JP2007022450A - 車両用シート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用シート上の検出物に応じてヘッドレストを好適に作動させることができる車両用シート装置を提供する。
【解決手段】車両用シート装置1は、シートバック5に対して支持されたヘッドレスト後部7と、ヘッドレスト後部7に対して進退自在なヘッドレスト前部8と、ヘッドレスト前部8を移動させるモータ10と、車両に衝撃が加わったこと又は衝撃が加わることを検出する衝突判断部11と、衝突判断部11からの検出信号に基づいて、車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部8を移動させるようにモータ10を制御するECU20とを備える。車両用シート2に加わる荷重特性を検出する荷重センサ13A〜13Dを更に備え、ECU20は、荷重特性に基づいて車両用シート2上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部8の移動を許可又は禁止する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両用シート装置1は、シートバック5に対して支持されたヘッドレスト後部7と、ヘッドレスト後部7に対して進退自在なヘッドレスト前部8と、ヘッドレスト前部8を移動させるモータ10と、車両に衝撃が加わったこと又は衝撃が加わることを検出する衝突判断部11と、衝突判断部11からの検出信号に基づいて、車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部8を移動させるようにモータ10を制御するECU20とを備える。車両用シート2に加わる荷重特性を検出する荷重センサ13A〜13Dを更に備え、ECU20は、荷重特性に基づいて車両用シート2上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部8の移動を許可又は禁止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ヘッドレストを備えた車両用シート装置に関するものである。
従来、車両の後方からの衝突時に、乗員の頭部を保護するように、ヘッドレストを車両前方に移動させる機構を備えた車両用シート装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
車両に後方から衝撃が加わった場合、シートバックに乗員の上半身を預けていない姿勢では、乗員の上半身は後方のシートバック側に急激に移動する。この場合、乗員の頭部はその急激な移動につられ、ヘッドレストのある位置まで後方へと移動し、ヘッドレストに当接すると後方への移動が規制される。その後、衝撃力による反動で乗員の上半身は前方に大きく振られることによって、乗員の頸部に負担がかかり、鞭打ちが発生することが起こり得る。そこで、このような場合に、シートバックに対してヘッドレストが車両前方に移動されると、乗員の頭部が後方に大きく移動することが抑制されて保護されるため、乗員の頚部への負担が軽減される。この結果、鞭打ちの発生を抑制することができる。
特開2000−211410号公報
特開2003−54343号公報
ところで、上述したような車両用シート装置において、車両用シートに着座した乗員の体格や姿勢に関わらず、乗員の頭部を確実に保護することが必要となる。
例えば、車両用シートに着座している乗員の体格が小さく、頭部の位置がヘッドレストの高さの位置まで達していない場合、ヘッドレストを前方に移動させても、乗員の頭部を保護することはできない。
例えば、車両用シートに着座している乗員の体格が小さく、頭部の位置がヘッドレストの高さの位置まで達していない場合、ヘッドレストを前方に移動させても、乗員の頭部を保護することはできない。
また、例えば、車両用シートにチャイルドシート(以下、CRS( Child Restraint System )という)やブースターシートが装着されており、CRSやブースターシートがヘッドレストの高さまである場合、ヘッドレストを前方に出すことでそれらの部材を押し出してしまうことが起こり得る。