JP2007016551A - 合流式下水設備の運転管理システム - Google Patents

合流式下水設備の運転管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 合流式下水道流域において、放流先の水質悪化を防止して、特に雨天時BOD規制を遵守すると同時に、各放流設備での浸水を防除する、合流式下水道設備の運転管理装置を提供すること。
【解決手段】 降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備への流入量と予め設定された流入上限値とを用いて前記合流式下水設備における浸水危険度を浸水危険度予測手段31で予測し、前記降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備での水質値と予め設定された水質上限値とを用いて前記合流式下水設備における水質危険度を水質危険度予測手段32で予測し、制御目標値演算手段33は、これら予測された浸水危険度と予測された水質危険度予測値とを入力し、これらの差に基き、浸水危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を増大させ、水質危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を抑制する方向に前記放流水量の制御目標値を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、降雨水が流入する合流式下水道設備に適用され、河川などへの放流量や雨水貯留設備への貯留または返送流量を決定する合流式下水設備の運転管理システムに関する。
合流式下水道は、一本の下水道管にて生活排水由来の汚水と降雨由来の雨水とが混合して流れ、その混合水すなわち合流下水が、合流式下水道設備に流入する。合流式下水道設備とは、雨水ポンプ場、雨水貯留施設、自然吐き口設備、下水処理場内の雨水ポンプ場、下水処理場内の簡易放流設備若しくは下水処理場内の高級処理放流設備のいずれか、若しくはそれらの組合せの設備を含む。そして、合流下水は、上述の合流式下水道設備を経て、河川、海域若しくは湖沼等の公共用水へ放流される。
合流下水中の汚濁物質は、下水処理場内の高級処理でその大部分が除去されるのに対し、それ以外の雨水ポンプ場等の放流設備ではあまり除去することができない。従って、雨天時に稼動する雨水ポンプ場、雨水貯留施設、自然吐き口設備、下水処理場内の雨水ポンプ場、下水処理場内の簡易放流設備等は、汚濁物質の量が多いままの状態で、合流下水を公共用水へ放流することとなり、公共用水での水環境が悪化するという問題が顕在化している。
このような社会問題を受けて、2003年9月に、雨天時における合流式下水道の全放流設備から河川への放流水のBOD規制が制定された。この規制は、雨天時に全放流設備から河川へ放流されるBODの濃度と放流流量との積の総和を、全放流設備の流量総和で除した値、すなわち雨天時放流水BOD平均濃度を70mg/L以下(10年後には40mg/L以下)に抑えるように規定されたものである。
また、合流式下水道では、上述した雨天時の水質悪化による問題の他に、雨天時浸水の問題も存在する。すなわち、都市化による浸透面積の減少や、温暖化等による天候状態の異変等が原因と想定されている局地的な集中豪雨の発生により、下水道設備の浸水問題がこれまでに以上に深刻となってきている。特に、合流式下水道では雨水の流入が多いことから、浸水事故が多発している状況である。合流式下水道において、浸水を防除するためには、前述の雨水ポンプ場や雨水貯留施設等の各放流設備において、予め水位を低くしたり管内を空にしたり、放流量を多くしたりする等、余裕をもって運転させ、浸水を抑制する必要がある。しかしながら、余裕をもって運転することで浸水を防除した場合、逆に、上記汚濁物質を多く放流することになり、上述した雨天時水質の問題が発生するといった、浸水と水質悪化とのトレードオフの問題が大きな課題となっている。
合流式下水道設備の運転管理装置の従来例として、地上雨量計などの雨量強度値により流入量予測を行い、その出力値に基づいて水質予測値を演算するものがある。そして、この水質予測値に基づいて放流先が水質規制値以下になるように各放流設備の制御目標値を求め、制御運転することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−240576公報
上述した、従来の合流式下水道設備の運転管理装置においては、水質予測値のみによる制御運転であり、水量に関する考慮が成されていないため、水質規制は遵守できるものの、浸水を防除することが困難であった。
本発明の目的は、合流式下水道流域において、放流先の水質悪化を防止して、特に雨天時BOD規制を遵守すると同時に、各放流設備での浸水を防除する、合流式下水道設備の運転管理装置を提供することにある。
