JP2007006820A - 熟成冷蔵庫及び熟成肉の製造方法 - Google Patents

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【課題】
非包装の肉を腐敗させずにドライ・エージングにより美味しく、かつ、低コストで熟成できる熟成冷蔵庫及びその熟成冷蔵庫を用いた熟成肉の製造方法を提供すること。
【解決手段】
密閉可能な収納室内の温度を0℃以上1℃以下に保持する冷却装置3と湿度を80%以上85%以下に保持する湿度調整装置4と不規則な方向の気流を発生させる気流発生装置5とを具備することとしたので、その収納室内に非包装の肉12、例えば裸の牛の部分肉を収容し該部分肉に不規則な方向の気流を当てることができ、従来のような規則的方向からの冷風による部分肉自体での温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、肉を熟成する熟成冷蔵庫及びその熟成冷蔵庫を用いた熟成肉の製造方法に関する。
従来、屠殺後の牛肉等の死後硬直を解硬し軟らかくすること等を目的として熟成が行われているが、その方法として例えば屠殺後に部分肉等にわけ、プラスチック等の密閉された袋に入れてそのまま冷蔵し熟成するウエット・エージングと屠殺後の部分肉等を裸のまま冷風に当て熟成させるドライ・エージングとがある。
熟成した後の食品としてはドライ・エージングの方がウエット・エージングより旨みが強く感じられるとされているが、わが国のように湿度の多い環境下では雑菌対策が容易でない等の問題があった。
そこで、アルコール類で表面殺菌と香りの浸透処理を行い、吸水性と通気性とを備えた包装材でパッキングするとともに、4℃の低温で3〜4週間ねかす方法等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−210579号公報(段落[0015])。
しかしながら上述の方法は製造工程が複雑であり、製造コストがかかると考えられること、更にアルコール類での表面殺菌と香りの浸透処理により肉本来の香りが失われるおそれがあり、肉のおいしさを十分には提供できないことが考えられる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされるもので、非包装の肉を腐敗させずにドライ・エージングにより美味しく、かつ、低コストで熟成できる熟成冷蔵庫及びその熟成冷蔵庫を用いた熟成肉の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る熟成冷蔵庫は、非包装の肉を収納可能で密閉可能な収納室と、前記収納室内の温度を0℃以上1℃以下に保持する冷却装置と、前記収納室内の湿度を80%以上85%以下に保持する湿度調整装置と、前記収納室の内壁に設けられ、前記収納室内に不規則な方向の気流を発生させる気流発生装置とを具備することを特徴とする。ここで、「収納室」とは例えば自前で床を有するタイプは勿論、自前では床を有さず設置場所の既存の床を利用するタイプも含むものとする。
本発明は、密閉可能な収納室の温度を0℃以上1℃以下に保持する冷却装置と湿度を80%以上85%以下に保持する湿度調整装置と不規則な方向の気流を発生させる気流発生装置とを具備することとしたので、その収納室内に非包装の肉、例えば裸の牛の部分肉等を収容し該部分肉等に不規則な方向の気流を当てることができ、従来のような規則的方向からの冷風による部分肉等自体での温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。これにより、熟成させる部分肉等自体に部分的に温度が高いところや乾燥が不十分或は遅れている部分が生じ、その部分から腐敗が始まってしまうことを防ぐことができる。
また、乾燥や温度むらがほとんどできないので熟成の進み具合も肉全体で均一にでき、その軟らかさや旨みもむらがなくおいしい肉にすることが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記気流発生装置は、前記非包装の肉の表面に前記不規則な方向の気流が当たるように複数のファンを有することを特徴とする。これにより、例えば複数のファンを夫々所定の場所に配置してモーター等で回転させ容易に不規則な方向の気流を生成し、肉表面に当てることができ、肉自体の温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記複数のファンの少なくとも一部は、夫々のファンによる気流の送出方向が異なり送出される互いの気流が交じり合うように配置されていることを特徴とする。これにより、送出方向が異なるので例えば交差させるようにファンにより送出させ、送出される互いの気流が交じり合わせることができ、不規則な方向の気流を生成することが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記送出方向は、少なくとも互いに反対の二方向と該二方向に直交する方向との三方向であることを特徴とする。これにより、例えば逆方向の気流がぶつかり、そのぶつかったところから離れようとする気流をもう一度もとの位置に戻すように働き、三方からの気流が交わる空間及びその付近の空間で複雑で不規則な方向の気流とすることができ、肉自体の温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記収納室内に、前記非包装の肉の表面に前記不規則な方向の気流が当たることができるように通気性を確保しつつ該非包装の肉を支持する支持部を更に具備することを特徴とする。ここで、「支持部」とは例えばパイプラック等を言う。これにより、従来のようなトレイに肉を載せ冷風を当てた場合にトレイとの接触面で十分冷風が肉表面に当たらないことによる温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記支持部は、前記収納室の内壁から離れて配置されており、前記冷却装置により冷却された冷気は、前記冷却装置から前記収納室内の天井に沿うように送出されて前記支持部と前記収納室の内壁との間を該内壁に沿って下方に流れ、その少なくとも一部が前記内壁に設けられた前記複数のファンにより該内壁面に略直交する方向に送出されることを特徴とする。これにより、肉を周りから包むような冷気の中で不規則な方向の気流が肉に当たるのでより肉自体の温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。また、内壁に気流をガイドする複雑な構造を不要とし、かつ、気流の流速の調整が容易であり肉の乾燥を確実に制御できる。
本発明の一の形態によれば、前記不規則な方向の気流は、流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下であることを特徴とする。これにより、流速が0.5m/秒より遅くなり水分過剰となって肉の風味や香りに変質をきたしたり、腐敗を誘発したりするおそれが生じるのを防ぐことができる。また、流速が2.5m/秒より速くなり肉の表面が過度に乾燥し重量が極端に減少してしまうことを防ぐことができる。
