JP2007136776A - グラビア印刷機およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができるグラビア印刷機およびその制御方法を提供する。
【解決手段】グラビア印刷機は、最初にウェブWに印刷を施す前段印刷ユニット10aと、前段印刷ユニット10aの下流側に設けられた後段印刷ユニット10b、10c、10dとを備えている。各後段印刷ユニット10b、10c、10dは、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出センサ15b、15c、15dと、印刷ユニット間の張力を検出する張力検出器18b、18c、18dとを各々有している。また、グラビア印刷機は制御装置30を有している。制御装置30は、見当ずれの大きさならびにウェブWの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値を経時的に算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すラインシャフト型のグラビア印刷機およびその制御方法に関し、とりわけ印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができるラインシャフト型のグラビア印刷機およびその制御方法に関する。
グラビア印刷機として、フィルム、紙等のウェブに対して多色印刷を施す複数(例えば3つまたは4つ)の印刷ユニットと、各印刷ユニットを駆動する駆動ユニットと、各印刷ユニットを制御する制御装置とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような従来のグラビア印刷機について図6および図7を用いて以下に詳述する。
ここで、図6は、従来のグラビア印刷機の構成を示す図であり、図7は、図6のグラビア印刷機の制御装置よる制御内容を示すブロック図である。
図6に示すように、従来のグラビア印刷機における複数の印刷ユニット50a〜50dのうち最も上流側にある第1の印刷ユニット50aは、ウェブWに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブWに付ける版胴51aを有している。一方、第2〜第4の印刷ユニット50b〜50dは、ウェブWに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブWに付ける版胴51b〜51dと、版胴51b〜51dの下流側に設けられ、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出センサ55b〜55dと、版胴51b〜51dの上流側に設けられ、この版胴51b〜51dに送られるウェブWのテンションの調整を行うコンペンセータローラ54b〜54dとをそれぞれ有している。
複数の印刷ユニット50a〜50dの各版胴51a〜51dは、駆動ユニット60のラインシャフト61に連結され、このラインシャフト61は駆動モータ62により駆動される。この場合、駆動モータ62はラインシャフト61を駆動することにより各版胴51a〜51dを同期して回転駆動させるようになっている。
制御装置70は、各印刷ユニット50b〜50dの見当マーク検出センサ55b〜55dにより検出されたウェブW上の見当マークに基づいて各々のコンペンセータローラ54b〜54dを制御してその位置を調整する見当コントローラ70aを有している。
このような構成からなる従来のグラビア印刷機において、まず、連続的に搬送されるウェブWが第1の印刷ユニット50aに送られ、この第1の印刷ユニット50aに送られたウェブWは版胴51aにより印刷が施される。この場合、ウェブWに対して第1の見当マークが版胴51aにより付けられる。
次に、第1の印刷ユニット50aから排出されたウェブWが第2の印刷ユニット50bに送られ、このウェブWに対して第2の印刷ユニット50bの版胴51bにより印刷が施されるとともに第2の見当マークがウェブWに付けられる。そして、第2の印刷ユニット50bの見当マーク検出センサ55bにより、ウェブW上における第1の見当マークおよび第2の見当マークが検出される。その後、図7に示すように、この第1の見当マークおよび第2の見当マークの信号が制御装置70の見当コントローラ70aに送られ、見当コントローラ70aにおいてこれらの2つの見当マークの間隔が所定の大きさとなるよう、第2の印刷ユニット50bにおけるコンペンセータローラ54bの制御量が算出される。
制御装置70は、このコンペンセータローラ54bの制御量に基づいて第2の印刷ユニット50bのコンペンセータローラ54bを制御してその位置を調整する。このことにより、第1の印刷ユニット50aの版胴51aと第2の印刷ユニット50bの版胴51bとの間におけるウェブWに所望のテンションが与えられて印刷の見当合わせが行われる。
同様に、第3の印刷ユニット50cにおいては、この第3の印刷ユニット50cの見当マーク検出センサ55cにより検出されたウェブW上における第2の見当マークと第3の見当マークとの間隔が所定の大きさとなるよう、第3の印刷ユニット50cのコンペンセータローラ55cが制御されて、第2の印刷ユニット50bの版胴51bと第3の印刷ユニット50cの版胴51cとの間におけるウェブWに所望のテンションが与えられて印刷の見当合わせが行われる。
その後、第4の印刷ユニット50dにおいては、この第4の印刷ユニット50dの見当マーク検出センサ55dにより検出されたウェブW上における第3の見当マークと第4の見当マークとの間隔が所定の大きさとなるよう、第4の印刷ユニット50dのコンペンセータローラ55dが制御されて、第3の印刷ユニット50cの版胴51cと第4の印刷ユニット50dの版胴51dとの間におけるウェブWに所望のテンションが与えられて印刷の見当合わせが行われる。
このように、従来のグラビア印刷機においては、それぞれの印刷ユニットごとに、一の印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブW上におけるこの一の印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークと、当該一の印刷ユニットの前段に設けられた他の印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークとの間隔が所定の大きさとなるよう、一の印刷ユニットのコンペンセータローラを制御している。このことにより、一の印刷ユニットの版胴と、一の印刷ユニットの前段に設けられた他の印刷ユニットの版胴との間におけるウェブWに所望のテンションを与え、印刷の見当合わせを行うようになっている。
特開2004−66577号公報
上述したグラビア印刷機を用いて複数の印刷ユニット50a〜50dによりウェブWに対して多色の印刷を施す場合、前述のように各印刷ユニット50a〜50dの版胴51a〜51dは駆動ユニット60のラインシャフト61により同期して回転駆動されているので、印刷ユニット50b〜50dのコンペンセータローラ54b〜54dにより2つの版胴間のウェブWに与えられるテンションの変動量が、ウェブWが下流側の印刷ユニットに送られるにつれて各コンペンセータローラを通過する度に順次積み重ねられていく。
例えば、最も上流側にあるコンペンセータローラ54bにおいては、ウェブWに対しては更に上流側から見当合わせのためのテンション制御が行われることがないので、この最も上流側にあるコンペンセータローラ54bはウェブWに対して上述の制御方法により所望のテンションを与えることができ、印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
