JP2007012558A - 可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器 - Google Patents

可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】スティクションの発生を抑制することのできる可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器を提供する。
【解決手段】半導体基板1上に、信号を伝送するための信号線路11と、信号線路11を機械的に継断するための継断部12と、継断部12を切り替えると共に、継断部12の切り替え後の状態を保持するための切替部13とを備えたものである。上記の継断部12は、互いに対向配置された一組の可動子12Bおよび固定子12Aを有し、継断部12の可動子12Bおよび固定子12Aの少なくとも一方の対向面に擬似球状の接触点12B−2を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems;マイクロマシン)の要素技術を応用したスイッチング素子や容量素子などの可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器に関する。
近年の集積化技術の向上に伴い、電子機器の小型・軽量化、低電圧動作・低消費電力化、高周波動作化が急速に進んでいる。特に、携帯電話などの移動通信端末装置の技術分野では、上記の要求が厳しい上に、高機能化も求められており、これらの対立する課題を解決する技術の一つとして、MEMSが注目されている。このMEMSは、シリコンプロセス技術により、マイクロな機械的要素と電子回路要素とを融合したシステムであり、日本では主にマイクロマシンと称されるものである。MEMS技術は、その精密加工性などの優れた特徴から、高機能化に対応しつつ、小型で低価格なSoC(System on a Chip) を実現することができる。
そのため、移動通信端末装置の技術分野では、このMEMS技術を利用した様々な半導体素子、例えば、非特許文献1(熱スイッチ),特許文献1(電磁スイッチ),特許文献2(静電スイッチ),特許文献3(圧電スイッチ)にそれぞれ記載されたスイッチング素子などが開発されている。
松下電工技報 2001年5月号 「シリコンバイメタルを使った熱駆動型マイクロリレー」 米国特許第0196110号明細書等 米国特許第0098613号明細書等 特開2004−158769号公報
しかしながら、上記に例示されたようなスイッチング素子を構成する継断手段の接触部分は、半導体製造工程で形成されるため、その表面は一般的に鏡面状となる。このため、接触部分同士を接触させるとその表面同士が粘着により密着してしまい、接触部分同士を分離することが困難となるスティクションという問題が生じる虞がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、スティクションの発生を抑制することのできる可動素子、ならびにその可動素子を内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器を提供することにある。
本発明の可動素子は、半導体基板上に、信号を伝送するための信号線路と、信号線路を機械的に継断するための継断手段と、継断手段を切り替えると共に、継断手段の切り替え後の状態を保持するための切替手段とを備えたものである。上記の継断手段は、互いに対向配置された一組の可動子および固定子を有し、継断手段の可動子および固定子の少なくとも一方の対向面に擬似球状の接触点を有する。
本発明の半導体デバイス、モジュールおよび電子機器は、上記の可動素子を内蔵したものである。
本発明の可動素子、半導体デバイス、モジュールおよび電子機器では、継断手段のうち、継断手段を継断する際に接触することとなる部位に擬似球状の接触点が形成されている。このため、接触面積が小さく、密着性が低いので、接触部分同士が容易に分離される。また、接触部分が擬似球状であることにより、いつも同じ接触面積および接触圧で継断が行われる。
本発明の可動素子、半導体デバイス、モジュールおよび電子機器によれば、継断手段のうち、継断手段を継断する際に接触することとなる部位に擬似球状の接触点を複数形成するようにしたので、信号伝達特性を変化させることなく、接触部分同士を容易に分離をすることができ、スティクションの発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るスイッチング素子(可動素子)の構成要素を機能ブロックごとに表し、図2は、このスイッチング素子の断面構成の一例を表すものであり、図3および図4は、このスイッチング素子の平面構成の一例を表すものである。なお、図2は、図3のA−A矢視方向、または図4のB−B矢視方向の断面構成を表すものである。または図4のこのスイッチング素子は、一の素子(図示せず)から他の素子(図示せず)へ信号を伝送する伝送路中に実装される微小構造物(いわゆるマイクロマシン)であり、好適には他の素子と同一のパッケージ内に形成されるものであり、より好適にはSiP(System in Package) で同梱実装されたり、SoCの一部として混載されるものである。このスイッチング素子は、半導体基板1上にスイッチング構造体10を備えている。
