JP2007045935A - 硬化型樹脂組成物用表面処理炭酸カルシウム填料、及び該填料を含有してなる硬化型樹脂組成物 - Google Patents

硬化型樹脂組成物用表面処理炭酸カルシウム填料、及び該填料を含有してなる硬化型樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】特に、硬化型樹脂組成物に有用で、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性、作業性等を有する硬化型樹脂組成物を与える表面処理炭酸カルシウム填料を提供する。
【解決手段】 脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルとで表面処理され、下記式(1)〜(5)を満足する炭酸カルシウム填料である。
(1)3≦Sw≦100 Sw:BET比表面積[m2 /g]
(2)0.20≦As≦7.50 As=Tg/Swで求められる表面処理剤量[mg/m2 ] Tg:200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g]
(3)0.02≦Ay≦4.25 Ay:単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量[mg/m2
(4)0.10≦Bz≦9.00 炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量(重量%)の比率
(5)0≦P/Sw≦20[ppm.g/m2 ] P:Na含有量+K含有量 [ppm]
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルからなる表面処理剤を用いて表面処理した硬化型樹脂組成物用炭酸カルシウム填料、及びそれを配合してなる硬化型樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、硬化型樹脂組成物に配合されて優れたチキソ性、耐スランプ性を有し、かつ、これまでにない優れた貯蔵安定性、接着性、作業性を有する硬化型樹脂組成物を提供し得る表面処理炭酸カルシウム填料、及びそれを配合してなる硬化型樹脂組成物に関するものである。
従来、この種の表面処理炭酸カルシウム填料としては、例えば、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムが、湿気硬化1液型樹脂組成物において優れたチキソ性及び耐スランプ性を付与し、且つ良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献1参照)。また、脂肪酸エステルで表面処理された特定比表面積の炭酸カルシウムが配合された、2液混合性、押出し性、チキソ性、耐スランプ性が良好な2成分型硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献2参照)。また、脂肪酸を乳化剤又は界面活性剤を使用することなく湿式表面処理された表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性、耐スランプ性並びに良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献3参照)。更に、飽和脂肪酸の金属石鹸、不飽和脂肪酸の金属石鹸、脂環属カルボン酸の金属石鹸で湿式処理されるとともに、アルカリ金属含有量が1.0-3mol/100gCaCO3 以下である表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性、耐スランプ性並びに良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献4参照)。更にまた、非金属石鹸からなる表面処理剤を用いて表面処理した表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性、耐スランプ性を有し、かつこれまでにない優れた貯蔵安定性、接着性を付与することが報告されている(特許文献5参照)。
これらに記載されている樹脂組成物は、それぞれ目的とする物性を備えているものの、要求物性が益々厳しくなりつつある今日では、優れた貯蔵安定性や接着性だけでなく、優れた作業性が求められており、更なる改良が要求されている。
特許第2652044号公報 特開平11−246780号公報 特許第3151196号公報 特開2001−158863公報 特開2004−331963号公報
本発明は、従来の技術の上記問題点を解消し、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性、作業性等を有する硬化型樹脂組成物を与え得る、表面処理された炭酸カルシウム填料、及びその製造方法、並びに該炭酸カルシウム填料を配合した硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルからなる表面処理剤を用いて表面処理した表面処理炭酸カルシウムを硬化型樹脂組成物に配合することにより、従来の脂肪酸もしくは脂肪酸の塩単独もしくは脂肪酸エステル単独で表面処理された炭酸カルシウムに比べ、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性を顕著に向上させるとともに、優れたチキソ性、耐スランプ性、接着性のみならず、優れた作業性を付与できることを見いだし、更に、接着剤においても同様の効果を付与できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の請求項1に係る発明は、脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルからなる表面処理剤を用いて表面処理された表面処理炭酸カルシウムであり、下記式(1)〜(5)を満足することを特徴とする硬化型樹脂組成物用炭酸カルシウム填料を内容とする。

(1)3≦Sw≦100 [m2 /g]
(2)0.20≦As≦7.50 [mg/m2
(3)0.02≦Ay≦4.25 [mg/m2
(4)0.10≦Bz≦9.00 [−]
(5)0≦P/Sw≦20 [ppm.g/m2 ]
但し、
Sw:表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積[m2 /g]
As:下記式で求められる単位比表面積当たりの表面処理剤量
As=Tg/Sw [mg/m2
Tg:200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g]
Ay:単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量[mg/m2
Bz:下記式で求められる無処理炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と 脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率
Bz=Bx/By [−]
Bx:炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量[重量%]
By:炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量[重量%]
P:Na含有量+K含有量 [ppm]
本発明の請求項2に係る発明は、脂肪酸が、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸及び樹脂酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の填料を内容とする。
本発明の請求項3に係る発明は、脂肪酸の塩が、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸及び樹脂酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の脂肪酸のアミン塩又はアンモニウム塩である請求項1記載の填料を内容とする。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3記載の炭酸カルシウム填料を硬化型樹脂に配合してなる硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項5に係る発明は、湿気硬化型である請求項4記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項6に係る発明は、シーラントである請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項7に係る発明は、接着剤である請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項8に係る発明は、硬化型樹脂が、ポリウレタン樹脂、ポリサルファイド樹脂、シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、変成アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項9に係る発明は、硬化型樹脂がポリウレタン樹脂である請求項4〜6のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項10に係る発明は、硬化型樹脂がポリサルファイド樹脂である請求項4〜6のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料は、硬化型樹脂組成物に配合され、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性、作業性等を有する硬化型樹脂組成物を提供することができる。
