JP2009297914A - グラビア印刷機およびその制御方法 - Google Patents

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崎 圭 亮 岩
Tsuguaki Yoshida
田 世 顕 吉
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Abstract

【課題】各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がなく、しかも、ウェブに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができるグラビア印刷機およびその制御方法を提供する。
【解決手段】グラビア印刷機は、最初にウェブWに印刷を施す前段印刷ユニット10aと、前段印刷ユニット10aの下流側に設けられた後段印刷ユニット10b、10cとを備えている。制御装置30は、見当ずれの大きさと、前段印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力と、各後段印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cのそれぞれの操作量とに基づいて、各印刷ユニット10a、10b、10c間のウェブWの張力を推定する。制御装置30は、見当ずれの大きさおよび推定されたウェブWの張力に基づいて、各モータ13b、13cの操作量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すセクショナルドライブ型のグラビア印刷機およびその制御方法に関し、とりわけ各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がなく、しかも、ウェブに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができるセクショナルドライブ型のグラビア印刷機およびその制御方法に関する。
グラビア印刷機として、フィルム、紙等のウェブに対して多色印刷を施す複数(例えば3つ)の印刷ユニットと、各印刷ユニットの駆動源をそれぞれ独立して制御する制御装置とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
また、グラビア印刷機において、各印刷ユニットにそれぞれ張力検出器を設け、各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力をこれらの張力検出器でそれぞれ経時的に検出し、制御装置における制御において、各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力も参照するようなものが知られている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4に示すようなグラビア印刷機においては、間欠的に検出される見当マークの間の見当ずれの大きさに加えて、経時的に検出される複数の印刷ユニットの版胴間の張力も参照して制御装置が制御を行うことにより、各印刷ユニットによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができるようになっている。
ここで、特許文献4に示すような、各印刷ユニットにそれぞれ張力検出器を設け、各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力をこれらの張力検出器でそれぞれ検出し、制御装置における制御において、各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力も参照するような制御方法を参考にした、セクショナルドライブ型のグラビア印刷機の制御方法について図6および図7を用いて以下に詳述する。ここで、図6は、従来のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図であり、図7は、従来のグラビア印刷機における第2、第3の印刷ユニットの張力検出器から検出された各印刷ユニット間の張力、および第2、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを示すグラフである。
制御装置の見当コントローラは、まず、図6のSTEP−1に示すように、各印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークと、当該各印刷ユニットの直近の上流側にある印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークとの間の見当ずれの大きさを、各印刷ユニットについてそれぞれ算出する。これらの見当ずれの大きさは、予め設定された時間間隔、すなわち版胴が1回転する毎に検出される。
また、制御装置の見当コントローラには、全ての印刷ユニットの各々の張力検出器からウェブの張力の値がそれぞれ絶え間なく継続的に送られる。見当コントローラは、各印刷ユニットにそれぞれ設けられた張力検出器から送られた張力の情報を一時的に記憶する。
次に、図6のSTEP−2に示すように、見当コントローラは、STEP−1により算出された各印刷ユニットに係る見当ずれの大きさと、それぞれの張力検出器により検出された各々の張力とを用いて、各印刷ユニットの版胴を回転駆動させるモータの操作量(すなわち、モータのモータ回転速度の単位時間あたりの変化量)を経時的に算出する。
その後、各モータの操作量の情報は見当コントローラからモーションコントローラに送られる。モーションコントローラは、各モータの操作量に基づいて、各モータの目標モータ回転速度を算出し、この各目標モータ回転速度を印刷ユニットのサーボドライバにそれぞれ送る。
このようにして、制御装置は、見当コントローラにより算出された各モータの操作量に基づいて、各印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、各々の版胴の位相補正を行う。
次に、図7のグラフに、従来のグラビア印刷機における第2、第3の印刷ユニットの張力検出器から検出された各印刷ユニット間の張力、および第2、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを示す。具体的には、図7(a)は、第1の印刷ユニットの版胴と第2の印刷ユニットの版胴との間の張力を経時的に示すグラフであり、図7(b)は、第2の印刷ユニットの版胴と第3の印刷ユニットの版胴との間の張力を経時的に示すグラフである。また、図7(c)は、第2の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを経時的に示すグラフであり、図7(d)は、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを経時的に示すグラフである。図7(a)(b)に示すグラフにおいて、横軸は時刻(sec)を示し、縦軸は張力(N)を示す。また、図7(c)(d)に示すグラフにおいて、横軸は時刻(sec)を示し、縦軸は見当ずれの大きさ(mm)を示す。
特開2001−277478号公報 特開2001−277479号公報 特開2000−309088号公報 特開2008−55707号公報
しかしながら、図6に示すような制御を行う従来のグラビア印刷機では、印刷ユニット毎に張力検出器を必要とするので、グラビア印刷機の製造コストが高くなってしまうという問題がある。
