JP2007025596A - セル内構造の製造方法及びセル内構造並びに表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 前記光変調手段を傾斜させて描画を行う露光を行うセル内構造の製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、セル内構造を高精細に、かつ効率よく形成可能なセル内構造の製造方法を提供する。
【解決手段】 前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、描画画素の配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われることを特徴とするセル内構造の製造方法である。
【選択図】 図10

Description

本発明は、本発明は、柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜の少なくともいずれかを高解像度で作製することができるセル内構造の製造方法、及びセル内構造並びに該セル内構造を用いた表示装置に関する。
近年、CRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイに代わるフラットパネルディスプレイとしては、液晶表示装置(LCD)が最も広く使用されており、その期待も大きい。中でも、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)方式のLCD(TFT−LCD)は、パーソナルコンピュータ、ワープロ、及びOA機器や、携帯テレビジョン等への応用によって市場の一層の拡大が期待されているとともに、画像品質の更なる向上が求められている。
現在、TFT−LCDの中で最も広く使用されている方式は、ノーマリホワイトモードのTN(Twisted Nematic)型のLCDである。しかし、TN型のLCDは、視野角が狭く、表示画面を観察する位置によって表示状態が異なってしまうので、用途が限定されてしまうという問題がある。
このTN型のLCDが有する問題は、電極を備える一対の基板間に液晶を挟持し、電極間に電圧印加して表示することが可能なLCD(例えば、単純マトリックス型やプラズマアドレス型LCD)においても同様に生じる問題である。
上述のような欠点を解決する手段としては、液晶層に対して突起を形成する技術が提案されている。かかる突起は液晶の配向を制御するために形成されるものであり、液晶配向制御用突起と称される。該突起は、その表面に沿って局部的に液晶分子の配向状態に傾きを与え、液晶面に対して斜めから観察した場合であっても、液晶面を正面から観察した場合と同様の表示状態が得られるように視野角を拡げるものである。
このような技術としては、例えば、フェノールノボラック樹脂を用いて液晶配向制御用突起を形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、一般に、表示装置は一対の基板の間に所定の配向を施された液晶層が配置されており、基板間隔、即ち、液晶層の厚みを均一に維持することが画質の良し悪しを決定する。この液晶層厚さを一定にするのにスペーサー(柱)が用いられている。
また、絶縁膜とは、開口率の高いハイアパーチャ構造(HA構造)のためのものであり、TFT基板上に配置し、コンタクトホールにより画素電極とTFTを接続する構造を有するものである
このような表示装置の分野においては、大型基板を用いて多面付けを行い、生産性を向上させる傾向があることから、前記液晶配向制御用突起及び前記柱等には、非常に高度な位置精度が要求されていることに加え、液晶ディスプレイの高精細化に伴い、微細パターン化により占有面積を減少させることが要求されている。
柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜等のセル内構造の形成方法としては、一般に、感光性組成物を露光、現像することにより微細パターンを形成する、フォトリソグラフィ法が知られている。
前記フォトリソグラフィ法を行う露光装置として、フォトマスクを用いることなく、半導体レーザ、ガスレーザ等のレーザ光を、配線パターン等のデジタルデータに基づいて、感光性組成物上に直接スキャンして、パターニングを行うレーザダイレクトイメージングシステム(以下、「LDI」と称することがある)による露光装置が研究されている(例えば、非特許文献1参照)。
従来より、光変調手段として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用し、パターン情報(画像データ)に応じて変調された光ビームで描画パターン(画像)を形成するように露光を行う露光装置が種々提案されている。
前記DMDは、制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数のマイクロミラーをシリコン等の半導体基板上に二次元状に配列したミラーデバイスであり、このDMDを備えた露光ヘッドを被露光面に沿った走査方向に相対移動させることで、所望の範囲に対する露光が行われる。
一般に、DMDのマイクロミラーは、各行の並び方向と各列の並び方向とが直交するように配列されている。このようなDMDを、走査方向に対して傾斜させて配置することにより、走査線の間隔が密になり、解像度を上げることができる。
例えば、特許文献1には、複数の光弁を備えたサブ領域(空間光変調素子:イメージ源)へと光を導く照明システムにおいて、前記サブ領域を走査線上への投影に対して傾斜させることにより、解像度を高められることが記載されている。
この方法によれば、走査方向と直交する方向の解像度を高めることができる。また、走査方向の解像度は、通常、走査速度と空間光変調素子の変調速度によって決定されるため、露光速度(走査速度)を遅くするか、若しくは、空間光変調素子の変調速度を速めることで解像度を高めることが可能である。
ところで、形成される描画パターンの解像度を高めるために、前記特許文献1の方法のように、前記光照射手段(空間光変調素子)を傾斜させて描画を行うと、描画パターンによっては、無視できないジャギーが発生してしまうおそれがある。
例えば、走査方向又はそれと直交する方向に延在する直線状の描画パターンを形成する場合、前記空間光変調素子によって形成される各描画画素の位置と、描画パターンの所望の描画位置との間のずれがジャギーとして認められることがある。
すなわち、離散的な多数の画素の集合によって構成された描画パターンは、描素部に対応した離散的な描画画素により再現されるため、再現された画像の端部には、ギザギザ状のジャギーが発生したり、パターン情報に基づく描画パターンの線幅の精度が低下する等の不具合が発生したりするおそれがある。このような描画パターンで感光層を露光し、その後現像等を行うことにより画素パターン等を形成した場合、高精細な画素パターンが得られないという問題がある。
よって、露光速度を低下させることなく、ジャギーが低減された所望の描画パターンを被露光面上に形成することにより、柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜などのセル内構造を、高精細に形成可能な製造方法、及び該セル内構造の製造方法により製造される高精細なセル内構造、並びに該セル内構造を用いた表示装置は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
特表2001−500628号公報 石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74〜79
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、前記光変調手段を傾斜させて露光を行うセル内構造の製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜などのセル内構造を、高精細に形成可能な製造方法、及び該セル内構造の製造方法により製造される高精細なセル内構造、並びに該セル内構造を用いた表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくともバインダーを含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行うことを少なくとも含み、
該露光が、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる露光工程と、
該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程と
を含むことを特徴とするセル内構造の製造方法である。該<1>に記載のセル内構造の製造方法においては、前記感光層に対し、光変調手段を備えた露光ヘッドを前記感光層の被露光面上に沿った所定の走査方向へ相対移動して、前記パターン情報に基づいて露光が行われ、該露光が、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、(a)配列ピッチ、(b)傾斜角度、(c)描画ピッチ、及び(d)位相差の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報にしたがって前記各描素部を所定のタイミングで変調制御して行われるため、単位面積当たりの描画画素数を増加させる等の手段を講じることなく、また、露光速度(描画速度)を低下させることなく、最適な描画条件を設定し、ジャギーの発生を抑制した描画パターン(画像)を描画することができる。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細で、欠けや脱落などの故障の発生が抑制されたセル内構造が製造される。
<2> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<1>に記載のセル内構造の製造方法である。
<3> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<1>から<2>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<4> 露光が、描画画素群回転手段、描画倍率変更手段、描画タイミング変更手段、移動速度変更手段、及び位相差変更手段の少なくともいずれかを備えた露光装置を用いて行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<5> 描画画素群回転手段により、露光ヘッドの全体、及び光変調手段のいずれかを回転させ、傾斜角度(b)を変更する前記<1>から<4>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<6> 描画倍率変更手段により、感光層の被露光面上に形成される描画画素の描画倍率を変更し、配列ピッチ(a)、及び描画ピッチ(c)のいずれかを調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<7> 描画タイミング変更手段により、描素部による感光層の被露光面上への描画タイミングを変更し、描画ピッチ(c)を調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<8> 移動速度変更手段により、感光層の被露光面に対する露光ヘッドの相対移動速度を変更し、描画ピッチ(c)を調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<9> 位相差変更手段により、隣接する描素部の変調制御のタイミングの位相差を変更し、位相差(d)を変更する前記<1>から<4>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<10> ジャギーピッチ及びジャギー振幅の所定値が、感光層の被露光面に形成される描画画素のドット径である前記<1>から<9>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<11> 複数の描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群において、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを個別に設定する前記<1>から<10>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<12> 複数の描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群で生じるジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかの平均値が所定値以下となるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<10>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<13> 走査方向と直交、又は略直交する方向の描画パターンにおいて生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかが、所定値以下になるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<12>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<14> 描画パターンに応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<13>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<15> 描画パターンの走査方向に対する傾斜角度に応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<14>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<16> 配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の調整が、
前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として規定される制御点の
(e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、
(f)前記制御点列の並び方向、
(g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び
(h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、
の少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御することにより行われる前記<1>から<15>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<17> 制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求め、
該相関関係に基づいて前記(e)〜(h)のいずれかを設定、又は変更する前記<1>から<16>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<18> ジャギーの形状が許容範囲内となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、選択条件として規定する前記<1>から<17>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
<19> ジャギーの形状が許容範囲外となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、禁止条件として規定する前記<1>から<18>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<20> 描画パターンの方向に対応して、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める前記<1>から<19>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<21> 描画パターンの方向が、前記描画パターンの所定の領域内に含まれる前記描画パターンの代表的な方向である前記<1>から<20>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<22> 描画パターンの代表的な方向が、描画パターンの所定の領域内に含まれ、走査方向と直交又は略直交する方向である前記<1>から<21>に記載のセル内構造の製造方法である。