本発明に使用される炭酸カルシウムについては特に制限はなく、例えばCa(OH)2の水スラリーにCO2 ガスを導入して生成させる沈降製炭酸カルシウム、石灰石を機械的に粉砕、分級して得られる重質炭酸カルシウムのいずれの炭酸カルシウムでも差し支えない。一般的には沈降製炭酸カルシウムの方が、より微細な粒子が得られやすい点で好ましく用いることができる。
本発明において表面処理剤として用いられる脂肪酸および脂肪酸の塩については特に限定されるものではないが、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩またはアミン塩が好ましく用いることができる。飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸については特に制限はないが、できるだけ炭素数の多い方が好ましく、例えば硬化型樹脂組成物に使用した場合、貯蔵安定性に加え、高チキソ性、耐スランプ性を兼ね備えることができるので、炭素数が8以上であるのが好ましい。
具体的には、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、2−エチル酪酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、ネオデカン酸、イソトリデカン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、牛脂ステアリン酸、パーム核脂肪酸、ヤシ脂肪酸、パーム脂肪酸、パームステアリン酸、牛脂脂肪酸、大豆脂肪酸、部分硬化パーム核脂肪酸、部分硬化ヤシ脂肪酸、部分硬化牛脂脂肪酸、部分硬化大豆脂肪酸、極度硬化パーム核脂肪酸、極度硬化ヤシ脂肪酸、極度硬化牛脂脂肪酸、極度硬化大豆脂肪酸などの飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸及び飽和不飽和混合脂肪酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩またはアミン塩、ナフテン酸などの脂環族カルボン酸のアンモニウム塩またはアミン塩、アビエチン酸、ピマル酸、パラストリン酸、ネオアビエチン酸などの樹脂酸およびアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩またはアミン塩が挙げられる。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記の内で好ましいものとしては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、牛脂ステアリン酸、パーム核脂肪酸、部分硬化パーム脂肪酸、極度硬化パーム脂肪酸、ヤシ脂肪酸、部分硬化ヤシ脂肪酸、極度硬化ヤシ脂肪酸、パーム脂肪酸、パームステアリン酸、牛脂脂肪酸、部分硬化牛脂脂肪酸、極度硬化牛脂脂肪酸、大豆脂肪酸、部分硬化大豆脂肪酸、極度硬化大豆脂肪酸、ナフテン酸、アビエチン酸、ネオアビエチン酸などの飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩またはアミン塩が挙げられる。
また、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、樹脂酸のアミン塩として使用される水溶性アミン化合物としては、アルキル置換アミンとアルカノールアミンが挙げられる。具体的には、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアミン化合物としては、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミンが挙げられ、炭素数1〜3のアルカノール基で置換されたアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミンが挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基及び炭素数1〜3のアルカノール基で置換されたアルキルアルカノールアミンとしては、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミンが挙げられる。その他の水溶性アミン化合物としては、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパンなどが挙げられ、それらの中でも、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンが一般的で好ましく用いることができ、特に、トリエタノールアミンが最も好適に用いることができる。
一方、併用する表面処理剤として用いられる脂肪酸エステルについては特に限定されるものではないが、それを構成するアルキル基の炭素数が出来るだけ多い高級脂肪酸である脂肪酸エステルが高いチキソ性、耐スランプ性を付与することができる。具体的にはアルキル基の炭素数が8以上であるのが好ましく、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上である。
このような脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸ステアレート、ステアリン酸パルミテート、ステアリン酸ラウレート、パルミチン酸ステアレート、パルミチン酸パルミテート、パルミチン酸ラウレート、ラウリン酸ステアレート、ラウリン酸パルミテート、ラウリン酸ラウレート等が例示される。また、一価のアルコールから生成されるエステルのみならず、グリセリン等の多価アルコールから生成する脂肪酸エステルも使用でき、例えばトリステアリルグリセライド、ジステアリルグリセライド、モノステアリルグリセライド、トリパルミチルグリセライド、ジパルミチルグリセライド、モノパルミチルグリセライド、トリラウリルグリセライド、ジラウリルグリセライド、モノラウリルグリセライド、更に、牛脂油、牛脂部分硬化油、牛脂極度硬化油、豚脂油、豚脂部分硬化油、豚脂極度硬化油、魚油、魚部分硬化油、魚極度硬化油、パーム核油、部分硬化パーム核油、極度硬化パーム核油、パーム油、部分硬化パーム油、極度硬化パーム油、ヤシ油、部分硬化ヤシ油、極度硬化ヤシ油、大豆油、部分硬化大豆油、極度硬化大豆油等の天然油脂等が例示される。これらの中では水素添加した牛脂硬化油、豚脂硬化油、魚油硬化油、パーム核硬化油、パーム硬化油、ヤシ硬化油、大豆硬化油等が特に好ましく用いられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
これまで一般的に使用されている脂肪酸エステルを表面処理剤として用い表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料を、例えば1成分型ウレタンシーラントに配合した場合、貯蔵安定性は良好であるが、炭酸カルシウムとの結合力が弱いため、脂肪酸エステルが配合中に溶け出し、悪影響を及ぼす場合がある。また、脂肪酸もしくは脂肪酸の塩を表面処理剤として用い表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料を、例えば1成分型ウレタンシーラントに配合した場合、炭酸カルシウム表面との結合力が強いため、配合中への溶出もなく、貯蔵安定性に有効ではあるものの、樹脂との馴染みが良すぎるためか、施工時の作業性(ヘラ切れ性)が悪くなる場合がある。
表面処理の方法としては、脂肪酸もしくは脂肪酸の塩を処理してから脂肪酸エステルを処理しても良く、脂肪酸エステルを処理してから脂肪酸もしくは脂肪酸の塩を処理しても良い。もちろん、同時に処理しても良い。ただし、脂肪酸エステルを処理する場合、もしくは脂肪酸エステルと脂肪酸もしくは脂肪酸の塩を同時に処理する場合、使用する脂肪酸もしくは脂肪酸エステルの融点以上で処理する必要がある。
脂肪酸の塩はそのまま、又は、例えば、脂肪酸の塩を温水に溶かし、混合撹拌することによりアルカリ金属石鹸もしくは非金属石鹸の水溶液として使用される。また、脂肪酸もしくは脂肪酸エステルはそのまま、又は、脂肪酸または脂肪酸エステルを溶融させて使用される。
脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理の方法としては、沈降製炭酸カルシウムの場合は気液反応であるため、調整した脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルを沈降製炭酸カルシウムの水スラリー中に加え撹拌するか、沈降製炭酸カルシウムの含水ケーキ中に混練することにより表面処理するのが好ましい。重質炭酸カルシウムの場合は乾式で粉砕することが多いので、乾式で表面処理するのが好ましい。例えばヘンシェルミキサー等の加熱・撹拌装置を使用するのがよい。
水スラリー中で表面処理する場合の沈降製炭酸カルシウムの水スラリーは、濃度10〜300gCaCO3 /Lが好ましい。濃度が10gCaCO3 /Lより低いと生産性の面で不利となり、一方、300gCaCO3 /Lより高いと水スラリーの粘度が高くなり作業性が悪くなる。アルカリ金属石鹸水溶液もしくは非金属石鹸水溶液の濃度は、0.5〜30%(酸換算)が好ましい。アルカリ金属石鹸水溶液もしくは非金属石鹸水溶液の濃度が0.5%より低いと多量の水が必要となり生産性の面で不利となり、一方、30%より高いとアルカリ金属石鹸水溶液もしくは非金属石鹸水溶液の粘度が高くなり、均一に溶解されにくくなるため処理状態が悪くなるおそれがある。
