JP2007121116A - 光学式測距装置 - Google Patents

光学式測距装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007121116A
JP2007121116A JP2005313784A JP2005313784A JP2007121116A JP 2007121116 A JP2007121116 A JP 2007121116A JP 2005313784 A JP2005313784 A JP 2005313784A JP 2005313784 A JP2005313784 A JP 2005313784A JP 2007121116 A JP2007121116 A JP 2007121116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measuring device
distance measuring
optical distance
unit
light receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005313784A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Wada
秀夫 和田
Tsunehisa Watabe
恒久 渡部
Takayuki Taminaga
隆之 民長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005313784A priority Critical patent/JP2007121116A/ja
Priority to US11/589,224 priority patent/US7417718B2/en
Priority to CN 200610064049 priority patent/CN1991407A/zh
Publication of JP2007121116A publication Critical patent/JP2007121116A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)

Abstract

【課題】特に屋外等の背景光が強い環境下でも精度の高い距離測定が可能なTOF式の光学式測距装置を提供する。
【解決手段】送信器1は、所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子4と、発光素子4に変調信号を出力する変調信号発生器5とを有する。受信器2は、測定対象物12で反射した光ビーム11を受信して電気信号に変換する受光素子6と、変調信号発生器5からの信号を受けて、受光素子6からの電気信号を所定のタイミングで2つの経路に切り替えるスイッチ7と、スイッチ7で切り替えられた2つの経路の電気信号を夫々蓄積する第1,第2蓄積部8a,8bとを有する。また、信号処理部3は、第1,第2蓄積部8a,8bにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う差動演算部9と、差動演算部9の差動演算結果に基づいて測定対象物12までの距離を判定する距離判定部10とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、光学式測距装置に関し、詳しくは、光が射出してから測定対象物で反射して受光素子で検出されるまでの走行時間を計測することにより測定対象物までの距離を検出する光学式測距装置に関し、特に、障害物を検出する必要があるパーソナルロボットや機械式接点のない非接触スイッチや非接触制御用デバイスなどの電子機器に用いると好適である。
従来から、光の往復時間を測定して測定対象までの距離を算出する手法、いわゆるTOF(Time Of Flight)法は測距技術として広く知られている。この方法は、光の速度cが3.0×10[m/sec]と既知であるため、その往復時間Δtを測定することにより、次の(式1)で対象物までの距離Lを算出するものである。
Figure 2007121116
TOF法の具体的な信号処理方法は種々提案されており、例えば特許文献1(特開平6−18665号公報)にはスタートパルス(発光素子と同期)を開始信号とし、ストップパルス(受光信号)が検出されるまで積分器に電荷を蓄積(または放電)し続け、その増加(減少)量から光の往復時間を検出している。スタートパルスとストップパルスの間の時間を測定するような同様の測定方法は、例えば、特許文献2(特開平7−294642号公報)のようにスタートパルスと同時に基準CLKのパルスをカウントし、ストップパルスが検出されるまでのパルス数を計測して往復時間を得るものなどがある。
しかし、これらの方法は、いずれも受光素子で検出した信号をパルス(電圧)信号に変換し、時間情報をパルス波形に持たせた形で信号処理を行っている。一般に、測定対象物は特定されておらず、それらからの反射光量のダイナミックレンジは非常に大きく、自然光などの背景光によるノイズ成分の方が大きくなる場合が多々ありえる。このような状況において、背景光ノイズを除去して適切に信号光パルス光を抽出することは非常に困難である。また、環境(主に温度)等の影響により電圧波形は容易に位相遅延を引き起こすため、時間軸上でのばらつきが非常に大きくなり何らかの補正手段を要するため、その場合でも回路構成が非常に複雑になり、結果的に製造コストの増大につながってしまう。
これに対して、リョーヘイ・ミヤガワ(R. Miyagawa)らは一般的なCCD構造をしたフォトゲート構造を距離測定センサに用いることにより、受光信号を電圧変換する前の光電流を処理することにより距離情報が得られる方法を発表している(例えば、非特許文献1参照)。
図12に発表された距離測定センサの構造の模式断面図を示し、図13にその方式による動作を説明するためのタイミングチャートを示す。
図12中の101はP型半導体基板、102は受光部をなすn型半導体層、103および104はそれぞれAch,Bchの電荷蓄積部に相当するn型半導体層である。105,106はMOS構造をしたスイッチであり、n型半導体層102,103およびスイッチ105でスイッチングMOSトランジスタを形成しており、同様にn型半導体層102,104およびスイッチ106でスイッチングMOSトランジスタを形成している。
図13に示すように、発光素子は、図13(a)のタイミングに従って光を対象物に照射する。対象物で反射した光信号は図12に示すn型半導体層101,102で形成される受光部で検出され、図13(b)のような受光信号となる。このとき、図13(a)の発光信号と図13(b)の受光信号の位相関係は、測定対象物までの距離を光が往復する時間(t)だけ受光信号が遅延している。ここで、Achのゲート(GA)を発光信号と同期してオンし、さらにBchのゲート(GB)をAchがオフすると同時にオンするようになっている。このとき、各ゲート信号(GA, GB)のオンの持続時間は発光信号の持続時間tと同じである。
このようなタイミングでスイッチング動作を行うことにより、Achの電荷蓄積部(103)には、図13(e)で示される(t−tl)に相当する電荷が蓄積され、Bchの電荷蓄積部(104)には(tl)に相当する電荷が蓄積される。この動作を複数回繰り返して信号を蓄積して信号成分を大きくしてから、この両chの信号を読み出すことにより、例えば両信号の比を計算して対象物までの距離を測定することができる。この手法によれば、光の往復時間に相当する位相遅延量の情報は、蓄積電荷量(強度)として処理されるため、例えば温度変化などがあっても信号処理をする上で位相のばらつきについて考慮する必要はない。このため、安定した距離の測定が可能となる。
一般の環境下では、太陽光や照明(蛍光灯など)のような何らかの背景光が存在する。背景光が存在するとき、受光信号波形は、背景光が重畳したものとなる。背景光の変調周波数はDC(太陽光)から数十kHz(インバータ灯)など多様であるが、せいぜい一般の生活環境下では、kHzレベルである。これに対して、TOF法は光の速度を用いた遅延時間測定であるので、その周波数は高く、数十MHzレベルを用いるのが一般的である。このため、受光信号のパルス波形に対して背景光の周波数は十分低く、パルス波形の1周期内でDCとみなすことができる。
図14に背景光があるときのタイミングチャートを示す。図14(e)、図14(f)に示すように、Ach,Bchに蓄積される電荷量はゲートのオンの持続時間の分だけ増加しているため、これらを用いて遅延時間tを求めることはできない。
このような問題に対して、特許文献3(特開2004−294420号公報)では、上記と同様の構造に加え、さらに別の電荷蓄積領域を設け、第3の時間帯に背景光のみをモニタすることにより、AchとBchの出力から反射信号のみを抽出している。
図15にそのタイミングチャートを示す。図15に示すように、Ach,Bchに続いて同じパルス幅でCchのゲートをオンするようなスイッチングMOSトランジスタを受光部周辺(図略)に設ける。この時間帯は反射信号光が存在しないため、背景光のみによる電荷が蓄積され、背景光強度がモニタされる。これらの3つの蓄積キャリア(強度)から、次の(式2)を用いて、背景光があるような環境下でも対象物までの距離を求めることができる。
Figure 2007121116
上述したような背景光は、例えば屋外の太陽光下では数十万ルクスにも達し、オフィスなどの比較的明るい屋内でも数千ルクスの明るさがある。このような強い背景光により、例えば受光素子に通常のフォトダイオードを用いたとき、光学系やその受光面積にもよるが一般的にmAオーダー以上になることは容易に計算できる。これに対して、対象物から反射して戻ってくる光の量は、対象物表面での反射の状態と対象物までの距離に大きく依存し、例えば、発光素子に高出力のLD(数百mW)を用いても対象物まで数mの距離があると、受光素子に入射する光量はnW程度まで小さくなる場合がある。このような環境下では、図12の電荷蓄積部(103,104)に蓄積された電荷のSN比は非常に低く、大部分のノイズ成分の中に微小な信号成分が存在することになる。電荷蓄積部(103,104)の電荷に対するキャパシティは有限であり、SN比が低ければ低いほど測定距離の誤差が大きくなってしまう。
特開平6−18665号公報 特開平7−294642号公報 特開2004−294420号公報 リョーヘイ・ミヤガワ(Ryohei Miyagawa)およびタケオ・カナダ(Takeo Kanada)著、「CCDを用いた距離測定センサ(CCD-Based Range-Finding Senseor)」、アイトリプルイー・電子デバイスの発表論文(IEEE Transactions on Electron Devices)、第44巻(Vol.44)、第10号(No10)、1997年10月(October,1997)、p1648−1652
そこで、この発明の目的は、特に屋外等の背景光が強い環境下でも精度の高い距離測定が可能なTOF式の光学式測距装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の光学式測距装置は、
光を送信してから測定対象物で反射した光を受信するまでの走行時間を測定して上記測定対象物までの距離を検出する光学式測距装置であって、
所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子と、
上記発光素子からの上記光信号が上記測定対象物で反射して、その反射した上記光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
上記受光素子からの上記電気信号を所定のタイミングで少なくとも2つの経路に切り替えるスイッチと、
上記スイッチにより切り替えられた上記電気信号を夫々蓄積し、その蓄積された上記電気信号の差動演算を行う蓄積/差動演算部と、
上記蓄積/差動演算部の差動演算結果に基づいて上記測定対象物までの距離を判定する距離判定部と
を備えたことを特徴とする。
上記構成の光学式測距装置によれば、所定のタイミングで切り替えられたそれぞれの電気信号を蓄積し、その蓄積された電気信号の差動演算を行うことにより、背景光等のノイズ成分が適宜除去される。そうして、差動演算結果として蓄積された信号成分のみが抽出される。十分な信号成分の大きさになるまで蓄積動作を行った結果から距離判定部により測定対象物との間の光の走行時間を検出することによって、高精度な距離の演算を行うことができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を有し、
上記積分器により上記電気信号を蓄積することを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記蓄積/差動演算部に一般的な受動素子であるキャパシタンス素子を用いるため、受光側に特別な構造を必要とせず、一般的な回路素子を用いて受光側を構成できる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記スイッチは、第1経路および第2経路を切り替え、
上記蓄積/差動演算部の上記積分器は、上記第1経路に接続された第1積分器と、上記第2経路に接続された第2積分器であり、
