JP2007090287A - 造水装置および造水方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】藻類や植物プランクトン由来の膜のファウリングを防止するとともに、動力費を大幅に削減できることが可能な造水装置および造水方法を提供する。
【解決手段】原水が供給される原水供給ラインと、空気を加圧溶解させた水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する供給手段と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とが混合されてなる被処理水を膜ろ過処理する分離膜が浸漬設置された浸漬槽とを備えた造水装置であって、前記原水中のクロロフィルaの濃度を検出する検出手段を有するとともに、前記検出手段で検出されたクロロフィルaの濃度に応じて、前記供給手段から供給される水中への空気の溶解量を制御する制御手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加圧溶解手段および浸漬膜モジュールおよびクロロフィルaの濃度を検出する検出手段を用いた造水装置および造水方法に関する。さらに詳しくは、原水供給ラインより原水を供給する工程と、微細気泡を発生させるために空気を加圧溶解した水を原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する工程と、原水と空気を加圧溶解させた水とを混合した被処理水を浸漬槽に浸漬設置された分離膜で膜ろ過処理する工程とを有し、原水中のクロロフィルaの濃度を、例えばIn−Vino蛍光光度法を用いて検出することによって、原水中の藻類や植物プランクトンの現存量を簡便に高感度に把握し、原水中のクロロフィルaの濃度に応じて空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を制御することによって、藻類や植物プランクトン由来の膜のファウリングを防止するとともに、動力費を大幅に削減できる造水装置および造水方法に関する。
近年、上下水道や廃水処理等の水処理用途において原水中の不純物を分離除去して清澄な水に変換する膜ろ過法の普及が進んでいる。膜の除去対象物質は、膜の種類によって異なるが、精密ろ過膜や限外ろ過膜の場合は、一般的に懸濁物質、細菌、原虫、コロイド物質等が挙げられる。
膜ろ過運転を行う場合、膜ろ過水量に伴って、膜表面や膜細孔内に有機物と無機物の付着量が増大していき、ろ過水量の低下あるいは膜差圧の上昇が問題となってくる。湖沼水やダムによって一時貯留された河川水や下水二次処理水等を処理する場合、特に問題となっているのが、富栄養化による藻類や植物プランクトンの増殖である。これらは一度膜に付着してしまうと逆流洗浄やエアースクラビング等の物理洗浄ではなかなか剥離できず、膜のファウリング原因物質の中でも非常に厄介であり、水道水の異臭味原因物質を産生するものもあることから、浄水処理への障害となっているのが一般的である。
対症療法的な対策として、硫酸銅の使用や前塩素処理の導入を行っている。しかし、硫酸銅の使用は、藻類以外の生物も対象としてしまうこと、死骸の急激な増加によって酸素要求量が大きくなり、臭気物質や毒性物質を産生すること、銅が底泥に蓄積することなどの問題を抱えている。また、前塩素処理では、トリハロメタンなどの有毒な消毒副生成物が問題となっている。
かかる問題を解決するため、例えば特許文献1で開示されているように、原水と加圧溶解で空気を供給した水とを混合し、加圧浮上分離槽で粒子を浮上分離除去した後に、膜ろ過処理を行う方法が挙げられる。
この加圧浮上分離法は、水との密度差が少ない粒子や、粒子径の小さい粒子に対して有効であり、粒子に微細な気泡を付着させて見かけ密度を小さくして浮力を与えることにより、容易に浮力分離除去が可能である。十分な空気の存在下で、空気がほとんど飽和状態になるまで加圧し、空気を溶存させた加圧水を加圧浮上分離槽中で大気圧に開放すれば多量の微細気泡が発生する。この微細気泡の付着によって藻類や植物プランクトンなどが浮上分離除去される。
ところが、この加圧浮上分離法は加圧水製造用ポンプの動力費が大きいことから、原水中の藻類や植物プランクトンの数が少なく膜のファウリングが起こりにくい時期においても加圧浮上分離法の運転を継続するのは、大いに造水コスト高であった。さらに藻類や植物プランクトンの数は、日変動や季節変動が大きく、水温変化等の環境要因によって突然変動する場合があるため、予測は困難であり、測定を頻繁に行う必要があった。ところが、藻類や植物プランクトンの数は、原水をフィルターや遠心分離で濃縮した後、濃縮水を顕微鏡で計測するので、時間と労力がかかって常時監視することは困難なため、厳密な原水水質の管理は困難であった。
特開平10−109091号公報
