JP2007026883A - 色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスの製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 3次元曲面形状を有し、かつ透光性が要求される車載用ガラスに、色素増感太陽電池の機能が付与された車載用ガラスを容易に製造する。
【解決手段】 色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法であって、電着可能な樹脂と酸化チタンを含む水分散液を用いた電着法により、3次元曲面形状を有するガラス基板の上に、好ましくはパターニングされた酸化チタン膜を形成する工程と、酸化チタン膜を光電変換層として用いて色素増感太陽電池を作製する工程とを備えることを特徴としている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、自動車等に用いられるガラスルーフ、リアウィンドウ、ドアガラスなどの車載用ガラスであって、色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法に関するものである。
近年、涸渇が懸念されている石油などの化石燃料に変わるエネルギーに関する研究が盛んに行われており、中でも無尽蔵な太陽エネルギーを利用する太陽電池が注目されている。太陽電池には、シリコン系、化合物系、有機系、色素増感太陽電池(DSC)などが知られている。シリコン系太陽電池は、真空装置を用いて製造する必要があり、製造コストが高くなるという問題がある。また、化合物系太陽電池は、原料にCd、SeやAsなどの人体に極めて有害な物質を使用しており、パネルの破損時や廃棄時の人体への影響及び環境汚染が問題視されている。有機系太陽電池は、シリコン系、化合物系の無機材料を有機材料に置き換えるものであり、多種の方法で研究されているが、現状では研究室レベルで5%程度の変換効率に留まっている。
色素増感太陽電池(DSC)は、ローザンヌ・スイス連邦工科大学(EPFL)のGratzel教授が考察し、1991年Nature誌に発表された。DSCは、透明導電膜の上に多孔質酸化チタン膜を形成し、その表面にRu金属錯体などの増感色素を吸着させ、Ptなどの触媒層を形成した対向電極との間にヨウ素イオンの電解液を封入することにより、可視光で発電する太陽電池であり、光電変換効率は約10%程度である。材料としては、酸化チタン、色素、電解液、透明導電膜付きガラスなどで構成することができるので、シリコン系太陽電池に比べ、容易に、かつ安価に製造することができる。
一方、自動車等に用いられるガラスルーフ、リアウィンドウ、ドアガラスなどは、走行中などにおいて太陽光を直接受けており、これらのガラスに太陽電池の機能を付与することができれば、太陽エネルギーを有効に利用することができる。
しかしながら、これらの車載用ガラスは、デザインを重視した意匠性を得るため、また走行性能の観点から優れている空力特性を得るために、複雑な3次元曲面形状を有している。色素増感太陽電池は、一般にガラス基板を用いて作製されるが、3次元の曲面形状を有するガラス基板を用いて色素増感太陽電池を作製することは従来の製造方法では困難であった。
また、色素増感太陽電池から所望の電圧及び電流値を確保するためには、色素増感太陽電池に単セルを形成し、各セルを直列に接続して電圧値を上げたり、各セルを並列に接続し電流値を確保したりする必要がある。このため、単セルにパターニングすることが必要となる。
しかしながら、3次元の曲面形状を有する基板の上に、ドクターブレード法やバーコーター法などで酸化チタンの膜を形成することはできない。また、ディップ法、スプレー法などにより、3次元の曲面形状の基板の上に膜を形成する方法が考えられるが、パターンを形成するためには、マスクを形成したり貼り付けたりする必要があり、精度良く位置合わせすることが困難である。
3次元の曲面形状を有する色素増感太陽電池を製造する方法として、フレキシブルフィルムを基板として用いる方法が提案されている(特許文献1〜3など)。しかしながら、フレキシブルフィルムの上に酸化チタン膜を形成した場合、フレキシブルフィルムを酸化チタン膜側に曲げると、酸化チタン膜の粒子同士が衝突して、膜の破壊が生じるなどの問題がある。
また、乗り物や携帯電話などに太陽電池の機能を付与することが提案されている(特許文献4及び5など)。しかしながら、3次元の曲面形状を有する色素増感太陽電池を具体的にどのように製造するかについては開示されていない。
車載用ガラスは、3次元曲面形状を有し、かつ透光性が要求されるものであるので、透光性を有する酸化チタン膜を3次元曲面形状に沿って形成する必要があるが、従来よりこのような酸化チタン膜を形成する方法については提案されていない。
特開2004−222225号公報 特開2002−93476号公報 特開平11−288745号公報 特開2002−93472号公報 特開2002−83635号公報
本発明の目的は、3次元曲面形状を有し、かつ透光性が要求される車載用ガラスに、色素増感太陽電池の機能が付与された車載用ガラスを製造する方法を提供することにある。
本発明は、色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法であり、電着可能な樹脂と酸化チタンを含む水分散液を用いた電着法により、3次元曲面形状を有するガラス基板の上に酸化チタン膜を形成する工程と、酸化チタン膜を光電変換層として用いて色素増感太陽電池を作製する工程とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、3次元曲面形状を有するガラス基板の上に酸化チタン膜を形成することができ、この酸化チタン膜を用いて色素増感太陽電池を作製することができる。従って、3次元曲面形状を有する車載用ガラスに色素増感太陽電池の機能を付与することができる。