上記蓄積/差動演算部は、上記第1積分器の出力と上記第2積分器の出力との差動演算を行うことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記蓄積/差動演算部で第1積分器と第2積分器の出力の差動演算を行うため、最も簡単な回路構成とすることができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記第1積分器および上記第2積分器に用いられるキャパシタンス素子の容量値が略同じであることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、第1積分器と第2積分器のキャパシタンス素子の容量値が同じであるため、その後の差動演算を容易にかつ高精度に実行することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、少なくとも上記受光素子と上記第1積分器および上記第2積分器が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、少なくとも第1積分器と第2積分器が同一半導体基板上に作製されているため、第1,第2積分器の特性を理想的に同等にすることができ、第1,第2積分器間の誤差を低減できるため、高精度な距離の測定が可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
請求項1に記載の光学式測距装置において、
上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を有し、
上記積分器により上記電気信号を蓄積しながら差動演算を行うことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記蓄積/差動演算部のキャパシタンス素子を用いた積分器において、背景光成分と信号光成分を含んだ電気信号を差動演算しながら信号蓄積を行うため、部品点数を削減できるとともに、屋外等の大きな背景光環境下においても蓄積手段が背景光成分で飽和することない。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記受光素子で検出された光電流を上記スイッチにより切り替えて、上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に入力される上記光電流の流れる方向を逆転させることによって差動演算を行うことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記スイッチの切り替えにより、蓄積/差動演算部の積分器に作用させる電流の向きを所定のタイミングで反転させることにより差動演算の効果を得ることができる。これにより、一つの積分器で差動演算を行いつつ、さらに演算結果の信号成分を蓄積することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記受光素子は、カソードが電源に接続された第1受光素子と、アノードが基準電位に接続された第2受光素子であり、
上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1受光素子のアノードを上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に接続する一方、上記第2受光素子のカソードを上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に接続することを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記スイッチが所定のタイミングで第1受光素子のアノードと第2受光素子のカソードに切り替えられるので、効果的に積分器に作用させる電流の向きを反転させることができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記第1受光素子および上記第2受光素子が、同一構造でかつ同一サイズであることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記第1受光素子と第2受光素子が同一構造でかつ同一サイズであるため、その出力特性は同じとなり、積分器に作用させる電流の誤差を低減することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、少なくとも上記第1受光素子および上記第2受光素子が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記第1受光素子と第2受光素子が同一半導体基板上に作製されているので、第1,第2受光素子間の出力特性の誤差が無視できると共に、第1,第2受光素子間を極近傍に隣接して配置できるので、第1,第2受光素子間の光信号の照射ムラをなくすことができる。これにより、高精度の距離の測定が可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記受光素子に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吐き出し型の第1カレントミラー回路と、
上記第1カレントミラー回路により生成された2つの電流の一方が入力され、その電流と同じ大きさの電流を生成する吸い込み型の第2カレントミラー回路と
を備え、
上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1カレントミラー回路により生成された電流の他方を上記積分器の入力端子に入力するか、または、上記第2カレントミラー回路により生成された電流を上記積分器の入力端子に入力するかを切り替えることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記受光素子で生成される光電流を第1,第2カレントミラー回路により同一の電流を生成するため、受光素子と積分器の数はそれぞれ1つで受光器を構成できるので、部品数を削減できると共に、受光素子間や積分器間の特性差による誤差をなくすことができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
定電流源と、
上記定電流源に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吐き出し型の第1カレントミラー回路と、
上記定電流源に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吸い込み型の第2カレントミラー回路と
を備え、
上記第1受光素子のアノードを上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子に接続し、上記第1受光素子のカソードを上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子に接続し、
上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を上記積分器の入力端子に入力して上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を抵抗負荷に接続するか、または、上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を上記積分器の入力端子に入力して上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を抵抗負荷に接続するかを切り替えることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、定電流源と同じ一定の電流が流れる2つの経路の間に受光素子が接続されており、光電流に相当する変化量を抽出できるので、受光素子の入力インピーダンスが低減されるため、高速応答が可能となる。また、この定電流源と同じ一定の電流が流れる経路が2系統備えられているため、上記スイッチによって、所定のタイミングで、第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を積分器の入力端子に入力して第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を抵抗負荷に接続するか、または、第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を積分器の入力端子に入力して第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を抵抗負荷に接続するかを切り替えることで、積分器に作用させる電流の向きを反転させることができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記スイッチは、第1スイッチおよび第2スイッチであり、
上記蓄積/差動演算部は、第1蓄積部および第2蓄積部を有し、
上記受光素子と第1スイッチおよび第2スイッチは隣接して配置され、
上記第1蓄積部は上記第1スイッチに隣接して配置され、
上記第2蓄積部は上記第2スイッチに隣接して配置され、
上記蓄積/差動演算部は、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部に蓄積された信号の差動演算を行い、
少なくとも上記受光素子、上記第1スイッチ、上記第2スイッチ、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部は、同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記受光素子に隣接して第1,第2スイッチが配置され、さらに第1,第2スイッチに隣接して第1,第2蓄積部が配置されており、これらが同一半導体基板上に作製されていることにより、集積して構成することが可能であるため、容易に小型化できると共に、製造コストを低減できる。さらに、受光素子と蓄積/差動演算部(差動演算、信号蓄積)がそれぞれ一つで構成することも可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記受光素子、上記第1スイッチ、上記第2スイッチ、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部が、上記受光素子の中心線に対して左右対称であることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記受光素子と第1,第2スイッチおよび第1,第2蓄積部が、受光素子の中心軸に対して左右対称であるので、第1蓄積部および第2蓄積部に偏りがなく電荷が蓄積されるため、測距精度が向上すると共に、差動演算により背景光を効果的に除去することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記受光素子と、上記スイッチと、上記蓄積/差動演算部とを有するユニットを2つ備えたことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記受光素子とスイッチと蓄積/差動演算部とを有するユニットを2セット備えることにより、測定対象物からの受光強度の影響を除去することができるので、正確な距離の測定が可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
上記距離判定部は、上記第1ユニットの出力と上記第2ユニットの出力との比を計算し、その比に基づいて上記測定対象物までの距離を判定することを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、第1,第2ユニットの出力の比を計算して距離を判定するので、背景光の影響を除去できると共に、測定対象物からの受光強度を正規化することができ、正確な距離の測定ができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
上記第1ユニットのスイッチング時間をTとするとき、上記第2ユニットのスイッチング時間が2T以上であることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、第2ユニットのスイッチング時間が第1ユニットの2倍以上であるので、第2ユニットでは測定対象物からの受光強度を検出できるため、第1ユニットの出力を受光強度で効果的に正規化することが可能となり、正確な距離の測定が可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記スイッチを駆動するスイッチング信号は、スイッチング時間Tで駆動する第1蓄積時間帯とスイッチング時間2T以上で駆動する第2蓄積時間帯で変化することを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、スイッチング時間Tと2T以上で動作することにより、スイッチング時間Tで測定した結果を保持し、その後同一素子でスイッチング時間2Tで測定した結果を測定する。この二つの結果から距離を演算することができるので、ユニットを二つ用いる必要がないので、装置を小型化することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記変調信号がパルス波であることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、変調信号がパルス波であるので、測距範囲全域で分解能を一定にすることができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記第1ユニットおよび上記第2ユニットのスイッチング時間は略同一であり、
上記変調信号は正弦波信号を含むことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、変調信号が正弦波であり、第1,第2ユニットのスイッチング時間が略同一であるため、効果的に背景光の除去ができると共に、受光信号の位相遅延を検出できるため、正確な距離の測定ができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、
上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
上記第1,第2ユニットの上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を夫々有し、
