsgtを達成するための転舵角可変装置44の目標相対回転角度θrtが演算され、ステップ370に於いては転舵角可変装置44の相対回転角度θrが目標ステアリングギヤ比Rsgtになるよう制御される。
Rsgt=Rsgn+KctΔRsg ……(6)
かくして図示の実施例1によれば、ステップ20に於いてタイヤ空気圧低下率RPwtiが演算され、ステップ30に於いてタイヤ空気圧低下率RPwtiに基づきタイヤ空気圧低下判定の基準値Pwteiが演算され、ステップ40に於いて各車輪についてタイヤ空気圧Pwtiが基準値Pwteiよりも低いか否かの判別によりタイヤ空気圧が低下している車輪があるか否かの判別が行われ、何れの車輪のタイヤ空気圧も正常であるときはステップ50に於いてタイヤ空気圧正常時の各制御が実行される。
これに対し何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下しているときには、ステップ40に於いて肯定判別が行われ、ステップ100に於いてタイヤ空気圧の低下度合及び車輌が安全に停車できる位置に到達するために走行しなければならない必要走行距離Lに応じて制御ゲインKctが演算され、ステップ200及び300に於いてタイヤ空気圧低下時の車輌の走行制御が実行される。
この場合ステップ20に於いてタイヤ空気圧低下率RPwtiが演算され、ステップ30に於いてタイヤ空気圧低下率RPwtiが大きいほどタイヤ空気圧低下判定の基準値Pwteiが大きくなるようタイヤ空気圧低下率RPwtiに基づいてタイヤ空気圧低下判定の基準値Pwteiが演算されるので、タイヤ空気圧低下判定の基準値が一定である場合に比してその後のタイヤ空気圧の低下の虞れを考慮してタイヤ空気圧が低下しているか否かを判定することができる。
またステップ100に於いて必要走行距離Lが長いほど制御ゲインKctが大きくなるよう必要走行距離Lに応じて制御ゲインKctが演算されるので、必要走行距離Lが長くタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが高いほどタイヤ空気圧が低下した車輪の接地荷重を小さくすることができ、これによりタイヤ劣化やタイヤ空気圧の更なる低下を確実に且つ効果的に抑制することができ、逆に必要走行距離Lが短くタイヤ劣化の虞れやタイヤ空気圧の更なる低下の虞れが低いほど車輪の接地荷重の変更量を小さくすることができ、これにより接地荷重が不必要に大きく変更されることを確実に防止することができると共に、接地荷重の変更に起因する車輌のステア変化を確実に且つ効果的に小さくすることができる。
またステップ100に於いてタイヤ空気圧Pwtiが低くタイヤ空気圧低下率RPwtiが大きいほど制御ゲインKctが大きくなるようタイヤ空気圧の低下度合に応じて制御ゲインKctが演算され、車輪の接地荷重の制御等に於ける制御量が制御ゲインKctが大きいほど大きくなるよう制御されるので、タイヤ空気圧の低下度合が高いほどタイヤ空気圧が低下した車輪の接地荷重を小さくすることができると共に、接地荷重の変更量が大きく予測される車輌のステア変化の度合が高いほどステアリングギヤ比の制御等の制御量を大きくして車輌のステア変化を確実に且つ効果的に低減することができる。
特に図示の実施例に於いては、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下していると判定されたときには、ナビゲーション装置60により車輌が安全に停車できる位置及び走行経路が検索されるので、車輌が安全に停車できる位置、走行経路、必要走行距離Lを確実に且つ正確に特定することができ、これにより車輌が走行している地域の実際の状況に応じて制御ゲインKctを適正に演算することができる。
また図示の実施例によれば、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下していると判定されたときには、ナビゲーション装置60により車輌が安全に停車できる位置及び走行経路が検索されるので、車輌が安全に停車できる位置、走行経路、必要走行距離Lを確実に且つ正確に特定することができ、これにより車輌が走行している地域の実際の状況に応じて制御ゲインKctを適正に演算することができる。
また図示の実施例によれば、ナビゲーション装置60により検索された車輌が安全に停車できる位置の複数の候補がモニタ装置62の画面66に表示され、車輌の乗員は複数の候補より車輌が安全に停車できる位置の選定することができるようになっているので、車輌の乗員の意思を反映して車輌が安全に停車できる位置を特定することができる。
尚車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置が選定された後も車輌が安全に停車できる位置の他の候補がモニタ装置62の画面66に表示され、車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選定変更を行い得る場合には、行き先の変更等状況の変化に応じて車輌が安全に停車できる位置を臨機応変に変更することができる。
また図示の実施例によれば、ナビゲーション装置60に対し車輌が安全に停車できる位置及び走行経路を検索すべき指令信号が出力された時点又は車輌が安全に停車できる位置の候補の表示を開始した時点より予め設定された所定の時間が経過するまでに車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置が特定されない場合には、複数の候補のうち現在位置に最も近い位置が特定された位置とされるので、車輌の乗員が選択の動作を行わなくても車輌が安全に停車できる位置、走行経路、必要走行距離Lを確実に特定することができる。