<23> 所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める前記<1>から<22>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<24> 所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかを設定、又は変更する前記<1>から<23>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<25> 制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を、
制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかから求めた計算値に基づいて求める前記<16>から<24>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<26> あらかじめ設定した制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)による描画パターンから、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を計測して求める前記<16>から<24>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<27> 光照射手段が、半導体レーザ素子から発せられたレーザ光を出射する前記<1>から<26>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<28> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<1>から<27>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<29> 感光層が、ポジ型感光層及びネガ型感光層のいずれかである前記<1>から<28>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<30> 感光層がポジ型感光層であり、前記ポジ型感光層が、フェノール樹脂、及びナフトキノンジアジド誘導体から選択される少なくとも2種を含有する前記<1>から<29>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法である。
<31> 前記<1>から<30>のいずれかに記載のセル内構造の製造方法により製造されたことを特徴とするセル内構造である。
<32> 柱、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜の少なくともいずれかである前記<31>に記載のセル内構造である。
<33> 前記<31>から<32>のいずれかに記載のセル内構造を用いたことを特徴とする表示装置である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、前記光変調手段を傾斜させて露光を行うセル内構造の製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜などのセル内構造を、高精細に形成可能な製造方法、及び該セル内構造の製造方法により製造される高精細なセル内構造、並びに該セル内構造を用いた表示装置を提供することができる。
(セル内構造の製造方法)
本発明のセル内構造の製造方法は、感光層形成工程と、露光工程と、現像工程とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択されたその他の工程を含んでなる。
本発明のセル内構造は、本発明の前記セル内構造の製造方法により製造される。
本発明の表示装置は、本発明の前記セル内構造を用いてなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
以下、本発明のセル内構造の製造方法の説明を通じて、本発明のセル内構造及び表示装置の詳細についても明らかにする。
前記感光層は、少なくともバインダーを含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、少なくともバインダーを含む感光性組成物を用いて基材の表面に形成されてなる。更に、必要に応じて適宜選択されたその他の層が形成される。
前記感光層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塗布により形成する方法、シート状の感光層を加圧及び加熱の少なくともいずれかによりラミネートすることにより形成する方法、それらの併用などが挙げられ、以下に示す第1の態様の感光層形成方法及び第2の態様の感光層形成方法が好適に挙げられる。
第1の態様の感光層形成方法としては、前記感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより、基材の表面に、少なくとも、感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
第2の態様の感光層形成方法としては、前記感光性組成物をフィルム状に成形した感光性フィルム(以下、「感光性転写材料」と称することがある)を基材の表面に加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において積層することにより、基材の表面に、少なくとも、感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
第1の態様の感光層形成方法において、前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、スリットコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて、前記基材に直接塗布する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好ましく、1〜5μmが特に好ましい。
第1の態様の感光層形成方法において形成されるその他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸素遮断層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などが挙げられる。
前記その他の層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層上に塗布する方法、シート状に形成されたその他の層を積層する方法などが挙げられる。
前記第2の態様の感光層形成方法において、基材の表面に感光層、及び必要に応じて適宜選択されるその他の層を形成する方法としては、前記基材の表面に支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層と、必要に応じて適宜選択されるその他の層とを有する感光性フィルム(感光性転写材料)を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する方法が挙げられ、支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光性フィルムを、該感光性組成物が基材の表面側となるように積層し、次いで、支持体を感光性組成物上から剥離する方法が好適に挙げられる。
前記支持体を剥離することにより、支持体による光の散乱や屈折の等影響により、感光性組成物層上に結像させる像にボケ像が生じることが防止され、所定のパターンが高解像度で得られる。
なお、前記感光性フィルムが、後述する保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基材に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒートプレス、ヒートロールラミネーター(例えば、(株)日立インダストリイズ製、LamicII型)、真空ラミネーター(例えば、名機製作所製、MVLP500)などが好適に挙げられる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4〜300μmが好ましく、5〜175μmがより好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20000mの長さのものが挙げられる。
前記支持体は、合成樹脂製であり、かつ透明であるものが好ましく、例えば、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース等のセルロース系フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、ナイロン等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記感光性フィルムにおける感光層の形成は、前記基材への前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥(前記第1の態様の感光層形成方法)と同様な方法で行うことができ、例えば、該感光性組成物溶液をスピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
前記保護フィルム(以下、「カバーフィルム」といういことがある)は、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有するフィルムである。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜40μmが特に好ましい。
前記保護フィルムの前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとの関係としては、接着力A>接着力Bであることが好適である。
前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記保護フィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオロエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが特に好ましいものとして挙げられる。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロファン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
前記保護フィルムとしては、上述の接着力の関係を満たすために、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調製するために表面処理することが好ましい。
前記支持体の表面処理方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などが挙げられる。
前記下塗層の塗設方法の具体例としては、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30〜150℃(特に50〜120℃)で1〜30分間乾燥させることにより形成する方法が挙げられる。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂層、中間層、などが挙げられる。
−熱可塑性樹脂層−
前記熱可塑性樹脂層(以下、「クッション層」と称することもある)は、アルカリ現像を可能とし、また、転写時にはみ出した該熱可塑性樹脂層により被転写体が汚染されるのを防止可能とする観点からアルカリ可溶性であることが好ましく、前記感光性転写材料を被転写体上に転写させる際、該被転写体上に存在する凹凸に起因して発生する転写不良を効果的に防止するクッション材としての機能を有していることが好ましく、該感光性転写材料を前記被転写体上に加熱密着させた際に該被転写体上に存在する凹凸に応じて変形可能であるのがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂層に用いる材料としては、例えば、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的には、アメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選択されることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル又はそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル又はそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル又はそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子などが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂層の乾燥厚さは、2〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましく、7〜16μmが特に好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記感光層上に設けられ、前記感光性転写材料が前記熱可塑性樹脂層を有する場合には該感光層と該熱可塑性樹脂層との間に設けられる。該感光層と該熱可塑性樹脂層との形成においては有機溶剤を用いるため、該中間層がその間に位置すると、両層が互いに混ざり合うのを防止することができる。
前記中間層としては、水又はアルカリ水溶液に分散乃至溶解するものが好ましい。
前記中間層の材料としては、公知のものを使用することができ、例えば、特開昭46−2121号公報及び特公昭56−40824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも親水性高分子を使用するのが好ましく、該親水性高分子の中でも、少なくともポリビニルアルコールを使用するのが好ましく、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの併用が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その鹸化率は80%以上が好ましい。
前記ポリビニルピロリドンを使用する場合、その含有量としては、該中間層の固形分に対し、1〜75体積%が好ましく、1〜60体積%がより好ましく、10〜50体積%が特に好ましい。
前記含有量が、1体積%未満であると、前記感光層との十分な密着性が得られないことがあり、75体積%を超えると、酸素遮断能が低下することがあり、好ましくない。
前記中間層は、酸素透過率が小さいことが好ましい。前記中間層の酸素透過率が大きく酸素遮断能が低い場合には、前記感光層に対する露光時における光量をアップする必要を生ずることや、露光時間を長くする必要が生ずることがあり、解像度も低下してしまうことがある。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
前記厚みが、0.1μm未満であると、酸素透過性が高過ぎてしまうことがあり、5μmを超えると、現像時や中間層除去時に長時間を要し、好ましくない。
前記感光性フィルムの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、仮支持体上に、熱可塑性樹脂層と、中間層と、感光層とを、この順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
前記感光性フィルムは、以下に詳細に説明する本発明のセル内構造の製造方法に好適に用いることができる。
なお、前記第2の態様の感光層形成方法により形成された感光層を有する積層体への露光方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、支持体上にクッション層を介して存在する感光層からなるフィルムの場合は、前記支持体、場合によってはクッション層も剥離した後、前記酸素遮断層を介して前記感光層を露光することが好ましい。
<感光層>
前記感光層形成工程で形成される感光層は、少なくともバインダーを含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含む感光性組成物を用いてなる。
前記感光層としては、ポジ型感光層、及びネガ型感光層のいずれをも好適に用いることができるが、液晶配向制御用突起を形成する目的では、液晶配向制御用突起が蒲鉾型の断面形状を要求されることから、ポジ型感光層が好ましい。ポジ型感光層を用いると、現像により形成された液晶配向制御用突起像が、現像工程の後の硬化処理工程の加熱によりメルトして流動し、適切な蒲鉾形状となりやすい。
また、ハイアパーチャ構造のLCDなどに用いられるコンタクトホールを有する絶縁膜を形成する場合には、コンタクトホールの形状がすり鉢型であることから、メルトして流動するポジ型感光層が好ましい。
一方、柱を形成する目的では、ネガ型感光層が好ましい。これは、柱は、対向基板に接触して荷重を支えるという機能から、断面形状が台形であることが好ましく、ネガ型感光層は、露光時に重合して、その後の工程での形状変化が小さいため、台形の断面形状が得やすいからである。
また、液晶配向制御用突起と重ね柱を同時に形成する場合には、液晶配向制御用突起にはポジ型感光層を用い、柱の最上部にもポジ型感光層を用いて柱としての構造を形成する。この場合、断面形状がメルトにより丸くなりやすいので、この影響が小さくなるように、柱全体のサイズを大きくするなどの工夫することが好ましい。
