JP2007131164A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
ハブ輪4の車輪取付フランジ6の周方向等配にハブボルト6aが植設された車輪用軸受装置において、アウター側の転動体3aのピッチ円直径がインナー側よりも大径に、かつ、複列の転動体3a、3bの外径が同じで、アウター側の転動体3aの個数がインナー側よりも多く設定されていると共に、車輪取付フランジ6のインナー側の側面に厚肉となるリブ17が設けられ、このリブ17が、車輪取付フランジ6の基部6cから放射状に延びるストレート部17aと先端R部17bとで構成され、この先端R部17bが、ハブボルト6aの軸心Oに中心を有し、その外周が車輪取付フランジ6の外周に略一致するような所定の曲率半径rに設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、軽量化と高剛性化を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。一方、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両には複列円錐ころ軸受が使用されている。
また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
こうした車輪用軸受装置の一例を図3に示す。この車輪用軸受装置50は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ51bを一体に有し、内周に複列の外側転走面51a、51aが形成された外方部材51と、外周に複列の外側転走面51a、51aに対向する複列の内側転走面52a、54aが形成された内方部材55と、両転走面間に収容された複列の円錐ころ56、56と、これら複列の円錐ころ56、56を転動自在に保持する保持器57、57とを備えた複列円錐ころ軸受からなる。
内方部材55は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ53を一体に有し、外周に前記外方部材51の複列の外側転走面51a、51aに対向する一方の内側転走面52aと、この内側転走面52aから軸方向に延びる円筒状の小径段部52bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション52cが形成されたハブ輪52と、このハブ輪52の小径段部52bに圧入され、外周に前記外方部材51の複列の外側転走面51a、51aに対向する他方の内側転走面54aが形成された内輪54とからなり、駆動輪側の第3世代構造を構成している。
なお、車輪取付フランジ53の周方向等配に車輪を締結するハブボルト60が植設されると共に、外方部材51と内方部材55との間に形成される環状空間の開口部にはシール58、59が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ここで、装置の剛性を確保しつつ、軽量化を図るために、ハブ輪52においては、ハブボルト60間の車輪取付フランジ53に円孔61が形成されている。この円孔61は装置の軽量化に寄与するだけでなく、装置の組立・分解工程において、レンチ等の締結治具をこの円孔61から挿入することができ、組立・分解作業を簡便化することができる。また、図4に示すように、車輪取付フランジ53のハブボルト60の位置に放射方向に延びるリブ62が形成されている。このリブ62は、車輪取付フランジ53の基部から略同一幅でストレートに肉厚部として形成されている。これにより、ハブ輪52の剛性を確保しつつ、円孔61の径を大きくでき軽量化を図ることができる。
特開2000−94902号公報
こうした従来の車輪用軸受装置50において、さらに大きなモーメント荷重等が負荷されても充分な強度・耐久性を発揮すると共に、安定した走行のためには軸受剛性を高めることが望まれる。然しながら、スペースに余裕のない足回りでは装置を大型化する余地は殆どなく、また、周辺との関係で軸受寸法等が制約されるため、軽量化を図り、なおかつこれ以上軸受剛性を高めることは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの周方向等配にハブボルトが植設された車輪用軸受装置において、前記複列の転動体のうちアウター側の転動体のピッチ円直径がインナー側の転動体のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に厚肉となるリブが設けられ、このリブが、前記車輪取付フランジの基部から放射状に延びるストレート部と先端Rとで構成され、この先端R部が、前記ハブボルトの軸心に中心を有し、その外周が前記車輪取付フランジの外周に略一致するような所定の曲率半径に設定されている構成を採用した。
このように、ハブ輪の車輪取付フランジの周方向等配にハブボルトが植設された第1乃至第4世代構造の車輪用軸受装置において、複列の転動体のうちアウター側の転動体のピッチ円直径がインナー側の転動体のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、車輪取付フランジのインナー側の側面に厚肉となるリブが設けられ、このリブが、車輪取付フランジの基部から放射状に延びるストレート部と先端Rとで構成され、この先端R部が、ハブボルトの軸心に中心を有し、その外周が車輪取付フランジの外周に略一致するような所定の曲率半径に設定されているので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記先端R部の曲率半径rが、前記ハブボルトの軸心から前記ストレート部までの距離aよりも大きく、かつ、前記ストレート部を外径側へ延長した線と前記車輪取付フランジの外周との交点と前記軸心との距離bより小さく、a≦r<bの関係に設定されていれば、ハブ輪の剛性を確保しつつ、軽量化を一層図ることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記複列の転動体の外径が同じで、前記アウター側の転動体の個数が前記インナー側の転動体の個数よりも多く設定されていれば、高剛性化を図りながら軸受寿命を確保することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記インナー側の転動体のピッチ円直径PCDiに対する当該転動体の外径dの割合d/PCDiが、0.14≦(d/PCDi)≦0.25の範囲に規定されていれば、高剛性化を図りながら軸受寿命を確保することができる。
