JP2007061985A - シート裁断装置及びこれを用いた製本装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート束を平刃カッタで裁断する際に、簡単な構造で比較的正確に刃の寿命を予測することの可能なシート裁断装置及びこれを用いた製本装置を提供する。
【解決手段】単一又は束状のシートを保持するシート保持手段と、該シート保持手段に保持されたシートの少なくとも一端を裁断する裁断刃と、この裁断刃を上記シート保持手段に保持されたシートから距離を隔てて離間した待機位置とシートを裁断する切断位置との間で往復移動する駆動手段とを備える。そしてこの駆動手段の負荷を検出する駆動負荷検出手段を設ける。また上記シート束の厚さを検知する厚さ検知手段及び/又は上記シート束の裁断長さを検知する裁断長さ検知手段とをもうける。
【選択図】図11

Description

本発明は、単シート或いは束状のシートを裁断するシート裁断装置に係わり、所定のテーブルにセットしたシート(束)の所定箇所を裁断処理するシート裁断装置或いは画像形成装置などから搬出された印刷シートを束状に整合してその背部に接着糊などで綴じ処理した後そのシート束の周縁部を切り揃える製本装置に関する。
一般にこの種の裁断装置は、裁断テーブルにセットしたシート束を裁断する場合には円盤状のディスクカッタを回転させながらシートの一端から他端に移動する裁断方法と、平板状の平刃カッタでシートの一端から他端に徐々に切断する裁断方法が知られている。前者はディスクカッタを高速で回転しながらシートを切り進むのに対して後者は平刃カッタを低速で徐々に大きな力でシートを切り進む切断メカニズムが知られている。前者のディスクカッタで切断する方法として従来例えば特許文献1(特開2002−36178号公報)には搬送ローラで支持したシート束を搬送方向と直交する幅方向の一端から他端にディスクカッタを移動して切断するものが開示され、このディスクカッタはこれを回転駆動するモータ(同公報には回転刃をどのように回転するか説明されていない)と切削方向に移動するモータに連結されている。
後者の平刃カッタで切断する方法として従来例えば特許文献2(特開2004−114196号公報)に示されているように、テーブル上にシートを保持した状態でカッタブレードを駆動カムで徐々に押し下げシートの一端から他端に傾斜した刃先で徐々に切断するものが開示され、この平刃状のカッタブレードはシート束に傾斜してその一端から他端に徐々に切り進むように駆動カムと駆動モータに連結されている。そこで、特に特許文献1には刃の耐久性を検出する方法として前述のディスクカッタを切削方向に移動するモータの電流値を電流検出器で検出して基準値と比較し検出した電流値が基準値より大きいときには刃の寿命と判断している。また同文献にはカッタ刃の切断開始位置と切断終了位置を検出するタッチセンサが設けられ、このセンサから切断時間を計測し、基準の切断時間と比較して刃の寿命を検出する方法が提案されている。
特開2002−036178号公報 特開2004−114196号公報
そこで前述の平刃カッタでシート束を裁断する場合に刃の寿命を予測しようとすると、ディスクカッタと平刃カッタではシートを裁断するメカニズムが異なるため前掲特許文献1の寿命検出方法を平刃カッタに転用することはできない。つまりディスクカッタでは円盤状の刃を高速で回転しながらその回転の勢い(運動エネルギ)でシートを切断するため刃の一部に軽微な欠損が存在しても駆動モータの負荷(回転数、駆動電流値)には大きな影響を与えない。しかしこれで切断したシートにはバリ状の切断痕が残り、継続して使用することは出来ない。
一方本発明に係わる平刃カッタはその押し圧力でシート束を徐々に切り進むため刃の一部に欠損が存在すると駆動モータの負荷には大きな影響を及ぼし、欠損の程度によってはそれ以上切断できず停止してしまう。これと同様にシート束が厚い場合と薄い場合には断裁抵抗が大きく変わってしまう。これは平刃カッタではシートを切断する刃先の抵抗(剪断力)と同時に刃の腹部である両側面に切断したシートの切断面から強い押圧力を受けて摩擦抵抗が発生し、この摩擦抵抗はシート束の厚さ(切削量)にほぼ比例することからも理解される。従って、平刃カッタの寿命予測に前述のディスクカッタの負荷検出方法を採用しても負荷変動が大きく刃の寿命予測は困難であり、本発明者はこの負荷変動がシート束の厚さや、シートの裁断長さに原因することを究明するに至った。
そこで本発明は、シート束を平刃カッタで裁断する際に、簡単な構造で比較的正確に刃の寿命を予測することの可能なシート裁断装置及びこれを用いた製本装置の提供をその主な課題としている。更に本発明は平刃カッタの寿命予測と同時にカッタ刃の部分的な欠損を検出することもその課題としている。
以下本発明にあって「切断位置」とは裁断刃の刃先がシート(束)を貫いて剪断を完了した位置(図6(a)参照)を云い、「裁断位置」とはシート束を裁断刃で裁断する位置(図6(c)に示すX−X)をいう。本発明は、上記課題を解決するため、平刃状の裁断刃でシート束を切断するときの切断刃の損耗状態を駆動モータの負荷変動として種々の条件で観察した処、切断初期の負荷が大きく切断の進行に伴って徐々に低減する特性を示し、またシート束の厚さ及び裁断幅(長さ)によって負荷が大きく変動することに着目するに至った。そこで本発明は次の手段を採用したものである。