尚車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置が選定された後も車輌が安全に停車できる位置の他の候補がモニタ装置62の画面66に表示され、車輌の乗員により車輌が安全に停車できる位置の選定変更を行い得る場合には、行き先の変更等状況の変化に応じて車輌が安全に停車できる位置を臨機応変に変更することができる。
また図示の実施例によれば、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下していると判定されたときには、ナビゲーション装置60のモニタ装置62の画面66に何れの車輪のタイヤ空気圧が低下しているかが表示されるので、車輌の乗員はタイヤ空気圧が低下している車輪を確実に認識することができ、車輌を安全に停車させた後にタイヤ空気圧が低下している車輪のタイヤ交換や修理を誤りなく確実に行うことができる。
また図示の実施例によれば、モニタ装置62のスピーカー64よりタイヤ空気圧が低下している旨の音声警報が出力され、また特定された走行経路及び必要走行距離Lが音声によっても車輌の乗員に告知されるので、車輌の乗員は聴覚によってもタイヤ空気圧が低下していることや走行経路及び必要走行距離Lを認識することができる。
特に図6に示された車輪の接地荷重の制御に於いては、ステップ210〜215、225、260、265に於いてタイヤ空気圧が低下している車輪が左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の何れであるかに応じてタイヤ空気圧が低下している車輪の接地荷重が低減されるよう左右輪の接地荷重が変更され、またステップ235〜265に於いてタイヤ空気圧が低下している車輪が前輪であり予測される車輌のステア変化がUS側であるときには前後輪のロール剛性配分比が後輪寄りに制御され、タイヤ空気圧が低下している車輪が後輪であり予測される車輌のステア変化がOS側であるときには前後輪のロール剛性配分比が前輪寄りに制御されるので、タイヤ空気圧が低下している車輪の接地荷重を確実に低減することができると共に、接地荷重の変更に起因する車輌のステア変化が生じる前に前後輪のロール剛性配分比を制御して車輌のステア変化を確実に且つ効果的に低減することができる。
またステップ210、220、230、245〜265に於いて、タイヤ空気圧が低下している車輪が前輪である場合に於いて車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側であるときには(上記表1のケース1又は4)、前後輪のロール剛性配分比の後輪寄りの度合が低減され、車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側とは逆の方向であるときには(上記表1のケース2又は3)、前後輪のロール剛性配分比が一層後輪寄りになり、タイヤ空気圧が低下している車輪が後輪である場合に於いて車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側であるときには(上記表1のケース5又は8)、前後輪のロール剛性配分比の前輪寄りの度合が低減され、車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側とは逆の方向であるときには(上記表1のケース6又は7)、前後輪のロール剛性配分比が一層前輪寄りになる。
従って車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側であるか否かが考慮されることなく前後輪のロール剛性配分比が制御される場合に比して、車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側である場合に車輌のステア特性の変化を低減するための前後輪のロール剛性配分比の制御量が過剰になることを確実に防止することができ、また車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側とは逆の方向である場合に於ける車輌のステア特性の変化を確実に且つ効果的に低減することができる。
また図7に示されたステアリングギヤ比の制御に於いては、ステップ310に於いてタイヤ空気圧が低下している車輪が前輪であり、前輪の横力が低下する状況であると判定されると、ステップ315に於いて前輪の目標ロール剛性配分比Rmftに基づき車輌の推定US度が演算され、ステップ320に於いて推定US度に基づきステアリングギヤ比補正量ΔRsgが演算され、ステップ360〜370に於いてタイヤ空気圧が正常である場合に比してステアリングギヤ比が大きくなるよう制御されるので、運転者により切り込み操舵が行われる場合にも前輪の舵角が過剰に大きくなることが抑制され、これにより車輌のステア特性が過剰にアンダーステア側へ変化することを確実に且つ効果的に抑制することができる。
