JP2007122138A - 車両制御装置および車両ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各車両の車両制御装置は、各種センサを使用して自車両の運行状況を収集し、周辺車両の運行状況をネットワークを介して取得し、自車両と周辺車両の運行状況に基づき各車両のリスクの度合いを演算する。自車両のリスクの度合いが最も小さい場合に自車両をネットワーク内の親として決定し、演算されたリスクの度合いと自車両と周辺車両の運行状況とに基づき各車両のリスク回避方法を演算し、リスク回避方法をネットワークを介して周辺車両に通知する。各車両制御装置は、さらに、過去に演算されたリスク回避方法に関する履歴情報を記憶し、周辺車両との間でネットワークを構築するとき、あるいは、各車両のリスク回避方法を演算するとき、この履歴情報を参酌する。各車両は、通知されたリスク回避方法に基づき、リスク回避のための処理を行う。
【選択図】図1
Description
そして、リスク回避方法演算手段は、演算されたリスクの度合いと自車両の運行状況と周辺車両の運行状況に加えて、さらに履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を使用して、各車両のリスク回避方法を演算するようにしたものである。
あるいは、ネットワーク構築手段は、履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報を使用してネットワークを構築するようにしたものである。
本発明の車両ネットワークシステムは、複数の車両にそれぞれ設けられた複数の上記車両制御装置から構成されるようにしたものである。
本実施の形態では、前述したように、ステップS3において、記憶部14から読み出した履歴情報を使用して車両ネットワークを構築し、ステップS12において、記憶部14から読み出した履歴情報を使用して各車両のリスク回避方法を演算する。この履歴情報について以下説明する。
前述したステップS3で行う車両ネットワークの構築について、さらに詳細に説明をする。図4は本実施の形態における履歴情報を使用した車両ネットワークの第1の構築例を説明する図である。図4(a)(b)は、過去に、車両ネットワークの前方に障害物62があり、車両A、B、D、Eで構成する車両ネットワーク1がリスク回避を行った様子を示す図である。
図5は本実施の形態における履歴情報を使用した車両ネットワークの第2の構築例を説明する図である。図5(a)は、過去に、車両Aと車両Bで車両ネットワーク1を構成し、車両Cと車両Dで車両ネットワーク2を構成中、車両Aが車両Eを発見し、車両ネットワーク1がリスク回避を行った様子を示す図である。各車両A、B、C、D、Eは交差点に進入しようとしていた。
前述したステップS8で行うリスク演算について、さらに詳細に説明をする。図6は本実施の形態におけるリスク演算を説明する図である。図6(a)は、車両Aと車両Bとの間で本実施の形態のような車両ネットワークを形成していない場合を示し、図6(b)は、車両Aと車両Bとの間で車両ネットワークを形成している場合を示している。
前述したステップS12で行うリスク回避方法の演算について、さらに詳細に説明をする。まず、記憶部14に記憶した履歴情報を使用しない場合のリスク回避方法の演算について説明する。図7は履歴情報を使用しない場合のリスク回避方法の演算を説明する図である。本実施の形態では、車両ネットワークが構築されているので、車両ネットワーク内でリスクを分散、吸収するようにリスク回避方法を演算する。
情報量判定値=リスク度合い×(リスク回避限界時間−リスク回避作業時間)
×リスク回避作業の有無(有=1、無=0)
上記では、近接車両間のネットワーク構築ルールとして、車間距離が基準値以内の車両でまとめる例を示した。すなわち、車両安全スペース内で、運転に影響する車両でネットワ−クを構築する例を示した。しかし、他の例として、車両状況、運転履歴等、類似した車両をまとめるようにしてもよい。これにより、速度、車両性能、車両挙動、運転手の状態等、車両挙動の要素を考慮して挙動の統一されたネットワークを構築することができる。この場合も、履歴情報を使用して適切な車両ネットワークを構築するのが好ましい。
(1)固定した管理サーバを設けることなく近隣(周辺)車両間で車両ネットワークを構築するので、管理サーバとの通信が途絶えるというような問題が発生せず、安定した十分なリスク管理を行うことができる。