しかしながら、とりわけ下流側の印刷ユニットにおいては、上流側にある他の印刷ユニットのコンペンセータローラによるテンション変動が干渉し、印刷の見当ずれに対して所望の見当合わせを行うことが困難である。
さらに、各印刷ユニット50a〜50dの版胴51a〜51dは、当該版胴51a〜51dが一回転する度にウェブWに対して見当マークを付けるようになっており、各印刷ユニット50b〜50dの見当マーク検出センサ55b〜55dは、版胴51a〜51dが一回転する度に間欠的に見当マークを検出するようになっている。このため、制御装置70の見当コントローラ70aにおいて、コンペンセータローラ54b〜54dの制御量算出も間欠的に行われるようになり、リアルタイムでコンペンセータローラ54b〜54dを制御することができないので、印刷の見当ずれを定常状態に収束させるのに時間がかかるという問題がある。
このように、従来のグラビア印刷機においては、各印刷ユニットのコンペンセータローラにより印刷の見当合わせを行う際、上流側にある他の印刷ユニットのコンペンセータローラによるテンション変動が干渉し、印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることが困難であった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができるグラビア印刷機およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴を有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラとをそれぞれ有する1以上の後段印刷ユニットであって、当該後段印刷ユニットの版胴とこの後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような1以上の後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出し、前記の見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出し、前記のコンペンセータローラの制御量修正値により一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量を修正し、この修正されたコンペンセータローラの制御量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整するような制御装置と、を備えたことを特徴とするグラビア印刷機である。
また、本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴を有する前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラとをそれぞれ有する1以上の後段印刷ユニットであって、当該後段印刷ユニットの版胴とこの後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような1以上の後段印刷ユニットと、を備えたグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する工程と、前記の見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程と、前記のコンペンセータローラの制御量修正値により一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量を修正し、この修正されたコンペンセータローラの制御量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整する工程と、を備えたことを特徴とするグラビア印刷機の制御方法である。
このようなグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各コンペンセータローラを制御してその位置を調整するにあたり、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみならず、各印刷ユニット間のウェブの張力の変動(所定時刻間の偏差)をも用いて各コンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出している。
このため、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみを用いて各コンペンセータローラの制御量を算出する場合と比較して、各印刷ユニット間のウェブの張力に係る情報を更に考慮することにより多変数制御を行うことができ、このことによって印刷状態を的確に把握することができ、各制御パラメータを調整することによって従来よりも格段に制御性能を向上させることができる。
また、下流側の後段印刷ユニットにおいてコンペンセータローラにより印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動およびこの上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御することができるので、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
また、各印刷ユニット間のウェブの張力を継続的に絶え間なく検出することにより、各コンペンセータローラの制御量修正値を間欠的にではなく連続的に算出することができ、各コンペンセータローラの制御量をリアルタイムで算出することができるので、これらのコンペンセータローラの制御をより実際のグラビア印刷機の運転状況に沿ったものとすることができ、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
本発明のグラビア印刷機においては、前記制御装置は、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、一の後段印刷ユニットの前段にある他の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することが好ましい。
また、本発明のグラビア印刷機の制御方法においては、前記の一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程において、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、一の後段印刷ユニットの前段にある他の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することが好ましい。
このようなグラビア印刷機およびその制御方法によれば、下流側の後段印刷ユニットにおいてコンペンセータローラにより印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御することができる。このことにより、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
本発明のグラビア印刷機においては、前記制御装置は、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間前の時刻において一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々予め検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することが好ましい。
