JP2007063442A - 研磨用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途においてより好適に使用することができる研磨用組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の研磨用組成物は、下記一般式で表される化合物を含有して粘度が3〜9mPa・sである。
【化1】
Figure 2007063442

(Xは活性水素原子を有する化合物とアルキレンオキサイドとから誘導されるポリエーテルポリオール(ただし、ポリエーテル鎖中にオキシエチレン基を20〜90質量%含む)の残基を表し、mは1分子の前記ポリエーテルポリオールに含まれる水酸基の数に等しい2〜8の整数を表し、Y及びZはそれぞれエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドが付加重合した低級アルコール残基、アルキル基又はアルキレン基を表し、nは3以上の整数を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチックレンズなどの合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物に関する。
特許文献1には、アルミナ、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテル、硝酸アルミニウム及び水を含有して合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1の研磨用組成物には、BOD(生物学的酸素要求量)及びCOD(化学的酸素要求量)が高いために研磨廃液の処理に手間がかかるという問題があった。
特開2004−300347号公報
そこで本発明の目的は、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途においてより好適に使用することができる研磨用組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、一般式:
Figure 2007063442
で表される化合物(Xは活性水素原子を有する化合物とアルキレンオキサイドとから誘導されるポリエーテルポリオール(ただし、ポリエーテル鎖中にオキシエチレン基を20〜90質量%含む)の残基を表し、mは1分子の前記ポリエーテルポリオールに含まれる水酸基の数に等しい2〜8の整数を表し、Y及びZはそれぞれエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドが付加重合した低級アルコール残基、アルキル基又はアルキレン基を表し、nは3以上の整数を表す。)を含有して粘度が3〜9mPa・sである研磨用組成物を提供する。
請求項2に記載の発明は、無機酸又は有機酸の金属塩と無機酸又は有機酸のアンモニウム塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに含有する請求項1に記載の研磨用組成物を提供する。
請求項3に記載の発明は、砥粒をさらに含有する請求項1又は2に記載の研磨用組成物を提供する。
本発明によれば、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途においてより好適に使用することができる研磨用組成物が提供される。
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態の研磨用組成物は、粘度が3〜9mPa・sとなるように、後述する化合物Aと砥粒と水とを混合することにより製造され、化合物A、砥粒及び水から実質的になる。この研磨用組成物は、プラスチックレンズなどの合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される。
第1実施形態の研磨用組成物の粘度は3〜9mPa・sである。研磨用組成物の粘度が3mPa・sよりも低い場合には、十分な研磨速度が得られなかったり、繰り返し研磨に使用されることによって研磨用組成物の研磨能力が低下する虞がある。また、研磨中に砥粒が研磨パッドに保持されにくくなり、その結果、高い研磨速度を得ることができなかったり、研磨後の研磨対象物の表面にスクラッチ等の欠陥が発生する虞がある。一方、研磨用組成物の粘度が9mPa・sよりも高い場合には、研磨後の研磨対象物に研磨用組成物が付着しやすくなり、研磨対象物の洗浄に手間がかかるようになる。さらには、研磨後に研磨対象物に付着して持ち出される研磨用組成物(砥粒)の量が増大するため、特に研磨用組成物を循環使用する場合には、砥粒濃度を一定に保つために頻繁に研磨用組成物の補給又は交換を行なう必要が生じる。
第1実施形態の研磨用組成物に含まれる前記化合物Aは、下記一般式(1)で表されるポリウレタン系の高分子界面活性剤である。化合物Aは、研磨屑やパッド屑が砥粒や研磨対象物に付着するのを抑制する作用を有しており、砥粒や研磨対象物への研磨屑やパッド屑の付着を抑制することを通じて合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力を向上する。
Figure 2007063442
一般式(1)において、Xは、活性水素原子を有する化合物とアルキレンオキサイドとから誘導されるポリエーテルポリオールの残基を表す。ただし、前記ポリエーテルポリオールのポリエーテル鎖中にはオキシエチレン基が20〜90質量%含まれる。mは、1分子の前記ポリエーテルポリオールに含まれる水酸基の数に等しい2〜8の整数を表す。Y及びZはそれぞれ、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドが付加重合した低級アルコール残基、アルキル基又はアルキレン基を表す。nは3以上の整数を表す。
化合物Aの具体例としては、AKZO NOBEL社のBERMODOL PURシリーズ、旭電化工業株式会社のアデカノールUHシリーズ、Rohm and Haas社のプライマルシリーズなどが挙げられる。
研磨用組成物中の化合物Aの含有量が0.005質量%よりも少ない場合、さらに言えば0.02質量%よりも少ない場合には、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力があまり向上されない。従って、より高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物中の化合物Aの含有量は、0.005質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.02質量%以上である。一方、研磨用組成物中の化合物Aの含有量が10質量%よりも多い場合、さらに言えば3質量%よりも多い場合には、BOD及びCODが高くなるために研磨廃液の処理に手間がかかる。従って、BOD及びCODの観点からすると、研磨用組成物中の化合物Aの含有量は、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3質量%以下である。
研磨用組成物に含まれる化合物Aの平均分子量が2000よりも小さい場合、さらに言えば5000よりも小さい場合には、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力があまり向上されない。従って、より高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物に含まれる化合物Aの平均分子量は2000以上であることが好ましく、より好ましくは5000以上である。一方、研磨用組成物に含まれる化合物Aの平均分子量が50000よりも大きい場合、さらに言えば20000よりも大きい場合には、研磨用組成物が泡立ちやすくなる虞がある。従って、研磨用組成物に含まれる化合物Aの平均分子量は50000以下であることが好ましく、より好ましくは20000以下である。
砥粒は、研磨対象物を機械的に研磨する役割を担い、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力の向上に寄与する。第1実施形態の研磨用組成物に含まれる砥粒は、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ及び非晶質アルミナのようなアルミナであってもよいし、シリカ、ジルコニア、セリア及びチタニアのようなアルミナ以外であってもよい。ただし、より高い研磨速度を得るためにはアルミナであることが好ましく、その中でもより好ましくはα−アルミナである。
研磨用組成物中の砥粒の含有量が3質量%よりも少ない場合、さらに言えば5質量%よりも少ない場合、もっと言えば10質量%よりも少ない場合には、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力があまり向上されない。従って、より高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物中の砥粒の含有量は3質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上、最も好ましくは10質量%以上である。一方、研磨用組成物中の砥粒の含有量が30質量%よりも多い場合、さらに言えば25質量%よりも多い場合、もっと言えば20質量%よりも多い場合には、研磨用組成物の粘度が高くなるために研磨後に研磨対象物に付着して持ち出される研磨用組成物の量が増大して経済性に劣る。従って、経済性の観点からすると、研磨用組成物中の砥粒の含有量は30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは25質量%以下、最も好ましくは20質量%以下である。
平均粒子径が0.015μmよりも小さい砥粒は、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する能力をほとんど有さない。従って、高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物に含まれる砥粒の平均粒子径は0.015μm以上であることが好ましい。一方、砥粒の平均粒子径が12μmよりも大きい場合には、表面粗さの増大やスクラッチの発生などにより研磨後の研磨対象物の表面品質に低下がみられることがある。従って、研磨後の研磨対象物の表面品質の維持のためには、研磨用組成物に含まれる砥粒の平均粒子径は12μm以下であることが好ましい。
