JP2007050114A - 洗濯機 - Google Patents

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智 西脇
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Abstract

【課題】 縦型洗濯機の水槽が回転した場合の偏心量を、より高精度に検知する。
【解決手段】 洗濯機の制御装置を構成するマイクロコンピュータは、洗濯槽を回転させるモータをベクトル制御することで検出されるq軸電流について所定期間毎の平均値を求め、その平均値の差に基づいて洗濯槽が回転している状態での水槽の偏心量を検知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の弾性吊持機構を介して外箱内に吊持される水槽と、この水槽内に配置され、内部に撹拌翼を備える洗濯槽とを有し、前記洗濯槽を回転させることで当該槽内に収容されている洗濯物を脱水する洗濯機に関する。
所謂縦型の全自動洗濯機は、複数の弾性吊持機構を介して外箱内に吊持される水槽と、この水槽内に配置され、内部に撹拌翼を備える洗濯槽とを有し、撹拌翼を回転させて洗い,すすぎ運転を行い、洗濯槽を高速回転させることで脱水運転を行う。斯様な構成の洗濯機においては、洗濯槽内における洗濯物の分布状態が回転軸に対してアンバランスになっている場合に洗濯槽を高速回転させると、遠心力によって内周壁に洗濯物が張り付いて偏心した状態となり、振動や騒音が大きくなるという問題がある。
従来、このような偏心状態での回転が発生すると、水槽の外側に設置されているレバースイッチに水槽が接触して当該スイッチをオンさせることにより、回転を停止させるように対処していた。しかしながら、洗濯槽が回転した場合に水槽が振動する状態は、洗濯槽内における洗濯物の分布状態に応じて異なる場合がある。図10には、洗濯物の分布状態の典型例を、洗濯槽の縦断側面図で示す。
図10では、洗濯物が偏在している部分を、ハッチングが異なる円で示している。(a)は洗濯物が洗濯槽の底部からある程度均等に分布している上方の一部に洗濯物が偏在している場合(上アンバラ状態)、(b)は洗濯槽底部の一方に洗濯物が偏在している場合(下アンバラ状態)、(c)は洗濯槽の片側(上下)に洗濯物が偏在している場合(並進アンバラ状態)である。これらのアンバランス状態で洗濯槽が高速回転すると、水槽に横揺れ振動が発生する。そして、(d)は洗濯物が洗濯槽の上下に対向している状態で偏在している場合(対向アンバラ状態)である。このアンバランス状態で洗濯槽が高速回転すると、水槽に縦揺れ振動が発生する。
これらの内、図10(a)〜(c)のケースで横揺れ振動が発生した場合は、水槽の横方向の変位量(偏心量)が大きいため、水槽がレバースイッチに当たり易く検知が容易である。しかし、図10(d)のケースで縦揺れ振動が発生した場合は水槽の横方向の変位量が小さく、水槽がレバースイッチに当たり難いため検知が困難であった。
ところで、近年、洗濯機に使用されるモータを駆動するために、ベクトル制御を適用する技術が広まりつつある(例えば、特許文献1,2参照)。ベクトル制御においては、トルク成分電流(q軸電流)に基づいてモータの出力トルクを高精度で制御することができるため、図10(d)のケースによる縦揺れ振動でも容易に検知可能となる。例えば、トルク成分電流の指令をある値で与えた結果、モータの回転数が所期通りに上昇していない場合は、モータの出力の一部が水槽に発生した振動に吸収された結果であると推定できることから、回転状態における偏心量(振動)が大であると検知できる。
特開2001−276468号公報 特開2004−49631号公報