本発明の他の観点に係る熟成肉の製造方法は、密閉可能な収納室内に、非包装の肉をその通気性を確保しつつ所定の位置に支持する工程と、前記収納室内の温度を0℃以上1℃以下で湿度を80%以上85%以下に保持する工程と、前記温度及び湿度で保持された前記収納室内に支持された前記非包装の肉の表面に、流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下の不規則な方向の気流を当てる工程と、前記不規則な方向の気流を当てる工程を所定時間継続する工程とを具備することを特徴とする。
本発明は、収納室内の温度及び湿度を0℃以上1℃以下で80%以上85%以下に保持し、その室内に支持された非包装の肉の表面に、所定時間継続して流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下の不規則な方向の気流を当てることとしたので、その収納室内に非包装の肉、例えば裸の牛の部分肉等を収容し該部分肉等に不規則な方向の気流を当てることができ、従来のような規則的方向からの冷風による部分肉等自体での温度むらや乾燥むらの発生を防ぎながら熟成肉を製造することが可能となる。これにより、熟成させる部分肉等自体に部分的に温度が高いところや乾燥が不十分或は遅れている部分が生じ、その部分から腐敗が始まってしまうことを防ぐことができる。
また、乾燥や温度むらがほとんどできないので熟成の進み具合も肉全体で均一にでき、その軟らかさや旨みもむらがなくおいしい肉を製造することが可能となる。
本発明の一の形態によれば、前記不規則な方向の気流は、互いに交じり合うように複数の異なる方向から送出された気流により生成するものであることを特徴とする。これにより、複数の異なる方向から送出された気流が交じり合い、例えば乱気流のように複雑に変化する気流が形成され、肉の周りに容易に不規則な方向の気流を生成することができる。
本発明の一の形態によれば、前記複数の異なる方向から送出された気流は、前記収納室内の所定の位置に配置された複数のファンにより生成することを特徴とする。これにより、例えば収納室の内壁に複数のファンを設け、容易に異なる方向に送出する気流を生成することができる。
本発明の一の形態によれば、前記非包装の肉は、部分肉または枝肉であり少なくともその一部が皮下脂肪または骨により覆われていることを特徴とする。これにより、熟成の間、肉は皮下脂肪や骨によって過度の乾燥や雑菌等の汚染から防ぐことができ、より無駄がなく旨みをだすことができる。
本発明の一の形態によれば、前記非包装の肉は、牛の部分肉または枝肉であり、前記所定時間継続する工程は、21日以上28日以下の時間継続することを特徴とする。これにより、21日より短い熟成期間となり十分な軟らかさ、旨みを出すことができないことを防止し、28日より長い熟成期間となり製造コストが無用に増大することを防止できる。
本発明の一の形態によれば、前記部分肉または枝肉は、リブロースまたはサーロインの部位であることを特徴とする。これにより、肉の外側露出部分は皮下脂肪で、内側露出部分は骨で覆われているため、内部の赤身の熟成が適度に進む。また、リブロース(リブ)やサーロイン(ロイン)は含まれる結合繊維(コラーゲン)の割合が比較的少ないので、死後硬直の解硬の進行が容易であり熟成をより適切に完了させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、食肉ドライ・エージング用の熟成冷蔵庫及びその熟成冷蔵庫を用いて熟成肉の製造方法を中心に説明するが、これに限られるものではない。尚、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る熟成冷蔵庫の概略斜視図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1のB−B線概略断面図、図4はラックの概略斜視図である。
(熟成冷蔵庫の構成)
熟成冷蔵庫1は、例えば図1及び図2に示すように肉を収納する収納室2、収納室内部の温度を冷却する冷却装置3、同じく収容室内の湿度を調整する湿度調整装置4及び収納室内に不規則な方向の気流を生成する気流発生装置5及び冷却装置等の制御をする制御部6等を有する。
ここで、収納室2は例えば図2及び図3に示すように天井7、内壁8及び床9により内部が縦約265cm、横約230cm、奥行き約230cmの略直方体に形成されており、肉等の出し入れ用に正面側に扉10を備えている。尚、図示しないが天井7、内壁8及び床9と熟成冷蔵庫1の外側面との間にはウレタンフォーム等の断熱材が備えられている。
天井7は、例えば図2及び図3に示すように略中央に後述する冷却装置3の冷却器が取り付けてあり、更に図示しないが室内灯も設置してある。
また、天井7の外側には後述する湿度調整装置4の加湿器が設けてあり、収容室内の空気を加湿するように加湿口11等を有する。
内壁8は、扉側の内壁8a、その反対側の内壁8b、更に図2で扉10に対し左側の内壁8c及びその反対側の内壁8dを有し、例えば図2及び図3に示すように扉側を除く三方の内壁8に夫々後述する気流発生装置5が埋め込まれるように形成されている。
床9には、例えば図4に示すように非包装の肉12を支持する支持部としてのラック13が、図2に示すように正面から見て扉10の丁度左右に一基ずつ配置されている。
ラック13は、例えば図4に示すように8本の縦方向(図4のZ軸方向)のパイプ状の支柱14、その間をつなぐ長手方向(図4のY軸方向)の横棒15、その横棒15と直角方向(図4のX軸方向)の横棒16により骨組みが縦約190cm、横約46cm、奥行き約180cmとなるように形成されており、更に横棒15,16は支柱方向に四段に設けられている。ただし、8本の支柱のうち内側の4本は夫々2本ずつ支柱自体が一体となっている。
また、ラック13の横棒15,16は例えば図4に示すように一段目、二段目及び三段目で夫々平行な二本の横棒15の間に多数の細棒17が設けてあり、その細棒17の上に非包装の肉が載せることができるように形成されている。これにより、肉の全方位から不規則な方向の気流がその肉の表面にあたることができ、乾燥や温度のむらが生じないようにすることができる。
勿論、通気性を確保しつつ非包装の肉12を支持できればこれに限られるものではなく、例えば一段目、二段目及び三段目で夫々平行な二本の横棒15の間に取り外し可能な網を張ったようなものでもよい。また、上述の細棒17は二本の横棒15の間に多数の細棒17を一体成形のように説明したが多数の細棒17のみをラック13から取り外し可能にしてもよい。これにより、例えば載置する部分肉の大きさにより細棒同士の間隔が異なる複数の細棒のセットを選択でき、最も適切な通気性を確保できる。また、必要に応じて多数の細棒17が一つのセットとなったものをラック13から外し、洗浄し滅菌した細棒のセットと交換することも可能となる。