半導体基板1は、主にスイッチング素子を構成する要素を支持するものであり、例えば、シリコン(Si)、シリコン・カーバイト(SiC)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)およびシリコン・ゲルマニウム・カーボン(SiGeC)などのSi系基板や、ガラス、樹脂およびプラスチックなどの非Si系基板により構成されている。この半導体基板1の表面には、絶縁層2が設けられている。この絶縁層2は、コンデンサ構造体10を基板10から電気的に分離するものであり、例えば、酸化ケイ素(SiO2 )または窒化ケイ素(SiN)などの絶縁性材料により構成されている。
スイッチング構造体10は、表面マイクロマシンニング技術を使用して形成された複数の微小構造物が配列されることにより構成された集合構造体である。このスイッチング構造体10は、信号線路11、継断部12(継断手段)、切替部13(切替手段)、弾性部15、支持部16および素子駆動部17(図1参照)を備えている。信号線路11は、図2のY軸方向に延在すると共に、継断部12に接続されている。継断部12、切替部13および支持部16は、それぞれ弾性部15を介して接続されると共に、X軸方向に配列されている。ここで、切替部13は継断部12を介する2つの位置に、支持部16は継断部12および切替部13を介する2つの位置にそれぞれ配置されている。
継断部12は所定の空間Gを構成する一組の固定子12Aおよび可動子12Bを、切替部13は所定の空間Gを構成する一組の固定子13Aおよび可動子13Bをそれぞれ有している。このように、スイッチング構造体10は、X軸方向に両持梁型の断面構造を有している。
継断部12の固定子12Aは、例えば、導電性材料または誘電体材料からなる平板により構成されている。また、継断部12の可動子12Bは、例えば、導電性材料または誘電体材料により構成され、導電板12B−1のうち固定子12Aと対向する面(対向面)上に複数の擬似球状の接触点12B−2が設けられた構造を有している。
切替部13の固定子13Aおよび可動子13Bは、図5(A)〜(C)に例示したように、絶縁性材料からなる平板13A−1,13B−1と導電性材料からなる薄膜コイル13A−2,13B−2とを含んでそれぞれ構成されている。
ここで、上記した導電性材料は、SiPで同梱実装される場合は、例えば金(Au)またはAuを母材とした合金であることが好ましいが、ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh),プラチナ(Pt)などの貴金属,またはこれらの酸化物を母材とした合金などのように、粘着性が低く、かつ硬度が高い材料であることがより好ましい。副成分としては、パラジウム(Pd),炭素(C),銀(Ag),ルテニウム(Ru),インジウム(In)などが好ましい。一方、SoCの一部として混載する場合は、例えばアルミニウム(Al)または同(Cu)であることが好ましく、可動素子を形成する層によっては、Wsi、TiSi、CoSi、NiSiなどのシリサイドであることが好ましい。なお、固定子12A,13Aおよび可動子12B,13Bをシリサイドにより形成する場合は、MOS(Metal Oxide Semiconductor) と同様、自己整合的にシリサイド化するサイサイド技術を用いることが好ましい。
このように、導電性材料として粘着性が低く、かつ硬度が高い材料を用いた場合には、接触力に対する接触面積の変化を小さくすることができるので、継断部12の接触部分を容易に分離させることができるだけでなく、接触安定性を向上させることができる。なお、継断部12の固定子12Aおよび可動子12Bのそれぞれの組成は、互いに相違することが好ましい。同一の場合と比べて、粘着性がより低くなり、その結果、接触部の離着の安定性をより向上させることができるからである。
また、この複数の接触点12B−2は、後述の製造方法を用いて形成されているので、接触点12B−2のそれぞれの形状および大きさは互いに等しい。このため、それぞれの接触点12B−2の固定子12Aに対する接触面積の大きさが等しくなるので、接触点12B−2の数に応じて接触抵抗の値を調節することができる。また、この複数の接触点12B−2の配置を任意に調節することもできるので、スイッチング構造体10の設計の柔軟性を向上させることもできる。
また、継断部12および切替部13の可動子12B,13Bならびに支持部16は、弾性部15を介して接続されている。一方、継断部12および切替部13の固定子12A,13Aは、絶縁層2上のX軸方向に所定の間隔を隔てて配置されている。このように、切替部13の可動子13Bは、継断部12の可動子12Bに接続されていることから、可動子13Bを駆動させると、可動子12Bも変位して継断部12の間隙が狭められようになっている。
ここで、オフ状態(切替部13に対して電力が印加されていない状態)における、継断部12の固定子12Aと可動子12Bとの間隙の大きさをg1、切替部13の固定子13Aと可動子13Bとの間隙の大きさをg2、継断部12の固定子12Aの厚さをt1、切替部13の固定子13Aの厚さをt2とすると、以下の式(1)または式(2)を満たすことが好ましく、式(1)および式(2)を同時に満たすことがより好ましい。
g1<g2…(1)
t1>t2…(2)