<ポジ型感光層>
前記ポジ型感光層は、フェノール樹脂、及びナフトキノンジアジド誘導体から選択される少なくとも2種を含有してなる。フェノール樹脂としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、及びクレゾールノボラック樹脂などが挙げられ、中でも、現像ラチチュードが広い観点から、クレゾールノボラック樹脂及びナフトキノンジアジド誘導体の2種を含有することが特に好ましい。
−フェノールノボラック樹脂−
前記フェノールノボラック樹脂としては、フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比が0.5〜1.0程度のものが好ましく、現像性及び焼き付きの観点から0.8〜1.0が更に好ましい。また、前記フェノールノボラック樹脂の重量平均分子量としては、300〜4000が好ましく、400〜800が特に好ましい。
前記フェノールノボラック樹脂はこれらの誘導体であってもかまわない。
前記フェノールノボラック樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、分子量が異なる2種以上を混合して用いることもでき、本発明の目的を損なわない範囲でクレゾールノボラック樹脂等の他の樹脂と混合して用いてもよい。
前記フェノールノボラック樹脂の含有量としては、ポジ型感光層中の全固形分量に対して、40〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。
−クレゾールノボラック樹脂−
前記クレゾールノボラック樹脂としては、クレゾールに対するホルムアルデヒドのモル比が0.7〜1.0程度のものが好ましく、0.8〜1.0が更に好ましい。また、上記クレゾールノボラック樹脂の重量平均分子量としては、800〜8000が好ましく、1000〜6000がより好ましい。
前記クレゾールノボラック樹脂の異性体比(o−体/m−体/p−体のモル比率)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、現像性を高める観点から全異性体に対するp−体の比率が10モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることが更に好ましい。また、液晶パネル性能(焼き付け防止能)を高める観点からは、m−体の比率が5モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることがより好ましい。
前記クレゾールノボラック樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として用いることができる。この場合、フェノールノボラック等の他の樹脂と混合して用いてもよい。
また、本発明においては、上記クレゾールノボラック樹脂として、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとの反応生成物等のクレゾールノボラック樹脂の誘導体を用いてもよい。
前記クレゾールノボラック樹脂の使用量としては、0.1〜10g/mが好ましく、0.5〜5g/mがより好ましい。
−ナフトキノンジアジド誘導体−
前記ナフトキノンジアジド誘導体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、クレゾールノボラック樹脂と併用することが特に好ましい。該ナフトキノンジアジド誘導体は、1官能の化合物であってもよいし2官能以上の化合物であってもよく、更にこれらの混合物であってもよい。
前記1官能のナフトキノンジアジド誘導体としては、例えば、ナフトキノン−4−スルホン酸クロリド又はナフトキノン−5−スルホン酸クロリドと置換フェノールとを反応させたエステル化合物などが挙げられる。
前記2官能以上のナフトキノンジアジド誘導体としては、例えば、ナフトキノン−4−スルホン酸クロリド又はナフトキノン−5−スルホン酸クロリドと、フェノール性水酸基を複数有する化合物とを反応させたエステル化合物が好適である。前記フェノール性水酸基を複数有する化合物としては、例えば、ビスフェノール類、トリスフェノール類、テトラキノスフェノール類等のポリフェノール類;ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼン等の多官能フェノール;ビス型又はトリス型のジヒドロキシベンゼン若しくはトリヒドロキシベンゼン、非対称の多核フェノール、或いはこれらの混合物などが挙げられる。
前記フェノール性水酸基を複数有する化合物としては、例えば、4−t−ブチルフェノール、4−イソアミルフェノール、4−t−オクチルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、2−アセチルフェノール、4−ヒドロキシベンゾフェノン、3−クロロフェノール、4−ベンジルオキシカルボニルフェノール、4−ドデシルフェノール、レゾルシノール、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)−1,3−ベンゼンジオール、フロログルシノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−[(4−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2−シクロヘキシル−5−メチルフェノール]等が挙げられる。
前記ナフトキノンジアジド誘導体としては、例えば、4’−t−オクチルフェニルナフトキノンジアジド−4−スルホネート、4’−t−オクチルフェニルナフトキノンジアジド−5−スルホネート、4’−ベンゾイルフェニルナフトキノンジアジド−5−スルホネート、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドとの反応物などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層中のナフトキノンジアジド誘導体の添加量は、前記クレゾールノボラック樹脂100質量部に対し1〜200質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましい。
−その他の添加剤−
前記ポジ型感光層には、ポジ型感光層の現像性を促進させるために、2価以上の脂肪族カルボン酸、2〜6価のフェノール化合物を含有していてもよい。
前記2価以上のカルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ヒドロキシコハク酸、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられ、これらの中でも、マロン酸、コハク酸が好ましい。
前記2価以上のカルボン酸の含有量は、前記感光層中の全固形分に対し、0.5〜20質量%が好ましい。
前記2〜6価のフェノール化合物としては、例えば、レゾルシノール、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)−1,3−ベンゼンジオール、フロログルシノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−[(4−ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス[2−シクロヘキシル−5−メチルフェノール]等が挙げられ、これらの中でも、レゾルシノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが特に好ましい。
前記2〜6価のフェノール化合物の含有量は、前記感光層中の全固形分に対し、0.5〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
更に、前記ポジ型感光層には、セル内構造の形成時における転写不良や精度不良等の故障の認識を可能とし、製造適性を向上させる観点から、消色性染料を添加することもできる。前記消色性染料とは、一般に、200℃、1時間の加熱により消色し得る色素を意味し、ベーク時に消色可能な有色染料である。前記消色性染料としては、180℃、1時間の加熱により消色する色素が好ましい。このような色素は、通常、熱による分解若しくは酸化等による構造変化を起こすか、或いは熱によって蒸発若しくは昇華するものである。また、消色性染料を用いてセル内構造を作製した場合、該セル内構造は、消色後に、400〜800nmの平行光線に対して90%以上の光透過率を有することが好ましい。
前記消色性染料としては、熱によって分解する色素として、例えば、ビクトリア・ピュアブルーBOH、ビクトリア・ピュアブルーBOH−M、マラカイトグリーン、アイゼンマラカイトグリーン、マラカイトグリーン塩酸塩、アイゼンダイヤモンドグリーン等のジアルキルアミノトリフェニルメタン系の染料等が挙げられる。また、熱により蒸発又は昇華する色素としては、例えば、オリエントオイルブラウン、メチルイエロー、スミカロンブリリアントブルーB、1,3,5−トリフェニルテトラゾリウムホルマザン等が挙げられる。
前記消色性染料としては、上記の他、染料便覧(有機合成化学協会編、丸善、昭和47年7月20日発行)に記載される、昇華堅牢試験の耐汚染性の評価(180℃、1時間以下の条件)が1〜3のものも使用可能である。具体的には、C.I.Disperse Yellow 8, 31, 72、C.I.Disperse Orange 1, 3, 20, 21、C.I.Disperse Red 15, 55, 60, 65、C.I.Disperse Violet 8, 23, 26, 37、C.I.Disperse Blue 20, 26, 55, 56, 72, 90, 91, 92, 106、C.I.Disperse Black 29、Diacellition Direct Black B M/D(三菱化成(株)製)、Sumikaron Violet RS(住友化学(株)製)、Dianix Fast Sky Blue B M/D(三菱化成(株)製)、Miketon Polyester Blue BCL, GRN(三井石油化学(株)製)、Kayaron Polyester Navy Blue GF(日本化薬(株)製)等が挙げられる。これらの中でも、加熱装置の適性、環境汚染を考慮すると、前記消色性染料としては、熱分解性の染料が好ましい。
前記消色性染料の添加量としては、ポジ型感光層の全固形分に対し0.1〜10質量%が好ましい。
また、前記ポジ型感光層には、熱可塑性の結合剤を用いることができる。該熱可塑性の結合剤としては、例えば、エチレン性不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
前記結合剤の添加量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選定することができる。
前記ポジ型感光層には、樹脂を可塑化することができる添加剤を添加することができる。該樹脂を可塑化することができる添加剤としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、アルキルフェノール、リン酸トリクレジル等が挙げられる。
前記樹脂を可塑化することができる添加剤の添加量は、樹脂全量に対し0〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。
前記ポジ型感光層は、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、及びナフトキノンジアジド誘導体から選択される少なくとも2種を含有してなり、所望のパターンで露光した際に該露光部をアルカリ水溶液等による現像によって除去するポジ型の感光性転写材料とすることが好ましい。即ち、アルカリ可溶性のフェノールノボラック樹脂及びクレゾールノボラック樹脂に対し、ナフトキノンジアジド誘導体は溶解禁止剤として作用するが、光を受けると3−インデンカルボン酸を生成し、溶解禁止効果がなくなる。このため、クレゾールノボラック樹脂とナフトキノンジアジドとを含む、上記ポジ型感光層は、アルカリ現像により光照射部のみが溶解されるポジ型レジストとして機能する。
前記ポジ型感光層の膜厚としては、0.5〜10μmが好ましく、1〜6μmがより好ましい。前記膜厚が0.5〜10μmの範囲内にあると、ポジ型感光層用塗布液を支持体上に塗布する際に、ピンホールが発生しにくく、現像時に露光部の除去を容易に行うことができる。
前記ポジ型感光層用塗布液は、上述のフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、及びナフトキノンジアジド誘導体等のポジ型感光層に含まれる成分を溶剤に溶解したポジ型感光層用塗布液を支持体(支持体とポジ型感光層との間に熱可塑性樹脂層や中間層が設けられている場合にはその層)上に、種々の塗布手段を用いて塗布、乾燥することで形成することができる。
前記ポジ型感光層用塗布液に用いられる溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどが好適に挙げられる。これらの溶剤は、単独又2種以上の組合せで用いることができる。
<ネガ型感光層>
前記ネガ型感光層は、少なくとも樹脂を含有してなり、更に、重合性モノマー、重合開始剤、体質性顔料、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
前記樹脂としては、アルカリ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の確保の観点からアルカリ水溶液により現像可能なものが好ましい。
前記樹脂のうち、本発明に係る感光層のバインダーに用いる樹脂としては、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、スチレン/無水マレイン酸の共重合体またはスチレン/無水マレイン酸共重合体とアルコール類との反応物等が挙げられ、これらの中でも、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体等が好ましい。
前記(メタ)アクリル酸含有重合体としては、一般に、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体などが挙げられる。また、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げられる。
上記のほか、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好適に挙げられる。特に、米国特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。更に、アルコール可溶性ナイロンも挙げることができる。
また、複数の(メタ)アクリル酸含有重合体を組合わせて使用してもよい。
前記(メタ)アクリル酸含有重合体は、通常、50〜300mgKOH/1gの範囲の酸価と、1,000〜300,000の範囲の重量平均分子量を有するものの中から適宜選択して使用される。
前記酸価が、50mgKOH/1g未満であると、アルカリ現像性が大きく低下することがあり、300mgKOH/1gを超えると、目標とする構造体が得られなくなることがある。
前記(メタ)アクリル酸含有重合体の重量平均分子量としては、上記の通り、1,000〜300,000が好ましく、10,000〜250,000がより好ましい。
前記重量平均分子量が、1,000未満であると、目標とする構造体が得られなくなることがあり、一方、300,000を超えると、現像性が極端に低下することがある。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)により測定したポリスチレン換算平均分子量である。
前記樹脂の含有量としては、感光層の全固形分の20〜60質量%が好ましく、30〜55質量%がより好ましい。前記含有量が20質量%未満であると、塗布時の膜形成が困難となることがあり、60質量%を超えるとシリカ等の添加量が制限されるため、本発明の目的を達成することが困難となるため好ましくない。
−重合性モノマー−
前記重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エステル化合物、アミド化合物、その他の化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エステル化合物としては、例えば、単官能(メタ)アクリル酸エステル、多官能(メタ)アクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステル、その他のエステル化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、これらの中でも、単官能(メタ)アクリル酸エステル、多官能(メタ)アクリル酸エステル等が好ましい。