本発明による合流式下水設備の運転管理システムは、降雨量に基く所定地域の雨水が流入する合流式下水設備への流入量と予め設定された流入量上限値とを用いて前記合流式下水設備における浸水危険度を予測する浸水危険度予測手段と、前記降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備での水質値と予め設定された水質上限値とを用いて前記合流式下水設備における水質危険度を予測する水質危険度予測手段と、前記予測された浸水危険度の予測値と予測された水質危険度とを入力し、これらの差に基いて、浸水危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を増大させ、水質危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を抑制する方向に前記放流水量の制御目標値を決定する制御目標値演算手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明による合流式下水設備の運転管理システムは、雨量計による雨量情報や気象情報などに基き所定地域における降雨量を予測する降雨量予測手段と、この予測された降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備への流入量予測値と予め設定された流入量上限値とを用いて前記合流式下水設備における浸水危険度を予測する浸水危険度予測手段と、前記予測された降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備での水質予測値と予め設定された水質上限値とを用いて前記合流式下水設備における水質危険度を予測する水質危険度予測手段と、前記予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの差に基き、浸水危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を増大させ、水質危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を抑制する方向に前記放流水量の制御目標値を決定する制御目標値演算手段とを備えた構成でもよい。
本発明では、制御目標値演算手段は、予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの和に比例する、合流水下水設備の雨水貯留施設への流入量の制御目標値を決定する機能を有する構成でもよい。
なた、本発明では、制御目標値演算手段は、予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの和に反比例する、合流水下水設備の雨水貯留施設からの返送量の制御目標値を決定する機能を有する構成でもよい。
本発明によれば、降雨量または降雨量予測値に基き、浸水危険度および水質危険度を予測し、これらを用いて公共用水への放流量や雨水貯留施設への流入量、この雨水貯留施設からの返送量などを決定するので、放流先の水質悪化を防止し、特に、雨天時BOD規制を遵守すると同時に、各放流設備での浸水を防除することができる。
以下、本発明による合流式下水設備の運転管理システムの一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1はこの実施の形態の全体構成を示している。始に、図1により合流式下水道設備を説明する。
図1において、1は合流式下水道管で、雨水ポンプ場2に連結しており、生活排水由来の汚水と降雨由来の雨水とが混合した合流下水を雨水ポンプ場2に流入させる。この合流下水は下水道管10により下水処理場4に送られ、この下水処理場4で所定の水処理後、放流管13により河川などの公共用水(以下、河川として説明する)5に放流される。これら雨水ポンプ場2および下水処理場4には雨水ポンプ6および処理場内雨水ポンプ8が設けられており、降雨時に大量に流入する雨水の一部を河川に直接的に放流させることができる。
3は雨水貯留施設で、流入ゲート9を有する流入管14により下水道管10に連結しており、降雨時に大量に流入し下水道管10に流れる雨水の一部を一時的に貯留する。この雨水貯留施設3は返送ポンプ7を有する返送管15により下水道管10に接続しており、晴天時など、流入下水減少時に、貯留されていた下水を下水道管10に返送する。
次に、予測演算部17を説明する。18は降雨量予測手段で、地上雨量計21により計測された雨量強度データを入力値として将来の降雨量予測値を演算する。19は各設備流入量予測手段で、降雨量予測値を入力値として、各設備(雨水ポンプ場1、雨水貯留施設2、下水処理場3)に対する流入量予測値を演算する。演算方法は、公知技術の拡張RRL法、システム同定法などを用いる。