この切替部13は、上記のような構成により、薄膜コイルにより構成された固定子13Aから発生する磁界と、導電性の可動子13Bに流れる電流とにより可動子13Bに誘起される電磁力を利用して可動子13Bを駆動させる電磁アクチュエータとしての機能を有する。ここで、電磁アクチュエータは、電磁駆動であり、低電圧で可動子13Bを大きくストロークさせることができるので、切替部13の間隙g2が仮に広い(例えば1μm程度)場合であっても可動子13Bを固定子13Aの表面まで吸引することができる。
信号線路11は、継断部12の固定子12Aと直接接続されており、導電性材料により構成されている。この信号線路11は、図1に示したように、継断部12がオフ状態(切替部13および保持回路14に対して電力が印加されていない状態)の場合には、可動子12Bと電気的に絶縁されている。一方、継断部12がオン状態(切替部13および保持回路14に対して電力が印加されている状態)の場合には、固定子12Aを介して可動子12Bと電気的に導通している。
すなわち、継断部12は、信号線路11を機械的に継断することができるようになっている。ここで、「機械的に継断する」とは、機械的なスイッチがオン/オフ動作することを意味している。ここで、オン動作は、切替部13および保持回路14に対して電力を印加することにより、継断部12の固定子12Aおよび可動子12Bを接触させる動作を意味している。オフ動作は、切替部13および保持回路14に対して電力の供給を停止することにより、継断部12の固定子12Aおよび可動子12Bの接触を分離させる動作を意味している。また、機械的なスイッチの接点の方式としては、例えばシリーズ方式(図6A))やシャント方式(図6(B))が挙げられるが、本実施の形態では何れの方式であってもよい。なお、図6(A)は、シリーズ方式における、オン状態(一の素子からの信号が継断部12を介して他の素子へ伝送されている状態)の断面構成を、図6(B)は、シャント方式における、オン状態(一の素子からの信号が継断部12を介して他の素子へ伝送されていない状態)の断面構成を表したものである。
弾性部15は、例えば単結晶シリコンまたはポリシリコンにより構成されている。この弾性部15は、例えば、図7に示したように、平面上を蛇行した形状を有するミアンダ(meander) ばねであり、このミアンダばねには、蛇行路の折り返し付近に突起が設けられている。この突起はバネの縮む方向に突き出ているため、バネが縮む際に隣接する蛇行路と接触し、バネが縮むのを阻害するようになっている。そのため、このミアンダばねは、伸びるときのばね定数が縮むときのばね定数より小さくなるようになっている。これにより、切替部13の応答速度を向上させることができる。このミアンダバネのバネ定数は、継断部12、切替部13および支持部16に挟まれたそれぞれの部位での役割に応じて調節されていることが望ましい。例えば、切替部13と支持部16との間に配置されたミアンダバネのバネ定数は、他のミアンダバネのそれよりも小さくなるように調節されていることが望ましい。切替部13の可動子13Bを固定子13Aの表面まで確実にストロークさせる必要があるからである。
支持部16は、例えば単結晶シリコンまたはポリシリコンにより構成されており、絶縁層16Aと絶縁層16Bとをこの順に積層した構造を有している。この支持部16は、継断部12、切替部13および保持回路14の可動子12B,13B,14Bからなる梁をその両端で支持するようになっている。
素子駆動部17は、切替部13に対してオン動作またはオフ動作をさせるためのものである。
このような構成を有するスイッチング素子は、例えば次のようにして製造することができる。図8(A)〜(B)ないし図10(A)〜(B)は、スイッチング素子の製造工程を説明するためのものである。
スイッチング素子を製造する際には、まず、図8(A)に示したように、Siからなる半導体基板1上に、例えば減圧CVD(Chemical Vapor Depositon)法を使用して、SiNなどの絶縁性材料を成膜することにより絶縁層2を形成する。続いて、例えば減圧CVD法を使用して、例えば上記合金を成膜したのち、フォトリソグラフィ処理およびドライエッチング処理を使用して、絶縁層2上に固定子12Aおよび固定子13Aをそれぞれ形成する。なお、以下では、上記したフォトリソグラフィ処理およびドライエッチング処理を使用したパターニング処理を、単に「パターニング」と称する。
次に、図8(B)に示したように、例えば減圧CVD法を使用して、後工程において空間Gが形成されることとなる領域を埋め込むように、例えばSiO2 を成膜することにより犠牲層T1を形成する。続いて、パターニングにより、絶縁層16Aを形成することとなる領域に孔を形成したのち、例えば減圧CVD法を使用して、その孔に例えばポリシリコンなどの絶縁性材料を埋め込むことにより絶縁層16Aを形成する。その後、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)により、犠牲層T1および絶縁層16Aの表面全体を平坦化する。
次に、接触点12B−2の形成方法について説明する。なお、図9(A)〜(D)は、図8(B)の一部、具体的には、犠牲層T2の表面のうち継断部12の固定子12Aと対向する領域を拡大したものである。
