JP2007084485A - ナフタレン誘導体及び有機半導体材料と、これを用いた発光トランジスタ素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

ナフタレン誘導体及び有機半導体材料と、これを用いた発光トランジスタ素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Takayoshi Takahashi
隆由 高橋
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Abstract

【課題】有機TFT素子とした場合に高いキャリア移動度が得られる有機半導体材料を提供する。
【解決手段】下記一般式(V)で示される構造を有するナフタレン誘導体。このナフタレン誘導体の1種以上を含む有機半導体材料。
【化20】
Figure 2007084485

(Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規ナフタレン誘導体と、これを用いた発光トランジスタ素子、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)、並びに表示装置に関する。
近年、情報端末の普及に伴い、平板型ディスプレイや携行用薄型ディスプレイの需要が高まっている。これに伴い、表示媒体として、液晶フィルムや有機EL素子が注目されている。
有機半導体装置の典型例である有機EL素子は、有機蛍光体からなる層中における電子及び正孔の再結合に伴う発光現象を利用した発光素子である。具体的には、有機化合物からなる発光層、この発光層に電子を注入する電子注入電極、及び上記発光層に正孔を注入する正孔注入電極からなる有機EL素子が、特許文献1や特許文献2等に記載されている。
更に、有機EL素子やフィルム液晶を表示媒体として、各画素に画面輝度の均一性や画面書き換え速度の確保に有効なTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)を埋め込んでアクティブ駆動回路を構成することが検討されている。中でも、有機半導体を用いた有機TFTは、従来のSi半導体を用いたTFTのように高温での作製を必要としないため、ガラス基板に制約されず、フレキシブルなプラスチック基板上に常温で形成できるため、軽量化、低コスト化(設備投資およびランニングコスト)の両面で大いに期待されている。
これまでに報告されている具体的な有機TFTとしては、ペンタセン、ルブレンなどがあるが、これらは有機溶媒への溶解度が低く、通常の精製法(蒸留、再結晶等)が適用できない。更に、高いキャリア移動度(電子や正孔などキャリヤの移動しやすさ。μで表す)達成のための因子である分子パッキングのしやすさ、配向性の制御に課題が残されている。(非特許文献1参照)。
一方、ナフタレン誘導体は、有機溶媒への溶解性が高く精製がしやすく、低コストでデバイスを作成できる利点があるが、例えば特許文献1,2等に記載されているこれまでの材料では、キャリア移動度が低く、有機TFTとしての利用は不可能であった。
また、最近では、次世代ディスプレイ素子として、高いキャリア移動度を有する有機半導体にEL発光特性を併せ持たせた複合デバイスである発光トランジスタが注目されている。
この素子を用いて表示デバイスを構成した場合、従来の有機ELディスプレイに比べ、発光素子と駆動トランジスタを同一デバイスで構成できることになり、部品点数が大幅に減らせる上に、更なる軽量化、薄膜化、駆動速度向上等が可能となることから、このような発光トランジスタ材料の開発が求められている。
特開2003−282256号公報 特開2004−311221号公報 Science 303(5664), pp.1644-1646 (March 12, 2004)
本発明は上記実情に鑑み、有機TFT素子とした場合に高いキャリア移動度が得られる有機半導体材料、この有機半導体材料として有効な新規ナフタレン誘導体、これらを用いた発光特性を有する発光トランジスタ素子、これらを用いたよりシンプルな有機EL素子、この発光トランジスタ素子又は有機EL素子を用いた軽量で駆動速度に優れる表示装置(ディスプレイパネル)を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ある特定のナフタレン誘導体が、高いキャリア移動度を示し、かつ発光特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下を要旨とする。
[1] 下記一般式(V)で示される構造を有するナフタレン誘導体。
Figure 2007084485
(Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
[2] [1]に記載のナフタレン誘導体の1種以上を含むことを特徴とする有機半導体材料。
[3] キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、該発光層に電子を注入する電子注入電極、並びに、該正孔注入電極及び電子注入電極に対向し、前記発光層内のキャリアの分布を制御するゲート電極を有する発光トランジスタ素子において、前記発光層に、[2]に記載の有機半導体材料を用いることを特徴とする発光トランジスタ素子。
[4] 前記正孔注入電極及び電子注入電極が、それぞれ複数の櫛歯からなる櫛歯形状部を有し、かつ、該正孔注入電極の櫛歯形状部を構成する櫛歯と、該電子注入電極の櫛歯形状部を構成する櫛歯とが、所定間隔を開けて交互に配置されることを特徴とする[3]に記載の発光トランジスタ素子。
[5] [3]又は[4]に記載の発光トランジスタ素子を基板上に複数個配列して構成したことを特徴とする表示装置。
[6] キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、並びに、該発光層に電子を注入する電子注入電極を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、下記一般式(V)で示される構造を有するナフタレン誘導体の1種以上を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2007084485
(Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
[7] [6]に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を基板上に複数個配列して構成したことを特徴とする表示装置。
本発明のナフタレン誘導体は、有機TFT素子とした場合に高いキャリア移動度を有する。しかも、このナフタレン誘導体は発光特性を併せ持つため、発光トランジスタ材料として用いることが可能であり、このナフタレン誘導体を含む有機半導体材料を用いることにより、よりシンプルな有機半導体素子、又これを用いた軽量で駆動速度に優れるディスプレイパネルを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。
[語句の説明]
本発明において「芳香環」とは、芳香族性を有する環、すなわち(4m+2)π電子系(mは自然数)を有する環を意味し、従って、「芳香族炭化水素環」と「芳香族複素環」とを含む。また、「炭化水素環」とは「芳香族炭化水素環」と「非芳香族炭化水素環」の両方を意味し、「複素環」とは、「芳香族複素環」と「非芳香族複素環」の両方を意味する。芳香環の骨格構造は、通常、5または6員環の、単環または2〜6縮合環からなり、該芳香環には、単環の芳香族炭化水素環、芳香族複素環の他、アントラセン環、カルバゾール環、アズレン環のような縮合環も含まれる。「芳香環基」等の「………環基」とは、このような芳香環等の環から水素原子を1個取った1価の置換基である。
また、本発明において、「置換基を有していても良い」とは置換基を1以上有していても良いことを意味する。
[ナフタレン誘導体]
本発明のナフタレン誘導体は、下記一般式(V)で示される構造を有する。
Figure 2007084485
(Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
一般式(V)において、Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基である。ただし、Ar〜Arのうち、少なくともその2つ以上は、6π電子系より大きいπ共役系を有する基である。
