JP2007078979A - 光学素子および光学素子製造方法 - Google Patents

光学素子および光学素子製造方法 Download PDF

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強 橋口
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泰史 山田
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浩二 増田
Hidenobu Kishi
秀信 岸
Shigeaki Imai
重明 今井
Daisei Minegishi
大生 峯岸
Izumi Ito
泉 伊藤
Manabu Seo
学 瀬尾
Takayoshi Nakatani
任良 中谷
Shinji Sato
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Abstract

【課題】 フィルファクタ:fが小さい値から大きな値まで広い変化範囲を持った光学素子を実現する。
【解決手段】 使用波長以下の微細凹凸構造を有し、上記使用波長の光に対して所望の光学機能を有する光学素子10Aであって、微細凹凸構造20Aの構造単位の大きさ:Λが、光学素子の所望の光学機能に応じて、素子上の位置に応じて異なっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は光学素子および光学素子製造方法に関する。
近来、使用する光の波長(使用波長)よりも小さい周期を有する微細凹凸構造(所謂SWS=Sub−Wavelength Structure:サブ波長構造)を利用した光学素子が提案され、開発されつつある。サブ波長構造は、例えば、ガラスと空気のように「互いに屈折率の異なる2つの媒質」の境界面に「使用波長以下の微小周期をもった凹凸構造」として形成される。サブ波長構造を持つ光学素子は、凹凸構造の周期が使用波長以下であるため高次の回折を生じることが無く、このため、光利用効率の高い素子の実現が可能である。
サブ波長構造が有する特徴のひとつに「微細凹凸構造の形状を制御することにより、構造部分の屈折率を制御」でき、その凹凸構造の位置的変化により光の位相を変調できる点を挙げることができる。
ガラス等の光学材料を一方の媒質(屈折率:n)とし、他方の媒質を空気(屈折率:1.0)として、サブ波長構造の微細凹凸構造が、光学材料表面に形成されている場合を想定し、サブ波長構造を構成する微細凹凸構造における凹凸のピッチ(周期)を「Λ」、1ピッチ内において光学材料の凸部の閉める幅を「a」とするとき「a/Λ」を「フィルファクタ」と呼び「f」で表す。
このようなサブ波長構造に対し、電場がピッチ方向に振動する偏光成分をTM成分、電場がピッチに直交する方向に振動する偏光成分をTE成分とするとき、サブ波長構造をなす微細凹凸構造の部分の「TM成分に対する屈折率:n(TM)」、「TE成分に対する屈折率:n(TE)」は、それぞれ、以下の如くに与えられる。
n(TE)=√{nf+(1−f)} (1)
n(TM)=√[n/{f+(1−f)n}] (2)
即ち、屈折率:n(TM)、n(TE)は「光学材料自体の屈折率:n」とは異なる値で、光学材料自体の屈折率:nとフィルファクタ:fとの関数として定まる。屈折率:nは光学材料に応じて一義的に定まるから、所定の光学材料に微細凹凸構造としてサブ波長構造を形成するとき、フィルファクタ:fを調整することにより、屈折率:n(TM)、n(TE)を調整することができる。なお、無偏光の光に対しては、微細凹凸構造の屈折率は、上記屈折率:n(TM)、n(TE)の算術平均になる。
フィルファクタ:fを微細凹凸構造全域で一定にすれば、上記屈折率:n(TM)、n(TE)も微細凹凸構造全域で一定となるが、フィルファクタ:fは「微細凹凸構造における位置に応じて変化させる」こともでき、このようにして、微細凹凸構造における屈折率:n(TM)、n(TE)を「微細凹凸構造における位置の関数」とすることができ、位置に応じた屈折率の変化に応じて種々の光学機能を実現することができる。
例えば、非特許文献1は、微細凹凸構造の「凸部の高さ、凹凸のピッチ」を同一とし、フィルファクタ:fのみを変調(フィルファクタ変調)することにより、光を集光する素子を報告している。
特許文献1は、素子の領域を複数領域に分け、各領域において領域に応じたフィルファクタを定め、領域ごとに独自の位相変調を行う回折光学素子を提案している。また特許文献2は、個々の凸部が円柱状の凸部を2次元的に配列したサブ波長構造体において、個々の円柱状凸部の面積を変化させてフィルファクタ変調を行った位相変調光学素子を提案している。