また、本発明のグラビア印刷機の制御方法においては、前記の一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程において、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間前の時刻において一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々予め検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することが好ましい。
このようなグラビア印刷機およびその制御方法によれば、上流側にある後段印刷ユニットのコンペンセータローラによりウェブの所定箇所に対してテンションが与えられてから、下流側にある後段印刷ユニットのコンペンセータローラがウェブWの当該所定箇所に対してテンションを与えるまでの時間(遅れ時間)を考慮しながら、コンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することができる。このことにより、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
本発明のグラビア印刷機においては、前記制御装置において、時刻tにおける上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は、下記式(1)により算出されることが好ましい。
また、本発明のグラビア印刷機の制御方法においては、時刻tにおける上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は、下記式(1)により算出されることが好ましい。
△V(t)=kn1×(kn2×△Tn−1(t)+kn3×△T(t)+kn4×e+kn5×△Tn−2(t−τ)+kn6×△Tn−1(t−τ)+kn7×△Vn−1(t))・・・式(1)
(△V(t):n番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
△T(t):n番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:n番目の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、
τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
n1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7:予め設定された制御ゲイン)
上記のグラビア印刷機においては、制御ゲインkn1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7の全てまたは一部を設定するための制御ゲイン設定手段を更に備えたことが好ましい。
また、上記のグラビア印刷機の制御方法においては、制御ゲインkn1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7の全てまたは一部を制御ゲイン設定手段により予め設定する工程を更に備えたことが好ましい。
このようなグラビア印刷機およびその制御方法によれば、操作者は例えば手動により実際のグラビア印刷機の運転状況を鑑みて各制御ゲインを設定することができる。
本発明のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみを用いて各コンペンセータローラの制御量を算出する場合と比較して、各印刷ユニット間のウェブの張力に係る情報を更に考慮することにより多変数制御を行うことができ、このことによって印刷状態を的確に把握することができ、各制御パラメータを調整することによって従来よりも格段に制御性能を向上させることができる。また、下流側の後段印刷ユニットにおいてコンペンセータローラにより印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動およびこの上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御することができるので、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。また、各印刷ユニット間のウェブの張力を継続的に絶え間なく検出することにより、各コンペンセータローラの制御量修正値を間欠的にではなく連続的に算出することができ、各コンペンセータローラの制御量をリアルタイムで算出することができるので、これらのコンペンセータローラの制御をより実際のグラビア印刷機の運転状況に沿ったものとすることができ、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明によるグラビア印刷機の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図であり、図2は、図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図であり、図3は、図1のグラビア印刷機の各後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値の計算式である。
図1に示すグラビア印刷機は、矢印方向に連続的に搬送されるフィルム、紙等のウェブWに対して最初に印刷を施す前段印刷ユニット10aと、前段印刷ユニット10aの下流側に設けられ、各々がウェブWに対して異なる色の印刷を施す複数、例えば3台の後段印刷ユニット10b、10c、10dと、前段印刷ユニット10aおよび後段印刷ユニット10b、10c、10dを駆動する駆動ユニット20とを備えている。この場合、前段印刷ユニット10aは第1色目の印刷ユニットとなり、後段印刷ユニット10bは第2色目の印刷ユニットとなり、後段印刷ユニット10cは第3色目の印刷ユニットとなり、後段印刷ユニット10dは第4色目の印刷ユニットとなる。
また、このグラビア印刷機は、前段印刷ユニット10a、後段印刷ユニット10b、10c、10dを制御する制御装置30を有している。
前段印刷ユニット10aは、印刷用の版胴11aと、版胴11aとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12aとを備え、ウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11aはウェブWに第1の見当マークを付けるようになっている。
また、後段印刷ユニット10b、10c、10dは略同一の構成を有しており、各々印刷用の版胴11b、11c、11dと、版胴11b、11c、11dとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12b、12c、12dとを備えている。ウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11b、11c、11dはそれぞれウェブWに第2、第3、第4の見当マークを付けるようになっている。
各後段印刷ユニット10b、10c、10dにおいて、版胴11b、11c、11dの上流側に、図1の矢印方向に移動自在となっているコンペンセータローラ14b、14c、14dがそれぞれ設けられている。コンペンセータローラ14b、14c、14dはその位置が変化することにより、版胴11b、11c、11dに送られるウェブWに与えるテンションの大きさを調整し、印刷の見当合わせを行うようになっている。また、後段印刷ユニット10b、10c、10dは更に、版胴11b、11c、11dの下流側に設けられ、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出センサ15b、15c、15dをそれぞれ備えている。ここで、見当マーク検出センサ15bは、ウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークを検出し、見当マーク検出センサ15cは、ウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークを検出し、また、見当マーク検出センサ15dは、ウェブW上の第3の見当マークおよび第4の見当マークを検出するようになっている。
