JP2007063714A - ポリエステル極細繊維および布帛 - Google Patents

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秀行 富岡
聡 ▲くわ▼山
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Abstract

【課題】 製糸工程の安定性や機械的特性に優れ、ソフトで良好な風合いを有し、従来にないパール調のミルキー感を有するマイルドな高発色性と優れた防透け性、UVカット効果を満足するポリエステル極細繊維に関し、加工糸や捲縮糸、ポリウレタン等の弾性繊維との経て編み地において毛羽やタテ筋などの欠点が発生せず、高品位なストレッチ布帛を提供する。
【解決手段】 0.1〜6モル%の5−スルホイソフタル酸金属塩と0.1〜5重量%の重量平均分子量200〜6000のポリエチレングリコールを共重合し、アンチモンを含まないか原子換算の含有量が30ppm以下であり、更に酸化チタン粒子を1〜2重量%含有したポリエステルで形成されており、単糸繊度が1.1デシテックス以下のマルチ糸であり、色調L値が90〜95、残留伸度が36〜50%であることを特徴とするカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、高発色性を有するポリエステル極細繊維および布帛に関するものである。さらに詳しくは、従来にないパール調のミルキー感を有する高発色性と優れた防透け性、UVカット効果を有し、力学的特性、製糸性、風合い等の物性に優れ、加工糸や捲縮糸、ポリウレタン等の弾性繊維との経て編み地において、毛羽やタテ筋などが発生せず、高品位なストレッチ布帛を得ることができるポリエステル極細繊維および布帛に関する。
ポリエステルは寸法安定性や耐薬品性等の耐久性に優れ、その機能性の有用さから多目的に用いられており、例えば衣料用、産業用、資材用、医療用等に広く利用されている。
一方、市場では合成繊維の特品化の要望が年々高まっており、中でも高発色性繊維の要望が強く、合成繊維各社を中心に様々な検討がなされている。従来から、カチオン可染性を得るために5−ナトリウムスルホイソフタル酸を単独で共重合したポリエステル(特許文献1,2参照)や常圧カチオン可染性を得るために5−ナトリウムスルホイソフタル酸とアジピン酸を共重合したポリエステル(特許文献3,4参照)が知られている。しかし、これらの方法で得たポリエステルはエステル交換反応および重縮合反応工程で生成するジオール成分を多量に含有しており、機械的特性、耐熱安定性等が著しく低下するばかりか、通常の方法で紡糸すると、ポリマーの溶融粘度が高いために安定製糸が困難である。この問題を解消すべく、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分とグリコールを共重合させる技術が開示されている(特許文献5,6,7参照)。確かに、この方法によってカチオン可染性ポリマーの増粘効果を抑制することは可能となった。
また一方では、ポリエステル繊維は一般的にヤング率が高いことから、その織編物は風合いの硬さが指摘されており、ソフトで良好な風合いを与えるために単糸繊度をより小さくすることが知られている。特に単糸繊度が1.1デシテックス以下になると独特のソフト感が得られるため、単糸繊度が1.1デシテックス以下の細い繊維およびそれらを用いた織編物のニーズが高まっている。
このような背景から、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分とグリコールを共重合したポリエステルからなる極細繊維の技術が開示されている(特許文献8参照)。該技術により高発色性、染色堅牢性とソフトで良好な風合いを両立して得られるものの、機械的特性、耐熱安定性の向上がまだまだ不十分であり、製糸工程での操業性悪化はもちろんのこと、高次加工工程での毛羽や糸切れが多発し、生産性という面で満足できるものではなかった。
また、カチオン可染性繊維の最近の主要用途として、水着やレオタード、ウエットスーツ、等のスポーツウェアやシャツやショーツ、ランジェリー等のインナー用途が増加しており、これら用途では高発色性によるファッション性や防透け性、UVカット効果のみならず、ストレッチ特性が要求される。ポリエステル繊維にストレッチ性を付与する手段としては、仮撚加工法や収縮特性の異なるポリマーをサイドバイサイド型に複合紡糸することで原糸自体に捲縮特性を付与させる方法、収縮特性の異なる他種の繊維と複合混繊する方法、加工糸や捲縮糸、ポリウレタン等の弾性繊維との混用等が挙げられ、中でも弾性繊維との経て編みが原糸・高次での汎用性が最も高く、好適に用いることができる。しかしながら、弾性糸は原糸の残留伸度バラツキが大きいため、編み立て時の張力斑を誘発し、タテ筋等の品位低下を生じ易いため、機械的特性が劣性で、とりわけ前記のような残留伸度が通常のポリエステルよりも低いカチオン可染性ポリエステル繊維を他方に用いた場合は品位の低下が著しく、到底事業化できるものではなかった。
さらに近年では、カチオン可染性繊維に防透け性、UVカット等の複合機能化が求められる傾向が強くなってきている。一般に防透け性とUVカット性を付与する手段として、光の反射率の高い無機粒子を添加する方法が知られている。中でも酸化チタン粒子は光の反射率が高く、また取り扱いの容易さやコストが安価である等、好適に用いることができる。
一方、ポリエステルは、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とアルキレングリコールから製造されるが、高分子量のポリマーを製造する商業的なプロセスでは、重縮合触媒としてアンチモン化合物が広く用いられている。しかしながら、アンチモン化合物を含有するポリマーは以下に述べるような幾つかの好ましくない特性を有している。
例えば、アンチモン触媒を使用して得られたポリマーを溶融紡糸して繊維とするときに、アンチモン触媒の残渣が口金孔周りに堆積することが知られている。
この堆積が進行するとフィラメントに欠点が生じる原因となるため、適時除去する必要が生じる。アンチモン触媒残渣の堆積が生じるのは、ポリマー中のアンチモン化合物が口金近傍で変成し、一部が気化、散逸した後、アンチモンを主体とする成分が口金に残るためであると考えられている。
また、ポリマー中のアンチモン触媒残渣は比較的大きな粒子状となりやすく、異物となって成形加工時のフィルターの濾圧上昇、紡糸の際の糸切れの原因となる等の好ましくない特性を有しており、操業性を低下させる一因となっている。
特にアンチモン触媒残渣は上述の酸化チタン粒子や金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分を用いた場合、それを核として異物粒子を形成するため、その程度は増大する。またそれらを併用すると必然的にその程度は悪化し、糸切れや濾圧上昇が著しいばかりか、得られた繊維製品の加工性や品位の低下を招くため、これらの複合技術を用いた防透け性、UVカット性と高発色性を両立するポリエステル繊維、特に単糸繊度1.1デシテックス以下となる極細繊維を得ることは不可能であった。
近年になって、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分またはポリエーテル成分を共重合成分とする共重合ポリエステルにおいても、アンチモン含有量が少ないか、あるいは含有しないポリエステルを用いたポリエステル繊維の技術が開示されており、中でも重縮合触媒の役割をアルミニウム及び/またはその化合物とフェノール系化合物にもとめたものが提案されている(特許文献9、10参照)。この方法によれば触媒に起因した異物を少なくすることができるものの十分ではなく、機械的特性、とりわけ品位低下を抑制するのに十分な残留伸度を維持するものではなかった。また、得られるポリマーの色調も十分なものではなく、重縮合触媒のさらなる改善が求められている。
特開昭34−010497号公報(1頁) 特表平11−506484号公報(1頁) 特開昭61−239015号公報(1頁) 特開平11−093020号公報(1頁) 特開昭59−026521号公報(1頁) 特開昭63−048353号公報(1頁) 特開昭63−120111号公報(1頁) 特開昭53−152814号公報(1頁) 特開2002−212278号公報(1頁) 特開2002−227033号公報(1頁)
本発明の課題は、上記従来の問題点を解決しようとするものであり、従来にないパール調なミルキー感を有する高発色性とソフトで良好な風合いを有し、優れた防透け性、UVカット効果を同時に有し、製糸工程の安定性に優れ、かつ加工糸や捲縮糸、弾性繊維との経て編み地を毛羽やタテ筋などが発生せず、高品位に布帛を得ることができるポリエステル極細繊維および布帛を提供するものである。
前記課題を解決するため、本発明は下記の構成を採用するものである。すなわち、0.1〜6モル%の5−スルホイソフタル酸金属塩と0.1〜5重量%の重合平均分子量200〜6000のポリエチレングリコールを共重合し、アンチモンを含まないか原子換算の含有量が30ppm以下であり、更に酸化チタン粒子を1〜2重量%含有したポリエステルで形成されており、単糸繊度が1.1デシテックス以下のマルチ糸であり、色調L値が90〜95、残留伸度が36〜50%であることを特徴とするカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
