JP2006007803A - 車輌のロール運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンチロールモーメント増減装置及びサスペンション支持剛性増減装置の特徴を活かしてアンチロールモーメントの増減に対する二つの装置の寄与度合を適宜に制御し、車輌の乗り心地性を悪化することなく車輌のロールを効果的に低減する。
【解決手段】車輌の横加速度Gyに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpが演算され(S20、40)、増大量ΔMarsに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18が制御され(S30、70)、増大量ΔMarpに基づきエアスプリング24FL〜24RRのばね定数が制御され(S60、80)、横加速度Gyの大きさが小さいときには大きいときに比して増大量ΔMarpを増大量ΔMarsよりも小さくする(S20、40)。
【選択図】図5

Description

本発明は、車輌のロール運動制御装置に係り、更に詳細には車輌のロール度合に応じてサスペンションの支持剛性増減装置若しくはアンチロールモーメント増減装置によりアンチロールモーメントを増減させて車輌のロールを抑制する車輌のロール運動制御装置に係る。
自動車等の車輌のロール運動制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、二分割のスタビライザと、該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御装置とを有するアクティブスタビライザ装置であって、車輌の旋回時の如く車輌に高いロールモーメントが作用する状況に於いてはアクチュエータによって二つのトーションバーを相対回転させ、車輌に付与されるアンチロールモーメントを増大させるよう構成されたアクティブスタビライザ装置が従来より知られている。
かかるアクティブスタビライザ装置によれば、車輌に高いロールモーメントが作用する状況に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増大させることができるので、スタビライザが通常のスタビライザである場合に比して、車輌の直進走行時の乗り心地性を悪化することなく旋回時等に於ける車輌のロールを低減し、車輌の操縦安定性を向上させることができる。
特開平7−40731号公報
一般に、旋回時等に於ける車輌のロールは左右方向の荷重移動により左右輪のサスペンションスプリングの弾性変形量が相互に相違し、左右の車高が相互に異なる状態になることにより発生するので、サスペンションの支持剛性、即ち車輪の支持荷重の変化に対する車高変化のし難さを増大させることによっても車輌のロールを低減することができ、サスペンションの支持剛性は例えばサスペンションスプリングのばね定数を変化させることにより増減可能である。
またアクティブスタビライザ装置の如きアンチロールモーメント増減装置はサスペンションの支持剛性を高くすることなく、換言すれば車輌の乗り心地性を悪化することなく旋回時等に於ける車輌のロールを低減することができるが、アンチロールモーメントの増減範囲に限界がある。他方サスペンションの支持剛性は広い範囲に亘り増減可能であり、車輌のロールを効果的に低減することができるが、サスペンションの支持剛性を高くすると路面よりの力がサスペンションを介して車体に伝達され易くなり、車輌の乗り心地性が悪化する。
上述の従来のロール運動制御装置の如くアンチロールモーメント増減装置又はサスペンション支持剛性増減装置により車輌のロールを低減する発明に於いては、アンチロールモーメント増減装置及びサスペンション支持剛性増減装置の両者により車輌のロールを効果的に低減すること及び上記二つの装置の特徴を考慮してこれらの装置を如何に作動させるべきかについて十分な検討がなされておらず、この点で改善の余地がある。
本発明は、従来のロール運動制御装置に於ける上述の如き現状に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、アンチロールモーメント増減装置及びサスペンション支持剛性増減装置の特徴を活かしてアンチロールモーメントの増減に対する二つの装置の寄与度合を適宜に制御することにより、車輌の乗り心地性を悪化することなく車輌のロールを効果的に低減することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪に設けられサスペンションの支持剛性を増減する支持剛性増減装置と、車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減するアンチロールモーメント増減装置と、車輌のロール度合を判定するロール度合判定手段とを有し、車輌のロール度合に応じて前記支持剛性増減装置若しくは前記アンチロールモーメント増減装置によりアンチロールモーメントを増減させて車輌のロールを抑制する車輌のロール運動制御装置であって、車輌のロール度合が低いときには車輌のロール度合が高いときに比してアンチロールモーメントの増減に対する前記支持剛性増減装置の寄与度合を前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合よりも低くする寄与度合制御手段とを有することを特徴とする車輌のロール運動制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記ロール度合判定手段は車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合を判定するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合が前記基準値以上のときに比して前記支持剛性増減装置の寄与度合を低くするよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、前記寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合に応じて前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合を制御し、車輌のロール度合が前記基準値以上のときには前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合を実質的に一定に維持するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記アンチロールモーメント増減装置は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザを含み、前記アクチュエータの回転角度の増減によりアンチロールモーメントを増減するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記支持剛性増減装置はサスペンションスプリングのばね定数を増減することによりサスペンションの支持剛性を増減するよう構成される(請求項6の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌のロール度合が低いときには車輌のロール度合が高いときに比してアンチロールモーメントの増減に対する支持剛性増減装置の寄与度合がアンチロールモーメント増減装置の寄与度合よりも低くされるので、支持剛性増減装置の寄与度合が高い場合に比して路面よりの力がサスペンションを介して車体に伝達される度合を低減し、これにより車輌の良好な乗り心地性を確保することができ、またアンチロールモーメント増減装置の寄与度合を高くして旋回時等に於ける車輌のロールを効果的に低減することができる。
上記請求項2の構成によれば、車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合が判定されるので、車輌に作用する横力及び横力に起因する車輌のロールの程度を判定することができ、これにより車輌のロールの程度に応じてアンチロールモーメントを増減することができる。
また上記請求項3の構成によれば、車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合が基準値以上のときに比して支持剛性増減装置の寄与度合が低くされるので、車輌のロールの程度が低く車輌の乗り心地性が優先されるべき状況に於いて車輌の良好な乗り心地性を確実に確保することができる。
また上記請求項4の構成によれば、車輌のロール度合が前記基準値未満のときには車輌のロール度合に応じてアンチロールモーメント増減装置の寄与度合が制御され、車輌のロール度合が基準値以上のときにはアンチロールモーメント増減装置の寄与度合が実質的に一定に維持されるので、車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロールの程度に応じてアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントを増減することができると共に、アンチロールモーメント増減装置が高いアンチロールモーメントを車輌に付与する必要がなく、これによりアンチロールモーメント増減装置として高出力の装置が必要とされることを回避することができる。
上記請求項5の構成によれば、アンチロールモーメント増減装置は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザを含み、アクチュエータの回転角度の増減によりアンチロールモーメントが増減されるので、アンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントを確実に増減することができる。
また上記請求項6の構成によれば、サスペンションスプリングのばね定数を増減することによりサスペンションの支持剛性が増減されるので、サスペンションの支持剛性を確実に増減することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、寄与度合制御手段は、車輌のロール度合が高いときには車輌のロール度合が低いときに比して支持剛性増減装置によるアンチロールモーメント及びアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの和の大きさが大きい値になるよう、車輌のロール度合に応じて支持剛性増減装置若しくはアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントを増減するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記1乃至6及び上記好ましい態様1の構成に於いて、寄与度合制御手段は車輌のロール度合に基づき支持剛性増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量及びアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量を演算するよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満であるときには支持剛性増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量をアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量よりも大きさが小さい値に演算することにより、車輌のロール度合が低いときには車輌のロール度合が高いときに比してアンチロールモーメントの増減に対する支持剛性増減装置の寄与度合をアンチロールモーメント増減装置の寄与度合よりも低くするよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2又は3の構成に於いて、寄与度合制御手段は前輪の支持剛性増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量が後輪の支持剛性増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量よりも大きいよう前輪及び後輪の支持剛性増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量を演算するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2乃至4の構成に於いて、アンチロールモーメント増減装置は前輪側のアンチロールモーメント増減装置と後輪側のアンチロールモーメント増減装置とよりなり、寄与度合制御手段は前輪側のアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量が後輪側のアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量よりも大きいよう前輪側及び後輪側のアンチロールモーメント増減装置によるアンチロールモーメントの目標増大量を演算するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、ロール度合判定手段は車輌の横加速度を検出し、検出された車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合を判定するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、ロール度合判定手段は車速及び操舵角に基づき車輌の横加速度を推定し、推定された車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合を判定するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、ロール度合判定手段は車輌の横加速度を検出すると共に車速及び操舵角に基づき車輌の横加速度を推定し、推定された車輌の横加速度及び推定された車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合を判定するよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3の構成に於いて、寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満のときには前記支持剛性増減装置の寄与度合を0に設定するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4の構成に於いて、寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合が基準値以上のときに比して支持剛性増減装置の寄与度合を低くし、車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合に応じてアンチロールモーメント増減装置の寄与度合を制御し、車輌のロール度合が基準値以上のときにはアンチロールモーメント増減装置の寄与度合を実質的に一定に維持し、車輌のロール度合の増大に伴う支持剛性増減装置の寄与度合の増大率は車輌の横加速度の絶対値の増大に伴うアンチロールモーメント増減装置の寄与度合の増大率よりも大きいよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3又は4の構成に於いて、基準値は車輌の乗員により操作される設定手段により変更可能であるよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、サスペンションスプリングはエアチャンバの容積若しくは圧力を増減する手段を有するエアスプリングであるよう構成される(好ましい態様12)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、各車輪のサスペンションは減衰係数可変式のショックアブソーバを有し、車輌の過渡旋回時には減衰係数を増減することによりサスペンションの支持剛性を増減するよう構成される(好ましい態様13)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられ各車輪のサスペンションがばね定数可変式のエアサスペンションである車輌に適用された本発明による車輌のロール運動制御装置の実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動される図には示されていないパワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵される。
左右の前輪10FL及び10FRの間にはアクティブスタビライザ装置16が設けられ、左右の後輪10RL及び10RRの間にはアクティブスタビライザ装置18が設けられている。アクティブスタビライザ装置16及び18はアンチロールモーメントを車輌(車体)に付与すると共に必要に応じてアンチロールモーメントを増減するアンチロールモーメント増減装置として機能する。
アクティブスタビライザ装置16は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分16TL及び16TRと、それぞれトーションバー部分16TL及び16TRの外端に一体に接続された一対のアーム部16AL及び16ARとを有している。トーションバー部分16TL及び16TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部16AL及び16ARはそれぞれトーションバー部分16TL及び16TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部16AL及び16ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右前輪10FL及び10FRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置16はトーションバー部分16TL及び16TRの間にアクチュエータ20Fを有している。アクチュエータ20Fは必要に応じて一対のトーションバー部分16TL及び16TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右前輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、前輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
同様に、アクティブスタビライザ装置18は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分18TL及び18TRと、それぞれトーションバー部分18TL及び18TRの外端に一体に接続された一対のアーム部18AL及び18ARとを有している。トーションバー部分18TL及び18TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部18AL及び18ARはそれぞれトーションバー部分18TL及び18TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部18AL及び18ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右後輪10RL及び10RRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置18はトーションバー部分18TL及び18TRの間にアクチュエータ20Rを有している。アクチュエータ20Rは必要に応じて一対のトーションバー部分18TL及び18TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の後輪10RL及び10RRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右後輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、後輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
