JP2007030171A - 段ボール紙の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】段ボール紙の製造装置において、不可欠とされている熱盤の使用を省略し、それに代えて過熱水蒸気の吹き当てによる加熱を行なうものを提供する。
【解決手段】構成部分は1)シングルウオールは、片面段ボールの段頂の糊剤に過熱水蒸気を吹き当て、表ライナと貼り合わせ未完成のシングルウオール段ボール紙とした。ダブルウオールは、2枚の片面段ボールの段頂の糊剤に過熱水蒸気を吹き当て、表ライナと貼り合わせ未完成のダブルウオール段ボール紙とした、貼り合わせ状態に保持し走行させ、糊剤の浸透をはかる、多数のロールと2枚のキャンバスからなるキュアリングゾーン(X)。2)表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、糊材をゲル化させ完全な接着をはかる、多数の過熱水蒸気ノズルからなるヒーティングゾーン(Y)。3)完成した段ボール紙を冷却し引き取るための、多数のロールと2枚のキャンバスからなるクーリングゾーン(Z)。
【選択図】図5

Description

本発明は、段ボール紙を製造する方法とその実施に使用する装置に関する。本発明により製造される段ボール紙は、「シングルウオール段ボール」とよばれる、1枚の裏ライナにコルゲート状の中芯を貼り合わせて得られる片面段ボール(「シングルフェーサ」ともよばれる)に、1枚の表ライナを貼った構成のものと、「ダブルウオール段ボール」とよばれる、片面段ボールを2枚重ねて1枚の表ライナを貼った構成のものと、両方あり得る。本発明の改良点は、シングルウオールにせよダブルウオールにせよ、とくに最後のライナシートを貼り合わせて段ボール紙を完成する工程に関する。本発明の意義は、とりわけ、厚物原紙を材料とするシングルウオール段ボール紙、およびダブルウオール段ボール紙の製造において発揮される。「厚物原紙」とは、代表的には、表・裏のライナ用紙が280g/m2、中芯用紙が200g/m2程度のものである。
現在行なわれているシングルウオール段ボール紙の製造方法は、下記の諸工程からなる。
A)中芯用シートを繰り出して連続的に成形し、コルゲート状に加工する中芯製造工程、
B)中芯のコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第一の糊剤塗布工程、
C)段頂に塗布された第一の糊剤を加熱して、その一部をゲル化させる第一の糊化工程、
D)裏ライナシートに中芯を連続的に貼り合わせるとともに、第一の糊剤を加熱してゲル化を促進し、接着を完全にして片面段ボールとする片面段ボール製造工程、
E)片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第二の糊剤塗布工程、
F)片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤を、加熱ロールからなるプレヒーターで加熱して、その一部をゲル化させる第二の糊化工程、
G)表ライナシートと片面段ボールとを連続的に貼り合わせるシングルウオール段ボール紙形成工程、および
H)シングルウオール段ボール紙の表ライナの側を連続的に熱盤に接触させ、第二の糊剤を加熱することにより、ゲル化を促進して接着を完全にするシングルウオール段ボール紙完成工程。
ダブルウオール段ボール紙は、上記の片面段ボール2枚と、表ライナシート1枚とを重ねて貼り合わせることによって製造される。この場合、ダブルウオール段ボール紙に要求される機械的特性を満たすため、第一の片面段ボールにはコルゲートの波が比較的大きい「Aフルート」と呼ばれるものを使用し、第二の片面段ボールにはコルゲートの波が比較的小さい「Bフルート」と呼ばれるものを使用することが一般的である。
上記のようにして製造された段ボール紙は、シングルウオールにせよダブルウオールにせよ、連続的に引き取られ、通常は適宜の長さに切断し、積み重ねて出荷するが、場合によってはインラインでさらに印刷、打ち抜きおよび製箱などの加工を受ける。
段ボール紙の製造に関する技術的課題は、ひとつは生産効率の向上であって、より高いラインスピードの実現が求められており、この要求は際限がない。今日では、もっとも多量に製造されるAフルートのシングルウオール製品は、最高400m/分という高速で、生産が行なわれている。いまひとつは製品の品質面の要求であり、反りの少ないことや、表面が美麗であることが求められる。とくに、「美粧段ボール」とよばれる、表ライナに印刷を施したり、ラミネートを施したりしたものは、表面の状態が良好に保たれていることが不可欠である。
上記のような高速生産を実現するためには、貼り合わせに先立つ用紙の予熱や、貼り合わせ後の熱盤による加熱を、強く行なわなければならない。ところが、現行の技術の主な問題点は、上記の工程D(片面段ボール製造工程)を経て得られた片面段ボールが工程E(第二の糊剤塗布工程)に向けられる間に、スタッキングコンベア上に貯留されているときに過乾燥の状態になったり、反りが生じたりすることと、最後の工程H(段ボール紙完成工程)において熱盤と表ライナとがこすれて、製品段ボール紙の表面にスリキズがつくということである。
発明者らは、多年にわたって段ボール紙の製造技術の改良に携わり、その間、ラインスピードの促進と製品段ボール紙の品質向上に関し、いくつかの技術を開発して、提案してきた。そのひとつは、中芯の段頂の部分に塗布したデンプンの水分散液(以下「生デンプン液」という)をゲル化して糊剤とするにあたり、熱源として、低圧のスチームを再加熱して高温の乾燥蒸気としたものを利用する技術(特許文献1、特許文献2)であり、いまひとつは、生デンプン液の塗布に先立って中芯にスチームを吹き付けて加湿および加熱する技術(特許文献3)である。ライナ用紙に対する加湿および加熱を行なう技術(特許文献4)も開示した。
