JP4544014B2 - レーザ装置およびファイバカップリングモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ装置(または半導体レーザモジュール)およびファイバカップリングモジュールに関連するものである。より詳細には、本発明は、レーザ光源から出射されたレーザ光線ビームが光ファイバにカップリングされる、レーザ装置およびファイバカップリングモジュールに関連する。
半導体レーザの技術において、カップリングされる光ファイバからの反射光である、フィードバック注入に対し、半導体レーザエミッタ機器が敏感であることは周知である。そのようなフィードバック注入は、機器特性において何らかの変化を引き起こすことがある。また、半導体レーザエミッタ機器は、強いフィードバック注入の下では時間経過に伴いまたは即座に破損することがある。
レーザモジュールにフィードバック注入が存在する場合、レーザビーム出射の発振は不安定になり、レーザビーム出力スペクトルはフィードバック注入の下で劇的に変化する。したがって、フィードバック注入を遮断する機能を有する半導体レーザモジュールが望ましい。
特許文献1は、フィードバック注入のレベルを減少させる構成を開示している。ここでは、ファイバ端面からのフィードバック注入を減少させるために、レーザモジュールに対して光ファイバを傾けるか、または、ファイバ端面を斜めに磨き上げることで、光ファイバの端面を90度以外の角度としている。
国際特許出願公開 WO89/08277
最近の技術的な進歩によって、半導体レーザエミッタ機器の出力の増加が可能になり、該レーザエミッタ機器は、様々な技術分野で使用され始めている。例えば、マルチモードで直径が約100μmのコアを有する光ファイバを使用する、20Wを超える出力を備えた高出力レーザダイオードモジュールが、固体レーザ光源の励起、材料加工、はんだ付け、検査などに現在、幅広く使用されている。
高出力レーザの応用では、レーザモジュールから出射され光ファイバ中を進んだ、レーザビームの主要部分は、対象部材の表面で反射される。例えば、光ファイバが材料加工用の金属材料に面している場合、光ファイバから出射されたほとんどのレーザビームは反射される。反射されたレーザビームは、光ファイバに再度入り、レーザモジュールに戻る。同様に、固体レーザの励起、はんだ付け、検査などのために高出力半導体レーザエミッタ機器を使用する場合には、対象部材の表面からの強いフィードバック注入が生じる。フィードバック注入が半導体レーザエミッタ機器に直接戻る場合、強いフィードバック注入によりレーザビームが不安定になる。
さらに、半導体レーザ光源以外のレーザ光源を使用するレーザ装置であっても、システム効率を考慮すれば、強いフィードバック注入を減少させるか再使用することが望ましい。
したがって、対象部材の表面で反射されレーザ光源へ戻るレーザビームのフィードバック注入を減少させることができるレーザ装置および/またはファイバカップリングモジュールを提供することが望ましい。本発明は、前述の背景を考慮してなされている。
本発明の一実施形態によれば、レーザ光源から出射されたレーザ光線を光ファイバを通して前記レーザ光線による処理の対象物の表面に入射するにあたり、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光線を前記光ファイバへカップリングするためのファイバカップリングモジュールを含むレーザ装置が提供される。前記ファイバカップリングモジュールは、前記レーザ光源と前記光ファイバとの間に配置され、前記レーザ光源からのレーザ光線を通過させる開口を有するアイソレータと、前記アイソレータと前記光ファイバとの間に配置され、前記開口を通過したレーザ光線を前記光ファイバへ導く光学素子とを備えている。さらに、前記レーザ光線による処理の対象物の表面反射され、前記光ファイバ及び前記光学素子を通して前記アイソレータに入射した光が主要部分となるフィードバック光の一部が前記アイソレータにより遮蔽されるように、前記アイソレータの開口と前記光ファイバとがずれて配置されている。
本発明によれば、対象部材で反射されレーザ光源へ戻ってくるフィードバック注入を減少させることができるレーザ装置および/またはファイバカップリングモジュールが提供される。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態によれば、レーザ光源から出射されたレーザ光線を光ファイバへカップリングするための、ファイバカップリングモジュールを備えたレーザ装置が提供される。ファイバカップリングモジュールは、レーザ光源と光ファイバとの間に配置されレーザ光源からのレーザ光線を通すための開口を有するアイソレータと、アイソレータと光ファイバとの間に配置され通過したレーザ光線を光ファイバ上に導くための光学素子とを備えている。さらに、レーザ光線の処理対象物の表面から反射された光が主要部分となるフィードバック光の一部が、アイソレータで遮蔽されるように、アイソレータの開口と光ファイバとがずれて配置されている。