ステップ310に於いてタイヤ空気圧が低下している車輪が後輪であり、後輪の横力が低下する状況であると判定されると、ステップ325に於いて前輪の目標ロール剛性配分比Rmftに基づき車輌の推定OS度が演算される。そしてステップ340に於いて運転者により切り込み操舵が行われていると判別されると、ステップ345に於いて推定OS度に基づきステアリングギヤ比補正量ΔRsgが演算され、ステップ360〜370に於いてタイヤ空気圧が正常である場合に比してステアリングギヤ比が大きくなるよう制御されるので、運転者により切り込み操舵が行われる場合にも前輪の舵角が大きくなり前輪の横力が大きくなることが抑制され、これにより車輌のステア特性が過剰にオーバーステア側へ変化することを確実に且つ効果的に抑制することができる。
これに対しタイヤ空気圧が低下している車輪が後輪である場合に於いて、ステップ350に於いて運転者により切り戻し操舵が行われていると判別されると、ステップ355に於いて推定OS度に基づきステアリングギヤ比補正量ΔRsgが負の値として演算され、ステップ360〜370に於いてタイヤ空気圧が正常である場合に比してステアリングギヤ比が小さくなるよう制御されるので、運転者により切り戻し操舵が行われる場合に前輪の舵角が速やかに直進位置へ戻ることが促進され、これにより車輌のステア特性がオーバーステア特性になる虞れを速やかに低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下していると判定されると、車輌が安全に停車できる位置に到達するために走行しなければならない必要走行距離Lが演算され、必要走行距離Lに基づいて補正係数Kaが演算されるようになっているが、車輌の走行履歴が記憶されることによって車輌の平均車速Vaが演算され、L/Vaにより車輌が安全に停車できる位置に到達するために走行しなければならない必要走行時間Taが演算され、必要走行時間Taに基づいて図8と同様のマップより補正係数Kaが演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下していると判定されると、ナビゲーション装置60により車輌が安全に停車できる位置等の特定及び必要走行距離Lの演算が行われるようになっているが、本発明の走行制御装置はナビゲーション装置が搭載されていない車輌に適用されてもよく、その場合には例えばそれまでの所定の時間に於ける車輌の平均車速Vaや停止回数等に基づいて車輌が走行している地域が市街地、郊外、高速道路の何れであるかが推定され、L1〜L3がL1<L2<L3の関係を有する正の定数として、推定された地域が市街地、郊外、高速道路である場合に必要走行距離LがそれぞれL1、L2、L3に設定されるよう構成されてよい。
また上述の実施例に於いては、前輪の目標ロール剛性配分比Rmftに基づき図16に示されたグラフに対応するマップより車輌の推定US度又は推定OS度が演算されるようになっているが、車輌の推定US度又は推定OS度は例えば図20に示されている如く前輪又は後輪のタイヤ空気圧の低下量ΔPwtiに基づいて直接演算されるよう修正されてもよく、また前輪及び後輪のアクティブスタビライザ装置の制御量に基づいて演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、アクティブスタビライザ装置によりアンチロールモーメントを増減させて車輌のロールを低減し、前後輪ロール剛性配分比を可変制御し、車輪の接地荷重を変更するようになっているが、前後輪ロール剛性配分比を制御し車輪の接地荷重を変更する手段は例えばアクティブサスペンションの如く当技術分野に於いて公知の任意の手段であってよい。
更に上述の実施例に於いては、ステアリングギヤ比の制御により車輪の接地荷重の変化に起因する車輌のステア特性の変化の抑制がステアリングギヤ比の制御により達成されるようになっているが、車輌のステア特性の変化の抑制は操舵輪の舵角の制御、操舵アシスト力の制御、左右輪の制駆動力差の制御、制駆動力の前後輪配分比の制御等によって達成されるよう修正されてもよい。
前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。 タイヤ空気圧が低下している車輪を表示した状態(A)、車輌が安全に停車できる位置の候補及び必要な走行距離を表示した状態(B)、特定された経路及び必要走行距離Lを表示した状態(C)について、ナビゲーション装置のモニタ装置の画面を示す図である。 実施例に於ける車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 タイヤ空気圧低下率RPwtiとタイヤ空気圧低下判定の基準値Pwteiとの間の関係を示すグラフである。 図3のステップ100に於いて実行される制御ゲインKct演算制御ルーチンを示すフローチャートである。 図3のステップ200に於いて実行されるタイヤ空気圧低下時の接地荷重制御ルーチンを示すフローチャートである。 図3のステップ300に於いて実行されるタイヤ空気圧低下時のステアリングギヤ比制御ルーチンを示すフローチャートである。 必要走行距離Lと補正係数Kaとの間の関係を示すグラフである。 