JP2007073830A - 半導体レーザ装置および光学モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 戻り光の影響を抑えることができ、スペクトル品質を改善することができる半導体レーザ装置およびそれを用いた光学モジュールを提供する。
【解決手段】 レンズ60と半導体レーザ50との間に、発光領域51Aに合わせた形状の開口部71を有する金属板70を配置する。レンズ60を通ってきた戻り光FIのうち、一部は開口部71を通過するが、それ以外の成分は金属板70で反射される。金属板70と半導体レーザ50との距離Dは、10μm以上100μm以下と極めて小さくすることが好ましい。また、レンズ60の半導体レーザ50側の面に、発光領域51Aに合わせた寸法の反射防止膜を有すると共に、反射防止膜以外の領域に高反射膜を有する反射率調整膜を設けるようにしてもよい。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体レーザ装置およびそれを備えた光学モジュールに係り、特に発光領域の幅を広くしたブロードエリア型半導体レーザに好適な半導体レーザ装置およびそれを備えた光学モジュールに関する。
ブロードエリア型半導体レーザは、ストライプ状の発光領域を有する半導体レーザにおいて、発光領域の幅、すなわちストライプ幅を広くしたものである。例えば、光ディスク用の半導体レーザでは、ストライプ幅の典型的な値が2μmないし3μm程度であるのに対して、ブロードエリア型半導体レーザには、ストライプ幅を50μmないし100μmに広げたものも出現している。なお、ここでいう「ブロードエリア型」の基準となるストライプ幅の明確な数値は規定されていないが、本明細書においては例えば概ね10μm以上のものをいうこととする。
ブロードエリア型半導体レーザは、高出力を得ることができることに加えて、小型で操作が単純であり、しかも比較的安価であるという魅力を備えており、以前は高価で効率の低い固体レーザに占められていた用途でも多くの利益をもたらしている。更に、ブロードエリア型半導体レーザを用いた光学モジュールは、電気通信,センサ,通信,工業および医療分野で多くの用途を見出している。
特開2004−146456号公報
一般に半導体レーザには、戻り光、すなわち出射後の光学系や照射対象からの反射によってレーザ自体に戻ってくる光に対する耐性が低いという問題を有している。実際、極めて少量の戻り光が、半導体レーザの出力安定性,スペクトルおよびNFP(Near Field Pattern;近視野像)を著しく変えてしまうことはよく知られている。
半導体レーザは、光ファイバなどと結合された光学モジュールとして利用される。しかしながら、従来では、そのような光学モジュールに対する戻り光の影響を評価する調査はなされていなかった。また、ブロードエリア型半導体レーザを用いた光学モジュールのCOD(Catastrophic Optical Damage )を評価するためのモデルも開発されていなかった。そのため、強い戻り光が生じた場合にスペクトル品質の低下を抑えることができず、実際にスペクトル品質が極めて重要になる医療用途などに対応することができないという問題が生じていた。
なお、ちなみに、例えば特許文献1には、レーザアレイから出射する光の光路上に、平行化レンズ、開口部を有する反射マスク、および集光レンズをレーザアレイ側からこの順に配設し、戻り光の一部を反射マスクで遮るようにしたものが提案されている。しかし、この従来構造では、反射マスクとレーザアレイとの間に平行化レンズが設けられ、反射マスクがレーザアレイから遠いので、戻り光を完全に防ぐことはできかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、戻り光の影響を抑えることができ、スペクトル品質を改善することができる半導体レーザ装置およびそれを用いた光学モジュールを提供することにある。
本発明による半導体レーザ装置は、以下の(A)〜(C)の要件を備えたものである。
(A)発光領域を有する活性層を備えた半導体レーザ
(B)半導体レーザの主出射側端面の側に設けられたレンズ
(C)レンズと半導体レーザとの間に設けられ、発光領域に合わせた形状の光透過領域を有する戻り光遮蔽部
ここで「発光領域に合わせた形状」とは、光透過領域が発光領域と同一の形状および寸法で形成されている場合だけでなく、光透過領域が発光領域よりも多少大きめに形成されている場合も含む。
この半導体レーザ装置では、半導体レーザの発光領域から出射した光は、戻り光遮蔽部の光透過領域を通過したのちレンズに入射する。また、レンズを通ってきた戻り光のうち、一部は光透過領域を通過するが、それ以外の成分は戻り光遮蔽部で反射される。よって、戻り光が発光領域以外の領域に入射することがなく、戻り光の影響が抑えられる。
本発明による光学モジュールは、上記本発明の半導体レーザ装置と、半導体レーザ装置からの光を伝送する光ファイバとを備えたものである。