平均粒子径が0.5μmよりも小さいアルミナ、さらに言えば平均粒子径が0.6μmよりも小さいアルミナ、もっと言えば平均粒子径が0.7μmよりも小さいアルミナは、合成樹脂製の研磨対象物を研磨する能力があまり高くない。従って、研磨用組成物に含まれる砥粒がアルミナである場合、より高い研磨速度を得るためには、そのアルミナの平均粒子径は0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.6μm以上、最も好ましくは0.7μm以上である。一方、砥粒として研磨用組成物に含まれるアルミナの平均粒子径が8μmよりも大きい場合、さらに言えば4μmよりも大きい場合、もっと言えば2μmよりも大きい場合には、表面粗さの増大やスクラッチの発生などにより研磨後の研磨対象物の表面品質に低下がみられることがある。従って、研磨用組成物に含まれる砥粒がアルミナである場合、研磨後の研磨対象物の表面品質の向上のためには、そのアルミナの平均粒子径は8μm以下であることが好ましく、より好ましくは4μm以下、最も好ましくは2μm以下である。
第1実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 第1実施形態の研磨用組成物に含まれている化合物A(一般式(1)で表される化合物)は、研磨屑やパッド屑が砥粒や研磨対象物に付着するのを抑制する作用を有している。そのため、化合物Aを含有している第1実施形態の研磨用組成物によれば、砥粒や研磨対象物への研磨屑やパッド屑の付着により妨げられることなく、合成樹脂製の研磨対象物の研磨を高い研磨速度で行なうことができる。化合物Aが砥粒や研磨対象物への研磨屑やパッド屑の付着を抑制することができるのは、化合物Aが研磨屑やパッド屑の表面に作用することにより、研磨屑やパッド屑の分散性が向上するためと考えられる。
・ 第1実施形態の研磨用組成物に含まれる化合物Aは、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテルに比べて、研磨用組成物の研磨能力を向上させる作用が強い。これは、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテルが研磨用組成物の粘度を適度に増大させることを通じて研磨用組成物の研磨能力を向上させるのに対して、化合物Aは砥粒や研磨対象物への研磨屑やパッド屑の付着を抑制することを通じて研磨用組成物の研磨能力を向上させるものであり、作用機序の違いに起因すると考えられる。そのため、第1実施形態の研磨用組成物は、研磨用組成物中の化合物Aの含有量が比較的少量であっても合成樹脂製の研磨対象物を高い研磨速度で研磨する能力を有する。従って、本実施形態によれば、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテルを含有する従来の研磨用組成物に比べて、BOD及びCODが低く研磨廃液の処理が容易な研磨用組成物を提供することができる。
・ 第1実施形態の研磨用組成物は粘度が3〜9mPa・sであるので、繰り返しの使用によっても研磨用組成物の減少や研磨能力の低下が起こりにくい。よって、第1実施形態の研磨用組成物によれば、合成樹脂製の研磨対象物の研磨を好適に行なうことができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態の研磨用組成物は、粘度が3〜9mPa・sとなるように、化合物Aと後述する化合物Bと砥粒と水とを混合することにより製造され、化合物A,B、砥粒及び水から実質的になる。つまり、第2実施形態の研磨用組成物は、化合物Bをさらに含有している点で第1実施形態の研磨用組成物と異なる。この第2実施形態の研磨用組成物も、プラスチックレンズなどの合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される。
第2実施形態の研磨用組成物の粘度は、第1実施形態の研磨用組成物と同様、3〜9mPa・sである。
研磨速度のさらなる向上のために第2実施形態の研磨用組成物に含まれる化合物Bは、無機酸の金属塩、有機酸の金属塩、無機酸のアンモニウム塩又は有機酸のアンモニウム塩である。無機酸は、硝酸、硫酸及び塩酸のいずれであってもよく、有機酸は、シュウ酸、乳酸、酢酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、グリコール酸及びマロン酸のいずれであってもよい。金属塩は、アルミニウム塩、ニッケル塩、リチウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩のいずれであってもよい。ただし、第2実施形態の研磨用組成物に含まれる化合物Bは、研磨対象物を化学的に研磨する能力に優れている点で、硝酸、硫酸、塩酸又は乳酸のアルミニウム塩であることが好ましく、より好ましくは硝酸アルミニウムである。 研磨用組成物中の化合物Bの含有量が0.5質量%よりも少ない場合、さらに言えば1質量%よりも少ない場合、もっと言えば3質量%よりも少ない場合には、研磨速度があまり向上しない。従って、より高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物中の化合物Bの含有量は0.5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1質量%以上、最も好ましくは3質量%以上である。一方、研磨用組成物中の化合物Bの含有量が20質量%よりも多い場合、さらに言えば15質量%よりも多い場合、もっと言えば8質量%よりも多い場合には、研磨用組成物のpHが低くなるために研磨機が腐食されやすくなる。従って、研磨機の腐食を防ぐという観点からすると、研磨用組成物中の化合物Bの含有量は20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、最も好ましくは8質量%以下である。