また、グラビア印刷機において各印刷ユニット間の乾燥条件や版胴の周長等はそれぞれ均一ではなく、若干の個体差がある。このため、張力測定器を用いて各印刷ユニット間のウェブの張力を測定すると各印刷ユニット間のウェブの張力値はそれぞれ異なる結果となる場合がある。具体的には、第1の印刷ユニットの上流側に設けられたインフィードユニットのインフィードローラと第1の印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力が100Nである場合において、図7(a)(b)に示すように、第1の印刷ユニットの版胴と第2の印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力が102Nに収束し、一方、第2の印刷ユニットの版胴と第3の印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力が98Nに収束した。
ここで、従来のグラビア印刷機では、各印刷ユニット間のウェブの張力は、インフィードユニットのインフィードローラと第1の印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力と同じ大きさになることを前提として制御装置を構築している。このため、第1の印刷ユニットよりも下流側の各印刷ユニット間のウェブの張力の大きさが異なると、図7(c)(d)に示すように、各印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさは0に収束せずにオフセット値を残すこととなる。例えば、第2の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさはほぼ0.1mmに収束し、一方、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさはほぼ−0.2mmに収束し、これらの見当ずれの大きさが0に収束しないという問題がある。このため、グラビア印刷機におけるウェブに対する印刷において、このオフセット値の分だけ、印刷の見当ずれが残るおそれがある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がなく、しかも、ウェブに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができるグラビア印刷機およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明のグラビア印刷機は、ウェブが懸架されるインフィードローラを有するインフィードユニットと、前記インフィードユニットの下流側に設けられ、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、この版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとを有する前段印刷ユニットであって、当該前段印刷ユニットの版胴とインフィードユニットのインフィードローラとの間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとをそれぞれ有する複数の直列に設けられた後段印刷ユニットと、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出し、この見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量とに基づいて、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定し、この推定されたウェブの張力と、見当ずれの大きさとに基づいて、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出し、この算出されたモータの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、この版胴の位相補正を行う制御装置と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のグラビア印刷機の制御方法は、ウェブが懸架されるインフィードローラを有するインフィードユニットと、前記インフィードユニットの下流側に設けられ、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、この版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとを有する前段印刷ユニットであって、当該前段印刷ユニットの版胴とインフィードユニットのインフィードローラとの間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような前段印刷ユニットと、前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとをそれぞれ有する複数の直列に設けられた後段印刷ユニットと、を備えたグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する工程と、算出された見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量とに基づいて、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定する工程と、推定されたウェブの張力と、見当ずれの大きさとに基づいて、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する工程と、算出されたモータの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、この版胴の位相補正を行う工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がなく、しかも、ウェブに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができる。
本発明のグラビア印刷機において、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定するにあたり、このウェブの張力を、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量と、を所定のオブザーバ回路に入力することにより出力される値とすることが好ましい。
また、本発明のグラビア印刷機において、前記制御装置は、前段印刷ユニットの直近の下流側に係る後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、前段印刷ユニットから2つ下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、前段印刷ユニットから3つ下流側にある後段印刷ユニットおよびこの後段印刷ユニットよりも更に下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、およびこの後段印刷ユニットから2つ上流側にある更に他の後段印刷ユニットの版胴と当該更に他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットの版胴または後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出することが好ましい。
本発明のグラビア印刷機において、前記制御装置は、前段印刷ユニットの直近の下流側にある後段印刷ユニットよりも更に下流側にある一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する際に、一の後段印刷ユニットの上流側にある他の後段印刷ユニットのモータの操作量も参照することが好ましい。