また、洗濯機の技術開発におけるトレンドの1つとして、出力トルクがより高いモータを使用して運転効率を向上させるというものがあり、現在では、例えば極めて磁力が強いネオジウム磁石などを用いてロータが構成されているブラシレスDCモータのように高出力のモータが、洗濯機に使用されるようになっている。その場合、モータの出力の一部が発生した振動に吸収されたとしても高い回転数を維持することが可能となるため、上記の方式では、偏心量の検知が困難になるという問題がある。
ここで、特許文献1は、ドラム式洗濯機において、ドラムの1回転周期におけるトルク電流の変動振幅αを検出してドラムの偏心量を検知している。しかし、斯様な方式では、図10(d)に示すような、縦型洗濯機独特の構造に由来する振動のパターンを検知することはできない。また、特許文献2もドラム式洗濯機であり、q軸電流をローパスフィルタにより積分して2乗演算を行い、更にローパスフィルタを通した結果得られた変動幅Hに基づきドラム回転時のバランスが適正か否かを判定している。この技術も特許文献1と同様に、縦型洗濯機に独特な振動パターンは検知できない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所謂縦型洗濯機において洗濯槽が回転した場合に発生する水槽の偏心量を、より高精度に検知することにある。
本発明の洗濯機は、複数の弾性吊持機構を介して外箱内に吊持される水槽と、この水槽内に配置され、内部に撹拌翼を備える洗濯槽とを有し、前記洗濯槽を回転させることで当該槽内に収容されている洗濯物を脱水するものにおいて、
前記洗濯槽を回転させるモータをベクトル制御することで検出されるトルク成分電流について所定期間毎の平均値を求め、その平均値の差に基づいて、前記洗濯槽が回転している状態での偏心量を検知する偏心量検知手段を備えたことを特徴とする。
即ち、本願発明の発明者は、洗濯槽が回転して水槽の縦揺れ振動が発生する場合について、検出されるトルク成分電流の状態を詳細に解析した。その結果、単にトルク成分電流の振幅レベルの大小を評価しても、明確に検知が可能なレベルの差を得ることはできなかったが、トルク成分電流の所定期間毎の平均値について差を求めると、縦揺れ振動が発生した場合に、その差が明確に大きくなることを見出した。従って、偏心量検知手段は、上記の検知原理に基づいて、水槽が縦揺れ振動した場合に生じる偏心量の増大を捉えることができる。
本発明によれば、高出力のモータを用いた場合に、従来の方式では検知が困難となる、所謂縦型洗濯機の独特な構造に由来した現象である水槽の縦揺れ振動の発生を、確実に検知することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について図1乃至図9を参照して説明する。図4は、縦型全自動洗濯機の一部を破断して示す縦断側面図である。洗濯機本体1は、矩形箱状の外箱2と、外箱2の上面に設けられた中空状のトップカバー3とから構成されている。前記外箱2の内部には水槽4が、支持軸5a及びばね5bよりなる弾性吊持機構5(実際は複数であるが1つのみ図示)により弾性吊持されており、前記水槽4の内部には脱水槽兼洗濯槽たる洗濯槽6が回転可能に配設されている。前記洗濯槽6の周壁部には多数の脱水孔6aが形成されている。また、前記洗濯槽6の上端部にはバランスリング7が設けられている。さらに、前記洗濯槽6の内底部には撹拌翼8が回転可能に配設されている。
前記外箱2のうち前記水槽4の外底部には、槽軸9a及び撹拌軸9bを有する機構部9が配設されていて、槽軸9aには前記洗濯槽6が連結され、撹拌軸9bの上端部には前記撹拌翼8が連結されている。また撹拌軸9bの下端部は直流ブラシレスDCモータからなる洗濯機モータ10のアウタロータ10aが連結されている。そして、洗い行程及びすすぎ行程には、この洗濯機モータ10により前記撹拌翼8のみが正逆回転され、脱水行程には撹拌翼8及び洗濯槽6が同期して高速回転されるようになっている。尚、洗濯機モータ10は、前述したように、ロータ10aの内周側にネオジウム磁石(図示せず)を配置して構成されている高出力トルクのモータである。