これらの技術において、加湿を行なう装置は「モイスナー」と、また加熱(および若干の加湿)を行なう装置は「スチーマー」と呼ばれている。モイスナーは、製造過程にある段ボール紙の材料に常圧の、あまり高温でない水蒸気を作用させ、主として湿り気を与えることにより、中芯用紙をコルゲート状に加工することを容易にしたり、適用する糊剤の水分が急速かつ多量に中芯に吸収されることを防いだりする、という機能を有する。
このとき、中芯が乾燥していて水を吸収しやすい状態にあると、適用した糊剤である生デンプン液のうちで中芯に接した部分にあるものは、その水分だけが中芯用紙に吸収されてデンプンの周囲の水分が不足し、適正な糊ができなくなる。さりとて、デンプンの濃度が低い液を使用したのでは、中芯から離れた部分にある糊剤が、加熱されてゲル化しても、接着力が十分な糊にならない。モイスナーが中芯に与える湿り気は、このような問題を解消して、適切なデンプン濃度の糊剤を適用したとき、それが十分な接着力をもった糊に変わることを可能にする。
一方、スチーマーは、加熱された若干高温の水蒸気を作用させ、塗布した糊剤を加熱してゲル化させることを主たる目的とするものである。ゲル化に際して、単に熱だけ与えた場合には、中芯の段頂に塗布された糊剤の表面が急速に乾燥して被膜を形成し、接着力を発揮し得ないことがあるが、スチーマーによる加熱は、水蒸気による雰囲気の湿度の増大と、凝縮による糊剤表面の水分発生とを伴うから、そのような問題を原理的に回避することを可能にする。
しかし、モイスナーといいスチーマーといい、どちらも用紙の面に向かって水蒸気を吹き付けるものであるから、その水蒸気の温度および圧力を選択することによって、段ボール紙製造用紙に対して、温度の上昇および湿度の増大の一方または両方を、ある範囲内であるが、重点的にもたらすことができる。それゆえ、モイスナーおよびスチーマーは、それぞれ使用する対象に関して、意図した効果に従って名づけられる装置であることを理解すべきである。これらの補助的な装置を使用することにより、生産効率の向上が図れる。
前述のように、美粧段ボールの製造にあたっては、製品の表面が良好に保たれていることが必要であり、それを確実に実現するには、スリキズの原因となる熱盤との接触をなくすことが、抜本的な解決になる。その観点から、発明者らの一人は、材料の予熱、加熱および加湿を完全に行なうことにより、熱盤の使用を廃止した段ボール製造装置を発明し、これも提案した(特許文献5)。
特公昭59−15066 特公平3−65365 特公平4−74181 特公平6−11521 特願2005−36983
熱盤の使用を廃止することは、前記の工程Hが実施されず、片面段ボールと表ライナとを貼り合わせた後は、第二の糊剤のゲル化を促進する熱が、もはや与えられないことを意味する。したがって、片面段ボールと表ライナとの接着を良好に行なうには、両者を貼り合わせた時点で、第二の糊剤に対してその後のゲル化が進行するに十分な熱が与えられていることと、その後、ゲル化の進行に伴う接着が行なわれる間、未完成の段ボールを貼り合わせ状態でかなりの時間保持することとが必要である。このため、熱盤をもたない段ボール紙製造装置は、段ボール紙完成工程を実施する部分が、多数並んだロールにより駆動され、それらロールの組の間を対向して走る一組のキャンバスにより構成されるが、それはかなり長大なものにならざるを得ず、しかも生産速度をそれほど高くすることはできなかった。
本発明の一般的な目的は、シングルウオールおよびダブルウオール両方のタイプの段ボール紙の製造において、熱盤を用いることなく、したがって熱盤の使用に伴う問題を避けながら、高い生産速度と良好な製品品質とをあわせて享受できる、改良された段ボール紙製造方法と、その方法の実施に使用する製造装置とを提供することにある。本発明の特定的な目的のひとつは、厚物原紙を材料とするシングルウオール段ボール紙の製造において容易でない、生デンプン液のゲル化を効果的に行なって、良好な機械的特性をもったシングルウオール段ボール紙を、高いラインスピードで製造可能にする、改良された段ボール紙製造方法と、その方法の実施に使用する製造装置とを提供することにあり、いまひとつは、ダブルウオール段ボール紙に関しても困難である、生デンプン液のゲル化を効果的に行なって、良好な機械的特性をもったダブルウオール段ボール紙を、シングルウオールに見劣りしないラインスピードで製造可能にする、改良された段ボール紙製造方法と、その方法の実施に使用する製造装置とを提供することにある。
本発明のシングルウオール段ボール紙の製造方法は、図1および図2に好ましい態様の全体を示し、図3および図4に主要部を示す製造装置を使用して段ボール紙を製造する方法であって、下記の諸工程からなる。
・中芯用紙(21)を繰り出し、加熱ロールに接触させて予熱する中芯用紙供給工程、
・予熱された中芯用紙を連続的に成形し、コルゲート状の中芯(2)に加工する中芯製造工程、
・中芯(2)のコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第一の糊剤(8)塗布工程、
・裏ライナ用紙(3)を繰り出し、予熱する裏ライナ用紙供給工程、
・予熱され糊剤を塗布された中芯(2)と、予熱された裏ライナ用紙(3)とを連続的に貼り合わせて、ゲル化した第一の糊剤で片面段ボール(4)とする、片面段ボール製造工程、
・片面段ボール(4)のコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する、第二の糊剤(9)塗布工程、
・片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤(9)に過熱水蒸気を吹き当てて加熱し、半ばゲル化させる糊化工程、
・表ライナ用紙(1)を繰り出し、必要により予熱する表ライナ用紙供給工程、
・糊剤を塗布された片面段ボール(4)と表ライナ用紙(1)とを連続的に貼り合わせて、半ばゲル化した第二の糊剤により未完成のシングルウオール段ボール(5)とする段ボール紙形成工程、ならびに