更にラック13は、例えば図2及び図3に示すように内壁8から離れた位置に配置されており、ラック13と内壁8との間を冷却器により冷やされた冷気がより効率的に降りてくることができるようになっている。
具体的には、図2に示すように扉10に対し左側のラック13であれば、内壁8c側の支柱14と内壁8cとの間(図2中のC)は例えば約20cm空けてある。同様に扉10に対し右側のラック13の内壁8d側の支柱14と内壁8dとの間(図2中のD)も例えば約20cm空けてある。
また、図3に示すように内壁8bと二基のラック13の内壁8b側の支柱14との間(図3中のE)も例えば約20cm空けてあり、内壁8aと二基のラック13の内壁8a側の支柱14との間(図3中のF)は例えば約30cm空けてある。
ここで、例えば約20cmしたのは、狭すぎて内壁8とラック13との間を十分冷気が降りてくることができず、気流発生装置5により不規則な方向の気流を生成することができなくなることを防ぐための一例である。これにより、乾燥や温度むらができてしまうことを防止できる。また、広すぎて内壁8に埋め込まれた気流発生装置5からの送風が不十分となりやはり、不規則な方向の気流とならず乾燥や温度むらができてしまうことを防止できる。
更にラック13は、収納室2の天井7との間を十分空けられる高さ、例えば約75cm空けられるように形成されている。これにより、ラック13に支持された肉に冷却器からの冷気が不規則な方向の気流とならずにあたることがなくなる。
次に、冷却装置3は溶媒を冷却する収納室2の外壁に取り付けられた図示しない冷凍機18、その冷凍機により冷却された溶媒をクーリングコイルに循環させ収納室内の空気を冷却する冷却器19等から構成されている。
冷却器19は、例えば図2に示すように正面から見て左右に冷気を送り出す送出口20を有すると共に、その下面(図2のY軸方向で床向きの面)には不規則な方向の気流が最終的に戻ってきて冷却器19内に吸い込まれる吸込み口21を有する。尚、冷却装置3は後述する制御部6により適切な室温例えば0℃以上1℃以下となるようにコントロールされている。
ここで、0℃より温度が低くなると肉が凍結するおそれが出てきて、肉の細胞膜を破壊し解凍したときにドリップが出て肉を著しく痛めること、また1℃より温度が高くなるとそれだけ有害微生物が増殖しやすくなり肉が腐敗してしまうおそれが大きくなる。
また、冷気の送出口20が天井7に平行に冷気が送出されるように冷却器19の横側に設けられているので、そのほとんどがまず内壁8に当たりそのまま内壁8に沿うように床9に向かって降りていくこととなる。
次に、湿度調整装置4は例えば収納室2の天井7の外側に超音波式の加湿器22、その加湿された空気を収納室内に送る加湿口11等を有し、冷却装置3と同様に後述する制御部6により適切な湿度例えば80%以上85%以下となるようにコントロールされている。
ここで、収納室内の湿度が80%より低いと肉の表面が過度に乾燥し重量が極端に減少してしまい、逆に湿度が85%より高いとバクテリア等の有害微生物の異常な繁殖を引き起こし腐敗しやすくなる。
また、湿度調整装置4は例えば図2に示すように加湿口11が冷却器19の送出口20から送出された冷気が天井7に沿って流れる途中に設けられているので、自然に冷却器19から送出された冷気が加湿され収納室内全体に広がり、収納室内の湿度が所定の範囲に調整されることとなる。
次に、気流発生装置5はファン23、そのファン23を回転させる図示しないモーター24等から構成されており、例えば収納室2の内壁8aを除き内壁8bに四つ(ファン23b)離間して内壁8bに埋め込まれるようにして設けられている。また、内壁8cに例えば四つ(ファン23c)離間して内壁8cに埋め込まれるようにして設けられている。同様に内壁8dにも例えば四つ(ファン23d)離間して設けられている。
具体的には、例えば図2に示すように内壁8b(扉10と反対側の内壁)に丁度左側(図2で扉10から見て)のラック13で見て下から4段目(一番天井7に近い段)の横棒16の直下の高さで、二本の支柱14の間の扉10よりになるように四つのファン23bの内の一つ目が設置されている。例えば天井7から約85cmで内壁8cから約45cmの位置に設けられている。
また、同様に内壁8b(扉10と反対側の内壁)に丁度左側(図2で扉10から見て)のラック13で見て下から二段目の横棒16の直下の高さで、二本の支柱14の間の扉10よりになるように二つ目のファン23bが設置されている。例えば床9から約85cmで内壁8cから約45cmの位置に設けられている。
更に例えば図2に示すように内壁8b(扉10と反対側の内壁)に丁度右側(図2で扉10から見て)のラック13で見て下から四段目(一番天井7に近い段)の横棒16の直下の高さで、二本の支柱14の間の扉10よりになるように三つ目のファン23bが設置されている。例えば天井7から約85cmで内壁8cから約45cmの位置に設けられている。
また、同様に内壁8b(扉10と反対側の内壁)に丁度右側(図2で扉10から見て)のラック13で見て下から二段目の横棒16の直下の高さで、二本の支柱14の間の扉10よりになるように四つ目のファン23bが設置されている。例えば床9から約85cmで内壁8cから45cmの位置に設けられている。
これにより、ファン23bから送出される気流は、ラック13の一段目から3段目の細棒17に載せられた非包装の肉12に直接にはほとんどあたらないこととなる。尚、ファン23bの配置する位置は上述に限られるものではなく、ファン23bから送出される気流が肉に直接当たりにくい位置であれば他の位置でもよい。
更に気流発生装置5は、例えば図3に示すように内壁8c(図2で扉10の左側の内壁)にラック13で見て下から四段目(一番天井7に近い段)の横棒15と扉10に最も近い支柱14とで形成される内側コーナーに重なるように四つのファン23cの内の一つ目が設置されている。例えば天井7から約85cmの位置に設けられている。
また、気流発生装置5は例えば図3に示すように内壁8c(図2で扉10の左側の内壁)にラック13で見て下から四段目(一番天井7に近い段)の横棒15直下で、四本の支柱14のうち内壁8bに近い二本の支柱14の間の内壁8bよりになるように四つのファン23cの二つ目が設置されている。例えば天井7から約85cmの位置に設けられている。
更に例えば図3に示すように内壁8c(図2で扉10の左側の内壁)にラック13で見て下から二段目の横棒15と扉10に最も近い支柱14とで形成される下側(床側)の内側コーナーに重なるように4つのファン23cの三つ目が設置されている。例えば床9から約85cmの位置に設けられている。
また、気流発生装置5は例えば図3に示すように内壁8c(図2で扉10の左側の内壁)に、ラック13で見て下から二段目の横棒15直下で、四本の支柱14のうち内壁8bに近い二本の支柱14の間の内壁8bよりになるように四つのファン23cの四つ目が設置されている。例えば床9から約85cmの位置に設けられている。
これにより、ファン23cから送出される気流はラック13の一段目から三段目の細棒17に載せられた非包装の肉12に直接にはほとんどあたらないこととなる。尚、ファン23cの配置する位置は上述に限られるものではなく、ファン23cから送出される気流が肉に直接当たりにくい位置であれば他の位置でもよい。