本発明のグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定する工程において、このウェブの張力を、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量と、を所定のオブザーバ回路に入力することにより出力される値とすることが好ましい。
また、本発明のグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を経時的に算出する工程において、前段印刷ユニットの直近の下流側に係る後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、前段印刷ユニットから2つ下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、前段印刷ユニットから3つ下流側にある後段印刷ユニットおよびこの後段印刷ユニットよりも更に下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、およびこの後段印刷ユニットから2つ上流側にある更に他の後段印刷ユニットの版胴と当該更に他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットの版胴または後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出することが好ましい。
本発明のグラビア印刷機の制御方法において、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を経時的に算出する工程において、前段印刷ユニットの直近の下流側にある後段印刷ユニットよりも更に下流側にある一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する際に、一の後段印刷ユニットの上流側にある他の後段印刷ユニットのモータの操作量も参照することが好ましい。
本発明のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がなく、しかも、ウェブに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は、本発明によるグラビア印刷機の一の実施の形態を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す説明図であり、図2は、図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図である。また、図3は、図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容の状態方程式であり、図4は、図1のグラビア印刷機の制御装置におけるオブザーバ回路の構成を示す図である。
図1に示すグラビア印刷機は、矢印方向に連続的に搬送されるフィルム、紙等のウェブWに対してテンションを与えるインフィードユニット40と、インフィードユニット40から搬送されるウェブWに対して互いに異なる色の印刷を施す複数、例えば3台の印刷ユニット10a、10b、10cとを備えている。この場合、第1の印刷ユニット10aは第1色目の印刷ユニットとなり、第2の印刷ユニット10bは第2色目の印刷ユニットとなり、第3の印刷ユニット10cは第3色目の印刷ユニットとなる。
また、このグラビア印刷機は、各印刷ユニット10a、10b、10cを制御する制御装置30を有している。
インフィードユニット40は、回転駆動するインフィードローラ41と、インフィードローラ41との間でウェブWを挟持するニップローラ43と、インフィードローラ41の下流側に設けられ図1の矢印方向に往復移動自在となっているダンサーローラ42とを有している。インフィードローラ41には、このインフィードローラ41を回転駆動させるモータ45が接続されている。また、ダンサーローラ42には、当該ダンサーローラ42を図1の矢印方向に往復移動させるエアーシリンダ(図示せず)が接続されている。
インフィードユニット40に送られたウェブWは、インフィードローラ41とニップローラ43との間で挟圧される。また、ダンサーローラ42の位置を検出し、インフィードローラ41の速度を変更することによって、このインフィードローラ41と第1色目の印刷ユニット10aの版胴11a(後述)との間に速度差が生じ、テンションが変更されるようになっている。
第1の印刷ユニット(前段印刷ユニット)10aは、印刷用の版胴11aと、版胴11aとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12aと、版胴11aに連結され、この版胴11aを回転駆動させるモータ13aと、を備え、ウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11aはウェブWに第1の見当マークを付けるようになっている。
当該第1の印刷ユニット10aにおいて、版胴11aの上流側に、この版胴11aと、当該第1の印刷ユニット10aの直近の上流側にあるインフィードユニット40のインフィードローラ41との間のウェブWの張力を検出する張力検出器18aが設けられている。
第2、第3の印刷ユニット(後段印刷ユニット)10b、10cは略同一の構成を有しており、各々、印刷用の版胴11b、11cと、版胴11b、11cとの間でウェブWを挟持して印刷を施す圧胴12b、12cと、版胴11b、11cに各々連結され、この版胴11b、11cを回転駆動させる例えばサーボモータからなるモータ13b、13cと、モータ13b、13cのモータ回転速度を調整するサーボドライバ17b、17cと、を備えている。各々の印刷ユニット10b、10cにおいてウェブWに対して印刷を施す際に、版胴11b、11cはそれぞれウェブWに第2、第3の見当マークを付けるようになっている。
各印刷ユニット10b、10cは、更に、版胴11b、11cの下流側に設けられ、ウェブW上の見当マークを検出する見当マーク検出センサ15b、15cをそれぞれ有している。ここで、見当マーク検出センサ15bは、ウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークを検出し、見当マーク検出センサ15cは、ウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークを検出するようになっている。
制御装置30は、図1に示すように、第2、第3の印刷ユニット10b、10cの見当マーク検出センサ15b、15cに接続されるとともに第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aに接続された見当コントローラ30aと、見当コントローラ30aに接続された制御ゲイン設定手段30bと、見当コントローラ30aの下流側に接続されるとともに、各印刷ユニット10b、10cのサーボドライバ17b、17cに接続されたモーションコントローラ30cと、を有している。本実施の形態のグラビア印刷機の制御装置30においては、見当コントローラ30aに接続されたオブザーバ回路30dが更に設けられている。このオブザーバ回路30dは、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aに接続されるとともに、第2、第3の印刷ユニット10b、10cの見当マーク検出センサ15b、15cに接続されており、第1の印刷ユニット10aの版胴11aと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間におけるウェブWの張力、および第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第3の印刷ユニット10cの版胴11cとの間におけるウェブWの張力をそれぞれ推定する機能を有している。