特開2001−318217号公報 特開2004− 61905 Rigorous concept for the design of diffractive microlenses with high numerical apertures, Journal of the Optical Society of America A, Vol.14(4), p901 (1997)
サブ波長構造の微細凹凸構造を形成する簡便な方法としては「レーザビーム又は電子ビームを集束させて走査ビームとし、この走査ビームによる走査を利用する方法」が考えられる。この方法を図3を参照して簡単に説明する。
図3は、平行平板状の光学素子材料1の表面構造として、サブ波長構造の微細凹凸構造を形成する方法を説明するための図である。
図3(a)は、光学素子材料1の表面にレジスト層2を形成した状態を示している。図3(b)は、レジスト層2を走査ビームBにより走査する状態を示している。走査ビームBは「レーザビームもしくは電子ビームを集光レンズもしくは磁気集束レンズでレジスト層2上に集束させたもの」であり、この走査ビームBによりレジスト層2を走査しつつ、走査ビームBの強度を変調することにより、形成すべき微細凹凸構造に応じたパターンを描画する。その後、現像を行った状態を図3(c)に示す。現像により、形成すべき微細凹凸構造に応じたレジストパターン2Aが光学素子材料1上に残される。
この状態から、レジストパターン2Aをマスクとして例えばRIE(リアクティブイオンエッチング)等のエッチングを行い、光学素子材料1を侵刻する(図3(d))。
このようにして、図3(e)に示すように「サブ波長構造の微小凹凸形状」が表面形状として形成された光学素子1Aが得られる。
あるいは、図3(c)のように形成されたレジストパターン2Aの上から、真空蒸着等により「エッチングに対して耐性のある金属」等の薄膜3を形成する(図3(f))。その後、有機溶媒を用いてレジストパターン2A(とその上の薄膜3)を除去する(リフトオフ)と、レジストパターン2Aに対するネガパターンをなす「薄膜3のパターン」が光学素子材料1上に残される。
この「薄膜3のパターン」をマスクとして、RIE等のエッチングを行い、光学素子材料1を侵刻する(図3(g))。
その後、残存する薄膜3を除去することにより、「サブ波長構造の微小凹凸形状」が表面形状として形成された光学素子1Bが得られる(図3(h)。
光学素子1Aと1Bとでは、微細凹凸構造の凹凸が逆になっている。
上に説明したのは、光学素子材料に直接的に微細凹凸構造を形成する場合であるが、微細凹凸構造は「スタンパを用いる型押し」によって形成することもできる。
図4(a)において符号1Cは、例えば、石英ガラス基板等の材料の表面に、図3に即して説明した方法で、微細凹凸構造が表面構造として形成されたものを示している。図4(a)は、この材料1Cの微細凹凸構造の上に、Ni等の金属の薄膜4Aをスパッタリング等により形成した状態を示している。
続いて、金属薄膜4Aを電極として、例えばNiによる電鋳を行う。このようにして、材料1C上に電鋳によりNiの層4Bが形成される。このNi層4Bを石英ガラス基板1Cから剥離すると、その表面には「微細凹凸構造を型押しするための型形状」が形成されている。Ni層4Bの型面と逆の面に「補強材の板」を一体化してスタンパを得ることができる。このスタンパを用いて型押しにより所望のサブ波長構造の微細凹凸構造を有する光学素子を得ることができる。
なお、図3(c)に示されているレジストパターン2A自体をサブ波長構造の微細凹凸構造とし、図3(c)の状態のまま「サブ波長構造の微細凹凸構造を有する光学素子」として使用する場合もある。
さて、上述の式(1)、(2)から明らかなように、屈折率:n(TE)、n(TM)は共に、フィルファクタ:fの増加と共に増加する。従って、フィルファクタ変調により高い屈折率部分を実現するためには、フィルファクタ:fを大きく設定する必要がある。
図5は、サブ波長構造の微小凹凸構造内においてフィルファクタ:fを変化させた光学素子の1例を説明図的に示している。即ち、光学素子1Dにおいては、その表面構造としてサブ波長構造である微細凹凸構造5が形成されている。微細凹凸構造5は、一定のピッチ(周期):Λを有し、微小凹凸の凸部の幅:aが図5の左側から右方へ向かって漸減している。先に説明したように、フィルファクタ:fは「a/Λ」であるので、図5の光学素子では、フィルファクタ:fが図の左側から右方へ向かって漸減している。
従って、微細凹凸構造の部分の屈折率は、屈折率:n(TE)、n(TM)とも(従って、無偏光の光に対する屈折率:[{n(TE)+n(TM)}]/2も)図の右側から右方へ向かって漸減している。
このような「光学素子における屈折率変化」において、屈折率の高い部分を実現するには上述の如くフィルファクタ:fを大きくする必要があるが、図5のように周期:Λを一定としてフィルファクタ:fを増大させることは、高い屈折率の部分で「微細凹凸構造において隣接する凸部の間隔(図5において符号:bで示す。)」を小さくすることを意味する。間隔:bは微細凹凸構造における凹部の幅である。
