JP2007056366A - ブラスト粒子からインジウムを回収する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ITO膜洗浄などに用いたブラスト粒子から、インジウムをスズと分離して効率よく回収することができるインジウムの回収方法を提供する。
【解決手段】 インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法であり、インジウムと共にスズおよびニッケルを含有するブラスト粒子について、溶解濾過工程後に、濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズおよびニッケルを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、必要に応じて更に脱ニッケルを行う金属インジウムの回収方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法であり、インジウムと共にスズおよびニッケルを含有するブラスト粒子について、溶解濾過工程後に、濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズおよびニッケルを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、必要に応じて更に脱ニッケルを行う金属インジウムの回収方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ブラスト粒子からインジウムを回収する方法に関し、より詳しくは、ITO膜洗浄などに用いたブラスト粒子からインジウムをアルミニウム等と分離して効率よく回収することができるインジウムの回収方法に関する。
ITOスパッタリングを行った後は、使用した装置や周囲に付着したITO膜を除去するために、暫々、ブラスト処理がなされる。このITO膜除去に使用したブラスト粒子にはITO成分のインジウムやスズが付着しており、とくにインジウムは一般的な金属に比べて高価であるので、できるだけ回収して再利用することが求められる。
従来、ITOスクラップからインジウムを回収する技術が知られている。例えば、ITOスクラップ等を硝酸に混合して、酸化インジウムを溶解させる一方、硝酸に不溶性の酸化スズを溶解残として分離する方法であり、スズを分離した後は、インジウム硝酸溶解液を陽イオン交換型の抽出溶媒に接触させてインジウムを抽出する方法(特許文献1)や、インジウム硝酸溶解液に硫化水素を通して、亜鉛、錫 、鉛、銅などの不純物を硫化物として沈殿除去した後、これにアンモニアを加えて中和し、水酸化インジウムとして回収する方法が知られている。
しかし、ITOスクラップを硝酸に溶解させて、スズを不溶性のメタスズ酸として分離する方法は、スズと共にニッケル等が共存している場合にはニッケルの分離が問題になる。また、有機抽出溶媒を用いてインジウムを抽出する方法はコストが嵩み、共存する他の金属イオンの存在によって抽出効果が影響を受けるなどの問題がある。さらに、インジウム硝酸溶解液からインジウムを水酸化沈澱にして分離回収する方法は亜鉛や錫の分離性が良くない。
一方、ITOスクラップを塩酸に溶解させ、この溶解液に水酸化ナトリウムを添加して水酸化スズ沈澱を生成させ、これを濾過してインジウムと分離する方法も知られている(特許文献2、3)。しかし、この方法は水酸化スズの濾過性が良くないので分離操作に時間がかかる。また、水酸化スズの含水量が多くインジウムが付着水分とともにロスすると云う問題がある。
さらに、従来の上記回収方法は何れもITOスラップからインジウムを回収する方法であり、使用済みブラスト粒子からインジウムを回収するものではない。ブラスト粒子はアルミナやシリカを主成分としており、これらを効率よくインジウムと分離する必要がある。
特開2000−128531号公報
特開2002−69544号公報
特開2002−201025号公報
本発明は、従来の方法における上記問題を解決したものであり、使用済みブラスト粒子からインジウムを効率よく回収する方法を提供するものであり、本発明によれば、ブラスト粒子の主成分であるアルミナやシリカを効率よくインジウムと分離し、インジウムと共に含まれるスズやニッケルに対して分離性良く、容易に金属インジウムを回収することができる。
本発明によれば以下のインジウム回収方法が提供される。
(1)インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法。
(2)上記(1)の方法において、インジウムを含有するブラスト粒子がITO膜除去に用いたブラスト粒子であり、これを塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、さらにこの濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この脱スズ濾液にさらに亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