また、ファン23bから送出された気流は非包装の肉12の表面自体ではなく、その上または下でファン23cから送出された略直角方向の異なる方向の気流とぶつかり、不規則な方向の気流が形成される。
更に気流発生装置5は、ファン23dが内壁8d(図2で扉10の右側の内壁)にラック13で言えば下から二段目及び四段目の横棒15の直下でファン23cと丁度向き合うように設置されている。即ち、四段目のファン23dが天井7から約85cmの位置で二段目のファン23dが床9から約85cmの位置に設けられている。
これにより、ファン23dから送出される気流はラック13の一段目から三段目の細棒17に載せられた非包装の肉12に直接にはほとんどあたらないこととなる。尚、ファン23dの配置する位置は上述に限られるものではなく、ファン23dから送出される気流が肉に直接当たりにくい位置であれば他の位置でもよい。
また、ファン23bによる気流とファン23cによる気流とがぶつかり不規則な方向の気流が生成されるのと同様にファン23bによる気流とファン23dによる気流とがぶつかり不規則な方向の気流が生成される他、ファン23c或はファン23dからの気流は夫々一部反対側のラック13まで送出されるので、図2の扉10の左右に配置されたラック13は夫々ファン23b、ファン23c及びファン23dからの三方からの気流がぶつかりより複雑な不規則な方向の気流が生成されることとなる。すなわち、ファン23cとファン23dとにより互いに反対方向に送出された気流に、ファン23bにより当該二方向に直交する方向に送出された気流とがぶつかることとなる。
更にファン23b,23c,23d自体の風量は、三方からの気流がぶつかり生成される、より複雑な不規則な方向の気流の流速が0.5m/秒以上で2.5m/秒以上となるように例えば46.8m/minとしてある。
ここで、不規則な方向の気流の流速が0.5m/秒より遅くなると水分過剰となって非包装の肉12の風味や香りに変質をきたしたり、腐敗を誘発したりするおそれが生じる。また、不規則な方向の気流の流速が2.5m/秒より速くなると非包装の肉12の表面が過度に乾燥し重量が極端に減少してしまう。
次に、制御部6は例えば図1に示すように収納室2の外壁で扉10の上方に配置されており、収納室内の温度や湿度を図示しない収納室内のセンサーより得られた情報に基づき自動或は手動で予め設定された温度例えば0℃以上で1℃以下、湿度80%以上で85%以下になるように冷却装置3及び湿度調整装置4をコントロールすることができる。
また、制御部6は図示しない出力部25を有し収納室内のファン23b,23c,23dの回転状態や冷却装置3及び湿度調整装置4の状態を表示させている。更に制御部6は図示しない入力部26を有し、予め設定された温度や湿度等の条件を変更させることができる。これにより、収納室内に例えば二基配置されたラック13への非包装の肉12の量(ブロックの数など)等の条件により、最も適切な温度や湿度等を設定できることとなり、より好ましい熟成(例えば肉の軟らかさや乾燥度、旨みや香り)を行なうことができる。
なお、ファン23b,23c,23dは例えば夫々収納室内に設けられた図示しないスイッチ27により別々にモーター24への電流をオンオフできる。これにより、収納室内に二基配置されたラック13への非包装の肉12の量(ブロックの数など)により、最も適切な不規則な方向の気流を生成するための微調整が可能となる。
(熟成冷蔵庫の動作)
次に、以上のように構成された熟成冷蔵庫1の動作について収納室内の気流の流れを中心に説明する。
図5は収納室内の冷却器からの気流の流れを示す概略斜視図、図6はファン23cにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図、図7はファン23bにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図、図8はファン23dにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図,図9は三方からの気流がぶつかる様子を示す概略斜視図及び図10は非包装の肉の周りに生成された不規則な方向の気流を示す概略説明図である。
まず、例えば制御部6の入力部26から収納室内の温度0℃以上で1℃以下及び湿度を80%以上で85%以下に設定またはその設定になっていることを確認してファン23b,23c,23dの全てを回転させ更に冷却装置3及び湿度調整装置4の運転を開始し、ラック13に非包装の肉12例えば牛肉の裸の部分肉を載置した後、扉10を閉め収納室2を密閉して熟成を開始する。
冷却器19のクーリングコイルが所定の温度になると冷却器19の送風が開始され、例えば図5に示すように冷却器19の左右横側面(図5でX軸方向に向く側面)に設けられた送出口20から冷やされた冷気(気流)が少し扇形に平面的に広がり、収納室2の天井7に沿うように左右に送出される(図5中の矢印G1)。
更に天井7に沿って流れてきた気流は内壁8a,8b,8c,8dにぶつかり方向を例えば図5に示すように夫々下方に向きを変える(図5中の矢印G2等)。
そして、向きを下方に変えた冷えた気流は例えば図5に示すように夫々内壁に沿って床9まで降りていく(図5中の矢印G3)。この際内壁とラック13との間に冷やされた気流が障害なく流れることができるように間隔があけられている。例えばラック13と内壁8b,8c,8dとの間は20cm空けられている。
床9まで降りた冷やされた気流は、床9に当たり夫々収納室2の中央に向きを変える(図5中の矢印G4)。向きを変えた気流は、床9に沿うように収納室2の中央に集まる(図5中の矢印G5)。
収納室2の中央付近に集まった気流は、ぶつかり合い、流れやすい方向として残った方向である上方に方向を変え、そのまま冷却器19の下面の吸込み口21に吸い込まれることとなる(図5中の矢印G6)。これにより、再び冷却され冷却器19の送出口20から冷やされた気流が送出されることとなる。
このとき、例えば図6に示すように内壁8cに沿って下降する気流G3は丁度内壁8cに設けられた気流発生装置5のファン23cの前を流れるときに、ファン23cによって内壁8cに対し略直角方向(図6中の矢印H1)に押し出される。
そして、ファン23cにより押し出された冷えた気流は、そのまま水平方向に流れ、例えばラック13に載置された非包装の肉12とラック13の横棒15,16との間を流れる(図6中の矢印H2)。
更に後述するようにラック中を流れる気流(図6中の矢印H2)は、異なる方向からの気流とぶつかるが一部が同じ方向に流れ、例えば図6に示すように扉10に対し左側のラック13を通り抜け、扉10の右側のラック13に流れ込むこととなる(図6中の矢印H3)。
また、例えば図7に示すように内壁8bに沿って下降する気流G3は丁度内壁8bに設けられた気流発生装置5のファン23bの前を流れるときに、ファン23bによって内壁8bに対し略直角方向(図7中の矢印I1)に押し出される。
