JP2007014856A - 吸着剤およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低級脂肪族アルデヒド吸着容量が高い吸着剤とその製造方法を提供すること。
【解決手段】活性炭にアミノベンゼンスルホン酸が添着された吸着剤であって、添着前の活性炭の比表面積をS(m2/g)、吸着剤1g当たりのアミノベンゼンスルホン酸の添着量をA(mmol/g)としたときに、S≧1500および1≦A≦1.2×10-3×Sであることを特徴とする吸着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、空気中のガス状汚染物質を除去する吸着剤に関し、さらに詳しくは、アセトアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドに対して、高い吸着容量を持つ吸着剤およびその製造方法に関するものである。
室内や車内などの生活空間においては、悪臭や有害ガスなどの様々なガス状汚染物質が存在するが、生活環境の向上に伴い、これらガス状汚染物質を除去し、快適な生活環境を維持することに多くの関心が持たれている。活性炭は物理吸着能を持ち、生活空間に存在するガス状汚染物質の除去に広く使用されている。しかし、アセトアルデヒド,ホルムアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドは沸点が低く活性炭の低級脂肪族アルデヒドに対する吸着容量は著しく低い。
この課題に対して、化学吸着を利用して低級脂肪族アルデヒド吸着容量を向上した吸着剤の検討がすすめられてきた。そして、アルデヒド基はアミノ基との反応性が高いことから、アミン類が低級脂肪族アルデヒドの化学吸着に有効であり、添着薬剤として種々のアミン類を多孔質体に添着することが試みられてきた。
多孔質体として活性炭を使用して、それに添着薬剤としてアニリン、塩酸ヒドロキシルアミンや硫酸ヒドロキシルアミン、パラ−トルイジン、アミノベンゼンスルホン酸を添着した吸着剤が提案されている(特許文献1〜7)。これら添着薬剤の中で、アミノベンゼンスルホン酸が低級脂肪族アルデヒドとの反応に最も有効な薬剤といえる。
特公昭60−54095号公報 特開昭56−113342号公報 特開平1−288336号公報 特開平7−136502号公報 特開2001−198457号公報 特開2003−53179号公報 特開2003−299950号公報
活性炭に添着薬剤を添着する場合、添着量の増加に比例して低級脂肪族アルデヒド吸着容量は向上するが、添着量がある値(限界値)を超えると逆に添着量の増加とともに低級脂肪族アルデヒド吸着容量が低下する現象が見られる。添着量の限界値を超えて添着を行うと添着量の増加に伴う低級脂肪族アルデヒド吸着容量の低下が生じるのは、添着薬剤による活性炭細孔の閉塞が起きて添着された薬剤が反応に有効に使用されなくなるためであると考えられる。
添着量の限界値は活性炭の比表面積に依存し、比表面積が大きいほど大きくなり、その結果として低級脂肪族アルデヒド吸着容量の高い吸着剤を得ることが可能であり、薬剤を添着する担持体としてはなるべく比表面積が大きい活性炭が有効である。しかし、水蒸気賦活法で製造される一般的な活性炭の比表面積は1200m2/g程度が上限で、比表面積が1200m2/gの活性炭にアミノベンゼンスルホン酸を限界値の添着量で添着した吸着剤でも、まだ充分な低級脂肪族アルデヒド吸着容量を有しているとはいえず、さらに高い低級脂肪族アルデヒド吸着容量を有する吸着剤が要求されている。
本発明の目的は、前記の従来技術の課題を解決するためになされたものであり、低級脂肪族アルデヒドの吸着容量が高い吸着剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の背景技術に鑑みなされたものであって、上記の課題を解決することができた吸着剤及びその製造方法とは、以下の通りの構成である。
第1の発明は、活性炭にアミノベンゼンスルホン酸が添着された吸着剤であって、添着前の活性炭の比表面積をS(m2/g)、吸着剤1g当たりのアミノベンゼンスルホン酸の添着量をA(mmol/g)としたときに、S≧1500且つ1≦A≦1.2×10-3×Sであることを特徴とする吸着剤である。
第2の発明は、アミノベンゼンスルホン酸がp−アミノベンゼンスルホン酸であることを特徴とする第1の発明に記載の吸着剤である。
第3の発明は、pHを7.5以下にした活性炭にアミノベンゼンスルホン酸の水溶液を添着して製造することを特徴とする第1の発明又は第2の発明に記載の吸着剤の製造方法である。