前記単官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチルモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記多官能(メタ)アクリル酸エステルしては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールポリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも、ジペンタエリトリトールポリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
前記多官能(メタ)アクリル酸エステルの他の例としては、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報、特開昭51−37193号公報に記載のウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、及び特公昭52−30490号公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類、特開昭60−258539号公報に記載の(メタ)アクリル酸エステルやウレタン(メタ)アクリレートやビニルエステル、などが挙げられる。
前記その他のエステル化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、日本接着協会誌Vol.20,No.7,第300〜308頁に記載の光硬化性モノマー及びオリゴマー、などが挙げられる。
前記アミド化合物としては、例えば、不飽和カルポン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド(モノマー)などが挙げられ、具体的には、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、などが挙げられ、また、特開昭60−258539号公報に記載の(メタ)アクリル酸アミド、などが挙げられる。
前記その他の化合物としては、例えば、特開昭60−258539号公報に記載のアリル化合物、などが挙げられる。
前記重合性モノマーの前記感光性組成物における含有量としては、全固形分の10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
−光重合開始剤−
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテルなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物、英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載の化合物、米国特許第第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
更に、米国特許第第2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第第2722512号明細書に記載されているのα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第第3046127号明細書及び米国特許第第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、特開2002−229194号公報に記載の有機ホウ素化合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロアンチモンやヘキサフルオロホスフェートとの塩)、ホスホニウム塩化合物(例えば、(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、国際公開第01/71428号パンフレットに記載のオニウム塩化合物などが挙げられる。
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4、6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭62−58241号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−281728号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−34920号公報に記載の化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N、N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記米国特許第第4212976号明細書に記載の化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロメメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール等)などが挙げられる。
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等)、N−フェニルグリシン等、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB、ODBII等)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェート(1−)等)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
前記ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5.5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全固形成分に対し、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。
前記光重合開始剤の含有量は、前記重合性化合物との質量比で表すと、光重合開始剤/重合性化合物=0.01〜0.2が好ましく、0.02〜0.1がより好ましく、0.03〜0.08が特に好ましい。この範囲を超えると、現像残渣が生じたり、析出故障が生じるという問題があり、この範囲未満であると、十分な感度が得られないことがある。
また、後述する前記感光層への露光における露光感度や感光波長を調製する目的で、前記光重合開始剤に加えて、増感剤を添加することが可能である。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、10−N−ブチル−2−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5、7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3、3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5、7−ジプロポキシクマリン等が挙げられ、他に特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記増感剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記増感剤が析出することがある。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
−体質顔料−
前記体質顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸バリウム、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、これらの中でも、無着色なものが好ましく、シリカ、酸化亜鉛などが特に好ましい。
前記シリカの具体例としては、R−972、#200(日本アエロジル社製)、シーホスターKE(日本触媒化学工業(株)製)、スノーテックス(商品名:メタノールシリカゾル、MA−ST−M、IPA−ST、MEK−ST、MIBK−ST、日産化学工業(株)製)等の市販品が好適に挙げられる。
前記酸化亜鉛の具体例としては、ZnO−100、ZnO−200(住友セメント(株)製)等の市販品が好適に挙げられる。
これらの中でも、スノーテックスに代表されるコロイダルシリカが特に好ましい。
前記体質顔料は、適宜選択したシランカップリング剤又はチタネートカップリング剤等により表面処理等を行うことにより、分散性を向上させてもよい。
前記体質顔料の粒径としては、0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜0.4μmがより好ましい。
前記粒径が、0.01μm未満であると分散安定性が悪くなり、0.5μmを超えると該感光層の表面における凹凸が大きくなるため好ましくない。
前記体質顔料の添加量としては、前記感光性組成物における全固形分の5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、15〜35質量%が特に好ましい。
前記体質顔料の添加量が、5質量%未満であると、十分な膜強度が得られず、転写時における厚み低下や現像時のブラシ傷を防止することができないことがあり、一方、50質量%を超えると、転写時に気泡が入り易くなり、該感光層の透明性が低下することがあり好ましくない。
前記体質顔料は、適宜選択した分散剤に均一に分散した状態で使用してもよい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ソルスパース3000,9000,17000,20000,27000(ゼネカ(株)製)、アジスパーPB−711,PN−411,PA−111(味の素(株)製)、EFKA−766,5244,71,65,64,63,44(エフカケミカルズ社製)等が挙げられる。これらの中でも、ソルスパース20000が好ましい。
前記分散剤の使用量としては、分散性の良好な分散溶液を得る観点からは、前記体質顔料100質量部に対し、0.5〜100質量部であるのが好ましい。
前記分散剤により前記体質顔料を分散してなる分散溶液中には、必要に応じて界面活性剤を添加することにより、分散安定性を向上させることができる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、各種の界面活性剤が挙げられ、例えば、アルキルナフタレンスルホン酸塩、リン酸エステル塩等に代表されるアニオン系界面活性剤、アミン塩等に代表されるカチオン系界面活性剤、アミノカルボン酸、ベタイン型等に代表される両性界面活性剤などが挙げられる。
前記感光性組成物には、目的に応じて適宜選択した着色剤を含有していてもよい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、有機顔料、無機顔料、染料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、これらの中でも、後述の現像処理や熱処理により消色するものも好ましい。
前記着色剤としては、例えば、特開2005−17716号公報の段落番号0038から0040に記載の色材、特開2005−361447号公報の段落番号0068から0072に記載の顔料、及び特開2005−17521号公報の段落番号0080から0088に記載の着色剤などが好適に挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、重合禁止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などの各種添加剤などが挙げられる。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記重合禁止剤の含有量としては、感光性組成物の全成分に対し、0.0001〜10質量%が好ましく、0.0005〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%が特に好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメトル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
なお、感光性組成物の全固形分に対する紫外線吸収剤の含有量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜12質量%がより好ましく、1.2〜10質量%が特に好ましい。
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記可塑剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
前記感光性組成物が前記界面活性剤を含有することにより、塗布液としての流動性が良好となり、塗布工程で使用されるスピンコーターのノズルや配管、容器中での液の付着性が改善され、前記ノズル内に汚れとして残る残渣を効果的に減少させることができるので、塗布液の切り替え時に洗浄に要する洗浄液の量や作業時間を軽減でき、セル内構造の生産性を向上させることができる。また、前記セル内構造を形成する際に発生する面状ムラ等を改善することができる。
前記ネガ型感光層を形成するネガ型感光性組成物は、溶剤を用いて調製することができる。前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記ポジ型感光層と同様のものを用いることができる。
前記ネガ型感光層の層厚は、0.3〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好まく、1.0〜3μmが特に好ましい。
前記層厚が0.3μm未満であると、感光層用塗布液の塗布時にピンホールが発生しやすく、製造適性が低下することがあり、10μmを超えると、現像時に未露光部を除去するのに長時間を要することがある
<基材>
前記感光層形成工程で用いられる前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで、目的に応じて適宜選択することができるが、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、ガラス板(例えば、ソーダガラス板、酸化ケイ素をスパッタしたガラス板、無アルカリガラス板、石英ガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
前記基材は、該基材上に前記感光層における感光層が重なるようにして積層してなる積層体を形成して用いることができる。即ち、前記積層体における感光層の前記感光層に対して露光することにより、露光した領域を硬化させ、後述する現像工程によりパターンを形成することができる。
[露光工程]
前記露光工程は、前記感光層に対し、光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行う工程である。
前記露光は、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる。
本発明のセル内構造の製造方法の露光工程に係る露光装置の一例について、以下、図面を参照しながら説明する。前記露光工程における露光方法は、前記露光装置の説明を通じて明らかにする。
<露光装置の構成>
<<露光装置の外観>>
図1は、本発明の実施形態に係る描画装置であるフラットベッドタイプの露光装置10を示す。
露光装置10は、複数の脚部12によって支持された変形の極めて小さい定盤14を備え、この定盤14上には、2本のガイドレール16を介して露光ステージ18が矢印方向に往復移動可能に設置されている。なお、露光ステージ18には、前記感光層を、被処理基体上に積層してなる積層体F(以下、「感光材料F」という)が吸着保持される。
定盤14の中央部には、ガイドレール16を跨ぐようにして門型のコラム20が設置されている。このコラム20の一方の側部には、感光材料Fに記録されたアラインメントマークを検出するカメラ22a、22bが固定され、他方の側部には、感光材料Fに対して描画パターン(画像)を形成する複数の露光ヘッド24a〜24j(描画ヘッド)が位置決め保持されたスキャナ26が固定されている。
図2に、各露光ヘッド24a〜24jの構成を示す。
露光ヘッド24a〜24jには、例えば、前記光照射手段としての光源ユニット28を構成する複数の半導体レーザから出力されたレーザビームLが、合波されて光ファイバ30を介して導入される。レーザビームLが導入された光ファイバ30の出射端には、ロッドレンズ32、反射ミラー34、及びデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)36が順に配列されている。
DMD36は、図3に示すように、SRAMセル(メモリセル)38の上に格子状に配列された多数のマイクロミラー40(描画素子)を揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラー40の表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセル38に描画データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号の状態に応じて、図4及び図5に示すように、各マイクロミラー40が対角線を中心とする所定方向に傾斜する。