第2実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 第2実施形態の研磨用組成物は、合成樹脂製の研磨対象物を高い研磨速度で研磨する能力を有する。これは、化合物Aの働きで砥粒や研磨対象物への研磨屑やパッド屑の付着が抑制されるのに加えて、第2実施形態の研磨用組成物に含まれている化合物Bの働きで研磨対象物が化学的に研磨されるためである。
・ 第2実施形態の研磨用組成物は粘度が3〜9mPa・sであるので、第1実施形態の研磨用組成物と同様、繰り返しの使用によっても研磨用組成物の減少や研磨能力の低下が起こりにくい。よって、第2実施形態の研磨用組成物によれば、合成樹脂製の研磨対象物の研磨を好適に行なうことができる。
前記実施形態は次のように変更されてもよい。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物には二種類以上の化合物Aが含有されていてもよい。
・ 第2実施形態の研磨用組成物には二種類以上の化合物Bが含有されていてもよい。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物には二種類以上の砥粒が含有されていてもよい。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物に含まれる砥粒を省いてもよい。この場合でも、化合物Aや化合物Bの働きによって合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨用組成物の能力を確保することは可能である。ただし、より高い研磨速度を得るためには、研磨用組成物には砥粒が含まれていることが好ましい。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物には必要に応じて増粘剤を添加してもよい。増粘剤を添加して研磨用組成物の粘度を適度に上昇させることにより、研磨用組成物の安定性が向上するとともに、より高い研磨速度での研磨が可能となる。研磨用組成物に添加される増粘剤は、具体的には、ポリアルキレンオキサイドをメタン系炭化水素、グリセリン、1,2,3−トリメトキシプロパン、ジエチルエーテル又は酢酸メチルと反応させることにより得られる化合物、あるいはプロピレングリコールのようなポリアルキレンオキサイドである。ポリアルキレンオキサイドはメタン系炭化水素、グリセリン、1,2,3−トリメトキシプロパン、ジエチルエーテル及び酢酸メチルと脱アルキル反応又は脱アルコール反応が可能である。ポリアルキレンオキサイドをメタン系炭化水素等と反応させることにより得られる化合物の具体例としては、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンモノブチルエーテルなどが挙げられる。但し、増粘剤を添加した場合であっても、第1及び第2実施形態の各研磨用組成物の粘度は、3〜9mPa・sであることが必須である。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物には必要に応じてシリコーン系消泡剤やエーテル系消泡剤、アルコール系消泡剤などの消泡剤を添加してもよい。研磨用組成物に添加される消泡剤は、研磨用組成物の泡立ちを抑えるためには抑泡作用が強いことが好ましく、生成した泡を破壊するためには破泡作用が強いことが好ましい。研磨用組成物中の消泡剤の含有量は、1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下である。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物には必要に応じてコロイダルシリカなどのコロイド粒子、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース類を添加してもよい。
・ 第1及び第2実施形態の各研磨用組成物は、使用時に研磨用組成物の原液を希釈することによって調製されてもよい。この場合、保管、輸送の点で有利である。なお、各実施形態の説明における研磨用組成物中の化合物A,B及び砥粒の含有量の好ましい範囲は、使用時の研磨用組成物での含有量についてのものである。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
化合物A,Bとα−アルミナとシリコーン系消泡剤を適宜に水と混合し、さらに粘度が所望の値となるように増粘剤を必要に応じて混合することにより実施例1〜15及び比較例1〜5の研磨用組成物を調製した。各研磨用組成物中の化合物A,B及びα−アルミナの詳細並びに各研磨用組成物の粘度は表1に示すとおりである。なお、各研磨用組成物中のシリコーン系消泡剤の含有量は0.7質量%である。