各後段印刷ユニット10b、10c、10dにおいて、版胴11b、11c、11dの上流側に、この版胴11b、11c、11dと、当該各後段印刷ユニット10b、10c、10dの直近の前段にある前段印刷ユニット10aまたは後段印刷ユニット10b、10cの版胴11a、11b、11cとの間のウェブの張力を検出する張力検出器18b、18c、18dがそれぞれ設けられている。
なお、コンペンセータローラ14b、14c、14dは、各々このコンペンセータローラ14b、14c、14dに接続されたコンペンモータ16b、16c、16dにより駆動されてその位置が変化するようになっており、このコンペンモータ16b、16c、16dは、後述する制御装置30の見当コントローラ30aから各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量の信号が送られてその駆動が制御されるようになっている。
駆動ユニット20は、前段印刷ユニット10aの版胴11aおよび各後段印刷ユニット10b、10c、10dの版胴11b、11c、11dに連結されたラインシャフト21と、ラインシャフト21に連結されこのラインシャフト21を駆動する駆動モータ22とを有している。駆動モータ22はラインシャフト21を駆動することにより版胴11a、11b、11c、11dを同期して回転駆動させるようになっている。
制御装置30は、後段印刷ユニット10b、10c、10dのコンペンモータ16b、16c、16d、見当マーク検出センサ15b、15c、15dならびに張力検出器18b、18c、18dに接続された見当コントローラ30aと、見当コントローラ30aに接続された制御ゲイン設定手段30bとを有している。見当コントローラ30aは、見当マーク検出センサ15b、15c、15dにより検出されたウェブW上における各見当マークの信号、ならびに張力検出器18b、18c、18dにより検出された各版胴間のウェブWの張力の両方に基づいてコンペンモータ16b、16c、16dを制御するようになっている。この見当コントローラ30aによる制御方法の詳細については後述する。制御ゲイン設定手段30bは例えばタッチパネルからなり、見当コントローラ30aに指令を与えてこの見当コントローラ30aによる制御内容の設定を行うようになっている。具体的には、この制御ゲイン設定手段30bにおいて後述のように制御ゲインkの設定を行うようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
ウェブWが図1に示すグラビア印刷機に搬送されると、このウェブWはまず第1色目の前段印刷ユニット10aに送られる。この前段印刷ユニット10aに送られたウェブWは版胴11aと圧胴12aとの間で挟持されて第1色目の印刷が施される。この際、ウェブWに対して第1の見当マークが版胴11aにより付けられる。
第1色目の前段印刷ユニット10aによって第1色目の印刷が施されたウェブWは、次に第2色目の後段印刷ユニット10bに送られる。この後段印刷ユニット10bに送られたウェブWは、コンペンセータローラ14bによりテンションが調整される。この際に、後述のように制御装置30がコンペンモータ16bの駆動を制御し、このコンペンモータ16bの駆動によりコンペンセータローラ14bの位置を図1の矢印方向に変更してウェブWに与えるテンションの大きさを調整している。
ウェブWは更に後段印刷ユニット10bの版胴11bに送られ、版胴11bと圧胴12bとの間でウェブWが挟持されて第2色目の印刷が施される。この際、ウェブWに対して第2の見当マークが版胴11bにより付けられる。次に、見当マーク検出センサ15bにより、版胴11bから送られたウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。
一方、張力検出器18bによって、前段印刷ユニット10aの版胴11aと、後段印刷ユニット10bの版胴11bとの間におけるウェブWの張力が継続的に絶え間なく検出されており、この検出された版胴11a、11b間のウェブWの張力に係る信号が継続的に制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。
後段印刷ユニット10bにおいて第2色目の印刷が施されたウェブWは、次に第3色目の後段印刷ユニット10cに送られて印刷が施される。ウェブWに対する第3色目の後段印刷ユニット10cの作用は、前述の第2色目の後段印刷ユニット10bの作用と略同一となっている。すなわち、見当マーク検出センサ15cにより、版胴11cから送られたウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。一方、張力検出器18cによって、版胴11bと版胴11cとの間におけるウェブWの張力が継続的に絶え間なく検出され、この検出された版胴11b、11c間のウェブWの張力に係る信号が継続的に制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。
同様に、後段印刷ユニット10cにおいて第3色目の印刷が施されたウェブWは、次に第4色目の後段印刷ユニット10dに送られて印刷が施される。ウェブWに対する第4色目の後段印刷ユニット10dの作用は、前述の第2、第3色目の後段印刷ユニット10b、10cの作用と略同一となっている。すなわち、見当マーク検出センサ15dにより、版胴11dから送られたウェブW上の第3の見当マークおよび第4の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。一方、張力検出器18dによって、版胴11cと版胴11dとの間におけるウェブWの張力が継続的に絶え間なく検出され、この検出された版胴11c、11d間のウェブWの張力に係る信号が継続的に制御装置30の見当コントローラ30aに送られる。
次に、制御装置30による制御方法について図2および図3を用いて更に詳述する。
制御装置30の見当コントローラ30aは、まず、図2のSTEP−1に示すように、各後段印刷ユニット10b〜10dの版胴11b〜11dにより付けられた見当マークと、この後段印刷ユニット10b〜10dの直近の前段にある前段印刷ユニット10aまたは他の後段印刷ユニット10b、10cの版胴11a〜11cにより付けられた見当マークとの間の見当ずれの大きさを、全ての後段印刷ユニット10b〜10dについてそれぞれ算出する。
具体的には、例えば後段印刷ユニット10bの見当マーク検出センサ15bから送られた第1の見当マークおよび第2の見当マークの情報について、これらの第1の見当マークおよび第2の見当マークの間隔の大きさから、予め設定された間隔の設定値を減算することにより、見当ずれの大きさeが予め設定された時間間隔で経時的に検出される。この時間間隔は例えば版胴11bが1回転する時間とされる。
同様に、後段印刷ユニット10c、10dの見当マーク検出センサ15c、15dから送られた各見当マークの情報についても、同様の処理が行われて各後段印刷ユニット10c、10dに係る見当ずれの大きさe、eが検出される。ここで、上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさをeとする。