車輪のタイヤ空気圧Pwti及びタイヤ空気圧低下率RPwtiと制御ゲインKctとの間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧が低下している車輪及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiと前輪のアクティブスタビライザ装置の目標回転角度φf1との間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧が低下している車輪及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiと後輪のアクティブスタビライザ装置の目標回転角度φr1との間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧が低下している車輪が前輪である場合について、車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側と同一であるか否か及び車輌の横加速度Gyの絶対値と前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの補正量ΔRmftとの間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧が低下している車輪が後輪である場合について、車輌の旋回方向がタイヤ空気圧が低下している車輪の側と同一であるか否か及び車輌の横加速度Gyの絶対値と前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの補正量ΔRmftとの間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧が低下している車輪及びタイヤ空気圧低下量ΔPwtiと前輪の目標ロール剛性配分比Rmftの標準値Rmftoとの間の関係を示すグラフである。 車速Vと標準ステアリングギヤ比Rsgnとの間の関係を示すグラフである。 前輪の目標ロール剛性配分比Rmftと車輌の推定US度及び推定OS度との間の関係を示すグラフである。 推定US度とステアリングギヤ比補正量ΔRsgとの間の関係を示すグラフである。 推定OS度とステアリングギヤ比補正量ΔRsgとの間の関係を示すグラフである。 推定OS度とステアリングギヤ比補正量ΔRsgとの間の関係を示すグラフである。 タイヤ空気圧低下量ΔPwtiと車輌の推定US度及び推定OS度との間の関係を示すグラフである。
符号の説明
16、18 アクティブスタビライザ装置
20F、20R アクチュエータ
22、44 電子制御装置
26 制動装置
34 転舵角可変装置
54FL〜54RR 空気圧センサ
48 横加速度センサ
50 車速センサ
52F、52R、58 回転角センサ
56 操舵角センサ
60 ナビゲーション装置

Claims (6)

  1. 各車輪についてタイヤ空気圧を検知する手段と、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときには当該車輪の接地荷重を低減すると共に他の車輪の接地荷重を増大させる接地荷重可変手段とを有する車輌の走行制御装置に於いて、車輌が安全に停車できる位置に到達するために車輌が走行すべき距離若しくは時間として必要走行量を演算する必要走行量演算手段と、前記必要走行量が長いときには前記必要走行量が短いときに比して前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくする制御手段とを有することを特徴とする車輌の走行制御装置。
  2. 前記制御手段はタイヤ空気圧の低下度合が高いときにはタイヤ空気圧の低下度合が低いときに比して前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車輌の走行制御装置。
  3. 前記走行制御装置は運転者の操舵操作に対する操舵輪の転舵特性を変更することにより車輌のステア特性を可変制御するステア特性可変手段を有し、前記制御手段は前記接地荷重可変手段による接地荷重の増減変化に基づいて車輌のステア特性の変化を予測し、予測される車輌のステア特性の変化を低減するよう前記ステア特性可変手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の走行制御装置。
  4. 前記必要走行量演算手段はナビゲーション装置を含み、何れかの車輪のタイヤ空気圧が低下したときには前記ナビゲーション装置により車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路を特定し、特定された位置及び走行経路に基づいて前記必要走行量を演算することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌の走行制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記ナビゲーション装置により前記車輌が安全に停車できる位置及び該位置までの走行経路が特定されたときには、前記ナビゲーション装置の表示機能を利用して特定された位置及び走行経路の案内を表示することを特徴とする請求項4に記載の車輌の走行制御装置。
  6. 前記必要走行量演算手段は車輌が安全に停車できる位置の複数の候補を前記ナビゲーション装置の表示機能を利用して表示し、車輌の乗員は前記ナビゲーション装置の選択機能を利用して複数の候補より車輌が安全に停車できる一つの位置を選定可能であり、前記必要走行量演算手段は選定された位置を前記特定された位置とすることを特徴とする請求項4又は5に記載の車輌の走行制御装置。
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