本発明は、従来技術の上述した問題点を解決し、膜のファウリング原因物質の一つである原水中の藻類や植物プランクトンの数が原水中のクロロフィルaの濃度で代替可能であることを見いだし、さらに原水中のクロロフィルaの濃度を、例えばIn−Vino蛍光光度法を用いて検出することで、原水中の藻類や植物プランクトンの現存量を簡便に高感度に把握し、原水中のクロロフィルaの濃度に応じて、加圧水製造用ポンプの回転数をインバータで制御し、空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を制御することによって、藻類や植物プランクトン由来の膜のファウリングを防止するとともに、動力費を大幅に削減できる造水装置および造水方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。
すなわち、原水が供給される原水供給ラインと、空気を加圧溶解させた水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する供給手段と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とが混合されてなる被処理水を膜ろ過処理する分離膜が浸漬設置された浸漬槽とを備えた造水装置であって、該造水装置は、前記原水中のクロロフィルaの濃度を検出する検出手段を有するとともに、前記検出手段で検出されたクロロフィルaの濃度に応じて、前記供給手段から供給される水中への空気の溶解量を制御する制御手段を有することを特徴とする造水装置である。
このとき、高濃度の濁質が含まれている原水の場合、加圧浮上処理を行っているものの、浸漬槽内の浸漬膜モジュール付近には濁質が浮遊し、膜に高負荷がかかり、ファウリングが起こる懸念があるため、前記浸漬槽の前段にさらに加圧浮上分離槽を備えており、前記被処理水が前記加圧浮上分離槽に供給され、前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水が前記浸漬槽に供給されるように構成されていることが好ましい。
そして、原水中の藻類や植物プランクトンの浮上を促進させ、処理効率を高めるため、あらかじめ前記原水に凝集剤を注入して混合撹拌する凝集処理手段を備えていることが好ましく、高濃度の濁質が含まれている原水を、空気を加圧溶解して用いる水として利用する場合、加圧ポンプが故障する可能性があるので、前記浸漬槽に浸漬設置された分離膜でろ過された膜ろ過水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する環流手段を備えていること、あるいは前記浸漬槽あるいは前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する環流手段を備えていることが好ましい。
さらに、原水中の藻類や植物プランクトンの現存量を簡便に高感度に把握できることから、原水中のクロロフィルaの濃度を検出する検出手段がIn−Vino蛍光光度法によるものであることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも、原水供給ラインより原水を供給する工程と、微細気泡を発生させるために空気を加圧溶解した水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する工程と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とを混合した被処理水を浸漬槽に浸漬設置された分離膜で膜ろ過処理する工程とを有する造水方法であって、前記原水中のクロロフィルaの濃度を検出し、検出したクロロフィルaの濃度に応じて、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を制御する工程を有することを特徴とする造水方法である。
このとき、前記浸漬槽の前段にさらに加圧浮上分離槽を備えており、前記被処理水を前記加圧浮上分離槽に供給し、加圧浮上処理した後の水を前記浸漬槽に供給する工程を有することが好ましい。
そして、前記原水にあらかじめ凝集剤を注入して混合撹拌する工程を有することや、前記浸漬槽に浸漬設置された分離膜でろ過された膜ろ過水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用すること、あるいは前記浸漬槽あるいは前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用することが好ましい。
さらに、検出したクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より高くなった場合に、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を増加させることや、検出したクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より低くなった場合に、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を低減させることが好ましい。
