JP2007001135A - 綴じ具の固定構造及びファイル - Google Patents

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Abstract

【課題】綴じ具の再利用やメンテナンス等に便ならしめた綴じ具の固定構造及びファイルを実現する。
【解決手段】表紙体14の内面側に綴じ具17を配置して当該綴じ具17と表紙体14とを固定手段16によって固定するにあたり、その固定手段16を、非固定位置から固定位置に移動させることによって綴じ具17を表紙体14との間に挟み込む内側固定部材35を具備するものとし、この内側固定部材35を非固定位置において表紙体14側に付帯させ、その状態のままで綴じ具17を内側固定部材35を通過して添着位置に対して挿脱できるようにした。
【選択図】図7

Description

本発明は、綴じ具の再利用やメンテナンス等に便ならしめた綴じ具の固定構造及びファイルに関するものである。
従来より、表紙体の内面側に綴じ具を備えてなるファイルが市販されている。特に近時では、表紙体の分別廃棄や、綴じ具の再利用を可能とするため、綴じ具が表紙体に対して着脱自在に設けられたタイプのものが少なくない。
このタイプのファイルは、綴じ具を先に表紙体に取り付け、固定手段を構成する押さえ部材をその上から取り付けるのが通例である。例えば、特許文献1に示されるファイルは、綴じ具を押さえ部材を用いて2箇所で表紙体に固定するようにしており、各々の押さえ部材の取付位置において、綴じ具に対をなす穴を設け、表紙体側からそれらの穴に貫通させた対をなす起立軸受部に押さえ部材を回転可能に取り付けるようにしている。このように、穴と穴の間に仕切りが存在するため、綴じ具を先行して抜き取ろうとしても、仕切りが押さえ部材に突き当たり、押さえ部材が付帯したままでは綴じ具を抜き取ることができない構造になっている。逆に言えば、前記仕切りは不慮の外力が作用した際に綴じ具が表紙体から浮き上がって外れることを阻止する外れ止めの役割を果たしている。
特開2004−299141
ところで、ファイルから綴じ具だけを取り出したい場合がある。例えば、表紙体等が古くなったか或いは使い果たしたかの理由で再利用可能な綴じ具を取り出して新しい表紙体に付け替えたい場合や、綴じ具にメンテナンスの必要が生じた場合等である。
このような場合に、逐一押さえ部材を取り外してからでないと綴じ具が取り外せない構造であると、綴じ具の再利用やメンテナンスに係る作業が手間で面倒なものになる。
特に、組み付けによっては、ファイルから先に押さえ部材を取り出すことが困難な構造である場合は問題である。例えば、綴じ具にある目的や機能に応じた形状を付与すると、先に押さえ部材を取り外そうとしたときに当該押さえ部材が綴じ具を構成するベースや綴じ桿等の周辺部位と干渉してその動作が妨げられ、結果的に作業が困難となる場合等である。
このような場合に、ファイルから綴じ具だけを取り出せる構造を新たに創出しない限り、再利用やメンテナンスの便が犠牲になることとなる。
本発明は、先ずもってこのような機能を実現する新たな綴じ具の固定構造等を実現することを目的としている。
そして、このような目的を実現するにあたり、後述のように穴と穴の間に仕切りが存在しない構造にして綴じ具を押さえ部材に干渉させないようにする方策等が考えられるが、前述した如く仕切りは、綴じ具が表紙体から浮き上がろうとする際に押さえ部材と当接して外れ止めの役割を果たしているため、単にこのような構造のみでは押さえ部材の効果が半減する懸念がある。
本発明は、このような懸念を併せて払拭しようとするものである。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
先ず、本発明に係る綴じ具の固定構造は、表紙体の内面側に綴じ具を配置して当該綴じ具と表紙体とを固定手段によって固定するようにしたものにおいて、前記固定手段を、非固定位置から固定位置に移動させることによって綴じ具を表紙体との間に挟み込む押さえ部材を具備してなるものにし、この押さえ部材を非固定位置において表紙体側に付帯させ、その状態のままで綴じ具を、押さえ部材を通過して添着位置に対して挿脱できるようにしたことを特徴とする。