〈Ar〜Arの骨格構造〉
Ar〜Arの芳香環基としては、5員環単環としてフラン環、チオフェン環、イミダゾール環、6員環単環としてベンゼン環、ピリジン環、縮合環としてナフタレン環、フェナンスレン環等の芳香環由来のものが挙げられる。
ただし、共役系が短いと、移動度の低下など、目的とする有機半導体材料としての性能が得られないため、Ar〜Arのうち、少なくとも2つ以上、好ましくは4つ全てが6π電子系より大きいπ共役系を有する、例えばビフェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基などである必要がある。
〈Ar〜Arが有する置換基〉
一般式(V)において、Ar〜Arは更に置換基を有していても良い。
該置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、水酸基、アルコキシ基、カルボニル基、無置換,1置換,又は2置換アミノ基、ニトロ基などが挙げられる。好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基である。
炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖、又は分岐アルキル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基とその置換誘導体基が挙げられる。
炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基の例としては、ビニル基、シス又はトランス−プロペニル基、シス又はトランス−1−ブテニル基、シス又はトランス−2−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1,2−ジメチルプロペニル基等の直鎖、又は分岐アルケニル基が挙げられる。
炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6、より好ましくは炭素数2〜5のアルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基などの直鎖アルキニル基、3−メチル−1−プロピニル基などの分岐アルキニル基が挙げられる。
Ar〜Arが2つ以上の置換基を有する場合、該置換基同士が結合して環状構造をなしても良い。また、Ar〜Arが有する置換基とAr〜Arのいずれかとが結合して環状構造をなしていても良い。
なお、Ar〜Arはこれらの置換基を有している方が、一般式(V)で表される化合物の精製のしやすさの観点で好ましいが、置換基を有していない方が分子間のパッキングのしやすさの観点で好ましい。
一般に、一般式(V)で表される化合物は、分子の対称性が高いと分子間のパッキングのしやすさの点で好ましく、反対に非対称性が高いと、非晶性が高くなるため、溶媒への溶解性に優れる化合物が得られ、塗布型デバイスへの応用等の点で好ましい。
〈Ar〜Arの分子量〉
Ar〜Arの分子量は合成時に取り扱いが容易である、精製時に溶媒への溶解度が高く種々の精製法が利用できる、デバイス化の際の蒸着温度を低温にできるなどの理由により、置換基を有する場合はその置換基も含めて、合計で1000以下であることが好ましい。
〈一般式(V)で表されるナフタレン誘導体の具体例〉
前記一般式(V)で表されるナフタレン誘導体の好ましい具体例としては、例えば、以下に例示されるものが挙げられる。ただし、本発明のナフタレン誘導体は、その要旨を超えない限り、これらに限定されるものではない。
Figure 2007084485
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Figure 2007084485
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〈一般式(V)で表されるナフタレン誘導体の合成法〉
Figure 2007084485
具体例に示されるナフタレン誘導体は、原料となるナフタレンジオールを臭素化してジブロモ誘導体を調製し、さらに水酸基をトリフルオロメタンスルホン酸エステルへ変換して得られる3,6−ジブロモナフタレン−2,7−(ビストリフルオロメタンスルホン酸エステル)、または3,7−ジブロモナフタレン−2,6−(ビストリフルオロメタンスルホン酸エステル)を原料にして誘導される。
得られたジブロモナフタレン−ビス(トリフルオロメタンスルホン酸エステル)は有機マグネシウム化合物、有機ホウ素化合物、有機スズ化合物などの有機金属化合物やビニル誘導体などを原料としたクロスカップリング反応で種々の4置換対称型ナフタレン誘導体へ転換できる。
このカップリング反応を行う際に、トリフルオロメタンスルホン酸エステルが臭素に比べて反応活性であることを利用し、選択的にトリフルオロメタンスルホン酸エステルのみを置換させ、残存した臭素へ先と異なる置換基を導入して非対称型4置換ナフタレン誘導体を得ることが可能である。
また、この臭素を有する中間体はブチルリチウム、グリニャール試薬などでメタル化した後カルボニル化合物などへ変換することが出来る。このカルボニル化合物とジアミン誘導体、アミノアルコール誘導体、アミノチオール誘導体とを反応させてそれぞれイミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体へ変換することが出来る。
〈一般式(V)で表されるナフタレン誘導体の用途〉
本発明のナフタレン誘導体は、有機TFT素子とした場合に高いキャリア移動度を有する。更に該ナフタレン誘導体は発光特性を併せ持つため、発光トランジスタ材料として用いることが可能であり、該ナフタレン誘導体を用いることにより、よりシンプルな有機半導体素子、又これを用いた軽量で駆動速度に優れるディスプレイパネルが提供できる。
この場合、高いキャリア移動度を有するとは、通常の導電材料の導電性評価方法である直流二端子法、直流四端子法により評価したキャリア移動度が1.0×10−6cm/V・s以上、好ましくは4.0×10−5cm/V・s以上、更に好ましくは1.0×10−4cm/V・s以上であることをいう。
なお、本発明の用途においてはキャリア移動度の上限は特に制限されるものではないが、実質100cm/V・s以下、中でも10cm/V・s以下程度であれば実用上使用出来る。
[有機半導体材料]
本発明の有機半導体材料は、前記一般式(V)で表される本発明のナフタレン誘導体の1種又は2種以上を含むものであるが、このナフタレン誘導体の他に必要に応じて更に他系統の有機半導体材料を含有していても良い。含有し得る他系統の有機半導体材料としては、移動度の高いものが好ましい。他系統の有機半導体材料としては、具体的には、ペンタセン、オリゴチオフェン等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
ただし、本発明のナフタレン誘導体による効果を有効に得る上で、本発明の有機半導体材料中の本発明のナフタレン誘導体の含有量は30重量%以上、特に50重量%以上であることが好ましい。
[発光層]
上述のような本発明のナフタレン誘導体を用いた本発明の発光トランジスタ素子及び本発明の有機EL素子について説明するに先立ち、本発明の発光トランジスタ素子及び有機EL素子を構成する発光層について説明する。
この発光層は、キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる層である。
本発明に係る発光層は、前記一般式(V)で表される本発明のナフタレン誘導体の1種又は2種以上、或いは本発明のナフタレン誘導体の1種又は2種以上を含む本発明の有機半導体材料を含有することを特徴とする。
本発明の有機半導体材料を用いて発光トランジスタ素子又は有機EL素子の発光層を形成するには、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等の一般に行われている薄膜形成法を用いることができる。これらのうち、量産性、コスト面からスピンコート法が好ましい。スピンコート法により発光層を成膜する場合、回転数は500〜5000rpmが好ましい。スピンコート後、必要に応じて、加熱又は溶媒蒸気にさらす等の処理を行っても良い。
発光層の膜厚は、特に限定されないが、通常10nm〜5μm、好ましくは20nm〜2μmである。