本発明は、原水が供給される原水供給ラインと、空気を加圧溶解させた水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する供給手段と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とが混合されてなる被処理水を膜ろ過処理する分離膜が浸漬設置された浸漬槽とを備えた造水装置であって、前記原水中のクロロフィルaの濃度を、例えばIn−Vino蛍光光度法を用いて検出することで、原水中の藻類や植物プランクトンの現存量を簡便に高感度に把握し、検出したクロロフィルaの濃度に応じて、加圧ポンプの回転数をインバーターで制御し、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を制御することによって、藻類や植物プランクトン由来の膜のファウリングを防止するとともに、動力費を大幅に削減できる。
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明が以下の実施態様に限定されるものではない。
図1は、本発明に好ましく用いられる造水装置の一実施態様を示す概略フロー図である。本発明の造水装置は、例えば、図1に示すように、原水のクロロフィルaの濃度を検出するクロロフィルa検出器1と、原水中の藻類、植物プランクトン、濁質等を凝集反応させる凝集タンク2と、原水に凝集剤を注入する凝集剤注入装置3と、原水と凝集剤を混合撹拌させる攪拌機4と、加圧と移送を行う加圧ポンプ5と、クロロフィルa検出器1からの出力に応じて加圧ポンプ5の回転数を制御するインバーター6と、空気を供給するコンプレッサー7と、加圧ポンプ5から吐出される水とコンプレッサー7から供給される空気とを混合するエジェクター8と、空気を加圧溶解させ、溶解しきれなかった空気を大気中に排出する加圧タンク9と、空気を加圧溶解させた水の流量を制御する定流量弁10と、加圧浮上分離槽としての機能も有する浸漬槽11と、浸漬槽11内に浸漬している浸漬膜モジュール12と、浸漬膜モジュール12の分離膜でろ過された膜ろ過水を貯留する膜ろ過水タンク13とが設けられている。
ここで、本発明における原水のクロロフィルaの濃度を検出するクロロフィルa検出器1としては、生きた植物プランクトンの内部のクロロフィルを直接計測できるIn−Vino蛍光光度法を用いることが好ましい。従来の抽出クロロフィル測定は、試料水をフィルタでろ過後、フィルタに残った植物プランクトンの細胞を破壊し、クロロフィルaを有機溶媒で抽出してから、吸光光度法やHPLCで測定する方法であり、時間と労力がかかって常時監視することは困難であるが、この方法はろ過、破砕、抽出操作を必要とせず、試料水をそのまま分析することができるため、現場測定および連続測定が可能である。波長420〜500nm程度の励起光を試料水にあて、そこから放出された波長670〜690nm程度の放射光を検出する。
原水に凝集剤を注入するための凝集剤注入装置3は、凝集剤貯留タンク、凝集剤注入ポンプ、配管等から構成されている。使用する凝集剤は、硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等があるが、いずれでも構わない。凝集剤貯留タンク、凝集剤注入ポンプおよび配管の材質は、耐食性に優れたFRP、塩化ビニル、ポリエチレン、テフロン(登録商標)等の樹脂系が好ましい。また、原水のpHが恒常的あるいは一時的に高すぎるあるいは低すぎる場合には、最適凝集領域になるように酸剤あるいはアルカリ剤でpHを調整したほうが好ましい。
加圧ポンプ5は、渦巻きポンプや渦流ポンプ等500kPa程度までの加圧が可能であれば、いずれでも構わなく、加圧タンク9は、耐圧性に優れた鋼板製が好ましい。
膜モジュール12は、膜モジュールや中空糸膜モジュール等があるが、いずれでも構わない。また、モジュールを構成する分離膜としては、所望の処理水の水質や水量によって、MF膜(精密濾過膜)を用いたり、UF膜(限外濾過膜)を用いたり、あるいは両者を併用したりする。例えば、濁質成分、大腸菌、クリプトスポリジウム等を除去したい場合はMF膜でもUF膜のどちらを用いても構わないが、ウィルスや高分子有機物等も除去したい場合は、UF膜を用いるのが好ましい。
上述の造水装置において、造水は次のように実施される。
まず、湖沼水、河川水、下水二次処理水等の原水は、凝集タンク2に流入して、攪拌機4によって凝集剤注入装置3から注入された凝集剤と混合撹拌し、凝集反応する。この時、原水中の藻類や植物プランクトン等は凝集剤と結合して、フロックを生成するので、その後の加圧浮上処理において、浮上が促進され、処理効率が高まる。攪拌機4は、凝集剤を原水に一様に均等分散させ、均一な撹拌を行うことが必要である。混合撹拌時間は1〜5分間程度でよい。なお、混合撹拌としては、攪拌機4を用いずに原水供給ラインにスタティックミキサーを導入しても構わない。