また、ヘッドレストが前方に移動できたとしても、ヘッドレストの作動状態は車両用シートに直接着座した乗員に合わせて設定されているため、ヘッドレストはCRSやブースターシート上の乗員の頭部に達することができなかった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用シート上の検出物に応じてヘッドレストを好適に作動させることができる車両用シート装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シートバックに対して支持されたヘッドレスト後部と、前記ヘッドレスト後部に対して近接した全閉位置と、同ヘッドレスト後部に対して離間した全開位置との間で進退自在なヘッドレスト前部と、前記ヘッドレスト前部を移動させる駆動手段と、車両に衝撃が加わったこと又は衝撃が加わることを検出する衝撃検出手段と、前記衝撃検出手段からの検出信号に基づいて、車両への衝突時又は衝突前に前記ヘッドレスト前部を前記全開位置方向へ移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えた車両用シート装置であって、車両用シートに加わる荷重特性を検出する荷重センサを更に備え、前記制御手段は、前記荷重特性に基づいて該車両用シート上の検出物を判別し、その判別結果に応じて前記ヘッドレスト前部の移動を許可又は禁止する。
請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、車両用シートに加わる荷重特性に基づいて車両用シート上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部の移動を許可又は禁止する。このため、制御手段は、ヘッドレスト前部が移動されることで頭部が好適に保護される検出物である場合はヘッドレスト前部の移動を許可し、ヘッドレスト前部が移動されることで頭部が保護されない場合はヘッドレスト前部の移動を禁止することができる。従って、車両用シート上の検出物に応じてヘッドレスト前部を好適に作動させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シート装置において、前記制御手段は、前記検出物が大人か大人以外かを判別し、前記検出物が大人であると判別した場合、前記ヘッドレスト前部の移動を許可する。
請求項2に記載の発明によれば、車両用シート上に大人がいる場合は車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部が移動されるため、車両に衝撃が加わっても大人の頭部は好適に保護され、鞭打ちの低減を図ることができる。なお、「大人」とは、頭部の高さ位置がヘッドレスト前部と略同じ高さ位置となる乗員のことである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用シート装置において、前記制御手段は、前記検出物が大人以外であると判別した場合、前記ヘッドレスト前部の移動を禁止する。
請求項3に記載の発明によれば、車両用シート上に大人がいない場合は車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部は移動されないため、ヘッドレスト前部の移動により生じる不具合を防止することができる。また、ヘッドレスト前部の無駄な動作を低減することができる。なお、「大人以外」とは、頭部の高さ位置がヘッドレスト前部と異なる高さ位置となる乗員であること、車両シート上の乗員がCRS等を含むこと、及び検出物がないことである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の車両用シート装置において、前記衝撃検出手段は、前記荷重センサにより構成されている。
請求項4に記載の発明によれば、衝撃検出手段は荷重センサにより構成されているため、別部材で構成する場合と比較して、構成を簡略化することができる。
請求項4に記載の発明によれば、衝撃検出手段は荷重センサにより構成されているため、別部材で構成する場合と比較して、構成を簡略化することができる。
本発明によれば、車両用シート上の検出物に応じてヘッドレストを好適に作動させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)は車両用シート装置1の側面図を、図1(b)はその平面図を示す。この車両用シート装置1は車両の助手席側に配置されるものである。
図1(a)は車両用シート装置1の側面図を、図1(b)はその平面図を示す。この車両用シート装置1は車両の助手席側に配置されるものである。
図1(a)に示すように、車両用シート装置1は車両用シート2を備え、車両用シート2は、車両本体に固定されたシートブラケット3に固定された座席シート4と、座席シート4に斜動可能に支持されたシートバック5と、シートバック5に対して支持されたヘッドレスト6とを備えている。
ヘッドレスト6は、シートバック5の上端部に設けられたヘッドレストステー5aに支持されたヘッドレスト後部7と、ヘッドレスト後部7に対して進退自在なヘッドレスト前部8とを備えている。ヘッドレスト前部8は、図1(a)中実線で示すようにヘッドレスト後部7に対して近接した全閉位置8Aと、同図中二点鎖線で示すようにヘッドレスト後部7に対して離間した全開位置8Bとの間で進退自在とされている。車両の通常運転時は、ヘッドレスト前部8は全閉位置8Aに配置されている。