また、請求項5に記載の発明は、前記内方部材が、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が形成され、この凹所が当該ハブ輪のアウター側部分が略均一な肉厚となるように前記ハブ輪の外郭形状に対応して形成されているので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの周方向等配にハブボルトが植設された車輪用軸受装置において、前記複列の転動体のうちアウター側の転動体のピッチ円直径がインナー側の転動体のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に厚肉となるリブが設けられ、このリブが、フランジ基部から放射状に延びるストレート部と先端Rとで構成され、この先端R部が、前記ハブボルトの軸心に中心を有し、その外周が前記車輪取付フランジの外周に略一致するような所定の曲率半径に設定されているので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決すると共に、強度・耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの周方向等配にハブボルトが植設された車輪用軸受装置において、前記複列の転動体のうちアウター側の転動体のピッチ円直径がインナー側の転動体のピッチ円直径よりも大径に、かつ、前記複列の転動体の外径が同じで、前記アウター側の転動体の個数が前記インナー側の転動体の個数よりも多く設定されていると共に、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に厚肉となるリブが設けられ、このリブが、フランジ基部から放射状に延びるストレート部と先端Rとで構成され、この先端R部が、前記ハブボルトの軸心に中心を有し、その外周が前記車輪取付フランジの外周に略一致するような所定の曲率半径に設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の側面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3a、3bとを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる軸状部7を介して小径段部4bが形成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが周方向等配に植設されると共に、これらハブボルト6a間には予め鍛造工程において円孔6bが形成されている。この円孔6bは軽量化に寄与できるだけでなく、装置の組立・分解工程において、レンチ等の締結治具をこの円孔6bから挿入することができ、組立・分解作業を簡便化することができる。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに圧入されると共に、この小径段部4bの端部を塑性変形させて形成した加締部4cによって軸方向に固定されている。なお、内輪5はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6cから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部4cは鍛造加工後の表面硬さのままとされている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上すると共に、加締加工時に微小なクラック等の発生がなく加締部4cの塑性加工をスムーズに行うことができる。
外方部材2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2cを一体に有し、内周にハブ輪4の内側転走面4aに対向するアウター側の外側転走面2aと、内輪5の内側転走面5aに対向するインナー側の外側転走面2bが一体に形成されている。これら両転走面間に複列の転動体3a、3bが収容され、保持器9、10によって転動自在に保持されている。この外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面2a、2bが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
また、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間のアウター側端部にはシール11が装着され、インナー側端部(内輪5)には車輪の回転速度を検出するための磁気エンコーダ12が固定されると共に、外方部材2の開口端部を覆うキャップ(図示せず)が装着されている。これらシール11およびキャップによって、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、ここでは、従動輪側の第3世代構造を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置はこれに限らず、第1および第2世代あるいは第4世代構造であっても良い。また、転動体3a、3bにボールを用いた複列アンギュラ玉軸受を例示したが、転動体に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受であっても良い。
ここで、本実施形態では、アウター側の転動体3aのピッチ円直径PCDoがインナー側の転動体3bのピッチ円直径PCDiよりも大径に設定されている。そして、複列の転動体3a、3bの外径dは同じであるが、このピッチ円直径PCDo、PCDiの違いにより、アウター側の転動体3aの個数がインナー側の転動体3bの個数よりも多く設定されている。