単一又は束状のシートを保持するシート保持手段と、該シート保持手段に保持されたシートの少なくとも一端を裁断する裁断刃と、この裁断刃を上記シート保持手段に保持されたシートから距離を隔てて離間した待機位置とシートを裁断する切断位置との間で往復移動する駆動手段と、この駆動手段の上記シートを裁断する際の負荷を検出する駆動負荷検出手段と、上記シート束の厚さを検知する厚さ検知手段及び/又は上記シート束の裁断長さを検知する裁断長さ検知手段とを備える。そして上記駆動負荷検出手段で検出した負荷値と上記厚さ検知手段で検出したシート厚さ若しくは上記シート束の裁断長さ検知手段で検出した裁断長さに基づいて上記裁断刃の寿命を判断する寿命判断手段を設ける。そして、上記駆動負荷検出手段は駆動モータの回転数或いは、駆動モータの印加電流若しくは単位長さ当たりの切断時間をいずれか或いはその複数を検出すれば良く。寿命判断手段は例えば切断刃の移動ストロークを複数に区割してその間の駆動モータの回転数又は電流値と予め切断刃の寿命から設定した基準値とを比較すれば良い。
本発明は裁断刃でシート束を切断する際の駆動負荷を検出する駆動負荷検出手段と、この検出手段の検出値とシート束の厚さ及び/又は裁断長さの検出値に基づいて裁断刃の寿命を判別するようにしたので、シート束の厚さ或いは長さによって駆動負荷が大きく変動しても比較的正確に裁断刃の寿命を予測することが出来る。また、裁断刃の切断ストロークを複数に区割して、この区割した移動範囲に於ける駆動負荷を予め設定した基準値と比較して判別することによって裁断刃の一部に欠損などの損耗があってもこれを検出して寿命と判別することが出来るなどの効果を奏する。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて詳述する。図1は本発明に係わるシート裁断装置を組み込んだ画像形成システムの全体構成図である。図2はシート裁断ユニットの要部説明図であり、図3は図2の装置の平面説明図である。
「画像形成システムの構成」
図1に示す画像形成システムは、画像形成装置(図示のものは複写機)Aと、この画像形成装置の排紙口に連接された製本装置(製本部)Bと、この製本装置Bの下流側に配置された後処理装置(後処理部)Cとから構成され、製本装置Bには本発明に係わるシート裁断装置がユニットとして組込まれている。製本装置Bは画像形成装置Aの排紙口からのシートを受取って一連の文書を束状に集積し、その束状シートの一側縁(背部)に糊付けして表紙シートと綴じ合わせる。次いでこの冊子状に綴じ合わせたシートの周縁を所定量裁断して収納スタッカに集積する。また後処理装置Cは製本装置Bに付設され、製本処理しないシートを受取ってステプル綴じ、パンチ(穿孔処理)、スタンプ(捺印処理)などの後処理を施すように構成されている。また図示の後処理装置Cは画像形成装置Aで画像形成したシートを収納する排紙スタッカ35を備えている。
まず図1に示す画像形成装置Aを説明すると、画像形成装置Aは本体装置2内に設けられた画像形成部3と、この本体装置2の上部に配置された画像読取装置(スキャナユニット)7と、原稿供給装置(ADFユニット)5とから構成されている。本体装置2には画像形成部3が設けられ、給紙部9から搬送ローラ10を介して供給される普通紙やOHPシート等のシートに画像を形成する。例えば画像形成部3は、感光体ドラム8に光照射手段13で静電潜像を形成し、現像器でトナーを付着してシート上に転写する。このシートは定着器6で定着され排紙口19から搬出される。また、両面印刷のときは片面に印刷したシートをスイッチバック経路17で表裏反転して循環経路18から再び感光体ドラム8に送り裏面に印刷して排紙口19から搬出する。尚図示12はシートの手差し供給口であり、例えば表紙シートなどの厚紙、コーティングシートなどの特殊シートを供給する。
このように構成された本体装置2にはその上部に画像読取装置(スキャナユニット)7が配置されている。この画像読取装置7はプラテンに載置した原稿を光電変換素子でスキャンして画像データを本体装置2のデータ貯蔵部14に転送する。更に画像読取装置7には上記プラテンに原稿を自動的に給送する原稿供給装置(ADFユニット)5が付設してある。この原稿供給装置5は給紙トレイにセットした原稿を1枚ずつ分離して上記プラテンに自動的に給送する。なお、このような画像形成装置は広く用いられ、種々の構造のものが知られているが、図示の静電印刷方式に限らず、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの方式が採用可能である。
「製本装置の構成」
上記画像形成装置Aの排紙口19には製本装置Bが付設されている。図1にその詳細を示すように、シートを束状に積載収納する集積部42と、接着剤塗布部22と、表紙接着部60と、裁断部23と、収納スタック部34とを備えている。そして画像形成装置Aの排紙口19に連なるシート搬入経路T1から画像形成されたシートを受け入れ、集積部42で一連のシートを束状に集積して整合した後、接着剤塗布部22でこの束状シートの一側縁に糊付け処理を施し、表紙接着部60で表紙シートと一体に綴じ合わせる。この接着剤塗布部22と表紙接着部60でシート綴じ手段を構成している。その後、裁断部23でこの冊子状シートの周縁をカットして仕上げる一連の製本処理を施す構成になっている。特に図示の装置は、集積部42ではでシートの集積と整合を略々水平姿勢で行い、このシート束を90度旋回して略々鉛直姿勢で糊付け、表紙シートとの綴じ合わせ、シート周縁の裁断揃えを、略々鉛直姿勢で順次処理することを特徴としている。このようにシートを水平方向から垂直方向に移送することによって装置をコンパクトに構成している。
また、上記シート搬入経路T1にはシートを上記集積部42に導く搬送経路T2と、後処理装置Cに導く搬送経路T3が経路切替フラッパ27を介して図示のように連接してある。尚、図1に示す製本装置Bは表紙シートを画像形成装置Aから供給する構成を示しているが、シート搬入経路T1に表紙シートを自動的に供給するインサート装置を設け、このインサート装置から表紙シートを供給する構成にしても良い。図示25および29は各経路に配置した搬送ローラである。そしてこのように構成された装置は、上記切替フラッパ(切換手段)27によって、画像形成装置Aからのシートを直接後処理装置Cの排紙トレイ35に搬出する通常の排出モードと、画像形成装置Aからのシートを搬入経路T1から搬送経路T2に送り接着剤塗布部22で糊付け処理した後、製本綴じして非裁断状態で仕上げる製本モードと、この製本後のシートの縁部を裁断して切り揃える製本・裁断モードとでそれぞれ実行される。