本発明の半導体レーザ装置または本発明の光学モジュールによれば、レンズと半導体レーザとの間に、発光領域に合わせた形状の光透過領域を有する戻り光遮蔽部を設けるようにしたので、戻り光遮蔽部と半導体レーザとの距離を極めて小さくすることができ、戻り光が発光領域以外の領域に入射することを確実に防止することができる。よって、戻り光の影響を抑え、スペクトル品質を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
以下の各実施の形態は、戻り光遮蔽部の具体化された態様においては異なっているものの、いずれも発光領域以外の領域に入射ないし侵入する戻り光による影響に着目し、これを抑制しようとする点において共通である。よって、個々の具体的な実施の形態の説明に入る前に、これらに共通して本発明の基礎をなす前提事項として、戻り光の入射位置による影響の違いについて、実験結果に基づいて説明する。
(実験)
図1に示したような、幅10μm以上のストライプ状の発光領域111Aを有する活性層111を備えたGaAs系ブロードエリア型半導体レーザを作製した。なお、層構造および構成材料は一般的なものとした。
このブロードエリア型半導体レーザについて、戻り光がない場合(参考例1)、発光領域111Aに似た形状の戻り光FI2を入射させた場合(参考例2)、および発光領域111Aよりも広い形状の戻り光FI3を入射させた場合(参考例3)の各々について、スペクトルを調べた。その結果を図2ないし図4に示す。
(結果)
図2ないし図4から分かるように、発光領域111Aに似た形状の戻り光FI2を入射させた場合(参考例2)では、高波長側へ少しだけシフトしていたことを除いては、戻り光のない場合(参考例1)と同様に整ったスペクトルが得られた。なお、この波長シフトは温度調整により補償されるので問題にはならないと考えられる。実際、中央の波長は温度に強く依存し、シフト量は典型的には0.3nm/℃であった。
これに対して、発光領域111Aよりも広い形状の戻り光FI3を入射させた場合(参考例3)には、戻り光のない場合(参考例1)と比較して、スペクトルは非常に広く、割れてしまっていた。
(結果の分析)
このように、スペクトルの乱れは戻り光のスポット形状に強く依存しており、発光領域111Aに似た形状の戻り光FI2よりも、発光領域111Aよりも広い形状の戻り光FI3のほうが重大な影響を与えていた。すなわち、発光領域111Aの極めて近くに、発光領域111Aに合わせた形状の光透過領域を有する戻り光遮蔽部を設けるようにすれば、戻り光の影響を抑制し、スペクトルを極めて整った形状に維持することができることが分かった。
以下、この実験結果およびその分析に基づいて、具体的な実施の形態(第1および第2)について説明する。
〔第1の実施の形態〕
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る光学モジュールの構成を表したものである。この光学モジュール10は、例えば、固体レーザの励起用光源,内視鏡用光源,ガン照射用光源または各種診断用光源に用いるためのものであり、半導体レーザ装置20からの光LBの光路上に、第1レンズ31,光ファイバ40および第2レンズ32が順に配置された構成を有している。
図6は、図5に示した半導体レーザ装置20の構成を表したものである。半導体レーザ装置20は、半導体レーザ50の主出射側端面の側にレンズ60を有している。
半導体レーザ50は、ストライプ状の発光領域51Aを有する活性層を有するものであれば、その層構造および構成材料は特に限定されない。具体的な構成材料としては、GaAs系,AlGaInP系,InP系あるいは窒化物系などのIII−V族化合物半導体、またはII−VI族化合物半導体などが挙げられる。また、半導体レーザ50は、例えば、発光領域51Aの幅が10μm以上のブロードエリア型半導体レーザである。なお、発光領域51Aの具体的な幅は、半導体レーザ50の種類や半導体レーザ装置20の用途に応じて設定される。
レンズ60は、半導体レーザ50の発光領域51Aから出射された光を平行化するものである。
レンズ60と半導体レーザ50との間には、発光領域51Aに合わせた形状の開口部71を有する金属板70が配置されている。これにより、この半導体レーザ装置20および光学モジュール10では、金属板70と半導体レーザ50との距離Dを極めて小さくすると共に、戻り光FIが発光領域51A以外の領域に入射することを確実に防止して、戻り光FIの影響を抑えることができるようになっている。なお、金属板70は、本発明における戻り光遮蔽部の一具体例に対応し、開口部71は、光透過領域の一具体例に対応する。
金属板70は、例えば、厚みが10μm以上30μm以下であり、ステンレス鋼,金(Au)またはアルミニウム(Al)などにより構成されている。中でもステンレス鋼が好ましい。熱に強いからである。
金属板70と半導体レーザ50との距離Dは、例えば10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μmより小さいと調整が難しく、100μmより大きいと効果が得られないからである。