実施例1〜15及び比較例1〜5の各研磨用組成物を用いて表2に示す研磨条件でプラスチックレンズを研磨した。研磨前後のプラスチックレンズの重量の差を測定した結果を表1の“研磨速度”欄に示す。
実施例1〜15及び比較例1〜5の各研磨用組成物を用いて表2に示す研磨条件でプラスチックレンズの研磨を50回行なった。50回の研磨の後に研磨用組成物を回収し、研磨用組成物の減少率を測定した。その測定の結果に基づいて、繰り返しの使用による各研磨用組成物の減少しやすさについて評価した結果を表1の“減少率”欄に示す。同欄中、◎は研磨用組成物の減少率が20%未満であったことを示し、○は20%以上30%未満であったことを示し、△は30%以上であることを示す。
実施例1〜15及び比較例1〜5の各研磨用組成物を用いて表2に示す研磨条件でプラスチックレンズの研磨を50回行なった。そして、50回目の研磨の際の研磨速度を1回目の研磨の際の研磨速度で除することにより研磨速度維持率を求めた。この研磨速度維持率に基づいて、繰り返しの使用による各研磨用組成物の研磨能力の低下しやすさについて評価した結果を表1の“研磨速度維持率”欄に示す。同欄中、◎は、研磨速度維持率が90%以上であったことを示し、○は、研磨速度維持率が90%未満85%以上であったことを示し、△は、研磨速度維持率が85%未満であったことを示す。
Figure 2007063442
Figure 2007063442
表1の“化合物A”欄において、“A1”は平均分子量が10000で粘度が30000cpsの一般式(1)で表される化合物を表し、“A2”は平均分子量が8000で粘度が6000cpsの一般式(1)で表される化合物を表す。なお、化合物Aの粘度は、BH型回転粘度計を用いて、化合物Aの30質量%水溶液の粘度を25℃で測定したときに得られる値である。表1の“化合物B”欄において、“B1”は硝酸アルミニウムを表し、“B2”は塩化アルミニウムを表す。表1の“増粘剤”欄において、“C1”はプロピレングリコールを表し、“C2”は平均分子量が約2800のポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリセリルエーテルを表し、“C3”は平均分子量が約2300のポリオキシアルキレンモノブチルエーテルを表し、“C4”は平均分子量が約3750のポリオキシアルキレンモノブチルエーテルを表す。表1の“α−アルミナ”欄に示す各研磨用組成物中のα−アルミナの平均粒子径は、電気抵抗法(Coulter Counter法)により測定した。
表1に示すように、実施例1〜15の研磨用組成物ではいずれも研磨速度、減少率及び研磨速度維持率に関して実用上満足できる結果が得られた。それに対し、粘度が9mPa・sよりも大きい比較例1〜5の研磨用組成物では、減少率に関して実用上満足できる結果が得られなかった。
前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記砥粒はアルミナを含む請求項3に記載の研磨用組成物。これによれば、研磨用組成物の研磨能力が向上する。
・ 前記砥粒はα−アルミナを含む請求項3に記載の研磨用組成物。これによれば、研磨用組成物の研磨能力が向上する。
・ 請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて合成樹脂製の研磨対象物を研磨する研磨方法。これによれば、合成樹脂製の研磨対象物を好適に研磨することができる研磨方法が提供される。
・ 請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて合成樹脂製の研磨対象物を研磨する工程を経て得られる研磨製品。これによれば、好適に研磨された研磨製品が提供される。

Claims (3)

  1. 合成樹脂製の研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、
    一般式:
    Figure 2007063442
    で表される化合物(Xは活性水素原子を有する化合物とアルキレンオキサイドとから誘導されるポリエーテルポリオール(ただし、ポリエーテル鎖中にオキシエチレン基を20〜90質量%含む)の残基を表し、mは1分子の前記ポリエーテルポリオールに含まれる水酸基の数に等しい2〜8の整数を表し、Y及びZはそれぞれエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドが付加重合した低級アルコール残基、アルキル基又はアルキレン基を表し、nは3以上の整数を表す。)を含有して粘度が3〜9mPa・sである研磨用組成物。
  2. 無機酸又は有機酸の金属塩と無機酸又は有機酸のアンモニウム塩とからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに含有する請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 砥粒をさらに含有する請求項1又は2に記載の研磨用組成物。
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