本実施形態のファイバカップリングモジュールでは、レーザ光源から出射されたレーザ光線は、アイソレータの開口を通過することができ、光学素子によって光ファイバへガイドされることにより、レーザ光線が光ファイバにカップリングされる。一方、対象物の表面上で反射され、光ファイバに再度入った光は、レーザ光源に近い側の光ファイバの一端から出射され、フィードバック注入になる。
光ファイバの端面から出射されるフィードバック注入は、光学素子によって屈折された後アイソレータに達する。本実施形態において、アイソレータは、レーザ光源と光学素子との間に配置される。したがって、アイソレータは、フィードバック注入の一部を遮蔽し、開口のサイズに対応する一部分だけを通すことができるため、レーザ光源に達するフィードバック注入を減少させることが可能となる。
フィードバック注入は、光ファイバの端面から広がる。フィードバック注入の広がる角度は、光ファイバの開口数(Numeric Aperture)に依存する。多くの場合、フィードバック注入の強度または輝度は、光ファイバの光学軸からの距離が増加するにつれて減少する。本実施形態では、アイソレータの開口と光ファイバとはずらして配置されている。したがって、開口が光ファイバからより離れた位置に形成される場合には、レーザ光源に達するフィードバック注入の量をより減少させることができる。
上述したような光学装置において開口を通過したレーザ光線を光ファイバへ導くことができるものであれば、光学素子は任意の光学装置(単数または複数個)であってもよい。光学素子が、上記導く機能に加えて集束機能を有するか、または、光ファイバ上へカップリングするために、開口を通過したレーザ光線をフォーカスするためのレンズを含むことが好ましい。
レーザ光源は任意のタイプの半導体レーザであってもよい。本発明は、動作がフィードバック注入に敏感な任意のレーザ光源に有利に適用し得る。好ましくは、レーザ光源は、高出力を発生するためのブロードエリア・ダイオードレーザ装置またはダイオードレーザアレイであってもよい。さらに本発明は、強いフィードバック注入の減少および/または再使用が望ましい任意のレーザ装置に適用できる。
使用される光ファイバの種類について特定の制限はなく、マルチモード光ファイバまたはシングルモード光ファイバを使用してもよい。さらに、光ファイバは、レーザ光源に近い側で光ファイバ端の表面上で反射されたフィードバック光を減少させるために、レーザ光源に近い側の端面が傾斜していても良い。
アイソレータは、フィードバック注入をさらに効率的に反射するために、少なくとも光ファイバに面する側において鏡面を有していてもよい。アイソレータは、複数の開口を有しても良く、アイソレータの開口が、円形タイプまたはスリットタイプであってもよい。あるいは、アイソレータの開口を、アイソレータが配される位置でのレーザビームの直径未満のサイズに形成し、レーザ光源から出射されたレーザ光線の一部を選択するようにしてもよい。
以下、図1〜2を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態によるレーザ装置は、図1に示される。本実施形態のレーザ装置は、半導体レーザエミッタ(レーザ光源)10、光ファイバ40およびファイバカップリングモジュール1を含んでいる。ファイバカップリングモジュール1は、任意の位置に置かれた目標材(対象部材)50にレーザ光線を導く光ファイバ40に、レーザエミッタ10から出射されたレーザ光線をカップリングする。本実施形態では、ファイバカップリングモジュール1は、アイソレータ20およびフォーカスレンズ(光学素子)30を含んでいる。
アイソレータ20は、半導体レーザエミッタ10から出射されたレーザビームを通すためのアパーチャ(開口)21を有する部材であり、主として目標材50の表面51から反射されたフィードバックレーザ光線の少なくとも一部を遮蔽するために使用される。アパーチャ21の直径は「a」と表示される。アパーチャ「a」の直径は、使用される半導体レーザエミッタおよび/またはエミッタに続く光学系に応じて決定することができる。
あるいは、アイソレータ20のアパーチャ21は、出射されたレーザビームの一部を選択し、かつ光ファイバ40から来るフィードバック注入光を遮断するように構成してもよい。言いかえれば、アパーチャ21のサイズは、半導体レーザエミッタ10の光学軸中のアイソレータ20の位置におけるレーザビームプロファイルの直径より小さくてもよい。
なお、光ファイバの中心軸43とアイソレータ20のアパーチャ中心軸22とは一直線に並んでいない。これらの2軸間の距離は図1に示されるように「d」で表示される。
本実施形態では、フォーカスレンズ30は、光ファイバ40の入口41に、半導体レーザエミッタ10から出射されたレーザビームを導き集束させるための、光学素子として使用される。