このようにすれば、押さえ部材に先行して綴じ具を取り外すことができ、或いは押さえ部材の後から綴じ具を取り付けることができる。このため、押さえ部材を表紙体に取り付けた状態で綴じ具だけを取り外す必要が生じ、或いは押さえ部材が綴じ具と干渉して着脱が難しい状況となる場合であっても、綴じ具のみを確実に着脱することが可能となる。
このような構成を採用しても、押さえ部材による押さえ効果が半減しないようにするためには、綴じ具に穴を設け、表紙体側に設けた支持部に押さえ部材を取り付けた状態でこれらの支持部及び押さえ部材をその穴に貫通させつつ綴じ具を添着位置に配置し得るように構成するとともに、押さえ部材を固定位置に移動させた際に当該押さえ部材の一部に設定した当接部を綴じ具の一部に密接に相対させ、押さえ部材を非固定位置に移動させた際に当該当接部を含めて押さえ部材全体を、綴じ具が表紙体から離脱する際の穴の移動経路上に位置づけるようにしておくことが望ましい。
当接部を積極的に活用するためには、押さえ部材を表紙体側に設けた支持部に回転可能に支持させ、この押さえ部材の一部に設定した操作部を通じて回転操作を行うように構成するとともに、前記押さえ部材のうち回転中心部に対して前記操作部と反対側に位置する部位に干渉領域を設け、固定位置方向への回転に伴いこの干渉領域を綴じ具と干渉させることで押さえ部材及び/又は支持部を弾性変形させた後、固定位置でその弾性変形を維持若しくは解除して綴じ具を押さえ部材と表紙体との間に挟み込むように構成しておくことが好適である。
勿論、本発明はこれ以外の態様として、押さえ部材を表紙体側に設けた支持部に回転可能に支持させ、この押さえ部材の一部に設定した操作部を通じて回転操作を行うように構成するとともに、前記押さえ部材のうち回転中心部に対して前記操作部側に位置する部位に、固定位置に回転させた際に表紙体側の一部に設けた被係合部と係合可能な係合部を設け、この係合部が被係合部と係合した状態で綴じ具を押さえ部材と表紙体との間に挟み込むように構成することもできる。
上記各構成によれば、押さえ部材を支持部に着脱可能に支持させ、綴じ具が表紙体に付帯している間は非固定位置にある押さえ部材が綴じ具と干渉して離脱動作が妨げられる構造においても、綴じ具の再利用やメンテナンス等を有効に実現することができる。
以上の固定構造を通じて綴じ具を表紙体に固定するようにすれば、押さえ部材を表紙体に付帯させたままで綴じ具を表紙体に対して着脱できる使い勝手に優れたファイルを実現することができる。
なお、ここに言うファイルには、いわゆるバインダーと称されるものも含まれる。
本発明は、以上説明した構成であるから、綴じ具の再利用あるいはメンテナンスの便を向上させることができ、また綴じ具に新たな目的や機能に応じた構造を付与する際の自由度を高めた固定構造及びファイルを提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この実施形態に係る綴じ具の固定構造が適用されたファイルを要部概略斜視図として示している。この図において、ファイル10は、背表紙11の幅方向両側に連なる表表紙12及び裏表紙13を備えた表紙体14と、背表紙11の内面側に固定手段16を介して固定された綴じ具17とを備えている。ここで、表紙体14は、本実施形態では一枚のボール紙等の硬質紙により構成され、綴じ具17の固定に耐え得る剛性を備えたものが採用されている。
綴じ具17は特に限定されるものでないが、本実施例では、図1及び図2に示すように、固定手段16を介して背表紙11の内面側に着脱自在に固定されたベース18と、このベース18の幅方向両縁に配置された一対の操作部材20と、これらの操作部材20を介して下縁がベース18の幅方向両縁に係脱可能に接続された一対の綴じ板21、22と、各綴じ板21、22の相対する面の二箇所にそれぞれ固定された綴じ桿24、24とを備えた金属製のものである。綴じ板21、22の一方に付帯する綴じ桿24と他方に付帯する綴じ桿24とはテレスコープ状に嵌合しているため見え掛かりは単一のパイプ状を呈する。この綴じ具17は、前記操作部材20、20の何れか一方もしくは双方を内方に押圧操作することで、綴じ板21、22とベース18との接続状態を解除し、何れか一方もしくは双方の綴じ板21、22をベース18から取り外すことを可能としている。したがって、綴じ板21、22を、それらの対面距離を広げる方向に相対移動させることで、綴じ桿24、24の嵌合状態を解除して、紙葉類の加除操作等を行えるようになっている。