見当コントローラ30aは、見当マーク検出センサ15b、15cにより検出されたウェブW上における各見当マークの信号、張力検出器18aにより検出された版胴11aとインフィードローラ41との間のウェブWの張力、およびオブザーバ回路30dにより推定された各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11c間のウェブWの張力に基づいて、各モータ13b、13cの操作量(ここで、操作量とは、モータ13b、13cのモータ回転速度の単位時間あたりの変化量のことをいう。)を算出するようになっている。
制御ゲイン設定手段30bは例えばタッチパネルからなり、見当コントローラ30aに指令を与えてこの見当コントローラ30aによる制御内容の設定を行うようになっている。具体的には、この制御ゲイン設定手段30bにおいて後述のように各制御ゲインkmn(mは1または2の整数、nは1〜8の整数)の設定を行うようになっている。
モーションコントローラ30cは、見当コントローラ30aにより算出された各モータ13b、13cの操作量の各信号が送られるようになっている。このモーションコントローラ30cは、各モータ13b、13cの操作量に基づいて、各印刷ユニット10b、10cの各々のサーボドライバ17b、17cに指令を与えて、各モータ13b、13cが所定のモータ回転速度で回転するよう制御を行うようになっている。
オブザーバ回路30dは、第1の印刷ユニット10aの版胴11aと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間におけるウェブWの張力を推定するにあたり、第2の印刷ユニット10bの見当マーク検出センサ15bにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力と、各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cの操作量とが入力され、これらの値に基づいて出力される値を、第1の印刷ユニット10aの版胴11aと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間におけるウェブWの張力としている。また、オブザーバ回路30dは、第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第3の印刷ユニット10cの版胴11cとの間におけるウェブWの張力を推定するにあたり、第3の印刷ユニット10cの見当マーク検出センサ15cにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力と、各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cの操作量とが入力され、これらの値に基づいて出力される値を、第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第3の印刷ユニット10cの版胴11cとの間におけるウェブWの張力としている。
見当コントローラ30a、制御ゲイン設定手段30b、モーションコントローラ30cおよびオブザーバ回路30dからなる制御装置30による制御方法の詳細については後述する。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
ウェブWが図1に示すグラビア印刷機に搬送されると、このウェブWはまずインフィードユニット40に送られる。インフィードユニット40において、ウェブWはインフィードユニット40のインフィードローラ41とニップローラ43との間で挟圧され、またダンサーローラ42の位置を検出し、インフィードローラ41の速度を変更することによってテンションが変更される。そして、このウェブWの印刷ピッチが、ウェブWに与えられるテンションの大きさに応じて調整される。このときに、ウェブWに与えられるテンションの大きさは、インフィードローラ41の回転速度またはダンサーローラ42の位置によって決まる。このテンションの大きさは第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより継続的に絶え間なく検出されており、検出情報は制御装置30の見当コントローラ30aおよびオブザーバ回路30dに送られる。
図1に示すように、インフィードユニット40から送られたウェブWはまず第1の印刷ユニット10aに送られる。このときに版胴11aはモータ13aにより回転駆動されており、第1の印刷ユニット10aに送られたウェブWは回転駆動する版胴11aと圧胴12aとの間で挟持されて第1色目の印刷が施される。この際に、ウェブWに対して第1の見当マークが版胴11aにより付けられる。
第1の印刷ユニット10aによって第1色目の印刷が施されたウェブWは、次に第2の印刷ユニット10bに送られる。このときに版胴11bはモータ13bにより回転駆動されており、第2の印刷ユニット10bに送られたウェブWは、版胴11bと圧胴12bとの間で挟持されて第2色目の印刷が施される。この際に、ウェブWに対して第2の見当マークが版胴11bにより付けられる。
次に、見当マーク検出センサ15bにより、版胴11bから送られたウェブW上の第1の見当マークおよび第2の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aおよびオブザーバ回路30dに送られる。
第2の印刷ユニット10bにおいて第2色目の印刷が施されたウェブWは、次に第3の印刷ユニット10cに送られて印刷が施される。ウェブWに対する第3の印刷ユニット10cの作用は、前述の第2の印刷ユニット10bの作用と略同一となっている。すなわち、見当マーク検出センサ15cにより、版胴11cから送られたウェブW上の第2の見当マークおよび第3の見当マークがそれぞれ検出され、これらの見当マークの信号が制御装置30の見当コントローラ30aおよびオブザーバ回路30dに送られる。
ここで、前述のように各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cは、それぞれ対応するモータ13b、13cにより回転駆動されているが、モータ13b、13cのモータ回転速度はサーボドライバ17b、17cによりそれぞれ調整されている。
この際に、サーボドライバ17b、17cは、それぞれモータ13b、13cに設けられたパルスジェネレータ(図示せず)により検出された実際のモータ13b、13cのモータ回転速度を、各々制御装置30のモーションコントローラ30cにより算出された目標モータ回転速度に近づけるよう、各モータ13b、13cに送るモータ駆動電流の大きさをそれぞれ調整するようになっている。
次に、制御装置30による制御方法について図2を用いて更に詳述する。
制御装置30の見当コントローラ30aは、まず、図2のSTEP−1に示すように、各印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cにより付けられた各々の見当マークと、当該各印刷ユニット10b、10cの直近の上流側にある印刷ユニット10a、10bの版胴11a、11bにより付けられた各々の見当マークとの間の見当ずれの大きさを、各印刷ユニット10b、10cについてそれぞれ算出する。