図7は、金属板70および半導体レーザ50をレンズ60側から見た構成を表したものである。開口部71の高さHは、例えば10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μmより小さいと光が出られなくなってしまい、100μmより大きいと効果が得られないからである。開口部71の幅Wは発光領域51Aの幅に合わせて設定されている。
図8は、金属板70の取付状態を表したものである。半導体レーザ50は、例えば、銅(Cu)などよりなるヒートシンク80に配設されており、金属板70はこのヒートシンク80に接着層72により取り付けられている。接着層72は、例えば、紫外線硬化樹脂,接着剤,またははんだにより構成されている。なお、接着層72を構成する紫外線硬化樹脂,接着剤,またははんだの種類は特に限定されない。
図5に示した第1レンズ31は、半導体レーザ装置20からの光を集光し、光ファイバ40の一方の端面40Aに入射させるものであり、例えば凸レンズ(図示せず)により構成されている。
図5に示した光ファイバ40は、半導体レーザ装置20からの光を伝送するものであり、例えば、コア部およびクラッド部(いずれも図示せず)を有するマルチモード光ファイバにより構成されている。なお、コア部は、半導体レーザ装置20からの光をマルチモードで伝播させる芯線としての役割を有するものであり、半導体レーザ装置20からの光に対して透明な材料、例えば二酸化ゲルマニウム(GeO2 )を微量添加した石英ガラス(SiO2 )により構成され、光通信のシングルモード用のコア部と比べて10倍以上の例えば50μm以上200μm以下の直径を有している。クラッド部は、コア部内を伝播する光をコア部に閉じ込めるための外皮としての役割を有するものであり、コア部よりもわずかに小さな屈折率の材料、例えばフッ素(F)を微量添加した石英ガラス(SiO2 )により構成され、内径がコア部の直径に等しく外径が例えば100μm以上400μm以下の筒状とされている。
図5に示した第2レンズ32は、光ファイバ40の端面40Bから出射された光を集光し、照射対象面Sに配置された固体レーザ媒質や診断部位などに照射するためのものであり、例えば凸レンズ(図示せず)により構成されている。
この半導体レーザ装置20および光学モジュール10は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、半導体レーザ50およびヒートシンク80を用意し、このヒートシンク80に対して半導体レーザ50を例えばはんだにより接着する。
また、例えば上述した材料よりなる板材(図示せず)を用意し、この板材に、例えばプラズマエッチングにより、開口部71を設ける。これにより、開口部71を有する金属板70が得られる。
次いで、図9に示したように、ヒートシンク80に配設された半導体レーザ50と、金属板70とをステージ(図示せず)に搭載し、半導体レーザ50をLED(Light Emitting Diode)発光させ、CCD(Charge Coupled Device )カメラ90で観察しながらステージで金属板70を移動させる。これにより、開口部71を発光領域51Aに位置合わせしたのち、金属板70をヒートシンク80に対して接着層72で固定する。なお、開口部71と発光領域51Aとが同一の形状および寸法で形成されている場合には、両者が光LBの出射方向において互いに重なり合うように位置合わせすればよいが、開口部71が発光領域51Aよりも多少大きめに形成されている場合には、発光領域51Aが開口部71内にくるように位置合わせすればよい。
続いて、金属板70の反対側にレンズ60を配設する。これにより、図6に示した半導体レーザ装置20が形成される。
そののち、この半導体レーザ装置20を、第1レンズ31を介して光ファイバ40の一方の端面40Aに光学的に結合する。また、光ファイバ40の他方の端面40Bに第2レンズ32を配設する。以上により、図5に示した光学モジュール10が完成する。
この光学モジュール10では、半導体レーザ装置20からの光LBは、第1レンズ31を介して光ファイバ40の端面40Aに入射し、光ファイバ40内を伝送されて端面40Bから出射し、第2レンズ32により集光されて照射対象面Sに照射される。ここでは、半導体レーザ装置20において、レンズ60と半導体レーザ50との間に、開口部71を有する金属板70が配置されているので、レンズ60を通ってきた戻り光FIのうち、一部は開口部71を通過するが、それ以外の成分は金属板70で反射される。よって、戻り光FIが発光領域51A以外の領域に入射することが抑制され、戻り光FIの影響が抑えられる。
このように本実施の形態では、半導体レーザ装置20のレンズ60と半導体レーザ50との間に、開口部71を有する金属板70を配置するようにしたので、金属板70と半導体レーザ50との距離Dを極めて小さくすることができ、戻り光FIが発光領域51A以外の領域に入射することを確実に防止することができる。よって、戻り光FIの影響を抑えることができ、スペクトル品質を改善することができる。