以下各構成について説明する。まず製本装置Bは、前記搬送経路T2の排紙口40には、順次シートを積み上げて集積する積載トレイ42aが設けられ、画像形成装置Aから排出された一連のシートを束状に形成する。この積載トレイ42aから集積部42が構成される。図示の積載トレイ42aは、シートの積載方向(図1上下方向)に上下昇降機構によってシート束の厚さに応じてトレイが降下するようになっている。また、積載トレイ42aは略々水平方向で図示のように傾斜配置され、シートの後端側にはシート後端を突当て整合する規制部材が設けられている。同時に積載トレイ42aにはシートの幅方向を整合する整合手段が配置され、トレイ上に搬出されたシートを搬出方向と直交方向に、中央を基準にセンタ基準、若しくは一側縁を基準にサイド基準で整合する整合機構が設けられている。
このような構成の積載トレイ42aは、その上に略々水平姿勢で一連のシートが集積されると、図1に矢印で示すように、シートを積載する積載位置から矢印a方向に所定距離降下した第1の位置P1にトレイごと移動する。次いでシート束S1はこのP1位置から直交する矢印b方向に移動され第2の位置P2に繰り出される。そして第2の位置P2には、積載トレイ42aから搬出されたシート束S1の端部を保持するグリッパ55a、55bが設けられている。このグリッパ55a、55bは上記シート束S1を水平姿勢から略々鉛直姿勢に偏向して下流側に配置されている接着剤塗布部22に搬送する。これと同時に把持したシート束の厚さを検知する厚さ位置検出センサSa(図示せず)が設けられ、このセンサで厚さ検知手段が構成されている。
図示のグリッパ55a、55bは、図4に示すようにシート束S1の糊付け端面の近傍を把持するメイングリッパ56a、56bと、このメインクグリッパにシートを案内しシート中央部を支持するサブグリッパ57a、57bとから構成されている。この各グリッパ55a、55bは、装置フレームに軸130を中心に回動自在のユニットフレーム131に取付られ、このユニットフレーム131は旋回モータ135で図示扇形ギア136を回転することによって所定角度回転する。このユニットフレーム131に一方のメイングリッパ56aが固定され、他方のメイングリッパ56bはロッド137でフレーム131の軸受けガイド138に支持されている。そしてロッド137にはラック139が設けてあり、このラックにグリップ制御モータ140が連結してある。
そして各メイングリッパ56a、56bにはサブグリッパ57a、57bがそれぞれ取り付けてある。また、サブグリッパ57a、57bはメイングリッパ56a、56bに回動自在に軸141で支持され、図示しないロック爪で回動を阻止される。これはサブグリッパ57a、57bで把持したシート束S1をサブグリッパを回動させることによって姿勢矯正(スキュ修正)する為であり、スキュ修正した後はロック爪で固定して両者一体にシート束S1をクランプする。従ってシート束S1の姿勢を矯正する必要のないときはメイングリッパとサブグリッパは一体に構成しても良い。
そこでこのように構成したグリッパ55a、55bには把持したシート束の厚さを検出する厚さ位置検出センサSa(図示せず)が例えば以下の位置検出センサで構成されている。前記可動側のメイングリッパ56bにはこれを支持するロッド137をユニットフレーム131に設けた軸受けガイド138に位置検出センサが内蔵されている。この位置検出センサはスライダック抵抗器で構成され、ロッド137に形成したフラッグの位置によって抵抗値が変化してその移動量が検出できるようになっている。同時にこの可動側のメイングリッパ56bに支持されたサブグリッパ57bにはグリッパがシートを把持した状態を検出するグリップセンサ142がシート側に突出したフラグをホトセンサで検出する通常の構成で配置されている。
従ってグリップ制御モータ140を駆動して可動側のメイングリッパ56bを圧接方向に移動しシート束S1をグリップするとその動作をグリップセンサ142が検出し制御モータ140を停止する。すると厚さ位置検出センサSaの抵抗値から可動側のメイングリッパ56bの位置が検出できシート束の厚さが算出できることとなる。このような構成の他、シート束の厚さを検出する方法としては例えば搬送経路T2の排紙口40にシート検知センサを配置し、このセンサでシート後端を検出した信号をカウントするカウント手段を設け、このカウント手段のカウント値に例えば平均的なシート単体の厚さを乗ずる演算手段とから構成することも可能である。この場合はカウント手段及び演算手段を制御CPU内に構成することが出来、構造が簡単となる。このように厚さ位置検出センサSa若しくはカウント手段で検出した「シート束の厚さ」情報は後続する各種制御に使用する。図示装置は、「シート束の厚さ」に応じて後述する裁断刃の寿命を予測する判断手段に活用する他、例えば後述の接着剤塗布手段(後述の塗布ローラ66b)でシート束に塗布する糊付け量を調節するなどの制御に用いる。
次に接着剤塗布部22は、接着剤(例えば、糊)を収納する糊容器66aと、この糊容器に収納された接着剤をシート束S1の端縁に塗布する塗布ローラ66bとから構成された接着手段66を備えている。この接着手段66はグリッパ55a、55bに保持され略鉛直姿勢のシート束S1の下端縁に糊などの接着剤を塗布する。このため図示の糊容器66aは図1において紙面表裏方向に移動自在にシートの長さサイズより長い経路でガイドレール(図示せず)に支持され、シート束S1の下端縁に沿って移動する塗布領域と、この塗布領域の外側の待機位置と接着剤の補充を受ける補充位置との間で移動自在に構成されている。