そして、ファン23bにより押し出された冷えた気流は、そのまま水平方向に流れ、例えばラック13に載置された非包装の肉12とラック13の横棒15,16との間を流れる(図7中の矢印I2)。
更に後述するようにラック中を図7中のY軸方向に流れる気流(図7中の矢印I2)は、異なる方向からの気流とぶつかるが一部が同じ方向に流れ、例えば図7中の内壁8cに設けられた離間して並んだファン23cの扉側のファン23cに対応する位置まで流れ、更に異なる方向からの気流とぶつかることとなる。
また、例えば図8に示すように内壁8dに沿って下降する気流G3は丁度内壁8dに設けられた気流発生装置5のファン23dの前を流れるときに、ファン23dによって内壁8dに対し略直角方向(図8中の矢印J1)に押し出される。
そして、ファン23dにより押し出された冷えた気流は、そのまま水平方向に流れ、例えば扉10に対し右側のラック13に載置された非包装の肉12とラック13の横棒15,16との間を流れる(図8中の矢印J2)。
更に後述するようにラック中を流れる気流(図8中の矢印J2)は、異なる方向からの気流とぶつかるが一部が同じ方向に流れ、例えば図8に示すように扉10に対し右側のラック13を通り抜け、扉10の左側のラック13に流れ込むこととなる(図8中の矢印J3)。
以上のようにして、例えばファン23b,23c,23dにより図9に示すようにラック13の中で三方向の気流がぶつかることとなる(例えば図9中の破線で囲まれた部分K1乃至K8)。
具体的には図9中のK1及びK5には、内壁8cに沿って降りてきた気流がファン23cにより向きを変えられ図9で左側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印H2)と、内壁8bに沿って降りてきた気流がファン23bにより向きを変えられそのラック13の中に流れ込んできた気流(図9中の矢印I1)と、内壁8dに沿って降りてきた気流がファン23dにより向きを変えられ図9で右側のラック13の中に流れてきて(図9中の矢印J2)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9で左側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印J3)とがぶつかる。すなわち、互いに反対の二方向(矢印H2と矢印J3)と当該二方向に直交する方向(矢印I1)との三方向に送出された気流がぶつかることとなる。
同様に、図9中のK2及びK6には、内壁8cに沿って降りてきた気流がファン23cにより向きを変えられ図9で左側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印H2)と、内壁8bに沿って降りてきた気流がファン23bにより向きを変えられそのラック13の中に流れ込んできて(図9中の矢印I1)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9の扉側のファン23cに対応する位置のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印I2)と、内壁8dに沿って降りてきた気流がファン23dにより向きを変えられ図9で右側のラック13の中に流れてきて(図9中の矢印J2)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9で左側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印J3)とがぶつかる。すなわち、互いに反対の二方向(矢印H2と矢印J3)と当該二方向に直交する方向(矢印I2)との三方向に送出された気流がぶつかることとなる。
また、図9中のK3及びK7には、内壁8dに沿って降りてきた気流がファン23dにより向きを変えられ図9で右側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印J2)と、内壁8bに沿って降りてきた気流がファン23bにより向きを変えられそのラック13の中に流れ込んできた気流(図9中の矢印I1)と、内壁8cに沿って降りてきた気流がファン23cにより向きを変えられ図9で左側のラック13の中に流れてきて(図9中の矢印H2)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9で右側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印H3)とがぶつかる。すなわち、互いに反対の二方向(矢印H3と矢印J2)と当該二方向に直交する方向(矢印I1)との三方向に送出された気流がぶつかることとなる。
同様に、図9中のK4及びK8には、内壁8dに沿って降りてきた気流がファン23dにより向きを変えられ図9で右側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印J2)と、内壁8bに沿って降りてきた気流がファン23bにより向きを変えられそのラック13の中に流れ込んできて(図9中の矢印I1)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9の扉側のファン23dに対応する位置のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印I2)と、内壁8cに沿って降りてきた気流がファン23cにより向きを変えられ図9で左側のラック13の中に流れてきて(図9中の矢印H2)、一旦他の方向から来た気流とぶつかり、一部がそのままの方向に流れて図9で右側のラック13の中に流れてきた気流(図9中の矢印H3)とがぶつかる。すなわち、互いに反対の二方向(矢印H3と矢印J2)と当該二方向に直交する方向(矢印I2)との三方向に送出された気流がぶつかることとなる。
これによりK1乃至K8でぶつかった気流は、一部迂回するように流れる気流を除き規則的な方向の気流としては存在できず不規則な方向の気流が生成されることとなり、しかも時間的にその状態は安定しておらず常に多数の不規則な方向の気流は変化するようになる。例えば図10に示すようにラック13の細棒17に載置される非包装の肉12の周囲は、ファン等からの規則的な方向の気流が直接あたるような場所になく、不規則な方向の気流が生成されることとなる。
尚、ファン23b〜23dを同時にまたは夫々別個に回転数を不規則に変化させてもよい。これによって更に発生する気流の不規則性が向上させることが可能となる。
以上で熟成冷蔵庫の動作の説明を終了する。
(熟成肉の製造方法)
次に、以上のように構成された熟成冷蔵庫1を用いた熟成肉の製造方法を説明する。
図11は熟成肉の製造方法のフローチャート図、図12は牛肉のリブロース(ロース)の説明図及び図13は熟成冷蔵庫1を用いて熟成された肉の食品微生物検査結果の表である。
まず、例えば図11に示すように制御部6の入力部26により収納室内の温度0℃以上で1℃以下及び湿度を80%以上で85%以下に設定する(ST101)。