具体的には、例えば第2の印刷ユニット10bの見当マーク検出センサ15bから送られた第1の見当マークおよび第2の見当マークの情報について、これらの第1の見当マークおよび第2の見当マークの間隔の大きさから、予め設定された間隔の設定値を減算することにより、見当ずれの大きさeが予め設定された時間間隔で間欠的に検出される。この時間間隔は例えば版胴11bが1回転する時間とされる。
同様に、第3の印刷ユニット10cの見当マーク検出センサ15cから送られた見当マークの情報についても、同様の処理が行われて印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeが間欠的に検出される。
一方、制御装置30のオブザーバ回路30dにおいて、図2のSTEP−2に示すように、各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11c間のウェブWの張力の推定が行われる。このような各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11c間のウェブWの張力の推定方法について、図3および図4を用いて以下に詳述する。
図3は、図1のグラビア印刷機の制御装置30による制御内容の状態方程式である。ここで、図3に示すような状態方程式の全状態変数の内、各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11c間のウェブWの張力は測定不可能であるため、オブザーバ回路30dによりこのウェブWの張力を推定することとなる。具体的には、まず、推定状態変数(推定見当ずれ情報と推定張力情報)x^(t)(xの真上に^が設けられた文字)を用いてオブザーバ回路を数式で表すと以下の式になる。ここで、下記式において、τは、各ユニットのパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間である。
Figure 2009297914
ここで、推定状態変数x^(t)と状態変数x(t)の差を誤差ベクトルd(t)(=x^(t)−x(t))とすると、この誤差ベクトルd(t)は以下の式で表されることとなる。
Figure 2009297914
t→∞のときd(t)→0となるようなオブザーバゲインLは、以下に示すリカッチ代数方程式によりPを算出した後、L=P−1とおくことにより算出することができる。ここで、A、Aτ、Cは行列であり、A、Aτ 、CはそれぞれA、Aτ、Cの行と列とを入れ替えた行列(転置行列)である。
Figure 2009297914
このときに、オブザーバ回路30dの構成は図4に示す通りとなる。すなわち、図4のオブザーバ回路30dに示すように、このオブザーバ回路30dに対して、制御量として、張力検出器18aにより検出される版胴11aとインフィードローラ41との間のウェブWの張力、および各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cの操作量(モーションコントローラ30cへの指令値)を入力するとともに、測定可能な状態変数として、印刷ユニット10bまたは10cの見当マーク検出センサ15bまたは15cにより検出される2つの見当マークの間の見当ずれの大きさeまたはeを入力する。そうすると、オブザーバ回路30dからは、推定状態出力として、第1の印刷ユニット10aの版胴11aと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間におけるウェブWの推定張力T^(t)(Tの真上に^が設けられた文字)、または、第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第3の印刷ユニット10cの版胴11cとの間におけるウェブWの推定張力T^(t)(Tの真上に^が設けられた文字)が出力される。このようにして出力されたウェブWの推定張力T^(t)、T^(t)の情報は見当コントローラ30aに送られることとなる。
見当コントローラ30aは、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aから送られたウェブWの張力T(t)の情報を一時的に記憶するとともに、オブザーバ回路30dから送られたウェブWの推定張力T^(t)、T^(t)の情報を一時的に記憶する。
次に、図2のSTEP−3に示すように、STEP−1により算出された各印刷ユニット10b、10cに係る見当ずれの大きさe、eと、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力T(t)と、STEP−2により推定された各々の張力T^(t)、T^(t)とを用いて、時刻tにおける各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cの操作量(すなわち、モータ13b、13cのモータ回転速度の単位時間あたりの変化量)△ω(t)、△ω(t)を経時的に算出する。以下、各モータ13b、13cの操作量△ω(t)、△ω(t)の計算式を個別に詳しく説明する。
第2の印刷ユニット10bのモータ13bの操作量△ω(t)は、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出された張力T(t)と、オブザーバ回路30dにより推定された第1の印刷ユニット10aの版胴11aと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間のウェブの張力T^(t)と、各ユニット間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻における張力T(t−τ)と、第2の印刷ユニット10bに係る見当ずれの大きさeとに基づいて経時的に算出される。
具体的には、モータ13bの操作量△ω(t)は下記式により算出される。
Figure 2009297914
(k11、k12、k16、k18:予め設定された制御ゲイン、f(x):予め設定された関数)
第3の印刷ユニット10cのモータ13cの操作量△ω(t)は、オブザーバ回路30dにより推定された、第3の印刷ユニット10cの版胴11cと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間のウェブWの推定張力T^(t)と、オブザーバ回路30dにより推定された、第3の印刷ユニット10cの直近の上流側にある第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第2の印刷ユニット10bの直近の上流側にある第1の印刷ユニット10aの版胴11aとの間のウェブWの推定張力T^(t)と、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出された張力T(t)と、第3の印刷ユニット10cに係る見当ずれの大きさeとに加えて、前述のように算出されたモータ13bの操作量△ω(t)、各ユニット間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻におけるモータ13bの操作量△ω(t−τ)、および遅れ時間τ前の時刻における張力T(t−τ)、T^(t−τ)に基づいて算出される。
具体的には、モータ13cの操作量△ω(t)は下記式により算出される。
Figure 2009297914
(k21、k22、k23、k24、k26、k27、k28:予め設定された制御ゲイン、f(x):予め設定された関数)