ところで、微細凹凸構造を上記の如き走査ビームによるレジスト層の走査を利用して形成する場合、走査ビームは「レーザビームを集光レンズで集束させたビーム」あるいは、「電子ビームを磁気集束レンズで集束させたもの」である。このように集束された走査ビームのビーム径は、微細凹凸構造を形成させるときの「凸部の間隔」、即ち「凹部の幅」を規制するものであり、微細凹凸構造の凹部の幅を小さくしてフィルファクタを大きくしようとすると、走査ビームのビーム径を小さくしなければならない。
レーザビームを集束させた走査ビームの場合、ビーム径はある程度の範囲で変化させることは可能であるが、ビーム径を小さくすることには自ずと限度がある。また、電子ビームを集束させた走査ビームの場合、ビーム径は基本的に変更できない。
このため、フィルファクタ変調により高い屈折率部分を持った微細凹凸構造を形成することが困難であった。
図5の例で具体的に説明すると、微細凹凸形状5における周期:Λを500nmとした場合、フィルファクタ:f(=a/λ)を0.1〜0.9の範囲で変化させようとすると、f=0.1では、微細凹凸構造5における凸部の間隔:bは450nmであるが、f=0.9では、上記間隔:bは50nmとなる。そうすると、レジスト層の走査を行う走査ビームのビーム径も50nm程度以下となるが、このような微小なビーム径を形成することは必ずしも容易でない。
この発明は、このような事情を鑑み、フィルファクタ:fが小さい値から大きな値まで広い変化範囲を持った光学素子の提供と、このような光学素子の製造方法の提供を課題とする。
この発明の光学素子は「使用波長以下の微細凹凸構造を有し、使用波長の光に対して所望の光学機能を有する光学素子」であって、以下の如き特徴を有する(請求項1)。
即ち、微細凹凸構造の「構造単位の大きさ」が、光学素子の所望の光学機能に応じて、素子上の位置に応じて異なっている。
「微細凹凸構造」は、サブ波長構造をなすものである。
「構造単位」は、微細凹凸構造の凹凸における周期に相当する概念である。微細凹凸構造が1次元的である場合、即ち、2次元領域に直交座標:x、yを考えるとき、微細凹凸構造の形状がxまたはyのみの関数として定まる場合や、微細凹凸構造が同心円状であって凹凸形状が「半径方向の形状」により一義的に定まる場合には、構造単位は「凹凸の周期」、即ち、凸部と、この凸部の「所定の一方の側に隣接する凹部」とにより構成される領域である。
したがって、このような場合、構造単位の大きさが「素子上の位置に応じて異なる」とは、凹凸の周期が、例えば、上記同心円状の半径方向の位置に応じて異なっていることを意味する。
また、微細凹凸構造が2次元的である場合、例えば、凸部が縦横方向に配列して微細凹凸構造を構成する場合は、構造単位は一つの凸部と、この凸部に所定の側で隣接する凹部とで構成される面積領域である。従って、構造単位の大きさが「素子上の位置に応じて異なる」とは、上記面積領域の大きさが素子上の位置に応じて異なることを意味する。2次元的な微細凹凸構造における凸部の断面形状(微細凹凸構造を光の入射方向から見たときの凸部の形状)は円形状や楕円形状、矩形形状等が好適である。
請求項1記載の光学素子における微細凹凸構造は、その凸部の高さが一定であることができる(請求項2)。このような「凸部の高さが一定である微細凹凸構造」は作製が容易である。
請求項1または2記載の光学素子における微細凹凸構造は、光学素子の表面形状として形成されるが、微細凹凸構造が形成される面は平面に限らず曲面でもよい(請求項3)。例えば、微細凹凸構造が形成される曲面は「レンズ面」であってもよい。
レンズ面の表面形状として「微細凹凸構造による屈折率分布」を形成すると、レンズ面本来のレンズ作用(屈折作用)に対して、上記「微細凹凸構造による屈折率分布によるレンズ作用」を付加したレンズ作用を実現できる。
この発明の光学素子は「使用波長の光に対して所望の光学機能」を有するものであり、所望の光学機能は「微細凹凸構造の形態」を調整することにより実現される。このように実現される光学機能としては「入射光の位相を変調して集光させる機能(請求項4)」や、「入射光の位相を変調し、透過光のビームを整形する機能(請求項5)」であることができ、他にも、ランダム位相板のように位相変調を行う機能や、特許文献1が開示するような「素子の領域を複数領域に分け、各領域において領域に応じたフィルファクタを定め、領域ごとに独自の位相変調を行う回折光学素子」の機能であることもできる。
請求項6記載の光学素子製造方法は上記請求項1〜5の任意の1に記載の光学素子を製造する方法であって、レジスト層形成工程と、パターン描画工程と、現像工程と、エッチング工程とを有する。
