JP2007127042A - 内部egrシステム付き4サイクルエンジン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部EGRシステムを備えた複数シリンダの4サイクルエンジンにおいて、第1のシリンダにおける前記吸気弁のサブリフト量が、前記第1のシリンダにおける吸気弁のサブリフト時に吸気弁が開弁している第2のシリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
前記特許文献1の技術においては、吸気通路に該吸気通路を開閉して吸気通路面積を変化せしめる吸気制御弁を設置し、排気行程の終了直前に吸気制御弁よりも先に吸気弁を開き、負圧になっている吸気通路内にピストンの上昇によって燃焼ガス(EGRガス)を押し込み、吸気行程時にEGRガス混入の吸気を燃焼室内に還流し、前記吸気制御弁を吸気弁の開閉時期と関連させるとともにエンジン負荷、エンジン回転数等のエンジン運転条件によって開閉制御して、吸気制御弁と吸気弁との間の圧力(負圧)を制御して内部EGR量を所望の値に制御している。
また、かかる技術においては、各シリンダ毎の吸気弁のサブリフト量あるいは吸気弁のサブリフト時期は同一であり、また、各シリンダ毎の排気弁のサブリフト量も同一に構成されている。
前記吸気弁サブリフト方式では吸気弁を1サイクルにつき主リフトとサブリフトの2回、排気弁サブリフト方式では排気弁を1サイクルにつき主リフトとサブリフトの2回それぞれ開弁するため、次のような問題を抱えている。
また、Inoは吸気弁の開き始め時期(主リフトの開始時期)、Incは吸気弁の閉じ終り時期(主リフトの終了時期)、Exoは排気弁の開き始め時期(主リフトの開始時期)、Excは排気弁の閉じ終り時期(主リフトの終了時期)、Isoは吸気弁のサブリフト開始時期、Iscは吸気弁のサブリフト終了時期である。
また、♯3シリンダと隣りの♯4シリンダとの間でも、前述のような♯1シリンダと♯2シリンダとの間に発生しているのと同様に、♯4シリンダのEGRガスがQ矢印のように吸気通路を通って♯3シリンダ内に流入するという事態が発生する。
また、EGRガス流入側シリンダ(♯2,3シリンダ)の排気温度がEGRガス流出側シリンダ(♯1,4シリンダ)の排気温度よりも高くなって、シリンダ間に排気温度のばらつきが生じると共に、EGRガス流入側シリンダ(♯2,3シリンダ)の排気温度過昇による熱応力増大等の不具合の発生をみる。
尚、前記特許文献1(特開平7−133726号公報)にて提供された技術は、排気行程時に、吸気弁を吸気行程時の主リフトとは離れて微小量サブリフトさせ、燃焼室内の燃焼ガスの一部を吸気通路に送り込み吸気に混入させ、該燃焼ガスを吸気弁の主リフトによる開弁時に燃焼室に還流するようにした内部EGRシステムをそなえた4サイクルエンジンが開示されているにとどまり、前記のような問題を解決する手段は示されていない。
即ち、前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける吸気弁のサブリフト量を♯2シリンダのサブリフト量よりも大きく、かつ♯4シリンダにおける吸気弁のサブリフト量を♯3シリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成する(請求項2)。
即ち4シリンダの4サイクルエンジンの場合には、着火順序のシリンダが♯1→♯3→♯4→♯2であることから、♯1シリンダのサブリフト中に♯1シリンダのEGRガスが隣りの♯2シリンダ内に流入し、あるいは、♯4シリンダのサブリフト中に♯4シリンダのEGRガスが隣りの♯3シリンダ内に流入することとなり、EGRガス流入側の♯2シリンダ及び♯3シリンダのEGR量が、EGRガス流出側の♯1シリンダ及び♯4シリンダのEGR量よりも、該♯1シリンダ及び♯4シリンダからのEGRガス流入分だけ多くなる。
また、前記のような内部EGRに伴う、隣り合うシリンダからのEGRガスの流入に伴うEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
かかる発明において、具体的には次のように構成するのが好ましい。
即ち、前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期を♯2シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期よりも進角させ、かつ♯4シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期を♯3シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期よりも進角させるように構成する(請求項4)。
然るに、かかる発明によれば、EGRガス流出側シリンダである第1のシリンダ(4シリンダエンジンにおいては♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)における吸気弁のサブリフト時期を、EGRガス流入側シリンダである第2のシリンダ(4シリンダエンジンにおいては♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)のサブリフト時期よりも、該EGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)からEGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)へのEGRガスの移動量相当分だけ進角させることによって、前記EGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)における自己シリンダでの内部EGR量をEGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)における自己シリンダでの内部EGR量よりも前記EGRガスの移動量相当分だけ少なくすることができ、これによって、前記EGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)とEGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)とのEGRガス量を均一化することが可能となる。