なお、第3の印刷ユニット10cの下流側にも更に印刷ユニットがある場合には、この第n(nは4以上の整数)の印刷ユニットのモータの操作量△ω(t)は、オブザーバ回路30dにより推定された、第nの印刷ユニットの版胴と第(n−1)の印刷ユニットの版胴との間のウェブWの推定張力Tn−1^(t)と、オブザーバ回路30dにより推定された、第nの印刷ユニットの直近の上流側にある第(n−1)の印刷ユニットの版胴と第(n−1)の印刷ユニットの直近の上流側にある第(n−2)の印刷ユニットの版胴との間のウェブWの推定張力Tn−2^(t)と、オブザーバ回路30dにより推定された、第nの印刷ユニットの2つ前の上流側にある第(n−2)の印刷ユニットの版胴と第(n−2)の印刷ユニットの直近の上流側にある第(n−3)の印刷ユニットの版胴との間のウェブWの推定張力Tn−3^(t)と、第nの印刷ユニットに係る見当ずれの大きさen−1に加えて、第(n−1)の印刷ユニットのモータの操作量△ωn−1(t)、各ユニット間のパス長をウェブWの搬送速度で割った商である遅れ時間τ前の時刻における第(n−1)、第(n−2)の印刷ユニットのモータの操作量の操作量△ωn−1(t−τ)、△ωn−2(t−τ)、および遅れ時間τ前の時刻における張力Tn−1^(t−τ)、Tn−2^(t−τ)、Tn−3^(t−τ)に基づいて算出される。
具体的には、第n(nは4以上の整数)の印刷ユニットのモータの操作量△ω(t)は下記式により算出される。
Figure 2009297914
(kn1、kn2、kn3、kn4、kn5、kn6、kn7、kn8:予め設定された制御ゲイン、f(x):予め設定された関数)
ここで、上述の計算式に用いられる制御ゲインkmnは、その全てまたは一部がタッチパネルからなる制御ゲイン設定手段30bによって操作者が手動で入力することができるようになっている。
その後、各モータ13b、13cの操作量△ω(t)、△ω(t)の情報は見当コントローラ30aからモーションコントローラ30cに送られるとともにオブザーバ回路30dに戻される。モーションコントローラ30cは、各モータ13b、13cの操作量△ω(t)、△ω(t)に基づいて、各モータ13b、13cの目標モータ回転速度を算出し、この各目標モータ回転速度を印刷ユニット10b、10cのサーボドライバ17b、17cにそれぞれ送っている。
このようにして、制御装置30は、見当コントローラ30aにより算出された各モータ13b、13cの操作量△ω(t)、△ω(t)に基づいて、各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cを制御して版胴11b、11cの回転速度を調整し、各々の版胴11b、11cの位相補正を行っている。
以上のように本実施の形態のグラビア印刷機およびその制御方法によれば、各モータ13b、13cの操作量を算出するにあたり、各印刷ユニット10b、10cの見当マーク検出センサ15b、15cにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを算出し、この見当ずれの大きさと、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力と、第2、第3の印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cのそれぞれの操作量△ω(t)、△ω(t)とに基づいて、第2、第3の印刷ユニット10b、10cの版胴11b、11cとこの印刷ユニット10b、10cの直近の上流側にある第1、第2の印刷ユニット10a、10bの版胴11a、11bとの間のウェブWの張力を推定し、この推定されたウェブWの張力と、見当ずれの大きさとに基づいて、各印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cの操作量を算出している。このため、各版胴11a、11b、11cが一周する毎に算出される、各印刷ユニット10a、10b、10c間における見当ずれの大きさのみを用いて各モータ13b、13cの操作量を算出する場合と比較して、張力検出器18aにより経時的に検出されるウェブWの張力に基づく各印刷ユニット10a、10b、10c間のウェブWの推定張力も参照しているので、各印刷ユニット10a、10b、10cによる印刷の見当ずれを早期に定常状態に収束させることができる。しかも、各印刷ユニット10a、10b、10cの版胴11a、11b、11c間のウェブWの張力は推定により算出しているので、各印刷ユニット毎に張力検出器を設ける必要がない。また、各印刷ユニット10a、10b、10c間の張力が、インフィードユニット40のインフィードローラ41と第1の印刷ユニット10aの版胴11aとの間のウェブWの張力と同じ大きさになることを前提として制御装置30を構築しているわけではないので、各印刷ユニット10b、10cの見当マーク検出センサ15b、15cから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさが0に収束せずにオフセット値を残すという問題は発生せず、ウェブWに対する印刷において見当ずれの大きさをほぼ0に収束させることができる。
また、図4に示すように、ある印刷ユニットの版胴(例えば、第2の印刷ユニット10bの版胴11b)とこの印刷ユニットの直近の上流側にある印刷ユニットの版胴(例えば、第1の印刷ユニット10aの版胴11a)との間のウェブWの張力を推定するにあたり、このウェブWの張力を、印刷ユニット10bの見当マーク検出センサ15bにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさeと、第1の印刷ユニット10aの張力検出器18aにより検出されたウェブWの張力と、第2、第3の印刷ユニット10b、10cのモータ13b、13cのそれぞれの操作量△ω(t)、△ω(t)と、を所定のオブザーバ回路30dに入力することにより出力される値とするようになっている。
また、最も上流側にある印刷ユニット10a(前段印刷ユニット)の直近の下流側に係る印刷ユニット10bよりも更に下流側にある印刷ユニット(例えば、印刷ユニット10c)のモータの操作量(例えば、△ω(t))については、当該印刷ユニット10cの見当マーク検出センサ15cにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさe、ならびに第3の印刷ユニット10cの版胴11cと第2の印刷ユニット10bの版胴11bとの間における推定されたウェブWの張力に加えて、第2の印刷ユニット10bの版胴11bと第1の印刷ユニット10aの版胴11aとの間における推定されたウェブWの張力、および張力検出器18aにより検出されたインフィードローラ41と版胴11aとの間のウェブWの張力に基づいて、モータの操作量△ω(t)を経時的に算出する。
また、最も上流側にある印刷ユニット10a(前段印刷ユニット)の直近の下流側に係る印刷ユニット10bよりも更に下流側にある印刷ユニット(例えば、印刷ユニット10c)のモータ13cの操作量△ω(t)を算出するにあたり、この印刷ユニット10cの直近の上流側にある他の印刷ユニット10bのモータ13bの操作量△ω(t)も参照している。このことにより、下流側の印刷ユニット10cにおいて印刷の見当合わせを行う際、上流側のテンション変動に起因した見当変動を考慮して当該下流側の印刷ユニット10cのモータ13cの操作量を算出することができる。このため、下流側の印刷ユニット10cによる印刷の見当ずれをより早期に定常状態に収束させることができる。