「レジスト層形成工程」は、所望の表面形状を有する光学素子材料の表面上にレジスト層を形成する工程である。レジストは、走査ビームとしてレーザビームを用いるときはフォトレジストであり、走査ビームとして電子ビームを用いるときは電子ビームにより「現像可能な潜像パターン」を形成できるレジストである。
「パターン描画工程」は、走査ビームによりレジスト層を2次元的に走査することにより、所望の微細凹凸構造に応じたパターンを描画する工程である。
「走査ビーム」は、レーザビームもしくは電子ビームをレジスト層上に集束させたビームである。
「現像工程」は、レジスト層に対して現像を行ってレジストパターンを形成する工程である。
「エッチング工程」は、光学素子材料にエッチングを行って、レジストパターンに応じて所望の微細凹凸構造を形成する工程である。
走査ビームによる2次元的な走査の際「形成される微細凹凸構造の構造単位の大きさを、所望の光学機能に応じて光学素子上の位置に応じて異ならせる」ために、上記走査ビームによる走査の走査ピッチが変化させられる。
請求項7記載の光学素子製造方法も、上記請求項1〜5の任意の1に記載の光学素子を製造する方法であり、レジスト層形成工程と、パターン描画工程と、現像工程と、エッチング工程と、電極膜形成工程と、電鋳工程と、転写工程とを有する。
これらの工程における、レジスト層形成工程と、パターン描画工程と、現像工程と、エッチング工程とは、請求項6記載の光学素子製造方法におけるものと同じであるが、レジスト層を形成されるのは「所定の表面形状を有する材料」であり、光学素子材料と同一の材料であるとは限らない。
「電極膜形成工程」は、エッチングにより所定の微細凹凸構造を形成された材料の微細凹凸構造に電極膜を形成する工程である。
「電鋳工程」は、電極膜形成工程で形成された電極膜を電極とする電鋳により電鋳層を形成する工程である。
「転写工程」は、電鋳層を材料表面から剥離し、剥離した電鋳層をスタンパとして、所定の表面形状を有する光学材料表面に所望の微細凹凸構造を転写形成する工程である。従って、光学素子は「光学材料表面に微細凹凸構造をスタンパにより転写形成されたもの」である。
請求項7記載の光学素子製造方法においても、走査ビームによる2次元的な走査の際、「形成される微細凹凸構造の構造単位の大きさを、所望の光学機能に応じて、光学素子上の位置に応じて異ならせる」ために、走査ビームによる走査の走査ピッチを変化させる。
請求項6または7に記載の光学素子製造方法において、走査ビームによるレジスト層の2次元的な走査は、例えば、走査ビームを所定方向に直線状に走査して主走査を行い、レジスト層の表面を上記直線に直交する方向へ変位させて副走査を行うようにしてもよいし、走査ビームにより「テレビジョンにおける電子ビームの走査」のように2次元に主走査と副走査とを行う方法でも良い。これらの走査方法は上述した1次元的な微細凹凸構造を形成するのに適しているが、この場合、走査ピッチを変化させるには「副走査のピッチ」を変化させれば良く、上記の「レジスト層の表面を変位させて副走査を行う場合」であれば「副走査のためのレジスト層表面の送り速度」を変化させればよい。
また、形成すべき微細凹凸構造が「同心円状や螺旋状」である場合には「DVD等の光ディスクの走査」のように、「所望の表面形状を有し、表面上にレジスト層を形成された光学素子材料」をターンテーブル等により回転させつつ、走査ビームによる走査を行い、走査ビームと光学素子材料とを相対的に併進変位させ、併進変位の速さを調整することにより「走査ビームによる走査の走査ピッチ」を変化させることができる。
上に説明したように、微細凹凸構造の部分の屈折率:n(TE)もn(TM)も無偏光の光に対する屈折率:[{n(TE)+n(TM)}]/2も、サブ波長構造をなす微細凹凸構造を表面形状として形成されている媒質の屈折率:nとフィルファクタ:fとのみにより決定される。従って、微細凹凸構造を形成される媒質が定まれば、屈折率を特定する要素はフィルファクタ:fのみとなる。
フィルファクタ:fは、微細凹凸構造が1次元的である場合には、微細凹凸の1ピッチ内において光学材料の凸部の閉める幅:aとピッチ:Pの比:a/Λであるから、フィルファクタ:fを変化させうるパラメータとしては上記:aとΛの2つがある。ピッチ:Λは1次元的な微細凹凸構造における「構造単位」である。
この発明では「構造単位の大きさを変化させることによりフィルファクタ:fを変化させる」のである。このようにすると、走査ビームのビーム径を小さくしなくても、構造単位の大きさを大きくすることにより、フィルファクタ:fを小さくでき、従って、微細凹凸構造中に高屈折率部分を容易に実現できる。
なお「構造単位の大きさ」は、その最大値が、使用波長:λ、入射媒体の屈折率:n1、微細凹凸構造の形成される媒体の屈折率:nに対して「λ/(n1・sinθ+n)」より小さく設定される。入射媒質が空気であれば、n1=1.0である。