水スラリー中で表面処理する場合の表面処理温度については、表面処理剤として用いる脂肪酸もしくは脂肪酸エステルの融点以上の温度で表面処理する必要があるため、脂肪酸もしくは脂肪酸エステルの表面処理条件に準ずるのが好ましい。従って、用いる表面処理剤により一概には規定できないが、好ましくは63〜98℃、より好ましくは65〜90℃、更に好ましくは70〜80℃である。表面処理温度が63℃より低いと、炭酸カルシウムへの吸着結合が起こりにくくなり、表面処理が不均一になるため好ましくない。また、処理温度が98℃より高いと、本発明の効果は十分得られるが、煮沸するおそれがあり危険であるばかりでなく、耐圧性装置を準備する必要があるので好ましくない。
また、含水ケーキ、もしくは乾式処理の場合、好ましくは63〜150℃、より好ましくは65〜130℃、更に好ましくは70〜120℃である。表面処理温度が63℃より低いと、炭酸カルシウムへの吸着結合が起こりにくくなり、表面処理が不均一になるおそれがあるため好ましくない。また、表面処理温度が150℃より高いと、脂肪酸、脂肪酸の塩もしくは脂肪酸エステルが熱劣化し、変質するおそれがあるため好ましくない。
本発明において、式(1)は、表面処理炭酸カルシウムの窒素吸着法によるBET法で測定した場合の比表面積Swであり、この値は3〜100m2 /gである必要があり、8〜60m2 /gが好ましく、10〜40m2 /gがより好ましい。比表面積が3m2 /gより小さい(粒子が大きい)と、表面処理炭酸カルシウムを硬化型樹脂組成物に配合した場合、優れた貯蔵安定性、接着性は得られるものの、チキソ性が不十分となる場合がある。また、比表面積が100m2 /gより大きい(粒子が小さい)と、粒子の凝集が強く、表面処理炭酸カルシウムを硬化型樹脂組成物に配合した場合、硬化型樹脂組成物中での分散性が悪くなるだけでなく、吸着水や結晶水などにより表面処理炭酸カルシウム填料の水分が高くなりやすく、貯蔵安定性の低下を招きやすくなる。通常、表面処理前後で比表面積は若干下がる傾向にあるが、十分に分散されていればほぼ同じ比表面積となる。
尚、本発明において、Swは下記試験方法により測定された表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積である。
[試料の調整方法]
ガラスセルに試料を300mg仕込み、フローデガッサーにて窒素を導通させながら180℃で1時間前処理を行った後、常温で冷却して測定試料とする。
[BET比表面積の測定方法]
BET比表面積計(NOVA2000、ユアサアイオニクス社製)にて1点法にて測定。
本発明において、式(2)は、表面処理炭酸カルシウムの単位比表面積当たりの表面処理剤量As(Tg/Sw)で、0.20〜7.50mg/m2 である必要があり、この値は0.80〜7.00mg/m2 が好ましく、1.50〜6.00mg/m2 がより好ましい。0.20mg/m2 未満では表面処理の効果が不十分となる傾向があり、また、処理不足により未処理面が露出することとなるため水分を吸着しやすくなる。一方、7.50mg/m2 を越えると、余剰の処理剤が滑剤として働くため、密着性低下等の悪影響を及ぼすおそれがあるばかりでなく、経済的に不利である。なお、炭酸カルシウムの比表面積(粒度)のBET比表面積Swに応じて変量するのが好ましい。
尚、本発明において、Tgは下記試験方法により測定された200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量である。
[熱減量の測定方法]
熱分析装置(TG8110、リガク社製)を用い、直径10mmの試料パン(白金製)に表面処理炭酸カルシウム100mgを採取し、昇温速度15℃/minで常温から510℃まで昇温させたときの200℃〜500℃の熱減量を測定し、表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量(mg/g)を求める。
本発明において、式(3)は、表面処理炭酸カルシウムの単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ayで、0.02〜4.25mg/m2 である必要があり、この値は0.10〜4.00mg/m2 が好ましく、0.50〜3.50mg/m2 がより好ましい。0.02mg/m2 未満では硬化型樹脂組成物の施工時の作業性が悪くなる場合がある。一方、4.25mg/m2 を越えると、余剰の脂肪酸エステルが硬化型樹脂組成物中に溶けだし、接着性や意匠性が悪くなる場合がある。
尚、本発明において、Axは下記計算方法により算出された単位比表面積当たりの脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の理論表面処理剤量である。また、Ayは下記計算方法により算出された単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量である。
[単位比表面積当たりの脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の理論表面処理剤量Ax、単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ayの計算方法]
Ax=1000×Bx/Sw(100+Bx+By) [mg/m2
Ay=1000×By/Sw(100+Bx+By) [mg/m2
Bx:炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量(脂肪酸換算 )[重量%]
By:炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量[重量%]
また、Ax、Ay、Bx、Byは下記の試験方法にて概算することができる。
[脂肪酸エステルの抽出方法]
50mlの遠心沈降管に試料5gと70℃に熱したトルエン20gを投入し、十分に撹拌した後、遠心分離器(KUBOTA製作所社製RA−3)にて1万rpmで10分間遠心分離し、上澄みを200mlのビーカーに回収する。さらに、遠心沈降管に70℃に熱したトルエン20gを投入し、先と同様の条件で遠心分離し、上澄みを先の200mlのビーカーに回収する。これを5サイクル行い、回収した上澄みを70℃のウォーターバスで蒸発乾固し、抽出物の重量M(mg)を求める。ただし、抽出物には炭酸カルシウムと未反応の遊離脂肪酸が含まれているが、ごく微量であるため、抽出物は脂肪酸エステルとして換算する。
[総処理剤量]
Tg:表面処理炭酸カルシウム1g当たりの200℃〜500℃の熱減量[mg/g]
[脂肪酸エステルの処理剤量]
Cy:炭酸カルシウム1g当たりの脂肪酸エステル=M/5[mg/g]
[脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の処理剤量]
Cx:炭酸カルシウム1g当たりの脂肪酸もしくは脂肪酸の塩=Tg−Cy
[mg/g]
以上より、
Ax=Cx/Sw [mg/m2
Ay=Cy/Sw [mg/m2
Bx=(Cx/1000)×100=Cx/10 [重量%]
By=(Cy/1000)×100=Cy/10 [重量%]
本発明において、式(4)は、下記式で求められる炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz(Bx/By)であり、0.10〜9.00である必要があり、この値は0.20〜5.00が好ましく、0.25〜4.00がより好ましい。0.10未満では硬化型樹脂組成物の施工時の作業性(ヘラさばき)が悪くなる場合がある。一方、9.00を越えると、硬化型樹脂組成物の施工時の作業性(ヘラ切れ性)が悪くなる場合がある。
本発明において、式(5)は、表面処理炭酸カルシウム中の単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swであり、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性を指標としたもので、この値は0〜20ppm・g/m2 である必要があり、0〜15ppm・g/m2 が好ましく、0〜10ppm・g/m2 がより好ましい。
従来の飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,脂環族カルボン酸,樹脂酸のアルカリ金属塩で表面処理された表面処理炭酸カルシウム中には、少なからずアルカリ金属であるナトリウム(Na)やカリウム(K)が残存している。これら残存している単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swが、20ppm・g/m2 を超えると、硬化型樹脂組成物中で水分の呼び込み、もしくは硬化触媒として作用し樹脂組成物の貯蔵安定性を著しく低下させる。
尚、本発明において、Pは下記試験方法により測定されたアルカリ金属含有量である。[試料の調整方法]
ルツボに試料1gを秤量し、マッフル炉(NMF−120、増田理化工業社製)に入れ、300℃で2時間焼く。デシケータで常温まで冷却した後、200mlのビーカーに試料を入れ、蒸留水を60ml注ぐ。続いて1.38規定の硝酸(有害金属測定用硝酸(1.38)、和光純薬工業株式会社製)を7.5ml投入した後、時計皿でフタをし、電熱ヒーターで煮沸させる。これを常温で冷却させた後、100mlのメスフラスコに入れ、蒸留水で100mlにメスアップして測定試料とする。