なお、上記実施の形態では、半導体レーザ50が一つのチップにより構成されている場合について説明したが、半導体レーザ50は、複数のチップを並設したレーザアレイであってもよい。その場合、金属板70の開口部71は、各チップの発光領域51Aに対応して設けるようにすればよい。
また、上記実施の形態では、半導体レーザ50がブロードエリア型のものである場合について説明したが、半導体レーザ50は、発光領域51Aの幅が10μmよりも小さいいわゆるナローストライプ型のものでもあってもよい。
〔第2の実施の形態〕
図10は本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置20の構成を表したものである。この半導体レーザ装置20は、レンズ60の半導体レーザ50側の面に反射率調整膜100を有することを除いては、上記第1の実施の形態の半導体レーザ装置20と同一の構成を有している。よって、対応する構成要素には同一の符号を付して説明する。
図11は、図10に示した反射率調整膜100を半導体レーザ50側から見た構成を表したものである。反射率調整膜100は、発光領域51Aに合わせた形状の反射防止膜101を有すると共に、反射防止膜101以外の領域に高反射膜102を有する。これにより、この半導体レーザ装置20では、反射率調整膜100と半導体レーザ50との距離Dを極めて小さくすると共に、戻り光が発光領域51A以外の領域に入射することを確実に防止して、戻り光の影響を抑えることができるようになっている。なお、反射率調整膜100は、本発明における戻り光遮蔽部の一具体例に対応し、反射防止膜101は、光透過領域の一具体例に対応する。
反射防止膜101は、例えば、反射率が0.5%未満であり、高屈折率層と低屈折率層とを含む多層膜である。低屈折率層の構成材料としては、例えばフッ化マグネシウム(n=1.38)およびフッ化セリウム(n=1.63)が挙げられ、高屈折率層の構成材料には酸化ジルコニウム(n=2.1),二酸化チタン(n=2.40)および硫化亜鉛(n=2.32)などが挙げられる。一方、高反射膜102は、例えば、反射率が98%程度であり、金(Au)により構成されている。
レンズ60に設けられた反射率調整膜100と半導体レーザ50との距離Dは、例えば10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μmより小さいと調整が難しく、100μmより大きいと効果が得られないからである。
反射防止膜101の高さHは、例えば10μm以上100μm以下であることが好ましい。10μmより小さいと光が出られなくなってしまい、100μmより大きいと効果が得られないからである。反射防止膜101の幅Wは発光領域51Aの幅に合わせて設定されている。
図12は、反射率調整膜100が形成されたレンズ60の取付状態を表したものである。例えば、レンズ60の両端には、ガラス等よりなる支持部材61が取り付けられており、これらの支持部材61が、ヒートシンク80の半導体レーザ50の両脇の部分に対して、接着層62により固定されている。接着層62は、例えば、接着層72と同様の材料により構成されている。
なお、支持部材61の構成は図12に示した例に限られない。例えば、支持部材61は、レンズ60の下部に取り付けられると共に、ヒートシンク80の半導体レーザ50の下方の部分に固定されていてもよい。
この半導体レーザ装置20は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、第1の実施の形態と同様にして、ヒートシンク80に対して半導体レーザ50を例えばはんだにより接着する。
また、レンズ60を用意し、このレンズ60の半導体レーザ50側の面に、例えば蒸着法により、反射防止膜101および高反射膜102を設ける。これにより、反射率調整膜100が形成される。
次いで、この反射率調整膜100が形成されたレンズ60を支持部材61に取り付け、ヒートシンク80に配設された半導体レーザ50と、支持部材61に取り付けられたレンズ60とをステージ(図示せず)に搭載し、半導体レーザ50をLED発光させ、CCDカメラ90で観察しながらステージでレンズ60を移動させる。これにより、反射防止膜101を発光領域51Aに位置合わせしたのち、支持部材61をヒートシンク80に対して接着層62で固定する。以上により、図10に示した半導体レーザ装置20が形成される。
また、この半導体レーザ装置20を用いて、第1の実施の形態と同様にして、光学モジュール10を製造することができる。
この光学モジュール10では、半導体レーザ装置20からの光LBは、第1の実施の形態と同様にして、光ファイバ40を介して照射対象面Sに照射される。ここでは、半導体レーザ装置20において、レンズ60の半導体レーザ50側の面に、発光領域51Aに合わせた形状の反射防止膜101、および高反射膜102を有する反射率調整膜100が形成されているので、レンズ60を通ってきた戻り光FIのうち、一部は反射防止膜101を通過するが、それ以外の成分は高反射膜102で反射される。よって、戻り光FIが発光領域51A以外の領域に入射することが抑制され、戻り光FIの影響が抑えられる。