以上に説明したように、この発明によれば、新規な光学素子および光学素子製造方法を提供できる。この発明の光学素子は、広い変化幅を持ったフィルファクタ分布を有することができ、高い屈折率を持つことができる。
以下、発明の実施の形態を説明する。
図1は、光学素子の実施の1形態を説明するための図である。
光学素子10Aは平行平板状であって、一方の面に使用波長以下の微細凹凸構造20Aを形成されている。
図1に示すのは、微細凹凸構造20Aの模式的な断面形状である。
微細凹凸構造20Aが1次元的である場合には、図1に示すような断面形状を持つ微細凹凸が、図面に直交する方向へ均一に形成されている。このような光学素子には、例えば「シリンドリカルレンズ」としての機能を持たせることができる。
また、微細凹凸構造20Aが同心円状である場合には、図1に示す断面形状を同心円の中心を通る軸の周りに360度回転したものが2次元的な微細凹凸構造になる。このような光学素子には、例えば「光軸対称なレンズ」の機能を持たせることができる。
このように1次元的な微細凹凸構造や同心円状の微細凹凸構造の場合には、図に符号Λで示すピッチ(凹凸の周期)が「微細凹凸構造20Aの構造単位」の大きさを与える。
図1に示された実施の形態では、微細凹凸構造の構造単位:Λは、図の左側から右方へ向かって漸減している。フィルファクタで見ると、図の左端の構造単位が最も大きく(従って屈折率が高く)、右方へ向かうにつれて小さく(従って屈折率が低く)なっている。
2次元的な微細凹凸構造としては、図1の図面に直交する方向へ、図1の断面形状と同様の断面形状の微細凹凸が形成されている場合が考えられる。この場合、凹凸の凸部は2次元平面状にマトリックス状に配列される。個々の凸部が属する構造単位は矩形形状であり、その各辺が互いに直交する方向(図面の左右方向と図面に直交する方向)における「構造単位の大きさ」である。これら2方向における構造単位の大きさをΛおよびΛ1とすると、個々の凸部の断面形状は、円形状や矩形形状である。このような2次元的な微細凹凸構造では、これに入射する偏光成分はTM成分のみとなり、屈折率は式(2)で与えられる。
Λ≠Λ1であれば、この2次元的な微細凹凸構造の光学機能はアナモフィックなレンズ面効果である。またΛ=Λ1であれば軸対称なレンズ面効果である。
図2は、光学素子の実施の別形態を説明するための図である。
光学素子10Bは平行平板状であって、一方の面に使用波長以下の微細凹凸構造20Bを形成されている。
図2に示すのは、微細凹凸構造20Bの模式的な断面形状である。
微細凹凸構造20Bが1次元的である場合には、図1に示すような断面形状を持つ微細凹凸が、図面に直交する方向へ均一に形成されている。また、微細凹凸構造20Bが同心円状である場合には、図2に示す断面形状を同心円の中心を通る軸の周りに360度回転したものが2次元的な微細凹凸構造になる。
このように1次元的な微細凹凸構造や同心円状の微細凹凸構造の場合には、図に符号Λで示すピッチ(凹凸の周期)が「微細凹凸構造20Bの構造単位」の大きさを与える。
図2に示された実施の形態でも、微細凹凸構造の構造単位:Λは、図の左側から右方へ向かって漸減している。フィルファクタで見ると、図の左端の構造単位が最も大きく(従って屈折率が高く)、右方へ向かうにつれて小さく(従って屈折率が低く)なっている。
図1の光学素子と異なる点は、図2の光学素子では、微細凹凸構造における凹部の幅:bが一定であることである。このようにすると、1次元的な微細凹凸構造や同心円状の微細凹凸構造の場合、走査ビームのビーム径を変化させずに、微細凹凸構造に応じたパターン描画をレジスト層に対して行うことができる。即ち、この場合には、レジスト層の走査を「電子ビームを集束させた走査ビーム」で行うことができる。
2次元的な微細凹凸構造としては、図2の図面に直交する方向へ、図2の断面形状と同様の断面形状の微細凹凸が形成され、凹凸の凸部が2次元平面状にマトリックス状に配列されたものを挙げることができる。個々の凸部が属する構造単位は矩形形状で、その各辺が互いに直交する方向(図面の左右方向と図面に直交する方向)における「構造単位の大きさ」である。これら2方向における構造単位の大きさをΛおよびΛ1とすると、個々の凸部の断面形状は、円形状や矩形形状である。このような2次元的な微細凹凸構造でも、これに入射する偏光成分はTM成分のみとなり、屈折率は式(2)で与えられる。
Λ≠Λ1であれば、この2次元的な微細凹凸構造の光学機能はアナモフィックなレンズ面効果である。またΛ=Λ1であれば軸対称なレンズ面効果である。
上に説明した、図1または図2の如き微細凹凸構造で、凸部が2次元平面状にマトリックス状に配列されたものを製造する場合の、レジスト層の走査方法の2例を、図6に即して説明する。
図6(a)は走査装置の1例を示している。被走査体10は固定ステージ100上に平面的に定置される。被走査体10は「平行平板状の光学素子材料の、微細凹凸構造を形成すべき面にレジスト層としてフォトレジスト層を形成したもの」である。