(2)リスクの度合いが最も小さい車両を車両ネットワーク内の親とするので、リスクの影響を受けることなく安定したリスク管理を行うことができる。
(3)いずれの車両の車両制御装置も、親になったり子になったりしながら処理をするプログラムを有するので、車両ネットワーク構築の自由度が大きくなる。また、管理サーバなどネットワーク構築のための特別な要素を必要とせず、容易にネットワークを構築することができる。さらに、プログラムを共通化できるので、管理が容易で開発コストも低減できる。
(4)車間距離など所定の距離関係にある車両間でネットワークを構築するので、安全スペース内で運転に影響を及ぼしあう車両間でネットワークを構築することができる。これにより、効率のよいリスク回避などのリスク管理を行うことができる。
(5)他の車両の運行状況を共有するので、正確なリスクの度合いを演算でき、効率のよいきめの細かい迅速なリスク回避方法を演算することができる。例えば、他の車両のセンサのデータを使用することができるので、車両が有するセンサの能力範囲外に外乱や道路情報があっても、それらも考慮してリスクの度合いやリスク回避方法を演算することができる。
(6)発生したリスクに対して、車両ネットワーク内の複数の車両でリスクを分散吸収できるようにしているので、安全で適切かつ迅速なリスク回避が実現できる。
(7)車両の運行状況の変化に応じて、車両ネットワークの再構築をするので、車両の運行状況の変化に応じた適切かつ迅速なリスク回避が実現できる。
(8)過去の履歴情報を使用して車両ネットワークを構築するので、リスクの少ないかつ運転手に負荷の少ない、状況に応じた適切な車両ネットワークを構築することができる。
(9)過去の履歴情報を使用してリスク回避方法を演算するので、他の車両ネットワークにも影響が少なく、各車両ネットワークの運転手に負荷の少ない、状況に応じた適切なリスク回避方法を演算することができる。その結果、自車両ネットワーク内のみならず、周辺に存在する車両ネットワークも考慮した、問題の全体図を考慮したリスク回避を行うことができる。
(10)過去の履歴情報を使用して、車両ネットワークを構築したり、リスク回避方法を演算したりするので、学習能力を有することになる。
(11)自他の車両ネットワークで過去に起きた同様のケースを情報として蓄積しており、発生している事象と照合し、車両ネットワークないの車両のリスク回避方法を演算するので、適切なかつ効率のよいリスク回避方法を演算することができる。
(12)自他の車両ネットワークで過去に起きた同様のケースを参考に、車両ネットワーク内車両のリスク回避のための動作を演算するため、車両ネットワークの動きの理解、その後の動きの予測が容易になる。また、過去の実績を用いることで、より早く正確にリスク回避の指示内容を導き出すことができる。
5 ネットワーク
11、21、31、41 制御部
12、22、32、42 各種センサ
13、23、33、43 通信部
14、24、34、44 記憶部
Claims (11)
- 車両に設けられる車両制御装置であって、
周辺車両との間で無線によるネットワークを構築するネットワーク構築手段と、
自車両の運行状況を収集する運行状況収集手段と、
前記周辺車両の運行状況を前記ネットワークを介して取得する周辺車両運行状況取得手段と、
前記自車両の運行状況および前記周辺車両の運行状況に基づき、各車両のリスクの度合いを演算するリスク演算手段と、
前記演算されたリスクの度合いと前記自車両の運行状況と前記周辺車両の運行状況とに基づき、前記各車両のリスク回避方法を演算するリスク回避方法演算手段と、
前記演算された周辺車両のリスク回避方法を前記ネットワークを介して前記周辺車両に通知するリスク回避方法通知手段と、
過去に演算されたリスク回避方法に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段とを備え、
前記リスク回避方法演算手段は、前記演算されたリスクの度合いと前記自車両の運行状況と前記周辺車両の運行状況に加えて、さらに前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報を使用して、前記各車両のリスク回避方法を演算することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1に記載の車両制御装置において、
前記ネットワーク構築手段は、前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報を使用して前記ネットワークを構築することを特徴とする車両制御装置。 - 車両に設けられる車両制御装置であって、
