JP2007054506A - 食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】標準コースの洗浄行程での洗剤濃度である標準洗剤濃度よりも高い洗剤濃度で洗浄する高濃度洗浄行程と、該標準洗剤濃度で洗浄する標準濃度洗浄行程を有する高濃度コースによる運転を行うことができる食器洗い機を前提として、 上記給水手段が、流量制御機能と水量計測機能と開閉機能を有する給水制御手段を備えており、上記高濃度コースにおいて高濃度洗浄行程の終了後、上記洗浄ポンプを停止することなく連続的に動作させて、所定の水量を追加給水しながら標準濃度洗浄行程へ移行するよう構成することである。
【選択図】図1
Description
このような食器洗い機において、高い洗剤濃度の洗浄水を噴射して洗浄処理(以下、高濃度洗浄という。)を行い、その後、標準の洗剤濃度の洗浄水を噴射して洗浄処理(以下、標準濃度洗浄という。)を行うものは、例えば特開2003−174994号公報(特許文献1)に記載されているように、既に提案されている。
この食器洗い機は、次のように構成されている。図4に示されているように、洗浄槽36は前方に開口部37を有し、この開口部を扉38により開閉できるようにして、内部に洗浄水を噴射する洗浄ノズル39が回転自在に設けられており、洗浄槽36内には食器類40を収納する食器かご41が配置されている。
また、水位検知手段49は、洗浄槽36と連通された補助槽50中の水位を検知することで、洗浄槽内の水位が所定水位に達していることを検知するものである。
上記運転コースは、食器類の汚染の強さに応じて「標準コース」、「スピーディコース」、又は「念入りコース」が用意されているので、洗浄したい食器類の汚れが頑固であると判断した場合は、「念入りコース」を選択することができる。
使用者は、食器かご41に食器類40をセットし、洗剤を所定量入れ扉38を閉めた後、電源スイッチをオンにして、コース設定スイッチにより食器類の量や汚れに応じて運転コースを選択して設定し、必要に応じて乾燥時間設定スイッチにより「加熱すすぎ行程」の終了後に行う乾燥時間を設定して、最後にスタートボタンを押すことにより運転が開始される。
このような「洗浄行程」において、洗浄槽36内における温度と洗浄水の水位は、図6(a),(b)に示すように変化する。洗浄水の水位は洗浄開始時から規定水位であり、終了するまで一定であって、この時の洗剤濃度は標準濃度である。また、洗浄槽内の温度は洗浄開始直後から加熱され徐々に高くなり、所定温度、例えば60℃になると加熱を止めて、その後は略一定温度になる。
ステップ83にて洗浄水の温度が所定温度以上になると、ステップ84にてヒータ43をオフにして、ステップ85にて経過時間が所定時間以上になるとステップ86へ進み、排水ポンプ48をオンにして排水し、ステップ87にて次の行程へ進む。
その後、上記の表に示されているように、「すすぎ行程」と「加熱すすぎ行程」を行った後、「乾燥行程」を経て動作を終了する。
このように、高濃度洗浄から標準濃度洗浄に変えるとき、洗浄ポンプ44を停止し、再び運転を開始しなければならないため、洗浄ポンプの停止/再起動による騒音が発生して使用者に違和感を感じさせるばかりでなく、洗浄ポンプ44の耐久性を損なうことになる。
また、追加給水をするとき、給水弁47の開弁時間によって追加給水量を決めているため、水圧等の変動により追加給水量が変動することになり、「洗浄行程II」において洗浄水の水量と洗剤濃度が適正値にならない場合がある。特に、水圧が高く変動した場合は、フロート式の水位検知手段では、フロートスイッチの検知感度より水位の上昇が速いので、追加給水量が大きく変動する恐れがある。
さらに、フロート式の水位検知手段を使用する場合は、フロート室と洗浄槽が連通しているものが多く、長期間の使用によりフロート室が汚れ、フロート軸とガイドの隙間に汚れカス等が付着してフロートの動きが悪くなり、水位検知に遅れが生じて、追加給水量が変動する場合がある。
このため、高濃度洗浄(洗浄行程I)が終了した後、標準濃度洗浄(洗浄行程II)を開始するまでに待ち時間が必要となり、「念入りコース」での洗浄行程(洗浄行程I+洗浄行程II)の運転時間が長く掛かることになる。
少なくとも洗浄行程とすすぎ行程を有する標準コースによる運転と、
この標準コースの洗浄行程での洗剤濃度である標準洗剤濃度よりも高い洗剤濃度で洗浄する高濃度洗浄行程と、該標準洗剤濃度で洗浄する標準濃度洗浄行程を有する高濃度コースによる運転を行うことができることを前提として、
上記給水手段が、流量制御機能と水量計測機能と開閉機能を有する給水制御手段を備えており、上記高濃度コースにおいて高濃度洗浄行程の終了後、上記洗浄ポンプを停止することなく連続的に動作させて、所定の水量を追加給水しながら標準濃度洗浄行程へ移行することである。