(3)上記(2)の方法において、インジウムと共にスズおよびニッケルを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(濾過工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、この濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズおよびニッケルを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この濾液にさらに脱ニッケル剤を添加してニッケル含有澱物を生成させて濾過分離し(脱ニッケル工程)、この濾液に亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
(1)インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法。
(2)上記(1)の方法において、インジウムを含有するブラスト粒子がITO膜除去に用いたブラスト粒子であり、これを塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、さらにこの濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この脱スズ濾液にさらに亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
(3)上記(2)の方法において、インジウムと共にスズおよびニッケルを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(濾過工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、この濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズおよびニッケルを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この濾液にさらに脱ニッケル剤を添加してニッケル含有澱物を生成させて濾過分離し(脱ニッケル工程)、この濾液に亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
本発明の回収方法は、インジウム含有ブラスト粒子を塩酸または硫酸またはこれらの混酸に溶解し、ブラスト粒子の主成分であるアルミナやシリカを溶解残渣として最初に分離するので、効率よくインジウムを回収することができる。
また、本発明の回収方法は、インジウムとスズの分離性が良く、スズと共にニッケルが共存する場合でも、スズと共にニッケルを一緒に沈澱化して分離するので、ブラスト粒子から容易にインジウムを回収することができる。さらに、本発明の方法はスポンジ状の金属インジウムを回収するので、回収工程が簡単であり、低コストでインジウムを回収することができる。
本発明のインジウム回収方法は、インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法である。本発明のインジウム回収方法を図1に示す。
本発明の回収方法において、インジウムを含有するブラスト粒子とは、例えばITO膜除去に用いたブラスト粒子である。このブラスト粒子にはITO膜成分のインジウムおよびスズが付着しており、またスパッタ装置の構成部品である鋼材成分の鉄、ニッケル、クロムなどが付着している場合がある。
図示するように、このブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してブラスト粒子に含まれるITO成分のインジウムおよびスズを浸出させる(溶解工程)。また、このブラスト粒子に鉄、クロム、ニッケルが含まれている場合には、これらもインジウムおよびスズと共に浸出される。一方、ブラスト粒子の主成分であるアルミナやシリカは溶解せずに残渣となる。
なお、塩酸や硫酸に代えて硝酸を用いると、スズが硝酸と反応して不溶性のメタスズ酸沈澱を生じ、このメタスズ酸沈澱は濾過性が良くないので好ましくない。塩酸または硫酸の濃度は塩酸が2モル/L以上、硫酸が100g/L以上が適当であり、液温は50℃以上、好ましくは70℃以上が良い。
上記浸出溶解液を濾過して溶解残渣のアルミナおよびシリカを濾液から分離する(濾過工程)。次いで、この濾液のpHを0〜2に調整し、該濾液にスズより卑な金属、例えば亜鉛粉末を添加して液中のスズをメタルに還元し、金属スズの澱物を生成させる。一方、インジウムは還元されず液中に残るので、これを濾過してスズ含有澱物を分離し、脱スズ濾液を得る(脱スズ工程)。
ブラスト粒子にスズと共にニッケルが含まれている場合には、上記脱スズ工程においてスズと共にニッケルの一部がメタルに還元されてスズとニッケルを含む澱物が生成する。このスズニッケル含有澱物を濾過分離する。この脱スズ工程において、亜鉛粉末の添加量は液中のスズおよびニッケル含有量と当量が好ましい。また、亜鉛粉末の添加雰囲気は大気中よりも不活性雰囲気下がより好ましい。