更に例えば収納室内のスイッチ27によりファン23b,23c,23dの全てを回転させる(ST102)。
また、制御部6の例えば入力部26により冷却装置3及び湿度調整装置4の運転を開始する(ST103)。すると、冷却器19のクーリングコイルが所定の温度になると冷却器19の送風が開始され、例えば図5に示すように冷却器19の左右横側面(図5でX軸方向に向く側面)に設けられた送出口20から冷やされた冷気(気流)が少し扇形に平面的に広がり、収納室2の天井7に沿うように左右に送出され、各内壁8に沿って冷気が下降する。更に各内壁8b,8c,8dのファン23b,23c,23dによりラック内等で三方向(例えば互いに反対の二方向と当該二方向に直交する方向の三方向)からの気流がぶつかり細かい不規則な方向の気流が生成される。
次に、収納室内の温度が0℃以上で1℃以下、湿度が80%以上で85%以下になっていることを確認し、例えば非包装の肉12である皮下脂肪や骨をとる前の枝肉や部分肉の形のままで20kg程度の塊(ブロック)として図2、図3に示すようにラック13の一段目及び二段目、三段目の図4に示す細棒17の上に裸のまま載せる(ST104)。
これにより、熟成中肉の表面は少なくともその一部が脂肪や骨によって覆われており保護される状態となり、肉の赤身部分の質が悪化してしまうことを防止できる。
熟成する肉の部位としては、牛であればリブロース28やサーロイン(ロイン)の部位が好ましい。勿論他の部位の部分肉や枝肉であってもいいが、例えばリブロースは図12に示すように肉の外側露出部分は皮下脂肪29で、内側露出部分は肋骨30等の骨に覆われているため、内部の赤身の熟成を適度に進ませることができる。
また、リブロース28やサーロインはもも肉等に比べて熟成の十分な進行が容易である。これは、リブロース28やサーロインに含まれる結合繊維(コラーゲン)の割合が比較的少ないからである。
以上のように、ラック13に非包装の肉12例えば牛の皮下脂肪や骨をとる前のリブロース等の部分肉を裸で載置した後、扉10を閉め収納室2を密閉(ST105)して、当該裸の肉に不規則な方向の流速が0.5m/秒以上で2.5m/秒以下の気流をあて熟成を開始する(ST106)。
この際、ラック13に載置される裸の部分肉や枝肉にはファン23b,23c,23dからの三方向の気流が直接には当たらないようにファン23b,23c,23dの位置及び裸の肉が載置される細棒17の高さが定められているので、ラック13に載置される裸の部分肉や枝肉には三方からの気流がぶつかって生成された細かい不規則な方向の気流が、例えば図10に示すように周りを包むようにあたることとなる。
次に、温度を0℃以上で1℃以下、湿度を80%以上で85%以下に保った収納室内のラック13に載置された裸の部分肉の周囲に不規則な方向の流速が0.5m/秒以上で2.5m/秒以下の気流が当たるようにして牛の肉であれば熟成開始から21日以上で28日以下経過して熟成が終了する(ST107)。例えば熟成が終了すると肉の水分が減少し肉の重量は熟成を開始したときと比べ約20%減少し、肉の表面が濃い赤褐色に変色し、筋原線維が皮の鞍のように硬くなる。
以上で熟成冷蔵庫1を用いて熟成肉を製造することができるが、実際食用にするときは精肉する段階で熟成により硬くなった外側の部分、熟成後の重量の約20%から25%を取り除くこととなる。
以上で熟成冷蔵庫1を用いた熟成肉の製造方法の説明を終了する。
(熟成例)
以下に実際に熟成した例を示す。
熟成冷蔵庫1の収納室内の温度を0℃以上で1℃以下、湿度を80%以上で85%以下に保ち、上述の実施形態の図2及び図3のように配置された二基のラック13の一段目、二段目及び三段目の細棒17の上に、夫々牛の皮下脂肪や骨をとる前のリブロースの部位の約20Kgの裸の部分肉を4ブロックずつ離して載せ、収納室内のファン23b,23c,23dの全てを稼動させ、夫々の部分肉の周囲に不規則な方向の流速が0.5m/秒以上で2.5m/秒以下の気流を生成した。
その状態で熟成開始から28日経過した後、熟成冷蔵庫1の収納室内のラック13に載置されていた裸のリブロースの部位の約20kgの裸の部分肉を収納室外に取り出してみたところ、外観は、その表面が濃い赤褐色に変色し、筋原線維が皮の鞍のように硬くなっていた。
また、収納室2から取り出した熟成した肉の表面と内面の食品微生物の検査をしたところ図13のような結果となった。
すなわち、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌、腸菅出血性大腸菌O157及びカンピロバクターは牛肉の表面及び内面のいずれでも陰性であった。また、一般生菌数は牛肉表面で6.2×10c.f.u/g、内面で300未満c.f.u/gであり、大腸菌群数は牛肉表面で8.8×10c.f.u/g、内面で5.0×10c.f.u/gであった。これより、熟成冷蔵庫1を用いて28日間熟成させた皮下脂肪や骨をとる前のリブロース28の部位の約20Kgの裸の部分肉は、食品微生物の点から食用肉として問題がないことが判明した。
これは、熟成冷蔵庫1により裸のリブロース28の周囲を不規則な方向の気流が囲むようにあたるので、裸のリブロース28の最表面に従来のように気流が特定の方向で当たることによる乾燥や温度むらが生じることがなく、最も好ましい熟成の進行状態を裸のリブロース28の全体で維持することができたことによるものと推測できた。
また、裸のリブロース28が皮下脂肪29や肋骨30等の骨等により覆われており内側の赤身が直接外気に触れることが少ないこと、更に内側の赤身自体も表面が有害な微生物の繁殖スピードより速くむらなく乾燥し、部分肉全体がやはりむらなく約0℃に保持されたため、腐敗菌等の有害な微生物の繁殖が抑えられたものと推測できた。
次に、その熟成後の肉の硬さはリブロース28の表面の皮下脂肪29や肋骨30等の骨に覆われた赤身の表面層で、適度の乾燥により筋原線維が皮の鞍のように硬くなっていたがその下は乾燥しておらず、更に赤身全体の死後硬直による硬直が十分解けており柔らかくなっていた。例えば凍結させ輸入する輸入肉にありがちな解硬が不十分なことから起こるような硬いという食感はなかった。
これは、死後硬直により硬くなった肉が柔らかくなるのは一般に肉の筋原線維中のZ線という部分の脆弱化やミオシン・アクチン間結合が弱くなること等が原因とされており、そのZ線の脆弱化やミオシン・アクチン間結合が弱くなる因子として硬直の要因とされるCa2+やいくつかのプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)が考えられている。すなわち、熟成中に肉中のCa2+やいくつかのプロテアーゼにより、Z線の脆弱化やミオシン・アクチン間結合が弱くなり、筋原線維等により構成される部分肉が柔らかくなったものと考えられる。