また、ハブ輪4の外郭形状は、内側転走面4aの溝底部からカウンタ部7aと、このカウンタ部7aから軸方向に延びる軸状部7とテーパ状の段部7b、および内輪5が突き合わされる肩部8を介して小径段部4bに続いている。また、ハブ輪4のアウター側の端部にはすり鉢状の凹所13が形成され、この凹所13の深さは、内側転走面4aの溝底を越え、軸状部7の段部7b付近までとされている。そして、この凹所13がハブ輪4の外郭形状に沿って形成され、ハブ輪4のアウター側部分が略均一な肉厚に形成されている。また、ピッチ円直径PCDo、PCDiの違いに伴い、ハブ輪4の内側転走面4aは内輪5の内側転走面5aよりも拡径して形成され、軸状部7の外径が内側転走面5aの溝底径よりも大径に設定されている。
一方、外方部材2において、ピッチ円直径PCDo、PCDiの違いに伴い、アウター側の外側転走面2aがインナー側の外側転走面2bよりも拡径して形成され、外郭形状がアウター側の外側転走面2aから円筒状の肩部14と段部15を介して小径側の肩部16に続き、インナー側の外側転走面2bに到っている。そして、この外側転走面2bの溝底径と大径側の肩部14の内径が略同一寸法に設定されている。
こうした構成の車輪用軸受装置では、アウター側の転動体3aのピッチ円直径PCDoがインナー側の転動体3bのピッチ円直径PCDiよりも大径に設定され、アウター側の転動体3aの個数がインナー側の転動体3bの個数よりも多く設定されているため、インナー側に比べアウター側部分の軸受剛性が増大し、軸受の長寿命化を図ることができる。さらに、ハブ輪4のアウター側端部に凹所13が外郭形状に沿って形成され、ハブ輪4のアウター側が均一な肉厚に形成されているので、装置の軽量・コンパクト化と高剛性化という相反する課題を同時に解決することができる。
また、本実施形態では、アウター側部分の軸受剛性を向上させた上で、インナー側の転動体3bのピッチ円直径PCDiに対する転動体3bの外径dの割合d/PCDiを、所定の範囲、ここでは、0.14≦(d/PCDi)≦0.25の範囲に規定されている。すなわち、ピッチ円直径PCDiが同じであっても、転動体3bの外径dを小さくして個数を増やすことにより軸受剛性が高くなるため、剛性の面からは転動体3bの外径dが小さい方が好ましいとされている。ところが、この転動体3bの外径dが小さくなる程転動疲労寿命の方が低下するため、寿命の面からは転動体3bの外径dが大きい方が好ましい。
ここで、ピッチ円直径PCDiと転動体3bの外径dの関係をFEM解析(有限要素法による解析)により求めた結果、d/PCDiが0.25を超えた場合、車輪用軸受装置としては剛性の向上にならず、一方、d/PCDiが0.14未満であると、車輪用軸受装置として転動疲労寿命が不足することが判った。したがって、アウター側の転動体3aのピッチ円直径PCDoを拡径させてアウター側部分の軸受剛性を向上させた上で、インナー側の転動体3bのピッチ円直径PCDiと転動体3bの外径dとの関係を、0.14≦(d/PCDi)≦0.25の範囲に規定することにより、高剛性化を図りながら軸受寿命を確保することができる。
さらに本実施形態では、装置の剛性を確保しつつ、さらなる軽量化を図るために、図2に示すように、ハブ輪4の車輪取付フランジ6にリブ17が形成されている。このリブ17は、車輪取付フランジ6のハブボルト6aの部位において、インナー側の側面に基部6cから放射状に延びてこの部位が肉厚に形成されている。なお、リブ17は、基部6cから外径側にストレート形状に延びて形成されているため、ハブボルト6a間に形成される円孔6bの径を可及的に大きく設定することができ、ハブ輪4の強度・耐久性を確保しつつ、一層の軽量化を図ることができる。
また、リブ17はストレート部17aと先端R部17bとで構成されている。この先端R部17bは、ハブボルト6aの軸心Oに中心を有する円弧状に形成され、その外周が車輪取付フランジ6の外周に略一致するような所定の曲率半径rに設定されている。すなわち、先端R部17bの曲率半径rは、軸心Oからストレート部17aまでの距離aよりも大きく、かつ、ストレート部17aを外径側へ延長した線と車輪取付フランジ6の外周との交点と軸心Oとの距離bより小さく設定されている(a≦r<b)。これにより、ハブ輪4の剛性を確保しつつ、軽量化を一層図ることができる。
一方、外方部材2において、車体取付フランジ2cにナックル(図示せず)への締結用のボルト孔18が形成され、このボルト孔18の周辺を避けて、各ボルト孔8間の車体取付フランジ2cの外周にR形状の切欠き部19が形成されている。この切欠き部19は、ボルト孔18のピッチ円直径PCDaより内径側まで形成され、フランジ部の余肉が除去されている。
さらに、外方部材2の剛性を高めるために、ボルト孔18が4箇所形成される4孔タイプにおいて、ボルト孔18のピッチをX、Yとした時、荷重方向のピッチYに対して、荷重方向と直交するピッチXが小さくなるようX≦Yに、好ましくは、両ピッチX、Yが等しくなるように設定されている。これにより、外方部材2の大幅な剛性アップが図れると共に、組立時に外方部材2の車体取付フランジ2cの方向性を考慮することなくナックル(図示せず)に締結することができので、組立の簡便化ができ、作業性が一段と向上する。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、駆動輪用、従動輪用に拘わらず、第1乃至第4世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の側面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図3の側面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
3・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