上記第1ユニットの上記蓄積/差動演算部の上記積分器に用いられるキャパシタンス素子と、上記第2ユニットの上記蓄積/差動演算部の上記積分器に用いられるキャパシタンス素子の容量値が略同一であることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記第1ユニットと第2ユニットの積分器を構成するキャパシタンス素子が略同一容量値であるため、効果的に受光強度の正規化ができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
上記第1ユニットと上記第2ユニットが同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、第1ユニットと第2ユニットが同一半導体基板上に作製されているので、第1,第2ユニット間を構成する各素子間の差をなくすことができるので、効果的に背景光の影響を除去できると共に高精度な距離の測定が可能となる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記発光素子が発光ダイオードであることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、発光素子が発光ダイオードであるので、背景光が強い環境下でも精度の高い距離測定が可能な光学式測距装置を実現することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記発光素子がレーザーダイオードであることを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、発光素子がレーザーダイオードであるので、より遠方の測定対象物に対して高エネルギー密度の光を照射することができるので、距離の測定可能範囲を拡大することができる。
また、一実施形態の光学式測距装置は、上記発光素子から出射される光ビームをスキャンするスキャン機構を備えたことを特徴とする。
上記実施形態の光学式測距装置によれば、上記発光素子から出射される光ビームのスキャン機構を備えているので、広範囲の対象に対する距離の測定が可能となり、この発明による光学式測距装置の応用範囲を広げることができる。
以上より明らかなように、この発明の光学式測距装置によれば、屋外等の背景光が非常に強い環境下においても蓄積部がノイズ成分で飽和することはないので、十分な信号成分から光の走行時間を検出し、高精度な距離の演算を行うことが可能となる。
以下、この発明の光学式測距装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態の光学式測距装置のブロック図であり、図2はその光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。図1および図2を用いてこの発明の光学式測距装置の概略を説明する。
この光学式測距装置は、図1に示すように、測定対象物12に光信号としての光ビーム11を出射する送信器1と、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信する受信器2と、上記受信器2からの信号を処理する信号処理部3とを備えている。
上記送信器1は、所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子4と、上記発光素子4に変調信号を出力する変調信号発生器5とを有している。
また、上記受信器2は、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信して電気信号に変換する受光素子6と、上記変調信号発生器5からの信号を受けて、受光素子6からの電気信号を所定のタイミングで2つの経路に切り替えるスイッチ7と、上記スイッチ7で切り替えられた2つの経路の電気信号を夫々蓄積する第1,第2蓄積部8a,8bとを有している。上記スイッチ7は、変調信号発生器5からのスイッチング信号SWA,SWBを受けて切り替え動作を行う。
また、上記信号処理部3は、第1,第2蓄積部8a,8bにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う差動演算部9と、上記差動演算部9の差動演算結果に基づいて測定対象物12までの距離を判定する距離判定部10とを有する。
上記第1,第2蓄積部8a,8bと差動演算部9で蓄積/差動演算部を構成している。
図1に示すように、変調信号発生器5からの信号に同期して発光素子4より光ビーム11が測定対象物12に向かって発射される。ここで、発光信号(変調信号)は、図2(a)に示すように、パルス幅tの一定の繰り返し周波数を有するパルス波とする。ただし、変調信号はパルス波に限ったものではなく、三角波や鋸派、正弦波など時間関数として表せる形状であればその機能を得ることができるが、説明はパルス波で行う。パルス波以外のそれぞれの変調信号の詳細については後述する。
上記測定対象物12で反射した光ビーム11は、図2(b)に示すように、測定対象物12までの距離を光ビーム11が往復する時間(t)だけ変調信号より位相遅延して受光素子6で検出される。ここで、Ipは反射光による受光信号強度を表し、Ibは背景光によるノイズ強度を表している。今、測距可能な範囲を7.5mとするとき(式1)からパルス幅は50nsec必要であることが容易に計算できる。さらに、背景光はせいぜい数十kHz程度であるので、その周期は数十μsec程度であり、パルス幅50nsecに対して十分大きいため、図2に示すように、パルス幅の時間幅においてはDC光とみなすことができる。
その後、受光信号は、スイッチング信号SWA,SWB(図2(c), 図2(d)に示す)のタイミングでスイッチ7により経路が切り替えられる。切り替えられた第1経路(Ach)に第1蓄積部8aを備えている。図2(e)に示すAch信号のように、変調信号の1周期あたり、
(Ip(t−tl)+Ib・t)
で表される電荷が第1蓄積部8aに蓄積される。また、第2経路(Bch)には第2蓄積部8bを備えている。図2(f)に示すBch信号のように、1周期あたり、
(Ip・tl+Ib・t)
で表される電荷が第2蓄積部8bに蓄積される。
第1,第2蓄積部8a,8bの出力は、信号処理部3に夫々入力され、差動演算部9によりその差が計算される。差動演算後の差動信号は、積分回数Nを用いて次の(式3)で表すことができる。
Figure 2007121116
以上より、差動演算後には背景光は完全に除去されており、かつ十分な信号量になるように積分回数Nを設定すればよいので、距離判定部10にて(式3)から時間tを求めて(式1)に代入することにより距離値を得ることができる。
しかし、(式3)を用いて距離を測定できるのは、受光信号強度Ipが既知のときで、例えば送信器と受信器を対向させ、発光素子にレーザなどのコヒーレント光を用いて光のエネルギーを分散させずに直接受光するような測定系を用いた場合に限られる。このような場合、出射エネルギーと受光エネルギーは等しくなるので、受光信号強度Ipを予め測定しておくことにより(式3)を用いて距離が測定できる。このように、(式3)のみを用いて距離を得るには特異な場合に限られ、一般の測距装置は送信器と受信器は同じ位置に配置され、測定対象物からの反射光を検出して測定対象物までの距離を光が往復する時間を測定する用途がほとんどである。
そこで、受信器2と差動演算部9を有するユニットを2セット備えることにより、測定対象物からの反射光を検出して距離を測定することが可能となる。以下、詳細に説明する。
(第2実施形態)
図3はこの発明の第2実施形態の光学式測距装置のブロック図であり、図4はその動作を示すタイミングチャートである。図3および図4を用いてこの発明の光学式測距装置の概略を説明する。なお、図3において図1と同じ構成要素には同じ符号を付している。
この光学式測距装置は、図3に示すように、測定対象物12に光信号としての光ビーム11を出射する送信器1と、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信する受信器2と、上記受信器2からの信号を処理する信号処理部3とを備えている。
上記送信器1は、所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子4と、上記発光素子4に変調信号を出力する変調信号発生器5とを有している。
また、上記受信器2は、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信して電気信号に変換する第1,第2受光素子6A,6Bと、上記変調信号発生器5からの信号を受けて、第1,第2受光素子6A,6Bからの電気信号を所定のタイミングで切り替える第1,第2スイッチ7A,7Bと、上記第1スイッチ7Aで切り替えられた2つの経路の電気信号を夫々蓄積する第1,第2蓄積部8a,8bと、上記第第2スイッチ7Bで切り替えられた2つの経路の電気信号を夫々蓄積する第3,第4蓄積部8c,8dとを有している。上記第1,第2スイッチ7A,7Bは、変調信号発生器5からのスイッチング信号SW1〜SW4により切り替え動作を行う。
また、上記信号処理部3は、第1,第2蓄積部8a,8bにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う第1差動演算部9Aと、第3,第4蓄積部8c,8dにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う第2差動演算部9Bと、上記第1,第2差動演算部9A,9Bの差動演算結果に基づいて測定対象物12までの距離を判定する距離判定部10とを有する。
上記第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dと第1,第2差動演算部9A,9Bで蓄積/差動演算部を構成している。ここで、上記第1受光素子6Aと第1スイッチ7Aと第1,第2蓄積部8a,8bおよび第1差動演算部9Aで第1ユニットが構成され、第2受光素子6Bと第2スイッチ7Bと第3,第4蓄積部8c,8dおよび第2差動演算部9Bで第2ユニットが構成されている。
図3に示すように、測定対象物12で反射した光ビーム11は第1受光素子6aおよび第2受光素子6bで検出される。図3に参照番号の副番「A」で示される第1ユニットの第1,第2経路に対しては、図4(a)〜図4(f)に示すように、図2(a)〜図2(f)で示したタイミングと同様に処理される。よって、第1ユニットの(第1,第2経路)経路に対する出力は、(式3)と同様に、
Figure 2007121116
となる。
これに対して、参照番号の副番「B」で示される第2ユニットの第1,第2経路に対しては、図4(a), 図4(b), 図4(g)〜図4(j)に示すように発光信号(図4(a)に示す)に同期したパルス幅2tのスイッチング信号SW3,SW4(図4(g)と図4(h)に示す)のタイミングでスイッチ7bにより経路が切り替えられる。切り替えられた第2ユニットの第1経路(Cch)には第3蓄積部8cが備えられ、図4(i)に示すように、
Ip(t)+Ib・2t
で表される電荷が第3蓄積部8cに蓄積される。また、第2ユニットの第2経路(Dch)には第4蓄積部8dが備えられており、図4(j)に示されるように、
Ib・2t
で表される電荷が第4蓄積部8dに蓄積される。
上記第3,第4蓄積部8c,8dの出力は信号処理部3に入力され、差動演算部9によりその差が計算される。差動演算後の信号は次の(式5)で表すことができる。
Figure 2007121116
以上のように、第2ユニットの経路に対してスイッチング時間を第1ユニットの経路の2倍以上とすることにより第2ユニットの経路の差動演算結果は、スイッチング時間tが既知であるので、反射光強度Ipに依存した形になる。
第1の差動信号をS、第2の差動信号をSとすると、測定対象物12までの距離(L)は距離判定部10で両差動演算結果の比S/Sを取ることにより検出することができる。
すなわち、
/S=N・Ip(t0−2tl)/N・Ip(t0)=(t0−2tl)/t0
Figure 2007121116
となり、次の(式6)が導き出され、距離(L)は検出することができる。
Figure 2007121116
ここで、第2ユニットの経路のスイッチング時間は簡単のため図4のように2tとしたが、特に第1ユニットの経路の2倍以上であれば、反射信号光全体が第2ユニットの第1経路に含まれるため、同様の効果を得ることができる。しかし、2倍より長いときは背景光による電荷蓄積量が大きくなるばかりであるので、図4に示したように、第1ユニットの経路のスイッチング時間の2倍であるときが最も好ましい。
また、以上の第2実施形態は、図4(c),図4(d)で示される第1のスイッチング信号と、図4(g),図4(h)で示される第2のスイッチング信号は別のユニットを駆動させていたが、ユニットが一つの構成において、第1蓄積時間帯における第1のスイッチング信号と第2蓄積時間帯における第2のスイッチング信号を、時間差を設けて測定するようにしても同様の効果を得ることができる。この場合、第1と第2のスイッチング信号のどちらを先に演算しても差はなく、先に測定した結果をメモリやサンプルホールド回路を用いて保持し、その後に別のスイッチング信号で測定された結果とを用いて所定の演算を行うことにより、距離値を得ることができる。
また、図4では、発光素子に印加する変調信号としてパルス波を用いて説明した。これは、変調信号がパルス波のとき受光波形もパルス波となり、反射信号光受光時には同じ受光強度(一定値)を持続するので、各信号の蓄積量は測定対象物12までの距離(L)に比例して変化するため、測距可能範囲全域でリニアリティ(線形性)を有する。これにより、分解能は測距範囲全体で一定とすることができる。これに対して、三角波や鋸波を変調信号に用いると、受光波形が時間の1次関数であるので、蓄積量は2次関数となるため、測距範囲において分解能の粗密を有する。これらの使い分けは用途に応じて適宜なされるのが好ましい。