発光層は膜性を向上させるためにバインダーを含有していても良い。バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート等既知のもの1種を単独で、或いは2種以上を混合して用いられる。発光層に占めるバインダーの割合が高すぎると発光輝度が著しく低下するので、バインダー、更には後述の各種添加剤や他系統の有機半導体材料を用いる場合、形成された発光層に占める本発明のナフタレン誘導体の割合が、通常60重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上となるようにする。
発光層には、また、発光効率向上のため、添加剤を加えても良い。添加剤としては特に限定されるものではなく、例えば、フェナンスレン、アントラセン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、ペリレン、ナフトピレン、ジベンゾピレン、ルブレンなどの縮合環誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体等のビススチリル誘導体、ジアザインダセン誘導体、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、フェニルイソベンゾフラン、ジメシチルイソベンゾフラン、ジ(2−メチルフェニル)イソベンゾフラン、ジ(2−トリフルオロメチルフェニル)イソベンゾフラン、フェニルイソベンゾフラン等のイソベンゾフラン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、7−ジアルキルアミノクマリン誘導体、7−ピペリジノクマリン誘導体、7−ヒドロキシクマリン誘導体、7−メトキシクマリン誘導体、7−アセトキシクマリン誘導体、3−ベンズチアゾリルクマリン誘導体、3−ベンズイミダゾリルクマリン誘導体、3−ベンズオキサゾリルクマリン誘導体等のクマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、ポリメチン誘導体、シアニン誘導体、オキソベンズアンスラセン誘導体、キサンテン誘導体、ローダミン誘導体、フルオレセイン誘導体、ピリリウム誘導体、カルボスチリル誘導体、アクリジン誘導体、ビス(スチリル)ベンゼン誘導体、オキサジン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、キナクリドン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、フロピリジン誘導体、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、アクリドン誘導体、ジアザフラビン誘導体等が挙げられる。これらの添加剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。これらの添加剤は本発明のナフタレン誘導体に対して通常0.1〜20重量%程度用いられる。
発光層には、必要に応じて更に他系統の有機半導体材料を併用することもできる。併用し得る他系統の有機半導体材料としては、移動度の高いものが好ましい。他系統の有機半導体材料としては、具体的には、ペンタセン、オリゴチオフェン等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
発光層をドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等により形成する場合には、まず、本発明の有機半導体材料又は本発明のナフタレン誘導体、バインダー、各種添加剤、および他の有機半導体材料等を溶媒に溶解させ、塗布液を作成する。溶媒としては、基板を侵さない溶媒であれば、特に限定されず、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、n−オクタン等の鎖状炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、テトラフルオロプロパノール(TFP)、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系溶媒等が挙げられるが、TFP、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶媒を用いることが工業面から更に好ましく、現在一般に工業的に用いられている溶媒であるTFPを用いることが特に好ましい。なお、これらの溶媒は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
塗布液中の本発明のナフタレン誘導体の濃度は、その溶媒溶解性に応じて適宜決定されるが、通常0.1重量%以上、好ましくは10重量%以上で50重量%以下とされる。塗布液中の本発明のナフタレン誘導体濃度が過度に低いと、発光層の形成効率が悪くなる。塗布液中の本発明のナフタレン誘導体の濃度が過度に高いと成膜工程において、ナフタレン誘導体の結晶化等の問題が発生する。
また、スピンコート後の余剰ナフタレン誘導体を効率的に回収するためには、通常塗布液の濃度の1.5倍以上、好ましくは2倍以上の濃度であっても、本発明のナフタレン誘導体が塗布溶媒に溶解可能であることが好ましい。
[発光トランジスタ素子]
本発明の発光トランジスタ素子は、キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、該発光層に電子を注入する電子注入電極、並びに、該正孔注入電極及び電子注入電極に対向し、前記発光層内のキャリアの分布を制御するゲート電極を有する発光トランジスタ素子において、前記発光層に、上述の本発明のナフタレン誘導体を含む有機半導体材料を用いたことを特徴とする。
この発光トランジスタ素子としては、図4に示すような電界効果型トランジスタ(FET)の基本構造を有する素子を挙げることができる。図4に示す発光トランジスタ素子10は、キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる、本発明のナフタレン誘導体を主構成成分とする発光層1、この発光層1に正孔を注入する正孔注入電極、いわゆるソース電極2、上記発光層1に電子を注入する電子注入電極、いわゆるドレイン電極3、及び上記ソース電極2及びドレイン電極3に対向し、上記発光層1内のキャリアの分布を制御する、Nシリコン基板で構成されたゲート電極4から構成される。なお、ゲート電極4は、シリコン基板の表層部に形成される不純物拡散層からなる導電層で構成しても良い。具体的には、図4に示すように、ゲート電極4の上に酸化シリコン等からなる絶縁膜5が設けられ、その上にソース電極2及びドレイン電極3が間隔を開けて設けられる。そして、このソース電極2及びドレイン電極3を覆い、かつ、両電極2,3の間に入り込むように発光層1が設けられる。
上記の素子が発光トランジスタの機能を発揮するためには、上記発光層1を構成する有機蛍光体、特に主構成成分である本発明のナフタレン誘導体のHOMOエネルギーレベルとLUMOエネルギーレベルとの差、キャリア移動度、又は発光効率が所定の範囲を満たすことが好ましい。なお、本発明のナフタレン誘導体を用いた場合、前述の添加剤を加えることにより、それぞれの機能をより高くすることが可能となる。
まず、上記のHOMOエネルギーレベルとLUMOエネルギーレベルとの差は、小さいほど電子の移動がより容易となって発光及び半導体性(すなわち、一方向への電子又は正孔の導通性)が生じやすくなり、好ましい。具体的には、このエネルギーレベルの差は5eV以下が好ましく、3eV以下がより好ましく、2.7eV以下が更に好ましい。なお、この差は、小さいほど好ましいので、この差の下限は、0eVである。
また、本発明のナフタレン誘導体のキャリア移動度には、大きいほど半導体性が高まり好ましい。具体的には、1.0×10−6cm/V・s以上が良く、4.0×10−5cm/V・s以上がより好ましく、1.0×10−4cm/V・s以上が更に好ましい。なお、キャリア移動度の上限は、特に限定されず、1cm/V・s程度であれば十分である。