まず、犠牲層T1および絶縁層16Aの表面全体に、例えばスピンコート法を用いてフォトレジストを成膜したり、例えば減圧CVD法を用いてSiNを成膜することにより犠牲層T2を形成したのち、パターニングにより、犠牲層T1の表面のうち固定子12Aと対向する領域内に複数の開口部を形成する。続いて、図9(B)に示したように、等方性エッチングにより、上記開口部を介して犠牲層T1に擬似球状の孔を形成する。次に、図9(C)に示したように、犠牲層T1の浸食の少ない方法で犠牲層T2を除去する。例えば、犠牲層T1がSiO2 、犠牲層T2がフォトレジストの場合には、例えば、希フッ化水素(DHF;Diluted Hydrogen Fluorede )溶液などの溶解液を極力使用せず、主として酸素アッシングにより犠牲層T2を除去するのが好ましい。次に、例えば減圧CVD法を使用して、犠牲層T1および絶縁層16Aの表面に導電性材料を成膜することにより前躯体12Dを形成する。その後、例えばCMPにより前躯体12Dが擬似球状の孔内にのみ残るように表面全体を平坦化する。これにより、図9(D)に示したように、接触点12B−2が形成される。
ここで、この接触点12B−2の形状および大きさは、上記等方性エッチングに用いられるガスの組成やエッチングレート、犠牲層T1に形成される開口部の内径および深さなどにより変化する。そこで、本実施の形態では、上記の条件を所定の値に設定することにより、犠牲層T2の表面に形成される全ての接触点12B−2の形状および大きさを等しくすることができる。
次に、図10(A)に示したように、例えば減圧CVD法を使用して、犠牲層T1を覆うように、例えば上記合金を成膜したのち、パターニングすることにより、犠牲層T1の表面のうち固定子12Aと対向する領域に可動子12Bを、固定子13Aと対向する領域に可動子13Bをそれぞれ形成する。
次に、図10(B)に示したように、例えば減圧CVD法を使用して、犠牲層T1を覆うように、例えば単結晶シリコンおよびポリシリコンなどの優れた機械的特性を有する材料を成膜することにより、前躯体16Dを形成する。さらに、例えば減圧CVD法を使用して、半導体基板1上の表面全体を覆うように、例えばLP−TEOSを成膜したのち、パターニングすることにより、後工程において弾性部15が形成されることとなる領域と対向する領域に開口部を有する犠牲層T3を形成する。
次に、図10(C)に示したように、可動子12B、可動子13Bおよび支持部16が互いに接続されることとなるようにパターニングすることにより、例えばミアンダバネからなる弾性部15を複数形成する。
続いて、例えばDHFを使用して、犠牲層T1および犠牲層T3を溶解させることにより、その犠牲層T1および犠牲層T3を選択的に除去する。これにより、図10(C)に示したように、犠牲層T1が設けられていた箇所に、空間Gが構成されるので、間隙g1を介して固定子12Aと可動子12Bとが、間隙g2を介して固定子13Aと可動子13Bとが、互いに対向配置される。このようにして、スイッチング素子が形成される。
次に、図2および図11を参照して、本実施の形態のスイッチング素子の作用について説明する。図2はオフ状態の様子を、図11はオン状態の様子をそれぞれ表したものである。
本実施の形態のスイッチング素子は、オン状態およびオフ状態のツーステートを有しており、素子駆動部17から切替部13に対してオン動作の指令が送られると、切替部13は、オフ状態からオン状態へ、逆に、オフ動作の指令が送られると、切替部13は、オン状態からオフ状態へそれぞれ移行する。また、素子駆動部17から切替部13に対して状態の変更を求める何らかの指令が送られて来ない限り、切替部13は、オン状態およびオフ状態のいずれか一方の状態を維持する。
オン動作について具体的に説明すると、まず、素子駆動部17は、切替部13に対して電力供給を開始する。すると、可動子13Bに電磁力が発生し、その電磁力が吸引力となって可動子13Bが弾性部15に抗して固定子13A側に変位し始める。このとき、継断部12の間隙は、初期状態の間隙g1から可動子13Bの変位分を除いた大きさとなっている。その後、図11に示したように、可動子12Bが固定子12Aと、可動子13Bが固定子13Aとそれぞれ接触する。
このとき、固定子13Aの厚さt2が固定子12Aの厚さt1より薄くなっている場合には、継断部12の間隙g1は、切替部13の間隙g2より小さい。このため、可動子13Bが固定子13Aと接触するときには、可動子12Bが固定子12Aとすでに接触していることになる。また、可動子12Bが固定子12Aと接触することにより、可動子13Bに発生した静電力の一部が弾性部15を介して可動子12Bにも加えられるようになる。これにより、可動子12Bは自重の他に、可動子13Bから加えられた力で、固定子12Aが押圧されることとなる。このような一連の動作によりオン動作が完了し、オン状態となる。
一方、オフ動作では、素子駆動部17は、オン状態において切替部13に供給されていた電力の供給を停止する。すると、弾性部15縮む力によって可動子12Bが固定子12Aから分離され、初期状態に戻る。このようにしてオフ状態となる。
ところで、仮に可動子12Bに接触点12B−2を設けずに、可動子12Bおよび固定子12Aの接触部分を平面状とした場合には、これらの密着性が高まるため、これらを容易に分離させることができなくなり、その結果、上記したオン・オフ動作を行うことができなくなってしまう虞がある。しかしながら、本実施の形態の可動子12Bは、固定子12Aとの接触部分に擬似球状の接触点12B−2を備えており、固定子12Aと可動子12Bとの接触面積を小さくして密着性を低下させている。これにより、可動子12Bが自重の他に、可動子13Bから加えられた力で、固定子12Aを押圧するようにした場合であっても、これらを容易に分離させることができ、スティクションの発生を抑制することができる。その結果、上記したオン・オフ動作を滑らかに行うことができる。