本発明によれば、ソフトで良好な風合いを有し、UVカット効果や防透け性が得られ、また、従来にないパール調のミルキー感により、マイルドな高発色性を有する新規風合いのポリエステル極細繊維において、弾性繊維等との経て編み地においても毛羽やタテ筋などが発生せず、安定的かつ高品位に得ることができる。
以下、本発明のポリエステル極細繊維について詳細に説明する。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は0.1〜6モル%の5−スルホイソフタル酸金属塩と0.1〜5重量%の重量平均分子量200〜6000のポリエチレングリコールを共重合していることが重要である。0.1〜6モル%の5−スルホイソフタル酸金属塩が0.1モル%以上であることでカチオン染料の染着量が大きくなり、発色性が向上する。一方、共重合量が大きくなりすぎるとポリマーの溶融粘度が大きく上昇するため、濾圧上昇や曳糸性の低下を伴う。このため、5−スルホイソフタル酸金属塩の共重合量は6モル%以下であることが重要である。更には0.5〜2モル%であることが好ましい。また、同時に重量平均分子量200〜6000のポリエチレングリコールの共重合量が0.1重量%以上であることでカチオン染料の染着量が大きくなるため、発色性が向上すると同時に5−スルホイソフタル酸金属塩による増粘効果を抑制する。一方、共重合量が大きすぎるとポリマーの耐熱性低下やそれに伴った繊維の強伸度の低下、色調の悪化が発生するため、5重量%以下であることが重要である。好ましくは0.5〜4重量%であり、中でも1〜2重量%がより好ましい。なお、ポリエチレングリコールの重量平均分子量が大きすぎると、共重合せずポリエステル中で塊を形成しやすく、小さすぎると染色性に劣るため、ポリエチレングリコールの重量平均分子量は2000〜4000が好ましい。
なお、本発明で規定する5−スルホイソフタル酸金属塩の金属塩としては、ナトリウム塩やリチウム塩等が挙げられるが、中でもナトリウム塩が好ましい。
その他に、アジピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオキシ化合物、p−(β−オキシエトキシ)安息香酸等のオキシカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体等が共重合されていてもよい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維においてはアンチモン化合物を含まないかあるいはポリエステルに対するアンチモン原子換算での含有量が30ppm以下であることが重要である。この範囲とすることで、異物粒子の発生を抑制し、成形加工時の口金汚れの発生や濾圧上昇、加工性の低下等が少なく、かつ比較的安価なポリマーを得ることができる。より好ましくは10ppm以下である。
なお、アンチモンに代わる重合触媒としてチタン化合物が好ましく、置換基が下記式1〜5で表される官能基からなる群より選ばれる少なくともカルボニル基またはカルボキシル基またはエステル基を含有する少なくとも1種であるチタン化合物が挙げられる。
Figure 2007063714
(式1〜式5中、R1〜R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜30の炭化水素基、アルコキシ基または水酸基またはカルボニル基またはアセチル基またはカルボキシル基またはエステル基またはアミノ基を有する炭素数1〜30の炭化水素基を表し、チタン化合物は少なくともカルボニル基またはカルボキシル基またはエステル基を含有する。)
式1としては、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ多価カルボン酸系化合物からなる官能基が挙げられる。
また、式2としては、アセチルアセトン等のβ−ジケトン系化合物、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のケトエステル系化合物からなる官能基が挙げられる。
また、式3としては、フェノキシ、クレシレイト、サリチル酸等からなる官能基が挙げられる。
また、式4としては、ラクテート、ステアレート等のアシレート基、フタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸またはそれらの無水物等の多価カルボン酸系化合物、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、カルボキシイミノ二酢酸、カルボキシメチルイミノ二プロピオン酸、ジエチレントリアミノ五酢酸、トリエチレンテトラミノ六酢酸、イミノ二酢酸、イミノ二プロピオン酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二プロピオン酸、メトキシエチルイミノ二酢酸等の含窒素多価カルボン酸からなる官能基が挙げられる。
また、式5としては、アニリン、フェニルアミン、ジフェニルアミン等からなる官能基が挙げられる。
中でも式1及び/または式4が含まれていることがポリマーの熱安定性及び色調の観点から好ましい。
また、チタン化合物としてこれら式1〜式5の置換基の2種以上を含んでなるチタンジイソプロポキシビスアセチルアセトナートやチタントリエタノールアミネートイソプロポキシド等が挙げられる。
なお、従来から知られているテトライソプロポキシチタンやテトラブトキシチタン等の、カルボニル基、カルボキシル基及びエステル基を含有しないアルコキシチタン化合物は本発明の式1には含まれない。
なお、本発明で用いる触媒としては、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体及びジオールまたはそのエステル形成性誘導体から合成されるポリマーにおいて、以下の(1)〜(3)の反応全てまたは一部の素反応の反応促進に実質的に寄与する化合物を用いることができる。
(1)ジカルボン酸成分とジオール成分との反応であるエステル化反応
(2)ジカルボン酸のエステル形成性誘導体成分とジオール成分との反応であるエステル交換反応
(3)実質的にエステル反応またはエステル交換反応が終了し、得られたポリアルキレンテレフタレート低重合体を脱ジオール反応にて高重合度化せしめる重縮合反応
従って、繊維の艶消し剤等に無機粒子として一般的に用いられている酸化チタン粒子は上記の反応に対して実質的に触媒作用を有しておらず、本発明の触媒として用いることができるチタン化合物とは異なる。
本発明において用いるチタン化合物(酸化チタン粒子を除く)は得られるポリマーに対してチタン原子換算で0.5〜150ppm含有されていることが好ましい。1〜100ppmであるとポリマーの熱安定性や色調がより良好となり好ましく、更に好ましくは3〜50ppmである。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は、チタン化合物と共にリンがポリエステルに対してリン原子換算で0.1〜400ppm含有されていることが好ましい。なお、製糸時におけるポリエステルの熱安定性や色調の観点からリン含有量は、1〜200ppmが好ましく、さらに好ましくは3〜100ppmである。
なお、本発明の少なくとも特定のチタン化合物とリン化合物を添加してなることを特徴とするポリエステルにおいて、用いられる特定のリン化合物は下記式6にて表される。
Figure 2007063714
(上記式6中、R1は水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表し、ベンゼン環に対して2個以上有していてもよい。なお、炭化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造、脂肪族の分岐構造、フェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。また、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表し、リン原子に対して−OR2または−OR3となるアルコキシ基であってもよい。なお、炭化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造、脂肪族の分岐構造、フェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。また、L+M+N=3であり、かつLは1〜3の整数、M及びNは0〜2の整数である。)