発光効率は、光子や電子を入れることによって生じる光の割合であり、注入された光エネルギーに対する、放出された光エネルギーの割合をPL発光効率(又はPL量子効率)といい、注入された電子の個数に対する、放出された光子の個数の割合をEL発光効率(又はEL量子効率)という。注入され、励起された電子は、正孔と再結合することにより光を発するが、この再結合は必ずしも100%の確率で生じない。このため、上記発光層1を構成する有機化合物を比較する際、EL発光効率を対比することにより、注入された光エネルギーに対する光エネルギー放出量の割合、及び電子と正孔との再結合の割合の相乗効果を比較することができる。
一方、PL発光効率を対比することにより、注入された光エネルギーに対する光エネルギー放出量の割合を比較することができるので、PL発光効率及びEL発光効率の両方を組み合わせて対比することにより、電子と正孔との再結合の割合を比較することも可能となる。
本発明のナフタレン誘導体のPL発光効率は、発光の程度が大きいほど好ましく、20%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。なお、PL発光効率の上限は、100%である。また、EL発光効率は、発光の程度が大きいほど好ましく、1×10−3%以上が好ましく、5×10−3%以上が好ましい。なお、EL発光効率の上限は、100%である。
図4に示す発光トランジスタ素子10の特徴として、上記以外に、発光する光の波長が挙げられる。この波長は、可視光の範囲内であるが、使用する有機蛍光体、特に主構成成分である本発明のナフタレン誘導体の種類によって異なる波長を有する。そして、異なる波長を有する有機蛍光体を組み合わせることにより、種々の色を発現させることができる。このため、発光する光の波長は、波長そのものが特徴を発揮することとなる。また、上記発光トランジスタ素子10は、発光を特徴とするので、ある程度の発光輝度を有するのがよい。この発光輝度は、人間が物を見るときに感じる物の明るさに対応する発光量をいう。この発光輝度は、フォトカウンターによる測定法において、大きいほど好ましく、1×10CPS(count per sec)以上が好ましく、1×10CPS以上が好ましく、1×10CPS以上がより好ましい。
上記発光層1は、構成する有機蛍光体等を蒸着(複数種あるときは、共蒸着)、又はスピンコートすることなどにより形成される。この発光層の膜厚は、少なくとも70nm程度あれば良い。
また、ソース電極2及びドレイン電極3は、正孔及び電子を発光層1に注入するための電極で、金(Au)、マグネシウム−金合金(MgAu)等で形成される。両者間は、0.4〜50μm等の微小間隔を開けて対向するように形成される。
具体的には、図5に示すように、ソース電極2及びドレイン電極3が、それぞれ複数の櫛歯からなる櫛歯形状部2a,3aを有するように形成され、ソース電極2の櫛歯形状部2aを構成する櫛歯と、ドレイン電極3の櫛歯形状部3aを構成する櫛歯とを、所定間隔を開けて交互に配置することにより、発光トランジスタ素子10としての機能をより効率的に発揮させることができる。このときのソース電極2及びドレイン電極3の間隔、すなわち、櫛歯形状部2a及び櫛歯形状部3aの間隔は、50μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、1μm以下がより好ましい。この間隔が50μmを超えると、十分な半導体性を発揮し得なくなる。
上記発光トランジスタ素子10は、ソース電極2及びドレイン電極3に電圧を印加することにより、その内部で正孔及び電子の両方を移動させ、発光層1内で両者を再結合させることにより発光を生じさせることができる。このとき、発光層1を通って両電極2,3間を移動する正孔及び電子の量は、ゲート電極4に印加される電圧に依存する。このため、ゲート電極4にかける電圧及びその変化を制御することにより、ソース電極2及びドレイン電極3の間の導通状態を制御することが可能となる。
なお、この発光トランジスタ素子10は、P型駆動を行うので、ソース電極2に対しドレイン電極3に負の電圧が加えられ、また、ソース電極2に対してゲート電極4に負の電圧が加えられる。具体的には、ゲート電極4にソース電極2に対して負の電圧を印加することにより、発光層1内の正孔がゲート電極4側に引き寄せられ、絶縁膜5の表面付近における正孔の密度が高い状態となる。ソース電極2及びドレイン電極3の間の電圧を適切にすると、ゲート電極4に与える制御電圧の大小によって、ソース電極2から発光層1に正孔が注入され、ドレイン電極3から発光層1に電子が注入される状態となる。すなわち、ソース電極2が正孔注入電極として機能し、ドレイン電極3は電子注入電極として機能する。これにより、発光層1内において、正孔及び電子の再結合が生じ、これに伴う発光が生じることとなる。この発光状態は、ゲート電極4に与えられる制御電圧を変化させることにより、オン/オフさせたり、発光強度を変えたりすることができる。
発光層1内で上記の正孔及び電子の再結合が生じる理論は、次のように説明することができる。
ゲート電極4にソース電極2に対して負の電圧を印加することにより、図6(a)に示すように、発光層1において、絶縁膜5の界面近くに正孔のチャネル11が形成され、そのピンチオフ点12がドレイン電極3近傍に至る。そして、ピンチオフ点12とドレイン電極3との間に高電界が形成され、図6(b)に示すように、エネルギーバンドが大きく曲げられる。これにより、ドレイン電極3内の電子が、ドレイン電極3と発光層1との間の電位障壁を突き抜けるFN(ファウラーノルドハイム)トンネル効果が生じ、発光層1内に注入され、正孔と再結合される。また、正孔及び電子の再結合は、上記のFNトンネル効果によるという理論以外に、次の理論による説明も可能である。すなわち、図6(c)に示すように、発光層1内の有機蛍光体のHOMOエネルギーレベルにある電子が高電界によってLUMOエネルギーレベルに励起され、この励起された電子が発光層1内の正孔と再結合する。それと共に、LUMOエネルギーレベルへの励起によって空席となったHOMOエネルギーレベルにドレイン電極3から電子が注入されて補われる。
[表示装置]
上記発光トランジスタ素子10は、基板上に、複数個、二次元配列されることにより、表示装置を構成することができる。
この表示装置の電気回路図を図7に示す。すなわち、この表示装置21は、前述のような発光トランジスタ素子10を、基板20上のマトリクス配列された画素P11,P12,……,P21,P22,……内にそれぞれ配置し、これらの画素の発光トランジスタ素子10を選択的に発光させ、また、各画素の発光トランジスタ素子10の発光強度(輝度)を制御することによって、二次元表示を可能としたものである。
基板20は、例えば、ゲート電極4を一体化したシリコン基板であっても良い。すなわち、ゲート電極4は、シリコン基板の表面にパターン形成した不純物拡散層からなる導電層により構成しておけば良い。また、基板20として、ガラス基板を用いても良い。
各発光トランジスタ素子10は、P型駆動するので、そのドレイン電極3(D)にはバイアス電圧Vd(<0)が与えられ、そのソース電極2(S)は接地電位(=0)とされる。ゲート電極4(G)には、各画素を選択するための選択トランジスタTsと、データ保持用のキャパシタCとが並列に接続される。
行方向に整列した画素P11,P12,……;P21,P22,……の選択トランジスタTsのゲートは、行ごとに共通の走査線LS1,LS2,……にそれぞれ接続されている。また、列方向に整列した画素P11,P21,……;P12,P22,……の選択トランジスタTsにおいて発光トランジスタ素子10と反対側には、列ごとに共通のデータ線LD1,LD2,……がそれぞれ接続される。走査線LS1,LS2,……には、コントローラ24によって制御される走査線駆動回路22から、各行の画素P11,P12,……;P21,P22,……を循環的に順次選択(行内の複数画素の一括選択)するための走査駆動信号が与えられる。すなわち、走査線駆動回路22は、各行を順次選択行として、選択行の複数の画素の選択トランジスタTsを一括して導通させ、これにより、非選択行の複数の画素の選択トランジスタTsを一括して遮断させるための走査駆動信号を発生させることができる。一方、データ線LD1,LD2,……には、データ線駆動回路23からの信号が入力される。このデータ線駆動回路23には、画像データに対応した制御信号が、コントローラ24から入力される。データ線駆動回路23は、各行の複数の画素が走査線駆動回路21によって一括選択されるタイミングで、当該選択行の各画素の発光階調に対応した発光制御信号をデータ線LD1,LD2,……に並列に供給する。これにより、選択行の各画素においては、選択トランジスタTsを介してゲート電極4(G)に発光制御信号が与えられるから、当該画素の発光トランジスタ素子10は、発光制御信号に応じた階調で発光(又は消灯)することになる。発光制御信号は、キャパシタCにおいて保持されるから、走査線駆動回路22による選択行が他の行に移った後にも、ゲート電極Gの電位が保持され、発光トランジスタ素子10の発光状態が保持される。このようにして、二次元表示が可能になる。