上記光学式測距装置によれば、受光素子とスイッチと蓄積/差動演算部とを有するユニットが2セット備えられており、測定対象物12からの受光強度の影響を除去することができるので、正確な距離の測定が可能となる。
また、第1,第2ユニットの出力の比を計算して距離を判定するので、背景光の影響を除去できると共に、測定対象物12からの受光強度を正規化することができ、正確な距離の測定ができる。
(第3実施形態)
次に、変調信号が正弦波のときのこの発明の第3実施形態の光学式測距装置の構成を示すブロック図を図5に示し、そのタイミングチャートを図6に示す。なお、図5において図1と同じ構成要素には同じ符号を付している。
この光学式測距装置は、図5に示すように、測定対象物12に光信号としての光ビーム11を出射する送信器1と、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信する受信器2と、上記受信器2からの信号を処理する信号処理部3とを備えている。
上記送信器1は、所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子4と、上記発光素子4に変調信号を出力する変調信号発生器5とを有している。
また、上記受信器2は、上記測定対象物12で反射した光ビーム11を受信して電気信号に変換する受光素子6と、上記変調信号発生器5からの信号を受けて、受光素子6からの電気信号を所定のタイミングで4つの経路に切り替えるスイッチ7と、上記スイッチ7で切り替えられた4つの経路の電気信号を夫々蓄積する第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dとを有している。上記スイッチ7は、変調信号発生器5からのスイッチング信号SWA〜SWDにより切り替え動作を行う。
また、上記信号処理部3は、第1,第3蓄積部8a,8cにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う第1差動演算部9Aと、第2,第4蓄積部8b,8dにより蓄積された上記電気信号の差動演算を行う第2差動演算部9Bと、上記第1,第2差動演算部9A,9Bの差動演算結果に基づいて測定対象物12までの距離を判定する距離判定部10とを有する。
上記第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dと第1,第2差動演算部9A,9Bで蓄積/差動演算部を構成している。
上記発光素子4の発光信号(変調信号)は、図6(a)に示すように周期4tで発振しており、受光信号は、図6(b)に示すように測定対象物12までの距離(L)を光が往復する時間tだけ位相遅延して受光素子6で検出される。上記受光素子6で検出された信号は、スイッチング信号SWA〜SWD(図6(c)〜(f)に示す)のタイミングでスイッチ7により4つの経路に切り替えられ、第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dにそれぞれ蓄積される。ここで、図6(c)〜(f)で示される4つのスイッチング信号SWA〜SWDの持続時間は、変調信号の正弦波の1/4周期(t)以内の任意の時間である。
そして、4つに分割された後に第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dに蓄積された信号のうち、第1蓄積部8aの信号と第3蓄積部8cの信号について第1差動演算部9Aにより差動演算を行うと共に、第2蓄積部8bの信号と第4蓄積部8dの信号について第2差動演算部9Bにより差動演算を行う。第1,第2差動演算部9A,9Bで差動演算後には、それぞれ蓄積部があり(図示せず)複数回の信号の蓄積が行われる。蓄積された両差動信号を距離判定部10で以下の処理を行うことにより、受光信号の位相を求めることができ、変調信号(図6(a)に示す)との位相差により測定対象物12までの距離(L)を次の(式7)により検出することができる。
Figure 2007121116
以下に上記(式7)の導出過程について説明する。
発光波形、受光波形を任意の正弦波関数g(t),f(t)として、
g(t)=c・exp{j(ωt+ψ)}+d
f(t)=a・exp{j(ωt+φ)}+b
で表すと、発光波形と受光波形の位相差は、φ-ψで表せる。これを求めるために、以下の演算を行う。
関数f(t)で表される受光波形において、Aは第1区間、Bは第2区間、Cは第3区間、Dは第4区間の積分値とする。第1区間〜第4区間は90度ずつ位相がずれているものとする。そうすると、積分値Aは、
Figure 2007121116
で表される。同様に、積分値Bは、
Figure 2007121116
ここで、t1=t0+π/4=t0+π/(2ω)であるから、
Figure 2007121116
で表される。また、積分値Cは、
Figure 2007121116
ここで、t2=t0+π/2=t0+π/ωであるから、
Figure 2007121116
で表される。また、積分値Dは、
Figure 2007121116
ここで、t3=t0+3π/2=t0+3π/(2ω)であるから、
Figure 2007121116
で表される。したがって、
Figure 2007121116
となり、これより、
Figure 2007121116
となり、
Figure 2007121116
が得られる。
0のときの発光波形の出力が、
ωt0+ψ=n・2π/ω (ただしn=0,1,2,…)
となるように、t0とψとの関係を固定すると、
Figure 2007121116
となり、特にψ=0とするとき、
Figure 2007121116
となり、(式1)におけるΔtは、
Figure 2007121116
で表され、これを式1に代入することにより(式7)が導かれる。
変調信号に正弦波を用いる場合、受光素子6と、90度ずつ位相のずれた4つのスイッチング信号で第1〜第4蓄積部8a,8b,8c,8dに切り替えるスイッチ7と第1蓄積部8aと第3蓄積部8cの差動演算部および第2蓄積部8bと第4蓄積部8dの差動演算部とで構成でき、受光素子6が一つで距離の演算に必要な測定値を得ることができる。なお、図6では、連続波としての正弦波変調の例を示したが、間欠的に発生する1周期以上の正弦波により発光信号を変調するようにしても同様の効果が得られる。
また、上述の(式6)や(式7)で示されている信号S1,S2,SA〜SDは電荷量として表されている。一般に、信号を検出するときは電圧に変換して読み取られる。蓄積電荷量Qはその容量Cと電位Vの間に、
Q = CV ……… (式8)
の関係が成り立つ。よって、(式6)や(式7)でS1,S2,SA〜SDで示されている信号量は、電位として扱うと、次のようになる。
V = Q/C = S/C ……… (式9)
この(式9)を用いて(式6)を書き換えると、
Figure 2007121116
となり、同様に(式7)を書き換えかえると、
Figure 2007121116
となる。
ここで、C、Cはそれぞれ第1ユニットの経路および第2ユニットの経路の差動演算後に設けられたキャパシタンス素子の容量である。(式10)や(式11)に示すように、両キャパシタンス素子の容量値が等しいときは容量値が正規化されて演算結果に影響しないため、同じ容量値とするのが好ましい。
また、第1ユニットと第2ユニットは同じ特性を有することが好ましいため、同一半導体基板上に集積化して作製されていることが好ましい。
上記構成の光学式測距装置によれば、屋外等の背景光が非常に強い環境下においてもノイズ成分で飽和することはないので、十分な信号成分から光の走行時間を検出し、高精度な距離の演算を行うことが可能となる。
以上は、背景光の影響を除去するための信号処理法や構成の概略を説明したが、各構成の具体例を次の第4〜第8実施形態に従って詳細に説明する。
(第4実施形態)
図7はこの発明の第4実施形態の光学式測距装置の回路構成図であり、図7を用いてこの発明の第4実施形態の構成を説明する。また、図7は図1,図3および図5で示した受信器2および信号処理部3の一部を示したものであり、受光素子6と第1,第2蓄積部8a,8bおよび差動演算部9で「1ユニット」を表している。図7の構成を1つ、もしくは2つ(第1ユニット、第2ユニット)を用いて光学式測距装置が構成される。以後、図7と同じ効果を有するが、異なる構成を各実施形態において説明するが、それらを上述の機能が実現できるように組み合わせて用いることも可能である。この組み合わせの説明は、以降の実施形態においては省略する。
図7に示すように、アノードがグランドに接続された受光素子6のカソードをスイッチ7の入力端子に接続している。上記スイッチ7の一方の出力端子を演算増幅器(以下、オペアンプという)13aの反転入力端子に接続し、オペアンプ13aの出力端子と反転入力端子との間にキャパシタンス素子14aを接続している。また、上記スイッチ7の他方の出力端子をオペアンプ13bの反転入力端子に接続し、オペアンプ13bの出力端子と反転入力端子との間にキャパシタンス素子14bを接続している。上記オペアンプ13a,13bの非反転入力端子を基準電位Vsに夫々接続している。そして、上記オペアンプ13a,13bの出力端子を差動演算部9に接続し、差動演算部9の出力端子から出力電圧Voを出力する。
図7において、受光素子6で検出された光信号は、スイッチ7により図2,図4,図6で示されるタイミングで第1経路と第2経路に切り替えられる。ここで、図7の上側を第1経路とし、下側を第2経路とする。両経路にはオペアンプ13a,13bとキャパシタンス素子14a,14bにより構成される積分器が構成されており、受光素子6で検出した信号を蓄積する。この積分器が図1,図3,図5で示されている第1,第2蓄積部8a,8bである。第1,第2蓄積部8a,8bは、変調信号の複数周期に渡って所定の回数分の信号を蓄積する。第1,第2蓄積部8a,8bは、(式3)等で示されている信号を差動演算部9に入力する。
蓄積部としてキャパシタンス素子14a,14bを用いて積分器を構成することにより、容易に高速応答の積分器を構成することが可能となり振り分けられた電荷を適切に蓄積することができる。
また、積分器への入力は電流(電荷量)であるが、その出力は電圧であり、差動演算部9も電圧処理として構成されている。このため、(式8)を参考にして、第1積分器(8a)のキャパシタンス素子14aのキャパシタンス素子値をCとし、第2積分器(8b)のキャパシタンス素子14bのキャパシタンス素子値をCとすると、図2のタイミングを例にとると、第1,第2積分器(8a,8b)の出力は、
Figure 2007121116
となる。(式12A),(式12B)に示すように、第1,第2積分器(8a,8b)を構成するキャパシタンス素子14a,14bの容量値が異なると、差動演算結果は一定のオフセットをもつようになる。差動演算の結果を用いて距離を判定するため、オフセット電位の存在は誤差を生む要因となり好ましくない。
このため、第1,第2積分器(8a,8b)を構成するキャパシタンス素子14a,14bは同じ容量値である。さらに、両積分器の特性ズレも誤差を生む要因となるため、これらは同一半導体基板上に同様の構造で作製されていることにより理想的に特性差による誤差を低減できる。このとき、C=Cであるので、図7の出力電圧Voは、
Figure 2007121116
と表すことができ、(式3)の出力と等価となる。同様に、スイッチングのタイミングを図4や図6のように変更することにより、図7の構成を用いてそれぞれの効果を得ることが可能であるが、説明は重複するので省略する。以後の各実施形態においても同様にそれぞれの構成でスイッチングのタイミングを変更することによりそれぞれの差動演算結果が得られることは明らかであり、以後の実施形態においてこの説明は省略する。
上記第4実施形態の構成では、各積分器に蓄積される電荷は、信号光と背景光によるものが同時に蓄積される。このため、背景光が強い環境下では、差動演算結果は背景光の影響はないが、積分器の出力は大きく背景光の影響を受けることになる。つまり、差動演算部9の出力の大きさは背景光の強さに大きく左右されることとなり、積分器に用いるキャパシタンス素子の容量値を大きくする必要があるが、容量値を大きくすると積分器の応答が遅くなるので、結果的に測距精度を高くすることが困難である。このような課題を解決する構成を以下の実施形態に示す。
(第5実施形態)
図8はこの発明の第5実施形態の光学式測距装置の回路構成図であり、図8を用いてこの発明の第5実施形態の構成を説明する。
図8に示すように、カソードに電源電圧Vccが印加された第1受光素子26Aのアノードをスイッチ27の一方の入力端子に接続すると共に、アノードにグランドが接続された第2受光素子26Bのカソードをスイッチ27の他方の入力端子に接続する。上記スイッチ27の一方の出力端子をオペアンプ21の反転入力端子に接続し、オペアンプ21の出力端子と反転入力端子との間にキャパシタンス素子22を接続している。上記オペアンプ21の非反転入力端子を基準電位Vsに接続している。そして、上記オペアンプ21の出力端子から出力電圧Voを出力する。
図8において、上側を第1受光素子26Aとし、下側を第2受光素子26Bとする。これら第1,第2受光素子26A,26Bの受光面上に、信号光が適切な光学系により均等に照射される。スイッチ27は図2,図4,図6で示したタイミングで第1受光素子26Aのアノードと第2受光素子26Bのカソードに切り替えられる。スイッチ27が選択した受光素子の光電流は、第4実施形態と同様の構成の積分器において蓄積される。ここで、スイッチ27は、第1受光素子26Aのアノード端子と第2受光素子26Bのカソード端子にスイッチングされるため、図7に示すように、スイッチ27が第1受光素子26A側に接続されているときは、光電流Iは積分器に流入する方向に作用し、またスイッチ27が第2受光素子26B側に接続されているときは、光電流Iは積分器から流出する方向に作用する。第1,第2受光素子26A,26Bには均等に反射光が照射されているため、第1,第2受光素子26A,26Bの光電流値は等しく、その大きさIpを用いて以下のように表すことができる。