また、本発明では、光学素子として、入口41上にアパーチャ21を通過した出射レーザビームの少なくとも一部を導きおよび/または集束させることが出来るものであれば、非球面レンズまたは任意の光学素子を使用してもよい。
本実施形態において半導体レーザエミッタ10は、高出力レーザビーム、例えば約5W以上を生成する。レーザエミッタ10は、ブロードエリア・ダイオードレーザまたはダイオードレーザアレイ等、任意のタイプの半導体レーザでもよい。
また、半導体レーザは、レーザエミッタおよびコリメータレンズを含むレーザモジュールとして構成しても良い。
なお、ブロードエリア・ダイオードレーザから出射された光は、その2つの主軸に沿って異なるコヒーレンス特性を有する。しかしながら、マルチモードレーザの空間コヒーレンスは、回析限界まで改善できることが証明されている。
光ファイバ40は2つの端部、つまり入口41、出口42を有する。高出力レーザビームを転送するためにはマルチモード光ファイバが好ましい。レーザビームが入力される場合、光ファイバ40の入口41および/または出口42の端面は、光ファイバ40の端面からのフィードバックを減少させるよう傾斜していてもよい。
本実施形態では、半導体レーザエミッタ10から出射されたレーザビームは、まず入口41から光ファイバに入り、出口42から目標材50へ出射される。さらに、目標材50の表面51で反射されたフィードバック注入は、出口42から光ファイバ40に戻り、入口41から半導体レーザエミッタ10へ向けて出射される。
以下、本実施形態によるレーザ装置の動作について、詳細に説明する。
レーザエミッタ10から出射されたレーザビームは、アイソレータ20のアパーチャ21を通過して、フォーカスレンズ30によって光ファイバ40の入口41に集束される。レーザビームは、光ファイバ40を進み、その出口42から出射される。レーザビームが目標材50の表面51に達すると、レーザビームの一部は目標材50の処理に使用され、残りのレーザビームは表面51から反射される。
本実施形態では、目標材50を処理するためにレーザビームが使用され、目標材50の表面51は、金属の場合のように高い反射性を有する、と仮定する。言いかえれば、光ファイバ43から出射されたレーザビームのほとんどは光ファイバ40に再び入りその中を進み、強いフィードバック注入となる。フィードバック注入は、光ファイバ40の入口41からアイソレータ20へ向けて出射される。
しかしながら、反射されたビームの大部分はアイソレータ20により遮断され、アパーチャ21を通過したレーザビームだけがフィードバック注入として、レーザエミッタ10へ戻るため、レーザエミッタ10に達するフィードバック注入を減少させることができる。
本実施形態では、出射されたレーザビームの質は、ガウスモードで近似できるような高い空間コヒーレンスを有すると仮定する。出射されたレーザビームの遠距離エネルギ分布(far field energy distribution)11および表面伝播(surface propagation)11aの例は、図2に示される。
図2は、高い空間コヒーレンスを備えた入射ビームがアパーチャ21を通過し、次にフォーカスレンズ30により光ファイバ40の入口41へ集束される際の概略を示す。フォーカスレンズの焦点距離は、光ファイバ直径、入射ビームプロファイルおよび光ファイバ40の開口数にしたがって選ぶことができる。これらの計算は、光学系に精通している者であれば誰にでも容易に行なうことができる。
目標材50が高い反射率を備えている場合、光ファイバ40から出射されたレーザビームは、目標材50の表面51上で反射される。そして、レーザビームのほとんどは、光ファイバ40に戻され、フィードバック注入として光ファイバ40の入口41から出射される。遠距離エネルギ分布31および入口41の表面からのフィードバック注入の表面伝播31aの例は、図2に示される。本実施形態では、フィードバック注入の遠距離エネルギ分布は、ガウスモードとして近似される。
フィードバック光の表面伝播31aは、光ファイバ40の開口数によって決定される。典型的には、マルチモードファイバの開口数は、0.20であり、これは約11.5度に相当する。
フィードバック光は、アイソレータ20によってカットされ、少量のフィードバック注入だけが、半導体レーザエミッタ10に戻り得る。レーザ装置の光学系に注入された出力の100パーセントが目標材50から光ファイバ40まで反射され、且つすべての光学系が100パーセントの透過率を有すると仮定すると、半導体レーザエミッタ10へフィードバックされる反射出力は、次の数式1によって推定し得る。
Figure 0004544014

ただし、Pは半導体レーザエミッタ10へ反射される出力比率;f(x)およびf(x)は、それぞれ入力レーザビームおよびフィードバック光の遠距離エネルギ分布;aはアパーチャ21の直径;dはアパーチャ21の中心軸22と光ファイバ40の光学軸43との間の距離;およびxは光学軸43からの半径方向距離である。