[アルカリ金属含有量の測定方法]
原子吸光分光光度計(AA−6700F、島津製作所社製)にてナトリウム(Na)、カリウム(K)を測定する。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填剤は、前記した式(1)〜(5)の条件のいずれか一つでも満足しない場合は、硬化型樹脂組成物に配合した場合に、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性、作業性を付与することができない。
更に、本発明に用いられる沈降製炭酸カルシウムは、下記式を満たすことがより好ましい。
(6)0.003≦Dxp≦0.5 [μm]
但し、
Dxp:水銀圧入法において、細孔範囲0.001〜0.1μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入増加量(積算細孔容積増加量/log平均細孔直径)が最大値(Dyp)となる平均細孔直径[μm」
Dyp:水銀圧入増加量の最大値[mg/l]
(6)式は、本発明の表面処理炭酸カルシウムの分散状態を知る指標になるものである。(6)式は、水銀圧入法(ポロシメーター)にて測定した0.001〜0.1μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入量が最大となる値(Dyp)の平均細孔直径(Dxp)であり、表面処理炭酸カルシウム粒子間の隙間の細かさを意味するものである。従って、(1)式の窒素ガス吸着法で示される粒子の細かさではなく、1次粒子間の間隙の平均径を表している。平均細孔直径が0.003μm未満の場合、1次粒子もしくは2次粒子が細かすぎるため経時安定性に問題が生じる傾向がある。一方、0.5μmを越えると、1次粒子が大きすぎるか、もしくは1次粒子が強く凝集した2次粒子形成体が多く存在していることになり、粘性低下、耐スランプ性の悪化等の弊害が生じる傾向がある。従って、好ましくは0.006≦Dxp≦0.4(μm)、より好ましくは0.01≦Dxp≦0.3(μm)である。尚、水銀圧入量とは細孔容積増加量のことを意味し、(積算細孔容積増加量/log平均細孔直径)の計算式で表される(単位はml/g)。当然のことながら細孔直径が小さいほど、細孔容積は小さくなるため、最大水銀圧入量(Dyp)は細孔直径に依存する。
尚、本発明において使用した水銀圧入装置(ポロシメーター)及び主な測定条件を下記に示す。
[測定装置]
島津製作所社製9520型
[主な測定条件]
水銀純度=99.99(%)
水銀表面張力=480(dyns/cm)
水銀接触角=135℃
セル定数=10.79(μl/pF)
試料重量:各0.10g程度に秤量し測定
以上のように、本発明の表面処理剤を用いて表面処理を行い、その後常法に従い、脱水、乾燥、粉砕等の工程を経て粉末化されるが、本発明の表面処理剤を用いることを除いては特に制限されず、表面処理の方法も湿式、乾式のいずれでもよい。
ただし、本発明の表面処理剤を用いて十分に処理するためには、二次凝集体内部にまで表面処理剤が十分に浸透する必要があり、その効果は、特に乾燥時に加えられる熱量が一定以上となることで顕著となる。よって、本発明の効果を十分に得るためには、100℃以上の温度で十分な時間をかけて乾燥することが好ましい。100℃未満の乾燥で所望の物性を得るためには、その分、乾燥時間を長くする必要があるが、乾燥効率が低下しランニングコストが必要以上にかかる場合がある。また、瞬間的に高温の熱風(150℃以上)にて乾燥するタイプの乾燥機でも可能であるが、滞留時間が短いと凝集体内部への処理剤の浸透が少なく、効果が発現しにくくなり、また処理状態のばらつき原因となる場合がある。さらに、凍結乾燥、減圧乾燥、風力乾燥等の方法では、より一層表面処理剤の浸透が起こりにくく、所望の物性を得るためにかなりの時間を要するか、又は他のエネルギーを必要とすることになる。よって、本発明の乾燥に最も適しているのは、オーブン乾燥機、ヘンシェルミキサー、バンド乾燥機、パドルドライヤー等の十分な滞留時間を持った乾燥機が好ましい。
上記の方法にて乾燥された表面処理炭酸カルシウムは、粉砕工程を経て粉末化される。粉砕方法は常法に従えばよく、ピンミル、ハンマーミル等が使用される。
上記の如くして得られる本発明の表面処理炭酸カルシウム填料は、特に、シーラント、接着剤等の硬化型樹脂組成物に有用である。シーラントでは、例えば、ポリウレタン、ポリサルファイド、シリコーン、変成シリコーン、ポリイソブチレン、アクリル、変成アクリル、アクリルウレタン、ブチルゴム、エポキシ、塩化ビニル、フッ素系の各樹脂等が例示される。接着剤としては、上記シーラントに例示されるものに加えて、ユリア、フェノール、ポリエステル、酢酸ビニル等の各樹脂が例示される。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料を、シーラント、接着剤に配合することにより、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性はもちろんのこと、優れた作業性を付与することができる。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料の配合量は、用途によって適宜設定すればよい。シーラントの場合は、シーリング材の種類にもよるが、例えばポリウレタン樹脂や変成シリコーン樹脂の場合は樹脂100重量部に対して通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部程度が適当である。塗料や接着剤の場合は樹脂100重量部に対して通常2〜100重量部、好ましくは5〜80重量部程度が適当である。貯蔵安定性については水分が大きく影響するため、使用する前に乾燥させると、より一層確実なものとなる。乾燥条件としては、例えば100℃前後で数時間オーブン等で放置すればよい。いずれの場合も配合部数が少なすぎるとチキソ性や耐スランプ性の効果が期待できず、一方、多すぎると貯蔵安定性や接着性に悪影響を与える。
例えば、1液型ポリウレタンシーラントの場合、本発明で用いられる、分子末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネートウレタンプレポリマーは、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物との反応で合成できる。ポリオールとしては各種のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールが使用できる。
例えば、ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレン−プロピレン共重合ポリオール、ポリテトラメチレンポリオール等の単独あるいはそれらの混合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等)とを重縮合させて得られたポリオール、例えば、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリエチレン−プロピレンアジペート等のポリオールがあり、また、ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロラクトンポリオールの単独あるいはそれらの混合物、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
本発明で用いられるポリイソシアネート化合物は、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性MDI、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び脂環式系ポリイソシアネートが挙げられる。上記ポリイソシアネートは単独あるいはそれらの混合物として使用できる。
湿気硬化型一液ポリウレタン組成物を大気中において塗布した際における反応硬化を早めるため触媒を添加しておくこともできる。特に末端イソシアネート基が脂肪族系の場合において必要である。例えば、ジオクチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ジラウレート等が挙げられる。触媒の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜1重量部が好ましい。
また、必要に応じて溶剤、可塑剤、フィラー、顔料、増粘剤(あるいは)揺変付与剤)、安定剤、あるいはその他の添加剤を配合することができる。
溶剤としては、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、ミネラルスピリット、メチルエチルケトン等が挙げられる。溶剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して3〜20重量部が好ましい。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリクレジルホスフェート(TCP)等の単量体可塑剤及びポリエステル、ウレタン化ポリエステル、ウレタン化ポリエーテルなどのオリゴマー可塑剤が挙げられる。可塑剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。
フィラーとしては炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボン、シラスバルーン、ガラスバルーン、ポリ塩化ビニル微粉末などが挙げられる。
