JP2007132758A - レール探傷装置、レール探傷システムおよび超音波探傷用試験片 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レール探傷装置1は、レール100を探傷するための探触子29,30,31,43,53と、探触子をレール100の近傍に支持する支持部20,40,50と、を備え、支持部20,40,50は、レール100に接触する探触子29,30,31,43,53を、レール100へほぼ一定の圧力にて押圧しながら移動させることが可能に構成されている。このことにより、超音波パルスをレール100に放射して得られた反射エコーからレール100の傷を探傷する際に、高度な技量を必要とせずに正確な探傷を行うことができる。
【選択図】図1
Description
また、レール探傷装置が複数の探触子を備えるようにしてもよい。具体的には、上述の探触子が複数存在するとともに、上述の支持部が、複数の探触子それぞれを対応して複数存在することが考えられる。なおこの場合、複数の探触子の一つが0度垂直探触子であることが考えられる。また、複数の探触子の一つが45度斜角探触子であることが考えられる。また、複数の探触子の一つが70度斜角探触子であることが考えられる。このように構成すれば、レールに合った探傷子を用いてより正確な探傷を行うことができる。
そこで、請求項6のように、超音波探傷用試験片については、レール探傷装置が取り付けられた際に、そのレール探傷装置が備える支持部によって支持されて移動する探触子との間の距離がほぼ等間隔となるよう形成されていることが考えられる。
[第一実施形態]
図1は第一実施形態のレール探傷装置1の平面図である。また、図2は第一実施形態のレール探傷装置1の正面図であり、図3は第一実施形態のレール探傷装置1の側面図である。また、図4(a)は探傷計画処理を説明するためのフローチャートであり、図4(b)は探触子選択アルゴリズムを示す説明図(1)である。また、図5は、探触子選択アルゴリズムを示す説明図(2)である。
図1〜図3に示すように、レール探傷装置1は、ベース10、上側支持部20、左側支持部40、右側支持部50、エンコーダ(距離計)60、および切り替えボックス70を備えている。
ベース10は、断面が略コの字形状である金属製の長尺材であり、板状のベース本体10aの左右端から左翼部10bおよび右翼部10cがそれぞれ下方に延出する形状を有している。また、ベース10のベース本体10aの前後端における左翼部10bと右翼部10cとの間には、レール探傷装置1をレール100の上面に案内するための上面ローラ11,12が回転可能にそれぞれ取り付けられている。さらに、ベース10のベース本体10aにおける前後端には、レール探傷装置1をレール100の側面に案内するためのサイドローラ13,14が回転可能にそれぞれ取り付けられている。なお、サイドローラ13,14は、レール100の左側と右側とを移動可能に構成されている。また、ベース10のベース本体10aにおける上部には、レール探傷装置1を持ち運ぶための取手15が取り付けられている。
ベース10のベース本体10aにおける上部には、板状の上側支持部20が、左右方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、上側支持部20は、図示しない付勢バネの付勢力に抗して幅方向調整ノブ23,24を上方へ移動させた際に、ベース10のベース本体10aにおける上部に取り付けられたラック21,22から爪部25,26がそれぞれ離間することで、ラック21,22に沿って左右方向に移動可能となり、一方、幅方向調整ノブ23,24を下方へ移動させた際に、爪部25,26がラック21,22とそれぞれ噛み合って固定されるよう構成されている。
[左側支持部40および右側支持部50の構成の説明]
ベース10の左翼部10bにおけるほぼ中央付近には、側面探触子開閉用蝶番16を介して左側支持部40が取り付けられており、左側支持部40は、その先端部をベース10の左翼部10bへ接近させたり離間させたりすることができる。また、左側支持部40の先端には固定ロック41が取り付けられており、左側支持部40は、固定ロック41によってベース10の左翼部10bへ固定されることが可能である。
[エンコーダ60および切り替えボックス70の構成の説明]
エンコーダ60は、レール100上面からの距離を測定する機能を有する。また、エンコーダ60は、測定したレール100上面からの距離を出力信号として外部へ送信する機能を有する。
(1)このように第一実施形態のレール探傷装置1によれば、レール100に接触する各種探触子を、レール100へほぼ一定の圧力にて押圧しながら移動させることが可能であるので、超音波パルスをレール100に放射して得られた反射エコーからレール100の傷を探傷する際に、高度な技量を必要とせずに正確な探傷を行うことができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
(ロ)40度斜角探触子を使用していた箇所では45度斜角探触子を選択する。
(ニ)54度斜角探触子を使用していた箇所では0度垂直探触子を選択する。
なおこの場合、外部のセンタは記憶手段に該当し、切り替えボックス70は選択手段に該当する。
(4)また、切り替えボックス70が、「コード番号」と「傷の種類」と「選択する探触子」とを関連付けた「探触子選択表」(図5参照)を記憶し、その探触子選択表を参照して、上述の探傷計画データに基づき、レール100の傷の種類から探触子を選択するようにしてもよい。一例を挙げると、レール100の傷の種類が「ボルト穴」である場合には、傷ではないと判断して「選択する探触子」を「無し」とし、また、レール100の傷の種類が「ボルト穴クラック」である場合には、「選択する探触子」を「0度垂直探触子」および「45度斜角探触子」とするといった具合である。
(5)また、上述のレール探傷装置1を使用する際には、レール100を模して形成された超音波探傷用試験片を用いて、レール探傷装置1の探触子を調整しておくことが望ましい。そこで、上述の超音波探傷用試験片については、レール探傷装置1が取り付けられた際に、移動する各種探触子との間の距離がほぼ等間隔となるよう、レール100に模して形成することが考えられる。
Claims (6)
- 超音波パルスをレールに放射して得られた反射エコーから前記レールの傷を探傷するレール探傷装置であって、
前記レールを探傷するための探触子と、
前記探触子を前記レールへ接触する状態で支持可能な支持部と、
を備え、
前記支持部は、前記探触子を前記レールへほぼ一定の圧力にて押圧しながら移動させることが可能に構成されていることを特徴とするレール探傷装置。 - 請求項1に記載のレール探傷装置において、
前記探触子は複数存在するとともに、
前記支持部は、前記複数の探触子それぞれを対応して複数存在すること
を特徴とするレール探傷装置。 - 請求項2に記載のレール探傷装置において、
検測車によって前記レールを探傷した結果を示す検測車の探傷データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する前記検測車の探傷データに基づき、前記複数の探触子のうち適切な探触子を選択する選択手段と、
を備えることを特徴とするレール探傷装置。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のレール探傷装置において、
前記探触子からの出力信号を探傷結果として出力する出力手段と、
前記出力手段によって出力された前記探傷結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とするレール探傷装置。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のレール探傷装置と、前記レール探傷装置によるレールの探傷結果に基づいて各種処理を実行するセンタと、を備え、前記レール探傷装置と前記センタとの間でデータ通信可能に構成されているレール探傷システムであって、
前記レール探傷装置は、
前記探傷結果を前記センタに対して送信する送信手段を備え、
前記センタは、
前記レール探傷装置から送信された前記探傷結果に基づき、各種処理を実行する処理実行手段を備えること
を特徴とするレール探傷システム。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のレール探傷装置が取り付けられた際に、前記レール探傷装置が備える前記支持部によって支持されて移動する前記探触子との間の距離がほぼ等間隔となるよう、前記レールを模してアクリル樹脂にて形成された超音波探傷用試験片。
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