また、前記水槽4の底部には排水口11が形成されており、その排水口11には、排水弁12を介して排水ホース13が接続されている。なお、前記トップカバー3には、蓋17が設けられている。また、このトップカバー3の前部上面には、操作パネル18が設けられ、これの裏面側に制御装置19が配置されている。
図5は、制御装置19を中心とする制御−駆動系の構成を示す機能ブロック図である。目標速度指令ωref は、洗濯機の運転全般を制御する制御用のマイクロコンピュータ(マイコン,偏心量検知手段)20より出力され、減算器33は、その目標速度指令ωref と、エスティメータ(Estimator) 34により検出されたモータ10の回転速度ωとの減算結果を出力する。速度PI制御部35は、目標速度指令ωref と検出速度ωとの差分量に基づいてPI制御を行い、q軸電流指令値Iqrefとd軸電流指令値Idrefとを生成する。減算器36,37は、前記指令値Iqref,Idrefとαβ/dq変換部38より出力されるq軸電流値Iq(トルク成分電流),d軸電流値Idとの減算結果を電流PI制御部39q,39dに出力する。q軸電流値Iqはマイコン20にも与えられる。
電流PI制御部39q,39dは、q軸電流指令値Iqrefとd軸電流指令値Idrefとの差分量に基づいてPI制御を行い、q軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値Vdを生成して出力する。dq/αβ変換部40は、エスティメータ34により検出されたモータ10における2次磁束の回転位相角(ロータ位置角)θに基づいて、電圧指令値Vd,Vqを電圧指令値Vα,Vβに変換する。
αβ/UVW変換部41は、電圧指令値Vα,Vβを三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換して出力する。切換えスイッチ42u,42v,42wは、電圧指令値Vu,Vv,Vwと、初期パターン出力部43により出力される起動用の電圧指令値Vus,Vvs,Vwsとを切り換えて出力する。
PWM形成部44は、電圧指令値Vus,Vvs,Vwsに基づき16kHzの搬送波を変調した各相PWM信号Vup(+,-) ,Vvp(+,-) ,Vwp(+,-) をインバータ回路45に出力する。インバータ回路45は6個のIGBT46を三相ブリッジ接続して構成され、下アーム側U,V相のIGBT46のエミッタは、夫々電流検出用のシャント抵抗47(u,v)を介してグランドに接続されている。また、両者の共通接続点は、図示しない増幅・バイアス回路を介してA/D変換部49に接続されている。また、インバータ回路45には、100Vの交流電源を倍電圧全波整流した約280Vの直流電圧が印加される。増幅・バイアス回路はシャント抵抗47の端子電圧を増幅し、その増幅信号の出力範囲が正側に収まるようにバイアスを与える。
A/D変換部49は、増幅・バイアス回路の出力信号をA/D変換した電流データIu,Ivを出力する。UVW/αβ変換部52は、電流データIu,IvからW相の電流データIwを推定し、三相の電流データIu,Iv,Iwを直交座標系の2軸電流データIα,Iβに変換する。
αβ/dq変換部38は、ベクトル制御時にはエスティメータ34よりモータ10のロータ位置角θを得て2軸電流データIα,Iβをd軸電流値Id,q軸電流値Iqに変換し、例えば128μ秒毎に出力する。エスティメータ34は、電圧指令値Vd及びVq,d軸電流値Id,q軸電流値Iqに基づいてロータ10bの位置角θ及び回転速度ωを推定し、各部に出力する。尚、以上の構成においてインバータ回路45を除く構成は、主にDSP(Digital Signal Processor)53のソフトウエアによって実現されている機能である。