揺変付与剤としては、コロイダルシリカ、微粉のカーボンブラック、脂肪酸アマイドや脂肪酸金属石鹸等が挙げられる。
また、例えば、ポリサルファイドシーラントの場合、分子末端に反応性のメルカプタン基(−SH)を有し、ポリマー骨格部分は、一般式(イ)又は、(イ)及び(ロ)で示される、室温で流動性を有する液状ポリサルファイドポリマーを使用することができる。
−(−R1 −SX −)n −R1 −SX (イ)
−(−R2 −SX −)n −(−R3 −O−)m −SX − (ロ)
〔xは1〜5の整数であり、n,mは2〜200の整数を示す。R1、R2、R3は2価の有機基(アルキレン基、アルキレンエーテル基、ヒドロキシアルキレン基など)を示す。〕
このようなポリサルファイドポリマーは、室温で流動性を有し、数平均分子量(Mn)が、通常100〜200000であり、好ましくは800〜50000である。このようなポリサルファイドポリマーの好ましい例は、米国特許2466963号及び特開平4−363325に記載されている。
ポリサルファイドポリマーに用いる分子中にイソシアネート基を2個以上含む化合物(以下、単にイソシアネート基含有化合物という)としては、有機ポリイソシアネート化合物及び/又は活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーが好ましい。
上記有機ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また活性水素含有化合物としては、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体及びこれらの混合物が挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーとしては、前述の活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物を、イソシアネート化合物過剰の条件で反応させることにより得られたものを使用することができる。
イソシアネート基含有化合物中のイソシアネート基と、チオール基含有化合物中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が0.5〜4.0と配合するのが好ましく、より好ましくは0.7〜3.0となるように配合する。モル比が0.5未満では、組成物が十分に高分子量化せず、一方、4.0を越えると硬化物が硬く脆いものとなる傾向があるので好ましくない。
硬化触媒としては、3級アミン及び/又は有機金属化合物が用いられる。3級アミンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミンが挙げられる。これら3級アミンは単独で、又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
有機金属化合物としては、有機錫化合物、有機水銀化合物、有機鉛化合物等があり、具体的にはオクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫メルカプチド、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫メルカプチド、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等が挙げられる。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。これらの中でも、変色等の影響が少ない有機錫化合物が好ましい。
硬化触媒の含有量は、前記ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.005〜3重量部である。含有量が0.001重量部未満では硬化が進まず、5重量部を越えると可使時間が短くなる傾向があり好ましくない。
ポリサルファイドシーラントは、必要に応じて、その他の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、他の無機充填材、可塑剤、顔料、ゴム加硫剤、補強剤、接着性付与剤、紫外線及びオゾン劣化防止剤及びその類似物等を使用することができる。他の無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム粉末(未処理)、重質炭酸カルシウム粉末、石英粉末、アルミナ、酸化カルシウム、タルク、ガラス粉末、各種骨材類等を使用することができる。
また、例えば、変成シリコーンシーラントの場合、本発明で用いられる変成シリコーン樹脂はそれ自体公知のものであり、Si基にアルコキシ基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、アミド基、オキシム基等の加水分解性基が結合した加水分解性シリル基を分子鎖末端に含有しかつプロピレンオキシドの繰り返し単位を骨格とするポリマーである。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料の含有量は、変成シリコーン樹脂100重量部に対して通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部程度が適当である。表面処理炭酸カルシウムの含有量が10重量部より少ないと、チキソ性、耐スランプ性の効果が期待できず、一方、200重量部より多くなると、貯蔵安定性、接着性等が悪くなる場合がある。
充填材としては、例えば重質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、コロイダルシリカ等がシーリング材の増量剤、粘度調整剤として使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。
硬化触媒としては、例えばオクチル酸スズ、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド等のスズ系触媒及びアミン系が使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。硬化触媒の量は、樹脂100重量部に対して0.5〜6.0重量%の範囲で用いられる。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル系エステル系や脂肪酸エステル系、グリコールエステル系等が使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。可塑剤の量は、樹脂100重量部に対して20〜80重量%の範囲で用いられる。
本発明の変成シリコーン系シーリング材組成物には、さらに必要に応じて、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、接着性改良剤、老化防止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、発泡剤等の1種又は2種以上を添加してもよい。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制約を受けるものではない。
尚、以下に記載の脂肪酸のアルキル組成において、Fは不飽和度を表し、F1、F2、F3は、それぞれ二重結合が1個、2個、3個であることを示す。
実施例1
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積64m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(パルミチン酸換算)に調整したパルミチン酸アンモニウム水溶液を1600g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、パルミチン酸パルミテートを160g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積60m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例2
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積42m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ステアリン酸換算)に調整したステアリン酸アンモニウム水溶液を2240g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、ステアリン酸ステアレートを256g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積40m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例3
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積10m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(パルミチン酸換算)に調整したパルミチン酸トリエタノールアミン水溶液を240g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、ステアリン酸ステアレートを8g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積10m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例4