本実施形態では、光ファイバ40の光学軸43およびアパーチャ20の中心軸22は、フィードバック光の遮断機能を得るために同じ直線上にはない。アパーチャ21の直径「a」が減少し、且つアパーチャ21の中心軸22と光ファイバ40の光学軸43との間の距離「d」が増加するにつれて、半導体レーザエミッタ10に戻るフィードバック注入の出力が減少する。光ファイバ40の入口41からのフィードバック光の遠距離エネルギ分布は、ガウス分布であると推定されるので、距離「d」が増加するにつれて、半導体レーザエミッタ10へのフィードバック注入が減少することは容易に理解される。
実用に際しては、所望のレーザ光源において、アパーチャ21の直径「a」及びこれらの軸22と43との間の距離「d」は、上記数式1、および、所望のレーザ光源の安定な稼働を妨害しないと考えられる望ましい(または受容可能な)Pを用いて決定してもよい。
本実施形態によれば、半導体レーザエミッタ10に戻るフィードバック注入を大きく減少させることができ、また、半導体レーザエミッタ10の出力を時間的に安定させることができる。さらに、本実施形態によれば、よりよいファイバ出力スポットの均一性を提供することができ、半導体レーザエミッタ10のスペクトル安定性を増大させることができる。
直径「a」および距離「d」は、本実施形態中の半導体レーザエミッタ10へのフィードバック注入の減少を特徴づけるために使用されているが、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。パラメータがアパーチャ20の大きさ、及び、アパーチャ20と光ファイバ40との間を横ぎる方向での変位量を表わすものであれば、他のパラメータを用いてもよい。例えば、アイソレータのアパーチャ20(開口)の中心軸と光ファイバの光学軸との間の横方向変位量、または、アイソレータのアパーチャの中心軸とフォーカスレンズ30(光学素子)の光学軸との間の横方向変位量を用いて測定してもよい。
アイソレータ20のアパーチャ21の幾何学的な構造は、システムの仕様に応じて任意に選択してもよい。例えば、図3(a)〜3(d)に示すように、アパーチャ20は円形のタイプであっても良く、または、スリットのタイプであってもよい。スリットタイプとしてアパーチャ20を作ることにより、半導体レーザエミッタ10およびアイソレータ10を整列させるのが、より容易となる。または、アパーチャの数を、複数のエミッタからの複数のレーザビーム出射を得るために複数とすることで、より高いレーザ出力が達成される。
アイソレータ20の表面は、目標材50の表面51からのフィードバック光を反射する鏡面を形成する構成としてもよい。または、アイソレータ20は、アイソレータ20へ吸収することによってフィードバック光のエネルギを分散させるように、ビームを吸収する材料で形成しても良い。アイソレータ20の鏡面は、アイソレータ20全域またはその一部に形成してもよい。アイソレータ20の鏡面は、フィードバック光を反射し、その再使用のために光ファイバ40へ戻す。
本実施形態は、金属物体の処理のようなレーザ処理応用分野の例で説明しているが、本発明は、このような例のみに限定されるものではなく、レーザ光源およびこれにカップリングされる光ファイバを用いる、異なるタイプの応用に適用可能であることが理解されるであろう。
以下、図4および5を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本発明の十分な利点を達成するためには、本発明が適用されるレーザ装置中の光学系における入射ビームプロファイルが、回析限界に近いプロファイルを有することが好ましい。
図4は、本実施形態によるレーザモジュールの一例を示すもので、半導体レーザエミッタへのフィードバック光を効率的に減少させる光学モジュールの一つのタイプである。図4のレーザモジュールは、高品質レーザビームを生成するためのレーザエミッタモジュール400と、出射された高品質レーザビームを光ファイバ40にカップリングすると共にレーザエミッタモジュール400へのフィードバック注入を減少させるためのファイバカップリングモジュール1とを含んでいる。
本実施形態において、ファイバカップリングモジュール1は、図1で説明した上述の実施形態と同じ構造および機能を有する。レーザエミッタモジュール400は、B.Threstup等によって報告された高輝度ブロードエリア・ダイオードレーザエミッタモジュールである(B.Threstup、M.Chi、B.Sass、P.M.Peterson「非対称のフィードバックを備えた2つのダイオードレーザの極性化結合に基づいた高輝度レーザ光源」、Applied Physics Letters、82巻、680〜683ページ、2003年2月)。