なお、固定子12Aと可動子12Bの接触部分である接触点12B−2は、上記したように、擬似球状となっていることから、上記したオン・オフ動作を繰り返したとしても、接触部分を針のような鋭利な形状とした場合と比べて、接触面積が変化する虞はなく、これにより、接触圧が変化する虞もない。その結果、いつも同じ接触面積および接触圧で固定子12Aと接することができ、信号伝達特性の安定性を向上させることができる。
これより、本実施の形態のスイッチング素子によれば、継断部12のうち、継断部12を継断する際に接触することとなる部位に擬似球状の接触点を形成するようにしたので、信号伝達特性を変化させることなく、接触部分同士を容易に分離をすることができ、スティクションの発生を抑制することができる。
以上、上記実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。
例えば、上記実施の形態では、継断部12に対してだけ接続点12B−2を備えるようにしていたが、他に、継断部12を継断する際に密着する箇所が存在する場合には、そのような箇所にも接続点を備えるようにしてもよく、具体的には、切替部13の可動子13Bの空間S側の表面にも設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、電磁アクチュエータとしての機能を有する切替部13を用いていたが、他の機能を有する切替部を用いてもよい。例えば、図12に示したように、導電性の可動子23Aと固定子23Bにより構成されたキャパシタの誘導電荷により生ずる静電力を利用して可動子23Aを駆動させる切替部23を用いてもよい。この切替部23は、電力を消費することなく可動子23Aをストロークさせたり保持したりすることが可能な静電アクチュエータとしての機能を有するものであり、このような構成の切替部23を備えた場合であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することができる。
また、図13に示したように、互いに異なる熱膨張係数を有する第1膨張層33B−1および第2膨張層33B−2を積層させてなる可動子33Bに熱エネルギーが供給されることにより生じる歪みを利用して可動子を駆動させる切替部33を用いてもよい。この切替部33は、低電圧で可動子33Bを大きくストロークさせることが可能な熱アクチュエータとしての機能を有するものであり、このような構成の切替部33を備えた場合であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することができる。
また、図14に示したように、圧電体からなる可動子43Bに電圧が印加されることにより生じる歪み(圧電効果)を利用して可動子43Bを駆動させる切替部43を用いてもよい。この切替部43は、低電圧で可動子43Bを大きくストロークさせることが可能な圧電アクチュエータとしての機能を有するものであり、このような構成の切替部43を備えた場合であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することができる。
また、図15、図13および図14に示したように、上記の電磁アクチュエータ、熱アクチュエータおよび圧電アクチュエータのうちいずれか1つと、静電アクチュエータとを直列に組み合わせた切替部を備えるようにしてもよい。ここで、先の3つは、低電圧で可動子を大きくストロークさせることが可能であり、後の1つは、電力を消費することなく可動子23Aをストロークさせたり保持したりすることが可能である。このことから、先の3つのいずれか1つを継断部12の固定子12Aと可動子12Bとの間隙g1を狭めるために用い、後の1つを継断部12の固定子12Aと可動子12Bとが密着した状態を維持するために用いる、すなわちオン状態を保持する保持部として用いることにより、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することができるだけでなく、低電圧・低消費電力を同時に実現することができる。
また、本実施の形態では、一組の継断部12および切替部13を1つしか設けていないが、図19に示したように、信号線路11を並列回路とすると共に、並列回路を構成するそれぞれの回路に対して上記継断部12を複数(図12では2つ)設けるようにしてもよい。これにより、仮に一部の継断部12にスティクションが発生したとしても、スティクションが発生した継断部12と直列に繋がれた継断部12を分離しておけば、スティクションが発生していない回路を介して信号を伝送することが可能であり、スイッチング素子の安定性を向上させることができる。
[適用例]
次に、図20を参照して、本発明のスイッチング素子を搭載した通信装置の構成について説明する。図20は、電子機器としての通信装置のブロック構成を表している。なお、本発明のスイッチング素子を搭載した半導体デバイスおよびモジュールは、上記通信装置により具現化されるので、以下、合わせて説明する。
図20に示した通信装置は、上記各実施の形態において説明したスイッチング素子を送受信切替器301(半導体デバイス)として搭載したものであり、例えば、携帯電話器、情報携帯端末(PDA)、無線LAN機器などである。なお、上記送受信切替器301は、SoCからなる半導体デバイス内に形成されている。この通信装置は、例えば、図20に示したように、送信系回路300A(モジュール)と、受信系回路300B(モジュール)と、送受信経路を切り替える送受信切換器301と、高周波フィルタ302と、送受信用のアンテナ303とを備えている。