レーザ光源61から放射されたレーザ光をミラー62で偏向し、ミラー63、64で順次に反射させて集光レンズ65に入射させる。集光レンズ65はレーザ光を走査ビームとして上記フォトレジスト層上に集束させる。ミラー63、64はガルバノミラーであって、互いに直交する軸の周りに揺動可能である。
ミラー63、64を揺動させることにより、走査ビームの集束位置をフォトレジスト層上で2次元的に変位させることができるので、これによりフォトレジスト層に2次元的なパターン描画を行うことができる。その際に、ミラー63、64の揺動角を独立して制御することにより「走査ビームによる走査の走査ピッチ」を変化させることができる。
図6(b)は走査装置の別例を示している。被走査体10は2次元移動ステージ110上に平面的に定置される。被走査体10は平行平板状の光学素子材料の、微細凹凸構造を形成すべき面にレジスト層としてフォトレジスト層を形成したものである。
レーザ光源61から放射されたレーザ光をミラー62で偏向して集光レンズ65に入射させる。集光レンズ65はレーザ光を走査ビームとして上記フォトレジスト層上に集束させる。2次元移動ステージ110は、図の如くX方向、Y方向へ独立して変位可能であり、これら2方向の変位により、走査ビームの集束位置をフォトレジスト層上で2次元的に変位させることができるので、これによりフォトレジスト層に2次元的なパターン描画を行うことができる。その際に、X方向、Y方向の移動量を制御することにより「走査ビームによる走査の走査ピッチ」を変化させることができる。
次に、同心円構造をもった微細凹凸構造を製造する際の走査ビームによるパターン描画の1例を説明する。図7は、このパターン描画を行うための走査装置の1例を示す。
レーザ光源71から放射されたレーザビームはミラー72で偏向され、光変調器78により光強度変調されミラー73、74で順次反射されて集光レンズ75に入射する。
被走査体20は、平行平板状の光学素子材料の、微細凹凸構造を形成すべき面にレジスト層としてフォトレジスト層を形成したディスク形状のものであり、スピンドルのターンテーブル76上に平面的に定置され、集光レンズ75により集束されたレーザビームが走査ビームとして被走査体20のフォトレジスト層上に照射される。ミラー74と集光レンズ75とは一体となって、併進ユニット79内に配設され、コンピュータ等による制御手段77の制御を受けるエアースライダ(図示されず)により併進変位を制御される。併進ユニット79の併進方向は、ターンテーブル76の半径方向である。
制御手段77は、上記の如く併進ユニットを変位させるエアースライダを制御するほか、光変調器78による光変調を制御し、また、スピンドルを制御してターンテーブル76の回転速度を制御する。即ち、並進ユニット79とターンテーブル76は、スピンドルによりターンテーブル76が1回転したとき、微細凹凸構造のピッチ(構造単位の大きさ)分だけ併進ユニット79が変位するように制御され、同時に併進ユニット79の位置に応じて、光変調器78による光変調が最適に制御される。
ターンテーブル76を動作させて被走査体20を回転させつつ、光変調器78により走査ビームの光強度を変調し、併進ユニット79によりミラー74と集光レンズ75を変位させることにより、被走査体20のフォトレジスト層に対して「同心円状のパターン」を描画できる。併進ユニット79の変位量を、ターンテーブル半径方向の走査位置に応じて変化させることにより、上記半径方向において凹凸のピッチ(構造単位の大きさ)が変化する同心円状の所望のパターンを描画できる。
なお、図7の走査方式の場合、被走査体に描画されるパターンは円形状であるが、回転半径を大きくして走査を行えば、直線に近い円弧形状を描画することができ、このような直線に近い円弧の組み合わせにより、図6の走査装置による描画パターンに近似的なパターンを描画することもできる。
図6、図7に即して説明した走査方法で被走査体10あるいは20に「所望の光学機能を実現するための微細凹凸構造に応じたパターン」を描画した後、図3(c)〜(e)に即して説明した、現像工程、エッチング工程を経て、所望の微細凹凸構造をサブ波長構造として持つ光学素子を得ることができる。
あるいはまた、被走査体10、20として、適宜の材料にフォトレジスト層を形成したものを用い、上記の如くパターンを描画して現像した後、現像工程、エッチング工程を経て、所望の微細凹凸構造をサブ波長構造として形成した後、図4に即して説明した電極膜形成工程、電鋳工程を実施することにより微細凹凸形状を型押しするための型形状をもったスタンパを得ることができ、このスタンパを用いて「所望の微細凹凸構造をサブ波長構造として持つ光学素子」を複製することができる。
以下、具体的な実施例を挙げる。