レーザエミッタモジュール400は、ブロードエリア・ダイオードレーザ410、コリメータレンズ421〜423、およびフィルタ430を備えた鏡片部材(mirror strip member)を含んでおり、レーザビームを強度プロファイル440で出射する。レーザエミッタモジュール400は、同時にいくつかの空間モード発振へ導き、横方向に延びた広いエミッタ接合のために貧弱であるブロードエリア・ダイオードレーザのビーム品質を高めることが可能である。
図5は、本実施形態の他の例を示す。図5のレーザモジュールは、レーザエミッタモジュール500およびファイバカップリングモジュール1を有する。ファイバカップリングモジュール1は、図1で示される実施形態と同じ構造および機能を有する。レーザエミッタモジュール500は、V.RaabおよびR.Menzel(「TEM00出力400mWをもたらす高出力レーザダイオードの外部共振器設計」、Optics Letters、27巻、3号、167〜169ページ、2002年2月)によって報告された、高出力レーザダイオード用の外部共振器構造を使用する。
レーザエミッタモジュール500は、レーザダイオード510、非球面速軸(fast-axis)コリメータ520、レンズ530、アパーチャ540、および高反射鏡550を含んでいるため、遅軸(slow-axis)に沿ったレーザダイオード510用の外部共振器を実現する。レーザエミッタモジュール500によって、回析限界までのビーム品質が改善され、したがって、輝度を増加させることができる。
本実施形態によれば、レーザダイオードへのフィードバック注入が少ない高輝度レーザモジュールを実現することができる。
本発明の他の実施形態に係るレーザ装置について、図6を用いて説明する。本実施形態では、典型的なブロードエリアレーザダイオードのうちの1つと共に使用し得るファイバカップリングモジュールのための外形寸法例が提供される。
本実施形態によるレーザ装置は、ブロードエリア・ダイオードレーザ610(レーザ光源)、レーザ610から出射されたレーザビームの質を高めるための光学系620、アパーチャ21を備えたアイソレータ20、非球面レンズ30(光学素子)、および光ファイバ40を含んでいる。アイソレータ20および非球面レンズ30の機能は、本質的に、図1および図2で説明した上述の実施形態中のものと同じである。
本実施形態において、ブロードエリア・ダイオードレーザ610は、100×1μmのストライプ長および808nmの波長を有する。ブロードエリア・ダイオードレーザ610から出射されたレーザビームは、図6で示されるような遅軸および速軸を有する。光学系620は、ストライプ長100μmおよび波長808nmのレーザビーム用に構成されており、ビームの発散角(divergence)が遅軸で0.46°、速軸で24°の高品質のレーザビームを出射する。光ファイバ40は、ステップ型の一種で直径200μmおよび開口数0.22である。
図6で示されるレーザ装置では、以下の寸法を用いることによって、光学系620とブロードエリア・ダイオードレーザ610に向けて反射される出力の比率「Pf」を許容可能なレベル(多くの場合は5〜10%である)まで減少させる可能性がある:
Z1: 〜4mm
Z2: 〜8mm
Z3:〜16mm
d: 3mm
アパーチャ21(クリアアパーチャ):〜0.2mm(遅軸)×〜1.8mm(速軸)
非球面レンズ30: 有効焦点距離8mm、アパーチャ8mm
ここで、Z1は光学系620の出射表面からアイソレータ20までの距離;Z2は光学系620の出射表面から非球面レンズ30までの距離;Z3は非球面レンズ30から光ファイバ40の入口端面までの距離;およびdはアパーチャ21の中心軸と光ファイバ40の中心軸の間の距離である。
本実施形態によれば、所望のレーザ光源および光ファイバのセットにおいて、レーザ光源に達するフィードバック注入を望ましいレベルへ削減することができる。削減量は、受容可能なフィードバック注入の最大のレベル等のシステム仕様に応じて決定できる。
なお、添付の特許請求の範囲またはそれと均等な範囲の限りにおいて、設計条件およびその他の要因に応じて、様々な変更、組合せ、副次的組合せおよび修正が生じ得ることは、当業者によって理解されることである。
本発明の一実施形態によるファイバカップリングモジュールを備えたレーザ装置の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態によるレーザビームが入力され反射された部分を示す模式図である。 図3(a)〜3(d)は、本発明の一実施形態によるアイソレータのアパーチャ構造の例を示す模式図です。 本発明の一実施形態によるファイバカップリングモジュールを備えたレーザ装置の一構造例を示す模式図である。 本発明の一実施形態によるファイバカップリングモジュールを備えたレーザ装置の他の構造例を示す模式図である。 本発明の一実施形態によるファイバカップリングモジュールを備えたレーザ装置の一構造例を示す模式図である。
符号の説明
10:レーザダイオード、20:アイソレータ、21:アパーチャ、22:アパーチャの中心軸、30:フォーカスレンズ、40:光ファイバ、41:光ファイバの入口、42:光ファイバの出口、50:目標材、51:目標材の表面。