・未完成のシングルウオール段ボール紙を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に半ばゲル化した第二の糊剤を中芯(2)および表ライナに浸透させる糊剤浸透工程、
・表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で、浸透した第二の糊材を十分にゲル化させるとともに乾燥させて、完全な接着をはかる最終加熱工程、ならびに
・接着により完成したシングルウオール段ボール紙(5C)を冷却して引き取る段ボール紙完成工程。
本発明に従う段ボール紙の製造には熱盤を使用しないから、熱盤の使用に伴う諸問題が原理的に解消する。すなわち、表ライナにスリキズが生じるおそれが完全になくなり、任意の印刷やエンボスなどの表面加工を施した表ライナの使用が可能になり、さらには、表ライナにラミネートを施したものも使用可能になる。このことは、とくに美粧段ボールの製造にとって好都合である。熱盤との接触は、必然的に表ライナの収縮を引き起こし、結果として製品段ボールの反りを招くが、本発明を実施すれば、その心配がなくなる。
熱盤に代わる加熱手段として、本発明では最終加熱工程において、未完成の段ボールに対して、過熱水蒸気を表ライナの側から吹き当てる。この過熱水蒸気は、未完成の段ボールの中芯と表ライナとの間にある第二の糊剤をゲル化させて接着作用を確実なものとするとともに、一気に乾燥まで実現するから、後続する段ボール紙完成工程において冷却することにより、ただちに、反りのない完成した段ボール紙が得られる。熱盤との接触は、それによる加熱という目的を達成するために、どうしてもラインスピードに制約が生じるが、熱盤を用いなければ、その制約はない。このようにして、段ボール紙の生産速度が格段に向上し、ラインスピードにして、シングルウオール段ボールにおいては400m/分またはそれ以上、ダブルウオール段ボールにおいても300〜350m/分が実現できる。
従来の熱盤による加熱を行なうと、製品段ボールの含有水分量は、とくに対策をとらない場合には、4〜5%という低いレベルに低下してしまう。この程度の水分量であると、段ボールはパサパサした紙粉の多いものとなって、取扱上好ましくない。JISでは適切な水分量を7〜8%と定めており、このレベルを達成するために、実際の操業では、生デンプン糊の塗布量を多くして水分を与えるという対策をとっているが、これが余分な接着剤の使用という不利益につながることはいうまでもない。本発明は、この不利益をも解消する。
上記のシングルウオール段ボール紙製造方法を実施するための、本発明の段ボール紙を製造する装置は、図1および図2に示すように、下記の構成部分から成る。
・中芯用紙を繰り出す手段(A2)と、繰り出された中芯用紙を予熱するための中芯用紙予熱ロール(B2)
・予熱された中芯用紙を連続的に成形してコルゲート状の中芯を製造するための、一対の歯形ロール(C)
・中芯のコルゲートの段頂に糊となる生デンプン液を塗布するための、第一の糊剤供給手段(D1)
・裏ライナ用紙を繰り出す手段(A3)と、繰り出された裏ライナ用紙を予熱するための裏ライナ用紙予熱ロール(B3)
・予熱された裏ライナ用紙と糊剤を塗布された中芯とを連続的に貼り合わせて、片面段ボール(4)とするための圧着ロール(E)
・片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための第二の糊剤供給手段(D2)
・片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて加熱し、半ばゲル化させるための第二の糊剤加熱手段(L1)
・表ライナ用紙を繰り出す手段(A1)と、繰り出された表ライナ用紙を予熱するための表ライナ用紙予熱ロール(B1)
・片面段ボールと表ライナ用紙とを連続的に貼り合わせて未完成のシングルウオール段ボール紙とする、圧着ロールの組(I)
・未完成のシングルウオール段ボール紙(5)を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に半ばゲル化した第二の糊剤を中芯および表ライナに浸透させるための、多数のロールの組とその間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるキュアリングゾーン(X)
・未完成のシングルウオール段ボール紙(5)の表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で浸透した第二の糊材を十分にゲル化させて完全な接着をはかるための、走行する未完成の段ボール紙の下方に設けた多数のノズル(N)をそなえた過熱水蒸気噴出管(P)を配置したヒーティングゾーン(Y)、ならびに
・完成したシングルウオール段ボール紙(5C)を冷却して引き取るための、多数のロールの組と、その間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるクーリングゾーン(Z)。
本発明の段ボール製造技術を特徴付けるのは、未完成の段ボール紙を形成した後の工程ないし構成部分、すなわち製造方法においては糊剤浸透工程(装置においてはそれに対応するキュアリングゾーン)、最終加熱工程(それに対応するヒーティングゾーン)および冷却工程(それに対応するクーリングゾーン)である。最終加熱工程において、未完成の段ボール紙の表ライナに吹き付ける過熱水蒸気は、常圧で発生させた100℃の水蒸気を加熱して、温度を高めたものであって、吹き当てられた対象物に対し、過熱水蒸気のもつ顕熱および潜熱(凝縮熱)の両方が加熱のエネルギーとして役立つ。本発明の最終加熱工程に使用する過熱水蒸気の温度は、120〜150℃が適切である。過熱水蒸気の発生装置としては、近年、電磁誘導加熱を利用した、小型で昇温速度が速く、温度制御が正確にできる装置が市販されるようになったので、それを使用すればよい。