図4は、マイクロミラー40がオン状態の方向に傾斜した場合を示し、図5は、マイクロミラー40がオフ状態の方向に傾斜した場合を示す。従って、制御ユニット42から供給されるパターン情報(描画データ)に基づく変調信号でDMD36の各マイクロミラー40の傾きを制御することにより、描画データに応じてレーザビームLを選択的に感光材料Fに導き、所望の描画パターン(画像)を描画することができる。
オン状態のマイクロミラー40によって反射されたレーザビームLの射出方向には、拡大光学系である第1結像光学レンズ44及び46、DMD36の各マイクロミラー40に対応して多数のレンズを配設したマイクロレンズアレー48、ズーム光学系である第2結像光学レンズ50及び52が順に配列されている。
なお、マイクロレンズアレー48の前後には、迷光を除去するとともに、レーザビームLを所定の径に調整するためのマイクロアパーチャアレー54、56が配設される。
以上のように構成される露光ヘッド24a〜24jは、図6に示すように、感光材料Fの走査方向(露光ステージ18の移動方向)と直交する方向に2列で千鳥状に配列される。
各露光ヘッド24a〜24jに組み込まれるDMD36は、図7に示すように、高い解像度を実現すべく、走査方向に対して所定角度傾斜した状態に設定される。すなわち、DMD36を感光材料Fの走査方向に対して傾斜させることにより、DMD36を構成するマイクロミラー40の走査方向と直交する方向に対する間隔が狭くなり、これによって、走査方向と直交する方向に対する解像度を高くすることができる。
なお、露光ヘッド24a〜24j間の継ぎ目が生じることのないよう、各露光ヘッド24a〜24jによる露光エリア58a〜58jが走査方向と直交する方向に重畳するように設定される。
図8は、露光装置10の制御回路の要部構成ブロック図である。露光装置10を制御する制御ユニット42(制御手段)は、エンコーダ62により検出した露光ステージ18の位置データに基づいて同期信号を生成する同期信号生成部64と、生成された同期信号に基づいて露光ステージ18を走査方向に移動させる露光ステージ駆動部66と、感光材料Fに描画される描画パターン(画像)の描画データを記憶する描画データ記憶部68と、同期信号及び描画データに基づいてDMD36のSRAMセル38を変調制御し、マイクロミラー40を駆動するDMD変調部70とを備える。
また、制御ユニット42は、同期信号生成部64により生成される同期信号を調整する周波数変更部72(描画タイミング変更手段)、位相差変更部74(位相差変更手段)及び移動速度変更部75(移動速度変更手段)を備えることが好ましい。
前記描画タイミング変更手段としての周波数変更部72は、DMD36を構成するマイクロミラー40の走査方向に対するオンオフ制御のタイミングを決定する周波数を変更して同期信号生成部64に供給し、感光材料Fに描画される画素の走査方向の間隔を調整する。
前記位相差変更手段としての位相差変更部74は、走査方向と略直交する方向に隣接して配列されたマイクロミラー40のオンオフ制御のタイミングの位相差を変更して同期信号生成部64に供給し、感光材料Fに描画される画素の走査方向に対する位相差を調整する。
前記移動速度変更手段としての移動速度変更部75は、露光ステージ18の移動速度を変更して同期信号生成部64に供給することで露光ステージ18の移動速度を調整する。
さらに、制御ユニット42には、必要に応じて、露光ヘッド回転駆動部76(描画画素群回転手段)、及び光学倍率変更部78(描画倍率変更手段)を配設することが好ましい。
前記描画画素群回転手段としての露光ヘッド回転駆動部76は、露光ヘッド24a〜24jをレーザビームLの光軸の回りに所定角度回転させ、感光材料F上に形成される画素配列の走査方向に対する傾斜角度を調整する。なお、露光ヘッド24a〜24jの一部の光学部材を回転させることによって、画素配列の傾斜角度を調整するようにしてもよい。
前記描画倍率変更手段としての光学倍率変更部78は、露光ヘッド24a〜24jの第2結像光学レンズ50、52により構成されるズーム光学系79を制御して光学倍率を変更し、隣接するマイクロミラー40により感光材料F上に形成される画素の配列ピッチ又は同一のマイクロミラー40による描画ピッチを調整する。
<<露光装置の動作>>
露光装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下に、該露光装置を用いて露光を行う際の動作について説明する。
露光ステージ18に感光材料Fを吸着保持させた後、制御ユニット42は、露光ステージ駆動部66を駆動し、露光ステージ18を定盤14のガイドレール16に沿って一方の方向に移動させる。露光ステージ18がコラム20間を通過する際、カメラ22a、22bが感光材料Fの所定位置に記録されているアライメントマークを読み取る。制御ユニット42は、読み取ったアライメントマークの位置データに基づき、感光材料Fの位置補正データを算出する。
位置補正データが算出された後、制御ユニット42は、露光ステージ18を他方の方向に移動させ、スキャナ26により感光材料Fに対する描画パターン(画像)の露光を開始する。
すなわち、前記光照射手段としての光源ユニット28から出力されたレーザビームLは、光ファイバ30を介して各露光ヘッド24a〜24jに導入される。導入されたレーザビームLは、ロッドレンズ32から反射ミラー34を介してDMD36に入射する。
一方、描画データ記憶部68から読み出され、位置補正データにより補正された描画データ(パターン情報)は、DMD変調部70において、同期信号生成部64から供給される同期信号に従ったタイミングで変調されてDMD36に供給される。この結果、DMD36を構成する各マイクロミラー40が描画データに従い同期信号に応じたタイミングでオンオフ制御される。
図4及び図5に示すように、DMD36を構成する各マイクロミラー40により所望の方向に選択的に反射されたレーザビームLは、第1結像光学レンズ44及び46によって拡大された後、マイクロアパーチャアレー54、マイクロレンズアレー48、マイクロアパーチャアレー56を介して所定の径に調整され、次いで、光学倍率変更部78を構成する第2結像光学レンズ50及び52により所定の倍率に調整されて感光材料Fに導かれる。
この場合、露光ステージ18は、定盤14に沿って移動し、感光材料Fには、露光ステージ18の移動方向と直交する方向に配列される複数の露光ヘッド24a〜24jにより所望の二次元パターン(以下、「二次元画像」という)が描画される。
ところで、前記のようにして感光材料F上に描画される二次元画像は、DMD36を構成するマイクロミラー40に基づく離散的な多数の画素の集合によって構成されている。この場合、描画前のオリジナル画像は、感光材料F上の離散的な描画点にマッピングされて再現されるため、前記オリジナル画像と描画点の配置との関係で、描素部に対応したピクセルからなる再現画像において、該画像の端部がギザギザ状となった状態であるジャギーが発生する、あるいは、前記オリジナル画像の線幅の精度が低下する等の不具合が発生するおそれがある。
本発明のセル内構造の製造方法における前記露光方法は、感光材料F上に形成される描画画素の配置を調整することにより、ジャギーの発生を抑制し、適切な描画パターンの形成を可能とするものである。
前記描画画素の配置を規定するパラメータとしては、(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、の4つが挙げられ、これらの少なくともいずれかを設定し、前記描素部を所定のタイミングで変調制御することにより、ジャギーの発生を抑制することができる。
前記(a)〜(d)のパラメータを調整する方法としては、前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として制御点を規定し、該制御点の(e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、(f)前記制御点列の並び方向、(g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び(h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、の4つが挙げられ、これらの少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御する方法が挙げられる。
以下、その一例として、1つのDMD36によって生じるジャギーを抑制する場合について説明する。
図9は、1つのDMD36を構成する多数のマイクロミラー40の配列を模式的に示した図である。
図9において、感光材料Fの走査方向をy、走査方向yと直交する方向をxとし、略走査方向yに沿って配列されるマイクロミラー40の列をスワス77と定義する。この場合、スワス77は、描画される画像のx方向に対する解像度を高めるため、x方向に対して所定の角度θs(以下、スワス傾斜角度θs(≠90゜)という)に設定される。なお、スワス77上で隣接する2つのマイクロミラー40をDMD画素A、Bとする。
図10は、図9に示すように、DMD36により形成され、感光材料F上に前記描素部により形成される描画画素の中心点として規定される制御点(以下、「アドレス格子点」という)と、前記パターン情報に基づく所望の描画パターン(以下、「オリジナル画像」という)との関係を模式的に示した図である。図9において、前記アドレス格子点は、実線丸及び点線丸で示され、前記オリジナル画像80は直線状の描画パターンとして示されている。
この場合、オリジナル画像80は、実線丸で示される複数のアドレス格子点によって再現される。なお、レーザビームLは、各アドレス格子点を中心とする所定のビーム径(ドット径)で画素を形成する。従って、感光材料F上に実際に形成される画像は、外郭線82で示すように、実線で示すアドレス格子点の輪郭よりも広がった画像となる。
アドレス格子点の並びには、図10に示すように、格子点列1、格子点列2、及び格子点列3の3種類がある。各格子点列を特徴づけるパラメータとしては、格子点列1〜3のx方向に対する傾斜角度θgi(i=1〜3)、格子点列1〜3を構成するアドレス格子点の格子点ピッチpgi(i=1〜3)、及び、格子点列1〜3の列ピッチdgi(i=1〜3)がある。
これらのパラメータは、スワス77上での隣接するDMD画素A、B(図9参照)により感光材料F上に形成されるアドレス格子点(以下、アドレス格子点A、Bとも言う。)の配列ピッチps(制御点列のピッチ(e))、スワス傾斜角度θs(制御点列の並び方向(f))(ただし、x方向を基準として反時計回りを+とする。)、各アドレス格子点のy方向に対する描画ピッチpy(制御点の走査方向に対するピッチ(g))により決定される。以下、これらのパラメータ間の関係を説明する。
<(I)傾斜角度θgi(i=1〜3)>
図11に示す3つの隣接するアドレス格子点A、B′、B″を考える。格子点列3の傾斜角度θg3は、
θg3=90゜ 式(1)
である。また、格子点列1、2の傾斜角度θg1、θg2については、
N1=integer(ps・sinθs/py)
(integerは、切り捨て演算を表す。)
N2=N1+1
とすると、アドレス格子点Aに対するアドレス格子点B′、B″のy方向の距離Δy1、
Δy2(前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差(h))は、
Δyi=ps・sinθs−py・N1 (i=1、2)
となる。また、アドレス格子点A、B′、B″のx方向の描画ピッチpxは、
px=ps・cosθs
であるから、
tanθgi=Δyi/py (i=1、2) 式(2)
となる。従って、格子点列1〜3の傾斜角度θg1、θg2は、
θgi=tan-1{(ps・sinθs−py・Ni)/(ps・cosθs)}
(i=1、2) 式(3)
として求まる。
<(II)格子点ピッチpgi(i=1〜3)>
格子点列3は、y方向に配列されたアドレス格子点で構成されるから、
pg3=py 式(4)
である。また、
pgi=px/cosθgi (i=1、2) 式(5)
である。
<(III)列ピッチdgi(i=1〜3)>
格子点列3の列ピッチdg3は、
dg3=px 式(6)
である。また、
dgi=py・cosθgi (i=1、2) 式(7)
である。
一方、オリジナル画像80をアドレス格子点によって再現した際に発生するジャギーは、格子点列1〜3によって発生するため、上記で求めた格子点列1〜3のパラメータ及びオリジナル画像80のx方向に対する傾斜角度θLを用いて定義することができる。
この場合、ジャギーは、ジャギーピッチpj1〜pj3、及びジャギー振幅aj1〜aj3により規定される。
<(IV)ジャギーピッチpji(i=1〜3)>
ジャギーピッチpjiは、格子点列1〜3の列ピッチdgiと、格子点列1〜3の傾斜角度θgi及びオリジナル画像80の傾斜角度θLの差(θgi−θL)とにより決定される。
この場合、各格子点列1〜3上にアドレス格子点が連続的に形成されるものと仮定して、平均値としてのジャギーピッチpjiは、
pji=dgi/sin(θgi−θL) (i=1〜3) 式(8)
となる。
<(V)ジャギー振幅aji(i=1〜3)>
図12は、格子点列1とオリジナル画像80との間で発生するジャギーの説明図である。この場合、オリジナル画像80の境界と格子点列1との交点間の距離がジャギーピッチpj1となる。
また、ジャギー振幅aj1は、格子点列1及び格子点列2と、格子点列1及び格子点列3との間でそれぞれ定義できる。これらのジャギー振幅aj1のうち、小さい方を代表値としてのジャギー振幅aj1に選択すると、図12に示す関係から、
aj1=pj1・tanθ′1・tanθ′2/(tanθ′2−tanθ′1)
(θ′1=θg1−θL)
となる。従って、ジャギー振幅ajiは、
aji=pji・tanθ′i・tanθ′k/(tanθ′k−tanθ′i)
(i=1〜3、θ′i=θgi−θL、k=1〜3、i≠k)
式(9)
である。なお、θ′kは、選択されたジャギー振幅ajiの小さい格子点列とオリジナル画像80とのなす角度である。
感光材料F上に再現される描画パターンにおけるジャギーは、ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiがともにある程度大きい場合に視認される。
前記描素部により形成されて描画パターンを構成する各画素は、図10に示すアドレス格子点を中心として、レーザビームLのビーム径に基づく所定の径で描画されるため、ジャギーピッチpjiが小さい場合には、ジャギー振幅ajiが大きくてもジャギーが視認されることはない。従って、ジャギーの視認を低下させるためには、ジャギーピッチpji又はジャギー振幅ajiのいずれかが所定値以下となるように、パラメータを設定すればよいことになる。
なお、前記ジャギーピッチ及びジャギー振幅の所定値としては、感光層の被露光面に形成される描画画素のドット径、すなわち、レーザビームLのビーム径とすることができる。
ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiは、式(1)〜(9)から、オリジナル画像80のx方向に対する傾斜角度θL、スワス傾斜角度θs、スワス77上での隣接するDMDにより形成される描画画素A及びBの配列ピッチps、アドレス格子点のy方向に対する描画ピッチpyの各パラメータによって決定される。
従って、これらのパラメータに対応する(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差の各パラメータを調整することにより、ジャギーの発生を抑制し、ジャギーを低減させた画像を再現することができる。なお、各パラメータは、個別に調整して設定してもよく、複数のパラメータを同時に調整してもよい。
この場合、傾斜角度θL、すなわち、複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度(b)は、感光材料Fに形成するオリジナル画像80によって予め決まっている。
スワス傾斜角度θsは、露光ヘッド24a〜24jに組み込まれたDMD36の傾斜角度によって決定されるが、この傾斜角度は、露光ヘッド回転駆動部76により露光ヘッド24a〜24jを光軸の回りに所定角度回転させて調整することができる。なお、露光ヘッド24a〜24jの一部の光学部材、例えば、マイクロレンズアレー48、マイクロアパーチャアレー54、56を回転させることで前記傾斜角度を調整することもできる。また、光学像を回転させるダブプリズム等の像回転素子を配設し、この像回転素子を回転させて前記傾斜角度を調整することもできる。像回転素子は、第2結像光学レンズ50、52の後に配置することができる。また、第2結像光学レンズ50、52を配設することなく、マイクロレンズアレー48により直接感光材料F上にレーザビームLを結像させるような装置構成の場合、像回転素子をマイクロレンズアレー48の後に配置することができる。
配列ピッチps、すなわち、隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ(a)は、DMD36を構成するマイクロミラー40の間隔に依存しているが、光学倍率変更部78によりズーム光学系79を構成する第2結像光学レンズ50、52の位置を変更させることで、感光材料F上での配列ピッチpsを調整することができる。