以上の上記式6にて表されるリン化合物としては、例えば亜リン酸エステル、ジアリール亜ホスフィン酸アルキル、ジアリール亜ホスフィン酸アリール、アリール亜ホスホン酸ジアルキル、アリール亜ホスホン酸ジアリール等が挙げられ、特に熱安定性及び色調改善の観点から亜リン酸エステルであることが好ましい。具体的には、環状構造を有しないリン化合物として式6中のL=3、かつM=0、かつN=0の化合物としてトリフェニルホスファイト、トリス(4−モノノニルフェニル)ホスファイト、トリ(モノノニル/ジノニル・フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト等があり、L=2、かつM=1、かつN=0の化合物としてモノオクチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスファイト等があり、L=1、かつM=1、かつN=1の化合物としてジオクチルモノフェニルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト等があり、その中でも下記式7のトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。この化合物は“アデカスタブ”(登録商標)2112(旭電化株式会社)または“IRGAFOS”(登録商標)168(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)として入手可能である。
Figure 2007063714
また、式6にて表されるリン化合物は、熱安定性及び色調改善の観点からリン原子を含む6員環以上の環構造を有する化合物であることが好ましい。具体的なリン化合物は、L=1、かつM=1、かつN=1の化合物としてビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、3,9−ビス(2,4−ジクミルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン、フェニル−ネオペンチレングリコール−ホスファイト等があり、L=2、かつM=1、かつN=0の化合物として2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。さらに、熱安定性及び色調改善の観点から下記式8に記載した化合物が好ましい。
Figure 2007063714
なお、R1、R2はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表し、ベンゼン環に対して2個以上有していてもよく、かつ異なる基であってもよい。この場合の炭化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造、脂肪族の分岐構造、フェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。具体的な化合物としては、以下の下記式9で表されるビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、式10で表されるビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、式11で表される2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトが好ましい。これらの式9〜11の化合物はそれぞれ、“アデカスタブ”(登録商標)PEP−36、“アデカスタブ”(登録商標)PEP−24G、“アデカスタブ”(登録商標)HP−10としていずれも旭電化株式会社より入手可能であり、式10は“IRGAFOS”(登録商標)126としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズより入手可能である。また、これらの化合物を単独または併用してもよい。
Figure 2007063714
Figure 2007063714
Figure 2007063714
本発明において、特定のリン化合物を添加する場合、リン化合物を前記のエチレングリコール等のジオール成分に溶解させた状態または分散させたスラリー状にすることが好ましい。
なお、本発明のポリエステルに含有されるリン化合物は、化学式6以外のリン化合物を熱安定性及び色調改善の観点から添加してもよい。このようなリン化合物としてはリン酸系、亜リン酸系、ホスホン酸系、ホスフィン酸系、ホスフィンオキサイド系、亜ホスホン酸系、亜ホスフィン酸系、ホスフィン系のいずれか1種または2種であることが好ましい。具体的には、例えば、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル等のリン酸系、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等の亜リン酸系、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、イソプロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸、トリルホスホン酸、キシリルホスホン酸、ビフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アントリルホスホン酸、2−カルボキシフェニルホスホン酸、3−カルボキシフェニルホスホン酸、4−カルボキシフェニルホスホン酸、2,3−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,6−ジカルボキシフェニルホスホン酸、3,4−ジカルボキシフェニルホスホン酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,4−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,5−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,3,6−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホスホン酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチルエステル、メチルホスホン酸ジエチルエステル、エチルホスホン酸ジメチルエステル、エチルホスホン酸ジエチルエステル、フェニルホスホン酸ジメチルエステル、フェニルホスホン酸ジエチルエステル、フェニルホスホン酸ジフェニルエステル、ベンジルホスホン酸ジメチルエステル、ベンジルホスホン酸ジエチルエステル、ベンジルホスホン酸ジフェニルエステル、リチウム(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、ナトリウム(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、マグネシウムビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、カルシウムビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)、ジエチルホスホノ酢酸、ジエチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル等のホスホン酸系化合物、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、メチルホスフィン酸、エチルホスフィン酸、プロピルホスフィン酸、イソプロピルホスフィン酸、ブチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、トリルホスフィン酸、キシリルホスフィン酸、ビフェニリルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジプロピルホスフィン酸、ジイソプロピルホスフィン酸、ジブチルホスフィン酸、ジトリルホスフィン酸、ジキシリルホスフィン酸、ジビフェニリルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アントリルホスフィン酸、2−カルボキシフェニルホスフィン酸、3−カルボキシフェニルホスフィン酸、4−カルボキシフェニルホスフィン酸、2,3−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,4−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,5−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,6−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、3,4−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,4−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,5−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,3,6−トリカルボキフェニルホスフィン酸、2,4,5−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