前記ベース18は、図1、図2及び図7等に示されるように、背表紙11の幅方向と直交する方向(以下、丈方向と称する)へ離間した二箇所に固定される一対の固定面部25、25と、これら固定面部25、25間に傾斜面部26を介して連設された中間面部27とを備えている。各固定面部25から傾斜面部26に亘る部位には、幅方向へ離間した二箇所に、下向きに屈曲する位置決め部材としての切り起こし片28が設けてあり、その切り起こし片28の隣接位置に穴18Aが形成されている。各切り起こし片28は、背表紙11に形成した位置決め穴30内に先に挿入される後記の外側固定部材34の突片43に図7→図8のように係合して、ベース18の丈方向の位置決めを果たす。前述したベース18の穴18Aは、幅方向に隣接するこれら2つの位置決め穴30の外縁を包絡する位置関係及び寸法関係にある。
前記固定手段16は、図1〜図3並びに図7等に示すように、背表紙11の外面側に配置される外側固定部材34と、背表紙11の内面側に配置されて前記外側固定部材34と相互に作用することによりベース18を背表紙11との間に挟み込む押さえ部材たる内側固定部材35とにより構成されている。これらの固定部材34、35は、本実施例では、ポリプロピレンやポリカーボネート等の樹脂素材を用いてそれぞれ形成されており、強制的な外力が付与された際の若干の撓み変形を許容する。
前記外側固定部材34は、背表紙11の外面側に配置される平面視略方形状をなす板状部36と、この板状部36の内面側に幅方向に対をなして一体に突設され前記位置決め穴30及び前記穴18Aを貫通可能な支持部たる起立軸受部38、38とを具備している。起立軸受部38の先端側には、背表紙11の丈方向中央部に向かって湾曲する爪部38Aが形成されており、この爪部38Aの下面に部分円筒状をなす軸受け凹所38Bが設けられている。
また、前記板状部36には、前記起立軸受部38の基端部に成形時に抜き穴41が形成されており、その抜き穴41を隔てて前記起立軸受部38と対向する開口縁部に、前記起立軸受部38とともに背表紙11の位置決め穴30の内縁に係合して板状部36の位置決めをなす突片43が形成されている。すなわち、この突片43が先に穴30に係合し、その突片43にベース18の切り起こし片28が係合することとなる。
前記内側固定部材35は、前記起立軸受部38に係り合った状態で、図8〜図10に示すように略起立姿勢から略水平姿勢まで回転可能となるように構成されている。この内側固定部材35は、図2〜図6等に示すように、平面視略方形状の面板部45と、この面板部45の基端側における幅方向二箇所に設けられた軸部46と、この軸部46の隣接位置にあって前記起立軸受部38の上部を受容可能とする窓48と、前記面板部45の他端側にオーバーハング状態で連設された操作部47と、前記面板部45の幅方向縁部より垂下する側壁部49とを具備している。軸部46、46間には後壁部50が設けられ、また、面板部45の下面側には側壁部49と平行をなす縦補強片部51及び軸部46と平行をなす横補強片部52が設けられている。
そして、本実施形態は、前記固定手段16を構成する内側固定部材35を、図7及び図8に示す非固定位置において表紙体14側に付帯させ、その状態のままで綴じ具17を、内側固定部材35を通過して背表紙11上の所定の添着位置に挿脱できるようにしている。
具体的には、綴じ具17の穴18Aは図2及び図7等に示すように一対の起立軸受部38を受容する単一のものとして形成されており、表紙体14側から内側固定部材35を取り付けた起立軸受部38をこの穴18Aに貫通させるようにしている。そして、内側固定部材35を図10に示す固定位置に移動させた際に当該内側固定部材35の一部に設定した当接部Tを綴じ具17の一部である傾斜面部26に密接に相対させ、内側固定部材35を図7及び図8に示す非固定位置に移動させた際に当該当接部Tを含めて内側固定部材35全体を、綴じ具17が表紙体14に対して接離する際の穴18Aの移動経路L上に位置づけるようにしている。