本発明によれば、低級脂肪族アルデヒドの吸着容量が高い吸着剤およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の吸着剤は、活性炭にアミノベンゼンスルホン酸が添着されていることが好ましい。その理由は以下の通りである。すなわち、第1級アミン及び第2級アミンは、それぞれ低級脂肪族アルデヒドとシッフ塩基及びエナミンを生成する脱水縮合反応を起こすことが知られている。これらの反応は、いずれも1分子のアミンと1分子の低級脂肪族アルデヒドが反応する等モル反応である。しかし、アミノベンゼンスルホン酸は他のアミン類と異なり、低級脂肪族アルデヒドとデブナー−ミラー反応を起こす。この反応では、1分子のアミノベンゼンスルホン酸は2分子の低級脂肪族アルデヒドと反応する。また、アミン類を活性炭に添着した場合、長期間保管すると添着されたアミン類が空気中の酸素により酸化されて、これにより低級脂肪族アルデヒド吸着容量が経時的に低下する問題があるが、アミン類の中ではアミノベンゼンスルホン酸は酸化され難いものである。これらのことから、低級脂肪族アルデヒドの除去を目的とする吸着剤に使用する添着薬剤としては、アミノベンゼンスルホン酸が好ましい。さらに、アミノベンゼンスルホン酸はスルホン酸基を持つため、低級脂肪族アルデヒドとともにアンモニアなどの塩基性ガスを化学吸着することもできる。
アミノベンゼンスルホン酸が他のアミン類と異なり、低級脂肪族アルデヒドとデブナー−ミラー反応を起こすのは、アミノベンゼンスルホン酸がかなり強い酸性物質であることによる。デブナー−ミラー反応は酸触媒の存在下でのみ起きる反応であり、アミノベンゼンスルホン酸はこの反応で反応物としてのみならず酸触媒としても働くものと考えられる。
活性炭に添着薬剤を添着した吸着剤では、添着された薬剤は活性炭の細孔内に担持されている。この吸着剤の低級脂肪族アルデヒド吸着容量は、薬剤の添着量の増加に比例して増加するが、添着量がある値(限界値)を超えると逆に添着量の増加とともに低級脂肪族アルデヒド吸着容量が低下する現象が見られる。添着量が限界値を超えると、添着された薬剤が活性炭の細孔を閉塞し、閉塞された細孔内に担持された薬剤が低級脂肪族アルデヒドとの反応に有効に作用しなくなり、かえって低級脂肪族アルデヒド吸着容量が低下してしまうのである。
添着量の限界値は活性炭の比表面積に依存し、比表面積が大きいほど大きくなり、その結果として低級脂肪族アルデヒド吸着容量の高い吸着剤を得ることが可能であり、薬剤を添着する担持体としてはなるべく比表面積が大きい活性炭が有効である。しかし、水蒸気賦活法で製造される一般的な活性炭の比表面積は1200m2/g程度が上限で、比表面積が1200m2/gの活性炭の添着量の限界値は0.9mmol/g程度である。
さらに高い低級脂肪族アルデヒド吸着容量を持つ吸着剤を得るためには、添着量の限界値が大きい、高い比表面積を有する活性炭をアミノベンゼンスルホン酸の担持体として使用することが好ましい。比表面積が1500m2/g以上の高表面積活性炭は、水酸化カリウムなどのアルカリ金属を炭材に重量比で0.5〜数倍添加して賦活する薬剤賦活法で製造することができる。この賦活法によれば、カリウムなどのアルカリ金属が原料炭材の炭素層間にインターカレートし、炭素層間を押し広げて侵入して細孔が発達して賦活が進行するため、原料炭材が水蒸気と反応して一部ガス化することにより細孔を発達させる水蒸気賦活法に比べ、高い収率で大きな比表面積の活性炭が得られる。
本発明者は、低級脂肪族アルデヒドの除去を目的とする吸着剤に使用する添着薬剤として最適なアミノベンゼンスルホン酸を高表面積活性炭に添着してみたが、予想に反し、添着量に見合った低級脂肪族アルデヒド吸着容量が得られず、低級脂肪族アルデヒド吸着容量の向上は見られなかった。
そこで、その原因を追求した結果、高表面積活性炭に残留しているアルカリ金属が原因であることを究明した。製造時に多量のアルカリ金属を炭材に添着して製造する高表面積活性炭には、通常、アルカリ金属が水酸化物や酸化物の形で数百〜数万ppm程度残存している。
本発明者の知見によれば、アミノベンゼンスルホン酸は、スルホン酸基がアルカリ金属と反応してアルカリ金属塩を形成すると、低級脂肪族アルデヒドとの反応性を失うことがわかっている。つまり、高表面積活性炭に残留しているアルカリ金属の水酸化物などが、添着したアミノベンゼンスルホン酸と反応して低級脂肪族アルデヒドとの反応性を持たないアミノベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩を形成してしまうことが、高表面積活性炭にアミノベンゼンスルホン酸を添着しても、添着量に見合った低級脂肪族アルデヒド吸着容量が得られない原因であることがわかった。
以上の原因究明結果に基づき検討した結果、残留するアルカリ金属の水酸化物などを中和塩としてpHを7.5以下にした高表面積活性炭にアミノベンゼンスルホン酸を添着した吸着剤では、添着したアミノベンゼンスルホン酸の低級脂肪族アルデヒドとの反応性が低下しないことを見出し、本発明に到達した。
本発明において、比表面積とは、窒素吸着法でBET理論から求めた比表面積であり、マイクロメリティック社製の高速比表面積細孔分布測定装置ASAP2010で測定したものである。
本発明の吸着剤に使用する活性炭は、比表面積が1500m2/g以上であることが好ましい。比表面積がこれ未満では、低級脂肪族アルデヒドと有効に反応するアミノベンゼンスルホン酸の添着量を大きくできないため、高い低級脂肪族アルデヒド吸着容量を有する吸着剤が得られ難い。