また、制御装置30の見当コントローラ30aは、図2のSTEP−2に示すように、全ての後段印刷ユニット10b〜10dについて、対応する張力検出器18b、18c、18dから送られたウェブWの張力における所定時刻間の偏差を算出する。ここで、ウェブWの張力における所定時刻間の偏差とは、ある時刻tにおけるウェブWの張力と、この時刻tよりも予め設定された微小時間分だけ前の時刻におけるウェブWの張力との差の値のことをいう。
具体的には、例えば後段印刷ユニット10bの張力検出器18bからは、この後段印刷ユニット10bの版胴11bと、当該後段印刷ユニット10bの直近の前段にある前段印刷ユニット10aの版胴11aとの間におけるウェブWの張力Tの情報が見当コントローラ30aに送られる。ここで、時刻tにおいて上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットの張力検出器により検出された張力の大きさをT(t)とする。
見当コントローラ30aは、各後段印刷ユニットの張力検出器から送られた張力T(t)から、この時刻tよりも予め設定された微小時間分だけ前の時刻におけるウェブWの張力を減算して、張力の所定時刻間の偏差△T(t)を算出する。具体的には、後段印刷ユニット10b、10c、10dの張力検出器18b、18c、18dからそれぞれ送られた張力T(t)、T(t)、T(t)に対してそれぞれ、各々の張力の所定時刻間の偏差△T(t)、△T(t)、△T(t)を算出する。
次に、図2のSTEP−3に示すように、STEP−1により算出された各後段印刷ユニット10b、10c、10dに係る見当ずれの大きさe、e、eと、STEP−2により算出された各々の張力の所定時刻間の偏差△T(t)、△T(t)、△T(t)とを用いて、時刻tにおける各後段印刷ユニット10b、10c、10dのコンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)を経時的に算出する。このコンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値の計算式は図3に示す通りである。以下、各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)の計算式を個別に詳しく説明する。
後段印刷ユニット10bのコンペンセータローラ14bの制御量修正値△V(t)は、この後段印刷ユニット10bの張力検出器18bにより検出された張力の所定時刻間の偏差△T(t)と、後段印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeとに基づいて経時的に算出される。
具体的には、コンペンセータローラ14bの制御量修正値△V(t)は下記式(2)により算出される。
△V(t)=k11×(k12×△T(t)+k14×e)・・・式(2)
(k11、k12、k14:予め設定された制御ゲイン)
後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)は、この後段印刷ユニット10cの張力検出器18cにより検出された張力の所定時刻間の偏差△T(t)、および後段印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeに加えて、前述のように算出されたコンペンセータローラ14bの制御量修正値△V(t)と、直近の前段にある後段印刷ユニット10bの張力検出器18bにより検出された張力の所定時刻間の偏差△T(t)と、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻における、上流側にある後段印刷ユニット10bに係る張力の所定時刻間の偏差△T(t−τ)に基づいて算出される。
具体的には、コンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)は下記式(3)により算出される。
△V(t)=k21×(k22×△T(t)+k23×△T(t)+k24×e+k26×△T(t−τ)+k27×△V(t))・・・式(3)
(k21、k22、k23、k24、k26、k27:予め設定された制御ゲイン)
後段印刷ユニット10dのコンペンセータローラ14dの制御量修正値△V(t)は、この後段印刷ユニット10dの張力検出器18dにより検出された張力の所定時刻間の偏差△T(t)、および後段印刷ユニット10dに係る見当ずれの大きさeに加えて、前述のように算出されたコンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)と、直近の前段にある後段印刷ユニット10cの張力検出器18cにより検出された張力の所定時刻間の偏差△T(t)と、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻における、上流側にある各後段印刷ユニット10b、10cに係るそれぞれの張力の所定時刻間の偏差△T(t−τ)、△T(t−τ)に基づいて算出される。
具体的には、コンペンセータローラ14dの制御量修正値△V(t)は下記式(4)により算出される。
△V(t)=k31×(k32×△T(t)+k33×△T(t)+k34×e+k35×△T(t−τ)+k36×△T(t−τ)+k37×△V(t))・・・式(4)
(k31、k32、k33、k34、k35、k36、k37:予め設定された制御ゲイン)
ここで、上述の計算式に用いられる制御ゲインkは、その全てまたは一部がタッチパネルからなる制御ゲイン設定手段30bによって操作者が手動で入力することができるようになっている。
その後、見当コントローラ30aは、このようにして経時的に算出された各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)を用いることにより、コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量V(t)、V(t)、V(t)の修正を経時的に行う。
最後に、制御装置30は、修正されたコンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量V(t)、V(t)、V(t)に基づいて、各々後段印刷ユニット10b、10c、10dのコンペンモータ16b、16c、16dの駆動を制御して、コンペンセータローラ14b、14c、14dの位置を調整する。
以上のように本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各コンペンセータローラ14b、14c、14dを制御してその位置を調整するにあたり、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみならず、各印刷ユニット間のウェブWの張力の変動(所定時刻間の偏差)をも用いて各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)を経時的に算出している。
このため、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみを用いて各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量V(t)、V(t)、V(t)を算出する場合と比較して、各印刷ユニット間のウェブWの張力に係る情報を更に考慮することにより多変数制御を行うことができ、このことにより印刷状態を的確に把握することができ、各制御パラメータを調整することによって従来よりも格段に制御性能を向上させることができる。