次に、本実施例の作用について図1乃至図3、及び図6乃至図9も参照して説明する。図6は、脱水運転時におけるモータ10の回転数の制御状態を示すものである。マイコン20は、回転数をN1rpmまで上昇させると、その状態を維持したまま(1)水槽4の横揺れ検知(上下,並進アンバラ検知)を行う。それから、回転数をN3rpmまで上昇させる間に、(2)水槽4の縦揺れ検知(対向アンバラ検知)を行なう。そして、最後に、脱水運転の定常回転数である例えば700〜800rpmに上昇させるまでの間に、(3)水槽4の外箱2に対する接触検知を行なう。
図7〜図9は、夫々上記(1)〜(3)でマイコン20が行なう処理に対応するフローチャートである。
<(1)水槽4の横揺れ検知>
図7において、マイコン20は、モータ10、即ち洗濯槽6の回転数がN1rpmに達するように加速させる(ステップS1,S2)。そして、回転数がN1rpmに達すると(ステップS2,「YES」)、回転数をそのまま維持(固定)させる(ステップS3)。
次に、マイコン20は、例えば外気温や外箱2内部の温度、若しくは水槽4の温度を検出するような温度センサ(図示せず)により温度を測定すると、その温度に応じて、ステップS7における判断に使用するためのしきい値を決定してから(ステップS5)ステップS6に移行する。ここでの偏心量測定は、図2に示す処理によって行なう。図2(a)に示すように、q軸電流波形は、洗濯槽4の回転により偏心(アンバランス)が発生していない場合は交流成分の振幅が小さく、図10(a)〜(c)に示したような水槽4の横揺れ振動が発生した場合は交流成分の振幅が大きくなることが確認されている。そこで、図2(b)に示すようにq軸電流の直流成分をカットし、交流成分について実効値を求める(即ち、「偏心量」=「q軸電流交流成分の実効値」である)。
そして、続くステップS7では、その実効値がステップS5で決定されたしきい値を下回るか否かを判定する。「偏心量」<「しきい値」であれば(「YES」)水槽4の横揺れ振動は発生していないと判断され、そのまま脱水運転を継続する(ステップS8)。一方、「偏心量」≧「しきい値」であれば(「NO」)、水槽4の横揺れ振動が発生していると推定されるので、例えば洗濯槽6の回転を一旦停止させて槽内に給水を行い、撹拌翼8を撹拌させるなどして洗濯物の分布バランスを調整し、偏心状態を解消するための処理(修正行程)を行なうようにする(ステップS9)。尚、横揺れ振動の共振点は100rpm付近にあり、この共振点は弾性吊持機構5の支持棒5aの長さが支配的となって決定されるものである。
<(2)水槽4の縦揺れ検知>
図8に示す処理は、図7に示す処理に引き続き実行される。マイコン20は、洗濯槽6の回転数をN1rpmからN2rpmに達するように加速させると、ステップS4,S5と同様に、測定した温度に基づきステップS17の判断に使用するためのしきい値を決定する(ステップS11,S12)。それから、回転数が毎秒10rpmの割合で上昇するように加速を制御し(ステップS13)、回転数がN3rpmに達するまでの間、偏心量の測定及びしきい値との比較を行う(ステップS16,S17)。
ここで、ステップS16における偏心量の測定について図1を参照して説明する。図1は、モータ10の回転数がN1rpmからN3rpm〜に上昇する過程における水槽4の振動状態を示す波形の包絡線(図中に2点鎖線で示す)と、その場合のq軸電流波形とを示すものである。尚、q軸電流波形は、水槽4の縦揺れ振動が発生した場合,発生しない場合の双方について示している。
水槽4の縦揺れ振動が発生しない場合、q軸電流が大きく変化することはないが、縦揺れ振動が発生するとq軸電流は緩やかに変化する。従来、一般的に使用されている出力のモータであれば、同様の振動が発生するとモータの回転数が低下するが、高出力トルクのモータ10の場合は、振動が発生したままの状態で回転数を上昇させることが可能であるためより大きなエネルギーを消費することになり、q軸電流が増大している。
尚、この場合、縦揺れ振動の共振点は200rpm付近にあり(但し、周囲温度25℃〜30℃の場合)、この共振点は弾性吊持機構5のばね5bが有する弾性が支配的となって決定されるものである。そして、q軸電流のピークも、縦揺れ振動の共振点に略一致している。