[有機EL素子]
本発明の有機EL素子は、キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、並びに、該発光層に電子を注入する電子注入電極、好ましくは更に、正孔注入電極から発光層へキャリアとしての正孔を輸送するための正孔輸送層、及び電子注入電極から発光層へキャリアとしての電子を輸送するための電子輸送層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前述の本発明のナフタレン誘導体の1種以上を含むことを特徴とする。
この有機EL素子としては、具体的には、図8に示すような素子を挙げることができる。
この有機EL素子30は、基板31の上に、正孔注入電極層32、正孔輸送層33、発光層34、電子輸送層35、電子注入電極層36を順に積層した積層体であり、正孔注入電極層32と電子注入電極層36との間に直流電源37によって電圧が印加される。
基板31は、有機EL素子30を支持するものである。この基板31は、発光層34で生じた光を外部に通過させる場合には、例えば、ガラス基板のような透明なものが使用される。
正孔注入電極層32は、直流電源37から正の電圧の印加を受ける層である。材質としては、導電性を有すれば特に限定されないが、発光層34で生じた光を、基板31を通して外部に出す場合、この正孔注入電極層32も透明性を有する必要がある。このような正孔注入電極層32の材料としては、インジウム錫オキサイド(ITO)等を使用することができる。
一方、電子注入電極層36は、直流電源37から負の電圧の印加を受ける層である。材質としては、導電性を有すれば特に限定されず、例えば、アルミニウム等が用いられる。なお、発光層34で生じた光を電子注入電極層36側から外部に出す場合、この電子注入電極層36の材料として、ITO等、透明性を有するものを用いるのがよい。
上記正孔輸送層33は、正孔注入電極層32で生じた正孔を発光層34に送るための層であり、また、電子輸送層35は、電子注入電極層36で生じた電子を発光層34に送るための層である。正孔注入電極層32や電子注入電極層36を直接、発光層34と積層しても良いが、両者の接合性の問題から、正孔注入電極層32又は電子注入電極層36と、発光層34との両方に接合性が良く、かつ、正孔又は電子の移動性の良好な層を正孔輸送層33又は電子輸送層35として設けたものである。このため、正孔注入電極層32又は電子注入電極層36と、発光層34と材質の組合せによっては、正孔輸送層33や電子輸送層35はなくても良い。
正孔輸送層33を構成する材質としては、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)等が挙げられる。また、電子輸送層35を構成する材質としては、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)等が挙げられる。
発光層34は、発光トランジスタ素子の発光層10と同様で、本発明のナフタレン誘導体を構成成分として使用した層であり、必要に応じて、前述の添加剤が併用される。
正孔輸送層33や電子輸送層35は、上記したように、正孔や電子の移動性、及び正孔注入電極32や電子注入電極36と発光層34との接合性が良好なものが選ばれるが、この2つの特性を共に満たすことが困難な場合、更に正孔注入電極層32と正孔輸送層33との間に正孔注入層を設けたり、電子注入電極層36と電子輸送層35との間に電子注入層を設けたりしても良い。これにより、正孔輸送層33や電子輸送層35として、正孔や電子の移動性をより重視して材料を選択することができると共に、正孔注入層や電子注入層として、接合性をより重視して材料を選択することができるので、材料の選択の幅が広がる。
このような素子が有機EL素子としての機能を発揮するためには、発光層34を構成する有機蛍光体の主構成成分として、本発明のナフタレン誘導体を用いたり、主構成成分としてAlq3(トリス(8−ヒドロキシキノラート))等を用い、ドーパントとして本発明のナフタレン誘導体を用いたりすることが好ましい。発光層34は、HOMOエネルギーレベルとLUMOエネルギーレベルとの差、発光輝度、PL発光効率及び外部発光効率が所定の範囲を満たすことが好ましい。なお、上記のそれぞれの特徴を有する本発明のナフタレン誘導体を用いた場合、上記ドーパント等の副構成成分を加えることにより、それぞれの機能をより高くすることが可能となる。
上記のHOMOエネルギーレベルとLUMOエネルギーレベルとの差については、上記発光トランジスタ素子の場合と同様である。
即ち、発光輝度は、人間が物を見るときに感じる物の明るさに対応する発光量をいい、大きければ大きい程好ましい。この発光輝度は、Siフォトダイオードを用いて測定することができる。この方法によると、印加する電流(又は電圧)によって生じる発光輝度(cd/m)が異なる。例えば、10mA/cmの電流(6.0Vの電圧)をかけたときは、50cd/m以上が良く、75cd/m以上が好ましく、100cd/m以上がより好ましい。また、100mA/cmの電流(8.0Vの電圧)をかけたときは、600cd/m以上が良く、1000cd/m以上が好ましく、2000cd/m以上がより好ましい。
PL発光効率は、上記の通りであり、外部発光効率は、外部で観測される発光効率をいう。この外部発光効率は、通常、使用されている蛍光色素においては、5%が上限とされている。
有機EL素子においては、発光の程度が大きいことが特に必要であり、PL発光効率においては、80%以上が良く、85%以上がより好ましい。なお、PL発光効率の上限は、100%である。また、外部発光効率においては、1%以上が良く、1.4%以上が好ましく、2%以上がより好ましい。なお、EL発光効率の上限は、5%とされている。
図示の有機EL素子30の特徴として、上記以外に、発光する光の波長が挙げられる。この波長は、可視光の範囲内であるが、使用する有機蛍光体、特に本発明のナフタレン誘導体の種類によって異なる波長を有する。そして、異なる波長を有する有機蛍光体を組み合わせることにより、種々の色を発現させることができる。このため、発光する光の波長は、波長そのものが特徴を発揮することとなる。
有機EL素子30は、基板31の上に正孔注入電極層32を形成し、その上に順番に各層を真空蒸着、又はスピンコートすることなどによって、形成することができる。得られる有機EL素子30の発光層34の膜厚は、10〜100nm程度あれば良く、上記正孔輸送層33や電子輸送層35の膜厚は、10〜50nm程度あれば良い。また、正孔注入電極層32や電子注入電極層36の膜厚は、5〜30nm程度あれば良い。
この有機EL素子30では、正孔注入電極層32と電子注入電極層36との間に直流電源37によって電圧を印加すると、正孔注入電極層32に生じた正孔は正孔輸送層33を通じて発光層34に送られ、また、電子注入電極層36に生じた電子は電子輸送層35を通じて発光層34に送られ、発光層34において正孔と電子が再結合し発光が生じる。
[表示装置]
上記有機EL素子30は、基板上に、複数個、二次元配列されることにより、表示装置を構成することができる。
この表示装置の例として、パッシブ型の表示装置の電気回路図の例を図9に示す。この表示装置41は、基板40の上に、走査線(LS1’,LS2’、…)とデータ線(LD1’,LD2’、…)とを格子状に配列し、この交点ごとに、有機EL素子30を配置したものである。具体的には、1行1列目の有機EL素子(1,1)は、一端が1行目の走査線に接続され、他端が1列目のデータ線に配列される。そして、j行i列目の有機EL素子(j,i)は、一端がj行目の走査線に接続され、他端がi列目のデータ線に配列される。そして、有機EL素子(j,i)は、データ線iがハイレベルに、かつ、走査線jがローレベルに設定されたときに、電流が流れて発光する。この電流が流れる期間を調整することによって、発光階調を制御することができる。例えば、走査線駆動回路42にて、発光させる行に対応する走査線を選択し、ローレベル(例えば0V)に設定し、発光させない行に対応する走査線をハイレベルに設定する。また、データ線駆動回路43から、発光階調に応じてパルス変調したデータ信号を、所定の期間、ハイレベルのデータとしてデータ線に供給する。これにより、選択された有機EL素子を発光させることが可能となり、画像を表示させることができる。そして、走査線駆動回路42において、選択する走査線を順番に切り替えることにより、選択されたEL素子が順番に発光するので、画像を順番に変えることが可能となる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下において採用した分析方法は次の通りである。