更に熟成によりリブロース28の裸の部分肉は、熟成前の生鮮香気は消滅していたが、生牛肉熟成香である熟成した生肉の発する甘い香りがあった。この香りは、肉を加熱した後も残存し、食したときにおいしいと感じさせることができる要因の一つであると推測できた。特に熟成冷蔵庫1を用いて熟成(ドライ・エージング)したときは、ウエット・エージングのように真空下で熟成するのと異なり脂身を含む赤身を酸素の共存下で低温で熟成するので有害でない細菌の一種が作用し、当該香りが生成されたものと推測できた。
また、熟成されたリブロース28の裸の部分肉の重量は熟成前と比べ約20%も減少していたが、これは熟成により部分肉中の水分が減少したこと(表面部分を中心として乾燥していた。)によるものであり、その結果として肉の旨みが凝縮されたことが推測できた。
更に熟成されたリブロース28の裸の部分肉の赤身は、表面がむらなく乾燥しており、その乾燥した部分を肉の重量が25%程度少なくなる位に取り除いた赤身は、熟成により死後硬直前の保水力の一部が回復しており、加熱調理して食するとウエット・エージングのように水っぽい感じはせず、噛んだときは適度の硬さを感じ、そのまま咀嚼するとやがて旨みがにじみ出るような所謂ジューシーな食感を得ることができた。
また、熟成されたリブロース28の裸の部分肉の赤身は加熱調理して食するとウエット・エージングの肉に比べより旨みを強く感じることができた。この原因として、牛肉は一般に豚肉や鶏肉に比べ熟成による旨みの一因である総アミノ酸量やグルタミン酸の増加が少ないことが知られているが、熟成冷蔵庫1で熟成されたリブロースの裸の部分肉の赤身は上述したように旨みが凝縮されており、旨みを強く感じることができたものと推測できた。
以上で熟成例の説明を終了する。
このように本実施形態によれば、密閉可能な収納室内の温度を0℃以上1℃以下に保持する冷却装置3と湿度を80%以上85%以下に保持する湿度調整装置4と不規則な方向の気流を発生させる気流発生装置5とを具備することとしたので、その収納室内に非包装の肉12、例えば裸の牛の部分肉を収容し該部分肉に不規則な方向の気流を当てることができ、従来のような規則的方向からの冷風による部分肉自体での温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。これにより、熟成させる部分肉自体に部分的に温度が高いところや乾燥が不十分或は遅れている部分が生じ、その部分から腐敗が始まってしまうことを防ぐことができる。
また、乾燥や温度むらがほとんどできないので熟成の進み具合も肉全体で均一にでき、その軟らかさや旨みもむらがなくおいしい肉にすることが可能となる。
更に複数のファン23b,23c,23dは、夫々のファン23b,23c,23dによる気流の送出方向が異なり例えば図9に示すように送出される互いの気流が交じり合うように配置されているので、例えば交差させるようにファン23b,23c,23dにより送出させ、送出される互いの気流が交じり合わせることができ、不規則な方向の気流を生成することが可能となる。
更にファン23b,23c,23dは、送出方向が互いに反対の二方向と該二方向に直交する方向との三方向であることとしたので、例えば逆方向の気流がぶつかり、そのぶつかったところから離れようとする気流をもう一度もとの位置に戻すように働き、三方からの気流が交わる空間及びその付近の空間で複雑で不規則な方向の気流とすることができ、肉自体の温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
更に収納室内に非包装の肉12の表面に不規則な方向の気流が当たることができるように通気性を確保しつつ該非包装の肉12を支持する支持部を更に具備することとしたので、従来のようなトレイに肉を載せ冷風を当てた場合にトレイとの接触面で十分冷風が肉表面に当たらないことによる温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。
また、支持部としてのラック13は収納室2の内壁8から離れて配置されており、冷却装置3の冷却器19により冷却された冷気は、冷却器19から収納室内の天井7に沿うように送出されてラック13と収納室2の内壁8との間を該内壁8に沿って下方に流れ、その少なくとも一部が内壁8に設けられた複数のファン23b,23c,23dにより該内壁面に略直交する方向に送出されることとしたので、非包装の肉12を周りから包むような冷気の中で不規則な方向の気流が該肉に当たり、非包装の肉自体の温度むらや乾燥むらの発生を防ぐことが可能となる。また、内壁8に気流をガイドする複雑な構造を不要とし、かつ、気流の流速の調整が容易であり当該肉の乾燥を確実に制御できる。
更にファン23b,23c,23dにより生成される不規則な方向の気流は、流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下であることとしたので、流速が0.5m/秒より遅くなり水分過剰となって非包装の肉12の風味や香りに変質をきたしたり、腐敗を誘発したりするおそれが生じるのを防ぐことができる。また、流速が2.5m/秒より速くなり非包装の肉12の表面が過度に乾燥し重量が極端に減少してしまうことを防ぐことができる。
また、非包装の肉12は部分肉または枝肉であり少なくともその一部が皮下脂肪または骨により覆われていることとしたので、熟成の間、当該肉は皮下脂肪や骨によって過度の乾燥や雑菌等の汚染から防ぐことができ、より無駄がなく旨みをだすことができる。
更に非包装の肉12は、牛肉の部分肉または枝肉であり、熟成冷蔵庫1による熟成開始から21日以上28日以下の時間当該熟成を継続することとしたので、21日より短い熟成期間となり十分な軟らかさ、旨みを出すことができないことを防止し、28日より長い熟成期間となり製造コストが無用に増大することを防止できる。
また、熟成冷蔵庫1により熟成する部分肉または枝肉は、リブロース28またはサーロインの部位であることとしたので、肉の外側露出部分は皮下脂肪で、内側露出部分は骨で覆われているため、内部の赤身の熟成が適度に進む。また、リブロース(リブ)28やサーロイン(ロイン)は含まれる結合繊維(コラーゲン)の割合が比較的少ないので、死後硬直の解硬の進行が容易であり熟成をより適切に完了させることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
例えば上述した実施形態では、収納室内の気流発生装置5のファン23b,23c,23dは扉側の内壁を除いた内壁8b,8c,8dに夫々設けることとして説明したがこれに限られるものではなく、例えば図14のファンが追加された熟成冷蔵庫の概略断面図に示すように扉側の内壁8aにもファン23aを設けてもよい。
具体的には、図2及び図14に示すように内壁8bに設けられた気流発生装置5としてのモーターで駆動される4つのファン23bに対向するように、やはりモーターで駆動される4つのファン23aが扉10の左右の内壁8aに夫々2つずつ設けられている。
これにより、例えば通常より大量の裸の部分肉を同時に熟成しなければならないときなどにおいても、十分夫々の肉の周囲に不規則な方向の気流を発生させることができる。