ステップS16では、128μs毎にサンプリングされているq軸電流データを間引きして、1ms毎に得られるデータを1秒間当たり(即ち、回転数が10rpm上昇する間)1000個について平均を求め、前回に求めた平均値との差を計算する。即ち、ここでは「偏心量」=「平均値の差」となっている。そして、ステップS17では、その平均値の差がステップS12で決定されたしきい値を下回るか否かを判定する。「平均値の差」<「しきい値」であれば(「YES」)、水槽4の縦揺れ振動は発生していないと判断されるのでステップS14に戻り、「平均値の差」≧「しきい値」であれば(「NO」)、水槽4の縦揺れ振動が発生していると推定されるので、ステップS9と同様の修正行程を実行する(ステップS18)。
ここで、図1においてステップ状に変化しているのが、1秒毎に演算されているq軸電流平均値の差分変化を示すものである。水槽4の振動がピークに達した直後の差分値が最大となっている。従って、この差分値が最大に達した場合を検知するようにしきい値を設定することで、水槽4の縦揺れ振動を検知することが可能となる。
以上のようにしてステップS14,S16,S17のループを回る間に回転数がN3rpmに達すると(ステップS14,「YES」)、縦揺れ振動が発生する可能性はなくなったため脱水運転を継続する(ステップS15)。尚、縦揺れ振動の検知は、回転数範囲N2rpm〜N3rpmついて行なっているが、これは、洗濯機が設置されている環境の温度変化に応じて、弾性吊持機構5のばね5bが有する弾性が変化するなどして共振周波数が上記の範囲で変化する可能性があるからである。
例えば、洗濯機が乾燥機能付きであれば、脱水運転においても洗濯槽6の内部に温風が送風される場合があるため(所謂プリヒート脱水)、外箱2の内部温度が例えば40℃以上に上昇する場合がある。
(3)水槽4の外箱2に対する接触検知
図9に示す処理は、図8に示す処理に引き続き実行される。マイコン20は、ステップS12と同様に、ステップS22の判断に使用するためのしきい値を決定する(ステップS20)。但し、ここでは、水槽4が外箱2に接触した場合、q軸電流の変化は極めて大きくなるため、(1),(2)のケースのように測定した温度に基づいてしきい値の設定を変更する必要はない。
それから、図7に示すステップS6と同様にしてq軸電流の実効値を演算すると(ステップS21)、続くステップS22では、その実効値がステップS20で決定されたしきい値を下回るか否かを判定する。「実効値」<「しきい値」であれば(「YES」)水槽4の外箱2に対する接触(外箱当たり)は発生していないと判断されるので、脱水運転が終了でなければ(ステップS23,「NO」)ステップS21に戻る。即ち、ここでも「偏心量」=「実効値」となっている。一方、「実効値」≧「しきい値」であれば(「NO」)、水槽4の外箱2に対する接触が発生していると推定されるので、脱水運転を停止させ、ステップS18と同様の修正行程を実行する(ステップS24)。
ここで、図3には、水槽4が外箱2に接触した場合の電流波形を示す。図3(a)は図6相当図であり、回転数の実測値を示すものである。洗濯槽6の回転数が脱水運転の定常回転数付近である700rpm以上に達した時点で水槽4が外箱2に接触している。図3(b)はその時のq軸電流波形を示すが、q軸電流の振幅が大きくなっている。そして、図3(c)はその時のq軸電流の実効値を示すが、実効値はより明確な増大傾向を示している。従って、このように実効値が増大した場合を検知するようにしきい値を設定することで、水槽4の外箱2に対する接触を検知することが可能となる。
尚、図3(b),(c)では、出願人の都合により、外箱当たりが発生する前の電流波形については図示を省略している。