また、上記糊容器66aには耐熱ゴムなどの糊を含浸する塗布ローラ66bが設けられ、この塗布ローラは図示しない駆動モータで回転し、糊容器66aがシート束S1の端面に沿って移動する際に、このシートとの間に少許のギャップを形成する。そしてこのギャップをシート束の厚さに応じて変更することによって糊付け量を調整するようになっている。
上記接着手段66が待機位置に位置づけられるとシート束S1の搬送経路T4が確保され、糊付け処理されたシート束S1はグリッパ55a、55bにより表紙接着部60へと送られる。表紙接着部(表紙シート綴じ部)60は搬送経路T3と、搬送経路T4との交差部に設けられ、搬送経路T3には表紙シートが搬送され、シート中央が交差部に位置するように準備されている。そこで表紙シートとシート束S1とは逆T字状に表紙シートの中央(シートセンタ)にシート束が一致するように合わせられて接合される。この接合の際、搬送経路T3にはバックアッププレート59が準備されている。尚、この場合の表紙シートの給送は画像形成装置Aから例えばタイトルなどを印刷されて供給する場合と、シート搬入経路T1に設けたインサート装置から供給する場合がある。このように位置決めされバックアッププレート59で支持された表紙シートに対し、接着剤が塗布されたシート束S1の端縁がグリッパ55a、55bによって上側から鉛直方向で押し付けられる。その後、表紙およびシート束S1は、バックアッププレート59に突当てられた状態で、スライド自在な背折り板によって両側からプレスされる。これにより表紙には、シート束S1の厚さに応じた折り目(背部)が形成される。
次に、バックアッププレート59が搬送経路T4から外部に移動して退避すると、グリッパ55a、55bは、表紙が接着されたシート束S1を挟持したまま下方の裁断部23へと引き渡す。この裁断部23には折りロールとして一対の搬入ローラ113が設けられグリッパ55a、55bから搬送されたシート束S1を引き継いで下流側の裁断部23に送る。この搬送と同時にローラ113は表紙シートにシート束S1を折り合わせる。
「シート裁断装置」
次に、図2乃至図8に基づいて裁断部23について説明する。裁断部23は、裁断ステージと、裁断手段125(後述の裁断縁プレス手段120b、120cと裁断刃120a)とから構成され、裁断ステージは回転テーブル121とこれにシートを挟圧するグリッパ122とで構成されている。上記搬入ローラ113の下流には表紙接着部60からのシート束S1の所定個所を裁断して収納スタック部34に搬出する搬送経路T4が設けられている。この搬送経路T4は一対の搬送ガイド119a、119bで前記搬送経路T3が略々水平方向であるのに対し略々鉛直方向に配置されている。
搬送経路T4には回転テーブル121と、グリッパ122とが搬送ガイド119を挟んで対向する位置に配置されている。この回転テーブル121とグリッパ122とは、シート束S1を把持した状態で旋回動自在に構成され、装置フレームに昇降自在に支持されたユニットフレーム122cに組み込まれている。回転テーブル121はシート中央部を支持する円盤状部材を回転モータ121bで回転可能に構成され、これと対向する位置にグリッパ122が配置されている。このグリッパ122はグリッパ駆動モータを備えたグリッパ移動機構122aで回転テーブル121に接近および離反自在に支持され、回転テーブルの回転に追従して回転するように構成されている。また、上記回転テーブル121とグリッパ122とを支持するユニットフレーム122cは装置フレームに昇降機構121aで図2上下方向に移動自在に構成されている。
従って搬入ローラ113から搬送ガイド119に送られたシート束S1は回転テーブル121とグリッパ122とで把持され、回転テーブル121の回転で図2の鉛直姿勢で旋回し、シート束S1の所定位置(天部、地部、小口部)を下流側の裁断位置X−X(図6(c)参照)に臨ませ、昇降機構121aで所定量移動することとなる。また、回転テーブル121にはシートが存在するか否かを検知するシート検知センサSsが、グリッパ122にはグリッパ移動機構122aがシート束S1を把持する押圧動作の完了を検知するグリップエンドセンサSgが配置されている。
上記回転テーブル121の下流側にはシートの裁断位置に裁断縁を挟圧保持する裁断縁プレス手段120b、120cと裁断刃120aが以下の構成で配置されている。まず裁断位置(図6(c)で示すX−X)には刃受け部材150が設けられ、この刃受け部材150に対向して平刃状の裁断刃120aが後述する構造で切断動作を行うようになっている。この刃受け部材150はシート裁断時の剪断力に打ち勝つようなブロック部材で構成され、その表面には刃受面150aが合成樹脂、ゴムなどの軟質材で設けられている。これはシートを切断した後に刃先が刃受面150aに突き当り、このとき刃先を損傷しないためである。
そしてこの刃受け部材150と対向する位置に図8(a)に示すシート束S1の切断縁を押圧支持する裁断縁プレス手段120b、120cが配置してある。この裁断縁プレス手段は押え部材120cと可動加圧板120bと加圧機構とで構成され、まずシートと接して押圧する押え部材120cはシートの切断方向にその全長に当接する板状部材で構成され、可動加圧板120bに固定してある。可動加圧板120bは回転軸(図示せず)を中心に回転自在で且つ、図8(b)矢印方向に移動自在に装置フレームに取り付けてある。そして可動加圧板120bには長手方向左右に一対の加圧機構が設けられている。この左右の加圧機構は同一構造で加圧モータ153と、このモータに連結された減速伝動歯車154と、この歯車に連結したボールネジ155と、このボールネジ155に噛合したスライダ156と、このスライダに固定したベルト157と、このベルトを架け渡した可動プーリ158と、加圧スプリング159とから構成されている。