FAB−MS(高速粒子衝撃質量分析法):日本電子社製「JMS−700」を用い、マトリックスとしてニトロベンジルアルコールを用いて行った。
プロトンNMR分析:Bruker社製「AV400M核磁気共鳴分光測定装置(400MHz)」を用い、重クロロホルム溶媒中で分析した。
DEI−MS(脱離イオン化質量分析法)分析:日本電子株式会社製「JMS−700 MStation質量分析計」を用い、加速電圧:10kV、昇温条件:0〜0.9A、1A/分の条件で行った。
液体クロマトグラフィー(LC):
島津製作所製
ポンプ:LC−20AT
検出器(UV):SPO−6AV
カラム:GLサイエンス社製(ODS−2、4.6φ×150mm)
Solvent:CHCN(関東化学社製)
流速:1ml/min
吸収波長:254nm
恒温槽温度:40℃
[合成例1]
以下の方法で2,7−ジヒドロキシナフタレンの臭素化を行った。
〈参考文献Aust. J. Chem., 1960, (13), 256-260 (R. G. Cooke, B. L. Johnson, and W. R. Owen)〉
Figure 2007084485
500mL三口フラスコに還流冷却管、滴下ロート、アルカリトラップを取り付けた。この反応器に2,7−ジヒドロキシナフタレン(アルドリッチ試薬、純度97%)10.04g、酢酸(純正化学試薬)230mLを入れ室温で攪拌を行った。この中に臭素(関東化学試薬、純度99%)13mLの酢酸80mL溶液を滴下ロートから40分掛けて滴下し、滴下終了後15分攪拌を行ってから純水30mLを加えた。25分間で80℃に昇温し、80℃到達後、1時間掛けてスズ粉末(キシダ化学試薬、純度99%)15.49gを少量ずつ加えた。スズ粉末全量投入後更に5時間80℃のまま加熱を行った。
50℃の時点でひだ折濾紙で反応液を濾過し、純水150mLを加えて静置し、析出した針状結晶を吸引濾過により回収した。回収した結晶は冷メタノール、純水で洗浄した後に減圧で乾燥させ、灰白色の固体12.66gを得た。
H NMRから回収固体が目的の3,6−ジブロモ−2,7−ジヒドロキシナフタレンであることを確認した。
収率:65.5%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ7.86(s、2H)、7.23(s,2H)、5.65(s、2H)
[合成例2]
以下の方法で、3,6−ジブロモ−2,7−ジヒドロキシナフタレンのトリフルオロメタンスルホン酸エステル化を行った。
Figure 2007084485
100mL三口フラスコに滴下ロート、三方コック、温度計を取り付け、反応器内を窒素で置換した。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ジヒドロキシナフタレン3.00g、ジクロロメタン(関東化学試薬)20mL、脱水ピリジン(アルドリッチ試薬)3.6mLを入れて氷浴中で攪拌した。この中へ滴下ロートからトリフルオロメタンスルホン酸無水物(東京化成試薬、純度98%)3.0mLのジクロロメタン10mL溶液を15分掛けて滴下し、滴下終了後1時間氷浴中で攪拌した。室温に昇温して1時間攪拌後、更にトリフルオロメタンスルホン酸無水物1.5mL、脱水ピリジン3.6mLを添加し、室温で1時間攪拌した。
減圧下、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、残渣に1規定HCl水溶液100mL、ジクロロメタン100mLを加えた。有機層を分離し、100mLの1規定HCl水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後濾過し、濾液をエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−ヘキサン)で精製して淡黄色固体4.24gを得た。
H NMRからこの固体が目的の3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルであることを確認した。
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.17(s、2H)、7.84(s、2H)
[合成例3]
以下の方法で3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルから2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジブロモナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
100mLの三口フラスコに還流冷却管、三方コック、温度計を取り付けた。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステル1.50g、4−ビフェニルホウ酸(和光純薬試薬、純度記載なし)1.02g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)1.10g、トルエン(純正化学試薬)30mL、エタノール(純正化学試薬)10mL、純水3mLを入れ、室温で激しく攪拌しながら減圧、窒素置換の操作を5回行った。更に反応混合物中に窒素を30分間通気し、系内全体を窒素で置換した。次いで、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.18gを添加し、オイルバス中80℃で4時間加熱攪拌を行った。
冷却後、反応液を油水分離し、水層をトルエン30mLで3回抽出し、有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで脱水後濾過し、濃縮して粗体を得た。粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−トルエン)で精製し、第一留分を回収後減圧下加熱乾燥して白色固体0.38gを得た。
H NMR、質量分析から、この白色固体が2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジブロモナフタレンであることを確認した。
収率:24.8%。
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.17(s、2H)、7.82(s、2H)、7.72−7.66(m,8H)、7.60−7.56(m,4H)、7.51−7.45(m、4H)、7.41−7.36(m、2H)
MS(FAB):590(M
[実施例1]
以下の方法で、3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルから2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
200mLの三口フラスコに還流冷却管、三方コック、温度計を取り付けた。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステル3.05g、2−ナフチルホウ酸(アルドリッチ試薬、純度記載なし)4.52g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)5.50g、トルエン(純正化学試薬)60mL、エタノール(純正化学試薬)25mL、純水10mLを入れ、室温で激しく攪拌しながら減圧脱気、窒素置換の操作を5回行った。更に反応混合物中に窒素を30分間通気し、系内全体を窒素で置換した。次いで、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.46gを添加し、オイルバス中80℃で12時間加熱攪拌を行った。