また、図1(a),(b)に示すように、車両用シート装置1は、ヘッドレスト前部8を進退移動させる駆動機構9と、駆動機構9を駆動する駆動手段としてのモータ10と、衝突判断部11と、頭部検出センサ12と、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dと、モータ10を制御する制御手段としてのECU20とを備えている。
駆動機構9は、モータ10に駆動されてヘッドレスト後部7とヘッドレスト前部8との間で伸縮動作することにより、ヘッドレスト前部8を前記進退方向に移動させるように構成されている。衝突判断部11は、車両に衝撃が加わったこと又は衝撃が加わることを検出する衝撃検出手段に相当する。本実施の形態では、衝突判断部11は車両後部のバンパーに設置されたレーダー(図示略)に接続されており、レーダーからの信号を入力して後続車両との相対速度/距離と車両の速度とを総合的に判断し、後続車両が衝突したか否か、又は後続車両との衝突の可能性があることを検出する。
頭部検出センサ12は、車両用シート2に着座した乗員の頭部がヘッドレスト前部8に接触したことを検出する。頭部検出センサ12はタッチセンサ等により構成されており、ヘッドレスト前部8の前面に設置されている。
4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dはシートブラケット3に固定されており、車両用シート2に加わる荷重特性を検出する。本実施の形態では、座席シート4の後方(シートバック5側)に2つの荷重センサ13A,13Bが、前方に2つの荷重センサ13D,13Dが設けられており、これら4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dが座席シート4の着座面4aに加わる荷重を検出する。荷重センサ13A,13B,13D,13Dは、例えば歪みゲージ等の歪み検出素子を備えており、それぞれの荷重センサ13A,13B,13D,13Dは座席シート4の着座面4aに加わる荷重に応じて検出された撓み量を電気的に検出するように構成されている。
ECU20は、モータ10及び衝突判断部11に接続されており、衝突判断部11からの検出信号に基づいて、車両の後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部8を全閉位置8Aから全開位置8B方向へ移動させるようにモータ10を制御する。
また、ECU20は、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dにより検出された荷重特性に基づいて車両用シート2上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部8の移動を許可又は禁止する。
詳しくは、ECU20は、車両用シート2上の検出物が大人か大人以外かを判別し、検出物が大人であると判別した場合、ヘッドレスト前部8の移動を許可する。なお、「大人」とは、頭部の高さ位置がヘッドレスト前部と略同じ高さ位置となる乗員のことである。
また、ECU20は、車両用シート2上の検出物が大人以外であると判別した場合、ヘッドレスト前部8の移動を禁止する。なお、「大人以外」とは、頭部の高さ位置がヘッドレスト前部8と異なる高さ位置となる乗員であること、車両用シート2上の乗員がCRS等を含むこと、及び検出物がないことである。
また、ECU20は、ヘッドレスト前部8を全開位置8B方向へ移動させる際に、頭部検出センサ12からの検出信号に基づいて、乗員の頭部が検出された場合にヘッドレスト前部8の移動を停止させる。また、ECU20は乗員の頭部が検出されなかった場合は、ヘッドレスト前部8を全開位置8Bまで移動させる。
次に、上記の車両用シート装置1の電気的構成について説明する。
図2に示すように、車両用シート装置1は、ECU20と、ECU20に接続されたモータ10、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13D、頭部検出センサ12、電源装置14、衝突判断部11等を備えて構成されている。
図2に示すように、車両用シート装置1は、ECU20と、ECU20に接続されたモータ10、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13D、頭部検出センサ12、電源装置14、衝突判断部11等を備えて構成されている。
また、ECU20は、CPU21と、該CPU21に接続された電源回路22、車両情報入力回路23、モータ駆動回路24、荷重センサ入力回路25、頭部検出センサ回路26等を備えて構成されている。