実際の装置は、図3および図4に示すように、多数のノズル(N)を備えた過熱水蒸気の噴出管(P)を配列し、走行する未完成のシングルウオール段ボール紙(5)に対して幅方向に均一な温度の過熱水蒸気を噴出できるように、管の中央から供給を行なうようにしたものを、所要の段数設ける。図示した例では、1個の過熱水蒸気発生装置(Q)で発生した過熱水蒸気を、それぞれの電磁弁を経て3本の供給管に供給し、その先にある噴出管のノズルから噴出させる。このようなユニットを、通常はたとえば3〜5ユニット配置して、必要に応じて、全部または一部のユニットを、また、全部または一部の噴出管を使用する。
上記したユニットを使用する必要の程度を決定するのは、ひとつは製造しようとする段ボールの種類であり、いまひとつは装置の運転速度である。一例を挙げれば、Bフルートのシングルウオールの段ボールを製造するには、3本の噴出管のうち1本を使用すれば足りることが多く、Aフルートのシングルウオールであれば2本が適当であり、AフルートまたはBフルートのダブルウオールには3本全部をあてるのがよい。ただし、3本全部は、製造装置の運転を高速(ラインスピード200m/分を超過)で行なう場合のことであって、ダブルウオールであっても、中速(150〜180m/分)ないし低速(150m/分未満)の場合は、それぞれ噴出管2本または1本で足りる。使用するユニット数は、製造装置の運転速度に応じて増す。高速なら5ユニット、中速なら3〜4ユニット、低速では2〜3ユニットが適当である。
本発明に従う段ボール紙の製造工程を、好ましい態様について、図面を参照して、以下に説明する。中芯用紙は、図1に示すように、繰出し手段(A2)から繰り出され、内部に熱媒体を通すなどの方法で所定の温度にされている中芯用紙予熱ロール(B2)を回って予熱され、所定の表面温度になる。つぎに、一対の歯形ロール(C)に噛み込まれて、コルゲート形状を与えられる。形成された中芯(2)は、歯形ロールの上にある間に、段山の一方の頂に、第一の糊剤供給手段(D1)により糊剤を適用される。
裏ライナ用紙は繰出し手段(A3)から繰り出されて、裏ライナ用紙予熱ロール(B3)に接し、これも所定の表面温度になった後、上記の糊剤を適用された中芯(2)に対して、大きい圧着ロール(E)により圧着される。このようにして形成された片面段ボール(4)は、これを挟んで引き取り、走行させる一対の片面段ボール紙コンベア(F)により上方に引き取られる。この間、中芯と裏ライナとを接着している糊は、用紙が保有する熱によって、その水分のかなりな部分が除去される。
片面段ボール紙コンベア(F)から吐出された片面段ボール(4)は、第二の糊剤供給手段(D2)によって、段山の他の頂に糊剤を適用され、つづいて片面段ボール加熱加湿用スチーマー(L1)により熱と水分とを与えられて、糊剤が一部ゲル化する。第二の糊剤供給手段(D2)の前に設けたダンサーロール(M)は、通常はスタッキングコンベア上に貯留されている片面段ボールと、それに貼り合わせる表ライナ用紙(1)との走行速度の同期を図るために必要な、緩衝作用をする。
他方、表ライナ用紙繰出し手段(A1)から繰り出された表ライナ用紙(1)は、片面段ボール(4)と、キュアリングゾーン(X)の入り口で貼り合わされる。表ライナ用紙としては、所望に応じて、すでにオフラインで絵柄印刷やエンボス加工を施されたものを使用するか、または、図示してない装置により、印刷や加工を施したものを使用することができる。キュアリングゾーン(X)は、多数の小さい圧着ロールの組(I)と、駆動ロールにより駆動され多数の細い圧着ロールの組の間を走行する一組のキャンバス(K)とからなり、貼り合わせにより得られた未完成の段ボール紙(5)を、上記キャンバスの間に挟んで、貼り合わせ状態に保持したまま走行させる。走行の間に、半ばゲル化していた第二の糊剤が、中芯(2)および表ライナに浸透する。
続くヒーティングゾーン(Y)において、最終加熱工程である、前述した過熱水蒸気の吹き当てを、表ライナの側に対して行なう。そこで、過熱水蒸気のもつ顕熱および潜熱により、中芯(2)および表ライナに浸透していた第二の糊剤が十分にゲル化して接着剤としてはたらくだけでなく、さらに乾燥が行なわれ、段ボール紙が完成する。ヒーティングゾーンを出た製品段ボール紙は、温度が高いので、最後にクーリングゾーン(Z)において、キュアリングゾーン(X)と同様に、多数の細い圧着ロールの組(I)の間を走行する一組のキャンバス(K)に挟んで走行させ、段ボール紙の温度を下げる。ヒーティングゾーンでは、熱だけでなく水分も与えられるが、この水分はほとんど蒸発し去るから、適度の水分含有量の製品が得られる。クーリングゾーンの走行中は反りがない状態に保持される結果、製品段ボール紙には反りがない。この点は、単に熱だけ与える熱盤では反りが生じるのと異なる。
この段ボール紙製造装置には、形成された両面段ボール紙を引き取る手段(J)の先に、所望であれば、両面段ボール紙を定尺に切断するカッターや、切断された両面段ボール紙を積み重ねるスタッカー(ともに図示してない)を備えるとよい。同一の段ボール箱を大量に製造するような場合は、前述のように、製造された両面段ボール紙をインラインで、さらに所定の寸法・形状のブランクに打ち抜く設備を設けてもよい。
上述したシングルウオール段ボールを製造する技術は、それに対して必要な改変を加えることにより、ダブルウオール段ボールを製造する方法および装置に対して、適用可能である。そのようにして与えられる本発明のダブルウオール段ボールを製造する方法は、下記の諸工程からなる:
・第一の片面段ボール(6A)を繰り出し、コルゲート状の中芯の側を加熱ロールに接触させて予熱する第一の片面段ボール供給工程
・予熱された第一の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第一の糊剤(8)塗布工程、