比表面積が1500m2/g以上の活性炭は、炭材原料に水酸化カリウムなどのアルカリ金属を重量比で0.5〜数倍添加して賦活する薬剤賦活法で製造することができ、石油コークス、石炭ピッチ、ヤシガラなどを炭材原料としたものが使用できる。また、活性炭の形態としては、特に限定されず、粒状や粉末状や粉末をバインダーで成型したペレット状などが使用できる。
吸着剤1g当たりのアミノベンゼンスルホン酸の添着量A(mmol/g)は1≦A≦1.2×10-3×S(S(m2/g)は添着前の活性炭の比表面積)であることが好ましく、より好ましくは1.2≦A≦1.0×10-3×Sである。添着量がこれ未満では、低級脂肪族アルデヒド吸着容量が低く、これを超えると、活性炭の細孔閉塞が生じて高い低級脂肪族アルデヒド吸着容量が得られ難い。
アミノベンゼンスルホン酸にはo−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、p−アミノベンゼンスルホン酸の3つの異性体があり、これらのいずれも使用できるが、中でもp−アミノベンゼンスルホン酸が低級脂肪族アルデヒドとの反応性が強く特に好ましい。
本発明の吸着剤は、アミノベンゼンスルホン酸の水溶液を添着液として、pHを7.5以下にした比表面積が1500m2/g以上の活性炭を添着液に浸漬した後に取り出して乾燥する方法や、pHを7.5以下にした比表面積が1500m2/g以上の活性炭に添着液を噴霧した後に乾燥する方法により得られる。
添着液中のアミノベンゼンスルホン酸は、水100重量部に対して1〜80重量部、好ましくは4〜60重量部、より好ましくは5〜40重量部である。この範囲未満では、活性炭へのアミノベンゼンスルホン酸の添着量が少なくなって、低級脂肪族アルデヒド吸着容量の高い吸着剤が得難く、また、この範囲を超えた添着溶液を使用すると、添着量が多くなりすぎて、活性炭の細孔が閉塞されて低級脂肪族アルデヒド吸着容量が低下し易い。
本発明において、添着時に使用する活性炭のpHが7.5以下であることが好ましい。先に述べたように、高表面積活性炭に残留しているアルカリ金属の水酸化物などが残留していると、添着したアミノベンゼンスルホン酸と反応して低級脂肪族アルデヒドとの反応性を持たない塩を形成してしまうため、高い低級脂肪族アルデヒド吸着容量を持つ吸着剤を得るには、残留するアルカリ金属の水酸化物などを中和塩としてpHを7.5以下にした活性炭を使用することが好ましい。
特開2003−299950号公報にはpHが9.0以下の活性炭を得る方法として、活性炭を水や酸水溶液の中に浸漬して洗浄する方法が開示されている。高表面積活性炭のpHを7.5以下にするには、残留アルカリ金属の水酸化物などを中和塩とすることが好ましく、水での洗浄では成しえず、活性炭を酸水溶液の中に浸漬することで得ることができる。アルカリ金属は有機酸との塩ではアミノベンゼンスルホン酸との反応性が完全には失われないので、酸水溶液に使用する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸が好ましい。
なお、活性炭のpHとは、JIS K1474(活性炭試験方法)に則って測定したものである。すなわち、3gの活性炭と100mLの水をフラスコに入れ、それを加熱して5分間沸騰させる。その後フラスコを室温まで冷却し、100mLの水を加えて、フラスコの中の水のpHをpH計で測定し、その値を活性炭のpHとした。
本発明の吸着剤には、アミノベンゼンスルホン酸以外に、低級脂肪族アルデヒド以外のガス成分と反応するリンゴ酸、クエン酸などの薬剤や抗菌性を持たせるための抗菌剤などの薬剤をさらに添着することができる。しかし、この場合には、アミノベンゼンスルホン酸の低級脂肪族アルデヒドとの反応性を著しく低下させないように、薬剤と添加量を選択する必要がある。また、本発明の吸着剤は、単独で充填層などとして使用するだけでなく、他の吸着剤と混合したり、併用したりして使用することができる。
次に実施例をあげて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明で使用した吸着剤の試験方法は以下の通りである。
<アセトアルデヒド吸着容量>
吸着剤を5g計量して内径12.5mmのガラス製カラムに充填した。温度25℃、相対湿度50%に調整した30ppmのアセトアルデヒド含有空気を風量5L/minでカラムに導入し、カラム出口のアセトアルデヒド濃度を7分間隔で測定した。なお、アセトアルデヒド濃度はFID付きガスクロマトグラフで測定した。
カラム出口のアセトアルデヒド濃度がカラム入口濃度の95%に到達するまで試験を継続し、この試験中にカラムに充填した吸着剤に吸着されたアセトアルデヒド吸着量を吸着剤充填重量で除した値を吸着容量とした。
(実施例1)
粒径10〜30メッシュで比表面積1940m2/g、pHが10.0の活性炭を1規定の塩酸に浸漬して中和処理を行った後に乾燥した。処理後の活性炭のpHは5.8となった。水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、中和処理を行った上記活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を1〜2.32mmol/gの範囲内で変化させた吸着剤を得た。