以下、本発明のグラビア印刷機の実施例について図5を用いて説明する。図5は、本発明のグラビア印刷機における第2、第3の印刷ユニットの張力検出器から検出された各印刷ユニット間の張力、および第2、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを示すグラフである。具体的には、図5(a)は、第1の印刷ユニットの版胴と第2の印刷ユニットの版胴との間の張力を経時的に示すグラフであり、図5(b)は、第2の印刷ユニットの版胴と第3の印刷ユニットの版胴との間の張力を経時的に示すグラフであり、図5(c)は、第2の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを経時的に示すグラフであり、図5(d)は、第3の印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを経時的に示すグラフである。図5(a)(b)に示すグラフにおいて、横軸は時刻(sec)を示し、縦軸は張力(N)を示す。また、図5(c)(d)に示すグラフにおいて、横軸は時刻(sec)を示し、縦軸は見当ずれの大きさ(mm)を示す。
本実施例に用いられるグラビア印刷機はセクショナルドライブ型のものであり、連続的に搬送されるウェブに対してテンションを与えるインフィードユニットと、インフィードユニットから搬送されるウェブに対して互いに異なる色の印刷を施す3台の印刷ユニットとを備えている。この場合、第1の印刷ユニットは第1色目の印刷ユニットとなり、第2の印刷ユニットは第2色目の印刷ユニットとなり、第3の印刷ユニットは第3色目の印刷ユニットとなる。また、このグラビア印刷機は、各印刷ユニットの見当を制御する制御装置を有している。
ここで、本実施例に用いられるグラビア印刷機におけるインフィードユニット、各印刷ユニットおよび制御装置は、図1に示す前述のインフィードユニット40、各印刷ユニット10a、10b、10cおよび制御装置30とそれぞれ略同一の構成となっている。
実施例においては、図2に示すように、制御装置の見当コントローラは、まず、図2のSTEP−1に示すように、各印刷ユニットの版胴により付けられた各々の見当マークと、当該各印刷ユニットの直近の上流側にある印刷ユニットの版胴により付けられた各々の見当マークとの間の見当ずれの大きさを、各印刷ユニットについてそれぞれ算出する。
また、制御装置のオブザーバ回路において、図2のSTEP−2に示すように、各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力の推定が行われる。このような各印刷ユニットの版胴間のウェブの張力の推定は、オブザーバ回路に対して、第1の印刷ユニットの張力検出器により検出される第1の印刷ユニットの版胴とインフィードユニットのインフィードローラとの間のウェブの張力(具体的には、例えば100N)、および各印刷ユニットのモータの操作量を入力するとともに、印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出される2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを入力し、オブザーバ回路から、各印刷ユニットの版胴間におけるウェブの張力が出力されることにより行われる。このようにして出力された各印刷ユニットの版胴間におけるウェブの推定張力の情報は見当コントローラに送られる。
次に、図2のSTEP−3に示すように、STEP−1により算出された各印刷ユニットに係る見当ずれの大きさと、第1の印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、STEP−2により推定された各印刷ユニットの版胴間におけるウェブの張力とを用いて、第2、第3の印刷ユニットに係るモータの操作量を算出する。
そして、このように算出されたモータの操作量に基づいて各印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、この版胴の位相補正を行う。
本実施例においては、図5(a)(b)に示すように、第1の印刷ユニットの上流側に設けられたインフィードユニットのインフィードローラと第1の印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力が100Nである場合において、第1の印刷ユニットの版胴と第2の印刷ユニットの版胴との間の張力は100Nに収束し、また、第2の印刷ユニットの版胴と第3の印刷ユニットの版胴との間の張力も100Nに収束した。このため、図5(c)(d)に示すように、各印刷ユニットの見当マーク検出センサから検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさも0に収束し、オフセット値は残さないという結果が得られた。
本発明の一の実施の形態のグラビア印刷機の構成を示す図である。 図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図である。 図1のグラビア印刷機の制御装置による制御内容の状態方程式である。 図1のグラビア印刷機の制御装置におけるオブザーバ回路の構成を示す図である。 本発明の実施例における第2、第3の印刷ユニットの張力検出器から検出された各印刷ユニット間の張力、および第2、第3の印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを示すグラフである。 従来のグラビア印刷機の制御装置による制御内容を示すブロック図である。 従来のグラビア印刷機における第2、第3の印刷ユニットの張力検出器から検出された各印刷ユニット間の張力、および第2、第3の印刷ユニットの見当マーク検出器から検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさを示すグラフである。
符号の説明
10a、10b、10c 印刷ユニット
11a、11b、11c 版胴
12a、12b、12c 圧胴
13a、13b、13c モータ
15b、15c 見当マーク検出センサ
17b、17c サーボドライバ
18a 張力検出器
30 制御装置
30a 見当コントローラ
30b 制御ゲイン設定手段
30c モーションコントローラ
30d オブザーバ回路
40 インフィードユニット
41 インフィードローラ
42 ダンサーローラ
43 ニップローラ
45 モータ
W ウェブ

Claims (8)

  1. ウェブが懸架されるインフィードローラを有するインフィードユニットと、
    前記インフィードユニットの下流側に設けられ、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、この版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとを有する前段印刷ユニットであって、当該前段印刷ユニットの版胴とインフィードユニットのインフィードローラとの間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとをそれぞれ有する複数の直列に設けられた後段印刷ユニットと、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出し、この見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量とに基づいて、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定し、この推定されたウェブの張力と、見当ずれの大きさとに基づいて、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出し、この算出されたモータの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、この版胴の位相補正を行う制御装置と、