、2,4,6−トリカルボキシフェニルホスフィン酸、ビス(2−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(4−カルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3−ジカルボキルシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,6−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(3,5−ジカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,4−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,5−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,3,6−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(2,4,5−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、及びビス(2,4,6−トリカルボキシフェニル)ホスフィン酸、メチルホスフィン酸メチルエステル、ジメチルホスフィン酸メチルエステル、メチルホスフィン酸エチルエステル、ジメチルホスフィン酸エチルエステル、エチルホスフィン酸メチルエステル、ジエチルホスフィン酸メチルエステル、エチルホスフィン酸エチルエステル、ジエチルホスフィン酸エチルエステル、フェニルホスフィン酸メチルエステル、フェニルホスフィン酸エチルエステル、フェニルホスフィン酸フェニルエステル、ジフェニルホスフィン酸メチルエステル、ジフェニルホスフィン酸エチルエステル、ジフェニルホスフィン酸フェニルエステル、ベンジルホスフィン酸メチルエステル、ベンジルホスフィン酸エチルエステル、ベンジルホスフィン酸フェニルエステル、ビスベンジルホスフィン酸メチルエステル、ビスベンジルホスフィン酸エチルエステル、ビスベンジルホスフィン酸フェニルエステル等のホスフィン酸系、トリメチルホスフィンオキサイド、トリエチルホスフィンオキサイド、トリプロピルホスフィンオキサイド、トリイソプロピルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド系、メチル亜ホスホン酸、エチル亜ホスホン酸、プロピル亜ホスホン酸、イソプロピル亜ホスホン酸、ブチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸等の亜ホスホン酸系、メチル亜ホスフィン酸、エチル亜ホスフィン酸、プロピル亜ホスフィン酸、イソプロピル亜ホスフィン酸、ブチル亜ホスフィン酸、フェニル亜ホスフィン酸、ジメチル亜ホスフィン酸、ジエチル亜ホスフィン酸、ジプロピル亜ホスフィン酸、ジイソプロピル亜ホスフィン酸、ジブチル亜ホスフィン酸、ジフェニル亜ホスフィン酸等の亜ホスフィン酸系、メチルホスフィン、ジメチルホスフィン、トリメチルホスフィン、メエルホスフィン、ジエチルホスフィン、トリエチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系が挙げられ、これらのリン化合物を単独または併用してもよい。
本発明においてポリエステル重合用触媒の具体的な溶媒としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ベンゼン、キシレンが挙げられ、これらのいずれか1種または2種であることが好ましい。また、熱安定性及び色調の観点からチタン化合物とリン化合物をpH=4〜6の溶媒中で調製するために塩酸、硫酸、硝酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性化合物、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(pH=5.6〜6.8)、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸(pH=5.6〜7.5)等のグッド緩衝剤または上記のリン化合物を用いても良い。
本発明において、ポリエステル重合用触媒の合成方法は、(1)チタン化合物を溶媒に混合してその一部または全部を溶媒中に溶解し、この混合溶液にリン化合物を原液または溶媒に溶解希釈させ滴下する。(2)前記ヒドロキシカルボン酸系化合物や多価カルボン酸系化合物等のチタン化合物の配位子を用いる場合は、チタン化合物または配位子化合物を溶媒に混合してその一部または全部を溶媒中に溶解し、この混合溶液に配位子化合物またはチタン化合物を原液または溶媒に溶解希釈させ滴下する。また、この混合溶液にさらにリン化合物を原液または溶媒に溶解希釈させ滴下することが、熱安定性及び色調改善の観点から好適である。上記の反応条件は0〜200℃の温度で1分以上、好ましくは20〜100℃の温度で2〜100分間加熱することによって行われる。この際の反応圧力には特に制限はなく、常圧でも良い。温度計及び撹拌翼を備えた反応装置に該混合溶媒を仕込み、0〜200℃の温度で1分以上、好ましくは10〜100℃の温度で2〜60分間撹拌混合することによって行われる。
また、本発明において、ポリエステル重合用触媒は、ポリエステルの反応系にそのまま添加してもよいが、予め該化合物をエチレングリコールやプロピレングリコール等のポリエステルを形成するジオール成分を含む溶媒と混合し、溶液またはスラリーとし、必要に応じて該化合物合成時に用いたアルコール等の低沸点成分を除去した後、反応系に添加すると、ポリマー中での異物生成がより抑制されるため好ましい。添加時期はエステル化反応触媒やエステル交換反応触媒として、原料添加直後に触媒を添加する方法や、原料と同伴させて触媒を添加する方法がある。また、重縮合反応触媒として添加する場合は、実質的に重縮合反応開始前であればよく、エステル化反応やエステル交換反応の前、あるいは該反応終了後、重縮合反応触媒が開始される前に添加してもよい。さらに、熱安定性や色調改善の観点から、リン化合物を追加添加しても良い。この場合、チタン化合物を含んでいる本発明のポリエステル重合用触媒とリン化合物が接触することによる触媒の失活を抑制するために、異なる反応槽に追加添加する方法や、同一の反応槽において本発明のポリエステル重合用触媒とリン化合物の添加間隔を1〜15分とする方法や添加位置を離す方法がある。
また、チタン化合物のチタン原子に対してリン原子としてモル比率でTi/P=0.1〜20であるとポリエステルの熱安定性や色調が良好となり好ましい。より好ましくはTi/P=0.2〜10であり、さらに好ましくはTi/P=0.3〜5である。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維はマンガン化合物をポリエステルに対するマンガン原子換算で1〜400ppm含有し、マンガン化合物とリン化合物の比率がマンガン原子とリン原子のモル比率としてMn/P=0.1〜200であると耐光性が良好となり好ましい。この場合に用いるマンガン化合物としては特に限定はないが、具体的には、例えば、塩化マンガン、臭化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、マンガンアセチルアセトネート、酢酸マンガン四水塩、酢酸マンガン二水塩等が挙げられる。
また、本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維ではさらにコバルト化合物をポリエステルに対するコバルト原子換算で1〜400ppm含有していると、色調が良好となり好ましい。この場合に用いるコバルト化合物としては特に限定はないが、具体的には、例えば、塩化コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト四水塩等が挙げられる。
また、本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維はさらに色調調整剤として青系調整剤および/または赤系調整剤を含有すると、色調が良好となり好ましい。
本発明で用いる色調調整剤としては、樹脂等に用いられる染料を用いることができ、COLOR INDEX GENERIC NAMEで具体的にあげると、SOLVENT BLUE 104,SOLVENT BLUE 122,SOLVENT BLUE 45等の青系の色調調整剤、SOLVENT RED 111,SOLVENT RED 179,SOLVENT RED 195,SOLVENT RED 135,PIGMENT RED 263,VAT RED 41等の赤系の色調調整剤,DESPERSE VIOLET 26,SOLVENT VIOLET 13,SOLVENT VIOLET 37,SOLVENT VIOLET 49等の紫系色調調整剤があげられる。なかでも装置腐食の要因となりやすいハロゲンを含有せず、高温での耐熱性が比較的良好で発色性に優れた、SOLVENT BLUE 104,SOLVENT BLUE 45,SOLVENT RED 179,SOLVENT RED 195,SOLVENT RED 135,SOLVENT VIOLET 49が好ましく用いられる。