また、下流側の後段印刷ユニットにおいてコンペンセータローラにより印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動およびこの上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御することができるので、各後段印刷ユニットによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
また、各印刷ユニット間のウェブWの張力を継続的に絶え間なく検出することにより、各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)を間欠的にではなく連続的に算出することができ、各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量V(t)、V(t)、V(t)をリアルタイムで算出することができるので、これらのコンペンセータローラ14b、14c、14dの制御をより実際のグラビア印刷機の運転状況に沿ったものとすることができ、各後段印刷ユニット10b、10c、10dによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。
また、一の後段印刷ユニット(例えば後段印刷ユニット10c)に係る見当ずれの大きさe、ならびに一の後段印刷ユニット10cの張力検出器18cおよびこの一の後段印刷ユニット10cの上流側に設けられた他の後段印刷ユニット10bの張力検出器18bにより各々検出されたウェブWの張力の所定時刻間の偏差△T(t)、△T(t)に加えて、一の後段印刷ユニット10cの前段にある他の後段印刷ユニット10bに係るコンペンセータローラ14bの制御量修正値△V(t)に基づいて、一の後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)を経時的に算出している。このため、下流側の後段印刷ユニット10cにおいてコンペンセータローラ14cにより印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cを制御することができる。このことにより、各後段印刷ユニット10b、10c、10dによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
また、一の後段印刷ユニット(例えば後段印刷ユニット10c)に係る見当ずれの大きさe、ならびに一の後段印刷ユニット10cの張力検出器18cおよびこの一の後段印刷ユニット10cの上流側に設けられた他の後段印刷ユニット10bの張力検出器18bにより各々検出されたウェブWの張力の所定時刻間の偏差△T(t)、△T(t)に加えて、後段印刷ユニット10b、10c間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻(t−τ)において一の後段印刷ユニット10cの上流側に設けられた他の後段印刷ユニット10bの張力検出器18bにより検出されたウェブWの張力の所定時刻間の偏差△T(t−τ)に基づいて、一の後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)を経時的に算出している。このため、上流側にある後段印刷ユニット10bのコンペンセータローラ14bによりウェブWの所定箇所に対してテンションが与えられてから、下流側にある後段印刷ユニット10cのコンペンセータローラ14cがウェブWの当該所定箇所に対してテンションを与えるまでの時間(遅れ時間τ)を考慮しながら、コンペンセータローラ14cの制御量修正値△V(t)を算出することができる。このことにより、各後段印刷ユニット10b、10c、10dによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
また、各コンペンセータローラ14b、14c、14dの制御量修正値△V(t)、△V(t)、△V(t)の計算式に用いられる制御ゲインkの全てまたは一部が制御ゲイン設定手段30bにより設定されるようになっているので、操作者は例えば手動により実際のグラビア印刷機の運転状況を鑑みてこの制御ゲインを設定することができる。
以下、本発明のグラビア印刷機の実施例および比較例について図4および図5を用いて説明する。図4は、本発明の実施例における第1番目〜第4番目の各後段印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された見当マークに基づいて算出された見当ずれの大きさの経時変化を示すグラフであり、図5は、比較例における第1番目〜第4番目の各後段印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された見当マークに基づいて算出された見当ずれの大きさの経時変化を示すグラフである。図4および図5において、横軸は時刻(sec)を示し、縦軸は見当ずれの大きさ(mm)を示す。
実施例および比較例に用いられるグラビア印刷機はラインシャフト型のものであり、連続的に搬送されるウェブに対して最初に印刷を施す前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に設けられ、各々がウェブに対して異なる色の印刷を施す4台の後段印刷ユニットと、前段印刷ユニットおよび各後段印刷ユニットを駆動する駆動ユニットとを備えている。また、このグラビア印刷機は、各印刷ユニットを制御する制御装置を有している。
ここで、実施例に用いられるグラビア印刷機における前段印刷ユニットおよび各後段印刷ユニットは、図1に示す前述の前段印刷ユニット10aおよび各後段印刷ユニット10b、10c、10dとそれぞれ略同一の構成となっている。一方、比較例に用いられるグラビア印刷機における前段印刷ユニットおよび各後段印刷ユニットは、図6に示す前述の前段印刷ユニット50aおよび各後段印刷ユニット50b、50c、50dとそれぞれ略同一の構成となっている。
実施例においては、図2および図3に示すように、制御装置は、時刻tにおける上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)を、下記式(5)により算出するようになっている。
△V(t)=kn1×(kn2×△Tn−1(t)+kn3×△T(t)+kn4×e+kn5×△Tn−2(t−τ)+kn6×△Tn−1(t−τ)+kn7×△Vn−1(t))・・・式(5)
(△V(t):n番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
△T(t):n番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:n番目の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、
τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
n1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7:予め設定された制御ゲイン)
そして、このように算出されたコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)により一のコンペンセータローラの制御量V(t)を修正し、この修正されたコンペンセータローラの制御量V(t)に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整している。
具体的には、第1番目の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は下記式(6)により算出される。