    を備えたことを特徴とするグラビア印刷機。
  2. 一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定するにあたり、このウェブの張力を、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量と、を所定のオブザーバ回路に入力することにより出力される値とすることを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷機。
  3. 前記制御装置は、
    前段印刷ユニットの直近の下流側に係る後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、
    前段印刷ユニットから2つ下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、
    前段印刷ユニットから3つ下流側にある後段印刷ユニットおよびこの後段印刷ユニットよりも更に下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、およびこの後段印刷ユニットから2つ上流側にある更に他の後段印刷ユニットの版胴と当該更に他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットの版胴または後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出することを特徴とする請求項1または2記載のグラビア印刷機。
  4. 前記制御装置は、
    前段印刷ユニットの直近の下流側にある後段印刷ユニットよりも更に下流側にある一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する際に、一の後段印刷ユニットの上流側にある他の後段印刷ユニットのモータの操作量も参照することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のグラビア印刷機。
  5. ウェブが懸架されるインフィードローラを有するインフィードユニットと、
    前記インフィードユニットの下流側に設けられ、連続的に搬送されるウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、この版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとを有する前段印刷ユニットであって、当該前段印刷ユニットの版胴とインフィードユニットのインフィードローラとの間のウェブの張力を検出する張力検出器を更に有するような前段印刷ユニットと、
    前段印刷ユニットの下流側に設けられ、ウェブに対して印刷を施すとともに見当マークをこのウェブに付ける版胴と、版胴の下流側に設けられウェブ上の見当マークを検出する見当マーク検出センサと、版胴に連結され当該版胴を回転駆動させるモータとをそれぞれ有する複数の直列に設けられた後段印刷ユニットと、
    を備えたグラビア印刷機の制御方法において、
    一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された、ウェブ上における一の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マーク、および一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴により付けられた見当マークの間の見当ずれの大きさを算出する工程と、
    算出された見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量とに基づいて、一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定する工程と、
    推定されたウェブの張力と、見当ずれの大きさとに基づいて、一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する工程と、
    算出されたモータの操作量に基づいて一の後段印刷ユニットのモータを制御して版胴の回転速度を調整し、この版胴の位相補正を行う工程と、
    を備えたことを特徴とするグラビア印刷機の制御方法。
  6. 一の後段印刷ユニットの版胴と一の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットまたは他の後段印刷ユニットの版胴との間のウェブの張力を推定する工程において、このウェブの張力を、一の後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさと、前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力と、各後段印刷ユニットのモータのそれぞれの操作量と、を所定のオブザーバ回路に入力することにより出力される値とすることを特徴とする請求項5記載のグラビア印刷機の制御方法。
  7. 一の後段印刷ユニットのモータの操作量を経時的に算出する工程において、
    前段印刷ユニットの直近の下流側に係る後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、
    前段印刷ユニットから2つ下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と前段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、および前段印刷ユニットの張力検出器により検出されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出し、
    前段印刷ユニットから3つ下流側にある後段印刷ユニットおよびこの後段印刷ユニットよりも更に下流側にある後段印刷ユニットのモータの操作量については、この後段印刷ユニットの見当マーク検出センサにより検出された2つの見当マークの間の見当ずれの大きさ、この後段印刷ユニットの版胴と当該後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、この後段印刷ユニットの直近の上流側にある他の後段印刷ユニットの版胴と他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力、およびこの後段印刷ユニットから2つ上流側にある更に他の後段印刷ユニットの版胴と当該更に他の後段印刷ユニットの直近の上流側にある前段印刷ユニットの版胴または後段印刷ユニットの版胴との間における推定されたウェブの張力に基づいて、モータの操作量を経時的に算出することを特徴とする請求項5または6記載のグラビア印刷機の制御方法。
  8. 一の後段印刷ユニットのモータの操作量を経時的に算出する工程において、
    前段印刷ユニットの直近の下流側にある後段印刷ユニットよりも更に下流側にある一の後段印刷ユニットのモータの操作量を算出する際に、一の後段印刷ユニットの上流側にある他の後段印刷ユニットのモータの操作量も参照することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のグラビア印刷機の制御方法。
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