また、これらの色調調整剤を目的に応じて、1種類または複数種類用いることができる。特に青系調整剤と赤系調整剤をそれぞれ1種類以上用いると色調を細かく制御できるため好ましい。さらにこの場合には、含有する色調調整剤の総量に対して青系調整剤の比率が50重量%以上であると得られるポリエステルの色調が特に良好となり好ましい。
最終的にポリエステルに対する色調調整剤の含有量は総量で30ppm以下であることが好ましい。
ポリマー色調をバランスのとれたものにするため、コバルトと色調調整剤の含有量が式(1)を満たすことが好ましい。
2≦ CL+CO/10 ≦ 15 …式(1)
[但し、式中のCLはポリエステルに対する色調調整剤の含有量(ppm)、COはポリエステルに対するコバルト原子換算でのコバルト化合物の含有量(ppm)を示す。]
この式(1)の値は4〜10であることが色調の観点からより好ましい。
また、得られるポリマーの熱安定性や色調を向上させる目的で、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、スズ化合物等を含有してもよい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は酸化チタン粒子を1〜2重量%含有することが重要である。酸化チタン粒子を1重量%以上含有することで防透け性、UVカット性が発現する。また、酸化チタン粒子の含有量が2重量%を超えると、2次凝集の発生や異物粒子の発生を促し、濾圧上昇や工程不良、品位低下を招く。その上、酸化チタン粒子は発色性を阻害するため、2重量%以下であることが重要である。好ましくは1.3〜1.7重量%であり、ミルキー感を有す新規な風合いを発現させるためには1.4〜1.6重量%が特に好ましい。また、本発明に用いる酸化チタン粒子は、二次粒径の平均が1.0μm以下であり、粒度頻度分布における2.0μm以上の粒子の積分割合が5%以下であることが、製糸工程における各ガイドなどの摩耗を低減させる点から好ましく、特に色調面でアナターゼ型酸化チタン粒子が好ましい。
さらに、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、カオリン、カーボンブラック等の粒子のほか、着色防止剤、安定剤、抗酸化剤等の添加剤を含有しても差支えない。
また本発明のポリエステル成分としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは衣料用合成繊維として最も汎用性の高い、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルである。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の固有粘度IVは0.6〜1であると好ましい。固有粘度が0.6以上であることで繊維強伸度が高くなるため、着衣快適性向上を目的に単糸細繊度化が可能である。また固有粘度が1以下であると曳糸性が向上するので好ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は、織編物にした際にソフトで良好な風合いを得るため、単糸繊度を1.1デシテックス以下にすることが重要である。さらに独特のソフト感を得るためには0.7デシテックス以下すると好ましい。
また、本発明におけるカチオン可染性ポリエステル極細繊維のトータル繊度は高次加工の通過性や布帛の実用性の面から20デシテックス以上であることが好ましく、フィラメント数増加に伴う紡糸工程での冷却斑を抑えるため、200デシテックス以下であることが好ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の強度は3〜5cN/dtexであると好ましい。本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は主にスポーツ用途で展開されるため、擦過等の衝撃や過酷な伸縮運動に耐えうることが望ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の残留伸度は36〜50%であることが重要である。残留伸度が36%以上であることで、弾性糸と編立てした際の弾性糸の破断伸度バラツキを吸収し、布帛の形態斑を抑制するため、品位が良好となる。また、残留伸度50%を超えると配向結晶性の低下により染め斑や糸物性の経時変化を招く。より好ましい残留伸度の範囲は36〜45%である。更には繊維の50cN加重時の伸度差は0.8%以下であるとより好ましい。この伸度差の測定法については後述する。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の収縮特性は布帛の形態、寸法安定性の面より沸水収縮率が6〜10%、乾熱収縮率が8〜14%であると好ましい。本発明におけるこの沸水収縮率と乾熱収縮率は、主に結晶配向性によりコントロールされ、特に延伸倍率や熱セット温度により設定される。例えば、延伸倍率は、延伸後の糸の残留伸度が36〜50%となるように設定し、そして熱セット温度を115〜155℃の範囲に設定することで、上記の沸水収縮率を達成することができる。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維中のジオール成分、すなわちポリエステルの原料グリコール成分の2量体の含有量は1.5〜1.8重量%であることが好ましい。ジオール成分の含有量が1.5重量%以上であると、染料の染着性が向上するが、含有量が大きくなりすぎると染色斑や染色差が生じるため、1.8重量%以下が好ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維のカルボキシル末端基量は30〜55当量/トンであることが好ましい。カルボキシル末端基量が増加すると耐熱性が低下するため、好ましくは30〜45当量/トンであり、更に好ましくは30〜40当量/トンである。
なお、ジオール成分の含有量やカルボキシル末端基量を変更する手段としては特に限定するものでないが、重合温度や重合の原料仕込量、アルカリ金属等の重合触媒を変更することで適宜調整した。特にジオール成分の含有量を変更させる手段としては酢酸リチウムを用いることが好ましく、その添加量は50〜150ppmが好ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の色調L値は90〜95であることが重要である。この色調L値はポリマー組成や重合条件、重合触媒、含有粒子種や化合物により適宜変更することが可能であるが、色調L値が90〜95であることで防透け性やUVカット性を付与するとともに新規なミルキー感を有す発色性を初めて達成することができる。また、本発明のカチオン可染性ポリエステル中空繊維の色調b値は0〜8であることが好ましく、布帛の染色時に染料選定の幅が広がり、汎用性が高くなる。色調b値が0〜8であることで、染色工程の工程通過性が安定し、品位が向上する。更に好ましい色調b値は0〜5である。
本発明のカチオン可染性中空繊維のFYLは0.8以下であることが好ましい。FYLとは繊維長手方向の染め差変動を測定する。
FYLを適正化する手段の一例としては延伸温度が挙げられ、特に本発明のアンチモンを含まないか原子換算の含有量が30ppm以下であるポリエステル成分においては、アンチモン触媒を100ppm以上用いたポリエステル対比−2℃に設定することが好ましく、こうすることで延伸点のバラツキを抑制することができる。具体的には延伸熱処理時間や繊度構成にもよるが、延伸温度は85〜89℃が好ましい。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は仮撚加工等を施しても良い。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維により得た布帛は織物、編物のいずれにも好適に用いることができるが、特に経て編みとした際に本発明の特徴が最も発現する。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は他種の繊維と混紡、混繊することができる。他種の繊維糸条との混紡や混繊によって複数の機能性(吸水、吸湿、冷感、温感等)を付与することが可能である。なお、他種の繊維糸条の一例としてポリエステル、ポリアミド等の合成繊維や絹や綿等の天然繊維が挙げられるが、これらに限られるものではない。中でもカチオン可染性ポリエステル極細繊維の混率は30重量%以上含有することが好ましい。より好ましくは50〜100重量%である。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は、布帛とした後に樹脂や機能剤を吸尽させて、繊維に様々な機能性を付与することも可能である。