尚アクティブスタビライザ装置16及び18の構造自体は本発明の要旨をなすものではないので、車輌のロール剛性を可変制御し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよいが、例えば本願出願人の出願にかかる特願2003−324212(整理番号AT−5552)明細書及び図面に記載のアクティブスタビライザ装置、即ち一方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車が取り付けられた回転軸を有する電動機と、他方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車に噛合する従動歯車とを有し、駆動歯車及び従動歯車は駆動歯車の回転を従動歯車へ伝達するが、従動歯車の回転を駆動歯車へ伝達しない歯車であるアクティブスタビライザ装置であることが好ましい。
また図示の実施例に於いては、左右前輪10FL及び10FRのサスペンション22FL及び22FRはそれぞれエアスプリング24FL及び24FRを有するばね定数可変式のエアサスペンションである。同様に左右後輪10RL及び10RRのサスペンション22RL及び22RRはそれぞれエアスプリング24RL及び24RRを有するばね定数可変式のエアサスペンションである。
例えば左前輪のエアスプリング24FLについて図2に示されている如く、エアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRはショックアブソーバ26i(i=fl、fr、rl、rr)のピストンロッド26Ai又は車体に支持されたチャンバ部材28iと、チャンバ部材28iとショックアブソーバ26iのシリンダ26Biとの間に渡設されたローリングダイヤフラム30iとを含み、これらによりエアチャンバ32iが郭定されている。
エアチャンバ32iにはシリンダ‐ピストン装置34iのシリンダ室36iが連通接続されており、シリンダ‐ピストン装置34iのピストン38iは往復動型のアクチュエータ40iにより駆動される。従ってピストン38iの往復動によってシリンダ室36iの容積が増加、減少されることによりエアチャンバ32i及びシリンダ室36iの合計の容積が増加、減少されると共に、エアチャンバ32i及びシリンダ室36i内の圧力が減少、増加され、これによりエアスプリング24FL〜24RRのばね定数Kiが段階的に又は連続的に減少、増加されるようになっている。
アクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rは電子制御装置42により制御され、各車輪のアクチュエータ40iは電子制御装置44により制御される。尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置42及び44はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。
図1に示されている如く、電子制御装置42には横加速度センサ50により検出された車輌の横加速度Gyを示す信号及び回転角度センサ52F、52Rにより検出されたアクチュエータ20F及び20Rの実際の回転角度φF、φRを示す信号が入力される。電子制御装置42及び44は相互に通信し必要な信号の授受を行う。尚横加速度センサ50及び回転角度センサ52F、52Rはそれぞれ車輌の左旋回時に生じる値を正として横加速度Gy及び回転角度φF、φRを検出する。
電子制御装置42は図4に示されたグラフに対応するマップ及び図5に示されたフローチャートによる制御ルーチンを記憶しており、車輌のロール度合の指標値である車輌の横加速度Gyに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsを演算し、車輌に作用するロールモーメントを打ち消す方向のアンチロールモーメントが増大するよう、増大量ΔMarsに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtを演算し、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御し、これにより旋回時等に於ける車輌のロールを低減する。
従ってアクティブスタビライザ装置16及び18、電子制御装置42、横加速度センサ50等は、車輌に過大なロールモーメントが作用するときにはアンチロールモーメントを増大させて車輌のロールを低減するアンチロールモーメント増減装置として機能する。
また電子制御装置26は図5に示されたフローチャートによる制御ルーチンに従って、車輌の横加速度Gyに基づきエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpを演算し、増大量ΔMarpに基づき左右前輪のエアスプリング24FL及び24FRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpf及び左右後輪のエアスプリング24RL及び24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarprを演算し、増大量ΔMarpf及び増大量ΔMarprに基づき各車輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiを演算し、目標ばね定数Ktiを示す信号を電子制御装置44へ出力する。
電子制御装置44は図3に示されたグラフに対応するマップ及び図6に示されたフローチャートによる制御ルーチンを記憶しており、電子制御装置42より目標ばね定数Ktiを示す指令信号が入力されていないときには各車輪のエアスプリング24FL〜24RRのばね定数Kiが標準ばね定数Ko(正の定数)になるよう制御するが、電子制御装置42より目標ばね定数Ktiを示す指令信号が入力されているときには各車輪のエアスプリング24FL〜24RRのばね定数Kiがそれぞれ対応する目標ばね定数Ktiになるよう制御し、これにより車輌に過大なロールモーメントが作用するときにはアンチロールモーメントを増大させて車輌のロールを低減する。
次に図5に示されたフローチャートを参照して実施例に於けるロール御制御ルーチンについて説明する。尚図5に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては横加速度センサ50により検出された車輌の横加速度Gy等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては車輌の横加速度Gyに基づき図4の実線にて示されたグラフに対応するマップよりアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsが演算される。