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(牛脂脂肪酸換算)に調整した牛脂脂肪酸トリエタノールアミン水溶液(脂肪酸のアルキル組成:C12:3%、C14:4%、C16:24%、C16F1:4%、C18:17%、C18F:140%、C18F:28%、以下同じ)を640g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂部分硬化油(脂肪酸のアルキル組成:C14:4%、C16:26%、C16F1:4%、C18:42%、C18F1:24%)を96g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積20m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例5
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液を560g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂極度硬化油(脂肪酸のアルキル組成:C14:5%、C16:29%、C18:66%、以下同じ)を56g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、80℃の箱形乾燥機で18時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例6
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液を160g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂極度硬化油を96g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例7
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液を960g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂極度硬化油を16g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例8
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(パーム脂肪酸換算)に調整したパーム脂肪酸アンモニウム水溶液(脂肪酸のアルキル組成:C12:1%、C14:2%、C16:45%、C16F1:1%、C18:5%、C18F1:38%、C18F2:8%、以下同じ)を480g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、極度硬化パーム油(脂肪酸のアルキル組成:C12:1%、C14:3%、C16:45%、C18:51%、以下同じ)を64g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例9
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(パーム脂肪酸換算)に調整したパーム脂肪酸アンモニウム水溶液を800g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、パーム油(脂肪酸のアルキル組成:C12:1%、C14:2%、C16:45%、C16F1:1%、C18:5%、C18F1:38%、C18F2:8%)を32g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例10
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(牛脂脂肪酸換算)に調整した牛脂脂肪酸ナトリウム水溶液を160g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、部分硬化大豆油(脂肪酸のアルキル組成:C16:11%、C18:59%、C18F1:22%、C18F2:8%、以下同じ)を64g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例11
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、極度硬化大豆油(脂肪酸のアルキル組成:C16:11%、C18:89%、以下同じ)48gとラウリン酸32gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例12
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、極度硬化大豆油48gとラウリン酸32gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、70℃の箱形乾燥機で18時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例13
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、極度硬化ヤシ油(脂肪酸のアルキル組成:C10:2%、C12:58%、C14:22%、C16:8%、C18:10%)を64g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、温度90℃で濃度10%(ヤシ脂肪酸換算)に調整したヤシ脂肪酸ナトリウム水溶液(脂肪酸のアルキル組成:C8:6%、C10:7%、C12:49%、C14:18%、C16:10%、C18:2%、C18F1:7%、C18F2:1%、以下同じ)を320g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例14
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(極度硬化パーム脂肪酸換算)に調整した極度硬化パーム脂肪酸アンモニウム水溶液(脂肪酸のアルキル組成:C12:1%、C14:3%、C16:45%、C18:51%、以下同じ)80gと温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液400gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂極度硬化油を64g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例15
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、パルミチン酸ステアレートを56g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、温度90℃で濃度10%(極度硬化パーム脂肪酸換算)に調整した極度硬化パーム脂肪酸アンモニウム水溶液240gと温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸ナトリウム水溶液80gを加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例16
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、極度硬化パーム油80gと極度硬化ヤシ油48gとオレイン酸(脂肪酸のアルキル組成:C16F1:9%、C18F1:72%、C18F2:18%、C18F3:1%)16gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積20m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例17
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液320gと温度90℃で濃度10%(アビエチン酸換算)に調整したアビエチン酸カリウム水溶液80gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、部分硬化大豆油を64g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積20m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
実施例18
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度5%(ドデシルベンゼンスルホン酸換算)に調整したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液160gにステアリン酸32gを加えて撹拌し、乳化させたものを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、極度硬化パーム油を64g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積20m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例1
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ラウリン酸換算)に調整したラウリン酸アンモニウム水溶液を320g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、牛脂極度硬化油を128g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例2