上記脱スズ濾液からさらにニッケルを除去するには、脱スズ濾液に脱ニッケル剤を添加してニッケル含有澱物を生成させ、この澱物を固液分離することによって脱ニッケルを進める(脱ニッケル工程)。脱ニッケル剤としては、例えば、ジメチルグリオキシムなどを用いると良い。脱スズ濾液のpHを1〜3.5に調整し、ジメチルグリオキシムを添加すれば、液中に残留するニッケルイオンはジメチルグリオキシムと反応してキレート錯化合物を形成してニッケル含有澱物が生成するので、これを濾過分離して液中のニッケルイオンを除去することができる。
上記脱スズ濾液ないし脱スズニッケル濾液に、インジウムよりも卑な金属、例えば亜鉛を添加してインジウムを還元し、スポンジ状の金属インジウムを析出させる(インジウム還元工程)。これを濾過分離して回収する。インジウム還元時のpHはインジウムの水酸化物沈殿が生成する領域以下であれば特に制限は無いが、好ましくはpH1〜3に維持することが、亜鉛消費量の観点から好ましい。
本発明の実施例を以下に示す。結果を表1に示した。
〔実施例A1〕
ITO膜除去に用いたブラスト粒子(アルミナ75wt%)200gを塩酸1L(濃度2mol/L)に混合し、60℃に加熱して溶解させた。この塩酸溶解液を濾過し、溶解残渣160gを分離した。この残渣はアルミナ94wt%であった。一方、濾液のpHを1.0に調整し、大気雰囲気下にて亜鉛粉末を添加、生成した澱物5.1gを濾過分離した。この澱物はスズ70wt%およびニッケル20wt%であった。このニッケルスズ含有澱物を分離した濾液のpHを1〜3.5に調整し、ジメチルグリオキシムを添加して生成した澱物1.2gを濾過分離した。この澱物はニッケル20wt%であった。このニッケル澱物を分離した濾液に亜鉛粉末を添加し、析出したスポンジ状の金属インジウム35gを回収した。この金属インジウムのスズおよびニッケルの含有量はそれぞれ30ppm、50ppmであった。
〔実施例A1〕
ITO膜除去に用いたブラスト粒子(アルミナ75wt%)200gを塩酸1L(濃度2mol/L)に混合し、60℃に加熱して溶解させた。この塩酸溶解液を濾過し、溶解残渣160gを分離した。この残渣はアルミナ94wt%であった。一方、濾液のpHを1.0に調整し、大気雰囲気下にて亜鉛粉末を添加、生成した澱物5.1gを濾過分離した。この澱物はスズ70wt%およびニッケル20wt%であった。このニッケルスズ含有澱物を分離した濾液のpHを1〜3.5に調整し、ジメチルグリオキシムを添加して生成した澱物1.2gを濾過分離した。この澱物はニッケル20wt%であった。このニッケル澱物を分離した濾液に亜鉛粉末を添加し、析出したスポンジ状の金属インジウム35gを回収した。この金属インジウムのスズおよびニッケルの含有量はそれぞれ30ppm、50ppmであった。
〔実施例A2〜A4〕
溶解条件を表1に示すように調整した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
溶解条件を表1に示すように調整した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
〔試験No.B1〜No.B2〕
溶解条件および各処理工程を表1に示すように変更した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
溶解条件および各処理工程を表1に示すように変更した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
〔実施例C1〕
ITO膜除去に用いたシリカ粒子(主成分シリカ)250gを塩酸1L(濃度2mol/L)に混合し、60℃に加熱して溶解させた。この塩酸溶解液を濾過し、溶解残渣210gを分離した。この残渣はシリカ94wt%であった。一方、濾液のpHを1.0に調整し、大気雰囲気下にて亜鉛粉末を添加、生成した澱物5.0gを濾過分離した。この澱物はスズ70wt%およびニッケル20wt%であった。このニッケルスズ含有澱物を分離した濾液のpHを1〜3.5に調整し、ジメチルグリオキシムを添加して生成した澱物1.3gを濾過分離した。この澱物はニッケル20wt%であった。このニッケル澱物を分離した濾液に亜鉛粉末を添加し、析出したスポンジ状の金属インジウム35gを回収した。この金属インジウムのスズおよびニッケルの含有量はそれぞれ25ppm、45ppmであった。
ITO膜除去に用いたシリカ粒子(主成分シリカ)250gを塩酸1L(濃度2mol/L)に混合し、60℃に加熱して溶解させた。この塩酸溶解液を濾過し、溶解残渣210gを分離した。この残渣はシリカ94wt%であった。一方、濾液のpHを1.0に調整し、大気雰囲気下にて亜鉛粉末を添加、生成した澱物5.0gを濾過分離した。この澱物はスズ70wt%およびニッケル20wt%であった。このニッケルスズ含有澱物を分離した濾液のpHを1〜3.5に調整し、ジメチルグリオキシムを添加して生成した澱物1.3gを濾過分離した。この澱物はニッケル20wt%であった。このニッケル澱物を分離した濾液に亜鉛粉末を添加し、析出したスポンジ状の金属インジウム35gを回収した。この金属インジウムのスズおよびニッケルの含有量はそれぞれ25ppm、45ppmであった。
〔実施例C2〜C3〕
溶解条件を表1に示すように調整した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