描画ピッチpy、すなわち、前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ(c)は、同期信号生成部64により生成される同期信号の出力タイミングを周波数変更部72からの周波数変更信号によって調整し、あるいは、移動速度変更部75からの移動速度変更信号を同期信号生成部64に供給して同期信号の出力タイミングを変更し、露光ステージ駆動部66により露光ステージ18のy方向への移動速度を変更することで調整することができる。
なお、傾斜角度θLがy方向の位置によって変化するオリジナル画像80に対しては、スワス傾斜角度θsをオリジナル画像80の傾斜角度θLに応じて迅速に変更することは困難であるため、例えば、周波数変更部72によって描画ピッチpyを変更するのが適当である。
さらに、ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiは、例えば、図10において、DMDにより形成される描画画素A及びBを同時に描画するのではなく、位相差変更部74によってy方向に対するDMD画素A及びBの描画タイミングを所定時間ずらすことにより、DMD画素Aのx方向に隣接して形成されるDMD画素B′、B″の位相差Δyi、すなわち、前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差(d)を変更し、この結果として傾斜角度θgiを変更して調整することもできる。
図13〜図15及び図16〜図18は、各パラメータを所定の値に設定し、前記式(8)及び式(9)に従って、各格子点列1〜3のジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiを計算した結果を示している。
なお、格子点列間で生じるジャギー振幅については、小さい方の値の絶対値を選択するものとする。また、ジャギーピッチpjiの許容範囲を−5μm〜+5μm、ジャギー振幅ajiの許容範囲を−1μm〜+1μmとする。
図13に示す格子点列1では、オリジナル画像80の傾斜角度θL=0゜〜55゜の範囲で許容されないジャギーが発生し、図14に示す格子点列2では、オリジナル画像80の傾斜角度θL=110゜〜135゜の範囲で許容されないジャギーが発生し、図15に示す格子点列3では、ジャギーが発生しないことが予測される。この場合、例えば、オリジナル画像80に傾斜角度15゜前後の直線が含まれていると、この直線に格子点列1に起因する許容できないジャギーが発生するおそれがある。
これに対して、パラメータを変更した図16〜図18に示す格子点列1〜3では、オリジナル画像80の傾斜角度15゜の前後でいずれもジャギーが発生することがなく、従って、良好な描画パターンが得られることが期待される。
以上、1つのDMD36によって生じるジャギーを抑制する場合について説明したが、複数の露光ヘッド24a〜24jを構成する各DMD36に対し、同様の調整を行うことができることは勿論である。すなわち、複数の前記描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群で生じるジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかの平均値が所定値以下となるように調整することができる。
この場合、露光ヘッド24a〜24jの各DMD毎に個別に各パラメータの調整を行ってもよいが、描画される画像全体としてジャギーを低減させるため、各露光ヘッド24a〜24jによって生じるジャギーのジャギーピッチ又はジャギー振幅の平均値が所定値以下となるように、例えば、露光ステージ18の移動速度を調整するようにしてもよい。
また、各パラメータは、オリジナル画像80のパターン、例えば、各オリジナル画像80のy方向に対する傾斜角度θLに応じて設定又は変更するようにしてもよい。
特に、オリジナル画像80のパターンがジャギーの目立ち易いx方向又はx方向に近い方向に延在するライン状のパターンである場合、このパターンに対するジャギーが最も低減されるようにパラメータを調整すると好適である。
また、ジャギーピッチ又はジャギー振幅によって規定されるオリジナル画像80のジャギーの形状と、ジャギーを調整するための各パラメータとの相関関係を求めておき、この相関関係に基づいて最適なパラメータを設定し、あるいは、パラメータが既に設定されている場合には、そのパラメータを変更することにより、適切な画像を容易に得ることが可能となる。
また、前記ジャギーの形状を許容範囲内とすることのできる各パラメータの条件を選択条件として求めておき、オリジナル画像80に応じた所望のパラメータを選択して設定し、あるいは、前記ジャギーの形状を許容範囲外とする各パラメータの条件を禁止条件として求めておき、オリジナル画像80に応じて当該パラメータの選択を禁止するようにすることもできる。
なお、許容範囲としては、任意の範囲を設定することができるが、例えば、形成されるパターンの線幅精度やエッジラフネスを基準として設定することができる。
オリジナル画像80と前記(e)〜(h)の各パラメータとの相関関係は、オリジナル画像80を構成するパターンの方向、例えば、オリジナル画像80の所定の領域内における支配的なパターンの方向、平均値、方向のヒストグラムが最大となる方向等を選択して求めることができる。なお、オリジナル画像80を複数の領域に分割し、各領域毎に前記相関関係を求め、各領域毎にジャギーを低減することのできるパラメータを設定するようにしてもよい。
さらに、ジャギーを低減させるためのパラメータは、初期パラメータを設定した状態で画像を描画し、その画像から、各パラメータとジャギー形状等との相関関係を計測し、最適なパラメータを探索して設定することも可能である。
すなわち、あらかじめ設定した制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)による描画パターンから、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を計測して求めることができる。
上述の露光方法においては、マイクロミラー40を直交する格子上に配列したDMD36を使用し、これを傾斜させて露光を行う形態について説明したが、傾斜角度θsで交差する格子上にマイクロミラー40を配列したDMDを使用すれば、DMDを傾斜させることなく露光ヘッド24a〜24jに組み込んでジャギーの抑制された画像を形成することができる。
また、上述の露光方法において、前記光変調手段としては、反射型空間光変調素子であるDMD36を用いた場合について説明したが、前記DMD以外の前記光変調手段として、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM:Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイ等、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。
さらに、グレーティングライトバルブ(GLV:Grating Light Valve)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成においては、前記光照射手段として、レーザの他にランプ等を光源として使用することができる。
また、上述の露光方法において、前記光照射手段としては、半導体レーザを光源とする態様について説明したが、前記半導体レーザ以外に、例えば、固体レーザ、紫外LD、赤外LD等を用いることもできる。さらに、複数の発光点が二次元状に配列された光源(例えば、LDアレイ、有機ELアレイ等)を使用することもできる。
前記露光装置としては、フラットベッドタイプの露光装置10を例に挙げたが、フラットベッドタイプ以外の露光装置であってもよく、例えば、感光材料がドラムの外周面に巻きつけられるアウタードラムタイプの露光装置、感光材料がシリンダの内周面に装着されるインナードラムタイプの露光装置であってもよい。
[現像工程]
前記現像工程としては、前記露光工程により前記感光層を露光し、未露光部分を除去することにより現像する工程を有する。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHとしては、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液、0.01〜0.2質量%のKOH水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
なお、現像の方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等が挙げられる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
[その他の工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、硬化処理工程、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−硬化処理工程−
前記現像工程後に、感光層に対して硬化処理を行う硬化処理工程を備えることが好ましい。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
本発明のセル内構造の製造方法は、感光層の被露光面上に結像させる像の歪みを抑制することにより、パターンを高精細に、かつ、効率よく形成可能であるため、高精細な露光が必要とされる柱、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜などセル内構造の製造に好適に使用することができる。
(セル内構造)
本発明のセル内構造は、本発明の前記セル内構造の製造方法により製造される。
前記セル内構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、スペーサー(柱)、液晶配向制御用突起、重ね柱及び絶縁膜の少なくともいずれかが好適である。
前記スペーサー(柱)としては、液晶表示装置における液晶層の厚さを一定に保つことができるものであれば形状、大きさ、数などに特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記スペーサーの形状、すなわち、スペーサーを基板と平行な面で切断した場合の横断面の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円、楕円、角が丸い多角形、十字、T字又はL字形が好ましい。また、積層によりスペーサーを形成する場合においても、それぞれの層のスペーサーの形状は、特に制限されないが、円、楕円、角が丸い多角形、十字、T字又はL字形が好ましく、これらを任意に積層しスペーサーを形成してよい。
前記スペーサーの大きさ(高さ)は、例えば、1〜9μmが好ましく、2〜8μmがより好ましい。前記スペーサーの高さが1μmよりも低いと、十分なセルギャップを確保することが困難となることがあり、9μmを超えると、表示装置のセルギャップが大きくなりすぎて駆動に要する電圧が高くなり好ましくない。
スペーサーによって保たれる2枚の表示装置用基板間の間隔の画面内均一性を高める点から、画面内および画面外の非表示領域にスペーサーを形成することが好ましいが、場合によっては画面内または画面外のどちらか一方の非表示領域に形成してもよい。
スペーサーの1個あたりの面積や配置場所は表示装置の構造に大きく影響を受ける。固定されたドット状スペーサーを有するカラーフィルタにおいて1画素中の非表示領域の面積の制約から、画面内の1個あたりのスペーサー面積は、10〜1000μmが好ましく、10〜250μmがより好ましい。ここでいうスペーサー面積とは導電層上に形成されたスペーサー最頂部であって、表示装置を作製した際に対向基板に接触する部分の面積もしくは対向基板上に作製されたスペーサーに接触する部分の面積を意味する。
前記液晶配向制御用突起(突起、配向制御突起などと称することもある)としては、液晶分子の配向の向きを規制することができるものが好ましく、表示装置の導電層の内側(導電層と液晶層の間)に形成されていればよく、その形状、形態には特に制限はない。前記形状としては、例えば、基板面(カラーフィルタ面)を底面とする角錐型(三角錐、四角錐等)、半球型のものや、基板面(又はカラーフィルタ面)を底面とする円錐型、台形型、蒲鉾型のもの、又は帯状に基板上(カラーフィルタ上)に形成されその長さ方向と直交する断面形状が三角形である三角柱状のもの、更に、その長さ方向と直交する断面形状が半円形、四角形、台形、蒲鉾形等の柱状体のものなどを用いることができる。
前記液晶配向制御用突起の配置態様としては、公知の態様の中から適宜選択することができ、例えば、特許第2947350号公報等に記載の態様で形成できる。例えば、帯状に基板上で形成されその長さ方向と直交する断面形状が台形である複数の柱状体が等ピッチで1方向に平行に延びたパターンで配置され、かつ2枚の基板の各導電層と基板との両方の間に設けられてなる態様であってもよい(特許第2947350号公報の図14参照)。前記液晶配向制御用突起が両方の基板の導電層と基板との間に設けられる場合には、必ずしも同形状の構造体を形成する必要はなく、異形状の構造体を組み合わせて形成してもよい。また、基板(又はカラーフィルタ)上に帯状に形成される構造体は、直線状の形態に限られず、所定の角度をなして屈曲状の形態で設けられてもよい(特許第2947350号公報の図42及び図55等参照)。
その他、前記液晶配向制御用突起の大きさ、配置間隔、配置形状等の詳細については、特許第2947350号公報等の記載を参照できる。
前記液晶配向制御用突起の形状の中でも、十分な視野角が得られる点で、基板と直交する断面が台形及び蒲鉾形のいずれかの形状を有する液晶配向制御用突起が好ましく、前記した基板面(又はカラーフィルタ面)を底面とする台形型、蒲鉾型や、帯状に基板(カラーフィルタ)上に形成され、その長さ方向と直交する断面形状が半円形、台形、蒲鉾形の柱状体などが好ましい。
以上の通り、前記液晶配向制御用突起は、導電層の内側(導電層と基板との間)に液晶層側に凸となるように設けられることにより、液晶配向制御用突起の凸面に沿って液晶分子の配向の向きが傾斜するように規制されるので、液晶面を観察する位置(視野角)に依存しない広視野角を確保することができる。
前記重ね柱とは、スペーサー、液晶配向制御用突起、及びカラーフィルタの着色層を重ね合わせた構造を意味する。例えば、前記ドット状スペーサーは着色層の1層、2層又は3層で構成することができる。例えば、ブラックマトリックスを形成した基板上に第1色目の着色層で所望の第1色目の着色層のパターンを形成する際に、ブラックマトリックスの開口部を被覆する部分と、着色層の積層によりスペーサーを形成する部分に着色層を残す。第2色目、第3色目も同様な操作を繰り返し、ブラックマトリックスの開口部上には1層の着色層が形成される。また、スペーサーとして十分なセルギャップを確保するためには、好ましくは2層から3層の着色層がスペーサー形成位置に積層されることが好ましい。
非表示領域であるブラックマトリックス上に着色層を1層、2層又は3層積層してスペーサーを構成することが、表示部の面積を減じることなく、また十分なセルギャップを確保する点から好ましい。しかしながら、スペーサーの高さが分割配向用突起と同じ高さであってもよい場合、すなわち、ドット状スペーサー下に着色層よりも厚いブラックマトリックスが配置されて、ドット状スペーサーと分割配向用突起とを同時に形成してもスペーサーの高さが大きくなることで分割配向用突起が対向電極基板に接しない場合などでは、着色層をスペーサー位置に置かなくともよい。つまりこのときスペーサーは分割配向用突起と同じく1層からなる。
前記重ね柱の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図19に示すように、無アルカリガラス501の上に黒ペーストを用いてブラックマトリックス502を形成する。このブラックマトリックス502の開口部を埋めるように青着色層503を形成し、同時にブラックマトリックス上にスペーサー形成位置に青着色層504を配置する。同様にして、赤着色層をブラックマトリックスの開口部507とスペーサー形成位置506に形成する。次いで、緑着色層をブラックマトリックスの開口部505とスペーサー形成位置508に形成する。次に、透明保護層509を形成し、さらに透明導電層510を積層する。透明導電層510の上に分割配向用突起511及びドット状スペーサー512を同時に形成する。以上により、重ね柱が形成される。
(表示装置)
本発明の表示装置は、互いに対向し合う側の表面に導電層が設けられた2枚の基板間に液晶層が狭持され、既述の本発明の感光性組成物からなるセル内構造体(例えば、液晶配向制御用突起)を基板上の導電層の内側(導電層と基板との間の表示領域)から液晶層側に凸となるように備えてなる。また、導電層上にはこれらを覆って配向膜を形成することもできる。