CPU21は、イグニッションスイッチ(IGSW)を介して電源装置14に接続されており、該イグニッションスイッチのオン操作により、電源回路22を介して電源装置14から電源供給されるように構成されている。また、CPU21は、車両情報入力回路23を介して、衝突判断部11からの後方接近情報等の車両情報を入力する。
CPU21は、モータ駆動回路24を介してモータ10に接続されており、モータ駆動回路24を制御してモータ10を駆動する。CPU21は、荷重センサ入力回路25を介して4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dに接続されており、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dからの検出信号を入力し、座席シート4の着座面4aに加わった荷重特性に基づいて、座席シート4上の検出物を判別する。
詳しくは、CPU21は4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dから荷重信号を読み込み、荷重センサ13A,13B,13D,13Dごとの出力荷重値と、これらの出力荷重値を合計した合計荷重値とに基づいて、座席シート4上の検出物を判別する。
本実施の形態では、CPU21は、先ず各荷重センサ13A,13B,13D,13Dからの検出荷重値の配分により、検出物が人体であるか否かを判定する。一般に、車両用シート2に人が着座しているきは、人はシートバック5に背中を預けた姿勢となるため、後方に配置された荷重センサ13A,13Bの検出荷重値の配分が大きくなる。このため、CPU21は、前方に配置された荷重センサ13C,13Dの検出荷重値に対する後方に配置された荷重センサ13A,13Bの検出荷重値の配分が大きいときに、検出物が人であると判別する。
また、CPU21は、4つの荷重センサ13A,13B,13C,13Dからの検出荷重値と、車両用シート2にCRSやブースターシートが装着されている場合の検出荷重値の配分とを比較し、車両用シート2にCRSやブースターシートが装着されていることを判別可能である。なお、ブースターシートは、車両用シート2に座席又は座席及び背もたれを装着できるように構成されたものであり、CRSと同様に車両用シート2に直接着座するには小柄な人を保護するためのシートである。
そして、座席シート4の検出物が人であると判別した場合に、CPU21は予め設定された閾値と前記合計荷重値とを比較し、合計荷重値が閾値以上であれば検出物は大人であると判別し、合計荷重が閾値よりも小さければ検出物は子供であると判別する。
また、CPU21は、頭部検出センサ回路26を介して頭部検出センサ12に接続されており、頭部検出センサ12からの検出信号を入力し頭部を検出したか否かを判断する。
次に、上記車両用シート装置1のECU20のCPU21が実行する処理について説明する。
次に、上記車両用シート装置1のECU20のCPU21が実行する処理について説明する。
図3に示すように、先ず、CPU21は、ステップ100において4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dから荷重信号を入力する。そして、ステップ110において、CPU21は4つの荷重センサ13A,13B,13C,13Dから検出された荷重値の配分に基づいて、車両用シート2上に乗員が着座しているか否かを判断する。車両用シート2上に乗員が着座していると判断すれば(ステップ110,YES)、ステップ120に進み、各荷重センサ13A,13B,13D,13Dから入力した荷重値を合計して合計荷重値を演算する。また、車両用シート2上に乗員が着座していないと判断すれば(ステップ110,NO)、本処理を終了する。この場合、車両用シート2上にはCRSやブースターシートが装着されているか、又は車両用シート2上に何もない。
次に、CPU21はステップ130に進み、車両用シート2に着座した乗員は大人であるか否かを判定する。このとき、CPU21は、予め設定された閾値とステップ120で算出された合計荷重値とを比較し、合計荷重値が閾値以上であれば乗員は大人であると判定し、合計荷重が閾値よりも小さければ乗員は大人以外であると判定する。この場合、車両用シート2上には、頭部位置がヘッドレスト前部8の高さ位置まで満たない体格の乗員がいる。
CPU21は、乗員は大人であると判定すると(ステップ130,YES)、ステップ140に進み、衝突判断部11からの検出信号に基づいて、車両の後方接近、又は衝突があったか否かを判定する。また、CPU21は、乗員は大人以外であると判定した場合(ステップ130,NO)、本処理を終了する。
CPU21は、後方接近、又は後方衝突があったと判定すれば(ステップ140,YES)、ステップ150に進み、ヘッドレスト前部8を前方へ移動させる。また、後方接近、又は衝突情報がないと判定すれば(ステップ140,NO)、本処理を終了する。