本発明の好ましい態様の製造方法は、複数のセルを接続して構成された色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法であり、複数のセルに対応するようにパターニングされた第1の透明導電膜を有する第1のガラス基板と、複数のセルに対応するようにパターニングされた第2の透明導電膜及びその上に設けられる触媒層を有する第2のガラス基板とを準備する工程と、第1の透明導電膜と触媒層とが対向するように第1のガラス基板と第2のガラス基板とを重ね合わせ、この状態で第1のガラス基板と第2のガラス基板を所定の3次元曲面形状となるように同時に曲げ加工する工程と、曲げ加工後、重なり状態の第1のガラス基板と第2のガラス基板とを離して取り外す工程と、100nm以下の粒径で分散した電着可能な樹脂と、100nm以下の粒径の酸化チタンとを含む水分散液を用いた電着法により、第1のガラス基板の第1の透明導電膜の上に透光性の酸化チタン膜を形成する工程と、第1のガラス基板の酸化チタン膜に増感色素を吸着させる工程と、複数のセル間を仕切るための隔壁を第1のガラス基板または第2のガラス基板上に設ける工程と、隔壁によって各セルが仕切られるように第1のガラス基板と第2のガラス基板を貼り合わせる工程と、貼り合わせた第1のガラス基板と第2のガラス基板の間に電解液を注入した後、封止する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の好ましい態様によれば、所定の3次元曲面形状となるように曲げ加工が施された第1のガラス基板の第1の透明導電膜の上に電着法により酸化チタン膜を形成している。このため、第1のガラス基板の3次元曲面形状に沿うように、かつ第1の透明導電膜のパターン上にのみ酸化チタン膜を形成することができる。
また、100nm以下の粒径で分散した電着可能な樹脂と、100nm以下の粒径の酸化チタンとを含む水分散液を用いて電着法により酸化チタン膜を形成している。電着可能な樹脂及び酸化チタンの粒径がいずれも100nm以下であるので、このような方法で形成した酸化チタン膜は、透光性を有するものである。従って、透光性を有する酸化チタン膜を、基板の3次元曲面形状に沿って形成することができる。
本発明の好ましい態様においては、まず複数のセルに対応するようにパターニングされた第1の透明導電膜を有する第1のガラス基板と、複数のセルに対応するようにパターニングされた第2の透明導電膜及びその上に設けられる触媒層を有する第2のガラス基板とを準備する。透明導電膜としては、インジウムスズ酸化物(ITO)やフッ素ドープ酸化スズ膜(FTO)などの金属酸化物からなる透明導電膜を用いることができる。透明導電膜を有するガラス基板は、例えば、オンラインCVD(化学気相成膜)などの方法で、板ガラスを製造する工程において、透明導電膜をコーティングする方法により作製することができる。または、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法により作製することができる。
第1のガラス基板においては、透明導電膜を有するガラス基板に対して、透明導電膜を複数のセルに対応するようにパターニングして作製することができる。第2のガラス基板においては、透明導電膜及びその上に設けられる触媒層を複数のセルに対応するようにパターニングして作製することができる。このようなパターニングは、例えば、レーザー光照射によりレーザー光を照射した部分の透明導電膜及び/または触媒層を除去することにより行うことができる。
第2のガラス基板における触媒層の材料としては、特に限定されないが、白金(Pt)、炭素(C)などが用いられる。また、場合によっては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などを用いることもできる。
触媒層は、例えば、電着法、蒸着法、金属塩溶液の塗布法などにより第2の透明導電膜の上に形成することができる。
第2のガラス基板においては、ガラス基板上に第2の透明導電膜及び触媒を形成した後、上記のレーザー照射によるパターニング法などの方法を用いて第2の透明導電膜と触媒層を同時にパターニングすることができる。
本発明の好ましい態様においては、次に、第1のガラス基板の第1の透明導電膜と、第2のガラス基板の触媒層とが互いに対向するように、第1のガラス基板と第2のガラス基板を重ね合わせ、この状態で第1のガラス基板と第2のガラス基板を所定の3次元曲面形状となるように同時に曲げ加工する。このように重ね合わせた状態で第1のガラス基板と第2のガラス基板とを同時に曲げ加工することにより、それぞれの基板を精度良く曲げ加工することができ、それぞれの基板の3次元曲面形状を一致させることができる。
このような曲げ加工としては、自重曲げ加工が好ましく用いられる。自重曲げ加工は、第1のガラス基板と第2のガラス基板を重ね合わせた状態で加熱し、これらのガラス基板を軟化させ、ガラス基板自体の重量を利用して曲げ加工する方法である。具体的には、曲げ加工後のガラス形状に対応するリングを有する曲げ型のリング上に重ね合わせたガラス基板を載せ、加熱してガラス基板を軟化させ、曲げ型のリングに沿うように重ね合わせたガラス基板をそれらの自重により変形させて曲げ加工する方法である。自動車用ガラス(ソーダライムガラス)の場合は、例えば、600〜700℃の加熱温度で、10〜30分の加熱時間で曲げ加工を施す。