一般的に実用上良好な染色性を得るためには合成繊維の染色吸尽率は高いほど好ましいが、本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の染色吸尽率は30%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上である。
また本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維には、カーボンブラック等の顔料の他、従来公知の抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等が添加されても勿論良い。
本発明のカチオン可染性ポリエステルに用いる油剤は脂肪酸エステルやポリエーテル系油剤が好ましい。特にカチオン可染性ポリエステルは特に静電気を有しやすく、平滑性向上と毛羽防止効果が期待できる油剤を付与することが好ましい。また、必要に応じて脂肪酸エステルとポリエーテル系油剤を併用しても良い。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維の原料樹脂の製造方法を説明する。具体例としてポリエチレンテレフタレートの例を記載するがこれに限定されるものではない。
ポリエチレンテレフタレートは通常、次のいずれかのプロセスで製造される。
すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低重合体を得、さらにその後の重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセスである。中でもテレフタル酸とエチレングリコールのエステル交換反応による直接エステル化反応がコスト面で好ましい。ここでエステル化反応は無触媒でも反応は進行するが、前述のチタン化合物を触媒として添加してもよい。また、エステル交換反応においては、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム等の化合物や前述のチタン化合物を触媒として用いて進行させ、またエステル交換反応が実質的に完結した後に、反応に用いた触媒を不活性化する目的で、リン化合物を添加することが行われる。
上記本発明の樹脂製造方法は、(1)または(2)の一連の任意反応の段階、好ましくは(1)または(2)の一連の反応の前半で得られた低重合体に、艶消し剤として酸化チタン粒子や、コバルト化合物、マンガン化合物等の添加物を添加し、共重合成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸金属塩とポリエチレングリコールを添加した後、重縮合触媒として前述のチタン化合物を添加し重縮合反応を行い、高分子量のポリエチレンテレフタレートを得るというものである。
また、上記の反応は回分式、半回分式あるいは連続式等の形式に適応し得る。
ポリエステルへの色調調整剤の添加は、エステル化反応またはエステル交換反応が完了した後、重縮合反応が完了するまでの任意の時期に添加することが好ましい。特に、エステル化反応またはエステル交換反応が完了した後、重縮合反応を開始するまでの間に添加すると、ポリエステル中での分散が良好となり好ましい。
また、色調調整剤を実質的に重縮合反応が完了した後にポリエステルに添加することも可能である。この場合には、1軸あるいは2軸押出機を用いてチップに色調調整剤を直接溶融混練する方法や、あらかじめ別に高濃度に色調調整剤を含有するポリエステルを調製しておき、色調調製剤を含まないチップとブレンドしても良い。
本発明のカチオン可染性ポリエステル極細繊維は、本発明におけるポリエステルを紡糸口金から溶融紡糸し、油剤を付与し未延伸糸を得て、これを一旦巻き取った後か、引き続き延伸することにより得られる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の物性値は以下に述べる方法で測定した。
(1)ポリエステル中の触媒由来のチタン元素、リン元素、アンチモン元素及びコバルト元素の含有量
蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)により求めた。なお、次の前処理をした上で蛍光X線分析を行った。すなわち、ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解(溶媒100gに対してポリマー5g)し、このポリマー溶液と同量のジクロロメタンを加えて溶液の粘性を調製した後、遠心分離器(回転数18000rpm、1時間)で粒子を沈降させる。その後、傾斜法で上澄み液のみを回収し、上澄み液と同量のアセトンを添加することによりポリマーを再析出させ、そのあと3G3のガラスフィルター(IWAKI社製)で濾過し、濾上物をさらにアセトンで洗浄した後、室温で12時間真空乾燥してアセトンを除去した。以上の前処理を施して得られたポリマーについてチタン元素、リン元素、アンチモン元素、コバルト元素の分析を行った。
(2)繊維の固有粘度IV
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(3)繊度および単糸繊度
マルチフィラメントのトータル繊度は、ポリエステルカチオン可染性極細繊維を100m枷取りし、その重量から次式により算出した。また、単糸繊度はトータル繊度からフィラメント数で割って算出した。
繊度(dtex)=(100m長の重量)×100
単糸繊度(dtex)=(繊度)/(フィラメント数)
(4)強度、残留伸度及び50cN加重時の伸度差
東洋ボールドウィン(株)社製テンシロン引張試験機を用い、測定条件は試料長20cm、引張速度40cm/minで測定し、測定回数25回の平均値で評価した。また、50cN加重時の伸度差とは前記測定回数25回の強伸度曲線より読みとり、最大伸度−最小伸度より求めた。
(5)FYL
東レエンジニアリング(株)社製FYL−500SRを用い、糸速60m/分、測定時間5分、染色温度90℃で測定し、測定本数10本の標準偏差値を平均して評価した。
(6)沸水収縮率
99℃分のバス中にて15分間湿熱処理し、その前後の糸長を測定回数2回の平均値で評価した。
(7)乾熱収縮率
150℃のオーブン中にて15分間乾熱処理し、その前後の糸長を測定回数2回の平均値で評価した。
(8)色調
繊維を金属プレートに巻き取り、SMカラーコンピュータ型式SM−3(スガ試験機(株)社製)を用いて、ハンター値(L、a、b値)で2回測定し、平均値より求めた。
(9)製糸性
168時間(7日間)連続紡糸を行い、製糸性を次の判定方法に従った。
○○:糸切れ率が3.0%未満
○:糸切れ率が3.0%以上5.0%未満
△:糸切れ率が5.0%以上7.0%未満
×:糸切れ率が7.0%以上
−:評価不可
(10)発色性
繊維を金属プレートに巻き取り、赤色染料にて染色したサンプルと同様に処理した標準サンプルとの比較評価を熟練者5名による3段階判定法で評価した。
○○:優
○:良
×:同等
(11)防透け性
5cm×5cmの編物サンプル5枚をSMカラーコンピュータ型式SM−3(スガ試験機(株)製)を用いて透過率を測定し、平均値で評価した(n=5)。
○○:透過率 10%未満
○:透過率 10〜20%
×:透過率 20%以上
(12)風合い(ソフト感)
総合評価を、熟練者5名にて3段階判定法で評価した。
○○:優
○:良
×:不可
(13)品位
質感(パール調、シルキー感等)、表面品位の均一性および染色斑の総合評価を、熟練者5名にて4段階判定法で評価した。
○○:優
○:良
△:可
×:不可
なお、表1〜12記載の
「リン化合物1」とはビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(旭電化社製、アデカスタブPEP−36)
「B1」とは青系色調調整剤SOLVENT BLUE 104(クラリアント社製、Polysynthren Blue RBL)
表4記載の
「リン化合物2」とはフェニルホスファイト(Aldrich社製)
「リン化合物3」とはトリス(モノノニルフェニル)ホスファイト(Aldrich社製)
「リン化合物4」とはビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(旭電化社製、アデカスタブPEP24G)
表5記載の
「R1」とは赤系色調調整剤SOLVENT RED 135(クラリアント社製、Polysynthren Red GFP)
なお、以下に触媒A〜Cの合成方法を記す。
触媒A.乳酸キレートチタン化合物(リン酸混合)の合成方法
撹拌機、凝縮器及び温度計を備えた2Lのフラスコ中に撹拌されているチタンテトライソプロポキシド(285g、1.00モル)に滴下漏斗からエチレングリコール(218g、3.51モル)を加えた。添加速度は、反応熱がフラスコ内容物を約50℃に加温するように調節された。その反応混合物を15分間撹拌し、そしてその反応フラスコに乳酸アンモニウム(252g、2.00モル)の85重量/重量%水溶液を加えると、透明な淡黄色の生成物(Ti含有量6.54重量%)を得た。この混合溶液に対し、リン酸の85重量/重量%水溶液(114g、1.00モル)を加えることで、リン化合物を含有するチタン化合物を得た(P含有量4.23重量%)。
触媒B.クエン酸キレートチタン化合物(リン酸混合)の合成方法