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、部分硬化パーム油(脂肪酸のアルキル組成:C12:1%、C14:2%、C16:46%、C18:38%、C18F1:12%、C18F2:1%)を16g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、温度90℃で濃度10%(パーム脂肪酸換算)に調整したパーム脂肪酸ナトリウム水溶液を640g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、80℃の箱形乾燥機で18時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例3
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(牛脂脂肪酸換算)に調整した牛脂脂肪酸トリエタノールアミン水溶液を752g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、大豆油を(脂肪酸のアルキル組成:C16:11%、C18:5%、C18F1:25%、C18F2:52%、C18F3:7%)4.8g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、80℃の箱形乾燥機で18時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例4
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、極度硬化ヤシ油96gとヤシ脂肪酸8gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例5
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、パルミチン酸ラウレート80gを加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例6
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(牛脂脂肪酸換算)に調整した牛脂脂肪酸アンモニウム水溶液を800g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例7
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積130m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ヤシ脂肪酸換算)に調整したヤシ脂肪酸トリエタノールアミン水溶液を1600g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、極度硬化パーム油を480g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積120m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例8
BET比表面積2m2 /gの重質炭酸カルシウム5kgを20Lのヘンシェルミキサーに仕込み、100℃まで加熱撹拌した後、ステアリン酸ステアレート15gとラウリン酸20gを投入し、120℃以下で30分加熱撹拌した。この炭酸カルシウムを粉砕してBET比表面積2m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例9
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(パルミチン酸換算)に調整したパルミチン酸アンモニウム水溶液を1280g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、部分硬化大豆油を80g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
比較例10
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、温度90℃で濃度10%(ステアリン酸換算)に調整したステアリン酸アンモニウム水溶液を16g加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。さらに、ステアリン酸ステアレートを1.6g加えて強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。該粉体の熱減量Tg、単位比表面積当たりの表面処理剤量As、単位面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量Ay、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量Bx、炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量By、炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルの表面処理剤量の比率Bz、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量P/Swを表1に示す。
Figure 2007045935
(表1)つづき1
Figure 2007045935
実施例19〜36、比較例11〜20
実施例1〜18、比較例1〜10で得られた粉体を110℃×5時間乾燥させた後、下記試験方法(1)にて1成分型ウレタンシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表2に示す。
(試験方法(1):湿気硬化型1成分型ウレタンシーラント)
[配合]
樹脂(タケネートL1004、武田薬品工業株式会社製) 150重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 100重量部
[混練方法]
上記配合物を小型ニーダーで混練して湿気硬化一液型シーリング材を作成した。
[粘度測定方法]
B8U型粘度計(東機産業株式会社製)を使用した。ローターはNo.7を使用した。
[貯蔵安定性試験方法]
カートリッジに充填し、60℃のオーブン中に1週間放置した。
[耐スランプ性試験方法]
シーラント作成後、20℃×1日貯蔵後に垂直に施工した状態を下記の基準により目視で判定した。
○:耐スランプ性が良好である。
×:耐スランプ性が不良である。
[作業性試験方法]
シーラント作成後、20℃×1日貯蔵後に垂直に施工した際の作業性を下記の基準により判定した。
○:作業性が良好である。
△重:作業時のヘラさばきがやや重い。
△切:作業時のヘラ切れ性がやや悪い。
×重:作業時のヘラさばきが重い。
×切:作業時のヘラ切れ性が悪い。
Figure 2007045935
表2から、本発明の実施例1〜18の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例19〜36の湿気硬化1成分型ウレタンシーラントは、増粘率が小さく貯蔵安定性が良いだけでなく、作業性も良好であることがわかる。
実施例37〜54、比較例21〜30
実施例1〜18、比較例1〜10で得られた粉体を下記試験方法(2)にて2成分型ポリサルファイドシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表3に示す。
(試験方法(2):2成分型ポリサルファイドシーラント)
[配合]
主剤:樹脂(LP−282、東レ・ファインケミカル株式会社製) 50重量部
可塑剤(DINP、株式会社ジェイプラス社製) 25.9重量部
添加剤(JP333E、城北化学工業株式会社製) 0.5重量部
添加剤(エキセルO−95R、花王株式会社) 2.5重量部
硬化触媒(LA−63A、旭電化株式会社製) 0.1重量部
重質炭酸カルシウム(MCコートS20 、丸尾カルシウム株式会社製)63.5重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 52.5重量部
硬化剤:CP−132K7(東レ・ファインケミカル株式会社製)
色剤:HAMATITE(スーパーII、SC−M500)共用カラーマスター:グレー
(横浜ゴム株式会社製)
[混練方法]
1リットルのカップ(内径100mm、深さ120mm)に主剤配合成分を秤取り、遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した填料をかきおとした後、混練条件9−9−30で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[主剤粘度測定方法]
上記、混練方法にて作成した主剤を100mlのPPカップに充填し、23℃で1日静置した後、主剤の粘度をBS型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて(ロータはNo.7)測定した。
[シーラント粘度(二液混合後粘度)測定方法]
主剤/硬化剤/色剤をそれぞれ195g/72g/10gの比率で1リットルのカップに秤取り、へらで3分間手練りした後、上記[混練方法]と同様に、遊星式脱泡混練り機にて、混練条件9−4−6で混練した。混練物の粘度をBS型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて(ロータはNo.7)測定した。