表面を精密に研磨した平行平板状の石英ガラス基板をディスク状に形成し、その表面を純水により洗浄し、さらにUV/O3による洗浄処理を行った。洗浄後、表面のプライマー処理を行い、ポジ型フォトレジストをスピンコートにより塗布し、膜厚:200nmのフォトレジスト層を「レジスト層」として形成した。
フォトレジスト層を形成された石英基板をホットプレートに載せ、100℃の温度で90秒熱処理し、フォトレジスト中の溶媒を蒸発させて感度を安定させ、「被走査体」とした。この状態は、図3(a)に示された状態である。
被走査体に対して描画パターンの描画を、図7に示した如き走査装置で行った。
即ち、被走査体をターンテーブル76上に平面的に定置し、レーザ光源71からの波長:250nmのレーザビームによる走査を行った。
集光レンズ75としてNA:0.9のものを用い、フォトレジスト層上に集束する走査ビームのビーム径を略200nmとした。レーザ光源1からのレーザビームの光強度を光変調器78により調整することにより、走査ビームの走査で形成される潜像の幅を調整できる。
走査によるパターン描画後、現像、リンス、乾燥処理を行って、描画されたパターンに応じたフォトレジストの「レジストパターン」が形成された。フォトレジストとしてポジ型のものを用いているので現像により「露光された部分のフォトレジスト」が除去され、レジストパターンを構成するのは「描画されたパターンに対してネガ像となるパターン」である。ネガ型のフォトレジストを用いれば、露光された部分のフォトレジストにより描画されたパターンと同一のレジストパターンが得られる。
その後、レジストパターンをマスクとして、RIE(リアクティブイオンエッチング)を行った。エッチングはCガスを導入して行った。エッチング後、Oガスにより、残存フォトレジストを除去し、石英ガラスの表面構造としてサブ波長構造の微細凹凸構造が形成された光学素子を得た。
レーザビームによる描画条件、描画工程後の現像条件、エッチング工程におけるエッチング条件を最適化すると、石英ガラスに形成される微細凹凸構造の凹部の幅(図2、図5に符号:bで示す幅)は、安定して100〜250nmの範囲で可能であった。
そこで、微細凹凸構造のピッチ(同心円状微細凹凸構造の半径方向の周期「構造単位の大きさ」):Λの変化幅を300nm〜500nmに設定した。ピッチ:Λ=500nm、凹部幅:b=100nmとすると、微細凹凸構造において凸部を構成する石英ガラス部分の大きさが400nmとなり、フィルファクタ:f=0.8(=400/500)となり、ピッチ:Λ=300nm、凹部幅:b=250nmとすると、凸部を構成する石英ガラス部分の大きさが50nmとなるため。フィルファクタ:fを0.16(=50/300)とすることができる。即ち、フィルファクタ:fが0.16から0.8までの広い範囲で変化する光学素子を得ることができた。
この光学素子は位相変調機能を持ち、フィルファクタの変化幅が広いので、変調により大きな位相差を透過光に付与することができる。
比較のために、微細凹凸構造のピッチ:Λを500nmで一定とし、凹部幅:bのみの変化でフィルファクタ:fを変化させる場合、走査ビームのビーム径が200nmであると、安定して形成できる凹部幅:bの範囲は100〜200nmとなり、フィルファクタ:fの変化範囲は0.5〜0.8と狭いものになってしまう。
実施例1において用いたのと同じ被走査体を用い、図6(b)に示した2次元移動ステージ上に設置し、電子ビームを走査ビームとしてパターンの描画を行うようにした。このとき、走査ビームのビーム径は一定であるので、形成される凹部の幅:bを200nmとなるように設定した(図2に示す実施の形態の1例である。)。
形成される微細凹凸構造のピッチ(構造単位の大きさ)を250〜550nmの範囲で変化させる条件で、パターン描画工程、現像工程、エッチング工程を最適化したところ、フィルファクタ:fの変化範囲が0.2〜0.6である光学素子を得ることができた。
実施例1におけると同様の被走査体に対し、実施例1におけると同一の条件でパターン描画工程、現像工程を行って、レジストパターンを得た。
レジストパターンが形成された石英ガラス基板に、Crの蒸着を行い、厚さ:100nmのCr蒸着膜を形成した。この状態は、図3(f)に示すのと同様の状態である。
続いて有機溶媒を用いてリフトオフを行い、レジストパターンを除去したのち、石英ガラス基板上に残ったCr蒸着膜をマスクとして、CFガスを導入してRIEによるエッチング工程を行った。
Cr蒸着膜のマスクは、実施例1のレジストパターンをマスクとして使用する場合と比して、石英ガラス基板との間の選択比を大きくとれ、石英ガラス基板を「より深く侵刻」することできる。この実施例では、石英ガラス基板を1.5μmの深さに侵刻した。
最後に、石英ガラス基板の表面に残ったCrパターンを過塩素酸と硝酸アンモニウムセリウムの混合液を用いて除去し、実施例1と同様のフィルファクタ変化幅を持ち、実施例1のものよりも「微細凹凸構造における凸部の高さが大きい光学素子」を得ることができた。