= Ip・f(t) ……… (式14A)
= Ip・g(t) ……… (式14B)
ここで、f(t)とg(t)はそれぞれIとIの波形(時間関数)を表している。
よって、積分器の出力(Vo)は、
Figure 2007121116
と表すことができる。図2,図4,図6においてスイッチ27が各端子に接続する持続時間(t)は同じであるため、(式15)は以下のように書き直すことができる。
Figure 2007121116
このように、上記第5実施形態の光学式測距装置によれば、キャパシタンス素子22を用いた積分器(21,22)おいて2つの経路の電気信号を蓄積しながら差動演算を行うため、部品点数を削減できると共に、上記差動演算の誤差を理想的になくすことができるため、さらに高精度の距離の測定が可能となる。
また、上記スイッチ27の切り替えにより、積分器(21,22)に作用させる電流の向きを所定のタイミングで反転させることにより差動演算の効果を得ることができ、一つの積分器で差動演算を行いつつ、さらに演算結果の信号成分を蓄積することができる。
また、図8の構成では、積分器に作用させる光電流の方向をスイッチングにより反転させているので、積分器一つで差動演算を実現しており、容量差や積分器の特性差は理想的に0とすることができる。
(第6実施形態)
図9はこの発明の第6実施形態の光学式測距装置の回路構成図であり、図9を用いてこの発明の第6実施形態の構成を説明する。ここで、第1カレントミラー回路33aは、1つの入力側端子と、その入力側端子に流れる電流と同じ値の電流が流れる2つの出力側端子とを備えた吐き出し型のカレントミラー回路であり、第2カレントミラー回路33bは、1つの入力側端子と、その入力側端子に流れる電流と同じ値の電流が流れる1つの出力側端子とを備えた吸い込み型のカレントミラー回路である。
図9に示すように、アノードにグランドが接続された受光素子36のカソードを、第1カレントミラー回路33aの入力側端子に接続する。上記第1カレントミラー回路33aの一方の出力側端子を第2カレントミラー回路33bの入力側端子に接続し、第1カレントミラー回路33aの他方の出力側端子をスイッチ37の一方の入力端子に接続し、スイッチ37の他方の入力端子を第2カレントミラー回路33bの出力側端子に接続している。上記スイッチ37の出力端子をオペアンプ31の反転入力端子に接続し、オペアンプ31の出力端子と反転入力端子との間にキャパシタンス素子32を接続している。上記オペアンプ31の非反転入力端子を基準電位Vsに接続している。そして、上記オペアンプ31の出力端子から出力電圧Voを出力する。
図9において、受光素子36で検出された光電流Iは吐き出し型の第1カレントミラー回路33aにより同じ電流値をもつ電流信号Iを2つ生成する。一方はスイッチ37の一方の端子にIを流し込み、もう一方は直接吸い込み型の第2カレントミラー回路33bへと流れ込み、第2カレントミラー回路33bはスイッチ37からIを吸い込む。第1,第2カレントミラー回路33a,33bで光電流を複製しているのでIとIの大きさは同じ(Ip)であり、スイッチ37より図示のように積分器に作用させる電流の向きを反転させることができるので、第5実施形態と同様に積分器の出力(Vo)は(式16)として表すことができる。
このように、上記第6実施形態の光学式測距装置によれば、キャパシタンス素子32を用いた積分器(31,32)おいて2つの経路の電気信号を蓄積しながら差動演算を行うため、部品点数を削減できると共に、上記差動演算の誤差を理想的になくすことができるため、さらに高精度の距離の測定が可能となる。
また、上記スイッチ37の切り替えにより、積分器(31,32)に作用させる電流の向きを所定のタイミングで反転させることにより差動演算の効果を得ることができ、一つの積分器で差動演算を行いつつ、さらに演算結果の信号成分を蓄積することができる。
この第6実施形態では、積分器、受光素子ともに一つのみ使用しているので、上記第4実施形態に関する両積分器間の特性差や上記第5実施形態に関する両受光素子間の照射ムラ等による出力差を理想的に0とすることができる。
(第7実施形態)
図10Aはこの発明の第7実施形態の光学式測距装置の回路構成図であり、図10Aを用いてこの発明の第7実施形態の構成を説明する。ここで、第1カレントミラー回路43aは、1つの入力側端子と、その入力側端子に流れる電流と同じ値の電流が流れる2つの出力側端子とを備えた吐き出し型のカレントミラー回路であり、第2カレントミラー回路43bは、1つの入力側端子と、その入力側端子に流れる電流と同じ値の電流が流れる2つの出力側端子とを備えた吸い込み型のカレントミラー回路である。
図10Aに示すように、定電流源44の負極側を第1カレントミラー回路43aの入力側端子に接続し、定電流源44の正極側を第2カレントミラー回路43bの入力側端子に接続している。そして、受光素子46のカソードを第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子に接続し、その第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子を、第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子に接続している。上記受光素子46のアノードを第2カレントミラー回路43bの一方の出力側端子に接続し、その第2カレントミラー回路43bの一方の端子を、第1カレントミラー回路43aの他方の出力側端子に接続している。上記第1カレントミラー回路43aの他方の出力側端子に接続された第1出力端子48aを、各スイッチ47a,47bの一方の入力端子に接続している。上記第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子に接続された第2出力端子48bを、各スイッチ47a,47bの他方の入力端子に接続している。上記スイッチ47aの出力端子をオペアンプ41の反転入力端子に接続し、オペアンプ41の出力端子と反転入力端子との間にキャパシタンス素子42を接続している。上記オペアンプ41の非反転入力端子を基準電位Vsに接続している。そして、上記オペアンプ41の出力端子から出力電圧Voを出力する。
図10Aにおいて、定電流源44は一定のDC電流Iを流し、この電流Iが吐き出し型の第1カレントミラー回路43aと吸い込み型の第2カレントミラー回路43bに夫々入力される。また、上記第1カレントミラー回路43aの両出力側端子に夫々接続された第1,第2出力端子48a,48bが、スイッチ47aにより後段の積分器(41,42)と所定のタイミング(図2,図4,図6参照)で接続される。上記第1カレントミラー回路43aの他方の出力側端子と第2カレントミラー回路43bの一方の出力側端子との間が第1経路であり、第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子と第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子との間が第2経路である。
また、図10Aに示すスイッチ47a,47bの切り替え状態では、第1出力端子48aが積分器(41,42)と接続されているときは、第2出力端子48bは負荷抵抗の一例としての抵抗Rを介して基準電位Vsに接続されて接地される。逆に、図10Bに示すスイッチ47a,47bの切り替え状態では、第2出力端子48bが積分器(41,42)と接続されているときは、第1出力端子48aは抵抗Rを介して基準電位Vsに接続されて接地される。後段の積分器(41,42)の構成は以前の第1〜第6実施形態と同じである。
上記第1経路,第2経路ともにカレントミラー回路で直結されているため、受光素子46で生成された光電流は、定電流源44からの電流差として第1,第2出力端子48a,48bに現れる。例えば、図10Aに示すスイッチ47a,47bの切り替え状態では、受光素子46で光電流Ipが生成されたとき、第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子から第1経路にIだけ流れ出た電流は、受光素子46のカソードでIpだけ分離して、(I−Ip)が第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子に向かう。ところが、第2カレントミラー回路43bの入力側端子には定電流源44と接続されているため、第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子には常に電流Iを吸い込むので、途中の第2出力端子48bと抵抗Rを介して光電流Ipに相当する電流が流れ込む。同様に、第1カレントミラー回路43aの他方の出力側端子から第2経路にIだけ流れ出た電流は、第1出力端子48aでIpだけ分離して、(I−Ip)が第2カレントミラー回路43bの一方の出力側端子に向かう一方、光電流Ipに相当する電流が第1出力端子48aを介してオペアンプ41の反転入力端子側へ流れ出す。
逆に、図10Bに示すスイッチ47a,47bを切り替えた場合は、受光素子46で光電流Ipが生成されたとき、第1カレントミラー回路43aの一方の出力側端子から第1経路にIだけ流れ出た電流は、受光素子46のカソードでIpだけ分離して、(I−Ip)が第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子に向かう。ところが、第2カレントミラー回路43bの入力側端子には定電流源44と接続されているため、第2カレントミラー回路43bの他方の出力側端子には常に電流Iを吸い込むので、途中の第2出力端子48bを介してオペアンプ41の反転入力端子側から光電流Ipに相当する電流が流れ込む。同様に、第1カレントミラー回路43aの他方の出力側端子から第2経路にIだけ流れ出た電流は、第1出力端子48aでIpだけ分離して、(I−Ip)が第2カレントミラー回路43bの一方の出力側端子に向かう一方、光電流Ipに相当する電流が第1出力端子48aと抵抗Rを介して流れ出す。
このようにして、積分器(41,42)に作用させる電流の向きをスイッチ47a,17bのタイミングによって反転させることができるため、積分器の出力(Vo)は第5実施形態、第6実施形態と同様に(式16)として表すことができる。
このように、上記第7実施形態の光学式測距装置によれば、キャパシタンス素子42を用いた積分器(41,42)において2つの経路の電気信号を蓄積しながら差動演算を行うため、部品点数を削減できると共に、上記差動演算の誤差を理想的になくすことができるため、さらに高精度の距離の測定が可能となる。
また、上記スイッチ47a,17bの切り替えにより、積分器(41,42)に作用させる電流の向きを所定のタイミングで反転させることにより差動演算の効果を得ることができ、一つの積分器で差動演算を行いつつ、さらに演算結果の信号成分を蓄積することができる。
この第7実施形態においては、第6実施形態と同様の効果を得ることができる上、定電流源44により常にIの電流が流れており、受光素子46の入力インピーダンスを低下させることができるので、第6実施形態に比べて高速応答が可能となる。このため、測距精度を格段に向上させることが可能となる。
(第8実施形態)
図11はこの発明の第7実施形態の光学式測距装置の受信器の要部の断面図であり、図11を用いてこの発明の第8実施形態の構成を説明する。
図11(a)において、点線で囲った部分は受光素子とスイッチおよび蓄積部の機能を併せ持った受信器の要部であり、P型半導体基板58上に、受光素子の一例としての受光部56となる第1N型拡散層が形成され、その受光部56の両側に所定の間隔をあけて第1,第2蓄積部50a,50bとなる第2N型拡散層が夫々形成されている。さらに、受光部56と第1蓄積部50aとの間および受光部56と第2蓄積部50bの間には、P型半導体基板58上にゲート酸化膜と電極により第1,第2スイッチの一例としてのゲート51a,51bが形成されている。この受光部56と蓄積部50a,50bおよびゲート51a,51bは、受光部19の中心線CLに対して断面が左右対称になっている。さらに、中心線CLを含む紙面に垂直な平面に対しても対象になっている。
また、第2N型拡散層からなる第1,第2蓄積部50a,50bの後段には差動演算部59があり、第1,第2蓄積部50a,50bで検出された信号の差が出力(Vo)される。上記第1,第2蓄積部50a,50bと差動演算部59で蓄積/差動演算部を構成している。
また、図11(b)は同図(a)中のXIB−XIB線に沿ったポテンシャル分布を示している。図11(b)において、hνは光子1個のもつエネルギーを表す(hはプランク定数、νは光の振動数)。
図11(b)に示すように、ゲート51aに電位を加えることによりゲート51a下部のポテンシャルが上昇し、受光部56の光キャリアは、ポテンシャルの階段に沿って図中左側に移動し、最も電位の高い蓄積部である第1蓄積部50aに蓄積される。ゲート51a,51bは図2,図4,図6で説明したスイッチに相当し、両ゲート51a,51bをこれらのタイミングで適切に切り替えることにより第1,第2蓄積部50a,50bに光キャリアが振り分けられる。そうして第1,第2蓄積部50a,50で蓄えられたキャリアは、その蓄積容量をCとすると、(式8)のように蓄積された電荷量に相当した電位として検出される。そして、差動演算部59は、第1,第2蓄積部50a,50bに蓄積された電荷量に相当した電位の差動演算結果を、(式4)や(式5)などで表される形で出力する。その後の処理は先述の通りであるのでここでは省略する。上記第1,第2蓄積部50a,50bは、積分器と同様の効果を有する。
ここで、受光部56で発生した光キャリアをゲート51a,51bで左右に振り分けるため、受光部56で発生したキャリアの移動に偏りがあっては(式3),(式4),(式5)の第1項と第2項が変化し、適切に背景光成分を除去できないばかりか距離の誤検出となってしまう。このため、受光部56で発生した光キャリアが均等に左右に振り分けられるように、受光部56と第1,第2蓄積部50a,50bおよびゲート51a,51bは左右対称となっている。