詳述すると、前記内側固定部材35のうち、側壁部49の基端面49aに設けたR部分及び後壁部50の外面50aに設けたR部分(図5及び図6における網掛け部分参照)が回転中心部mに対し操作部47と反対側に位置するように設定してあり、内側固定部材35全体を剛体と見なした場合に、図10に示すようにこのR部分がベース18の傾斜面部26に対して概略ベース厚み分だけ当該傾斜面部26内に食い込まなければ内側固定部材35の固定位置までの回転が許容されない寸法関係に設定してある。そして、この位置に到達するために、この実施形態では例えば内側固定部材35を軸承する起立軸受部38が板状部36に対して図10に示す矢印Y1方向へ弾性変形して傾倒すること等によりその回転を許容し得るように構成している。かかる側壁部49の基端面49aのR部分及び後壁部50の外面50aのR部分のうち、固定位置において傾斜面部26と相対することとなる部位が本発明に言う当接部Tとして機能している。
また、このような構造であるため、図9のように壁部49の基端面49aのR部分及び後壁部50の外面50aのR部分のうち、先ず最初にベース11の傾斜面部26に当接した部位から図10において最終的に傾斜面部26に当接して相対する部位(当接部T)に至る領域は、内側固定部材35の回転に伴って傾斜面部26との干渉が徐々に大きくなり、当接部Tの前後でピークに至ることとなるが、この部位に本発明の干渉領域Xとしての役割を担わせている。
そして、内側固定部材35の下面がベース18の上面に略平行となる図10の固定位置まで回転したとき、その干渉状態を維持して、ベース18を内側固定部材35と表紙体14との間に挟み込んだ状態を実現するようにしている。
なお、この実施形態において、回転中心部mから干渉領域Xや当接部Tを構成する面49a、50aまでの距離は、回転中心部mから操作部47に設けた指掛け用の凸部47aまでの距離よりも遥かに小さく設定してある。
さらに、前記内側固定部材35のうち、軸部46の回転中心部mの直下から操作部47側へ変位した部位、つまり、図6及び図10に示すように側壁49の中央部下面49b、縦補強片部51の中央部下面51bおよび横補強片部52の下面52bも、前記固定位置でベース18に接地してこれを表紙体14に押し付ける補助的な当接部Zを構成している。
なお、前記窓48のうち前記軸部46と対向する開口縁部には、軸部46との間に起立軸受部38の爪部38Aを挟み込むようにしてこれに添接する突片40が設けてあり、起立軸受部38の爪部38Aの外周には、かかる突片40に係合して内側固定部材35を図8に示す起立姿勢に保持する***部38Cが設けてある。
すなわち、図8の非固定位置から内側固定部材35に固定位置方向への操作力を加えると、内側固定部材35は***部38Cを乗り越えて回転を始め、逆に非固定位置に戻るときも***部38Cを乗り越えて元に戻ることとなる。
ここで、この固定手段16の取り扱い方法について説明する。
まず、図2及び図3の状態から、図3に矢印Y3で示すように外側固定部材34の起立軸受部38及び突片43を背表紙11の位置決め穴30内に挿入した後、前記内側固定部材35を起立姿勢で同図に矢印Y4で示す方向に略水平に移動させ、軸部46を起立軸受部38の爪部38Aに設けた軸受け凹所38Bに引っ掛ける。このときの内側固定部材35の位置が非固定位置である。次に、上方から綴じ具17を、図7→図8に示すようにその穴18Aに起立軸受部38を受容させつつ降下させ、背表紙11の内面にベース18を載置するとともに、切り起こし片28を位置決め穴30内に先に差し込まれている突片43に係合させて、外側固定部材34及びベース18を背表紙14を挟み込んだ状態で位置決めする。そして、操作部47側を自由端側として図8→図9→図10のように外側固定部材35が略水平となる位置まで軸部46の回転中心部m回りに回転させる。これにより、内側固定部材35と外側固定部材34の間に表紙体10の背表紙14及びベース18を挟み込んだ状態が得られ、背表紙14と外側固定部材34を一体と見なせば、背表紙14と内側固定部材35の間にベース18を挟み込んだ状態が実現される。このときの内側固定部材35の位置が固定位置となる。