以上のように本実施例によれば、制御装置19のマイコン20は、洗濯槽6を回転させるモータ10をベクトル制御することで検出されるq軸電流振幅の実効値が所定のしきい値を超えることで、洗濯槽6が回転した場合に水槽4に横揺れ振動が発生したことを検知し、また、q軸電流について所定期間毎の平均値を求め、その平均値の差に基づいて、洗濯槽6が回転している状態で水槽4に縦揺れ振動が発生している場合の偏心量を検知するようにした。従って、高出力のモータ10を用いた場合に、従来の方式では検知が困難であった、縦型洗濯機の構造に由来する独特な現象である水槽4の縦揺れ振動の発生を確実に検知することが可能となり、より低振動且つ低騒音で運転が可能な洗濯機を提供することができる。
そして、マイコン20は、水槽4が縦揺れ振動する場合の共振点付近であるN2rpm〜N3rpmにおいて偏心量を検知するので、周囲温度に応じて共振点が変化する場合でも、縦揺れ振動を確実に検知することができる。また、マイコン20は、q軸電流振幅の実効値が所定のしきい値(上記のしきい値よりも大である)を超えることで、洗濯槽6が回転した場合に水槽4が外箱2に接触する状態を検知し、その接触を検知すると洗濯槽6の回転を停止させるので、洗濯機の機構を保護することができる。
本発明は上記し図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形が可能である。
水槽が振動する場合の共振点に対応する洗濯槽の回転数は一例であり、個別の設計に応じて適当となる値を夫々設定すれば良い。
q軸電流のサンプリング間隔や、平均値を求める場合の所定期間やサンプル数なども、適宜変更して実施すれば良い。
本発明の一実施例であり、モータの回転数がN1rpmからN3rpm〜に上昇する過程における水槽の振動状態を示す波形と、その場合のq軸電流波形とを示す図 (a)は横揺れ振動が発生している場合、発生していない場合のq軸電流波形、(b)はq軸電流波形振幅の実効値を求めるプロセスを示す図 水槽が外箱に接触した場合の電流波形を示すもので、(a)は図6相当の回転数実測値、(b)はq軸電流波形、(c)はq軸電流の実効値を示す図 縦型全自動洗濯機の一部を破断して示す縦断側面図 制御装置を中心とする制御−駆動系の構成を示す機能ブロック図 脱水運転時におけるモータの回転数の制御状態を示す 水槽の横揺れ検知処理の内容を示すフローチャート 同縦揺れ検知処理の内容を示すフローチャート 水槽の外箱に対する接触検知処理の内容を示すフローチャート 洗濯物のアンバランス分布状態の典型例を示すもので、(a)は上アンバラ状態、(b)は下アンバラ状態、(c)は並進アンバラ状態、(d)は対向アンバラ状態を示す図
符号の説明
図面中、2は外箱、4は水槽、5は弾性吊持機構、6は洗濯槽、8は撹拌翼、10はモータ、20はマイクロコンピュータ(偏心量検知手段)を示す。

Claims (3)

  1. 複数の弾性吊持機構を介して外箱内に吊持される水槽と、この水槽内に配置され、内部に撹拌翼を備える洗濯槽とを有し、前記洗濯槽を回転させることで当該槽内に収容されている洗濯物を脱水する洗濯機において、
    前記洗濯槽を回転させるモータをベクトル制御することで検出されるトルク成分電流について所定期間毎の平均値を求め、その平均値の差に基づいて、前記洗濯槽が回転している状態での偏心量を検知する偏心量検知手段を備えたことを特徴とする洗濯機。
  2. 偏心量検知手段は、水槽が縦揺れ振動する場合の共振点付近において、偏心量を検知することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 偏心量検知手段は、トルク成分電流の振幅の実効値が所定のしきい値を超えることで洗濯槽が回転した場合に水槽が外箱側に接触する状態を検知し、
    前記接触を検知すると、前記洗濯槽の回転を停止させるように制御することを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機。

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