上記第8実施形態の光学式測距装置によれば、受光部56とゲート51a,51bおよび第1,第2蓄積部50a,50bが、受光素子の中心軸に対して左右対称であるので、第1,第2蓄積部50a,50bに偏りがなく電荷が蓄積されるため、測距精度が向上すると共に、差動演算により背景光を効果的に除去することができる。
以上の第1〜第8実施形態において、上述したように光学式測距装置として数mの測距範囲でcmレベルの分解能を有するには、変調信号として数十nsecレベル、つまりMHz以上の応答を有する発光素子が必要である。LEDやLDはこのような高速応答も可能であり、さらに小型で安価に製造できるため、この発明の光学式測距装置の発光素子として好適である。LED(発光ダイオード)はその光束が発散するため比較的近距離用途に適しており、LD(レーザダイオード)はコリメート光を出射でき、光ビームを高エネルギー密度で遠くの測定対象物に照射できるため、遠距離用途に適しているが、この棲み分けに限ったものではない。上述のような背景光対策を施した光学式測距装置でもSNを向上させるために、日中の屋外での使用の場合はできるだけ信号光が強い方がよく、近距離用途でもLDの方が好ましい場合もある。
さらに、発光素子から出射した光ビームを1次元に走査するスキャン機構を用いることによって、その走査角と測定した測距値を用いて2次元画像を得ることが可能となる。同様に、光ビームを2次元に走査するスキャン機構を用いることにより、3次元の距離画像を得ることが可能となる。
図1はこの発明の第1実施形態の光学式測距装置の構成を示すブロック図である。 図2は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。 図3はこの発明の第2実施形態の光学式測距装置のブロック図である。 図4は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。 図5はこの発明の第3実施形態の光学式測距装置のブロック図である。 図6は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。 図7はこの発明の第4実施形態の光学式測距装置の一部の構成を示す回路構成図である。 図8はこの発明の第5実施形態の光学式測距装置の一部の構成を示す回路構成図である。 図9はこの発明の第6実施形態の光学式測距装置の一部の構成を示す回路構成図である。 図10Aはこの発明の第7実施形態の光学式測距装置の一部の構成を示す回路構成図である。 図10Bは上記光学式測距装置の動作を説明するための回路構成図である。 図11(a)はこの発明の第8実施形態の光学式測距装置の受信器の要部の断面図であり、図11(b)は図11(a)のXIB−XIB線に沿ったポテンシャル分布を示す図である。 図12は従来の光学式測距装置の要部の構成を示す模式断面図である。 図13は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。 図14は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。 図15は上記光学式測距装置の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…送信器
2…受信器
3…信号処理部
4…発光素子
5…変調信号発生器
6,26A,26B,36,46…受光素子
6A…第1受光素子
6B…第2受光素子
7,27,37,47a,47b…スイッチ
7A…第1スイッチ
7B…第2スイッチ
8a,50a…第1蓄積部
8b,50b…第2蓄積部
8c…第3蓄積部
8d…第4蓄積部
9,59…差動演算部
9A…第1差動演算部
9B…第2差動演算部
10…距離判定部
11…光ビーム
12…測定対象物
13a,13b,21,31,41…オペアンプ
14a,14b,22,32,42…キャパシタンス素子
33a43a…第1カレントミラー回路
33b,43b…第2カレントミラー回路
44…定電流回路
48a…第1出力端子
48b…第2出力端子
51a,51b…ゲート
56…受光部
58…P型半導体基板

Claims (25)

  1. 光を送信してから測定対象物で反射した光を受信するまでの走行時間を測定して上記測定対象物までの距離を検出する光学式測距装置であって、
    所定の繰り返し周波数を有する変調信号に同期した光信号を出射する発光素子と、
    上記発光素子からの上記光信号が上記測定対象物で反射して、その反射した上記光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
    上記受光素子からの上記電気信号を所定のタイミングで少なくとも2つの経路に切り替えるスイッチと、
    上記スイッチにより切り替えられた上記電気信号を夫々蓄積し、その蓄積された上記電気信号の差動演算を行う蓄積/差動演算部と、
    上記蓄積/差動演算部の差動演算結果に基づいて上記測定対象物までの距離を判定する距離判定部と
    を備えたことを特徴とする光学式測距装置。
  2. 請求項1に記載の光学式測距装置において、
    上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を有し、
    上記積分器により上記電気信号を蓄積することを特徴とする光学式測距装置。
  3. 請求項2に記載の光学式測距装置において、
    上記スイッチは、第1経路および第2経路を切り替え、
    上記蓄積/差動演算部の上記積分器は、上記第1経路に接続された第1積分器と、上記第2経路に接続された第2積分器であり、
    上記蓄積/差動演算部は、上記第1積分器の出力と上記第2積分器の出力との差動演算を行うことを特徴とする光学式測距装置。
  4. 請求項3に記載の光学式測距装置において、
    上記第1積分器および上記第2積分器に用いられるキャパシタンス素子の容量値が略同じであることを特徴とする光学式測距装置。
  5. 請求項3に記載の光学式測距装置において、
    少なくとも上記受光素子と上記第1積分器および上記第2積分器が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする光学式測距装置。
  6. 請求項1に記載の光学式測距装置において、
    上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を有し、
    上記積分器により上記電気信号を蓄積しながら差動演算を行うことを特徴とする光学式測距装置。
  7. 請求項6に記載の光学式測距装置において、
    上記受光素子で検出された光電流を上記スイッチにより切り替えて、上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に入力される上記光電流の流れる方向を逆転させることによって差動演算を行うことを特徴とする光学式測距装置。
  8. 請求項7に記載の光学式測距装置において、
    上記受光素子は、カソードが電源に接続された第1受光素子と、アノードが基準電位に接続された第2受光素子であり、
    上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1受光素子のアノードを上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に接続する一方、上記第2受光素子のカソードを上記蓄積/差動演算部の上記積分器の入力端子に接続することを特徴とする光学式測距装置。
  9. 請求項8に記載の光学式測距装置において、
    上記第1受光素子および上記第2受光素子が、同一構造でかつ同一サイズであることを特徴とする光学式測距装置。
  10. 請求項8に記載の光学式測距装置において、
    少なくとも上記第1受光素子および上記第2受光素子が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする光学式測距装置。
  11. 請求項7に記載の光学式測距装置において、
    上記受光素子に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吐き出し型の第1カレントミラー回路と、
    上記第1カレントミラー回路により生成された2つの電流の一方が入力され、その電流と同じ大きさの電流を生成する吸い込み型の第2カレントミラー回路と
    を備え、
    上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1カレントミラー回路により生成された電流の他方を上記積分器の入力端子に入力するか、または、上記第2カレントミラー回路により生成された電流を上記積分器の入力端子に入力するかを切り替えることを特徴とする光学式測距装置。
  12. 請求項7に記載の光学式測距装置において、
    定電流源と、
    上記定電流源に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吐き出し型の第1カレントミラー回路と、
    上記定電流源に流れる電流と同じ大きさの電流を2つ生成する吸い込み型の第2カレントミラー回路と
    を備え、
    上記第1受光素子のアノードを上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子に接続し、上記第1受光素子のカソードを上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子に接続し、
    上記スイッチは、上記所定のタイミングで、上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を上記積分器の入力端子に入力して上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を抵抗負荷に接続するか、または、上記第1カレントミラー回路の他方の出力側端子を上記積分器の入力端子に入力して上記第1カレントミラー回路の一方の出力側端子を抵抗負荷に接続するかを切り替えることを特徴とする光学式測距装置。
  13. 請求項1に記載の光学式測距装置において、
    上記スイッチは、第1スイッチおよび第2スイッチであり、
    上記蓄積/差動演算部は、第1蓄積部および第2蓄積部を有し、
    上記受光素子と第1スイッチおよび第2スイッチは隣接して配置され、
    上記第1蓄積部は上記第1スイッチに隣接して配置され、
    上記第2蓄積部は上記第2スイッチに隣接して配置され、
    上記蓄積/差動演算部は、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部に蓄積された信号の差動演算を行い、
    少なくとも上記受光素子、上記第1スイッチ、上記第2スイッチ、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部は、同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする光学式測距装置。
  14. 請求項13に記載の光学式測距装置において、
    上記受光素子、上記第1スイッチ、上記第2スイッチ、上記第1蓄積部および上記第2蓄積部が、上記受光素子の中心線に対して左右対称であることを特徴とする光学式測距装置。
  15. 請求項1に記載の光学式測距装置において、
    上記受光素子と、上記スイッチと、上記蓄積/差動演算部とを有するユニットを2つ備えたことを特徴とする光学式測距装置。
  16. 請求項15に記載の光学式測距装置において、
    上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
    上記距離判定部は、上記第1ユニットの出力と上記第2ユニットの出力との比を計算し、その比に基づいて上記測定対象物までの距離を判定することを特徴とする光学式測距装置。
  17. 請求項15に記載の光学式測距装置において、
    上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
    上記第1ユニットのスイッチング時間をTとするとき、上記第2ユニットのスイッチング時間が2T以上であることを特徴とする光学式測距装置。
  18. 請求項1に記載の光学式測距装置において、
    上記スイッチを駆動するスイッチング信号は、スイッチング時間Tで駆動する第1蓄積時間帯とスイッチング時間2T以上で駆動する第2蓄積時間帯で変化することを特徴とする光学式測距装置。
  19. 請求項17に記載の光学式測距装置において、
    上記変調信号がパルス波であることを特徴とする光学式測距装置。
  20. 請求項16に記載の光学式測距装置において、
    上記第1ユニットおよび上記第2ユニットのスイッチング時間は略同一であり、
    上記変調信号は正弦波信号を含むことを特徴とする光学式測距装置。
  21. 請求項15に記載の光学式測距装置において、
    上記ユニットの2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
    上記第1,第2ユニットの上記蓄積/差動演算部は、キャパシタンス素子を用いた積分器を夫々有し、
    上記第1ユニットの上記蓄積/差動演算部の上記積分器に用いられるキャパシタンス素子と、上記第2ユニットの上記蓄積/差動演算部の上記積分器に用いられるキャパシタンス素子の容量値が略同一であることを特徴とする光学式測距装置。
  22. 請求項15に記載の光学式測距装置において、
    上記ユニットの少なくとも2つが第1ユニットおよび第2ユニットであって、