逆に、内側固定部材35を図10→図9→図8に示すように非固定位置まで回転させ、しかる後、綴じ具17を図8→図7に示すように上方に持ち上げれば、綴じ具17の穴18Aから起立軸受部38を内側固定部材35とともに排出しつつ、外側固定部材34及び内側固定部材35を表紙体14に残したままで綴じ具17のみを取り外すことが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る綴じ具の固定構造は、表紙体14の内面側に綴じ具17を配置して当該綴じ具17と表紙体14とを固定手段16によって固定するようにしたものであり、その固定手段16を、非固定位置から固定位置に移動させることによって綴じ具17を表紙体14との間に挟み込む内側固定部材35を具備するものとし、この内側固定部材35を非固定位置において表紙体14側に付帯させ、その状態のままで綴じ具17を内側固定部材35を通過して添着位置に対して挿脱できるようにしたものである。
このようにすれば、内側固定部材35に先行して綴じ具17を取り外すことができ、或いは内側固定部材35の後から綴じ具17を取り付けることができるので、内側固定部材35を表紙体14に取り付けた状態で綴じ具17だけを取り外したい場合や、内側固定部材35が綴じ具17と干渉して着脱が難しい状況にある場合であっても、綴じ具17のみを確実に着脱することが可能となる。
特に本実施形態は、綴じ具17に穴18Aを設け、表紙体14側に設けた起立軸受部38に内側固定部材35を取り付けた状態でこれらの起立軸受部38及び内側固定部材35をその穴18Aに貫通させつつ綴じ具17を添着位置に配置し得るように構成するとともに、内側固定部材35を固定位置に移動させた際に当該内側固定部材35の一部に設定した当接部Tを綴じ具17の一部に密接に相対させ、内側固定部材35を非固定位置に移動させた際に当該当接部Tを含めて内側固定部材35全体を、綴じ具17が表紙体14から離脱する際の穴18の移動経路L上に位置づけるようにしている。このため、綴じ具17を非固定位置において他に先行して取り外すことができる構造にしても、内側固定部材35を固定位置に位置づけた状態で綴じ具17に表紙体14から浮き上がろうとする挙動が生じた際には、当該綴じ具17の当接部Tが内側固定部材35に当接して、かかる挙動を有効に抑止することができる。そして、綴じ具17のみを取り外すには、内側固定部材35を非固定位置に移動させれば、内側固定部材35を相対的に穴38Aから排出しつつ綴じ具17を確実に抜き取ることが可能となる。
とりわけ本実施形態は、内側固定部材35を起立軸受部38に回転可能に支持させ、この内側固定部材35の一部に設定した操作部47を通じて回転操作を行うように構成するとともに、回転中心部mに対して前記操作部47と反対側に延びる干渉領域Xを設け、固定位置方向への回転に伴いこの干渉領域Xを綴じ具17と干渉させることで主として起立軸受部38を弾性変形させた後、干渉領域Xの終端に位置する当接部Tを固定位置において傾斜面部26に当接させることで、その弾性変形を維持しつつ綴じ具17を内側固定部材35と表紙体14との間に挟み込むように構成している。このため、綴じ具17に表紙体14から浮き上がる挙動が生じ、これにより内側固定部材35が反固定位置方向に回転しようとしても、干渉領域Xを乗り越えない限り表紙体14との間に綴じ具17を挟み込んだ状態が解除されることはなく、ファイル10を誤って落とした場合等にも適切な綴じ込み状態が維持されることとなる。しかも、干渉領域Xは回転中心部に対して操作部47と反対側に延びており、綴じ具17からの反力(図10における矢印Y2参照)は内側固定部材35を固定位置側に押圧する方向に作用するので、不慮の外力に対してより外れ難い堅牢な固定構造を実現することができる。
さらに、操作箇所は回転動作を引き起こせれば操作部47上のどこでもよく、干渉は回転中心部mに対して操作部47と反対側で起こるようにしてあり、かつ、回転中心部mから干渉領域Xまでの距離を回転中心部mから操作部47までの距離よりも小さく設定しているので、操作部47に加える操作力を増幅して起立軸受部38等を弾性変形させる力として利用することができ、操作力を大幅に軽減することが可能となる。