撹拌機、凝縮器及び温度計を備えた3Lのフラスコ中に温水(371g)にクエン酸・一水和物(532g、2.52モル)を溶解させた。この撹拌されている溶液に滴下漏斗からチタンテトライソプロポキシド(288g、1.00モル)をゆっくり加えた。この混合物を1時間加熱、還流させて曇った溶液を生成させ、これよりイソプロパノール/水混合物を真空下で蒸留した。その生成物を70℃より低い温度まで冷却し、そしてその撹拌されている溶液にNaOH(380g、3.04モル)の32重量/重量%水溶液を滴下漏斗によりゆっくり加えた。得られた生成物をろ過し、次いでエチレングリコール(504g、80モル)と混合し、そして真空下で加熱してイソプロパノール/水を除去し、わずかに曇った淡黄色の生成物(Ti含有量3.85重量%)を得た。この混合溶液に対し、リン酸の85重量/重量%水溶液(114g、1.00モル)を加えることで、リン化合物を含有するチタン化合物を得た(P含有量2.49重量%)。
触媒C.乳酸キレートチタン化合物(フェニルホスホン酸、リン酸混合)の合成方法
撹拌機、凝縮器及び温度計を備えた2Lのフラスコ中に撹拌されているチタンテトライソプロポキシド(285g、1.00モル)に滴下漏斗からエチレングリコール(218g、3.51モル)を加えた。添加速度は、反応熱がフラスコ内容物を約50℃に加温するように調節された。その反応混合物を15分間撹拌し、そしてその反応フラスコに乳酸アンモニウム(252g、2.00モル)の85重量/重量%水溶液を加えると、透明な淡黄色の生成物(Ti含有量6.54重量%)を得た。この混合溶液に対し、フェニルホスホン酸(158g、1.00モル)及びリン酸の85重量/重量%水溶液(39.9g、0.35モル)を加えることで、リン化合物を含有するチタン化合物を得た(P含有量5.71重量%)。
実施例1
高純度テレフタル酸(三井化学(株)社製)82.5kgとエチレングリコール(日本触媒(株)社製)35.4kgのスラリーを予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約100kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×10Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の101.5kgを重縮合槽に移送した。
引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、シリコン(東芝シリコーン社製、TSF433)5gを添加した。5分間撹拌した後、酢酸コバルト11.5g(ポリマーに対してコバルト原子換算で30ppm)、酢酸マンガン15g(ポリマーに対してマンガン原子換算で33ppm)、ペンタエリスリトールーテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)(チバガイギー社製、イルガノックス1010)75g、酢酸リチウム45g、青系色調調整剤SOLVENT BLUE 104(クラリアント社製、Polysynthren Blue RBL)0.4gのエチレングリコール溶液とポリマーに対してチタン原子換算で10ppm相当の乳酸キレートチタン化合物及びリン原子換算で6ppm相当のリン酸からなるエチレングリコール溶液(触媒A)、ポリマーに対して70ppm(リン原子換算で7ppm)相当のビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(旭電化社製、アデカスタブPEP−36)のエチレングリコールスラリーの混合物を添加した。更に5分間撹拌した後、重量平均分子量4000のポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製)を1kg添加した。更に5分間撹拌した後、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ヒドロキシエチルエステルのエチレングリコール溶液(竹本油脂(株)社製、ES−740)を、ポリマーに対する硫黄分量が0.3%となるように添加した。更に5分撹拌した後、酸化チタン粒子のエチレングリコールスラリーを、ポリマーに対して酸化チタン粒子換算で1.5重量%となるように添加し、その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてポリマーのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
得られたポリマーのIVは0.7、色調はL=72、a=−2.5、b=4.5、溶液ヘイズは0.7%であった。また、ポリマーから測定したチタン触媒由来のチタン原子の含有量は10ppm、リン原子の含有量は13ppmであり、Ti/P=0.50であり、アンチモン原子の含有量は0ppmであることを確認した。
また、このポリエステルを乾燥後、紡糸機に供し、紡糸温度290℃の条件下、吐出量17g/分の溶融ポリマーを吐出孔を72個有する口金ノズルより吐出させて紡速1800m/分で紡糸し、油剤を繊維重量に対して1重量%塗布し、94dtex−72フィラメント、残留伸度300%の未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を延伸温度90℃、熱セット温度140℃、倍率2.1倍で延伸熱セットし、44dtex−72フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸をフロントに、バックには44dtexのポリウレタン弾性糸を15%混率で用い、28ゲージのハーフトリコットを編成した。次いで90℃×30秒でリラックスセット後、190℃×40秒で熱セットした。その後、マラカイトグリーン(関東化学(株)社製)5%owf、酢酸0.5g/L、浴比1:100、125℃×30分で染色を施し、160℃×40秒の熱セットを行った。得られた編物は優れた防透け性と発色性を両立し、ソフト感、風合いに優れ、パール調のミルキー感を有するものが得られた。
実施例2〜6,比較例1〜2
実施例2は5−スルホイソフタル酸金属塩として5−スルホイソフタル酸リチウムを用いた以外は実施例1と同様に編物を得た。得られた編物は品質に優れ、品位も良好であった。
実施例3〜6、比較例1〜2は5−スルホイソフタル酸金属塩の共重合量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様に実験した。
実施例3〜6はソフト感、風合いおよび工程安定性に優れ、発色性と防透け性を両立するものが得られた。
比較例1は5−スルホイソフタル酸金属塩の共重合量を0.05モル%とした実験であるが、共重合量が少なかったために発色性が劣っていた。
比較例2は5−スルホイソフタル酸金属塩の共重合量を7モル%とした実験であるが、共重合量が高すぎたために、濾圧上昇が大きく、糸切れも散発した。また、得られた編物は毛羽が目立ち、品位が悪かった。評価結果を表1に示す。
Figure 2007063714
実施例7〜14、比較例3〜6
ポリエチレングリコールの重量平均分子量、共重合量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様に実験した。
実施例7〜14は糸切れが少なく、防透け性と発色性に優れ、ソフト感、風合いおよび新規なミルキー感を有すものが得られた。
比較例3〜4はポリエチレングリコールの重量平均分子量が100、7000のものを用いた実験であるが、発色性、防透け性、ソフト感を満足するものの、毛羽立ちがあり、風合いが悪かった。
比較例5はポリエチレングリコールの共重合量を6重量%とした実験であるが、製糸性はそこそこ安定していたが、共重合量が高すぎたために整経、製編時に毛羽が発生した。
比較例6はポリエチレングリコールを添加しない実験であるが、糸切れが若干見られ、発色性に劣っていた。評価結果を表2に示す。
Figure 2007063714
実施例15〜19、比較例7〜8
触媒であるチタン化合物の種類(触媒B)と含有量、三酸化アンチモン(住友金属鉱山(株)社製)の含有量、リン酸の含有量、色調調整剤の含有量を変更した以外は実施例1と同様にして編物を得た。
実施例15〜19はいずれも発色性と防透け性に優れ、ソフト感および品位ともに良好であった。
比較例7は三酸化アンチモンを50ppm加えた実験であるが、濾圧上昇が大きく、糸切れが散発した。また、得られた編物も毛羽立っており、品位も悪かった。
比較例8は三酸化アンチモンを334ppm、リン酸を26ppm加えた実験であるが、ポリマー異物が増加したため、濾圧上昇と糸切れが著しく、工程安定性に劣っていた。評価結果を表3に示す。
Figure 2007063714
実施例20〜23
触媒に乳酸キレート化合物とフェニルホスホン酸及びリン酸からなる触媒Cを用いる点、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(リン化合物1)の代わりにフェニルホスファイト(リン化合物2)、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト(リン化合物3)、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(リン化合物4)を用いる点以外は実施例1と同様に編物を得た。得られた編物は実施例1と同様に品質、品位に優れており、製糸性も安定していた。評価結果を表4に示す。