ステップ150においてヘッドレスト前部8を前方移動させた後、CPU21は、ステップ160において、頭部検出があるか否かを判断する。頭部が検出されなければ(ステップ160,NO)、CPU21はステップ170に進み、ヘッドレスト前部8が前方移動を開始して一定時間経過したか否かを判断する。この一定時間は、例えばヘッドレスト前部8がフルストロークとなる時間とされており、数秒程度に設定されている。一定時間経過していなければ(ステップ170,NO)、CPU21はステップ150まで戻る。一定時間経過していれば(ステップ170,YES)、CPU21はステップ180に進み、ヘッドレスト前部8の移動を停止させ、本処理を終了する。
また、ステップ160において頭部が検出された場合も(ステップ160、YES)、CPU21はステップ180に進みヘッドレスト前部8の移動を停止させ、本処理を終了する。CPU21は、車両のイグニッションスイッチがオン状態にある間は、以上説明したステップ100〜ステップ180の処理を繰り返す。
従って、本実施形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)ECU20は、車両用シート2に加わる荷重特性に基づいて車両用シート2上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部8の移動を許可又は禁止する。このため、ECU20は、ヘッドレスト前部8が移動されることで頭部が好適に保護される検出物である場合はヘッドレスト前部8の移動を許可し、ヘッドレスト前部8が移動されることで頭部が保護されない場合はヘッドレスト前部8の移動を禁止することができる。従って、車両用シート2上の検出物に応じてヘッドレスト前部8を好適に作動させることができる。
(1)ECU20は、車両用シート2に加わる荷重特性に基づいて車両用シート2上の検出物を判別し、その判別結果に応じてヘッドレスト前部8の移動を許可又は禁止する。このため、ECU20は、ヘッドレスト前部8が移動されることで頭部が好適に保護される検出物である場合はヘッドレスト前部8の移動を許可し、ヘッドレスト前部8が移動されることで頭部が保護されない場合はヘッドレスト前部8の移動を禁止することができる。従って、車両用シート2上の検出物に応じてヘッドレスト前部8を好適に作動させることができる。
(2)車両用シート2上に大人がいる場合は車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部8が移動されるため、車両に衝撃が加わっても大人の頭部は好適に保護され、鞭打ちの低減を図ることができる。
(3)車両用シート2上に大人がいない場合は車両への後方からの衝突時又は衝突前にヘッドレスト前部8は移動されないため、ヘッドレスト前部8の移動により生じる不具合を防止することができる。また、ヘッドレスト前部8の無駄な動作を低減することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dと車両への衝突又は接近を検出する衝撃検出手段としての衝突判断部11とが別個に設けられたものとしたが、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dを衝撃検出手段として用いてもよい。つまり、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dから検出される荷重特性に基づいて、車両への後方からの衝突又は接近を検出するように構成してもよい。
・上記実施の形態では、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dと車両への衝突又は接近を検出する衝撃検出手段としての衝突判断部11とが別個に設けられたものとしたが、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dを衝撃検出手段として用いてもよい。つまり、4つの荷重センサ13A,13B,13D,13Dから検出される荷重特性に基づいて、車両への後方からの衝突又は接近を検出するように構成してもよい。
例えば、車両に後方からの衝突があり、座席シート4の着座面4a上において乗員の体重移動があると、通常運転時よりも車両後方に配置された荷重センサ13A,13Bから検出される荷重値が大きくなる。そこで、車両に後方から衝撃が加わった場合に想定される荷重値に対応する閾値を予め設定しておき、荷重センサ13A,13Bから検出された荷重値がその閾値を超えたら車両に後方からの衝突があったと判断するようにすればよい。このように構成すると、衝撃検出手段と荷重センサとを別部材で構成する場合と比較して、構成を簡略化することができる。