曲げ加工後、ガラス基板を冷却し、重なり状態の第1のガラス基板と第2のガラス基板とを離して取り外し、第1のガラス基板に対しては、以下のようにして第1の透明導電膜上に酸化チタン膜を形成する。
電着前において、曲げ加工後の第1のガラス基板及び第2のガラス基板表面に異物等が付着している場合、清浄化処理を行うことが好ましい。具体的には、エアブロー、水洗、脱脂、アルカリ洗浄、イオン交換水を用いたシャワー洗浄などを行う。
本発明の好ましい態様においては、第1のガラス基板上のパターニングされた第1の透明導電膜の上に電着法により酸化チタン膜を形成する。
本発明の好ましい態様においては、100nm以下の粒径で分散した電着可能な樹脂と、100nm以下の粒径の酸化チタンとを含む水分散液を用いて電着法により酸化チタン膜を形成する。本発明において用いる分散液は、100nm以下の粒径で分散した電着可能な樹脂と、100nm以下の粒径の酸化チタンとを含むものが好ましく、透明な水分散液であることが好ましい。ここでいう透明とは、上記分散液を100mlのビーカーに30ml入れ、当該ビーカーを5号活字が印刷された紙上に置き、紙面からの高さが30cmの高さから分散液を通じて活字が判読できる状態を意味している。すなわち、分散液が若干濁っているケースにおいても、上記試験方法において5号活字が判読できる場合、透明であるという。水分散液が透明であるということは、水中に分散しているものの粒径が、400〜800nmの波長を有する可視光に対して光散乱を起こさないことを意味している。電着可能な樹脂と酸化チタンの粒径が100nm以下であれば、可視光に対する光散乱を起こさないため、透明な光分散液とすることができる。電着可能な樹脂の粒径の下限値は、製造上の観点から5nmとすることができる。また、酸化チタンの粒径の下限値は、例えば5nmを挙げることができるが、5nmよりさらに小さくてもよい。その場合、下限値は、粒径を決定するための装置の能力に左右される。
本発明における粒径は、特に断らない限り、平均体積粒子径を意味する。この値は、粒度分布測定装置により決定することができる。粒度分布測定装置としては、特にナノサイズの測定に適した装置を使用することが好ましく、このようなものとして、例えば、日機装社製のUPA150などを挙げることができる。この測定装置の測定限界は1nmであるので、この装置を用いて酸化チタンの粒径を測定する場合、酸化チタンの粒径の下限値は1nmとすることができる。
電着可能な樹脂の粒径のさらに好ましい下限値及び上限値は、それぞれ10nm及び80nmである。また、酸化チタンの粒径の好ましい上限値は20nmである。
本発明における電着法に用いる電着可能な樹脂としては、水分散及び電着のためのイオン性基を有するアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。これらは、2種以上同時に用いてもよい。これらの重量平均分子量は特に限定されるものではないが、例えば、500〜100000とすることができ、さらに好ましく30000〜70000である。分子量が小さすぎると、電着して得られる膜の安定性が乏しくなるおそれがあり、分子量が大きすぎると、焼成時の熱流動性が低下して膜表面の平滑性が損なわれるおそれがある。また、電着可能な樹脂の酸価は5〜70であることが好ましく、10〜60であることがさらに好ましい。酸価が5未満であると、水に分散することが困難であり、70を超えると、水に分散した状態の粒径が大きくなりすぎる場合がある。
本発明において用いる電着可能な樹脂は、ブロックイソシアネートやメラミンなどの硬化剤と反応し得る官能基を有していてもよい。
水分散及び電着のためのイオン性基は、カルボキシル基などを塩基で中和したアニオン性基、アミノ基などを酸で中和したカチオン性基があるが、本発明においては、アニオン電着するのが好ましい。カチオン電着を行うと、被塗物が金属酸化物である場合、還元されて金属が析出し、連続性を失うため導電性が失われるとともに、透明性も得られなくなる。従って、電着可能な樹脂としては、カルボキシル基などをアミン化合物などの塩基で中和したアニオン性基を有する樹脂を用いることが好ましい。イオン性基の量は、樹脂が有する分子量などに合わせて、水分散及び電着が可能となるように設定される。
アニオン性基がカルボキシル基などを塩基で中和したものである場合、その中和率は50%以上であることが好ましく、さらに好ましくは70%以上である。このような中和率とすることにより、電着可能な樹脂の粒径を所定の範囲にすることができる。
酸化チタンは、一般的にチタンの塩化物、水酸化物、アルコキサイドなどの金属化合物の縮合及び加水分解により得ることができる。市販されている酸化チタンのうち、粉末状のものとして、石原産業社製のST−01、ST−21、ST−31、ST−30Lなどや日本アエロジル社製のP−25などを挙げることができる。また、ゾル状のものとして、石原産業社製のSTS−01、STS−02、STS−21、STS−100などやテイカ社製のTK−264、富士チタン工業社製のDCN−Ti、DC−Ti、DCB−Tiなどが挙げられる。これらの中でも、光触媒活性が高いアナターゼ型のものが好ましい。
本発明においては、水分散液に電着可能な樹脂が含まれているので、上記の例示した酸化チタンをそのまま用いることも可能であるが、ペルオキソ化することにより得られる酸化チタンを用いることにより、アニオン電着した場合の塗着効率を高めることができる。