また、前記のような内部EGRに伴う、隣り合うシリンダからのEGRガスの流入に伴うEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
かかる発明において、具体的には次のように構成するのが好ましい。
即ち、前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける排気弁のサブリフト量を♯2シリンダのサブリフト量よりも大きく、かつ♯4シリンダにおける排気弁のサブリフト量を♯3シリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成する(請求項6)。
また、前記のようなEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
また、前記のような内部EGRに伴う、隣り合うシリンダからのEGRガスの流入に伴うEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
これにより、シリンダ間におけるEGRガス量のばらつきの発生を回避でき、かかるEGRガス量のばらつきに伴う燃焼速度の差異による燃焼の不均一の発生を防止できて、内部EGR時における安定燃焼を保持でき、またシリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
図4〜5において、100はエンジン(4サイクルディーゼルエンジン)で、この実施例では4シリンダの4サイクルディーゼルエンジンを示し、1は該エンジン100のシリンダ、1aは該シリンダ1内に形成された燃焼室、5はピストンである。
20はシリンダヘッド、5は各シリンダヘッド20に形成された吸気ポート、2は各吸気ポート5を開閉する吸気弁、7は前記各吸気ポート5に接続される吸気枝管、4は4シリンダ分の前記吸気枝管7が接続される吸気マニホールドである。
6は各シリンダヘッド20に形成された排気ポート、3は前記各排気ポート6を開閉する排気弁、9は前記各排気ポート6に接続される排気枝管である。8は4シリンダ分の前記排気枝管9が接続される排気マニホールドである。
かかる動弁装置において、図示しないクランク軸により、前記吸気カム軸14及び吸気カム14aが回転駆動されて吸気弁タペット9を介して、前記吸気弁5が各吸気ポート5を開閉し、前記クランク軸により排気カム軸15及び排気カム15aが回転駆動されて排気弁タペット12を介して、前記排気弁6が各排気ポート6を開閉する。
内に導入される。
また、前記各燃焼室1aでの着火燃焼後の排気ガスは、前記排気弁3の開弁により排気ポート6及び排気枝管9を通って排気マニホールド8に溜められてから、図示しない過給機に送り込まれて該過給機のタービンを駆動する。
本発明は、以上のような4サイクルエンジンにおける内部EGRシステムの改良に係るものである。
4サイクルエンジンにおける吸気弁サブリフト方式の内部EGRシステムにおいては、図6に示されるように、排気行程時に、吸気弁2を、吸気行程時の主リフトInとは離れて微小量サブリフトIsさせて燃焼室1a内の燃焼ガスの一部を吸気通路に送り込み吸気に混入させ、該燃焼ガスを前記吸気弁2の主リフトInによる開弁時に燃焼室1aに還流する。
また、♯3シリンダと隣りの♯4シリンダとの間でも、前述のような♯1シリンダと♯2シリンダとの間に発生しているのと同様に、♯4シリンダのEGRガスがQ矢印のように吸気マニホールド4を通って♯3シリンダ内に流入するという事態が発生する。
前記サブリフト量H1,H2は、前記吸気カム14aに加工形成することにより、容易に形成できる。
即ちこの実施例に係る4シリンダの4サイクルエンジンの場合には、着火順序のシリンダが♯1→♯3→♯4→♯2であることから、♯1シリンダのサブリフト中に♯1シリンダのEGRガスが隣りの♯2シリンダ内に流入し、あるいは、♯4シリンダのサブリフト中に♯4シリンダのEGRガスが隣りの♯3シリンダ内に流入することとなり、EGRガス流入側の♯2シリンダ及び♯3シリンダのEGR量が、EGRガス流出側の♯1シリンダ及び♯4シリンダのEGR量よりも該♯1シリンダ及び♯4シリンダからのEGRガス流入分だけ多くなる。
また、前記のような内部EGRに伴う、隣り合うシリンダからのEGRガスの流入に伴うEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
つまり、第1のシリンダ(♯1シリンダ及び♯4シリンダ)における吸気弁2のサブリフト時期θ1が、前記第1のシリンダにおける吸気弁のサブリフト時に吸気弁2が開弁している第2のシリンダ(♯2シリンダ及び♯3シリンダ)のサブリフト時期θ2よりも進角させる(θ1>θ2)ように構成している。
前記進角サブリフ進角θ1,θ2は、前記吸気カム14aに加工形成することにより、容易に形成できる。