これにより、高濃度洗浄行程と標準濃度洗浄行程を連続して実行することができるので、高濃度洗浄行程の終了後に一旦洗浄ポンプを停止する従来の食器洗い機に比較して、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。また、洗浄ポンプは連続して駆動されるので、洗浄ポンプの起動時に騒音を発生することはなく、停止/起動に起因するポンプ(洗浄ポンプ、又は洗浄・排水ポンプ)の劣化を防止することができる。
このような構成により、高濃度洗浄行程から標準濃度洗浄行程にかけて洗浄水を連続的に加熱することによって、追加給水以降の洗浄水の温度上昇が速いので、高温の洗浄水で洗浄される時期が早くなり、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
このような構成により、追加給水をしている時にも洗浄動作や加熱作用が継続して行われるので、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
このような構成により、標準コースにおける洗浄行程での洗浄動作の開始が早くなり、また洗浄槽内の水量が少ないため温度の上昇速度が速く、洗浄動作の開始直後は高濃度洗浄になるので、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
また、高濃度洗浄行程から標準濃度洗浄行程にかけて洗浄水を連続的に加熱することによって、追加給水以降の洗浄水の温度上昇が速いので、高温の洗浄水で洗浄される時期が早くなり、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
さらに、標準コースにおけるに洗浄行程において、洗浄動作の開始が早くなり、洗浄動作の初期において洗浄槽内の水量が少ないため温度上昇が速く、洗浄動作の開始直後は高濃度洗浄になるので、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
この実施の形態による食器洗い機は、図1及び図2に示されているように、本発明の特徴部分である給水手段に関する事項を除けば、従来の食器洗い機と殆ど同じ構成を備えており、同じように動作することによって食器を自動的に洗浄し、すすぎ、乾燥するものである。
先ず、食器洗い機の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。
食器洗い機は、前面側の扉24によって引き出すことができる洗浄槽11をその本体10内に備えており、この洗浄槽11の内部には食器カゴ12,12’やヒーター14が設けられている。また、上記洗浄槽11には、回転ノズル(噴射ノズル)13と洗浄・排水ポンプ17から成り食器を洗浄する洗浄手段と、給水制御手段19と給水管20等から成り該洗浄槽11へ水を供給する給水手段と、洗浄・排水ポンプ17と排水管18と排水トラップ26と排水逆止弁27等から成り、該洗浄槽11から水を外部へ排出する排水手段と、乾燥ファン22と上記扉24に形成された排気口23等から成り、該洗浄槽11内の食器を乾燥する乾燥手段が取り付けられている。
上記洗浄・排水ポンプ17は、1つのポンプで洗浄ポンプと排水ポンプの両機能を備えるものであるが、それぞれの機能を有する別体の洗浄ポンプと排水ポンプを設けても良いことは言うまでもない。
また、上記給水制御手段19は、給水弁に流量制御弁を一体化した流量制御弁付き給水弁と、水量センサーを組み合わせて構成することもできる。
上記洗浄槽11の底部には、残菜フィルター15を備える水受け部16が形成されており、また該洗浄槽内の温度を検知するサーミスター25も取り付けられている。この洗浄槽11の上側開口部は、この洗浄槽が本体10内に収容されたとき、内蓋21によって閉じられる。
なお、上記「高濃度コース」は、上記特許文献1の食器洗い機における「念入りコース」と同様であり、汚れが頑固に付着した食器類を洗浄する時に選択する運転コースである。
次に、この食器洗い機の動作について、図1〜図3、図6及び図7を参照しながら説明する。
最初に準備行程として、使用者が食器カゴ12,12’に食器を収納する等の準備を行った後、電源スイッチ28aをオンにして、コース選択スイッチ28cで所望のコースを選択して、スタート/一時停止スイッチ28bをオンにすることによって、洗浄行程、すすぎ行程、及び乾燥行程等が順に実行される。この洗浄行程やすすぎ行程では、給水、洗浄、排水等の各動作が所定のパターンで適宜繰り返し行なわれ、それぞれの行程と各行程内での動作に関する制御は、上記制御部30によって全て自動的に実行される。
上記すすぎ行程では、給水制御手段19の給水弁を開き洗浄槽11内に給水し、必要な場合にはヒーター14によって水を加熱して、洗浄・排水ポンプ17を駆動し回転ノズル13から食器に向けて水又は温水を噴出することにより、すすぎ処理が行われる。すすぎ処理が終了すれば、水又は温水は洗浄槽11から外部へ排出される。