・第一の片面段ボールの段頂に塗布された第一の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させる糊化工程、
・第二の片面段ボール(6B)を繰り出し、ライナの側を加熱ロールに接触させて予熱する第二の片面段ボール供給工程、
・予熱された第二の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第二の糊剤(9)塗布工程、
・第二の片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させる糊化工程
・表ライナ用紙(1)を繰り出し、予熱する表ライナ用紙供給工程、
・第一の片面段ボール(6A)、第二の片面段ボール(6B)および表ライナをこの順に連続的に重ね、半ばゲル化した第一および第二の糊剤により未完成のダブルウオールの段ボール(7)とするダブルウオール段ボール紙形成工程、
・未完成のダブルウオール段ボール紙を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に、半ばゲル化した第一の糊剤を、第二の片面段ボールのライナであった中ライナに浸透させるとともに、半ばゲル化した第二の糊剤を、表ライナに浸透させる糊剤浸透工程、
・表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で、浸透した第一および第二の糊剤を十分にゲル化させるとともに乾燥させて、完全な接着をはかる最終加熱工程、ならびに
・接着により完成したダブルウオール段ボール紙(7C)を冷却して引き取るダブルウオール段ボール紙完成工程。
上述したダブルウオール段ボール紙を製造する方法の実施に使用する本発明の装置は、下記の構成部分からなる:
・第一の片面段ボール(6A)を繰り出す手段と、繰り出された第一の片面段ボールを予熱するための第一の片面段ボール予熱ロール(B4)、
・予熱された第一の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための、第一の糊剤供給手段(D1)、
・第一の片面段ボールの段頂に塗布された第一の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させるための第一のスチーマー(L2)、
・第二の片面段ボール(6B)を繰り出す手段と、繰り出された第二の片面段ボールを予熱するための第二の片面段ボール予熱ロール(B5)、
・予熱された第二の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための、第二の糊剤供給手段(D2)、
・第二の片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させるための第二のスチーマー(L3)、
・表ライナ用紙(1)を繰出す手段と、繰出された表ライナ用紙を予熱するための、表ライナ用紙予熱ロール(B1)、
・第一の片面段ボール(6A)、第二の片面段ボール(6B)および表ライナ用紙(1)をこの順に連続的に重ねて貼り合わせ、未完成のダブルウオール段ボール(7)とする圧着ロールの組(I)、
・未完成のダブルウオール段ボール紙(7)を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に、半ばゲル化した第一の糊剤を第二の片面段ボールのライナであった中ライナに浸透させるとともに、半ばゲル化した第二の糊剤を表ライナに浸透させるための、多数のロールの組とその間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるキュアリングゾーン(X)
・未完成のダブルウオール段ボール紙(7)の表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で浸透した第一および第二の糊剤を十分にゲル化させて完全な接着をはかるための、走行する未完成のダブルウオール段ボール紙の下方に設けた、多数のノズル(N)をそなえた過熱水蒸気噴出管(P)を配置したヒーティングゾーン(Y)、ならびに
・完成したダブルウオール段ボール紙(7C)を冷却して引き取るための、多数のロールの組とその間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるクーリングゾーン(Z)。
前述のように、本発明の段ボール紙製造技術は、厚物原紙を材料とするシングルウオールダンボール紙の製造、およびダブルウオール段ボール紙の製造において、とくにその意義を発揮する。後者の、ダブルウオール段ボール紙を製造する場合の製造工程を、以下に説明すれば、図5に示すように、まず、あらかじめ製造し、コイルに巻いておいたAフルートをもつ第一の片面段ボール(6A、以下「AF片面段ボール」)とBフルートをもつ第二の片面段ボール(6B、以下「BF片面段ボール」)とを、サクションブレーキを用いて緊張させながら繰り出す。同時に表ライナ用紙(1)も繰り出し、これら3種の素材をそれぞれの予熱ロール(B4,B5,B1)で予熱する。この予熱により、AF片面段ボールとBF片面段ボールとは、ともにその温度が約80℃に、また表ライナ用シートは約70℃に昇温される。
予熱されたAF片面段ボール(6A)とBF片面段ボール(6B)とは、つぎに、グルーマシンすなわち第一の糊剤供給手段(D1)および第二の糊剤供給手段(D2)により、生デンプン液をコルゲートの段頂に塗布され、さらに、この糊剤を塗布された側から、スチーマ(L2,L3)により過熱水蒸気を吹き当てられ、加熱および加湿される。吹き当てる過熱水蒸気の温度は、110℃内外が適切である。この処理により、AF片面段ボールとBF片面段ボールとの温度は、生デンプン液の付着によりいったんは下がっていたが、段頂側で90〜100℃、ライナ側で60〜70℃に回復する。一方、表ライナ用シートはさらに加熱ロールを経由し、その温度を約90℃に高めた状態で、上記2枚の片面段ボールと、圧着ロールの組により重ね合わされる。