前記可動加圧板120bは加圧ロッド160を介して可動プーリ158に連結され、この可動プーリ158は装置フレームに図8(b)矢印方向に移動自在に支持され通常の動滑車の構造になっている。そしてこの可動プーリ158に懸架されたベルト157には一端に加圧スプリング159が連結され、他端はスライダ156に固定されている。従って加圧モータ153を駆動してボールネジ155を回転するとスライダ156が図8(a)のシート束S1から離間した待機位置から同図(b)のシート束S1を押圧する位置に移動する。このように左右1対に設けられた加圧モータ153をそれぞれ駆動することによってその駆動力の倍の押圧力が加圧ロッド160から可動加圧板120bに伝達されることとなる。このとき可動加圧板120bは図示しない回転軸で回転自在に構成されているため左右からそれぞれ加圧モータ153で牽引する可動加圧板120bは従動回転して片当たりすることなくシート束S1の全長を均一に加圧する。
尚、前記減速伝動歯車154には前記ボールネジ155を高速回転する電磁クラッチ161と、低速回転する電磁クラッチ162が組込まれている。また、前記加圧スプリング159には所定の加圧力を付与した加圧センサSpが設けてあり、また押え部材120cにはシート束S1と当接した状態を検知する接触センサが配置してある。これ等の構成は詳細に図示しないが、上記加圧センサSpは一端を装置フレームに固定した加圧スプリング159の延び量を検出するようにスプリングの可動端に従動するフラグを設け、これをホトセンサなどで検知する構成を採用すれば良く、また接触センサは押え部材120cにシート側に突出するフラグF2を設け、このフラグをセンサで検知する構成を採れば良い。
上記構成の裁断縁プレス手段120b、120cの制御について説明すると、可動加圧板120bは押え部材120cと共にシートから退避したホームポジションに待機している。そしてシート束S1が前述の回転テーブル121とグリッパ122とで裁断位置X−Xにセットされた信号を受けて加圧モータ153を駆動する。このときボールネジ155は高速側の電磁クラッチ161で予め設定された高速度で回転し、押え部材120cは高速でシート束S1に接近し、接触センサがシートに接触したのを検知し、この信号で低速側の電磁クラッチ162に切り換えられ、ボールネジ155は低速で回転し押え部材120cは低速でシート束S1を押圧する。
次いで加圧スプリング159が所定の加圧力を付与すると加圧センサSpがこれを検知し加圧モータ153を停止する。するとボールネジ155とナットの歯合摩擦でその位置に停止する。シート束S1の裁断後は加圧モータ153を逆転すると加圧スプリング159の蓄力で押え部材120cは元位置に復帰し、シートへの加圧力が解除される。尚このときクラッチは高速側の電磁クラッチ161で、ボールネジ155は高速で回転し押え部材120cは高速で復帰する。このように押え部材120cの移動を無負荷時は高速で負荷時は低速で駆動することによりシートを棄損することなく確実に押圧するのと同時に加圧動作を短時間で効率的に行うことが出来る。
次に、裁断刃120aは平刃カッタで構成され、図2に示すように回転テーブル121の下流側の裁断位置(図6(c)にX−Xで示す)に配置され、図示水平方向に往復動自在に構成されている。その構成を図7に示す。裁断位置X−Xで水平方向に移動する裁断刃120aは装置フレームに移動可能にガイド支持されている。そして裁断刃120aはガイドピン170と、カムピン171a、171bが植設され、ガイドピン170はフレームの逃げ溝172に挿通し、カムピン171a、171bはフレームに形成したカム溝173a、173bにそれぞれ嵌合してある。そこでガイドピン170には図示左右方向に移動するスライド部材174の係合溝174aが嵌合してあり、スライド部材174にはボールネジ(以下スクリュネジという)175が嵌合してある。このスクリュネジ175には正逆転可能なDCモータで構成されたカッタ駆動モータ176が高速側電磁クラッチ177aと低速側電磁クラッチ177bを介して連結してある。
従ってカッタ駆動モータ176を駆動回転するとスクリュネジ175が回転し、スライド部材174を軸方向に移動し、高速側電磁クラッチ177aでは高速で、低速側電磁クラッチ177bでは低速で移動する。このスライド部材174の移動でガイドピン170も軸方向に移動する。例えばカッタ駆動モータ176を時計方向に回転するとガイドピン170は図示右方向に移動し、反時計方向に回転すると図示左方向に移動し、このガイドピン170を植設した裁断刃120aも同方向に高速又は低速で移動する。
そして、この裁断刃120aには左右に対を成すカムピン171a、171bが植設され、カム溝173a、173bに係合して図示上下方向に移動するようになっている。特に図示のカム溝は裁断刃120aが右に移動するとき案内する右カムC1a、C1bと左に移動するとき案内する左カムC2a、C2bがそれぞれ傾斜方向を異ならせて配置されている。従って図示位置(図7(a)のホームポジション位置Hp)から裁断刃120aが右に移動すると右カムC1a、C1bに沿って裁断刃120aは右方向に移動しながら降下して切断位置Cpに移動する。同様に裁断刃120aが左に移動すると左カムC2a、C2bに沿って左に移動しながら徐々に降下し切断位置Cpに移動する。そして左右対を成す右カムC1a、C1bと左カムC2a、C2bとはそれぞれ傾斜角度(位相差)を異ならせて裁断刃120aを右に移動するときには図5(a)のように傾斜させ、左に移動するときには図5(c)のように傾斜させる。尚このカムは図7(b)のホームポジションHpと切断位置Cpでは裁断刃120aを水平姿勢にする。