また、上述の実施形態では熟成冷蔵庫1は収納室2に天井7や内壁8と一体的に床9も備えたものとして説明したがこれに限られるものではなく、例えば床9を有さず熟成冷蔵庫を設置する場所の既存の床を利用するようにしてもよい。これにより、必ずしも熟成冷蔵庫を設置する場所が平らである必要がなく設置場所の自由度が向上する。また、床材等のコストを低減できる。
更に上述の実施形態では熟成冷蔵庫1で熟成する対象を牛肉として説明したがこれに限られるものではなく、例えば豚肉や鶏肉等の熟成にも用いることができる。勿論、その場合の熟成日数(不規則な方向の気流を当てる工程を継続する所定時間)は例えば豚であれば約15日、鶏で約1日となる。
本発明の第1の実施形態に係る熟成冷蔵庫の概略斜視図である。 図1のA−A線概略断面図である。 図1のB−B線概略断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るラックの概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る収納室内の冷却器からの気流の流れを示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファン23cにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファン23bにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファン23dにより送り出される気流の流れを示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る三方からの気流がぶつかる様子を示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る非包装の肉の周りに生成された不規則な方向の気流を示す概略説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る熟成肉の製造方法のフローチャート図である。 本発明の第1の実施形態に係る牛肉のリブロース(ロース)の説明図 本発明の実施例に係る熟成冷蔵庫1を用いて熟成された肉の食品微生物検査結果表である。 ファンが追加された熟成冷蔵庫の概略断面図である。
符号の説明
1 熟成冷蔵庫、 2 収納室、 3 冷却装置、 4 湿度調整装置、 5 気流発生装置、 6 制御部、 7 天井、 8 内壁、 9 床、 10 扉、 11 加湿口、 12 非包装の肉、 13 ラック、 14 支柱、 15,16 横棒、 17 細棒、 18 冷凍機、 19 冷却器、 20 送出口、 21 吸込み口、 22 加湿器、 23 ファン、 24 モーター、 25 出力部、 26 入力部、 27 スイッチ、 28 リブロース、 29 皮下脂肪、 30 肋骨

Claims (13)

  1. 非包装の肉を収納可能で密閉可能な収納室と、
    前記収納室内の温度を0℃以上1℃以下に保持する冷却装置と、
    前記収納室内の湿度を80%以上85%以下に保持する湿度調整装置と、
    前記収納室の内壁に設けられ、前記収納室内に不規則な方向の気流を発生させる気流発生装置と
    を具備することを特徴とする熟成冷蔵庫。
  2. 請求項1に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記気流発生装置は、前記非包装の肉の表面に前記不規則な方向の気流が当たるように複数のファンを有することを特徴とする熟成冷蔵庫。
  3. 請求項2に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記複数のファンの少なくとも一部は、夫々のファンによる気流の送出方向が異なり送出される互いの気流が交じり合うように配置されていることを特徴とする熟成冷蔵庫。
  4. 請求項3に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記送出方向は、少なくとも互いに反対の二方向と該二方向に直交する方向との三方向であることを特徴とする熟成冷蔵庫。
  5. 請求項4に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記収納室内に、前記非包装の肉の表面に前記不規則な方向の気流が当たることができるように通気性を確保しつつ該非包装の肉を支持する支持部を更に具備することを特徴とする熟成冷蔵庫。
  6. 請求項5に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記支持部は、前記収納室の内壁から離れて配置されており、
    前記冷却装置により冷却された冷気は、前記冷却装置から前記収納室内の天井に沿うように送出されて前記支持部と前記収納室の内壁との間を該内壁に沿って下方に流れ、その少なくとも一部が前記内壁に設けられた前記複数のファンにより該内壁面に略直交する方向に送出されることを特徴とする熟成冷蔵庫。
  7. 請求項1に記載の熟成冷蔵庫において、
    前記不規則な方向の気流は、流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下であることを特徴とする熟成冷蔵庫。
  8. 密閉可能な収納室内に、非包装の肉をその通気性を確保しつつ所定の位置に支持する工程と、
    前記収納室内の温度を0℃以上1℃以下で湿度を80%以上85%以下に保持する工程と、
    前記温度及び湿度で保持された前記収納室内に支持された前記非包装の肉の表面に、流速が0.5m/秒以上2.5m/秒以下の不規則な方向の気流を当てる工程と、
    前記不規則な方向の気流を当てる工程を所定時間継続する工程と
    を具備することを特徴とする熟成肉の製造方法。
  9. 請求項8に記載の熟成肉の製造方法において、
    前記不規則な方向の気流は、互いに交じり合うように複数の異なる方向から送出された気流により生成するものであることを特徴とする熟成肉の製造方法。
  10. 請求項9に記載の熟成肉の製造方法において、
    前記複数の異なる方向から送出された気流は、前記収納室内の所定の位置に配置された複数のファンにより生成することを特徴とする熟成肉の製造方法。
  11. 請求項8に記載の熟成肉の製造方法において、
    前記非包装の肉は、部分肉または枝肉であり少なくともその一部が皮下脂肪または骨により覆われていることを特徴とする熟成肉の製造方法。
  12. 請求項8に記載の熟成肉の製造方法において、
    前記非包装の肉は、牛の部分肉または枝肉であり、
    前記所定時間継続する工程は、21日以上28日以下の時間継続することを特徴とする熟成肉の製造方法。
  13. 請求項11に記載の熟成肉の製造方法において、
    前記部分肉または枝肉は、リブロースまたはサーロインの部位であることを特徴とする熟成肉の製造方法。
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