ペルオキソ化された酸化チタンは一般に黄色の透明な水溶液や水分散液、またはゾルの状態を有している。酸化チタンのペルオキソ化は、例えば、エフカケミカルズ社製EFKA−4550やビックケミー社製BYK−190などの無機顔料の分散に用いられる分散樹脂や、上述の電着可能な樹脂を用いて酸化チタンを微小な粒径で分散させた後、過酸化水素水を添加することにより行うことができる。なお、ゾル状で微小な粒径のものであれば、分散樹脂を使用しなくてもよい。また、酸化チタンの粒径が小さい場合は、酸化チタン粉末を水に懸濁しておき、過酸化水素水を加えることによりペルオキソ化することもできる。
上記のようにして得られるペルオキソ化された酸化チタンは、トリエチルアミンやジメチルエタノールアミンなどのアミン化合物を用いて、pHを6程度に調整しておくことが電着可能な樹脂との混合安定性の観点から好ましい。
ペルオキソ化された酸化チタンの水溶液またはゾルの市販品としては、例えば、株式会社鯤コーポレーション製のペルオキソチタン酸水溶液PTA85、PTA170や、ペルオキソ改質アナターゼゾルTO85、TO240、及び上記PTAとTOとの混合液であるTPX85、TPX220などが挙げられる。この他にも、株式会社エコートのP−cat,P−cat PLUS,P−cat MIXなどがある。
本発明における水分散液には、上記酸化チタンや、上記電着可能な樹脂及び溶媒以外に、硬化剤を含むことができる。硬化剤を含むことにより、電着膜の硬度を高めることができ、後述するように焼成時の熱流動を起こしにくくすることができる。硬化剤としては、ブロックイソシアネートやメラミンなどを挙げることができる。なお、水分散液が硬化剤を含む場合、電着可能な樹脂は、この硬化剤と反応し得る官能基を有していることが好ましい。また、水分散液は、必要に応じて、種々の添加剤を含んでいてもよい。
本発明において電着法に用いる水分散液の固形分率は、0.1〜50質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると十分な膜厚の酸化チタン膜を得ることができないおそれがあり、50質量%を超えると水分散液の粘度が高くなり電着できなくなるおそれがある。さらに好ましい下限値及び上限値は、それぞれ0.5質量%及び50質量%である。水分散液における電着可能な樹脂の固形分率は、0.01〜45質量%であることが好ましく、酸化チタンの固形分率は0.09〜40質量%であることが好ましい。ここで、水分散液に硬化剤が含まれる場合、硬化剤は電着可能な樹脂であるとみなして固形分率を求めることができる。
なお、ペルオキソ化された酸化チタンを使用する場合、全ての酸化チタンがペルオキソ化されている必要はない。その場合、酸化チタンの含有量とは、ペルオキソ化された酸化チタンとペルオキソ化されていない酸化チタンの合計量を意味する。なお、この場合、50%以上の酸化チタンがペルオキソ化されていることが好ましい。
上記水分散液における電着可能な樹脂と酸化チタンとの質量比は、電着可能な樹脂/酸化チタンが1/9〜9/1であることが好ましく、さらに好ましくは4/6〜9/1である。1/9未満であると乾燥及び焼成時にクラックが発生するおそれがあり、9/1を超えると、得られた電着膜を焼成しても酸化チタンが焼結しにくくなるおそれがある。
本発明において用いる水分散液は、電着可能な樹脂と酸化チタンとを所定量混合することによって得ることができる。水分散液が、硬化剤や添加剤を含む場合には、これらを電着可能な樹脂に加えたものを、水に分散させて用いることが好ましい。また、酸化チタンそのもののみを用いる場合には、電着可能な樹脂と酸化チタン粉末とを溶剤中で分散した後、水を加えて中和することにより、水分散液を得ることができる。なお、硬化剤の量は、電着可能な樹脂が有する官能基の量に合わせて適宜設定することができる。
上述のように、本発明における電着は、アニオン電着であることが好ましい。カチオン電着の場合、透明導電膜の酸化物中の金属が還元され金属が析出し、導通がなくなり、また透明性がなくなるおそれがある。
電着の条件としては、印加電圧と電着時間を挙げることができる。電圧を制御することにより、同時に電流を制御することができる。これらの印加電圧及び電着時間は、得られる膜の厚み及び平滑性などを考慮して適宜決定することができる。本発明における印加電圧としては、5〜50Vが好ましい。基板サイズがA4の大きさである場合には、15〜25Vの範囲内であることが好ましい。電着時間としては、30秒〜1分程度に制御する。通常、1回の電着で10〜50mg/cm2の量のウェットな膜を電着させることが好ましい。
本発明において、得られた電着膜は通常焼成される。この場合、焼成前に電着膜から水分を除去しておくことが好ましい。焼成のための加熱によって急激に水分が除去されると、電着膜が収縮して割れや剥離を生じるおそれがあるためである。水分の除去は、風乾や50℃以下の加熱乾燥によって行うことができる。この段階における電着膜の膜厚は、例えば10〜50μm程度である。
上記乾燥終了後、電着膜中に残存している水分をさらに除去するため、100〜200℃で10〜60分間の加熱を行うことが好ましい。この時、水分散液中に電着可能な樹脂を硬化させる硬化剤が含有されている場合には、硬化反応を進行させることができる。
上記のようにして水分を除去した電着膜を250〜500℃で30〜120分間焼成することにより、酸化チタン膜を形成することができる。ペルオキソ化された酸化チタンを用いた場合、電着膜における結晶型はアモルファスである。250℃以上に焼成することにより、アナターゼ型に変化させることができる。また、500℃以上に加熱すると、ルチル型に変化する。本発明においては、色素増感太陽電池の光電変換層として酸化チタン膜を用いるので、ルチル型に変化させないことが好ましく、アナターゼ型を維持することが好ましい。従って、焼成温度としては400〜500℃の範囲内であることが好ましい。