△V(t)=k11×(k12×△T(t)+k14×e)・・・式(6)
(△T(t):第1番目の後段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:第1番目の後段印刷ユニットと前段印刷ユニットとの間における見当ずれの大きさ、
11、k12、k14:予め設定された制御ゲイン)
また、第2番目の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は下記式(7)により算出される。
△V(t)=k21×(k22×△T(t)+k23×△T(t)+k24×e+k26×△T(t−τ)+k27×△V(t))・・・式(7)
(△V(t):前述のように算出された第1番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
△T(t)、△T(t):第1、第2番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:第2番目の後段印刷ユニットと第1番目の後段印刷ユニットとの間における見当ずれの大きさ、
τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
21、k22、k23、k24、k26、k27:予め設定された制御ゲイン)
また、第3番目の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は下記式(8)により算出される。
△V(t)=k31×(k32×△T(t)+k33×△T(t)+k34×e+k35×△T(t−τ)+k36×△T(t−τ)+k37×△V(t))・・・式(8)
(△V(t):前述のように算出された第2番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
△T(t)、△T(t):第2、第3番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:第3番目の後段印刷ユニットと第2番目の後段印刷ユニットとの間における見当ずれの大きさ、
τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
31、k32、k33、k34、k35、k36、k37:予め設定された制御ゲイン)
また、第4番目の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は下記式(9)により算出される。
△V(t)=k41×(k42×△T(t)+k43×△T(t)+k44×e+k45×△T(t−τ)+k46×△T(t−τ)+k47×△V(t))・・・式(9)
(△V(t):前述のように算出された第3番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
△T(t)、△T(t):第3、第4番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
:第4番目の後段印刷ユニットと第3番目の後段印刷ユニットとの間における見当ずれの大きさ、
τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
41、k42、k43、k44、k45、k46、k47:予め設定された制御ゲイン)
一方、比較例においては、制御装置は、それぞれの印刷ユニットごとに、一の印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上におけるこの一の印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークと、当該一の印刷ユニットの上流側に設けられた他の印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークとの間隔が所定の大きさとなるよう、一の印刷ユニットのコンペンセータローラを制御している。
図4および図5に示すように、本実施例によれば、例えばウェブの昇減速、紙継ぎ等の外乱により見当ずれが発生した場合であっても、各後段印刷ユニットにおいて所望の印刷の見当合わせを行うことにより見当ずれの大きさ(mm)の絶対値が比較例に対して早期に0mmに収束することがわかる。
すなわち、本実施例のように各コンペンセータローラを制御してその位置を調整するにあたり、各印刷ユニット間における見当ずれの大きさのみならず、各印刷ユニット間のウェブWの張力の変動(所定時刻間の偏差)をも用いて各コンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することにより、各印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができることがわかる。
本実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図である。 図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図である。 図1のグラビア印刷機の各後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値の計算式である。 本発明の実施例における第1番目〜第4番目の各後段印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された見当マークに基づいて算出された見当ずれの大きさの経時変化を示すグラフである。 比較例における第1番目〜第4番目の各後段印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された見当マークに基づいて算出された見当ずれの大きさの経時変化を示すグラフである。 従来のグラビア印刷機の構成を示す図である。 図6のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図である。
符号の説明
10a 前段印刷ユニット
10b、10c、10d 後段印刷ユニット
11a、11b、11c、11d 版胴
12a、12b、12c、12d 圧胴
14b、14c、14d コンペンセータローラ
15b、15c、15d 見当マーク検出センサ
16b、16c、16d コンペンモータ
18b、18c、18d 張力検出器
20 駆動ユニット
21 ラインシャフト
22 駆動モータ
30 制御装置
30a 見当コントローラ
30b 制御ゲイン設定手段
50a、50b、50c、50d 印刷ユニット
51a、51b、51c、51d 版胴
54b、54c、54d コンペンセータローラ
55b、55c、55d 見当マーク検出センサ
56b、56c、56d コンペンモータ
60 駆動ユニット
61 ラインシャフト
62 駆動モータ
70 制御装置
70a 見当コントローラ
W ウェブ

Claims (10)

  1. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴を有する前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラとをそれぞれ有する1以上の後段印刷ユニットであって、当該後段印刷ユニットの版胴とこの後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような1以上の後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出し、前記の見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出し、前記のコンペンセータローラの制御量修正値により一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量を修正し、この修正されたコンペンセータローラの制御量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整するような制御装置と、