    上記第1ユニットと上記第2ユニットが同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする光学式測距装置。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1つに記載の光学式測距装置において、
    上記発光素子が発光ダイオードであることを特徴とする光学式測距装置。
  24. 請求項1乃至22のいずれか1つに記載の光学式測距装置において、
    上記発光素子がレーザーダイオードであることを特徴とする光学式測距装置。
  25. 請求項1乃至24のいずれか1つに記載の光学式測距装置において、
    上記発光素子から出射される光ビームをスキャンするスキャン機構を備えたことを特徴とする光学式測距装置。
JP2005313784A 2005-10-28 2005-10-28 光学式測距装置 Withdrawn JP2007121116A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005313784A JP2007121116A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 光学式測距装置
US11/589,224 US7417718B2 (en) 2005-10-28 2006-10-30 Optical distance measuring apparatus
CN 200610064049 CN1991407A (zh) 2005-10-28 2006-10-30 光学式测距装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005313784A JP2007121116A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 光学式測距装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007121116A true JP2007121116A (ja) 2007-05-17

Family

ID=38145121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005313784A Withdrawn JP2007121116A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 光学式測距装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2007121116A (ja)
CN (1) CN1991407A (ja)

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002680A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Shimadzu Corp 電界又は磁気の測定方法
WO2010100846A1 (ja) * 2009-03-05 2010-09-10 パナソニック株式会社 距離測定装置、距離測定方法、プログラムおよび集積回路
JP2010223916A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用レーダ装置
JP2011022089A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Panasonic Electric Works Co Ltd 空間情報検出装置
JP2011022088A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Panasonic Electric Works Co Ltd 空間情報検出装置
JP2011506979A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 レッダーテック インコーポレイテッド 検出及び測距方法及びシステム
JP2011520116A (ja) * 2008-05-09 2011-07-14 フリーイェ・ユニヴェルシテイト・ブリュッセル バックグランド放射光の抑制に有利なtof領域
JP2012215480A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 測距システム
JP2012215481A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 測距システム
US8600656B2 (en) 2007-06-18 2013-12-03 Leddartech Inc. Lighting system with driver assistance capabilities
US8723689B2 (en) 2007-12-21 2014-05-13 Leddartech Inc. Parking management system and method using lighting system
WO2014119241A1 (ja) * 2013-01-31 2014-08-07 パナソニック株式会社 測距方法および測距システム
US8842182B2 (en) 2009-12-22 2014-09-23 Leddartech Inc. Active 3D monitoring system for traffic detection
WO2014181619A1 (ja) * 2013-05-10 2014-11-13 国立大学法人静岡大学 距離計測装置
US8908159B2 (en) 2011-05-11 2014-12-09 Leddartech Inc. Multiple-field-of-view scannerless optical rangefinder in high ambient background light
WO2015030107A1 (ja) * 2013-09-02 2015-03-05 株式会社メガチップス 距離測定装置
JP2015049146A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 株式会社メガチップス 距離測定装置
US9235988B2 (en) 2012-03-02 2016-01-12 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
JP2016024234A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 キヤノン株式会社 撮像装置
WO2016075945A1 (ja) * 2014-11-14 2016-05-19 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
JP2016095234A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
JP2016099233A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
US9378640B2 (en) 2011-06-17 2016-06-28 Leddartech Inc. System and method for traffic side detection and characterization
WO2017022152A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距撮像装置、及び、固体撮像装置
US9927516B2 (en) 2014-02-28 2018-03-27 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Distance measuring apparatus and distance measuring method
JPWO2016189808A1 (ja) * 2015-05-28 2018-03-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距撮像装置及び固体撮像素子
JP2018080997A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社リコー 距離測定装置及び距離測定方法
USRE46930E1 (en) 2007-12-21 2018-07-03 Leddartech Inc. Distance detection method and system
US10488492B2 (en) 2014-09-09 2019-11-26 Leddarttech Inc. Discretization of detection zone
CN110895330A (zh) * 2018-09-11 2020-03-20 罗姆股份有限公司 接近传感器
US11402510B2 (en) 2020-07-21 2022-08-02 Leddartech Inc. Systems and methods for wide-angle LiDAR using non-uniform magnification optics
US11422266B2 (en) 2020-07-21 2022-08-23 Leddartech Inc. Beam-steering devices and methods for LIDAR applications
US11567179B2 (en) 2020-07-21 2023-01-31 Leddartech Inc. Beam-steering device particularly for LIDAR systems

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101482619B (zh) * 2008-01-08 2012-07-25 亚洲光学股份有限公司 距离测量方法及距离测量***
CN102027388B (zh) * 2008-04-11 2013-08-28 瑞士联邦理工大学,洛桑(Epfl) 采用显示器作为照明源的基于飞行时间的成像***
WO2014061512A1 (ja) * 2012-10-18 2014-04-24 シャープ株式会社 光センサおよび電子機器
JP6280002B2 (ja) * 2014-08-22 2018-02-14 浜松ホトニクス株式会社 測距方法及び測距装置
CN106443696A (zh) * 2015-08-07 2017-02-22 中兴通讯股份有限公司 一种实现测距的方法和装置
JPWO2017130996A1 (ja) * 2016-01-29 2018-06-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 距離測定装置
JP6673084B2 (ja) * 2016-08-01 2020-03-25 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
CN107024179A (zh) * 2017-03-30 2017-08-08 江苏昂德光电科技有限公司 一种非接触式远程光纤位移测量装置及其测量方法
JP7198507B2 (ja) * 2017-08-08 2023-01-04 国立大学法人静岡大学 距離画像測定装置及び距離画像測定方法
JP6914158B2 (ja) * 2017-09-25 2021-08-04 シャープ株式会社 測距センサ
JP7253556B2 (ja) * 2017-12-15 2023-04-06 ゼノマティクス・ナムローゼ・フエンノートシャップ 物体までの距離を測定するためのシステムおよび方法
CN110603457A (zh) * 2018-04-12 2019-12-20 深圳市汇顶科技股份有限公司 影像传感***及电子装置
CN112639513A (zh) * 2018-07-02 2021-04-09 布鲁克曼科技株式会社 测距装置、照相机、检查调整装置、测距装置的驱动调整方法及检查调整方法
CN112114322A (zh) * 2019-06-21 2020-12-22 广州印芯半导体技术有限公司 飞时测距装置及飞时测距方法

Cited By (53)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8600656B2 (en) 2007-06-18 2013-12-03 Leddartech Inc. Lighting system with driver assistance capabilities
JP2009002680A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Shimadzu Corp 電界又は磁気の測定方法
USRE46930E1 (en) 2007-12-21 2018-07-03 Leddartech Inc. Distance detection method and system
USRE49342E1 (en) 2007-12-21 2022-12-20 Leddartech Inc. Distance detection method and system
USRE49950E1 (en) 2007-12-21 2024-04-30 Leddartech Inc. Distance detection method and system
JP2011506979A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 レッダーテック インコーポレイテッド 検出及び測距方法及びシステム