送信系回路300Aは、Iチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データに対応した2つのデジタル/アナログ変換器(DAC;Digital/Analogue Converter)311I,311Qおよび2つのバンドパスフィルタ312I,312Qと、変調器320および送信用PLL(Phase-Locked Loop )回路313と、電力増幅器314とを備えている。この変調器320は、上記した2つのバンドパスフィルタ312I,312Qに対応した2つのバッファアンプ321I,321Qおよび2つのミキサ322I,322Qと、移相器323と、加算器324と、バッファアンプ325とを含んで構成されている。
受信系回路300Bは、高周波部330、バンドパスフィルタ341およびチャンネル選択用PLL回路342と、中間周波回路350およびバンドパスフィルタ343と、復調器360および中間周波用PLL回路344と、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データに対応した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qおよび2つのアナログ/デジタル変換器(ADC;Analogue/Digital Converter)346I,346Qとを備えている。高周波部330は、低ノイズアンプ331と、バッファアンプ332,334と、ミキサ333とを含んで構成されており、中間周波回路350は、バッファアンプ351,353と、自動ゲイン調整(AGC;Auto Gain Controller)回路352とを含んで構成されている。復調器360は、バッファアンプ361と、上記した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qに対応した2つのミキサ362I,362Qおよび2つのバッファアンプ363I,363Qと、移相器364とを含んで構成されている。
この通信装置では、送信系回路300AにIチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データが入力されると、それぞれの送信データを以下の手順で処理する。すなわち、まず、DAC311I、311Qにおいてアナログ信号に変換し、引き続きバンドパスフィルタ312I,312Qにおいて送信信号の帯域以外の信号成分を除去したのち、変調器320に供給する。続いて、変調器320において、バッファアンプ321I,321Qを介してミキサ322I,322Qに供給し、引き続き送信用PLL回路313から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調したのち、両混合信号を加算器324において加算することにより1系統の送信信号とする。この際、ミキサ322Iに供給する周波数信号に関しては、移相器323において信号移相を90°シフトさせることにより、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが互いに直交変調されるようにする。最後に、バッファアンプ325を介して電力増幅器314に供給することにより、所定の送信電力となるように増幅する。この電力増幅器314において増幅された信号は、送受信切換器301および高周波フィルタ302を介してアンテナ303に供給されることにより、そのアンテナ303を介して無線送信される。この高周波フィルタ302は、通信装置において送信または受信する信号のうちの周波数帯域以外の信号成分を除去するバンドパスフィルタとして機能する。
一方、アンテナ303から高周波フィルタ302および送受信切換器301を介して受信系回路300Bに信号が受信されると、その信号を以下の手順で処理する。すなわち、まず、高周波部330において、受信信号を低ノイズアンプ331で増幅し、引き続きバンドパスフィルタ341で受信周波数帯域以外の信号成分を除去したのち、バッファアンプ332を介してミキサ333に供給する。続いて、チャンネル選択用PPL回路342から供給される周波数信号を混合し、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とすることにより、バッファアンプ334を介して中間周波回路350に供給する。続いて、中間周波回路350において、バッファアンプ351を介してバンドパスフィルタ343に供給することにより中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去し、引き続きAGC回路352でほぼ一定のゲイン信号としたのち、バッファアンプ353を介して復調器360に供給する。続いて、復調器360において、バッファアンプ361を介してミキサ362I,362Qに供給したのち、中間周波用PPL回路344から供給される周波数信号を混合し、Iチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。この際、ミキサ362Iに供給する周波数信号に関しては、移相器364において信号移相を90°シフトさせることにより、互いに直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。最後に、Iチャンネルの信号およびQチャンネルの信号をそれぞれバンドパスフィルタ345I,345Qに供給することによりIチャンネルの信号およびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去したのち、ADC346I,346Qに供給してデジタルデータとする。これにより、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データが得られる。