特にこの実施形態のものは、綴じ具17が表紙体14に付帯し且つ内側固定部材35が非固定位置にある図8の状態において、内側固定部材35を同図中右側に移動させて起立軸受部38から外そうとしても、内側固定部材35が綴じ具17の傾斜面部26と干渉して離脱動作が妨げられる構造をなしている。このように先に内側固定部材35を取り外すことが困難な構造にあっても、本実施形態によれば綴じ具17を有効に取り外すことが可能となる。
以上のように、この実施形態のファイル10は、内側固定部材35を表紙体14に付帯させたままで綴じ具17を表紙体14に対して着脱できる構造であるので、綴じ具17の再利用やメンテナンス時の作業に優れ、不慮の反力によっても外れ難い使い勝手に優れたものとして実用に供することができる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では主として起立軸受部やその近傍部位が弾性変形する構造であったが、軸部やその近傍部位の方が弾性変形させ易い場合には、そこを弾性変形させるように構成することもできる。
また、上記実施形態では固定手段が外側固定部材及び押さえ部材たる内側固定部材から構成されていたが、外側固定部材なるものを廃し、背表紙から一体に支持部たる起立軸受部を突設した構成を採用することも可能である。
勿論、綴じ具は背表紙ではなく裏表紙や表表紙に固定する構造であっても構わない。
さらに、上記実施形態では、内側固定部材を非固定位置から固定位置に回転操作する際に背表紙の丈方向の外側に向かって(つまり一対の内側固定部材の操作部が相離れる方向に向かって)操作するように構成されていたが、背表紙の丈方向の内側に向かって(つまり一対の内側固定部材の操作部が相寄る方向に向かって)操作するように構成されるファイルにも好適に適用が可能である。このような構造のファイルは、一般に内側固定部材の操作部を把持する手指が綴じ具を構成する綴じ桿等と干渉して操作し難いものであるため、本発明の構造を採用することで、綴じ具を先に離脱可能として、操作性を有効に向上させることが可能となる。
さらにまた、本発明は図11のように干渉領域を設けない態様で実施することも勿論可能できる。
このものは、外側固定部材134に、背表紙11の丈方向中央部に向かって湾曲する爪部138A及びこの爪部138Aの下面にあって部分円筒状をなす軸受け凹所138Bを有した支持部たる起立軸受部138を幅方向に対をなして設ける一方、この起立軸受部138に対して背表紙11の丈方向外側に、前記爪部138Aと反対側に湾曲する爪部139Aを有した被係合部139を幅方向に対をなして設けている。また、押さえ部材たる内側固定部材135に、平面視略方形状の面板部145と、この面板部145の基端側における幅方向二箇所に設けられた軸部146と、この軸部146の隣接位置にあって前記起立軸受部138の上部を受容可能とする窓148と、前記面板部145の他端側にオーバーハング状態で連設された操作部147と、前記面板部145の幅方向縁部より垂下する側壁部140と、前記被係合部139の爪部139Aに係合可能な係合部たる係合窓149とを設けている。
そして、内側固定部材135の窓148に外側固定部材134の起立軸受部138を受容して、軸受け凹所138Bに軸部146を軸支した状態で、内側固定部材135を非固定位置から固定位置まで回転させることによって、係合窓149を被係合部139の爪部139Aに係合させて、綴じ具17のベース18を内側固定部材135と表紙体14との間に挟み込むようにしている。
勿論、この場合においても、綴じ具17は穴18Aを有し、表紙体14側に設けた起立軸受部138に内側固定部材135を取り付け、非固定位置に保持した状態で、これらの起立軸受部138及び内側固定部材135をその穴18Aに貫通させつつ綴じ具17を添着位置に配置し得るようにしているのは上記実施形態と同様であり、また、内側固定部材135を固定位置に移動させた際に当該内側固定部材135の側壁部140の下面に設定した当接部Tを綴じ具17のベース18に密接に相対させるようにしている。