このように本実施の形態では、レンズ60の半導体レーザ50側の面に、発光領域51Aに合わせた形状の反射防止膜101、および高反射膜102を有する反射率調整膜100を形成するようにしたので、反射率調整膜100と半導体レーザ50との距離Dを極めて小さくすることができ、戻り光FIが発光領域51A以外の領域に入射することを確実に防止することができる。よって、戻り光FIの影響を抑えることができ、スペクトル品質を改善することができる。
なお、上記実施の形態では、半導体レーザ50が一つのチップにより構成されている場合について説明したが、半導体レーザ50は、複数のチップを並設したレーザアレイであってもよい。その場合、反射率調整膜100の反射防止膜101は、各チップの発光領域51Aに対応して設けるようにすればよい。
また、上記実施の形態では、半導体レーザ50がブロードエリア型のものである場合について説明したが、図13に示したように、半導体レーザ50は、発光領域51Aの幅が10μmよりも小さいいわゆるナローストライプ型のものでもあってもよい。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各構成要素の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
半導体レーザに対する戻り光の影響を調べた実験において用いた半導体レーザの構成を概略的に表す斜視図である。 図1に示した半導体レーザにおいて、戻り光のない場合のスペクトルを調べた結果を表す図である。 図1に示した半導体レーザにおいて、戻り光の形状によるスペクトルの違いを調べた結果を表す図である。 図1に示した半導体レーザにおいて、戻り光の形状によるスペクトルの違いを調べた結果を表す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光学モジュールの構成を表す図である。 図5に示した半導体レーザ装置の構成を表す図である。 図6に示した金属板および半導体レーザをレンズ側から見た構成を表す図である。 図6に示した金属板の取付状態を表す斜視図である。 図6に示した半導体レーザ装置の製造方法における一工程を表す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の構成を表す図である。 図10に示した反射率調整膜を半導体レーザ側から見た構成を表す図である。 図10に示したレンズの取付状態を表す斜視図である。 図10に示した半導体レーザ装置の変形例を表す図である。
符号の説明
10…光学モジュール、20…半導体レーザ装置、31…第1レンズ、32…第2レンズ、40…光ファイバ、40A,40B…端面、50…半導体レーザ、51…活性層、51A…発光領域、60…レンズ、61…支持部材、62,72…接着層、70…金属板、71…開口部、80…ヒートシンク、90…CCDカメラ、100…反射率調整膜、101…反射防止膜、102…高反射膜

Claims (5)

  1. 発光領域を有する活性層を備えた半導体レーザと、
    前記半導体レーザの主出射側端面の側に設けられたレンズと、
    前記レンズと前記半導体レーザとの間に設けられ、前記発光領域に合わせた形状の光透過領域を有する戻り光遮蔽部と
    を備えたことを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記戻り光遮蔽部は、前記レンズと前記半導体レーザとの間に配置された金属板であり、前記金属板は、前記光透過領域として開口部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記戻り光遮蔽部は、前記レンズの前記半導体レーザ側の面に設けられた反射率調整膜であり、前記反射率調整膜は、前記光透過領域として反射防止膜を有すると共に、前記反射防止膜以外の領域に高反射膜を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記半導体レーザが配設される放熱部材を備え、前記戻り光遮蔽部は前記放熱部材に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  5. 半導体レーザ装置と、前記半導体レーザ装置からの光を伝送する光ファイバとを備えた光学モジュールであって、
    前記半導体レーザ装置は、
    発光領域を有する活性層を備えた半導体レーザと、
    前記半導体レーザの主出射側端面の側に設けられたレンズと、
    前記レンズと前記半導体レーザとの間に設けられ、前記発光領域に合わせた形状の光透過領域を有する戻り光遮蔽部と
    を備えたことを特徴とする光学モジュール。

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