20は各設備流入水質予測手段で、流入量予測値を入力値として、前記各設備の流入水質の予測値を演算する。演算方法は、流入量予測値Qに基き、以下の(1)式(2)式で示す公知のモデル式を用いる。
dS/dt=S−(k・S・Q) ・・・・・・・・・・・・・・ (1)
C=(k・S・Qn-1) ・・・・・・・・・・・・・・ (2)
C:流入水質予測値
S:汚濁物堆積量
Q:流入量予測値
:晴天時汚濁物蓄積速度
k、m、n:パラメータ
31は各設備浸水危険度予測手段で、上記各設備の流入量予測値Qを入力値とし、予め設定した流入量上限設定値Qを用い、以下に示す(3)式により各設備に対する浸水危険度予測値Pを演算する。
=Q/Q ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ (3)
:浸水危険度予測値
Q:流入量予測値
:流入量上限設定値
32は各設備水質危険度予測手段で、上記各設備の流入水質測値Cを入力値とし、予め設定した流入水質上限設定値Cを用い、以下に示す(4)式により各設備の水質危険度予測値Pを演算する。
=C/C ・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ (4)
:水質危険度予測値
C:流入水質予測値
:流入水質上限設定値
33は各設備の制御目標値演算手段で、上記浸水危険度予測値P及び水質危険度予測値Pを入力値とし、前述した雨水ポンプ6の制御目標値(言い換えると、合流式下水設備からの放流水量目標値)、返送ポンプ7の制御目標値(言い換えると、雨水貯留施設3からの返送量目標値)、処理場内雨水ポンプ8の制御目標値(言い換えると、合流式下水設備からの放流水量目標値)、流入ゲート9の制御目標値(言い換えると、雨水貯留施設3への流入量目標値)をそれぞれ求める。これらによって求められた各制御目標値は、それぞれ対応する制御部21,22,23,24に出力される。
雨水ポンプ6の流量制御目標値は、以下の(5)式に基づいて演算される。
SV1=k*P−k*P ・・・・・・・・・・・・・・・・ (5)
SV1:雨水ポンプ流量制御目標値に対する係数値
:浸水危険度予測値
:水質危険度予測値
、k:パラメータ
すなわち、浸水危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値を加算側とし、水質危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値を減算側として、合流式下水設備からの放流水量に対する係数QSV1を求める。この係数QSV1を雨水ポンプ6の基準運転量に掛けて制御目標値を得る。このように、上記(5)式では、浸水危険度予測値Pに基く値と水質危険度予測値Pに基く値との差を求め、この差に基き、浸水危険度が大きければ係数値QSV1が大きくなり、雨水ポンプ6による方流水量が大きくなる。これに対し、水質危険度が大きい場合は、係数値QSV1が小さくなり、雨水ポンプ6による方流水量は抑制される。
同様に、処理場内雨水ポンプ8の流量制御目標値も演算処理される。
雨水貯留施設3の流入ゲート9の開度目標値は、以下の(6)式に基いて演算される。
ωSV=k*P+k*P ・・・・・・・・・・・・・・・・ (6)
ωSV:ゲート開度制御目標値に対する係数値
:浸水危険度予測値(合流式下水道管10)
:水質危険度予測値(雨水ポンプ8)
、k:パラメータ
すなわち、浸水危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値および水質危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値をそれぞれ加算側として、ゲート開度制御目標値に対する係数ωSVを求め、この係数値をゲート開度の基準値に掛けて制御目標値を得る。このように、上記(6)式では、右辺第2項を+として演算する。これは、水質危険度予測値Pの対象地点が雨水貯留施設3よりも下流の雨水ポンプ8に該当し、また、雨水貯留施設3から直接放流しないため、合流下水を雨水貯留施設3内に一時貯留しておく方が水質悪化防止のために有効であるからである。したがって、浸水危険度予測値Pに基く値と水質危険度予測値Pに基く値との和を求め、この和に比例してゲート開度の制御目標値を決定する。このため、浸水危険度Pが高い場合は勿論、水質危険度Pが高い時も、上記係数値ωSVを大きくして合流下水を雨水貯留施設3内に一時貯留しておく方向に制御する。
雨水貯留施設3から下水道管10への返送ポンプ7の流量制御目標値は、以下の(7)式に基づいて演算される。
SV2=−k*P−k*P ・・・・・・・・・・・・・・・ (7)
SV:返送ポンプ流量制御目標値に対する係数値
:浸水危険度予測値(合流式下水道管10)
:水質危険度予測値(雨水ポンプ8)
、k:パラメータ