上述の凝集処理の一方で、浸漬膜モジュール12の分離膜でろ過されて膜ろ過水タンク13に貯留されている膜ろ過水の一部は加圧ポンプ5で環流されて、エジェクター8でコンプレッサー7から供給される空気と混合し、加圧タンク9内で加圧溶解した後、凝集反応後の原水と混合する。気液混合比率は、加圧タンク9内からの余剰空気を無駄に排出させず、溶解効率を上げるという点を考慮すると、5〜20%程度に設定することが望ましい。この時、クロロフィルa検出器1で検出した原水のクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より高くなった場合には、加圧ポンプ5で環流した膜ろ過水の空気の溶解量を増加させるために、インバーター6で加圧ポンプ5の回転数を上げる。すると、加圧タンク9内の圧力は増加し、空気の溶解量は増加する。逆にクロロフィルa検出器1で検出した原水のクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より低くなった場合に、加圧ポンプ5で環流した膜ろ過水の空気の溶解量を低減させるために、インバーター6で加圧ポンプ5の回転数を下げる。すると、加圧タンク9内の圧力は低下し、空気の溶解量は低減する。
上述したような原水のクロロフィルaのあらかじめ設定した濃度を基準に加圧ポンプ5の回転数を増減させる方法の他に、クロロフィルa検出器1で検出した原水のクロロフィルaの濃度と加圧ポンプ5の回転数とをインバーター6で比例制御してもよい。設定濃度や比例係数は浸漬膜モジュール12の運転条件等に応じて適宜選定する。
空気を加圧溶解させた水は定流量弁10を通過した直後に大気圧に開放され、多量の微細気泡が発生する。その後、凝集処理した原水と混合し、藻類や植物プランクトンと凝集剤が結合した凝集フロックは微細気泡に捕捉され、浸漬槽11の水面にスカムとして浮上する。浮上スカムは堰を越硫して、トラフを介して排出される。被処理水は上述の加圧浮上処理と同時に浸漬膜モジュール12の分離膜でろ過され、膜ろ過水タンク13に貯留される。加圧浮上処理とは上述した通り、気泡の浮力によって凝集フロック等を浸漬槽11の最上部まで強制的に浮上させ、固液分離する方法なので、浸漬槽11下部の水は比較的清澄である。よって浸漬膜モジュール12の設置場所は、浸漬槽11下部の方が好ましい。
なお、高濃度の濁質が含まれている原水の場合、加圧浮上処理を行っているものの、浸漬膜モジュール12の設置場所によっては、浸漬槽11内の浸漬膜モジュール12付近に濁質が浮遊し、膜に高負荷がかかり、ファウリングが起こる懸念があるので、図2のように、浸漬槽11の前段にさらに加圧浮上分離槽14を備え、被処理水が加圧浮上分離槽14に供給され、加圧浮上処理された後の水が浸漬槽11に供給されるように構成したほうか好ましい。また、図2のように、加圧浮上分離槽14を備えた場合、浸漬槽11を設定して、浸漬膜モジュール12でろ過する替わりに加圧型膜モジュールでろ過しても構わない。
また、図1、図2では、空気を加圧溶解して用いる水として浸漬膜モジュール12の分離膜でろ過されて膜ろ過水タンク13に貯留されている膜ろ過水を利用しているが、濁質が少なければ、浸漬槽11あるいは加圧浮上分離槽14で加圧浮上処理された水の一部を利用しても構わない。
(実施例1)
図1に示す造水装置を用いて、4.5m/hの割合で膜ろ過水を一年間造水した。クロロフィルa検出器1はWET Labs社の蛍光光度計(ECO−FLS)を使用した。原水は年間濁度が5〜15度であり、年間クロロフィルa濃度が2〜10μg/lの河川水を使用し、凝集剤注入装置3でポリ塩化アルミニウム(Al10%)を注入した。凝集剤注入率は5mg/l(液体重量注入率)に設定した。加圧ポンプ5は容量0.08m/min×50m×3.7kWの渦巻きポンプを使用し、加圧タンク9は鋼板製円筒竪型(寸法500mmφ×900mm、容量0.18m)を使用した。
加圧ポンプ5の環流水量は定流量弁10で常時1.5m/hとなるよう設定し、河川水のクロロフィルaの濃度が3μg/l未満の場合、加圧タンク9の圧力が200kPaとなり、3μg/l以上5μg/l未満の場合、加圧タンク9の圧力が300kPaとなり、5μg/l以上7μg/l未満の場合、加圧タンク9の圧力が400kPaとなり、7μg/l以上の場合、加圧タンク9の圧力が500kPaとなるよう、インバーター6で加圧ポンプ5の回転数を制御した。
コンプレッサー7から供給される空気量は50NL/hに設定した。浸漬槽11は鋼板製角型(寸法W1200mm×D1800mm×H1500mm)を使用した。浸漬膜モジュール12は、分離離が公称孔経0.05μmのポリフッ化ビニリデン製中空糸膜型MF膜で膜面積が8mのものを6本使用し、運転は定流量ろ過運転でろ過流束3m/dに設定した。その結果、浸漬膜モジュール12のろ過圧力は運転開始直後15kPaで対し、1年後も26kPaと安定運転が行えており、単位造水量あたりの年間平均消費電力費は0.8円/mであった。
(実施例2)
図2に示す造水装置を用いて、鋼板製角型(寸法W800mm×D800mm×H1500mm)の加圧浮上分離槽14を具備した以外は、実施例1と全く同じにした。その結果、浸漬膜モジュール12のろ過圧力は運転開始直後15kPaで対し、1年後も19kPaと安定運転が行えており、単位造水量あたりの年間平均消費電力費は0.8円/mであった。
(比較例1)