この通信装置は、上記各実施の形態において説明したスイッチング素子を受信切替器301として搭載しているため、上記各実施の形態において説明した作用により、優れた高周波特性を有する。
また、上記実施の形態と同様、低電圧・低消費電力系の素子と一体的に形成することが可能な程度の低電圧・低消費電力で可動素子を駆動させることが可能である。その結果、低電圧動作・低消費電力化が常識となっている移動通信端末装置の技術分野においても実用に耐えることができる。
なお、図20に示した通信装置では、上記各実施の形態において説明したスイッチング素子を受信切替器301(半導体デバイス)に適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、スイッチング素子を送信系回路300Aおよび受信系回路300B(モジュール)内のミキサ332I,332Q,333,362I,362Qや、バンドパスフィルタ312I,312Q,341,343,346I,346Q、または、高周波フィルタ302(半導体デバイス)に適用してもよい。この場合においても、上記と同様の効果を得ることができる
以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発明のスイッチング素子について説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の可動素子の構成やその製造方法に関する手順などは、上記実施の形態と同様の効果を得ることが可能な限りにおいて自由に変形可能である。
また、上記各実施の形態では、本発明の可動素子を携帯電話機などの通信装置に代表される電子機器に適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、通信装置以外の電子機器に適用することも可能である。これらのいずれの場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング素子の機能ブロック図である。 図1のスイッチング素子の断面構成図である。 図1のスイッチング素子の平面構成の一例を表す平面構成図である。 図1のスイッチング素子の平面構成の他の例を表す平面構成図である。 図2の継断部の変形例を説明するための断面構成図である。 継断部を例示して説明するための断面構成図である。 弾性部を例示して説明するための平面図である。 図1のスイッチング素子の製造工程を説明するための断面構成図である。 図8に続く行程を説明するための断面構成図である。 図9に続く行程を説明するための断面構成図である。 図2のスイッチング素子の動作を説明するための断面構成図である。 変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の機能ブロック図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 他の変形例に係るスイッチング素子の断面構成図である。 スイッチング素子の適用例に係る電子機器の機能ブロック図である。
符号の説明
1…半導体基板、2,16A,16B…絶縁層、10…スイッチング構造体、11…信号線路、12…継断部、12A,13A,23A…固定子、12B,13B,23B,33B,43B…可動子、12B−1…導電板、12B−2…接続点、13,23,33,43…切替部、15…弾性部、16,26…支持部、16D…前躯体、17…素子駆動部、33B−1…第1膨張層,33B−2…第2膨張層、g1,g2,g3…間隙、t1,t2…固定子の厚さ、G…空間、T1,T2,T3…犠牲層

Claims (20)

  1. 半導体基板上に、
    信号を伝送するための信号線路と、
    前記信号線路を機械的に継断するための継断手段と、
    前記継断手段を切り替えると共に、前記継断手段の切り替え後の状態を保持するための切替手段と
    を備え、
    前記継断手段は、互いに対向配置された一組の可動子および固定子を有し、
    前記可動子および固定子の少なくとも一方の対向面に擬似球状の接触点を有する
    ことを特徴とする可動素子。
  2. 前記切替手段は、互いに対向配置された一組の可動子および固定子を有し、
    前記切替手段の可動子は、弾性部を介して前記継断手段の可動子と接続され、
    前記切替手段の可動子および固定子の少なくとも一方の対向面に形成された擬似球状の接触点を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動素子。
  3. 前記継断手段の固定子と可動子の接触点との間隙の大きさをg1、前記切替手段の固定子と可動子の接触点との間隙の大きさをg2とすると、以下の式を満たす