周辺車両との間で無線によるネットワークを構築するネットワーク構築手段と、
自車両の運行状況を収集する運行状況収集手段と、
前記周辺車両の運行状況を前記ネットワークを介して取得する周辺車両運行状況取得手段と、
前記自車両の運行状況および前記周辺車両の運行状況に基づき、各車両のリスクの度合いを演算するリスク演算手段と、
前記演算されたリスクの度合いと前記自車両の運行状況と前記周辺車両の運行状況とに基づき、前記各車両のリスク回避方法を演算するリスク回避方法演算手段と、
前記演算された周辺車両のリスク回避方法を前記ネットワークを介して前記周辺車両に通知するリスク回避方法通知手段と、
過去に演算されたリスク回避方法に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段とを備え、
前記ネットワーク構築手段は、前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報を使用して前記ネットワークを構築することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の車両制御装置において、
前記演算された各車両のリスクの度合いに基づき、自車両のリスクの度合いが最も小さい場合に自車両を前記ネットワーク内の親として決定する親決定手段と、
親として決定された自車両あるいは親として決定された周辺車両のいずれかから通知されたリスク回避方法に基づき、自車両のリスク回避のための処理を行うリスク回避処理手段とをさらに備え、
前記リスク回避方法演算手段は、自車両が親として決定された場合に、前記各車両のリスク回避方法を演算し、
前記リスク回避方法通知手段は、自車両が親として決定された場合に、前記演算された自車量のリスク回避方法を前記リスク回避処理手段に通知するとともに、前記演算された周辺車両のリスク回避方法を前記ネットワークを介して前記周辺車両に通知することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の車両制御装置において、
前記演算されたリスク回避方法に関する情報を、前記履歴情報として前記履歴情報記憶手段に追加記憶する記憶制御手段をさらに備えることを特徴とする車両制御装置。 - 請求項5に記載の車両制御装置において、
前記記憶制御手段は、他のネットワークから送信されてくるリスク回避方法に関する情報を、前記履歴情報として前記履歴情報記憶手段に追加記憶することを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の車両制御装置において、
自車両が親として決定された場合に、前記演算されたリスク回避方法に関する情報を、他のネットワークの車両に送信する履歴情報送信手段をさらに備えることを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の車両制御装置において、
前記履歴情報は、過去にリスク回避方法を演算したときのリスクを発生させた問題あるいは原因に関する情報、そのときのネットワークの構成に関する情報、そのときのリスク回避方法に関する情報、そのときのリスク回避の結果に関する情報を含むことを特徴とする車両制御装置。 - 請求項8に記載の車両制御装置において、
前記履歴情報は、前記リスク回避の結果さらに発生した問題に関する情報を含むことを特徴とする車両制御装置。 - 請求項1から9のいずれかに記載の車両制御装置を複数有することを特徴とする車両ネットワークシステム。
- 車両のリスクを回避する車両制御方法であって、
周辺車両との間でネットワークを構築し、
自車両の運行状況を収集し、
前記周辺車両の運行状況を前記ネットワークを介して取得し、
前記自車両の運行状況および前記周辺車両の運行状況に基づき、各車両のリスクの度合いを演算し、
前記リスクの度合いと前記自車両の運行状況と前記周辺車両の運行状況とに基づき、前記各車両のリスク回避方法を演算し、
前記演算された周辺車両のリスク回避方法を前記ネットワークを介して前記周辺車両に通知し、
過去に演算されたリスク回避方法に関する履歴情報を記憶し、
前記周辺車両との間でネットワークを構築するとき、あるいは、前記各車両のリスク回避方法を演算するとき、前記記憶された過去に演算されたリスク回避方法に関する履歴情報を参酌することことを特徴とする車両制御方法。
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