すなわち、内側固定部材35が非固定位置にあるとき、当接部Tを含めて内側固定部材35全体を、綴じ具17が表紙体14から離脱する際の穴18の移動経路L上に位置づけて、内側固定部材135を表紙体14側に付帯させた状態で、綴じ具17を、内側固定部材35を通過して添着位置に対して挿脱できるものである。
このため、内側固定部材135を先に外さなければならない構造であれば生じたであろう不具合、すなわち、内側固定部材135が綴じ具17を構成する綴じ桿24と干渉して外し難いという不具合を有効に解決することができ、ファイルの使い勝手を有効に向上させることが可能となる。
勿論、この場合にも、外側固定部材なるものを廃して、表紙体に一体に支持部たる起立軸受部や被係合部を突設した構成を採用する等の変形実施が可能であり、その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態を適用したファイルの部分拡大斜視図。 図1の部分分解図。 綴じ具を省略した図2に対応する断面図。 同実施形態で用いた押さえ部材たる内側固定部材の斜視図。 同内側固定部材の構成図。 同内側固定部材の構成図。 同実施形態において綴じ具を固定する手順を示す説明図。 同実施形態において綴じ具を固定する手順を示す説明図。 同実施形態において綴じ具を固定する手順を示す説明図。 同実施形態において綴じ具を固定する手順を示す説明図。 本発明の変形例を示す図1に対応した図。
符号の説明
10…ファイル
14…表紙体
16…固定手段
17…綴じ具
18…ベース
35、135…押さえ部材(内側固定部材)
38、138…支持部(起立軸受部)
46、146…軸部
47、147…操作部
L…移動経路
m…回転中心部
T…当接部
X…干渉領域

Claims (6)

  1. 表紙体の内面側に綴じ具を配置して当該綴じ具と表紙体とを固定手段によって固定するようにした綴じ具の固定構造において、
    前記固定手段を、非固定位置から固定位置に移動させることによって綴じ具を表紙体との間に挟み込む押さえ部材を具備してなるものにし、この押さえ部材を非固定位置において表紙体側に付帯させ、その状態のままで綴じ具を、押さえ部材を通過して添着位置に対して挿脱できるようにしたことを特徴とする綴じ具の固定構造。
  2. 綴じ具に穴を設け、表紙体側に設けた支持部に押さえ部材を取り付けた状態でこれらの支持部及び押さえ部材をその穴に貫通させつつ綴じ具を添着位置に配置し得るように構成するとともに、押さえ部材を固定位置に移動させた際に当該押さえ部材の一部に設定した当接部を綴じ具の一部に密接に相対させ、押さえ部材を非固定位置に移動させた際に当該当接部を含めて押さえ部材全体を、綴じ具が表紙体から離脱する際の穴の移動経路上に位置づけるようにしたことを特徴とする請求項1記載の綴じ具の固定構造。
  3. 押さえ部材を表紙体側に設けた支持部に回転可能に支持させ、この押さえ部材の一部に設定した操作部を通じて回転操作を行うように構成するとともに、前記押さえ部材のうち回転中心部に対して前記操作部と反対側に位置する部位に干渉領域を設け、固定位置方向への回転に伴いこの干渉領域を綴じ具と干渉させることで押さえ部材及び/又は支持部を弾性変形させた後、固定位置でその弾性変形を維持若しくは解除して綴じ具を押さえ部材と表紙体との間に挟み込むように構成している請求項1又は2記載の綴じ具の固定構造。
  4. 押さえ部材を表紙体側に設けた支持部に回転可能に支持させ、この押さえ部材の一部に設定した操作部を通じて回転操作を行うように構成するとともに、前記押さえ部材のうち回転中心部に対して前記操作部側に位置する部位に、固定位置に回転させた際に表紙体側の一部に設けた被係合部と係合可能な係合部を設け、この係合部が被係合部と係合した状態で綴じ具を押さえ部材と表紙体との間に挟み込むように構成している請求項1又は2記載の綴じ具の固定構造。
  5. 押さえ部材を支持部に着脱可能に支持させるとともに、綴じ具が表紙体に付帯している間は非固定位置にある押さえ部材が綴じ具と干渉して離脱動作が妨げられるように構成している請求項1〜4記載の綴じ具の固定構造。
  6. 請求項1〜5に記載の固定構造によって綴じ具を表紙体に固定してなることを特徴とするファイル。


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