ステップ30に於いては例えばアンチロールモーメントの増大量ΔMarsの前輪配分比をKsf(0.5よりも大きく1よりも小さい正の定数)として、増大量ΔMarsに基づき前輪側のアクティブスタビライザ装置16によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsf及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsrがそれぞれ下記の式1及び2に従って演算されると共に、それぞれ増大量ΔMarsf及びΔMarsrに基づき関数又はマップによりアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtが演算される。
ΔMarsf=KsfΔMars ……(1)
ΔMarsr=(1−Ksf)ΔMars ……(2)
ステップ40に於いては車輌の横加速度Gyに基づき図4の破線にて示されたグラフに対応するマップよりエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpが演算される。
ステップ50に於いては例えばアンチロールモーメントの増大量ΔMarpの前輪配分比をKpf(0.5よりも大きく1よりも小さい正の定数)として、増大量ΔMarpに基づき左右前輪のエアスプリング24FL及び24FRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpf及び左右後輪のエアスプリング24RL及び24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarprがそれぞれ下記の式3及び4に従って演算される。
ΔMarpf=KpfΔMarp ……(3)
ΔMarpr=(1−Kpf)ΔMarp ……(4)
ステップ60に於いては車輌の横加速度Gyに基づき車輌の旋回方向が判定されると共に、増大量ΔMarpfに基づき関数又はマップにより旋回外側前輪のエアスプリング24FL又は24FRの目標ばね定数Ktfl又はKtfrが演算され、増大量ΔMarprに基づき関数又はマップにより旋回外側後輪のエアスプリング24RL又は24RRの目標ばね定数Ktrl又はKtrrが演算される。尚旋回内側前輪及び旋回内側後輪の目標ばね定数は標準値Koに設定される。
ステップ70に於いてはアクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御され、ステップ80に於いては各車輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiを示す信号が電子制御装置44へ出力される。
次に図6に示されたフローチャートを参照して実施例に於けるエアスプリングのばね定数制御ルーチンについて説明する。尚図6に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ110に於いては電子制御装置42より目標ばね定数Ktiを示す信号が入力されたか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ140へ進み、否定判別が行われたときにはステップ120に於いて各車輪のエアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRのアクチュエータ40の目標駆動量Sti(i=fl、fr、rl、rr)が0に設定される。
ステップ140に於いては各車輪のエアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRの目標ばね定数Kti(i=fl、fr、rl、rr)が電子制御装置42より入力された値に設定され、ステップ150に於いては目標ばね定数Ktiに基づき図3に示されたグラフに対応するマップより各車輪のエアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRのアクチュエータ40の目標駆動量Sti(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
ステップ160に於いては各車輪のエアスプリング24FL〜24RRのアクチュエータ40が目標駆動量Stiに基づいて制御され、これによりエアスプリング24FL〜24RRのばね定数がそれぞれ対応する目標ばね定数Ktiになるよう制御される。
かくして図示の実施例によれば、ステップ20に於いて車輌の横加速度Gyに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsが演算され、ステップ30に於いて増大量ΔMarsに基づき前輪側のアクティブスタビライザ装置16によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsf及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsrが演算されると共に、それぞれ増大量ΔMarsf及びΔMarsrに基づきアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtが演算され、ステップ70に於いてアクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御される。
またステップ40に於いて車輌のロール度合を示す車輌の横加速度Gyに基づきエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpが演算され、ステップ50に於いて増大量ΔMarpに基づき左右前輪のエアスプリング24FL及び24FRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpf及び左右後輪のエアスプリング24RL及び24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarprが演算され、ステップ60に於いて増大量ΔMarpfに基づき旋回外側前輪のエアスプリング24FL又は24FRの目標ばね定数Ktfl又はKtfrが演算され、増大量ΔMarprに基づき旋回外側後輪のエアスプリング24RL又は24RRの目標ばね定数Ktrl又はKtrrが演算され、ステップ80に於いて各車輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiを示す信号が電子制御装置44へ出力される。