(実施例2)
粒径10〜30メッシュで比表面積2810m2/g、pHが10.8の活性炭を1規定の塩酸に浸漬して中和処理を行った後に乾燥した。処理後の活性炭のpHは6.1となった。水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、中和処理を行った上記活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を1〜3.37mmol/gの範囲内で変化させた吸着剤を得た。
(比較例1)
水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、粒径8〜32メッシュで比表面積1180m2/g、pH6.9のヤシガラ活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を変化させた吸着剤を得た。
(比較例2)
水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、中和処理をしないで実施例1で用いた活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を変化させた吸着剤を得た。
(比較例3)
水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、実施例1で用いた中和処理を行った活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を2.35mmol/g以上で変化させた吸着剤を得た。
(比較例4)
水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、中和処理をしないで実施例2で用いた活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を変化させた吸着剤を得た。
(比較例5)
水100gにp−アミノベンゼンスルホン酸を30g加えて添着液を調製した。この添着液に、実施例2で用いた中和処理を行った活性炭20gを任意の時間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。浸漬時間を変化させることにより、添着量を3.50mmol/g以上で変化させた吸着剤を得た。
上記吸着剤について、先に説明した方法によりアセトアルデヒド吸着容量を測定した。それぞれの条件で添着量を変化させて得た吸着剤の測定結果を吸着容量と添着量との関係として図1に示す。
残留アルカリがあらかじめ中和処理された活性炭を用い、添着前の活性炭の比表面積S(m2/g)、吸着剤1g当たりのp−アミノベンゼンスルホン酸の添着量A(mmol/g)が、S≧1500および1≦A≦1.2×10-3×Sである実施例1及び2は、添着量の増加に比例して吸着容量が増加して高い吸着容量を有することがわかる。これに対し、比表面積が1500m2/g未満の活性炭にp−アミノベンゼンスルホン酸を添着した比較例1では、添着量が0.7〜0.8mmol/g程度で限界値が現れ、これ以上添着量を増やしても吸着容量はかえって減少するため、高い吸着容量が得られない。また、アルカリ金属の水酸化物などが残留している活性炭にp−アミノベンゼンスルホン酸を添着した比較例2及び4では、添着したp−アミノベンゼンスルホン酸の一部がアルカリ金属塩となって失活するため、添着量を上げても高い吸着容量が得られず、さらに、比較例3及び5では、添着量が多すぎて細孔閉塞を起こして高い吸着容量が得られない。
本発明によれば、低級脂肪族アルデヒド吸着容量が大きい吸着剤及びその製造方法を提供することができるため、家庭用空気清浄機用フィルター、複写機などの事務機器の排気フィルター、ビル空調用フィルター、自動車用キャビンフィルターなどの幅広い用途分野に利用することができ、産業界に大きく寄与することができる。
実施例1、2及び比較例1〜5においてそれぞれ得られた吸着剤のアセトアルデヒド吸着容量と添着量との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 活性炭にアミノベンゼンスルホン酸が添着された吸着剤であって、添着前の活性炭の比表面積をS(m2/g)、吸着剤1g当たりのアミノベンゼンスルホン酸の添着量をA(mmol/g)としたときに、S≧1500、且つ1≦A≦1.2×10-3×Sであることを特徴とする吸着剤。
  2. アミノベンゼンスルホン酸がp−アミノベンゼンスルホン酸であることを特徴とする請求項1記載の吸着剤。
  3. pHを7.5以下にした活性炭にアミノベンゼンスルホン酸の水溶液を添着して製造することを特徴とする請求項1又は2に記載の吸着剤の製造方法。
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