また、上記乾燥行程では、乾燥ファン22を駆動して外気を洗浄槽11内へ吹込み、必要な場合にはヒーター14により空気を加熱しながら、湿った空気を排気口23から外部へ排出することにより、乾燥処理が行われる。
(標準コースでの洗浄行程の動作)
先ず、「標準コース」における洗浄行程の動作について、図3(a)及び図6(c),(d)を参照しながら説明する。
使用者がコース選択スイッチ28cで「標準コース」を選択して、洗浄行程が開始されると、水量センサー付給水弁19bが開いて流量制御弁19aで設定された流量(例えば、最大流量)で洗浄槽11への給水が開始される(ステップS1)。上記水量センサー付給水弁19bにおいては給水中の水量が積算され、この給水量が所定の低水量(所定の低水位:洗浄行程での標準水位より低い所定水位)となったとき(ステップS2)、洗浄・排水ポンプ17を動作させて洗浄動作を開始しヒーター14をオンにすると共に、流量制御弁19aで流量を制御して給水を継続する(ステップS3)。洗浄槽11への給水量が所定の標準値(標準水位)となったとき(ステップS4)、給水を停止する(ステップS5)。洗浄水の温度が60℃以上になったとき(ステップS6)、ヒーター14への通電を制御して洗浄水の温度を一定に保持する(ステップS7)。洗浄行程での運転時間が所定時間以上になったとき(ステップS8)、洗浄動作を停止して洗浄・排水ポンプ17の動作により洗浄槽11内の洗浄水を外部へ排出すると共に、ヒーター14をオフにして(ステップS9)、次行程へ進む。
このようにすると、洗浄動作の開始時に水量が少く洗浄水の温度の上昇速度が速いので、従来のものの洗浄行程(図6(a),(b)を参照)に比較して、より高温(例えば、50℃以上)の洗浄水で洗浄される時期が早くなり、洗浄行程の所要時間を短縮することができる。
次に、「高濃度コース」における洗浄行程の動作について、図3(b)及び図7(c),(d)を参照にながら説明する。
使用者がコース選択スイッチ28cで「高濃度コース」を選択して、洗浄行程が開始されると、水量センサー付給水弁19bが開いて流量制御弁19aで設定された流量(例えば、最大流量)で洗浄槽11への給水が開始される(ステップS11)。上記水量センサー付給水弁19bにおいては給水中の水量が積算され、この給水量が所定の低水量(所定の低水位:洗浄行程での標準水位より低い所定水位)となったとき(ステップS12)、上記水量センサー付給水弁19bを閉じて給水を停止すると共に、洗浄・排水ポンプ17を動作させて洗浄動作(高濃度洗浄)を開始しヒーター14をオンにする(ステップS13)。
また、洗浄・排水ポンプ17は、給水を再開する時に停止されることなく連続して駆動されるので、この洗浄・排水ポンプ17の起動時の泡による騒音が発生しない。さらに、洗浄・排水ポンプ17の停止/起動に起因する劣化を防止することができるので、該洗浄・排水ポンプ17の寿命を長く保つことが可能になる。
12,12’…食器カゴ 13…回転ノズル(洗浄ノズル)
14…ヒーター 17…洗浄・排水ポンプ
19…給水制御手段 19a…流量制御弁
19b…水量センサー付給水弁 24…扉
25…サーミスター 28…操作部
28a…電源スイッチ 28b…スタート/一時停止スイッチ
28c…コース選択スイッチ 30…制御部
Claims (4)
- 食器カゴを収容する洗浄槽と、洗浄ポンプの動作により回転ノズルから洗浄水を噴射させて食器の洗浄処理やすすぎ処理を行う洗浄手段と、上記洗浄槽へ給水する給水手段と、運転コースを選択する操作部と、この操作部により選択された運転コースに基づいて各処理行程を実行する制御部を備えて成り、
少なくとも洗浄行程とすすぎ行程を有する標準コースによる運転と、
この標準コースの洗浄行程での洗剤濃度である標準洗剤濃度よりも高い洗剤濃度で洗浄する高濃度洗浄行程と、該標準洗剤濃度で洗浄する標準濃度洗浄行程を有する高濃度コースによる運転を行うことができる食器洗い機において、
上記給水手段が、流量制御機能と水量計測機能と開閉機能を有する給水制御手段を備えており、上記高濃度コースにおいて高濃度洗浄行程の終了後、上記洗浄ポンプを停止することなく連続的に動作させて、所定の水量を追加給水しながら標準濃度洗浄行程へ移行することを特徴とする食器洗い機。 - 上記洗浄槽内には加熱手段が設けられており、洗浄水の温度が所定の温度に上昇するまで、該洗浄水を連続的に加熱することを特徴とする請求項1に記載の食器洗い機。
- 上記洗浄水の温度が所定の温度に上昇したとき、上記給水手段が所定の水量を追加給水することを特徴とする請求項2に記載の食器洗い機。
- 上記標準コースによる運転での洗浄行程において、所定の水量の給水が完了する前に、洗浄ポンプを動作させて洗浄を開始することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の食器洗い機。
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