そして図6に示されたルーチンのステップ140に於いて各車輪のエアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRの目標ばね定数Ktiが電子制御装置42より入力された値に設定され、ステップ150に於いて目標ばね定数Ktiに基づき各車輪のエアスプリング24FL、24FR、24RL、24RRのアクチュエータ40の目標駆動量Stiが演算され、ステップ160に於いて各車輪のエアスプリング24FL〜24RRのアクチュエータ40が目標駆動量Stiに基づいて制御され、これによりエアスプリング24FL〜24RRのばね定数がそれぞれ対応する目標ばね定数Ktiになるよう制御される。
図4に示されている如く、アクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsは車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo未満の範囲に於いては車輌の横加速度Gyの絶対値が増大するにつれて漸次増大され、車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo以上の範囲に於いては一定に維持される。他方エアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpは車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo未満の範囲に於いては0に維持され、車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo以上の範囲に於いては車輌の横加速度Gyの絶対値が増大するにつれて漸次増大される。
従って図示の実施例によれば、車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo未満の範囲に於いてはアクティブスタビライザ装置16及び18によりアンチロールモーメントが増大され、エアスプリング24FL〜24RRのばね定数Kiは標準値Koに維持されるので、アクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大によって車輌のロールを効果的に低減し、旋回時等に於ける車輌の走行安定性を向上させることができると共に、各車輪のエアスプリングのばね定数が増大されることに起因する車輌の乗り心地性の悪化を確実に防止することができる。
また図示の実施例によれば、車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo以上の範囲に於いてはアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsは一定に維持されるので、アクティブスタビライザ装置16及び18が非常に大きいアンチロールモーメントを発生する必要がなく、これによりアクティブスタビライザ装置16及び18が高出力の装置である必要性を排除することができる。
特に図示の実施例によれば、アンチロールモーメントの増大量ΔMarsの前輪配分比Ksf及びアンチロールモーメントの増大量ΔMarpの前輪配分比Kpfは0.5よりも大きく1よりも小さい正の定数であり、後輪側に比して前輪側のアンチロールモーメントの増大量が大きいので、アンチロールモーメントの増大につれて車輌のロール剛性配分を前輪寄りにし、これにより旋回時の車輌の走行安定性を向上させることができる。
また図示の実施例によれば、エアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpは車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo以上の範囲に於いて車輌の横加速度Gyの絶対値が増大するにつれて漸次増大されるので、アクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsが一定に維持されるにも拘らず、車輌のロールを確実に且つ効果的に低減し、旋回時等に於ける車輌の走行安定性を確実に且つ効果的に向上させることができる。
また図示の実施例によれば、車輌の横加速度Gyの絶対値の増大に伴うエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpの増大率は車輌の横加速度Gyの絶対値の増大に伴うアクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMarsの増大率よりも大きいので、これらの増大率の大小関係が同一又は逆である場合に比して、車輌の横加速度Gyの大きさが小さい領域に於ける車輌の良好な乗り心地性を確保しつつ車輌の横加速度Gyの大きさが大きい領域に於ける車輌のロールを確実に且つ効果的に低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、車輌のロール度合は車輌の横加速度Gyであるが、車輌のロール度合は車速V及び操舵角θに基づいて演算される車輌の推定横加速度Gyhであつてもよく、また例えば車輌の横加速度Gy及び車輌の推定横加速度Gyhの線形和であってもよい。
また上述の実施例に於いては、アクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpは車輌の横加速度Gyの絶対値の増大に伴って線型的に増大するようになっているが、例えば図7に示されている如く、増大量ΔMars若しくは増大量ΔMarpは車輌の横加速度Gyの絶対値の増大に伴って非線型的に増大するよう修正されてもよい(修正例1)。
また上述の実施例に於いては、アクティブスタビライザ装置16及び18によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリング24FL〜24RRによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpはそれぞれ図4の実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより演算されるようになっているが、例えば図1に於いて仮想線にて示され車輌の乗員により操作される設定スイッチ56が操縦安定性優先位置にあるときには、増大量ΔMars及び増大量ΔMarpが図8の太い実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより演算され、設定スイッチ56が乗り心地性優先位置にあるときには、増大量ΔMars及び増大量ΔMarpが図8の細い実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより演算されるよう修正されてもよい(修正例2)。