4・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
4a、5a・・・・・・・・・・・・内側転走面
4b・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
4c・・・・・・・・・・・・・・・加締部
5・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
6・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6b・・・・・・・・・・・・・・・円孔
6c・・・・・・・・・・・・・・・基部
7・・・・・・・・・・・・・・・・軸状部
7a・・・・・・・・・・・・・・・カウンタ部
7b、15・・・・・・・・・・・・段部
8、14、16・・・・・・・・・・肩部
9、10・・・・・・・・・・・・・保持器
11・・・・・・・・・・・・・・・シール
12・・・・・・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
13・・・・・・・・・・・・・・・凹所
17・・・・・・・・・・・・・・・リブ
17a・・・・・・・・・・・・・・ストレート部
17b・・・・・・・・・・・・・・先端R部
18・・・・・・・・・・・・・・・ボルト孔
19・・・・・・・・・・・・・・・切欠き部
50・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
51・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
51a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
51b・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
52・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
52a、54a・・・・・・・・・・内側転走面
52b・・・・・・・・・・・・・・小径段部
52c・・・・・・・・・・・・・・セレーション
53・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
54・・・・・・・・・・・・・・・内輪
55・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
56・・・・・・・・・・・・・・・円錐ころ
57・・・・・・・・・・・・・・・保持器
58、59・・・・・・・・・・・・シール
60・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
61・・・・・・・・・・・・・・・円孔
62・・・・・・・・・・・・・・・リブ
a・・・・・・・・・・・・・・・・ボルトの軸心から前記ストレート部までの距離
b・・・・・・・・・・・・・・・・ストレート部と外周との交点と軸心との距離
O・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルトの軸心
d・・・・・・・・・・・・・・・・転動体の外径
PCDa・・・・・・・・・・・・・外方部材のボルト孔のピッチ円直径
PCDi・・・・・・・・・・・・・インナー側の転動体のピッチ円直径
PCDo・・・・・・・・・・・・・アウター側の転動体のピッチ円直径
r・・・・・・・・・・・・・・・・先端R部の曲率半径
X・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト孔の荷重方向と直交する方向のピッチ
Y・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト孔の荷重方向のピッチ

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記車輪取付フランジの周方向等配にハブボルトが植設された車輪用軸受装置において、
    前記複列の転動体のうちアウター側の転動体のピッチ円直径がインナー側の転動体のピッチ円直径よりも大径に設定されると共に、前記車輪取付フランジのインナー側の側面に厚肉となるリブが設けられ、このリブが、前記車輪取付フランジの基部から放射状に延びるストレート部と先端Rとで構成され、この先端R部が、前記ハブボルトの軸心に中心を有し、その外周が前記車輪取付フランジの外周に略一致するような所定の曲率半径に設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記先端R部の曲率半径rが、前記ハブボルトの軸心から前記ストレート部までの距離aよりも大きく、かつ、前記ストレート部を外径側へ延長した線と前記車輪取付フランジの外周との交点と前記軸心との距離bより小さく、a≦r<bの関係に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記複列の転動体の外径が同じで、前記アウター側の転動体の個数が前記インナー側の転動体の個数よりも多く設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記インナー側の転動体のピッチ円直径PCDiに対する当該転動体の外径dの割合d/PCDiが、0.14≦(d/PCDi)≦0.25の範囲に規定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記内方部材が、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が形成され、この凹所が当該ハブ輪のアウター側部分が略均一な肉厚となるように前記ハブ輪の外郭形状に対応して形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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