本発明における酸化チタン膜は、上述のように、電着膜を焼成して得られる酸化チタン膜である。この酸化チタン膜は、数十nmの大きさの空孔を多数有しており、その厚みは好ましくは0.1〜20μm程度であり、透明な、すなわち透光性を有する酸化チタン膜である。このような多孔質の酸化チタン膜を用いることにより、後述する増感色素の吸着がより効率的になされ、より効果的な光電変換層とすることができる。
本発明においては、次に第1のガラス基板の酸化チタン膜に増感色素を吸着させる。吸着させる増感色素としては、例えば、Ru錯体(N3色素):Cis−bis(isothiocyanato)bis(2,2’−bipyridine−4,4’−dicarboxylic acid)Ru(II)を用いることができる。この増感色素を、例えば、アセトニトリルとt−ブタノールの1:1(体積比)の混合溶媒に0.3mM(ミリモル/リットル)となるように溶解させた溶液を用いて増感色素を吸着させることができる。増感色素の吸着は、この溶液中に室温で12時間程度浸漬することにより行うことができる。吸着を促進させたい場合には、例えば、70℃で3時間程度浸漬することにより行うことができる。この場合、溶媒を還流しながら加熱する。
本発明の好ましい態様においては、次に複数のセル間を仕切るための隔壁を第1のガラス基板または第2のガラス基板上に設ける。隔壁は、第1のガラス基板のパターニングにより分離された第1の透明導電膜の間の隙間に設ける。このような隔壁を設けることにより、分離された第1の透明導電膜を隔壁で仕切ることができ、単セルを形成することができる。また、第2のガラス基板上に設ける場合には、パターニングにより分離された第2の透明導電膜及び触媒層の積層構造間の隙間に隔壁を設ける。このような隔壁により、分離された第2の透明導電膜及び触媒層の積層膜の間を仕切ることができ、単セルを形成することができる。
隔壁の形成は、例えば、ホットメルト接着剤などのシール剤を3次元ディスペンサーなどを用いて塗布量を一定に制御しながら塗布することにより形成することができる。隔壁の幅及び高さは、第1の透明導電膜並びに第2の透明導電膜及び触媒層のパターニングにより形成された隙間に対応して設定される。また、高さも、対向するガラス基板に接することがない高さとなるように設定される。このとき、第1,第2基板間のギャップが面内で均一になるようシール剤の塗布量を面内一定にする必要がある。
本発明の好ましい態様においては、次に隔壁によって各セルが仕切られるように第1のガラス基板と第2のガラス基板を貼り合わせる。上記の隔壁として、ホットメルト接着剤などのシール剤を用いる場合には、隔壁の接着力を用いて対向するガラス基板を接着させ貼り付けることができる。隔壁の先端を対向するガラス基板に接着させ、例えば、120℃に加熱し溶融させ、冷却してシール剤を硬化させることにより貼り付けることができる。
ホットメルト接着剤としては、三井デュポンケミカル株式会社製のマイオノマー樹脂(商品名:ハイミラン、軟化温度:56〜93℃、融点86〜109℃)がある。
次に、本発明の好ましい態様においては、貼り合わせた第1のガラス基板と第2のガラス基板の間の各セルに電解液を注入する。この方法としては、液晶ディスプレイに液晶を注入するのと同様の方法を適用することができる。すなわち、第1のガラス基板と第2のガラス基板を貼り合わせたものを容器に入れ、この容器を真空引きした後、電解液を容器内に注ぐことにより、第1のガラス基板と第2のガラス基板の間の各セル中に電解液を注入させることができる。電解液を注入した後、注入口の部分を封止する。封止剤としては、シリコーン系接着剤(セメダイン社製「バスコーク」)、エポキシ接着剤(東レダウ社製「SE37ホワイト」,「SE9186クリヤー」)などを用いることができる。
本発明の好ましい態様の車載用ガラスの色素増感太陽電池においては、各セルにおける第1の透明導電膜及び触媒層が各セルにおける電極となるので、各セルの電極を接続することにより各セルを直列にあるいは並列に接続することができる。また、第1のガラス基板及び第2のガラス基板に外部端子に接続するための取り出し電極を形成し、各セルの電極をこの取り出し電極に接続することにより、太陽電池内で発生した電流を外部に取り出すことができる。
本発明の車載用ガラスは、上記本発明の製造方法により製造されたことを特徴としている。
本発明によれば、3次元曲面形状を有し、かつ透光性が要求される車載用ガラスにおいて、色素増感太陽電池の機能が付与された車載用ガラスを容易に製造することができる。
本発明により製造された車載用ガラスは、自動車、列車、航空機、船舶などに搭載できるガラスとして広く一般的に用いることができるものである。
図1は、本発明に従う車載用ガラスを製造する工程を示す断面図である。
図1(a)は、第1のガラス基板10の全面上に、第1の透明導電膜11が形成された状態を示している。このような第1の透明導電膜11が形成された第1のガラス基板10は、上述のように、オンラインCVD法により、板ガラスを製造する工程において、製造することができる。本実施例においては、第1の透明導電膜11として、フッ素ドープ酸化スズ膜(FTO)を形成している。第1の透明導電膜11の厚みとしては、特に限定されるものではないが、成膜方法によって異なるが、一般には100nm〜1μm程度の厚みで形成される。