    を備えたことを特徴とするグラビア印刷機。
  2. 前記制御装置は、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、一の後段印刷ユニットの前段にある他の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷機。
  3. 前記制御装置は、一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間前の時刻において一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々予め検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することを特徴とする請求項1または2記載のグラビア印刷機。
  4. 前記制御装置において、時刻tにおける上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は、下記式により算出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のグラビア印刷機。
    △V(t)=kn1×(kn2×△Tn−1(t)+kn3×△T(t)+kn4×e+kn5×△Tn−2(t−τ)+kn6×△Tn−1(t−τ)+kn7×△Vn−1(t))
    (△V(t):n番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
    △T(t):n番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
    :n番目の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、
    τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
    n1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7:予め設定された制御ゲイン)
  5. 制御ゲインkn1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7の全てまたは一部を設定するための制御ゲイン設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載のグラビア印刷機。
  6. 連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴を有する前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴の上流側に設けられこの版胴に送られるウェブの見当合わせを行うコンペンセータローラとをそれぞれ有する1以上の後段印刷ユニットであって、当該後段印刷ユニットの版胴とこの後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような1以上の後段印刷ユニットと、
    を備えたグラビア印刷機の制御方法において、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの前段にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する工程と、
    前記の見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程と、
    前記のコンペンセータローラの制御量修正値により一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量を修正し、この修正されたコンペンセータローラの制御量に基づいて一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラを制御してその位置を調整する工程と、
    を備えたことを特徴とするグラビア印刷機の制御方法。
  7. 前記の一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程において、
    一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、一の後段印刷ユニットの前段にある他の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することを特徴とする請求項6記載のグラビア印刷機の制御方法。
  8. 前記の一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出する工程において、
    一の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、ならびに一の後段印刷ユニットの張力検出器およびこの一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に加えて、各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間前の時刻において一の後段印刷ユニットの上流側に設けられた1以上の他の後段印刷ユニットの張力検出器により各々予め検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差に基づいて、一の後段印刷ユニットのコンペンセータローラの制御量修正値を経時的に算出することを特徴とする請求項6または7記載のグラビア印刷機の制御方法。
  9. 時刻tにおける上流側から数えてn番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値△V(t)は、下記式により算出されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のグラビア印刷機の制御方法。
    △V(t)=kn1×(kn2×△Tn−1(t)+kn3×△T(t)+kn4×e+kn5×△Tn−2(t−τ)+kn6×△Tn−1(t−τ)+kn7×△Vn−1(t))
    (△V(t):n番目の後段印刷ユニットに係るコンペンセータローラの制御量修正値、
    △T(t):n番目の後段印刷ユニットに対応する張力検出器により検出されたウェブの張力の所定時刻間の偏差、
    :n番目の後段印刷ユニットに係る見当ずれの大きさ、
    τ:各後段印刷ユニット間のパス長をウェブの搬送速度で割った商である遅れ時間、
    n1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7:予め設定された制御ゲイン)
  10. 制御ゲインkn1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7の全てまたは一部を制御ゲイン設定手段により予め設定する工程を更に備えたことを特徴とする請求項9記載のグラビア印刷機の制御方法。
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