また上記修正例2に於いて、設定スイッチ56が乗り心地性優先位置にあるときには設定スイッチ56が操縦安定性優先位置にあるときに比して基準値Gyoが車輌の横加速度Gyの絶対値の大きい側へ変更されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo以上の範囲に於いては、旋回外輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiが標準値Koよりも高く設定されることにより増大量ΔMarpが達成されるようになっているが、旋回外輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiが標準値Koよりも高く設定されると共に旋回内輪のエアスプリング24FL〜24RRの目標ばね定数Ktiが標準値Koよりも低く設定されることにより増大量ΔMarpが達成されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、サスペンションはエアサスペンションであり、エアチャンバ32iに連通接続されたシリンダ‐ピストン装置34iのシリンダ室36iの容積が増減されることによりエアスプリング24FL〜24RRのばね定数Kiが段階的に又は連続的に増減されるようになっているが、容積が異なる複数のタンクが設けられ、エアチャンバ32iに対する各タンクの連通、遮断が制御されることによりエアスプリングのばね定数が増減されてもよい。
また本発明のロール運動制御装置はエアサスペンション以外のサスペンションを有する車輌に適用されてもよく、また各車輪のサスペンションスプリングのばね定数の増減により各車輪の支持剛性を調整可能である限りサスペンションは例えばハイドロニューマチックサスペンションの如く当技術分野に於いて公知の任意のサスペンションであってよく、更には車輌の過渡旋回時にはショックアブソーバの減衰係数も増減されてよい。
前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられ各車輪のサスペンションがばね定数可変式のエアサスペンションである車輌に適用された本発明による車輌のロール運動制御装置の実施例を示す概略構成図である。 図1に示された左前輪のエアスプリングを示す説明図である。 エアスプリングの目標ばね定数Ktiとエアスプリングのアクチュエータの目標駆動量Stiとの間の関係を示すグラフである。 実施例に於ける車輌の横加速度Gyとアクティブスタビライザ装置によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリングによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpとの間の関係を示すグラフである。 実施例に於けるロール御制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例に於けるエアスプリングのばね定数制御ルーチンを示すフローチャートである。 修正例1に於ける車輌の横加速度Gyとアクティブスタビライザ装置によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリングによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpとの間の関係を示すグラフである。 修正例2に於ける車輌の横加速度Gyとアクティブスタビライザ装置によるアンチロールモーメントの増大量ΔMars及びエアスプリングによるアンチロールモーメントの増大量ΔMarpとの間の関係を示すグラフである。
符号の説明
16、18 アクティブスタビライザ装置
20F、20R アクチュエータ
24FL〜24RR エアスプリング
32i エアチャンバ
40i アクチュエータ
42、44 電子制御装置
50 横加速度センサ
52F、52R 回転角センサ

Claims (6)

  1. 各車輪に設けられサスペンションの支持剛性を増減する支持剛性増減装置と、車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減するアンチロールモーメント増減装置と、車輌のロール度合を判定するロール度合判定手段とを有し、車輌のロール度合に応じて前記支持剛性増減装置若しくは前記アンチロールモーメント増減装置によりアンチロールモーメントを増減させて車輌のロールを抑制する車輌のロール運動制御装置であって、車輌のロール度合が低いときには車輌のロール度合が高いときに比してアンチロールモーメントの増減に対する前記支持剛性増減装置の寄与度合を前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合よりも低くする寄与度合制御手段とを有することを特徴とする車輌のロール運動制御装置。
  2. 前記ロール度合判定手段は車輌の横加速度に基づいて車輌のロール度合を判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌のロール運動制御装置。
  3. 前記寄与度合制御手段は車輌のロール度合が基準値未満のときには車輌のロール度合が前記基準値以上のときに比して前記支持剛性増減装置の寄与度合を低くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌のロール運動制御装置。
  4. 前記寄与度合制御手段は車輌のロール度合が前記基準値未満のときには車輌のロール度合に応じて前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合を制御し、車輌のロール度合が前記基準値以上のときには前記アンチロールモーメント増減装置の寄与度合を実質的に一定に維持することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌のロール運動制御装置。
  5. 前記アンチロールモーメント増減装置は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザを含み、前記アクチュエータの回転角度の増減によりアンチロールモーメントを増減することを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌のロール運動制御装置。
  6. 前記支持剛性増減装置はサスペンションスプリングのばね定数を増減することによりサスペンションの支持剛性を増減することを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌のロール運動制御装置。
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