つまり裁断刃120aは右移動のとき水平姿勢から徐々に右端が低くなるように傾斜して徐々に降下し水平姿勢で切断位置Cpに至り、左移動のときにも同様となる。このように裁断刃120aを傾斜させたのはシート束S1をその一端から他端に徐々に切り進むようにするためであり、右傾斜と左傾斜にしたのは糊綴じ端の背部から小口部に切断するためであり例えば右傾斜で天部を裁断し、左傾斜で地部を裁断するためである。これは糊綴じした背部から反対側の小口部に向かって裁断することによって最も負荷の大きい背部(糊綴じ部)を先に裁断し、比較的負荷の小さい小口部で刃の側部に加わる切断済みのシート端面の摩擦負荷を受けるようにするためである。このよう裁断刃120aを切断方向に向かって傾斜させて徐々に切り進むことによって切断負荷を最小限にして装置の小型、軽量化を図っている。尚、上記右カムC1a、C1bと左カムC2a、C2bは裁断刃120aをそれぞれ反対方向に傾斜させることとなるがシートに対する傾斜角度は左右同一角度でこの剪断角度は例えば30度など実験により好適な角度に設定してある。
以上の構成の裁断刃120aは次の切断動作を行う。
(1)シート天部の裁断
まず装置起動時には裁断刃120aはシート表面から離間したホームポジションHpに位置する(図6(a))。このホームポジション位置は裁断刃120aに形成したフラグF1をセンサN2で検知する。前記搬入ローラ113でシートが搬入されるタイミングでカッタ駆動モータ176を回転し裁断刃120aを右カムC1a、C1bに沿って切断位置Cpに移動する。この移動は高速側電磁クラッチ177aで高速移動し、裁断刃120aが切断位置Cpに至ったのをポジションセンサN1で検知して停止する。この状態で切断位置Cpの裁断刃120aにシート束S1の下端が突き当たって位置決めされ、前述の回転テーブル121とグリッパ122とがシート束S1を把持し、グリッパ122のグリップエンドセンサSgがグリップ完了を検出すると、その信号からカッタ駆動モータ176を高速側電磁クラッチ177aで逆回転させると裁断刃120aは高速で待機位置Wp(Wp1及びWp2)に戻る。
次いで回転テーブル121とグリッパ122がシート束S1を90度回転させシート束の天部S1bを裁断位置X−Xにセットする。するとこのセット完了の信号から再びカッタ駆動モータ176を低速側電磁クラッチ177bで低速回転させスクリュネジ175を図7(a)右側に移動して右カムC1a、C1bに沿って裁断刃120aを移動する。すると図5(a)の状態で裁断刃120aは背部S1aを先に、徐々に小口部S1c側に切り進み切断位置Cpに進んで切断を終える。この裁断刃120aが切断位置Cpに到達したのをポジションセンサN1が検知し、カッタ駆動モータ176を停止する。これと同時にカッタ駆動モータ176を高速側電磁クラッチ177aで逆回転し、裁断刃120aがホームポジションHpに復帰するとポジションセンサN2がこれを検知して停止する。
(2)地部の切断
この裁断刃120aの復帰と並行して回転テーブル121とグリッパ122とはシート束S1を180度回転しシート束の地部S1dを下向きに図5(b)の状態にセットする。このシート束S1の旋回と裁断位置X−Xへのセットの過程でカッタ駆動モータ176を先と逆方向に高速側電磁クラッチ177aで回転し、左カムC2a、C2bに沿って裁断刃120aは待機位置Wpに高速移動して停止待機する。シート束の裁断位置へのセット完了信号を受けてカッタ駆動モータ176を同方向に低速側電磁クラッチ177bで低速回転する。すると裁断刃120aは先と逆方向に背部S1aから小口部S1cに徐々に切り進み切断位置Cpに到達する。すると先と同様にカッタ駆動モータ176を高速側電磁クラッチ177aで逆転し裁断刃120aは待機位置Wpに戻る。
(3)小口部の切断
そこで回転テーブル121とグリッパ122とはシート束S1を90度回転して小口部S1cを図5(c)の状態にセットする。このときの裁断刃120aはいずれの方向に傾いていても良いので直前の地部S1dと同様に左カムC2a、C2bに沿って切断する。切断終了後はカッタ駆動モータ176を高速側電磁クラッチ177aで逆転して裁断刃120aをホームポジションHpに高速で復帰させその位置に停止保持する。裁断刃120aはこの状態で後続するシート束S1の切断に備える。
尚、前記切断縁プレス手段120b、120cは、上記各天部S1b、地部S1d、小口部S1cの切断の際、押え部材120cがシート束を押圧保持して切断する状態と、シート束から離反して旋回を可能にする退避位置との間で係脱動作を繰り返す。そこで本発明は上述のカッタ駆動モータ176で切断刃120aを待機位置Wpから切断位置Cpに移動する際に、カッタ駆動モータ176の負荷状態を検出することによって刃の損耗状態を予測するようにしたものである。なお前述のカッタ駆動モータ176にはエンコーダ179が連結してあり、モータの回転数を検出するようになっている。
次に寿命判断手段180について説明する。一般に断裁刃120aの耐久磨耗が進行すると、上記構成の裁断刃では図9に示すように裁断の初期時に負荷がピークとなり、裁断の進行(時間)にともなって負荷が減衰する放物線の負荷特性が現れた。これは裁断初期に剪断抵抗が最も大きく、一旦剪断が進むと剪断抵抗が減衰するためと推論される。これに対し円盤状カッタで切断する場合には、この剪断抵抗はほぼ均一で負荷特性は台形状となる。
図9は上記構成の裁断刃120aの負荷特性を示し、同図中Lo1はA4サイズ紙100枚を新品刃で切断したときのカッタ駆動モータ176の回転数変化を示し、同様にLo2はA4サイズ紙100枚を寿命刃で切断したときの変化、Lo3はA4サイズ紙200枚を新品刃で切断したとき、Lo4はA4サイズ紙200枚を寿命刃で切断したときの負荷状態の変化を示している。また図10のLo5はB5サイズ紙200枚を新品刃で切断したときの負荷状態の変化を示し、Lo6はB5サイズ紙200枚を寿命刃で切断したときの負荷状態を示している。