本発明の表示装置の基本的な構成態様としては、(1)薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という。)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、カラーフィルタ及び対向電極(導電層)を備えるカラーフィルタ側基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの、(2)カラーフィルタが前記駆動側基板に直接形成されたカラーフィルタ一体型駆動基板と、対向電極(導電層)を備える対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの等が挙げられる。
前記導電層としては、例えば、ITO膜;Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo等の金属膜;SiO2等の金属酸化膜などが挙げられ、中でも透明性のものが好ましく、ITO膜が特に好ましい。
前記駆動側基板、カラーフィルタ側基板、対向基板は、その基材として、例えば、ソーダガラス板、低膨張ガラス板、ノンアルカリガラス板、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いはプラスチックフィルム等を用いて構成される。
TFT等の駆動素子と画素電極とが配列形成された駆動側基板としては、例えば、互いに垂直に交わってマトリックス状に配設されたデータバスライン及びゲートバスラインと接続されたTFT、及びTFTを介してデータバスラインと接続する導電層が設けられたものなどが挙げられる。
適用される液晶の表示方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定されるが、例えば、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、STN(Supper Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、GH(Guest Host)、FLC(強誘電性液晶)、AFLC(反強誘電性液晶)、及びPDLC(高分子分散型液晶)などが挙げられる。
前記態様のいずれにおいても、表示装置を構成する基板の両方に導電層が形成され、該両導電層間に電圧が印可されその間に狭持される液晶材料がその電圧に応じて配向状態を変化させ表示を行う。従って、既述の構造体は、いずれの導電層の内側(導電層と基板の間)にも所望の形状、形態で形成することができる。
前記構成態様(1)の一例として、図20を参照して説明する。
一方の基板210は、カラーフィルタ側基板である。基板203の液晶層206に対向する側の表面には、カラーフィルタ層207、等ピッチで形成された断面台形の構造体208,208・・・及び共通電極をなすITO膜(導電層)201が形成されている。更に、前記基板の最上面には、配向膜(不図示)が設けられている。
他方の基板220は、TFTを備える駆動側基板である。基板204の液晶層206に対向する側の表面には、TFT(不図示)、等ピッチで形成された断面台形の構造体208(図20では1個のみ示す)、及び、該TFTのドレイン電極と接合するITO膜(導電層)202が形成されている。前記基板220には、ゲート電極をなすゲートバスライン(不図示)が複数本形成されており、該ゲートバスラインに直交して複数本のデータバスライン(不図示)が平行に形成され、これらゲートバスラインとデータバスラインの交点に対応して複数個のTFTが配列されている。更に、前記基板の最上面には、配向膜(不図示)が設けられる。
前記基板210及び基板220の間には、液晶材料を封入してなる液晶層206が狭持され、構造体208は導電層201,202の内側から液晶層206側に凸に突起し、該凸面に沿って液晶分子205が配向している。
以上の通り、基板の導電層の内側(導電層と液晶層の間)に、着色のない透明な構造体が設けられるので、液晶表示面に対する観察位置(視野角)に依存しない広視野角を確保することができると共に、3原色(B(青色)、G(緑色)、R(赤色))の色純度をも損なわれず、色相ズレのない鮮明なフルカラー画像を表示し得、高品質な表示装置を提供することができる。
なお、図21は、更に別の例に係る表示装置を示し、カラーフィルタを備えていない以外には、上記図20と同様である。即ち、基板220及び基板220の間には、液晶材料を封入してなる液晶層206が狭持され、構造体208は導電層202,202の内側から液晶層206側に凸に突起し、該凸面に沿って液晶分子205が配向している。
この構成態様によっても、基板の導電層と液晶層との間に、着色のない透明な構造体が設けられるので、液晶表示面に対する観察位置(視野角)に依存しない広視野角を確保することができ、高品質な表示装置を提供することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、以下において「部」、「%」及び「分子量」は、それぞれ「質量部」、「質量%」及び「重量平均分子量」を表す。
(実施例1)
〔液晶配向制御用突起の形成〕
−ポジ型感光層の形成(塗布法)−
まず、所定サイズのガラス基板に、ブラックマトリクス用樹脂組成物を用いて所定サイズ、形状からなるストライプ状のブラックマトリクスと額縁状の遮光部を形成した。その後、特開2005−3861号公報の実施例1に記載のカラーフィルタの製造方法により、所定の位置にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)からなる着色膜を形成した。更にこの上に透明電極膜ITOをスパッタリングにより形成した。
該基板を23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、下記の組成よりなるポジ型感光性組成物を塗布した。引き続き、VCD(真空乾燥装置、東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃にて3分間プリベークして膜厚2μmの感光層を形成した。
−ポジ型感光層用塗布液(T1)の調製−
ポジ型レジスト液(富士フイルムエレクトニクスマテリアルズ株式会社製、FH2405、クレゾールノボラック樹脂、ナフトキノンジアジドエステル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート含有)58.6質量部、メチルエチルケトン22.5質量部、1−メトキシプロピル−2−アセテート18.9質量部、及びC13CHCHOCOCH=CHと、H(O(CH)CHCHOCOCH=CHと、H(OCH(CH)CHOCOCH=CHとの共重合体(共重合組成比(質量比)=40/55/5、重量平均分子量3万)のメチルエチルケトン溶液(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:メガファックF780F)0.03質量部からなるポジ型感光層用塗布液を常法により調製した。
前記基板上の前記ポジ型感光層に対し、下記に示す露光装置及び露光方法により露光を行った。
なお、光源として波長が405nmのレーザ光を、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、及び所望のセル内構造パターンが得られるように、300mJ/cm照射した。
形成されたセル内構造パターンについて、以下の方法により露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率の評価を行った。結果を表1に示す。
<<露光装置>>
前記露光装置として、図2に示した構成の露光ヘッドを備え、図1に示す外観のフラットベットタイプの露光装置を用いた。制御ユニット42は、図8に示す制御回路を有する。前記露光ヘッドは、前記光照射手段として半導体レーザ光源と、前記光変調手段として図3に概略図を示したDMD36において、マイクロミラー40が、主走査方向に1024個配列され、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD36を備えている。
該露光ヘッドを、走査方向に対し、前記DMDの列方向が15°となるように配置し、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行った。
各パラメータを図16に示した値と同様に設定して、露光を行った。このとき、図16から明らかなとおり、オリジナル画像80の傾斜角度15゜の前後でいずれもジャギーが発生することがなく、良好な描画パターンが得られることが期待される。
<露光感度>
得られた前記セル内構造パターンにおいて、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得た。基板上のポジ型感光層がゼロとなる光エネルギー量を最低光エネルギー量とした。
<解像度>
解像度評価のため、上記最低露光量の2倍の光照射を実施し、直径の異なる穴の像を多数形成し、これを光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴の直径(μm)を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
<ジャギー発生の有無>
前記積層体に、前記露光装置を用いて、前記露光ヘッドの走査方向と直交する方向の横線パターンが形成されるように照射して露光し、パターンを形成した。
形成されたパターンのうち、ライン幅30μmのラインの任意の5箇所について、レーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて観察し、ジャギーの有無を評価した。ジャギーピッチpjiの許容範囲は−5μm〜+5μm、ジャギー振幅ajiの許容範囲を−1μm〜+1μmとし、許容範囲を外れたものについて、ジャギー有りとして評価した。
<線幅ばらつき>
直径15μmで形成されたドット状の画素のうち、20箇所について走査型電子顕微鏡(VE780、キーエンス(株)製)を用いてドット直径を測定し、そのばらつきを調べた。
<故障率>
液晶配向制御用突起の欠け、脱落の発生のしやすさを評価するため、上記最低露光量の2倍の光照射を実施し、幅6μmのテスト画像を形成し、100画像中の欠け、及び脱落の数をカウントした。カウント数が少ないほど故障率が低く好ましい。
次いで、該液晶配向制御用突起が形成されたカラーフィルタ側基板を230℃下で30分ベークすることにより、カラーフィルタ側基板上に液晶配向制御用突起(a)を形成することができた。液晶配向制御用突起(a)の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した結果、線幅11μm、中央部高さ約1.5μmの蒲鉾型の断面形状を有していた。
(実施例2)
〔液晶配向制御用突起の形成〕
−転写材料(1)の作製(ポジ型感光層を有するフィルム法)−
前記支持体として、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に、下記組成からなる熱可塑性樹脂層用塗布液H1を塗布し、乾燥して、乾燥層厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層を形成した。
<熱可塑性樹脂層用塗布液H1の調製>
メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=10万、Tg≒70℃)のメチルエチルケトン、1−メトキシプロピル−2−アセテート溶液(三井化学株式会社製、FM−601)55.5質量部、スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、重量平均分子量=1万、Tg≒100℃)のメタノール、メチルエチルケトン、1−メトキシプロピル−2−アセテート溶液(日本触媒株式会社製、アロセット7055)64.8質量、ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを2当量脱水縮合した化合物の1−メトキシプロピル−2−アセテート溶液(新中村化学工業株式会社製、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン)18.1質量部、及びC13CHCHOCOCH=CHと、H(O(CH)CHCHOCOCH=CHと、H(OCH(CH)CHOCOCH=CHとの共重合体(共重合組成比(質量比)=40/55/5、重量平均分子量3万)のメチルエチルケトン溶液(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:メガファックF780F)1.08質量部、及びメチルエチルケトン60.5質量部からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を常法により調製した。
続いて、上記熱可塑性樹脂層上に、下記組成からなる中間層用塗布液B1を塗布し、乾燥して、乾燥層厚1.6μmの中間層を形成した。
<中間層用塗布液B1の調製>
ポリビニルアルコール(鹸化度=82%、重合度500、株式会社クラレ製、PVA−405)2.90質量部、ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、PVP K−30)1.49質量部、ポリプロピレングリコール(旭電化株式会社製、アデカポリエーテルG−300)0.32質量部、メタノール42.9質量部、及び蒸留水52.4質量部からなる中間層用塗布液を常法により調製した。
続いて、前記ポジ型感光層用塗布液T1を調製し、上記中間層上に更に塗布し、乾燥して乾燥層厚2.0μmのポジ型感光層を積層した。
更に、上記ポジ型感光層上に、保護フィルム(カバーフィルム)としてポリエチレンフィルム(厚み23μm、トレデガー社製、OSM−N)を圧着貼付して設け、前記支持体上に、熱可塑性樹脂層、中間層、ポジ型感光層、及び保護フィルムがこの順に積層された転写材料(1)を作製した。
−セル内構造の作製−
まず、所定サイズのガラス基板に、ブラックマトリクス用樹脂組成物を用いて所定サイズ、形状からなるストライプ状のブラックマトリクスと額縁状の遮光部を形成した。その後、特開2000−98599号公報に記載のカラーフィルタの製造方法により、所定の位置にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)からなる着色膜を形成した。更にこの上に透明電極膜ITOのスパッタリングにより形成した。
続いて、上記より得た転写材料(1)から保護フィルムを剥がし、そのポジ型感光層の表面と上記カラーフィルタ側基板のITO膜が設けられた側の表面とを重ね合わせ、ラミネーター(商品名:Lamic II型、(株)日立インダストリイズ社製)を用いて、100N/cm、温度130℃、搬送速度2.2m/分の条件下で貼り合わせた。その後、前記転写材料の前記支持体のみを熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、除去した。この状態では、カラーフィルタ側基板上に、ポジ型感光層、中間層、熱可塑性樹脂層がこの順に積層されている。
次に、最外層である熱可塑性樹脂層の上方から基材上の前記ポジ型感光層に対し、実施例1と同様にして、波長が405nmのレーザ光を、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、及び所望のセル内構造パターンが得られるように300mJ/cm照射した。
次いで、1質量%トリエタノールアミン水溶液を、シャワー式現像装置にて30℃で60秒間基板に噴霧して、熱可塑性樹脂層及び中間層を溶解除去した。この段階では、ポジ型感光層は実質的に現像されていなかった。
続いて、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を、シャワー式現像装置を用いて23℃にて30秒間基板に噴霧しながら現像し、ポジ型感光層の不要部(露光部)を現像除去した。すると、カラーフィルタ側基板上には、所望の形状にパターニングされたポジ型感光層からなる構造体が形成された。
ここで、実施例1と同様にして、セル内構造について、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率の評価を行った。結果を表1に示す。
次いで、該構造体が形成されたカラーフィルタ側基板を230℃下で30分ベークすることにより、カラーフィルタ側基板上に液晶配向制御用突起(a)を形成することができた。液晶配向制御用突起(a)の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した結果、線幅11μm、中央部高さ約1.5μmの蒲鉾型の断面形状を有していた。
(実施例3)
〔柱の形成〕
−転写材料(2)の作製(ネガ型感光層を有するフィルム法)−
実施例2において、ポジ型感光層用塗布液を下記に示すネガ型感光層用塗布液に代えた以外は、実施例2と同様にして、感光性転写材料(2)を作製した。ネガ型感光層の乾燥後の膜厚は4.0μmであった。但し、保護フィルムとしては、厚さ12μmのポリプロピレンフィルムを用いた。
−ネガ型感光層用塗布液T1の調製−
メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体(モル比=20/80、重量平均分子量=4万)3.0質量部、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート1.8質量部、シリカゾルの30質量%メチルイソブチルケトン分散物(MIBK−ST、日産化学製)7.1質量部、フェノチアジン0.001質量部、B−CIM(保土谷化学社製)0.3質量部、NBCA(黒金化学製)0.05重量部、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール0.01重量部、Aizen Victoria Pure Blue BOH−M(保土谷化学社製)0.02質量部、C13CHCHOCOCH=CHと、H(O(CH)CHCHOCOCH=CHと、H(OCH(CH)CHOCOCH=CHとの共重合体(共重合組成比(質量比)=40/55/5、重量平均分子量3万)のメチルエチルケトン溶液(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:メガファックF780F)8.6質量部、及びメタノール0.5質量部からなるネガ型感光層用塗布液T1を常法により調製した。
次に、作製した感光性転写材料T1のカバーフィルムを剥離し、これを、ITOをスパッタした実施例2と同様にして作製したカラーフィルタ上に、ラミネーター((株)日立インダストリイズ社製、LamicII型)を用いて、線圧100N/cm、130℃の加圧加熱条件下、搬送速度2.2m/分で貼り合わせた。
その後、前記支持体(ポリエチレンテレフタレートフィルム)を熱可塑性樹脂層から剥離し、除去した。
<露光工程>
仮支持体を剥離後、実施例1と同様の露光装置を用いて、実施例1と同様にして、波長が405nmのレーザ光を、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、及び所望のセル内構造パターンが得られるように20mJ/cm照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。
次いで、前記感光層に対し、1質量%トリエタノールアミン水溶液を、シャワー式現像装置にて30℃で60秒間基板に噴霧して、前記熱可塑性樹脂層及び前記中間層を溶解除去した。この段階では、ポジ型感光層は実質的に現像されていなかった。
続いて、KOH系現像液〔(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社製、商品名:CDK−1)を100倍(質量比)に希釈したもの〕を、シャワー式現像装置を用いて25℃にて60秒間基板にシャワーノズルにて噴霧しながら現像し、ネガ型感光層の不要部(未露光部)を現像除去した。すると、カラーフィルタ側基板上には、所望の形状にパターニングされたネガ型感光層からなる構造体が形成された。
ここで、実施例1と同様にして、セル内構造パターンについて、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率を評価した。結果を表1に示す。
ただし、ネガ型であるので、感度は、感度曲線から硬化領域の厚さが4.0μmとなり、硬化領域の表面が光沢面であるときのエネルギー量を、必要な光エネルギー量とした。また、故障率については、柱であるので脱落が発生しやすい直径6μmのドットを100個形成して、その脱落数を数えて評価し、線幅ばらつきについては、100個のドットの線幅ばらつきを測定して評価した。
次いで、該構造体が形成されたカラーフィルタ側基板を230℃下で30分ベークすることにより、カラーフィルタ側基板上にスペーサーを形成することができた。このスペーサーの断面形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した結果、底部14μm、上部12μmの台形であった。
(比較例1)
実施例1において、各パラメータの設定及び変更を行わずに露光を行った以外は、実施例1と同様にしてセル内構造を製造し、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例2において、各パラメータの設定及び変更を行わずに露光を行った以外は、以外は、実施例2と同様にしてセル内構造を製造し、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例3において、各パラメータの設定及び変更を行わずに露光を行った以外は、以外は、実施例3と同様にしてセル内構造を製造し、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、線幅ばらつき、及び故障率の評価を行った。結果を表1に示す。
表1の結果から、比較例1〜3のセル内構造と比較して、ジャギーを低減するように露光時のパラメータを設定して露光を行った実施例1〜3のセル内構造の線幅ばらつきは小さく、高精細であり、ジャギーの発生も認められなかった。また、実施例1〜3のセル内構造を形成する露光工程において、露光速度を低下させることなく所望のパターンを形成できたことから、本発明のセル内構造の製造方法は、効率よく高精細なセル内構造が形成できることがわかった。
[表示装置の作製及び評価]
実施例1〜3の透明液晶配向制御用突起付き基板を用いて、公知の方法(特開平11−248921号公報)により液晶パネルを作製し、表示性能を評価した。この結果、作製された前記液晶パネル(表示装置)は、良好な表示特性を示すことが確認できた。
本発明のセル内構造の製造方法は、露光速度を低下させることなく、ジャギーが低減された所望の描画パターンを被露光面上に形成することにより、柱(スペーサー)、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜などのセル内構造を、高精細に形成することができ、本発明のセル内構造の製造方法により製造されたセル内構造は、携帯端末、携帯ゲーム機等の液晶表示装置(LCD)用、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイ用などとして好適に用いられる。
図1は、露光装置の外観斜視図である。 図2は、露光装置における露光ヘッドの概略構成図である。 図3は、光変調手段としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。 図4は、図3に示すDMDを構成するマイクロミラーがオン状態に設定されている場合の説明図である。 図5は、図3に示すDMDを構成するマイクロミラーがオフ状態に設定されている場合の説明図である。 図6は、露光装置における露光ヘッドと、露光ステージに位置決めされた感光材料(感光層の被露光面)との関係説明図である。 図7は、露光装置における露光ヘッドと、感光材料(感光層の被露光面)上の露光エリアとの関係説明図である。 図8は、露光装置の制御回路ブロック図である。 図9は、露光装置における露光ヘッドに使用されるDMDを構成するマイクロミラーの配列状態の説明図である。 図10は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。 図11は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。 図12は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。 図13は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図14は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図15は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図16は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図17は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図18は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。 図19は、導電層上に形成されたドット状スペーサーと突起とを有する基板の一例を示す断面図である。 図20は、本発明の表示装置の一例を示す断面構成図である。 図21は、本発明の表示装置の別の一例を示す断面構成図である。
符号の説明
10 露光装置
18 露光ステージ
24a〜24j 露光ヘッド
26 スキャナ
28 光源ユニット
36 DMD
38 SRAMセル
40 マイクロミラー
42 制御ユニット
48 マイクロレンズアレー
58a〜58j 露光エリア
64 同期信号生成部
66 露光ステージ駆動部
68 描画データ記憶部
70 DMD変調部
72 周波数変更部
74 位相差変更部
75 移動速度変更部
76 露光ヘッド回転駆動部
77 スワス
78 光学倍率変更部
79 ズーム光学系
80 オリジナル画像
F 感光材料
L レーザビーム

Claims (22)

  1. 少なくともバインダーを含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
    光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行うことを少なくとも含み、
    該露光が、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
    (a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
    (b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
    (c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
    (d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
    の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる露光工程と、
    該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程と
    を含むことを特徴とするセル内構造の製造方法。
  2. 露光が、描画画素群回転手段、描画倍率変更手段、描画タイミング変更手段、移動速度変更手段、及び位相差変更手段の少なくともいずれかを備えた露光装置を用いて行われる請求項1に記載のセル内構造の製造方法。
  3. 描画画素群回転手段により、露光ヘッドの全体、及び光変調手段のいずれかを回転させ、傾斜角度(b)を変更する請求項1から2のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  4. 描画倍率変更手段により、感光層の被露光面上に形成される描画画素の描画倍率を変更し、配列ピッチ(a)、及び描画ピッチ(c)のいずれかを調整する請求項1から3のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  5. 描画タイミング変更手段により、描素部による感光層の被露光面上への描画タイミングを変更し、描画ピッチ(c)を調整する請求項1から4のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  6. 移動速度変更手段により、感光層の被露光面に対する露光ヘッドの相対移動速度を変更し、描画ピッチ(c)を調整する請求項1から5のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  7. 位相差変更手段により、隣接する描素部の変調制御のタイミングの位相差を変更し、位相差(d)を変更する請求項1から6のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  8. 走査方向と直交、又は略直交する方向の描画パターンにおいて生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかが、所定値以下になるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から7のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  9. 描画パターンに応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から8のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  10. 描画パターンの走査方向に対する傾斜角度に応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から9のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  11. 配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の調整が、
    前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として規定される制御点の
    (e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、
    (f)前記制御点列の並び方向、
    (g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び
    (h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、
    の少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御することにより行われる請求項1から10のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  12. 制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求め、
    該相関関係に基づいて前記(e)〜(h)のいずれかを設定、又は変更する請求項1から11のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  13. ジャギーの形状が許容範囲内となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、選択条件として規定する請求項1から12のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  14. ジャギーの形状が許容範囲外となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、禁止条件として規定する請求項1から13のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  15. 描画パターンの方向に対応して、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める請求項1から14のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  16. 所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める請求項1から15のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  17. 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である請求項1から16のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  18. 感光層が、ポジ型感光層及びネガ型感光層のいずれかである請求項1から17のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  19. 感光層がポジ型感光層であり、前記ポジ型感光層が、フェノール樹脂、及びナフトキノンジアジド誘導体から選択される少なくとも2種を含有する請求項1から18のいずれかに記載のセル内構造の製造方法。
  20. 請求項1から19のいずれかに記載のセル内構造の製造方法により製造されたことを特徴とするセル内構造。
  21. 柱、液晶配向制御用突起、重ね柱、及び絶縁膜の少なくともいずれかである請求項20に記載のセル内構造。
  22. 請求項20から21のいずれかに記載のセル内構造を用いたことを特徴とする表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009198534A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタ
JP2012018256A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Hitachi High-Technologies Corp 液晶用配向膜露光方法及びその装置
WO2014034783A1 (ja) * 2012-08-31 2014-03-06 大日本印刷株式会社 反射型表示装置

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