・上記実施の形態では、歪みゲージ等の歪み素子を備えた荷重センサ13A,13B,13D,13Dを設けたが、荷重を検出できるのであれば、荷重検出手段は水晶などの圧電効果を利用した圧力センサ等の他のもので構成してもよい。
・上記実施の形態では、荷重センサを4つ設けた場合について説明したが、荷重センサの数はこれに限定されず、車両用シート2上の検出物を判別できるのであれば、荷重センサを何個設けてもよい。また、車両用シート2の前後方向に一対の荷重センサを1つずつ設けてもよい。
・上記実施の形態では、車両用シート2に加わる荷重特性を検出する荷重センサとして荷重センサ13A,13B,13D,13Dを設けたが、前記荷重特性を検出する荷重センサを他の態様としてもよい。例えば、オン/オフ式の荷重センサを座席シート4の着座面4aにマトリックス状に設け、予め想定されたCRSと人とのパターンの違いの特徴を捉えてこれらの判別を行うパターンマッチングにより判別してもよい。また、シートバック5に荷重センサを設けてもよい。要は、荷重センサにより、CPU21が車両用シート2上の検出物が大人か大人以外かを判別できればよい。
・上記実施の形態では、ヘッドレスト前部8をモータ10により移動させる場合について説明したが、ヘッドレスト前部8を全閉位置8Aと全開位置8Bとの間で進退自在とすることができれば、ヘッドレスト前部8の作動方式を他の態様で構成してもよい。例えば、バネ式やソレノイド式としてもよい。
・上記実施の形態では、ヘッドレスト6は頭部検出センサ12を備えたものとしたが、頭部検出センサ12は必ずしも設けなくてもよい。その場合、例えばヘッドレスト前部8の全開位置8B方向への移動距離や移動速度を予め設定しておけばよい。
・上記実施の形態では、車両用シート装置1が車両の助手席に適用された場合について説明したが、運転席や後部座席等、車両の他のシートに適用してもよい。
上記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
上記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1〜4のうち何れか1項に記載の車両用シート装置において、前記荷重センサは、前記車両用シートの着座面に加わった荷重を検出するものであり、前記着座面の前部の荷重を検出する前部荷重センサと、同着座面の後部の荷重を検出する後部荷重センサとを備え、前記制御手段は、前記後部荷重センサから検出された荷重値の方が前記前部荷重センサから検出された荷重値よりも大きく、それら荷重センサから検出された荷重値の合計値が所定の閾値よりも大きい場合に、前記検出物は大人であると判別することを特徴とする車両用シート装置。
1…車両用シート装置、2…車両用シート、4…座席シート、5…シートバック、6…ヘッドレスト、7…ヘッドレスト後部、8…ヘッドレスト前部、8A…全閉位置、8B…全開位置、10…モータ(駆動手段)、11…衝突判断部(衝撃検出手段)、13A,13B,13C,13D…荷重センサ、20…ECU(制御手段)。
Claims (4)
- シートバックに対して支持されたヘッドレスト後部と、
前記ヘッドレスト後部に対して近接した全閉位置と、同ヘッドレスト後部に対して離間した全開位置との間で進退自在なヘッドレスト前部と、
前記ヘッドレスト前部を移動させる駆動手段と、
車両に衝撃が加わったこと又は衝撃が加わることを検出する衝撃検出手段と、
前記衝撃検出手段からの検出信号に基づいて、車両への後方からの衝突時又は衝突前に前記ヘッドレスト前部を前記全開位置方向へ移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段と、
を備えた車両用シート装置であって、
車両用シートに加わる荷重特性を検出する荷重センサを更に備え、
前記制御手段は、前記荷重特性に基づいて該車両用シート上の検出物を判別し、その判別結果に応じて前記ヘッドレスト前部の移動を許可又は禁止することを特徴とする車両用シート装置。 - 請求項1に記載の車両用シート装置において、
前記制御手段は、前記検出物が大人か大人以外かを判別し、前記検出物が大人であると判別した場合、前記ヘッドレスト前部の移動を許可することを特徴とする車両用シート装置。 - 請求項1又は2に記載の車両用シート装置において、
前記制御手段は、前記検出物が大人以外であると判別した場合、前記ヘッドレスト前部の移動を禁止することを特徴とする車両用シート装置。 - 請求項1〜3のうち何れか1項に記載の車両用シート装置において、
前記衝撃検出手段は、前記荷重センサにより構成されていることを特徴とする車両用シート装置。
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