重ね合わされたAF片面段ボール、BF片面段ボールおよび表ライナ用シートがキュアリングゾーン(X)を通過する間に、半ばゲル化した第一の糊剤である生デンプン液は、AF片面段ボールのコルゲート段頂とBF片面段ボールとに浸透し、同様に、第二の糊剤である生デンプン液はBF片面段ボールのコルゲート段頂と表ライナ用シートとに浸透し、そこでゲル化が進行する。前工程の過熱水蒸気の吹き当てから、当工程のキュアリングが終了するまでの間に、生デンプン液の浸透とゲル化とを十分に行なわせるために、また高いラインスピードを可能にするために、できるだけ長い走行距離を確保することが好ましい。とくに、過熱水蒸気を吹き当ててから重ね合わせまでは、段ボール紙製造装置を設置する環境が許容するならば、従来の装置より長い距離、できれば2〜3倍程度を走行させて、第二の糊剤がゲル化するに十分な時間を与えることが望まれる。
未完成のダブルウオール段ボール紙(7)は、つぎにヒーティングゾーン(Y)において、表ライナの側から、前述の過熱水蒸気の吹き当てを受ける。これにより、前のキュアリングゾーンにおいて、ゲル化は進行するものの、温度が若干低下した未完成ダブルウオール段ボール紙(7)に熱が与えられ、ゲル化が促進される。その一方で、与えられた熱により、乾燥も進行する。ゲル化の促進および実質的な完了と、乾燥の進行により、ダブルウオール段ボール紙(7C)が完成する。ヒーティングゾーンを出た製品ダブルウオール段ボール紙は、温度が高いので、最後にクーリングゾーン(Z)において冷却され、引き取られる。ヒーティングゾーンでは、熱だけでなく水分も与えられるが、この水分はほとんど蒸発し去るから、適度の水分含有量の製品が得られ、クーリングゾーンの走行中に反りがない状態に保持される結果、製品には反りがない。この点は、単に熱だけ与える熱盤では反りが生じるのと異なり、本発明によってのみ得られる利益である。
従来の熱盤を使用したダブルウオール段ボール紙製造装置における、3枚の材料を重ね合わせた後、装置を進行してゆく未完成段ボール紙および完成段ボール紙が、図6の上段にみる装置の「a」「b」「c」の各点においてどのような温度にあるかを、非接触型の温度計による測定値に、段ボール紙の材料がもつ熱伝導性能に関して発明者らが得ているデータに基づく推測を加味して示せば、図6の下段にみるとおりである。一方、本発明に従う、熱盤を省略して過熱水蒸気を利用するダブルウオール段ボール紙製造装置の、上記の「a」「b」「c」に距離的に対応する各点に、キュアリングゾーンからヒーティングゾーンに移行する「a’」点を加えた諸点における、同様な温度の経過は、図7に示すとおりである。
図6および図7に示した温度の推移に関するデータを、対比しやすいようにしたものが、図8のグラフである。このグラフには、比較のため、つぎの5種のデータを掲げてある。1)シングルウオール段ボール(AF)の製造を、従来の熱盤を備えるだけの装置で実施した場合の、コルゲートの段頂と表ライナとの間の糊剤の温度
2)上記1)に、発明者が提案したスチーマーを追加した場合の上記位置の糊剤の温度
3)ダブルウオール(AF+BF)段ボールの製造を、従来の熱盤を備えるだけの装置で実施した場合の、AFのコルゲート段頂と中ライナ(BFのライナ)との間の糊剤の温度
4)上記3)に、発明者が提案したスチーマーを追加した場合の上記位置の糊剤の温度
5)ダブルウオール(AF+BF)段ボールの製造を、本発明に従って、熱盤の使用を廃止して過熱水蒸気の吹き当てにより実施した場合
図8のグラフにおいて斜線の部分をもって示すように、生デンプン液のゲル化が起こる温度は、おおよそ58〜63℃の範囲である。この温度に到達し、または超えたとしても、ゲル化の進行は、当然に、温度が高い方が速く、低い方が遅い。そこで、段ボール紙の製造を能率的に行なうには、コルゲート段頂に塗布した生デンプン液がなるべく速やかに上記ゲル化温度域に達することと、さらに、なるべく速やかにより高い温度に到達するようにはかる必要がある。しかしながら、これには、前記した生デンプン液表面だけの急激な加熱に起因する乾燥は、せっかくゲル化した糊剤の表面に被膜を生じさせて接着の障害となる、という問題に加えて、液が浸透する速度および程度との関連において、つぎのような制約がある。
すなわち、中芯(コルゲート材)が吸水性の高いものであると、塗布した生デンプン液中の水分だけが紙に吸収されてしまい、糊剤としては水分が不足して、糊化が適切に行なわれず、所望の接着力が得られない(未糊化接着)。他方、吸水性が低いものであると、生デンプン液がなかなか浸透しないから、ゲル化が先に進行して表面だけに糊剤がある状態で接着が行なわれる(表面接着)。後者の接着は、ダブルウオール段ボールの強度向上を企ててAFの中芯に「強化中芯」とよばれる、サイジングの度合いが高い紙を選択した場合に生じやすい。これが生じると、一見完全に接着したかのように見える段ボール紙が、仕上がりから数時間経過した後にバリバリと音を立てて剥がれる、というトラブルが、しばしば経験される。生デンプン液の適切な浸透が行なわれ、それがゲル化したときはじめて、所望の接着(浸透接着)が達成されるのである。
図8のグラフにおいて、本発明に従ってダブルウオール段ボールを製造した場合は、「a」点か「a’」点までのキュアリングゾーンでは糊剤の温度上昇が緩やかであって、この間に生デンプン液の浸透が進み、ついで「a’」点から「b」点に至るヒーティングゾーンにおいては、過熱水蒸気の吹き当てにより温度上昇が速やかに起こることがわかる。本発明によれば、このヒーティングゾーンにおいてゲル化が速やかに進行して、完全な接着が得られるのである。