冷却後、析出した白色固体を吸引濾過で回収し、純水、メタノールで順次洗浄した。減圧下加熱乾燥により白色固体1.91gを得た。
H NMR、質量分析から、この白色固体が目的の2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンであることを確認した。
収率:57.7%
LC:97.6%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.13(s、4H)、7.96(s、4H)、7.82−7.75(m、8H)、7.57(d、J=8.80、2H)、7.46−7.42(m、8H)、7.26−7.24(m、4H)
MS(FAB):632(M
[実施例2]
以下の方法で、3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルから2,3,6,7−テトラキス(4−ビフェニル)ナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
200mLの三口フラスコに還流冷却管、三方コック、温度計を取り付けた。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステル3.02g、4−ビフェニルホウ酸(和光純薬試薬、純度記載なし)5.18g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)5.46g、トルエン(純正化学試薬)50mL、エタノール(純正化学試薬)20mL、純水10mLを入れ、室温で激しく攪拌しながら減圧脱気、窒素置換の操作を5回行った。更に反応混合物中に窒素を30分間通気し、系内全体を窒素で置換した。テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.75gを添加し、次いで、オイルバス中80℃で11時間加熱攪拌を行った。
冷却後、析出した白色固体を吸引濾過で回収し、純水、メタノールで順次洗浄した。トルエン溶媒で還流させて熱濾過し、析出した結晶を回収後クロロホルムで5回洗浄した。減圧下加熱乾燥により白色結晶1.60gを得た。
H NMR、質量分析から、この白色固体が目的の2,3,6,7−テトラキス(4−ビフェニル)ナフタレンであることを確認した。
収率:42.0%
LC:94.1%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.03(s、4H)、7.65−7.61(m、8H)、7.57−7.53(m、8H)、7.47−7.41(m、8H)、7.41−7.37(m、8H)、7.37−7.31(m、4H)
MS(FAB):736(M
[実施例3]
以下の方法で、2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジブロモナフタレンから2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジフェニルナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
20mLのシュレンク管に2,7−ビス(4−ビフェニル)−3.6−ジブロモナフタレン0.37g、フェニルホウ酸(アルドリッチ試薬、純度95%)0.21g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)0.34g、トルエン(純正化学試薬)5mL、エタノール(純正化学試薬)3mL、純水1mLを入れ、混合液を攪拌しながら減圧脱気、窒素置換の操作を3回繰り返し、更に混合液中に窒素を1時間通気した。次いで、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.12gを添加し、オイルバス中80℃で9時間加熱攪拌を行った。
冷却後、析出した固体を吸引濾過で回収し、得られた個体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−クロロホルム)で精製した。留出した溶液を濃縮して回収した白色固体をアセトニトリルで洗浄し、減圧下加熱乾燥させて白色個体を得た。
H NMR、質量分析から、この白色固体が2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジフェニルナフタレンであることを確認した。
収率:82.5%
LC:98.7%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.00(s、2H)、7.96(s、2H)、7.63−7.60(m,4H)、7.53−7.50(m,4H)、7.46−7.41(m、4H)、7.39−7.26(m、16H)
MS(DEI):584(M
[比較例1]
以下の方法で、3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルから2,3,6,7−テトラフェニルナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
200mLの三口フラスコに還流冷却管、三方コック、温度計を取り付けた。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステル3.00g、フェニルホウ酸(東京化成試薬、純度95%)3.29g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)5.20g、トルエン(純正化学試薬)50mL、エタノール(純正化学試薬)20mL、純水10mLを入れ、室温で攪拌しながら減圧脱気、窒素置換の操作を5回行った。更に反応混合物中に窒素を30分間通気し、系内全体を窒素で置換した。次いで、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.33gを添加し、オイルバス中、80℃で12時間加熱攪拌を行った。
冷却後、析出した白色固体を吸引濾過で回収し、純水、メタノールで順次洗浄した。減圧下加熱乾燥により白色固体1.70gを得た。
H NMR、質量分析から、この白色固体が目的の2,3,6,7−テトラフェニルナフタレンであることを確認した。
収率:80.5%
LC:99.5%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ7.93(s、4H)、7.25−7.23(m、20H)
MS(FAB):432(M
[比較例2]
以下の方法で、3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステルから2,3,6,7−テトラキス(3−ピリジル)ナフタレンを合成した。
Figure 2007084485
200mLの三口フラスコに還流冷却管、三方コック、温度計を取り付けた。この反応器に3,6−ジブロモ−2,7−ナフタレンジオールビストリフルオロメタンスルホン酸エステル1.96g、3−ピリジルホウ酸ピナコールエステル(アルドリッチ試薬、97%)3.56g、炭酸ナトリウム(関東化学試薬)3.59g、トルエン(純正化学試薬)40mL、エタノール(純正化学試薬)20mL、純水5mLを入れ、室温で激しく攪拌しながら減圧脱気、窒素置換の操作を5回行った。更に反応混合物中に窒素を30分間通気し、系内全体を窒素で置換した。次いで、テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)0.31gを添加し、オイルバス中80℃で12時間加熱攪拌を行った。
冷却後、析出した固体を濾別後、濾液を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、更にGPCにより精製した。
H NMR、質量分析から、この白色固体が目的の2,3,6,7−テトラキス(3−ピリジル)ナフタレンであることを確認した。
収率:6.8%
H NMR(400MHz、CDCl):
δ8.59(dd、J=2.0、4H)、8.54(dd、J=4.8、4H)、8.02(s,4H)、7.50−7.46(m,4H)、7.24−7.19(m、4H)
MS(DEI):436(M
[特性の評価]
比較例及び実施例で合成したナフタレン系化合物について、特性の評価を行い結果を表1に示した。
特性評価に用いたトランジスタ素子と、各特性の評価条件は以下の通りである。
〈基盤作成〉
材料の物性の評価(キャリア移動度とEL発光効率測定)に使用したトランジスタ素子の斜視図を図10に示す。