溶解条件を表1に示すように調整した以外は実施例A1と同様にして金属インジウムを得た。この結果を表1に示した。
表1に示すように、A1〜A4およびB1〜B2は何れも同一のブラスト粉末を使用しているが、溶解工程の液温が20℃および40℃のNo.B1、No.B2は、溶解温度が高いNo.A1〜No.A4よりも液中のIn濃度が低下している。一方、No.A1〜No.A4では、液中In濃度が34g/L以上であり、溶解液のインジウム濃度が高い。
試料No.B1は亜鉛粉末による脱スズ工程を省略したものであり、最終的なInスポンジ中のSn含有量が11.4%であって極めて高い。また、脱ニッケル工程ではジメチルグリオキシムのアルコール溶液への溶解度が低いため、多量のアルコール溶液を添加する必要があり、脱スズを実施していないことから、脱ニッケル工程でのpHを3.5程度まで上昇させることが困難なため、Inスポンジ中のNi濃度も上昇している。
試料No.B2は脱スズ工程を実施した後の脱ニッケル工程を省略したものであり、脱スズ工程によってニッケルがスズと共に除去されるので、Inスポンジ中のNi含有量は試料No.B1よりも低く、0.5%程度であるが、脱ニッケル工程を実施した試料No.A1〜A4よりは高い。
Claims (3)
- インジウムを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いでブラスト粒子の主成分であるアルミナおよび/またはシリカを溶解残渣として濾過分離し(濾過工程)、この濾液にインジウムよりも卑な金属を添加して液中のインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収することを特徴とするブラスト粒子からインジウムを回収する方法。
- 請求項1の方法において、インジウムを含有するブラスト粒子がITO膜除去に用いたブラスト粒子であり、これを塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(溶解工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、さらにこの濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この脱スズ濾液にさらに亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
- 請求項2の方法において、インジウムと共にスズおよびニッケルを含有するブラスト粒子を塩酸および/または硫酸に溶解してインジウムを浸出させ(濾過工程)、次いで溶解残渣を濾過分離し(濾過工程)、この濾液に亜鉛粉末またはインジウムを添加してスズおよびニッケルを還元析出させて濾過分離し(脱スズ工程)、この濾液にさらに脱ニッケル剤を添加してニッケル含有澱物を生成させて濾過分離し(脱ニッケル工程)、この濾液に亜鉛を添加してインジウムを還元析出させ(インジウム還元析出工程)、スポンジ状の金属インジウムを回収する方法。
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JP2006204528A JP2007056366A (ja) | 2005-07-29 | 2006-07-27 | ブラスト粒子からインジウムを回収する方法 |
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JP2005220781 | 2005-07-29 | ||
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009215623A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Dowa Metals & Mining Co Ltd | インジウムの回収方法 |
WO2016111571A1 (ko) * | 2015-01-08 | 2016-07-14 | 주식회사 화류테크 | 산업 폐기물을 이용한 인듐 및 주석의 회수방법 |
CN110117724A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-08-13 | 湖南工程学院 | 一种碳热还原含铟渣中的铟的回收方法 |
-
2006
- 2006-07-27 JP JP2006204528A patent/JP2007056366A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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JP2009215623A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Dowa Metals & Mining Co Ltd | インジウムの回収方法 |
WO2016111571A1 (ko) * | 2015-01-08 | 2016-07-14 | 주식회사 화류테크 | 산업 폐기물을 이용한 인듐 및 주석의 회수방법 |
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