図1(b)は、第1の透明導電膜11をパターニングする工程を示している。本実施例では、レーザー光を照射することにより照射部分の第1の透明導電膜を除去しパターニングしている。LD励起YAGレーザーマーカー31からレーザー光32を照射することにより、照射部分の透明導電膜を除去し溝11aを形成している。本実施例においては、溝11aをストライプ状に形成し、第1の透明導電膜11をストライプ状にパターニングしている。
図3は、本発明の実施例における第2のガラス基板を製造する工程を示す断面図である。
図3(a)に示すように、第2のガラス基板20の上に、第1のガラス基板10と同様にして、第2の透明導電膜21が全面上に形成されている。図3(b)に示すように、第2の透明導電膜21の上には、触媒層22が形成されている。触媒層22は、導電性があり、触媒活性が高い物質から形成されており、本実施例では白金(Pt)から形成されている。触媒層22の形成方法は特に限定されるものではなく、電着法(電解メッキ法)や、金属塩の溶液の塗布などにより形成することができる。または、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法により作製することができる。本実施例では、5重量%の塩化白金酸の溶液をスプレー塗布し、400℃で30時間焼成することにより白金層を形成している。本実施例において、第1の透明導電膜10及び第2の透明導電膜21のシート抵抗値は13Ω/cm2であり、触媒層22は透明性を確保するため、2nm程度の厚みであり、第2の透明導電膜21の上に、白金が島状に形成された不連続な膜である。
図3(c)に示すように、触媒層22を形成した後、第1の透明導電膜21及び触媒層22を複数のセルに対応してパターニングする。第1のガラス基板の場合と同様にYAGレーザーマーカー31からのレーザー光32を照射することによりパターニングしている。第1のガラス基板と同様にストライプ状になるように第2の透明導電膜21及び触媒層22をストライプ状にパターニングし、各セル毎に分離している。以下の図面において参照番号23は、第2の透明導電膜21と触媒層22の積層膜を示している。
図1(c)は、以上のようにして作製した透明導電膜がパターニングされた第1のガラス基板10と第2のガラス基板20とを重ね合わせ、曲げ加工する際の状態を示す断面図である。図1(c)に示すように、第1のガラス基板10の上に、第2のガラス基板20を重ね合わせる。この時、第1のガラス基板10の第1の透明導電膜11と、第2のガラス基板20の積層膜23とが向き合うように重ねる。また、第1の透明導電膜10のパターニングにより形成された溝と、積層膜23のパターニングにより形成された溝の位置が合うように重ね合わせる。すなわち、各セルが対応するように位置を合わせて重ねる。第1のガラス基板10の下には、合わせガラス30を配置し、この状態で曲げ型33の上に載せる。曲げ型33には、リング33aが形成されており、これらのリング33aは、第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20が所定の3次元曲面形状となるように設けられている。
以上のように、第1のガラス基板10と第2のガラス基板20とを重ね合わせた状態で曲げ型33の上に置き、これらを加熱することにより第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20に対して曲げ加工を行う。加熱により第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20のガラス材料を軟化させることにより、第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20は自重により変形し、図1(c)に示すようにリング33aによって形成される所定の3次元曲面形状に沿うように第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20が変形し、曲げ加工を行うことができる。
本実施例においては、第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20として、自動車用のソーダライムガラスを用いており、図1(c)に示す自重曲げ加工においては、620℃で10分間加熱した。
冷却後、第2のガラス基板20を第1のガラス基板10から離して取り外し、次に第1のガラス基板10を取り出した。
図1(d)は、曲げ加工後の第1のガラス基板10を示す断面図である。図1(d)に示すように、上記の曲げ加工により、第1のガラス基板10には所定の3次元曲面形状が付与された。また、第1のガラス基板10の上に設けられている第1の透明導電膜11も、第1のガラス基板10の表面に沿って所定の3次元曲面形状に加工されている。
次に、図2(a)に示すように、曲げ加工後の第1のガラス基板10の第1の透明導電膜11の上に、透光性を有する酸化チタン膜12を形成した。酸化チタン膜12は、既に述べたように、電着法により形成した。本実施例の電着に用いた水分散液は、以下のようにして調製した。
<電着可能な樹脂の製造>
プロピレンモノグリコールn−プロピルエーテルに溶解した、重量平均分子量60000、酸価25、水酸基価130、樹脂固形分57重量%のアクリル樹脂24.5重量部、イソホロンジイソシアネートのヌレート体をメチルエチルケトンオキシムでブロックしたブロックイソシアネート50重量%プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル溶液4重量部及び添加剤としてのヘキシルグリコール0.64重量部に対し、このアクリル樹脂が有する酸基の95%に相当する当量のトリエチルアミン0.69重量部を加え、撹拌しながら、脱イオン水70.46重量部を加えて、粒径20nmの電着可能な樹脂を得た。