[可使時間測定方法]
上記シーラント粘度測定方法にて10rpm粘度が初期の2倍になった時間を可使時間とした。
[表面タック試験方法]
上記シーラントをマヨネーズビンのフタ(Φ50mm×10m)に充填し、1、2、3日後のタックを指触で下記の基準で判定した。
○:粘着性なし
△:少し粘着性あり
×:粘着性あり
[作業性試験方法]
シーラント作成後、垂直に施工した際の作業性を下記の基準により判定した。
○:作業性が良好である。
△重:作業時のヘラさばきがやや重い。
△切:作業時のヘラ切れ性がやや悪い。
×重:作業時のヘラさばきが重い。
×切:作業時のヘラ切れ性が悪い。
Figure 2007045935
表3から、本発明の実施例1〜18の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例37〜54の2成分型ポリサルファイドシーラントは、適度に可使時間がとれ、適度な粘性及びチキソ性を有し、表面タックが良好で、且つ作業性も良好であった。
実施例55〜72、比較例31〜40
実施例1〜18、比較例1〜10で得られた粉体を下記試験方法(3)にて2成分型変成シリコーンシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表4に示す。
(試験方法(3):2成分型変成シリコーンシーラント)
[配合]
基剤:樹脂(MSポリマーS810、鐘淵化学工業株式会社製) 50重量部
可塑剤DOP(株式会社ジェイプラス社製) 30重量部
重質炭酸カルシウム(スーパーS、丸尾カルシウム株式会社製) 15重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 75重量部
硬化剤:オクチル酸スズSn≒14%(キシダ化学社製) 6重量部
ラウリルアミン(和光純薬一級試薬) 1重量部
可塑剤DOP(株式会社ジェイ・プラス社製) 11重量部
重質炭酸カルシウム(スーパー3S、丸尾カルシウム株式会社製)28重量部
炭酸カルシウム(カルファイン200M、丸尾カルシウム株式会社製)20重量部
[混練方法]
1リットルのカップ(内径100mm、深さ120mm)に基剤配合成分を秤取り、遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した填料をかきおとした後、混練条件9−9−30で混練した。同じく、硬化剤配合成分も同じ条件で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[シーラント粘度測定方法]
基剤/硬化剤をそれぞれ100g/10gの比率で1リットルのカップに秤取り、へらで3分間手練りした後、上記[混練方法]と同様に、遊星式脱泡混練り機にて、混練条件9−5−6で混練した。混練物の粘度をBS型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて(ロータはNo.7)測定した。
[接着性試験]
基剤/硬化剤=10/1の比率で十分に混合脱泡後、JIS A5757 6.11引張応力及び伸び試験に基づいてH型を作成し、下記の基準により接着性の評価を行った。被着体はアルミ板、プライマーはUM2(サンスター技研株式会社製)をそれぞれ使用した。
○:材料破壊
△:一部界面剥離
×:界面剥離
[貯蔵安定性試験]
基剤を内径50mm、深さ15mmの容器に入れ、温度80℃、湿度90%の雰囲気中に保存した。そして、指先で基剤表面に触れた際、増粘およびゲル化により基剤が指先に付着しなくなるまでに要した日数を数えた。
[作業性試験方法]
シーラント作成後、垂直に施工した際の作業性を下記の基準により判定した。
○:作業性が良好である。
△重:作業時のヘラさばきがやや重い。
△切:作業時のヘラ切れ性がやや悪い。
×重:作業時のヘラさばきが重い。
×切:作業時のヘラ切れ性が悪い。
Figure 2007045935
表4から、本発明の実施例1〜18の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例55〜72の2成分型変成シリコーンシーラントは、接着性、貯蔵安定性にも優れつつ作業性も良好であった。
実施例73〜90、比較例41〜50
実施例1〜18、比較例1〜10で得られた粉体を110℃×5時間乾燥させた後、下記試験方法(4)にてウレタン接着剤を作成し、その効果をテストした。結果を表5に示す。
(試験方法(4):湿気硬化型ウレタン接着剤)
[配合]
樹脂(タケネートL−1036、三井武田ケミカル株式会社製) 100重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 50重量部
[混練方法]
小型ニーダーで混練してウレタン接着剤を作成した。
[粘度測定方法]
BS型粘度計を使用した。ロータはNo.7ロータを使用した。
[貯蔵安定性試験]
カートリッジに充填し、50℃のオーブン中に1週間放置した。
[作業性試験方法]
接着剤作成後、20℃×1日貯蔵後に垂直に施工した際の作業性を下記の基準により判定した。
○:作業性が良好である。
△重:作業時のヘラさばきがやや重い。
△切:作業時のヘラ切れ性がやや悪い。
×重:作業時のヘラさばきが重い。
×切:作業時のヘラ切れ性が悪い。
Figure 2007045935
表5から、本発明の実施例1〜18の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例73〜90のウレタン接着剤は、増粘率が小さく貯蔵安定性が良いだけでなく、作業性も良好であることがわかる。
叙上のとおり、本発明の表面処理炭酸カルシウム填料は、特に、硬化型樹脂組成物に有用で、硬化型樹脂組成物に配合され、優れたチキソ性、耐スランプ性、貯蔵安定性、接着性、作業性等を有する硬化型樹脂組成物を提供することができる。

Claims (10)

  1. 脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸エステルからなる表面処理剤を用いて表面処理された表面処理炭酸カルシウムであり、下記式(1)〜(5)を満足することを特徴とする硬化型樹脂組成物用炭酸カルシウム填料。
    (1)3≦Sw≦100 [m2 /g]
    (2)0.20≦As≦7.50 [mg/m2
    (3)0.02≦Ay≦4.25 [mg/m2
    (4)0.10≦Bz≦9.00 [−]
    (5)0≦P/Sw≦20 [ppm.g/m2 ]
    但し、
    Sw:表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積 [m2 /g]
    As:下記式で求められる単位比表面積当たりの表面処理剤量
    As=Tg/Sw [mg/m2
    Tg:200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g]
    Ay:単位比表面積当たりの脂肪酸エステルの理論表面処理剤量[mg/m2
    Bz:下記式で求められる炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩と脂肪酸 エステルの表面処理剤量(重量%)の比率
    Bz=Bx/By [−]
    Bx:炭酸カルシウムに対する脂肪酸もしくは脂肪酸の塩の表面処理剤量[重量%]
    By:炭酸カルシウムに対する脂肪酸エステルの表面処理剤量[重量%]
    P:Na含有量+K含有量 [ppm]
  2. 脂肪酸が、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸及び樹脂酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の填料。
  3. 脂肪酸の塩が、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸及び樹脂酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の脂肪酸のアミン塩又はアンモニウム塩である請求項1記載の填料。
  4. 請求項1、2又は3記載の炭酸カルシウム填料を硬化型樹脂に配合してなる硬化型樹脂組成物。
  5. 湿気硬化型である請求項4記載の硬化型樹脂組成物。
  6. シーラントである請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物。
  7. 接着剤である請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物。
  8. 硬化型樹脂が、ポリウレタン樹脂、ポリサルファイド樹脂、シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、変成アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  9. 硬化型樹脂がポリウレタン樹脂である請求項4〜6のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  10. 硬化型樹脂がポリサルファイド樹脂である請求項4〜6のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
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