本発明の段ボール紙製造装置には、シングルウオールであれダブルウオールであれ、形成された段ボール紙を引き取る手段の先に、所望であれば、それを定尺に切断するカッターや、切断された段ボール紙を積み重ねるスタッカー(ともに図示してない)を備えるとよい。同一の段ボール箱を大量に製造するような場合は、前述のように、製造された段ボール紙をインラインで、さらに所定の寸法・形状のブランクに打ち抜く設備を設けることができる。
本発明のシングルウオール段ボール紙製造装置の好ましい態様において、製造方法の前半から中程の工程を実施する部分を示した側面図。 図1の装置と一体であって、製造方法の後半の工程を実施する部分を示した側面図。 図2の装置の主要部を示す平面図。 図2の装置の主要部を示す、図3と同じ部分の、一部を切り欠いて断面を示した側面図。 本発明のダブルウオール段ボール紙の製造装置の一例を示す、図1および2に対応する側面図。 従来の熱盤を使用したダブルウオール段ボール紙製造装置の後半部分における、各点の温度の推移を示す図。 本発明により熱盤を廃止したダブルウオール段ボール紙製造装置の後半部分における、各点の温度の推移を示す、図6に対応する図。 図6および図7の各点における温度を一覧可能にしたグラフ。
符号の説明
1 表ライナ用紙
2 中芯 21 中芯用紙
3 裏ライナ用紙
4 片面段ボール
5 未完成の段ボール紙(シングルウオール)
5C 完成した段ボール紙(シングルウオール)
6A 第一の片面段ボール
6B 第二の片面段ボール
7 未完成の段ボール紙(ダブルウオール)
7C 完成した段ボール紙(ダブルウオール)
8 第一の糊剤
9 第二の糊剤
A1 表ライナ用紙繰出し手段
A2 中芯用紙繰出し手段
A3 裏ライナ用紙繰出し手段
B1 表ライナ用紙予熱ロール
B2 中芯用紙予熱ロール
B3 裏ライナ用紙予熱ロール
B4 第一の片面段ボール予熱ロール
B5 第二の片面段ボール予熱ロール
C 歯形ロールの対
D1 第一の糊剤供給手段
D2 第二の糊剤供給手段
E 大きい圧着ロールの組
F 片面段ボール紙コンベア
I 小さい圧着ロールの組
J 両面段ボール紙引き取り手段
K キャンバス
L1 第二の糊剤の加熱手段(片面段ボール加熱加湿用スチーマー)
L2 第一のスチーマー
L3 第二のスチーマー
M ダンサーロール
N ノズル
P 過熱水蒸気噴出管
Q 過熱水蒸気発生装置
X キュアリングゾーン
Y ヒーティングゾーン
Z クーリングゾーン

Claims (4)

  1. シングルウオールの段ボール紙を製造する方法であって、下記の諸工程からなる方法:
    ・中芯用紙(21)を繰り出し、加熱ロールに接触させて予熱する中芯用紙供給工程、
    ・予熱された中芯用紙を連続的に成形し、コルゲート状の中芯(2)に加工する中芯製造工程、
    ・中芯(2)のコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第一の糊剤(8)塗布工程、
    ・裏ライナ用紙(3)を繰り出し、予熱する裏ライナ用紙供給工程、
    ・予熱され糊剤を塗布された中芯(2)と、予熱された裏ライナ用紙(3)とを連続的に貼り合わせて、ゲル化した第一の糊剤で片面段ボール(4)とする片面段ボール製造工程、
    ・片面段ボール(4)のコルゲートの段頂に、生デンプン液を塗布する第二の糊剤(9)塗布工程、
    ・片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて加熱し、半ばゲル化させる糊化工程、
    ・表ライナ用紙(1)を繰り出し、必要により予熱する表ライナ用紙供給工程、
    ・第二の糊剤を塗布された片面段ボール(4)と、表ライナ用紙(1)とを連続的に貼り合わせて、半ばゲル化した第二の糊剤により未完成のシングルウオール段ボール(5)とする段ボール紙形成工程、
    ・未完成のシングルウオール段ボール紙を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に半ばゲル化した第二の糊剤を中芯(2)および表ライナに浸透させる糊剤浸透工程、
    ・表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で、浸透した第二の糊材を十分にゲル化させるとともに乾燥させて、完全な接着をはかる最終加熱工程、ならびに
    ・接着により完成したシングルウオール段ボール紙(5C)を冷却して引き取る段ボール紙完成工程。
  2. シングルウオールの段ボール紙を製造する装置であって、下記の構成部分からなる装置:
    ・中芯用紙を繰り出す手段(A2)と、繰り出された中芯用紙を予熱するための中芯用紙予熱ロール(B2)、
    ・予熱された中芯用紙を連続的に成形してコルゲート状の中芯を製造するための、一対の歯形ロール(C)、
    ・中芯のコルゲートの段頂に糊となる生デンプン液を塗布するための、第一の糊剤供給手段(D1)、
    ・裏ライナ用紙を繰り出す手段(A3)と、繰り出された裏ライナ用紙を予熱するための裏ライナ用紙予熱ロール(B3)、
    ・予熱された裏ライナ用紙と第一の糊剤を塗布された中芯とを連続的に貼り合わせて、片面段ボール(4)とするための圧着ロール(E)、
    ・片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための第二の糊剤供給手段(D2)、
    ・片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて加熱し、半ばゲル化させるための第二の糊材の加熱手段(L1)、
    ・表ライナ用紙を繰り出す手段(A1)と、繰り出された表ライナ用紙を予熱するための表ライナ用紙予熱ロール(B1)、
    ・片面段ボールと表ライナ用紙とを連続的に貼り合わせて未完成のシングルウオール段ボール紙とする、小さい圧着ロールの組(I)、