また、同様にして、樹脂が有する酸基の75%及び45%に相当する当量のトリエチルアミンを加えて、それぞれ粒径80nm及び200nmの電着可能な樹脂を得た。
<水分散液の製造>
上記製造例で得られた粒径20nmの電着可能な樹脂に、ペルオキソチタン酸水溶液PTA170(株式会社鯤コーポレーション製、粒径10nm)を加え、固形分率4.5質量%、電着可能な樹脂/酸化チタンの質量比67/33の水分散液Aを得た。また、電着可能な樹脂と酸化チタンとの比を変え、固形分率3.2質量%、電着可能な樹脂/酸化チタンの質量比52/48の水分散液B、及び電着可能な樹脂を粒径80nmのものに代え、固形分率4.5質量%、電着可能な樹脂/酸化チタンの質量比67/33の水分散液Cをそれぞれ得た。
<酸化チタン膜の製造>
上記で得られた水分散液A〜Cの3種を、それぞれ電着液とし、上記のようにして得られた3次元曲面形状が付与された第1のガラス基板10を陽極に、Ptを陰極にして、5秒かけて20Vまで昇圧し、そのまま25秒保持する条件で電着を行った。表面に電着膜が形成された基板を室温で1日乾燥させ、さらに150℃で1時間加熱して水分を除去した。その後、460℃で1時間焼成を行い、透光性を有する酸化チタン膜を形成した。
水分散液Aを用いて作製した酸化チタン膜の膜厚は2.7μmであり、透明な酸化チタン膜であった。水分散液Bを用いて作製した酸化チタン膜の膜厚は2.9μmであり、透明な酸化チタン膜であった。水分散液Cを用いて作製した酸化チタン膜の膜厚は2.7μmであり、僅かに濁りがあるが、透光性を有する酸化チタン膜であった。
以上のように、本発明に従う水分散液A〜Cを用いた場合には、透光性を有する酸化チタン膜を形成できることがわかる。
図2(a)に示すように、第1の透明導電膜11の上に、上記のようにして電着法により透光性を有する酸化チタン膜12を形成した後、図2(b)に示すように、第1のガラス基板10を、容器34の増感色素溶液35中に浸漬し、酸化チタン膜12に増感色素を吸着させた。増感色素溶液としては、Ru錯体(N3色素):Cis−bis(isothiocyanato)bis(2,2’−bipyridine−4,4’−dicarboxylic acid)Ru(II)を、アセトニトリルとt−ブタノールの混合溶媒(1:1)に濃度0.3mM(ミリモル/リットル)となるように溶解させたものを用いた。容器34中で12時間浸漬することにより増感色素を酸化チタン膜12中に吸着させた。浸漬後、第1のガラス基板10を取り出し、エタノールで洗浄した後乾燥して、増感色素を吸着した酸化チタン膜12を有する第1のガラス基板10を得た。
次に、図2(c)に示すように、第1のガラス基板10のパターニングにより分離された第1の透明導電膜11及び色素を吸着した酸化チタン膜12からなる積層膜間の隙間に、隔壁13を形成した。図2(c)に示すように、3次元ディスペンサー36を用い、ホットメルト接着剤からなるシール剤を塗布することにより隔壁13を形成した。
図4は、曲げ加工後の第2のガラス基板20を示す断面図である。図4に示すように、曲げ加工により3次元曲面形状が付与された第2のガラス基板20の上に、第2の透明導電膜21及びその上に形成された触媒層22からなる積層膜23が設けられている。
図5は、以上のようにして作製した第1のガラス基板10と第2のガラス基板20を貼り合わせる工程を示す断面図である。図5に示すように、第1のガラス基板10の上に形成された隔壁13が、第2のガラス基板20の上に設けられた積層膜23の間の隙間に配置されるように重ね合わせる。重ね合わせた状態で、120℃に加熱することにより隔壁13を一度溶融させ、冷却によってシール剤を硬化させ、第1のガラス基板10と第2のガラス基板20とを貼り合わせた。
図6は、第1のガラス基板10と第2のガラス基板20とを貼り合わせた状態を示す断面図である。図6に示すように、第1の透明導電膜11、その上に形成された酸化チタン膜12及び第2のガラス基板20の上に形成された積層膜23は、隔壁13により仕切られており、積層膜23と酸化チタン膜12との間には空間が形成されている。
図7は、上記のようにして貼り合わせた第1のガラス基板10及び第2のガラス基板20を、容器37内に入れ、真空排気装置38で容器37内を排気した後、容器37に電解液を注入することにより、第1のガラス基板10と第2のガラス基板20の間の空間に電解液を注入する工程を示している。電解液としては、I20.02M(モル/リットル)、Li0.5M(モル/リットル)、N−メチルベンゾイミダゾール0.4M(モル/リットル)を、3−メトキシプロピルニトリルの溶媒に溶解したものを用いた。
図8は、上記のようにして第1のガラス基板10と第2のガラス基板20の間に電解液40を注入した後の状態を示す図である。図8に示すように電解液40を積層膜23と酸化チタン膜12の間に注入することにより、色素増感型太陽電池を完成することができる。なお、電解液を注入した後、注入口を封止する。
以上のようにして、本発明に従う色素増感型太陽電池を備えた車載用ガラス1を作製することができる。
上記の実施例で作製した各セルにおける第1の透明導電膜、第2の透明導電膜、酸化チタン膜、及び触媒層の幅は14mmであり、長さは186mmである。水分散液Aを用い、上記のようにして得られた色素増感太陽電池について、光電変換特性を測定したところ、各単セルの光電変換特性は、開放電圧Vocは710mV、短絡電流Iscは4.3mA、変換効率は0.07%、形状因子F.F.は2.5であった。このことから、色素増感太陽電池として機能することが確認された。