クロロフィルaの濃度に関わらず、加圧タンク9内の圧力を500kPaに常時設定した以外は実施例1と全く同じにした。その結果、浸漬膜モジュール12のろ過圧力は運転開始直後15kPaに対し、1年後も25kPaと安定運転が行えていたが、単位造水量あたりの年間平均消費電力費は2.4円/mと実施例の3倍高かった。
(比較例2)
クロロフィルaの濃度に関わらず、加圧タンク9内の圧力を200kPaに常時設定した以外は実施例1と全く同じにした。その結果、単位造水量あたりの年間平均消費電力費は0.6円/mと実施例より若干低かったが、浸漬膜モジュール12のろ過圧力は運転開始直後15kPaに対し、2ヶ月後には50kPaに急上昇し、安定運転が行えなかった。
本発明に好ましく用いられる浄水システムの一実施態様を示す概略フロー図である。 本発明に好ましく用いられる浄水システムの一実施態様を示す概略フロー図である。
符号の説明
1:クロロフィルa検出器
2:凝集タンク
3:凝集剤注入装置
4:撹拌機
5:加圧ポンプ
6:インバーター
7:コンプレッサー
8:エジェクター
9:加圧タンク
10:定流量弁
11:浸漬槽
12:浸漬膜モジュール
13:膜ろ過水タンク
14:加圧浮上分離槽

Claims (13)

  1. 原水が供給される原水供給ラインと、空気を加圧溶解させた水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する供給手段と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とが混合されてなる被処理水を膜ろ過処理する分離膜が浸漬設置された浸漬槽とを備えた造水装置であって、該造水装置は、前記原水中のクロロフィルaの濃度を検出する検出手段を有するとともに、前記検出手段で検出されたクロロフィルaの濃度に応じて、前記供給手段から供給される水中への空気の溶解量を制御する制御手段を有することを特徴とする造水装置。
  2. 前記浸漬槽の前段にさらに加圧浮上分離槽を備えており、前記被処理水が前記加圧浮上分離槽に供給され、前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水が前記浸漬槽に供給されるように構成されている、請求項1に記載の造水装置。
  3. 前記原水に凝集剤を注入して混合撹拌する凝集処理手段を備えている、請求項1または2に記載の造水装置。
  4. 前記浸漬槽に浸漬設置された分離膜でろ過された膜ろ過水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する環流手段を備えている、請求項1〜3のいずれかに記載の造水装置。
  5. 前記浸漬槽あるいは前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する環流手段を備えている、請求項1〜3のいずれかに記載の造水装置。
  6. 原水中のクロロフィルaの濃度を検出する検出手段がIn−Vino蛍光光度法によるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の造水装置。
  7. 少なくとも、原水供給ラインより原水を供給する工程と、微細気泡を発生させるために空気を加圧溶解した水を前記原水供給ラインのいずれかの箇所に供給する工程と、前記原水と前記空気を加圧溶解させた水とを混合した被処理水を浸漬槽に浸漬設置された分離膜で膜ろ過処理する工程とを有する造水方法であって、前記原水中のクロロフィルaの濃度を検出し、検出したクロロフィルaの濃度に応じて、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を制御する工程を有することを特徴とする造水方法。
  8. 前記浸漬槽の前段にさらに加圧浮上分離槽を備えており、前記被処理水を前記加圧浮上分離槽に供給し、加圧浮上処理した後の水を前記浸漬槽に供給する工程を有する、請求項7に記載の造水方法。
  9. 前記原水にあらかじめ凝集剤を注入して混合撹拌する凝集処理工程を有する、請求項7または8に記載の造水方法。
  10. 前記浸漬槽に浸漬設置された分離膜でろ過された膜ろ過水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する、請求項7〜9のいずれかに記載の造水装置。
  11. 前記浸漬槽あるいは前記加圧浮上分離槽で加圧浮上処理された後の水の一部を、前記空気を加圧溶解して用いる水として利用する、請求項7〜9のいずれかに記載の造水装置。
  12. 検出したクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より高くなった場合に、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を増加させる、請求項7〜11のいずれかに記載の造水方法。
  13. 検出したクロロフィルaの濃度があらかじめ設定された濃度より低くなった場合に、前記空気を加圧溶解させた水中に溶解させる空気の溶解量を低減させる、請求項7〜12のいずれかに記載の造水方法。
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