JP2016183974A (ja) * 2007-12-21 2016-10-20 レッダーテック インコーポレイテッド 検出及び測距方法及びシステム
US8723689B2 (en) 2007-12-21 2014-05-13 Leddartech Inc. Parking management system and method using lighting system
US8619241B2 (en) 2007-12-21 2013-12-31 Leddartech Inc. Distance detection method and system
JP2011520116A (ja) * 2008-05-09 2011-07-14 フリーイェ・ユニヴェルシテイト・ブリュッセル バックグランド放射光の抑制に有利なtof領域
US8648998B2 (en) 2008-05-09 2014-02-11 Softkinetic Sensors Nv TOF range finding with background radiation suppression
JPWO2010100846A1 (ja) * 2009-03-05 2012-09-06 パナソニック株式会社 距離測定装置、距離測定方法、プログラムおよび集積回路
JP5584196B2 (ja) * 2009-03-05 2014-09-03 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 距離測定装置、距離測定方法、プログラムおよび集積回路
WO2010100846A1 (ja) * 2009-03-05 2010-09-10 パナソニック株式会社 距離測定装置、距離測定方法、プログラムおよび集積回路
US8531651B2 (en) 2009-03-05 2013-09-10 Panasonic Corporation Distance measuring device, distance measuring method, program, and integrated circuit
JP2010223916A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用レーダ装置
JP2011022089A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Panasonic Electric Works Co Ltd 空間情報検出装置
JP2011022088A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Panasonic Electric Works Co Ltd 空間情報検出装置
US8842182B2 (en) 2009-12-22 2014-09-23 Leddartech Inc. Active 3D monitoring system for traffic detection
JP2012215480A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 測距システム
JP2012215481A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 測距システム
US8908159B2 (en) 2011-05-11 2014-12-09 Leddartech Inc. Multiple-field-of-view scannerless optical rangefinder in high ambient background light
USRE48763E1 (en) 2011-05-11 2021-10-05 Leddartech Inc. Multiple-field-of-view scannerless optical rangefinder in high ambient background light
USRE47134E1 (en) 2011-05-11 2018-11-20 Leddartech Inc. Multiple-field-of-view scannerless optical rangefinder in high ambient background light
US9378640B2 (en) 2011-06-17 2016-06-28 Leddartech Inc. System and method for traffic side detection and characterization
USRE48914E1 (en) 2012-03-02 2022-02-01 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
US9235988B2 (en) 2012-03-02 2016-01-12 Leddartech Inc. System and method for multipurpose traffic detection and characterization
WO2014119241A1 (ja) * 2013-01-31 2014-08-07 パナソニック株式会社 測距方法および測距システム
US9778361B2 (en) 2013-01-31 2017-10-03 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Distance measuring method and distance measuring system
US10132927B2 (en) 2013-05-10 2018-11-20 National University Corporation Shizuoka University Distance measurement device
JPWO2014181619A1 (ja) * 2013-05-10 2017-02-23 国立大学法人静岡大学 距離計測装置
WO2014181619A1 (ja) * 2013-05-10 2014-11-13 国立大学法人静岡大学 距離計測装置
JP2015049148A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 株式会社メガチップス 距離測定装置
WO2015030107A1 (ja) * 2013-09-02 2015-03-05 株式会社メガチップス 距離測定装置
JP2015049146A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 株式会社メガチップス 距離測定装置
US9927516B2 (en) 2014-02-28 2018-03-27 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Distance measuring apparatus and distance measuring method
JP2016024234A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 キヤノン株式会社 撮像装置
US10488492B2 (en) 2014-09-09 2019-11-26 Leddarttech Inc. Discretization of detection zone
JP2016095234A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
WO2016075945A1 (ja) * 2014-11-14 2016-05-19 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
JP2016099233A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 株式会社デンソー 光飛行型測距装置
JPWO2016189808A1 (ja) * 2015-05-28 2018-03-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距撮像装置及び固体撮像素子
JPWO2017022152A1 (ja) * 2015-07-31 2018-05-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距撮像装置、及び、固体撮像装置
WO2017022152A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 測距撮像装置、及び、固体撮像装置
JP2018080997A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社リコー 距離測定装置及び距離測定方法
CN110895330A (zh) * 2018-09-11 2020-03-20 罗姆股份有限公司 接近传感器
US11940533B2 (en) * 2018-09-11 2024-03-26 Rohm Co., Ltd. Proximity sensor including light shielding walls
US11402510B2 (en) 2020-07-21 2022-08-02 Leddartech Inc. Systems and methods for wide-angle LiDAR using non-uniform magnification optics
US11422266B2 (en) 2020-07-21 2022-08-23 Leddartech Inc. Beam-steering devices and methods for LIDAR applications
US11474253B2 (en) 2020-07-21 2022-10-18 Leddartech Inc. Beam-steering devices and methods for LIDAR applications
US11543533B2 (en) 2020-07-21 2023-01-03 Leddartech Inc. Systems and methods for wide-angle LiDAR using non-uniform magnification optics
US11567179B2 (en) 2020-07-21 2023-01-31 Leddartech Inc. Beam-steering device particularly for LIDAR systems
US11828853B2 (en) 2020-07-21 2023-11-28 Leddartech Inc. Beam-steering device particularly for LIDAR systems

Also Published As

Publication number Publication date
CN1991407A (zh) 2007-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007121116A (ja) 光学式測距装置
US7417718B2 (en) Optical distance measuring apparatus
US11965988B2 (en) Multiplexed multichannel photodetector
JP6766815B2 (ja) 補正装置、補正方法および測距装置
US8976338B2 (en) Range sensor and range image sensor
US20190285753A1 (en) Laser sensor for particle detection
US20020084430A1 (en) Methods for CMOS-compatible three-dimensional image sensing using quantum efficiency modulation
JP2019052978A (ja) 距離計測装置
JP2007132848A (ja) 光学式測距装置
KR20130045833A (ko) 거리 화상 센서
JP6265346B2 (ja) 距離計測装置
JP4533582B2 (ja) 量子効率変調を用いたcmosコンパチブルの三次元イメージセンシングのためのシステム
US11442169B2 (en) Distance-image-measuring apparatus and distance-image-measuring method
US9494688B2 (en) Range sensor and range image sensor
US11953597B2 (en) Distance sensor, distance measurement device, and image sensor
JP2006308357A (ja) 光学式距離測定装置および電子機器
JP2007232687A (ja) 光学式測距装置
JP5171157B2 (ja) 測距装置
JP7434128B2 (ja) 距離計測装置
US12007482B2 (en) Optical proximity sensor and corresponding method of operation
US9053998B2 (en) Range sensor and range image sensor
JP2007212157A (ja) 光学式測距装置
JP2020106350A (ja) 投受光装置、投受光方法、プログラム及び記録媒体
JP7488799B2 (ja) 光検出装置、電子装置及び光検出方法
US20220075037A1 (en) Light detector and distance measurement device

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080131