Figure 2007063714
実施例24〜31
コバルト化合物、色調調整剤の種類と含有量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様に実験した。得られた織物は防透け性と発色性を両立し、ソフトで良好な風合いを有する品位の高い編物であった。評価結果を表5に示す。
Figure 2007063714
実施例32〜37、比較例9〜10
酸化チタン粒子の含有量を変更した以外は実施例1と同様にして実験した。
実施例32〜37はいずれも防透け性と発色性を両立し、中でも酸化チタン粒子の含有量1.4〜1.6が優れていた。
比較例9は酸化チタン粒子の含有量を0.8重量%とした実験であるが、防透け性に劣っていた。
比較例10は酸化チタン粒子の含有量を2.2重量%とした実験であるが、粗大なポリマー異物が形成し、濾圧上昇が大きく、糸切れが多発した。また、得られた編物は発色性が低かった。評価結果を表6に示す。
Figure 2007063714
実施例38〜48
ポリマーの重合温度を変更し、固有粘度とカルボキシル末端基量、ジオール成分の種類と含有量をそれぞれ変更した。いずれの実験も工程安定性に優れ、高品質・高品位な編物であった。評価結果を表7に示す。
Figure 2007063714
実施例49〜50、比較例11
単糸繊度を変更した以外は実施例1と同様にして編物を得た。
実施例49〜50は品質、品位とも良好であったものの、単糸繊度1.3デシテックスとした比較例11は布帛の張りが強く満足する風合いのものは得られなかった。
実施例51〜54
マルチフィラメントのトータル繊度を20、56、100、200デシテックスと変更した以外は実施例1と同様にして編物を得た。いずれの実験も高次通過性が良好で高品位な編物であった。
評価結果を表8に示す。
Figure 2007063714
実施例55〜59、比較例12〜13
延伸条件を変更した以外は実施例1と同様にして編物を得た。
実施例55〜57、比較例12〜13は延伸倍率をそれぞれ変更し、残留伸度を変更した実験であるが、実施例55〜57は品質、品位とも良好であったものの、残留伸度を34%、52%とした比較例12〜13は編物にタテ筋が発生しており、品位が悪かった。
実施例58〜59は延伸温度を89℃、91℃とした実験であるが、いずれも品質、品位とも良好であった。評価結果を表9に示す。
Figure 2007063714
実施例60〜62
延伸熱セット温度を変更した以外は実施例1と同様に実験した。
実施例60〜62は延伸熱セット温度をそれぞれ155℃、130℃、110℃に変更し、沸水収縮率と乾熱収縮率を変更した実験であるが、いずれも工程安定性は良好であり、品質に優れていた。評価結果を表10に示す。
Figure 2007063714
実施例63〜66、比較例14〜15
色調調整剤の種類と含有量、酸化チタン粒子の含有量、紡糸温度を変更した以外は実施例1と同様にして実験した。
実施例63は製糸性に優れ、品位も安定していた。一方、比較例14は防透け性に劣り、本発明のパール調のミルキー感がなく、特徴のある編物が得られなかった。また比較例15は発色性が低く、ぼやっとした色感を有す編物であった。
実施例64〜66は紡糸温度をそれぞれ285℃、295℃、298℃とした実験であるが、いずれもソフトで良好な風合いを有し、防透け性と発色性の品質が良好であった。評価結果を表11に示す。
Figure 2007063714
実施例67〜68
紡糸速度を3000m/分、延伸倍率を1.25倍に変更し、延伸温度をそれぞれ88℃、90℃に変更した以外は実施例1と同様に行った実験であるが、いずれも防透け性と発色性を両立し、ソフトで良好な風合いを有し、品位も良好であった。評価結果を表12に示す。
Figure 2007063714

Claims (12)

  1. 0.1〜6モル%の5−スルホイソフタル酸金属塩と0.1〜5重量%の重量平均分子量200〜6000のポリエチレングリコールを共重合し、アンチモンを含まないか原子換算の含有量が30ppm以下であり、更に酸化チタン粒子を1〜2重量%含有したポリエステルで形成されており、単糸の平均繊度が1.1デシテックス以下のマルチ糸であり、色調L値が90〜95、残留伸度が36〜50%であることを特徴とするカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  2. ポリエステルがポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  3. ポリエステルにジオール成分が1.5〜1.8重量%含有されていることを特徴とする請求項1または2記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  4. ポリエステルにチタン化合物とリン化合物が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  5. チタン化合物の置換基が下記式1〜5で表される官能基からなる群より選ばれる基であって、かつ少なくともカルボニル基またはカルボキシル基またはエステル基を含有するチタン化合物、及び式6で表される少なくとも1種のリン化合物を含有してなることを特徴とする請求項4記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
    Figure 2007063714
    (式1〜式5中、R1〜R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜30の炭化水素基、アルコキシ基または水酸基またはカルボニル基またはアセチル基またはカルボキシル基またはエステル基またはアミノ基を有する炭素数1〜30の炭化水素基を表す。)
    Figure 2007063714
    (上記式6中、R1は水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。また、R2、R3はそれぞれ独立に、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。また、L+M+N=3であり、かつLは1〜3の整数、M及びNは0〜2の整数である。)
  6. チタン化合物の置換基の式1〜3中、R1〜R3のうち少なくとも1つが、カルボニル基またはカルボキシル基またはエステル基を有する炭素数1〜30の炭化水素基であることを特徴とする請求項5記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  7. チタン化合物の置換基の式4のR1が炭素数1〜30の炭化水素基もしくは、水酸基またはカルボニル基またはアセチル基またはカルボキシル基またはエステル基を有する炭素数1〜30の炭化水素基であることを特徴とする請求項5記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  8. 式6で表されるリン化合物がリン原子を含む6員環以上の環構造を有する化合物であることを特徴とする請求項5〜6のいずれか1項記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  9. リン化合物が式7で表される化合物であることを特徴とする請求項8記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
    Figure 2007063714
    (上記式7中、R1、R2はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。)
  10. チタン化合物をポリエステルに対するチタン原子換算で0.5〜150ppm(酸化チタン粒子のチタン原子含有は除く)、リン化合物をポリエステルに対するリン原子換算で0.1〜400ppm含有し、チタン化合物とリン化合物の比率が、チタン原子とリン原子のモル比率としてTi/P=0.1〜20であることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  11. マンガン化合物をポリエステルに対するマンガン原子換算で1〜400ppm、コバルト化合物をコバルト原子換算で1〜400ppm含有し、マンガン化合物とリン化合物の比率が、マンガン原子とリン原子のモル比率としてMn/P=0.1〜200であることを特徴とする請求項10記載のカチオン可染性ポリエステル極細繊維。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリエステル極細繊維が少なくとも一部に用いられていることを特徴とする布帛。
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