なお、上記の実施例においては、太陽電池の取り出し電極の位置を示していないが、図9に示すように、第1のガラス基板10と第2のガラス基板20を僅かにずれるように重ね合わせるように設計しておけば、第1の透明導電膜11の端の部分42及び積層膜23の端の部分43の上にそれぞれ取り出し電極を設けることができる。なお、図9において示している41は電解液40を封止するための封止剤である。
さらにブチラール樹脂を中間層とした合わせガラスを用いる場合は、工程順によっては、色素吸着時や電解液注入時にブチラール樹脂が溶解することを防止するため、ブチラール樹脂の端部をシリコンコーキング剤でコーキングしてもよい。
以上のように、本発明によれば、3次元曲面形状を有し、かつ透光性が要求される車載用ガラスに、色素増感太陽電池の機能が付与された車載用ガラスを容易に製造することができる。
本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例における製造工程を示す断面図。 本発明に従う実施例により製造された色素増感型太陽電池を備えた車載用ガラスを示す断面図。 本発明に従う車載用ガラスにおいて取り出し電極を形成する位置を示すための断面図。
符号の説明
1…車載用ガラス
10…第1のガラス基板
11…第1の透明導電膜
11a…第1の透明導電膜の間の溝
12…酸化チタン膜
13…隔壁
20…第2のガラス基板
21…第2の透明導電膜
22…触媒層
23…第2の透明導電膜と触媒層の積層構造からなる積層膜
30…合わせガラス
31…YAGレーザーマーカー
32…レーザー光
33…曲げ型
33a…曲げ型のリング
34…容器
35…増感色素溶液
36…3次元ディスペンサー
37…容器
38…真空排気装置
40…電解液
41…封止剤
42,43…取り出し電極を形成できる位置

Claims (9)

  1. 色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法であって、
    電着可能な樹脂と酸化チタンを含む水分散液を用いた電着法により、3次元曲面形状を有するガラス基板の上に酸化チタン膜を形成する工程と、
    前記酸化チタン膜を光電変換層として用いて色素増感太陽電池を作製する工程とを備えることを特徴とする車載用ガラスの製造方法。
  2. 前記酸化チタン膜が透光性を有することを特徴とする請求項1に記載の車載用ガラスの製造方法。
  3. 前記酸化チタン膜が、パターニングされた酸化チタン膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の車載用ガラスの製造方法。
  4. 複数のセルを接続して構成された色素増感太陽電池を備えた車載用ガラスを製造する方法であって、
    前記複数のセルに対応するようにパターニングされた第1の透明導電膜を有する第1のガラス基板と、前記複数のセルに対応するようにパターニングされた第2の透明導電膜及びその上に設けられる触媒層を有する第2のガラス基板とを準備する工程と、
    前記第1の透明導電膜と前記触媒層とが対向するように前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板とを重ね合わせ、この状態で前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板を所定の3次元曲面形状となるように同時に曲げ加工する工程と、
    前記曲げ加工後、重なり状態の前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板とを離して取り外す工程と、
    100nm以下の粒径で分散した電着可能な樹脂と、100nm以下の粒径の酸化チタンとを含む水分散液を用いた電着法により、前記第1のガラス基板の前記第1の透明導電膜の上に透光性の酸化チタン膜を形成する工程と、
    前記第1のガラス基板の前記酸化チタン膜に増感色素を吸着させる工程と、
    前記複数のセル間を仕切るための隔壁を前記第1のガラス基板または前記第2のガラス基板上に設ける工程と、
    前記隔壁によって前記各セルが仕切られるように前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板を貼り合わせる工程と、
    貼り合わせた前記第1のガラス基板と前記第2のガラス基板の間に電解液を注入した後、封止する工程とを備えることを特徴とする車載用ガラスの製造方法。
  5. 前記第1のガラス基板及び前記第2のガラス基板の曲げ加工が、自重曲げ加工であることを特徴とする請求項4に記載の車載用ガラスの製造方法。
  6. 前記電着法に用いる水分散液の固形分率が0.1〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車載用ガラスの製造方法。
  7. 前記電着法に用いる水分散液中の前記電着可能な樹脂の固形分率が0.01〜45質量%であることであり、前記酸化チタンの固形分率が0.09〜40質量%であることを特徴とする請求項6に記載の車載用ガラスの製造方法。
  8. 前記水分散液中の酸化チタンが、ペルオキソ化された酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車載用ガラスの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法により製造されたことを特徴とする車載用ガラス。
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