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動素子。
    g1<g2…(1)
  4. 前記継断部の固定子の厚さをt1、前記切り替え回路の固定子の厚さをt2とすると、以下の式を満たす
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動素子。
    t1>t2…(2)
  5. 前記継断部の固定子と可動子の接触点との間隙の大きさをg1、前記切り替え回路の固定子と可動子の接触点との間隙の大きさをg2、前記継断部の固定子の厚さをt1、前記切り替え回路の固定子の厚さをt2とすると、以下の式をそれぞれ満たす
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動素子。
    g1<g2…(1)
    t1>t2…(2)
  6. 前記切替手段の固定子および可動子は薄膜コイルと絶縁性材料からなる平板とを含んでそれぞれ構成され、
    前記継断手段の固定子および可動子は導電性材料または誘電体材料を含んでそれぞれ構成される
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動素子。
  7. 前記切替手段の固定子および可動子、ならびに前記継断手段の固定子および可動子は、導電性材料または誘電体材料を含んでそれぞれ構成される
    ことを特徴とする請求項2に記載の可動素子。
  8. 前記切替手段は、弾性部を介して前記継断手段の可動子と接続されると共に、互いに異なる熱膨張係数を有する材料を複数積層させた可動子により構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動素子。
  9. 前記切替手段は、弾性部を介して前記継断手段の可動子と接続された圧電体を含んで構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動素子。
  10. 前記信号線路は、複数の回路が並列に構成された並列回路を有し、前記並列回路を構成するそれぞれの回路は、前記継断手段および切替手段を少なくとも一組有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動素子。
  11. 前記継断手段の切り替え後の状態を保持するための保持手段をさらに備え、
    前記保持手段は、互いに対向配置された一組の可動子および固定子を含んで構成され、前記保持手段の可動子は、弾性部を介して前記継断手段および切替手段のそれぞれの可動子と接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の可動素子。
  12. 前記切替手段の固定子および可動子は薄膜コイルと絶縁性材料からなる平板とを含んでそれぞれ構成され、
    前記継断手段の固定子および可動子、ならびに前記保持手段の固定子および可動子は、導電性材料を含んでそれぞれ構成される
    ことを特徴とする請求項11に記載の可動素子。
  13. 前記切替手段は、電磁アクチュエータにより構成され、
    前記保持手段は、静電アクチュエータにより構成される
    ことを特徴とする請求項12に記載の可動素子。
  14. 前記切替手段の可動子は、互いに異なる熱膨張係数を有する材料を複数積層した構造を有し、
    前記継断手段の固定子および可動子、ならびに保持手段の固定子および可動子は、導電性材料または誘電体材料を含んでそれぞれ構成される
    ことを特徴とする請求項11に記載の可動素子。
  15. 前記切替手段の可動子は、圧電体を含んで構成され、
    前記継断手段の固定子および可動子、ならびに保持手段の固定子および可動子は、導電性材料を含んでそれぞれ構成される
    ことを特徴とする請求項11に記載の可動素子。
  16. 前記信号線路は、複数の回路が並列に構成された並列回路を有し、前記並列回路を構成するそれぞれの回路は、前記継断手段、切替手段および保持手段を少なくとも一組有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の可動素子。
  17. 一の素子と他の素子とに接続された可動素子を内蔵する半導体デバイスであって、
    前記可動素子は、半導体基板上に、前記一の素子から前記他の素子へ信号を信号を伝送するための信号線路と、前記信号線路を機械的に継断するための継断手段と、前記継断手段を切り替えると共に、前記継断手段の切り替え後の状態を保持するための切替手段とを備え、前記継断手段は、互いに対向配置された一組の可動子および固定子を有し、前記継断手段の可動子は、前記継断手段の固定子と対向する領域の表面に擬似球状の接触点を複数有する
    ことを特徴とする半導体デバイス。
  18. 前記一の素子、他の素子、および可動素子は、一連の機能を構成する複数の素子が一体的に形成されたSoC(System on a Chip) 内に形成されている
    ことを特徴とする請求項18に記載の半導体デバイス。
  19. 前記請求項17または請求項18に記載の半導体デバイスを内蔵する
    ことを特徴とするモジュール。
  20. 前記請求項17または請求項18に記載の半導体デバイスを内蔵する
    ことを特徴とする電子機器。
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