すなわち、浸水危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値および水質危険度予測値Pにパラメータkを掛けて所定の重み付をした値をそれぞれ減算側として、合流水下水設備に設けられた雨水貯留施設3からの返送量に対する係数QSV2を求める。この係数QSV2を返送ポンプ7の基準運転量に掛けて制御目標値を得る。このように、上記(7)では、右辺第1項及び第2項ともに−として演算する。これは、浸水及び水質の双方とも危険度が低下しないと下流側に返送できないからである。したがって、浸水危険度予測値Pに基く値と水質危険度予測値Pに基く値との和を求め、この和に反比例する、返送ポンプ7の流量制御目標値を決定している。
このようにして制御目標値演算手段33により求められた各制御目標値は、雨水ポンプ制御部21、返送ポンプ制御部22、処理場内雨水ポンプ制御部23、流入ゲート制御部24にそれぞれ出力され、対応する機器(雨水ポンプ6、返送ポンプ7、処理場内雨水ポンプ8および流入ゲート9)をそれぞれ制御する。
上記構成において、地上雨量計16などによって測定された雨量情報などに基き、所定地域における降雨量が降雨量予測手段18により予測される。この降雨による雨水は合流式下水道管1を通って合流式下水道設備に流入する。各設備流入量予測手段19は、降雨量予測値を入力値として、公知の拡張RRL法やシステム同定法を用いて各設備(雨水ポンプ場1、雨水貯留施設2、下水処理場3)に対する流入量予測値を演算する。また、各設備流入水質予測手段20は、流入量予測値を入力値として、各設備の流入水質の予測値を前記(1)式および(2)式で演算する。
各設備浸水危険度予測手段31は、各設備の流入量予測値Qを入力値とし、予め設定した流入量上限設定値Qを用い、前記(3)式により各設備に対する浸水危険度予測値Pを演算する。また、各設備水質危険度予測手段32は、各設備の流入水質測値Cを入力値とし、予め設定した流入水質上限設定値Cを用い、前記(4)式により各設備の水質危険度予測値Pを演算する。
制御目標値演算手段33は、各設備における浸水危険度予測値P及び水質危険度予測値Pを用い、前述した雨水ポンプ6の制御目標値、返送ポンプ7の制御目標値、処理場内雨水ポンプ8の制御目標値、流入ゲート9の制御目標値をそれぞれ求める。求められた各制御目標値は、それぞれ対応する制御部21,22,23,24に出力され、対応する機器(雨水ポンプ6、返送ポンプ7、処理場ない雨水ポンプ8および流入ゲート9)をそれぞれ制御する。
例えば、雨水ポンプ場2や下水処理場4における浸水危険度が大きく予想された場合は、河川への放流水量を増大すべく、雨水ポンプ6、8の制御目標値を大きく設定し、反対に同設備における水質危険度が大きく予想された場合は、河川への放流水量を抑制すべく、雨水ポンプ6の制御目標値を小さく設定する。同様に、合流式下水道管10以降の設備に対する浸水危険度が大きく予想された場合、あるいは同設備に対する水質危険度が大きく予想された場合は、雨水を貯留施設3に一次貯留する方向で流入ゲート9の開度制御を行う。さらに、天候回復などにより、合流式下水道管10以降の設備に対する浸水危険度および水質危険度が問題にならなくなった時点で雨水貯留施設3からの返送を行うべく返送ポンプ7を運転制御する。
これらの結果、各々の設備ごとに浸水及び水質の危険度を低くする運転管理が可能となる。
上記実施の形態では、各設備流入量予測手段19と各設備水質予測手段20とを設けているが、図2で示すように、各設備浸水危険度予測手段31及び各設備水質危険度予測手段32は、降雨予測手段18により予測される降雨量を直接入力値としてもよく、この場合も、それぞれ各設備浸水危険度予測値および各設備水質危険度予測値の演算処理が可能である。
また、降雨予測手段18への入力値は、地上雨量計21のみが図示されているが、レーダ雨量計若しくは気象情報等の他の雨量情報を利用してもよい。
各設備浸水危険度予測手段31及び各設備水質危険度予測手段32は、それぞれ流入量予測値や水質予測値を入力値としているが、流量計や水質計等のオンラインセンサによる測定値を入力値としてもよい。あるいは、予測値とオンラインセンサとを併用することも可能である。
図1および図2では合流式下水道設備として、雨水ポンプ場2→雨水貯留施設3→処理場内雨水ポンプ8→下水処理場4を例示したが、このようなプロセス構成に限るものではない。これ以外の適用プロセスとして以下のものが挙げられる。
(1)雨水ポンプ場→自然吐き口設備→雨水貯留施設→処理場内雨水ポンプ→下水処理場内簡易処理設備→下水処理場内高級処理設備
(2)雨水貯留施設→雨水ポンプ場→処理場内雨水ポンプ→下水処理場内簡易処理設備→下水処理場内高級処理設備
(3)雨水ポンプ場→下水処理場内簡易処理設備→下水処理場内高級処理設備
上記の他、その組合せ、順序、同一種の数等は限定されない。
また、予測演算式として(1)〜(7)式を示したが、これら以外の他の数式も利用可能である。要は、水質危険度若しくは浸水危険度が適切に表現できるものであればよい。例えば、浸水危険度予測値Pは、以下に示す(8)式や(9)式等の数式を使用できる。