然るに、かかる第2実施例によれば、図2のように、EGRガス流出側シリンダである♯1シリンダ(あるいは♯4シリンダ)における吸気弁2のサブリフト時期θ1を、EGRガス流入側シリンダである♯2シリンダ(あるいは♯3シリンダ)のサブリフト時期θ2よりも、該EGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)からEGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)へのEGRガスの移動量相当分だけ進角させる(θ1>θ2)ことによって、前記EGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)における自己シリンダでの内部EGR量をEGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)における自己シリンダでの内部EGR量よりも前記EGRガスの流入量相当分だけ少なくすることができ、これによって、前記EGRガス流出側シリンダ(♯1シリンダあるいは♯4シリンダ)とEGRガス流入側シリンダ(♯2シリンダあるいは♯3シリンダ)とのEGRガス量を均一化することが可能となる。
また、前記のような内部EGRに伴う、隣り合うシリンダからのEGRガスの流入に伴うEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
この第3実施例においては、吸気行程時に、排気弁3を排気行程時の主リフトExとは離れて微小量サブリフトEsさせて、排気通路内の排気ガスの一部を燃焼室1a内に還流して吸気に混入させる排気弁サブリフト方式からなる内部EGRシステム付き4サイクルエンジンにおいて、図3のように、♯1シリンダにおける排気弁3のサブリフト量H3を♯2シリンダのサブリフト量H4よりも大きく、かつ♯4シリンダにおける排気弁のサブリフト量H3を♯3シリンダのサブリフト量H4よりも大きくなるように構成している。
前記サブリフト量H3,H4は、前記排気カム15aに加工形成することにより、容易に形成できる。
また、前記のようなEGRガス量のばらつきの発生を回避できることにより、シリンダ間における排気温度のばらつきの発生を防止できるとともに、特定シリンダの排気温度の過昇による熱応力増大等の不具合の発生を防止できる。
1a 燃焼室
2 吸気弁
3 排気弁
4 吸気マニホールド
5 吸気ポート
6 排気ポート
7 吸気枝管
8 排気マニホールド
9 排気枝管
14 吸気カム軸
14a 吸気カム
15 排気カム軸
15a 排気カム
20 シリンダヘッド
100 エンジン(4サイクルディーゼルエンジン)
Claims (6)
- 吸気弁を、排気行程時に吸気行程時の主リフトとは離れて微小量サブリフトさせて、燃焼室内の燃焼ガスの一部を吸気通路に送り込み吸気に混入させ、該燃焼ガスを前記吸気弁の主リフトによる開弁時に燃焼室に還流する内部EGRシステムを備えた複数シリンダの4サイクルエンジンにおいて、第1のシリンダにおける前記吸気弁のサブリフト量が、該第1のシリンダにおける吸気弁のサブリフト時に吸気弁が開弁している第2のシリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
- 前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける吸気弁のサブリフト量を♯2シリンダのサブリフト量よりも大きく、かつ♯4シリンダにおける吸気弁のサブリフト量を♯3シリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする請求項1記載の内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
- 吸気弁を、排気行程時に吸気行程時の主リフトとは離れて微小量サブリフトさせて、燃焼室内の燃焼ガスの一部を吸気通路に送り込み吸気に混入させ、該燃焼ガスを前記吸気弁の主リフトによる開弁時に燃焼室に還流する内部EGRシステムを備えた複数シリンダの4サイクルエンジンにおいて、第1のシリンダにおける前記吸気弁のサブリフト時期を、前記第1のシリンダにおける吸気弁のサブリフト時に吸気弁が開弁している第2のシリンダのサブリフト時期よりも進角させるように構成したことを特徴とする内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
- 前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期を♯2シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期よりも進角させ、かつ♯4シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期を♯3シリンダにおける吸気弁のサブリフト時期よりも進角させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
- 排気弁を、吸気行程時に排気行程時の主リフトとは離れて微小量サブリフトさせて、排気通路内の排気ガスの一部を燃焼室内に還流して吸気に混入させる内部EGRシステムを備えた複数シリンダの4サイクルエンジンにおいて、第1のシリンダにおける前記排気弁のサブリフト量が、該第1のシリンダにおける排気弁のサブリフト時に吸気弁が開弁している第2のシリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
- 前記4サイクルエンジンが4シリンダの4サイクルエンジンであって、♯1シリンダにおける排気弁のサブリフト量を♯2シリンダのサブリフト量よりも大きく、かつ♯4シリンダにおける排気弁のサブリフト量を♯3シリンダのサブリフト量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする請求項5記載の内部EGRシステム付き4サイクルエンジン。
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