Claims (15)

  1. レーザ光源から出射されたレーザ光線を光ファイバを通して前記レーザ光線による処理の対象物の表面に入射するにあたり、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光線を前記光ファイバへカップリングするためのファイバカップリングモジュールであって、
    前記レーザ光源と前記光ファイバとの間に配置され、前記レーザ光源からのレーザ光線を通過させる開口を有するアイソレータと、
    前記アイソレータと前記光ファイバとの間に配置され、前記開口を通過したレーザ光線を前記光ファイバへ導く光学素子とを備え、
    前記レーザ光線による処理の対象物の表面反射され、前記光ファイバ及び前記光学素子を通して前記アイソレータに入射した光が主要部分となるフィードバック光の一部が前記アイソレータにより遮蔽されるように、前記アイソレータの開口と前記光ファイバとがずれて配置されてい
    ァイバカップリングモジュール。
  2. 前記レーザ光線を生成するレーザ光源と、
    前記対象物へ前記レーザ光線を送るための光ファイバとをさらに具備する請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  3. 前記光学素子は、前記光ファイバへカップリングする前記開口を通過したレーザ光線を集束するためのレンズを含む請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  4. 前記アイソレータの開口が、前記レーザ光源から出射されたレーザ光線の一部を選択する請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  5. 前記レーザ光源が、ブロードエリア・ダイオードレーザである請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  6. 前記レーザ光源が、レーザアレイである請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  7. 前記光ファイバが、マルチモード光ファイバである請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  8. 前記光ファイバが、前記レーザ光源に近い側で傾斜端面を有する請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  9. 前記アイソレータが、前記フィードバック光を反射するための鏡面を有する請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  10. 前記アイソレータが複数の開口を有する請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  11. 前記アイソレータの開口が、円形のタイプである請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  12. 前記アイソレータの開口が、スリットのタイプである請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  13. 前記アイソレータの開口の中心軸と前記光ファイバの光学軸とがずれて配置されている請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  14. 前記アイソレータの開口の中心軸と前記光学素子の光学軸とがずれて配置されている請求項1記載のファイバカップリングモジュール。
  15. レーザ光源から出射されたレーザ光線を光ファイバを通して前記レーザ光線による処理の対象物の表面に入射するにあたり、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光線を前記光ファイバへカップリングするためのファイバカップリングモジュールを含むレーザ装置において、
    前記ファイバカップリングモジュールは、
    前記レーザ光源と前記光ファイバとの間に配置され、前記レーザ光源からのレーザ光線を通過させる開口を有するアイソレータと、
    前記アイソレータと前記光ファイバとの間に配置され、前記開口を通過したレーザ光線を前記光ファイバへ導く光学素子とを備え、
    前記レーザ光線による処理の対象物の表面反射され、前記光ファイバ及び前記光学素子を通して前記アイソレータに入射した光が主要部分となるフィードバック光の一部が前記アイソレータにより遮蔽されるように、前記アイソレータの開口と前記光ファイバとがずれて配置されてい
    ーザ装置。
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