ゲート電極(p−Si)51及び絶縁膜(SiO)52として、KST社製の熱酸化SiO(厚さ300nm)付きp−Si(厚さ2mm)基板を用いた。この基板上にポジ型レジスト(TMSR−8900:東京応化工業株式会社)を用いてゲート長L:25μm、ゲート幅W:4mm、20pinの櫛形のマスクを形成した後、ソース電極53及びドレイン電極54をCr(ニラコ社製)1nm/Au(ニラコ社製)40nmの蒸着により作成した。マスクを除去した後、ナフタレン系化合物を真空蒸着法(蒸着速度:1.0Å/s、真空度:3.0×10−3Pa以下)を用いて100nm積層することにより、目的とするトランジスタ素子を得た。
〈キャリア移動度μ(cm/V・s)測定〉
有機半導体のドレイン電圧(V)とドレイン電流(I)の関係式は次式(1)で表され、直線的に増加するが(直線領域)、Vが大きくなると、チャネルのピンチ・オフによりIは飽和して一定の値となり(飽和領域)、Iは次式(2)で表される。
Figure 2007084485
L:チャネル長[cm]
W:チャネル幅[cm]
:ゲート絶縁膜の単位面積当たりの静電容量[F/cm
μsat:飽和領域における移動度[cm/Vs]
:ドレイン電流[A]
:ドレイン電圧[V]
:ゲート電圧[V]
:ゲート閾値電圧[V](飽和領域におけるドレイン電圧(V)が一定の下で
ドレイン電流(I)の1/2乗(Vdsat 1/2)をゲート電圧(V)に対して
プロットし、漸近線が横軸と交わる点を示す。)
この飽和領域における√IとVの関係から、有機半導体中の移動度:μを求めることが出来る。
本発明では、圧力を真空度〜5×10−3Pa、温度を室温とする条件の下、半導体パラメーターアナライザー(Agilent,HP4155C)を用いて、ドレイン電圧を10Vから−100Vまで−1Vステップで、ゲート電圧を0Vから−100Vまで−20Vステップで操作し、上式(2)を用いて移動度を算出した。
〈EL発光効率(%)〉
外部量子効率ηextは、上記トランジスタ素子を用いて、ドレイン電圧を10Vから−100Vまで−1Vステップで、ゲート電圧を0Vから−100Vまで−20Vステップで操作し、素子から発せられる発光を図11に示したフォトンカウンター(4155C Semiconductor Parameter Analyzer)60によってサンプル61を測定し、そこで得られた光子数[CPS]を下記式(3)を用いて光束[lw]に変換後、下記式(4)を用いてEL発光効率ηextを算出した。
Figure 2007084485
Symbols:
PC:フォトンカウンター(PC)によって観測した光子数[CPS]
PC:光子数を光束[lw]に変換した値
r:円錐又は円の半径[cm]
h:フォトンカウンター60とサンプル61の距離[cm]
〈PL発光効率(%)〉
PLの発光効率は、ナフタレン系化合物を窒素雰囲気下において石英基板上に70nm厚さに蒸着し単層膜を形成した後、積分球(IS-060、Labsphere Co.)を用いて、励起光として波長325nmのHe−Cdレーザ(IK5651R- G Kimmon electric Co.)を照射し、サンプルからの発光Multi-channel photodiode(PMA-11、Hamamatsu photonics Co.)を測定することにより算出した。
Figure 2007084485
なお、2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンのトランジスタ特性を図1(a)に示す。また、2,3,6,7−テトラフェニルナフタレンと2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンの発光波長を図1(b)に示す。
また、2,3,6,7−テトラキス(4−ビフェニル)ナフタレンのトランジスタ特性を図2(a)に、発光スペクトルを図2(b)に示す。
また、2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジフェニルナフタレンのトランジスタ特性を図3(a)に、発光スペクトルを図3(b)に示す。
(a)図は2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンのトランジスタ特性を示すグラフであり、(b)図は2,3,6,7−テトラフェニルナフタレンと2,3,6,7−テトラキス(2−ナフチル)ナフタレンの発光波長を示すグラフである。 (a)図は2,3,6,7−テトラキス(4−ビフェニル)ナフタレンのトランジスタ特性を示し、(b)図はその発光スペクトルを示すグラフである。 (a)図は2,7−ビス(4−ビフェニル)−3,6−ジフェニルナフタレンのトランジスタ特性を示し、(b)図はその発光スペクトルを示すグラフである。 本発明の発光トランジスタ素子の実施の形態を示す概略構成を示す模式的断面図である。 図4に示す発光トランジスタ素子の電極形状を示す模式図である。 図4に示す発光トランジスタ素子の正孔及び電子の再結合機構の説明図である。 図4に示す発光トランジスタ素子を用いた本発明の表示装置の実施の形態を示す電気回路図である。 本発明の有機EL素子の実施の形態を示す概略構成を示す模式的断面図である。 図8に示す有機EL素子を用いた本発明の表示装置の実施の形態を示す電気回路図である。 材料の物性の評価(キャリア移動度とEL発光効率測定)に使用したトランジスタ素子の斜視図である。 EL発光効率の測定に用いたフォトンカウンターを示す斜視図である。
符号の説明
1 発光層
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 絶縁膜
10 発光トランジスタ素子
20 基板
21 表示装置
30 有機EL素子
31 基板
32 正孔注入電極層
33 正孔輸送層
34 発光層
35 電子輸送層
36 電子注入電極層
40 基板
41 表示装置

Claims (7)

  1. 下記一般式(V)で示される構造を有するナフタレン誘導体。
    Figure 2007084485
    (Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
  2. 請求項1に記載のナフタレン誘導体の1種以上を含むことを特徴とする有機半導体材料。
  3. キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、該発光層に電子を注入する電子注入電極、並びに、該正孔注入電極及び電子注入電極に対向し、前記発光層内のキャリアの分布を制御するゲート電極を有する発光トランジスタ素子において、前記発光層に、請求項2に記載の有機半導体材料を用いることを特徴とする発光トランジスタ素子。
  4. 前記正孔注入電極及び電子注入電極が、それぞれ複数の櫛歯からなる櫛歯形状部を有し、かつ、該正孔注入電極の櫛歯形状部を構成する櫛歯と、該電子注入電極の櫛歯形状部を構成する櫛歯とが、所定間隔を開けて交互に配置されることを特徴とする請求項3に記載の発光トランジスタ素子。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の発光トランジスタ素子を基板上に複数個配列して構成したことを特徴とする表示装置。
  6. キャリアとしての正孔及び電子を輸送可能であり、正孔及び電子の再結合により発光を生じる発光層、該発光層に正孔を注入する正孔注入電極、並びに、該発光層に電子を注入する電子注入電極を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、下記一般式(V)で示される構造を有するナフタレン誘導体の1種以上を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2007084485
    (Ar〜Arはそれぞれ独立に置換基を有しても良い芳香環基を表し、少なくともその2つ以上が6π電子系より大きいπ共役系を有する基を表す。なお、Ar〜Arの芳香環基が有する置換基同士が結合して環を形成していても良い。)
  7. 請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を基板上に複数個配列して構成したことを特徴とする表示装置。
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