この結果から放物線状の負荷特性を有する平刃裁断では切断するシート束の厚さによって負荷が異なり、図9から明らかなように単純に負荷状態を比較しても正確な寿命予測が出来ない。また、裁断に要する時間もシートのサイズ(裁断幅)によって大きく異なり、シート束の厚さ、裁断幅を無視して一様に負荷状態を比較することが出来ないことが判明した。例えば、図9の新品刃の負荷Lo3と寿命刃の負荷Lo2とはLo2<Lo3で新品刃の負荷の方が寿命刃より大きい。
また、裁断に要する時間も同図から明らかに新品刃と寿命刃を判別することが出来ない。そこで、本発明は切断するシート束の厚さ情報、裁断幅(長さ)情報と駆動負荷とを関連づけて裁断刃の寿命を判別することに着目して以下の構成を採用したものである。一般に断裁刃120aの耐久磨耗が進行すると、図9に示すように新品刃と寿命刃の負荷特性を比較すると寿命刃では断裁負荷が大きくなり断裁動作中の駆動モータの回転速度も比例して低下し、断裁時間も延びる。ただし、図9のLo2、Lo4或いは図10のLo5、Lo6に現れているようにシート束の厚さ、裁断幅とカッタ駆動モータ176の回転速度低下率も変化してしまう。そこで本発明は次の方法を採用した。
第1の方法は予め設定した時間単位で駆動モータの回転数とシート束の厚さとから寿命を判別する方法である。シート束の裁断幅をLとして、断裁に要するカッタ駆動モータ176の回転数をRとし、シート束の単位幅をlとし、単位幅lの断裁に要するカッタ駆動モータ176の回転数をrとした場合、裁断幅Lの断裁に要するカッタ駆動モータ176の回転数Rは、R=r×(L/l)で求められる。
ここで所定の裁断枚数N、および裁断幅Lの新品刃での裁断スタートから任意時間α経過時点のカッタ駆動モータ176の総回転数をRαとし、適当な時間間隔で裁断完了までの所要回転数推移を基準データとして予め測定し制御装置のメモリ部に格納しておく。実際の裁断動作において、カッタ駆動モータ176の裁断スタートから任意時間α経過時点での総回転数をReαとして総回転数Reαをエンコーダ179で検出し、制御装置のメモリ部の基準データと比較する。このとき、Reα>Rαとなった場合、断裁刃120aの寿命と判断する。また寿命と判断する前に、警告表示等で注意を喚起するため閾値βを設定して、(Reα−Rα)>βの場合に警告表示するようにしても良い。従ってエンコーダ179で駆動モータの駆動負荷検知手段が構成されている。
具体的には新品刃での裁断完了までの所要時間をTとすると、実際の裁断動作において、T/n(nはn=1,2,3・・の整数)の時間間隔で裁断スタートから各時点までのカッタ駆動モータ176の累積回転数をエンコーダ179にてカウント計測した計測値と、同様に新品刃にてT/nの時間間隔で累積回転数をカウント計測し基準データとして制御装置のメモリ部に格納した基準データとを比較判別する。この場合の計時手段は例えば制御CPUの基準クロックを計数する計時手段を用いる。また、この基準データは裁断枚数Nによって異なるため最大裁断可能枚数をNmとすると(Nm/n)枚ごとのクラス別に基準データを作成し、マージンをみて実際の裁断枚数Nxを超えない、一番近いクラスの基準データと比較して判断する。簡易的には、裁断幅Lが同じであれば断裁完了までの所要時間は、裁断枚数Nにほぼ比例すると考え、任意の基準とする裁断枚数NαでのT/n時間間隔での累積回転数を基準データとして、実際の裁断枚数Nxとの比 Nα/Nx=γを制御装置のメモリ部に格納した基準データに掛けて、裁断枚数Nx時の基準データとして比較判断する。
また、第2の方法は裁断に要する時間差から寿命を判別する方法である。摩耗等で断裁刃120aの切れ味が悪くなった場合は、断裁負荷が増し裁断完了までの所要時間が延びることになる。図9及び図10に示すように、所定のシート束の厚さ情報やシート束の幅情報をパラメータとして、基準となる新品刃での裁断所要時間Tを予め測定し基準データテーブルとして制御装置のメモリ部に格納しておく。また基準となる新品刃での裁断時間と寿命刃での裁断時間の差をΔtとし、裁断時間の差がΔt以内であれば許容範囲として使用可能と判断する。裁断枚数Nと裁断用紙サイズSを加味した実際の裁断動作における裁断所要時間をTxとし、(Tx−T)=Δt(NS)とした時、Δt(NS)>Δtとなった場合に断裁刃120aの寿命と判断する。
この第2の方法でも具体的には、裁断枚数N、裁断サイズSで裁断所要時間が異なるため基準データとしては、裁断用紙サイズSごとに上述の第1の方法でのように最大裁断可能枚数Nmに対して(Nm/n)枚ごとのクラス別に裁断所要時間を測定し制御装置のメモリ部に格納する。そして実際の裁断動作における裁断所要時間Txと、マージンをみて実際の裁断枚数を超えない一番近いクラスの基準データと比較して判断する。また簡易的には同じサイズならば、第1の方法と同様に裁断所要時間は裁断枚数Nにほぼ比例すると考え、任意の基準とする裁断枚数Nαでの断裁所要時間をTαとすると、実際の裁断枚数Nxとの比 Nα/Nx=γを制御装置のメモリ部に格納した基準データに掛けて、裁断枚数Nx時の基準データとして比較判断する。
上述の、第1、第2の方法それぞれで単独に寿命判断することも可能であるが、両者の条件を満足したとき寿命とすることで更に正確な判断が期待できる。ここではカッタ駆動モータ176の回転数と時間により演算し寿命判断を行ったが、モータへの印加電流値等により、新品刃と寿命刃での負荷特性を比較して断裁刃120aの寿命を判断してもよい。