実施例3により得られた「微細凹凸構造を表面形状として有する石英ガラス基板」における微細凹凸構造の形成された面に、Niのスパッタ薄膜を膜厚:50nmに形成した。
このNi薄膜を電極としてさらに、Niによる電鋳を行った。初めは弱電流密度で通電し、その後所定の通電量まで上昇させ、電鋳初期のピット発生や電鋳時の剥離を防止するようにした。このようにして厚さ:300μmの電鋳層を形成し、石英ガラス基板から剥離することにより型押し用のスタンパを得ることができた。
光学素子の実施の1形態を説明するための図である。 光学素子の実施の別形態を説明するための図である。 光学素子の製造方法を説明するための図である。 型押し用のスタンパを製造する方法を説明するための図である。 従来技術の問題点を説明するための図である。 走査ビームによるパターン描画の例を説明するための図である。 走査ビームによるパターン描画の別例を説明するための図である。
符号の説明
10A 光学素子
20A 微細凹凸構造
Λ 微細凹凸構造の周期(構造単位の大きさ)

Claims (7)

  1. 使用波長以下の微細凹凸構造を有し、上記使用波長の光に対して所望の光学機能を有する光学素子であって、
    上記微細凹凸構造の構造単位の大きさが、光学素子の上記所望の光学機能に応じて、素子上の位置に応じて異なっていることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1記載の光学素子において、
    微細凹凸構造の凸部の高さが一定であることを特徴とする光学素子。
  3. 請求項1または2記載の光学素子において、
    微細凹凸構造が、曲面の表面形状として形成されていることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の光学素子において、
    光学機能として、入射光の位相を変調して集光させる機能を有することを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1〜3の任意の1に記載の光学素子において、
    光学機能として、入射光の位相を変調し、透過光のビームを整形する機能を有することを特徴とする光学素子。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の光学素子を製造する方法であって、
    所望の表面形状を有する光学素子材料の表面上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
    上記レジスト層にレーザビームもしくは電子ビームを集束させて走査ビームとし、この走査ビームにより上記レジスト層を2次元的に走査することにより、所望の微細凹凸構造に応じたパターンを描画するパターン描画工程と、
    上記レジスト層に対して現像を行ってレジストパターンを形成する現像工程と、
    上記光学素子材料にエッチングを行って、上記レジストパターンに応じて上記所望の微細凹凸構造を形成するエッチング工程とを有し、
    形成される微細凹凸構造の構造単位の大きさを、所望の光学機能に応じて、光学素子上の位置に応じて異ならせるために、上記走査ビームによる走査の走査ピッチを変化させることを特徴とする光学素子製造方法。
  7. 請求項1〜5の任意の1に記載の光学素子を製造する方法であって、
    所定の表面形状を有する材料の表面上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
    上記レジスト層にレーザビームもしくは電子ビームを集束させて走査ビームとし、この走査ビームにより上記レジスト層を2次元的に走査することにより、所望の微細凹凸構造に応じたパターンを描画するパターン描画工程と、
    上記レジスト層に対して現像を行ってレジストパターンを形成する現像工程と、
    上記材料にエッチングを行って、上記レジストパターンに応じて上記所定の微細凹凸構造を形成するエッチング工程と、
    上記所定の微細凹凸構造を形成された材料の上記微細凹凸構造に電極膜を形成する電極膜形成工程と、
    上記電極膜を電極とする電鋳により電鋳層を形成する電鋳工程と、
    上記電鋳層を材料表面から剥離し、剥離した電鋳層をスタンパとして、所定の表面形状を有する光学材料表面に所望の微細凹凸構造を転写形成する転写工程とを有し、
    上記材料に形成される微細凹凸構造の構造単位の大きさを、所望の光学機能に応じて、光学素子上の位置に応じて異ならせるために、上記走査ビームによる走査の走査ピッチを変化させることを特徴とする光学素子製造方法。
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