    ・未完成のシングルウオール段ボール紙(5)を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に、半ばゲル化した第二の糊材を中芯および表ライナに浸透させるための、多数のロールの組と、その間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるキュアリングゾーン(X)、
    ・未完成のシングルウオール段ボール紙(5)の表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で浸透した第二の糊材を十分にゲル化させて完全な接着をはかるための、走行する未完成のシングルウオール段ボール紙の下方に設けた、多数のノズル(N)をそなえた過熱水蒸気噴出管(P)を配置したヒーティングゾーン(Y)、ならびに
    ・完成したシングルウオール段ボール紙(5C)を冷却して引き取るための、多数のロールの組と、その間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるクーリングゾーン(Z)。
  3. ダブルウオールの段ボール紙を製造する方法であって、下記の諸工程からなる方法:
    ・第一の片面段ボール(6A)を繰り出し、コルゲート状の中芯の側を加熱ロールに接触させて予熱する第一の片面段ボール供給工程、
    ・予熱された第一の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第一の糊剤(8)塗布工程、
    ・第一の片面段ボールの段頂に塗布された第一の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させる糊化工程、
    ・第二の片面段ボール(6B)を繰り出し、ライナの側を加熱ロールに接触させて予熱する第二の片面段ボール供給工程、
    ・予熱された第二の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布する第二の糊剤(9)塗布工程、
    ・第二の片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させる糊化工程、
    ・表ライナ用紙(1)を繰り出し、予熱する表ライナ用紙供給工程、
    ・第一の片面段ボール(6A)、第二の片面段ボール(6B)および表ライナ用紙(1)をこの順に連続的に重ね、半ばゲル化した第一および第二の糊剤により未完成のダブルウオールの段ボール紙(7)とするダブルウオール段ボール紙形成工程、
    ・未完成のダブルウオール段ボール紙を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に、半ばゲル化した第一の糊剤を、第二の片面段ボール(6B)のライナであった中ライナに浸透させるとともに、半ばゲル化した第二の糊剤を、表ライナに浸透させる糊剤浸透工程、
    ・表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で、浸透した第一および第二の糊剤を十分にゲル化させるとともに乾燥させて、完全な接着をはかる最終加熱工程、ならびに
    ・接着により完成したダブルウオール段ボール紙(7C)を冷却して引き取るダブルウオール段ボール紙完成工程。
  4. ダブルウオールの段ボール紙を製造する装置であって、下記の構成部分からなる装置:
    ・第一の片面段ボール(6A)を繰り出す手段と、繰り出された第一の片面段ボールを予熱するための第一の片面段ボール予熱ロール(B4)、
    ・予熱された第一の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための、第一の糊剤供給手段(D1)、
    ・第一の片面段ボールの段頂に塗布された第一の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させるための第一のスチーマー(L2)、
    ・第二の片面段ボール(6B)を繰り出す手段と、繰り出された第二の片面段ボールを予熱するための第二の片面段ボール予熱ロール(B5)、
    ・予熱された第二の片面段ボールのコルゲートの段頂に生デンプン液を塗布するための、第二の糊剤供給手段(D2)、
    ・第二の片面段ボールの段頂に塗布された第二の糊剤に過熱水蒸気を吹き当てて、半ばゲル化させるための第二のスチーマー(L3)、
    ・表ライナ用紙(1)を繰出す手段と、繰出された表ライナ用紙を予熱するための、表ライナ用紙予熱ロール(B1)、
    ・第一の片面段ボール(6A)、第二の片面段ボール(6B)および表ライナ用紙(1)をこの順に連続的に重ねて貼り合わせ、未完成のダブルウオール段ボール(7)とする大きい圧着ロールの組(E)、
    ・未完成のダブルウオール段ボール紙(7)を貼り合わせ状態に保持したまま走行させ、その間に、半ばゲル化した第一の糊剤を第二の片面段ボールのライナであった中ライナに浸透させるとともに、半ばゲル化した第二の糊剤を表ライナに浸透させるための、多数のロールの組とその間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるキュアリングゾーン(X)
    ・未完成のダブルウオール段ボール紙(7)の表ライナの側に過熱水蒸気を吹き当て、その熱で浸透した第一および第二の糊材を十分にゲル化させて完全な接着をはかるための、走行する未完成のダブルウオール段ボール紙の下方に設けた、多数のノズル(N)をそなえた過熱水蒸気噴出管(P)を配置したヒーティングゾーン(Y)、ならびに
    ・完成した段ボール紙を冷却して引き取るための、多数のロールの組とその間にあって対向して走る2枚のキャンバスからなるクーリングゾーン(Z)。

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