=Q−Q ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ (8)
=(Q−Qt−1)QH2 ・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ (9)
:浸水危険度予測値
Q:流入量予測値
:流入量今回予測値
t−1:流入量前回予測値
:流入量上限設定値
H2:流入量差分上限設定値
各設備浸水危険度予測手段31及び各設備水質危険度予測手段32の出力値は危険度であったが、この出力値は、危険度の逆数である安全度でも良い。この場合、安全度は例えば(10)式のように、危険度に対して逆転するように式を構築すればよい。
=Q/Q ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ (10)
:浸水安全度予測値
Q:流入量予測値
:流入量上限設定値
水質安全度についても同様に式を構築すればよい。この場合、前記(5)(6)(7)式の危険度予測値は安全度予測値とし、右辺における正負の関係は逆となる。
本発明による合流式下水設備の運転管理システムの一実施の形態を示すブロック図である。 本発明による合流式下水設備の運転管理システムの他の実施の形態を示すブロック図である。
符号の説明
1,10 合流式下水道管
2 合流式下水道設備を構成する雨水ポンプ場
3 合流式下水道設備を構成する雨水貯留施設
4 合流式下水道設備を構成する下水処理場
5 放流先の一例である河川
6,8 雨水ポンプ
7 返送ポンプ
9 流入ゲート
18 降雨量予測手段
31 浸水危険度予測手段
32 水質危険度予測手段
33 制御目標値演算手段

Claims (4)

  1. 降雨量に基く所定地域の雨水が流入する合流式下水設備への流入量と予め設定された流入量上限値とを用いて前記合流式下水設備における浸水危険度を予測する浸水危険度予測手段と、
    前記降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備での水質値と予め設定された水質上限値とを用いて前記合流式下水設備における水質危険度を予測する水質危険度予測手段と、
    前記予測された浸水危険度の予測値と予測された水質危険度とを入力し、これらの差に基いて、浸水危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を増大させ、水質危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を抑制する方向に前記放流水量の制御目標値を決定する制御目標値演算手段と、
    を備えたことを特徴とする合流式下水設備の運転管理システム。
  2. 雨量計による雨量情報や気象情報などに基き所定地域における降雨量を予測する降雨量予測手段と、
    この予測された降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備への流入量予測値と予め設定された流入量上限値とを用いて前記合流式下水設備における浸水危険度を予測する浸水危険度予測手段と、
    前記予測された降雨量に基く前記所定地域の雨水が流入する合流式下水設備での水質予測値と予め設定された水質上限値とを用いて前記合流式下水設備における水質危険度を予測する水質危険度予測手段と、
    前記予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの差に基き、浸水危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を増大させ、水質危険度が大きい場合は合流水下水設備からの放流水量を抑制する方向に前記放流水量の制御目標値を決定する制御目標値演算手段と、
    を備えたことを特徴とする合流式下水設備の運転管理システム。
  3. 制御目標値演算手段は、予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの和に比例する、合流水下水設備の雨水貯留施設への流入量の制御目標値を決定する機能を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の合流式下水設備の運転管理システム。
  4. 制御目標値演算手段は、予測された浸水危険度と予測された水質危険度とを入力し、これらの和に反比例する、合流水下水設備の雨水貯留施設からの返送量の制御目標値を決定する機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の合流式下水設備の運転管理システム。
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