図11は、断裁刃の寿命判断ブロック図を示す。寿命判断ブロックは、断裁刃120aの寿命判断手段180と、装置本体からのシートサイズおよびシート厚さ検知手段125からのシート束の厚さ等からなるシート裁断情報と、裁断手段125の駆動制御、シート束情報の検知手段および寿命判断の基準となる基準データを格納するメモリ部からなる裁断制御部で構成される。以下、寿命判断での主要ブロックの機能を説明する。寿命判断手段180は、裁断制御部から得られた実際の裁断動作での断裁データと、メモリ部に格納している基準データである新品刃での断裁データを比較し寿命判断を行う。裁断制御部は、実際の裁断動作中に予め設定された時間間隔で逐次、カッタ駆動モータ176の累積回転数、印加電流値を検出し、また裁断完了までの裁断所要時間およびシート束の厚さを計測して、実際の裁断動作の断裁データとして寿命判断手段180に情報伝達する。また裁断制御部にはメモリ部があり、基準データである新品刃での断裁データを格納している。基準データである新品刃の断裁データは、所定のシート束での予め設定された時間間隔で逐次検出したカッタ駆動モータ176の累積回転数、印加電流値および裁断完了までの裁断所要時間が含まれる。シート裁断情報は、本体装置からシートサイズ等のシート情報が入力(転送)され、前記シート厚さ検知手段から送られたシート束の厚さ等の情報で構成される。
本発明の一実施形態に係る画像形成システムの概略構成図。 図1の画像形成システムを構成する製本装置の裁断部の概略構成図である。 図2の裁断部の平面図である。 図2の装置におけるグリップ部材の説明図。 図2の装置のシート裁断手順を示し、(a)は天部の裁断、(b)は地部の裁断、(c)は小口部の裁断状態を示す斜視図である。 図2の装置における裁断刃の裁断状態を示し、(a)はホームポジション位置の状態、(b)は切断位置の状態、(c)は裁断位置のシートの状態をそれぞれ示す。 図2の装置における裁断刃の構成を示す説明図であり、(a)は裁断刃の構成を、(b)はカム溝の作動状態をそれぞれ示す。 本発明に係わる裁断縁プレス手段の構成説明図であり、(a)は待機状態を示し、(b)は圧接状態を示す。 図7の裁断刃の構成に於ける駆動モータの負荷特性を示す。 図7の裁断刃の構成に於ける駆動モータの負荷特性を示す。 断裁刃の寿命判断ブロック図。
符号の説明
S1 シート束
23 裁断部
42a 積載トレイ
113 搬入ローラ
120a 裁断刃
120b 裁断縁プレス手段(可動加圧板)
120c 裁断縁プレス手段(押え部材)
121 回転テーブル
125 裁断手段
159 加圧スプリング
161 電磁クラッチ(高速回転)
162 電磁クラッチ(低速回転)
170 ガイドピン
176 カッタ駆動モータ
177a 高速側電磁クラッチ
177b 低速側電磁クラッチ
180 寿命判断手段
Hp ホームポジション
Cp 切断位置
Wp 待機位置
S1a 背部
S1c 小口部

Claims (8)

  1. 単一又は束状のシートを保持するシート保持手段と、
    上記シート保持手段に保持されたシートの少なくとも一端を裁断する裁断刃と、
    上記裁断刃を上記シート保持手段に保持されたシートから距離を隔てて離間した待機位置とシートを裁断する切断位置との間で往復移動する駆動手段と、
    上記駆動手段の上記シートを裁断する際の負荷を検出する駆動負荷検出手段と、
    上記シート束の厚さを検知する厚さ検知手段及び/又は上記シート束の裁断長さを検知する裁断長さ検知手段と、
    上記駆動負荷検出手段で検出した負荷値と上記厚さ検知手段で検出したシート厚さ若しくは上記シートの裁断長さ検知手段で検出した裁断長さに基づいて上記裁断刃の寿命を判断する寿命判断手段とを備えたことを特徴とするシート裁断装置。
  2. 前記駆動負荷検出手段は、前記駆動手段を構成する駆動モータの回転数検知手段であることを特徴とする請求項1に記載の用紙裁断装置。
  3. 前記駆動負荷検出手段は、前記駆動手段を構成する駆動モータの印加電流を検出する電流検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の用紙裁断装置。
  4. 前記駆動負荷検出手段は、前記裁断刃がシートの裁断に要する時間を計測する計時手段であることを特徴とする請求項1に記載のシート裁断装置。
  5. 前記寿命判断手段は、前記切断刃が前記シートを切断するストロークを複数に区割し、この区割した切断刃の移動範囲内における前記駆動モータの回転数又は電流値を予め設定した基準値と比較することを特徴とする請求項1乃至4の何れかの項に記載のシート裁断装置。
  6. 前記段階的に区割した移動範囲内の回転数又は電流値は検出した最大値/又は積分値を予め設定した基準値と比較することを特徴とする請求項2又は3に記載のシート裁断装置。
  7. 前記厚さ検知手段はシート把持するグリップ手段のグリップ間隔を検知する検知手段又は前記シート束のシート枚数をカウントする計測手段で構成され、
    前記シート束の裁断長さ検知手段は、シートの用紙サイズから裁断長さを識別する識別手段又はシートの裁断部の長さを検知するセンサ手段で構成されることを特徴とする請求項1乃至6の何れかの項に記載のシート裁断装置。
  8. 順次供給されるシートを束状に積載するシート集積手段と、
    上記シート集積手段からのシート束に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、
    上記接着剤塗布手段からのシート束を所定の切断位置に保持して裁断するシート裁断装置を備え、
    上記シート裁断装置は請求項1乃至7の何れかの項に記載の構成を備えていることを特徴とする製本装置。
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