JP2006525994A - 非膵島組織における調節された膵ホルモンの産生を誘導する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は一般的には非内分泌組織における膵ホルモン生産を含む膵内分泌表現型および機能を誘導する方法、そして特に、内分泌関連疾患を治療するための方法および医薬組成物に関する。
内分泌膵臓は主にペプチドホルモングルカゴン、インスリン、ソマトスタチンおよび膵ポリペプチドを合成して分泌する島細胞よりなる。インスリン遺伝子の発現は特定の転写因子により部分的には媒介されている制御機序を介して哺乳類膵の膵島β細胞に限定されている。他の細胞においては、インスリン、他の膵ホルモンおよび特定のペプチダーゼの遺伝子は転写的にサイレントである。ホメオドメイン蛋白PDX−1(膵および十二指腸ホメオボックス遺伝子−1、別称IDX−1、IPF−1、STF−1またはIUF−1)は膵島の発生および機能の調節において中枢的な役割を果たす。PDX−1は例えばインスリン、グルカゴンソマトスタチン、プロインスリン変換酵素1/3(PC1/3)、GLUT−2およびグルコキナーゼのような種々の遺伝子の島細胞特異的発現に直接または間接的に関与している。更にまた、PDX−1はグルコースに応答したインスリン遺伝子の転写を媒介する。
本発明は部分的には肝における膵および十二指腸のホメオボックス遺伝子(PDX−1)の異所性の発現がサイレント膵ホルモン遺伝子の発現およびプロホルモンを成熟した生物学的に活性なホルモンに変換するプロセシング機序を誘導するということの発見に基づいている。
本発明は部分的には、肝および皮膚における膵および十二指腸のホモボックス遺伝子1(PDX−1)の異所性発現が肝および皮膚細胞における膵島細胞表現型を誘導し、そして、膵ホルモンの発現、生産およびプロセシングをもたらすという発見に基づいている。PDX−1はまたIDX−1、IPF−1、STF−1およびIUF−1としても知られており、これらは全て本明細書においては「PDX」と総称する。更にまた、本発明は膵障害を治療するための方法および医薬組成物を提供する。
種々の特徴において、本発明は対象における膵ホルモン生産を誘導する方法を提供する。例えば、方法は対象に膵ホルモン生産を誘導するのに十分な量の、PDXの発現または活性を増大させる化合物を投与することを包含する。
本発明は更に対象における膵関連障害を治療、即ち防止、または発症を遅延または症状を緩解する方法を包含する。種々の特徴において、方法はPDXの発現または活性をモジュレートする化合物を対象に投与することを包含する。「モジュレートする」とはPDXの発現または活性を増大または低減することを包含する。好ましくは、モジュレーションにより、膵障害に罹患していない対象と同様または同一の水準まで、対象におけるPDXの発現または活性の改変が起こる。別の特徴において、方法は非膵細胞に膵島細胞機能、例えばインスリン、ソマトスタチンまたはグルカゴンの発現能力を導き出す化合物を対象に投与することを包含する。1つの実施形態において、化合物はPDXの発現または活性をモジュレートする。
本発明はまた細胞における膵島細胞の表現型1つ以上を誘導または増強する方法を包含する。1つの実施形態において、膵細胞表現型は非島細胞型において誘導される。例えば、PDX−1インデューサー化合物に細胞を接触させることにより非膵細胞を膵細胞に変換(即ち転移分化)する。細胞は非膵細胞において内因性PDX−1、胚マーカー、インスリン、グルコゴンまたはソマトスタチンの発現を誘導するような量のPDXインデューサーと接触させる。或いは、非膵細胞におけるC/EBPβ、アルブミンまたはADH−1の発現を抑制する量のPDXインデューサーに細胞を接触させる。方法は、膵島細胞の表現型、例えばベータ、アルファおよびデルタ島細胞を誘導または増強するのに十分な量の、例えばPDX−1、ベータ2、ISL−2、Nkx6.1、Ngn3.1またはNkx2.2のような島細胞特異的転写因子をモジュレートする化合物に細胞を接触させることを包含する。好ましくは、化合物はPDXの発現(例えば内因性PDX−1の発現)、生産または活性を増大させる。好ましくは方法は膵島β細胞表現型を誘導する。
本発明はまた対象または細胞において膵島遺伝子発現特性を誘導または増強する方法を包含する。「膵遺伝子発現特性」とは非内分泌組織において通常は転写的にサイレントである遺伝子、例えば膵転写因子、内分泌遺伝子または外分泌遺伝子の1つ以上を包含するものとする。例えば、PC1/3、インスリン、グルカゴン、ソマトスタチンまたは内因性PDX−1の発現である。方法は膵島または内分泌遺伝子発現特性を誘導するのに十分な量の、PDXの発現または活性を増大させる化合物を対象に投与することを包含する。1つの実施形態において、方法は対象においてPC1/3遺伝子発現を誘導する。
本発明はまた発現がPDXによりモジュレートされる核酸を識別する方法を包含する。方法はPDXの活性または発現をモジュレートする化合物に曝露された被験細胞集団において核酸1つ以上の発現を測定することを包含する。次に被験細胞集団における核酸配列の発現を化合物に曝露されていない細胞集団、または、一部の実施形態においては化合物に曝露されている細胞集団である比較対照細胞集団における核酸配列の発現と比較する。比較は、同時に、または異なる時間に測定された被験および比較対照の試料に対して実施する。後者の例はコンパイルされた発現の情報、例えば種々の薬剤の投与後の既知配列の発現濃度に関する情報を集積した配列データベースの使用である。例えば、化合物の投与後の発現濃度の改変をPDX核酸のような対照薬剤の投与後の核酸配列において観察される発現の変化と比較する。
本発明の別の特徴はPDX蛋白をコードする核酸またはその誘導体、フラグメント、類縁体または相同体を含有するベクター、好ましくは発現ベクターに関する。本明細書においては、「ベクター」という用語はそれが連結されている別の核酸を輸送することができる核酸分子を指す。ベクターの1つの型は「プラスミド」であり、これは、別のDNAセグメントをライゲーションすることができる線状または環状の2本鎖DNAループを指す。ベクターの別の型はウィルスベクターであり、この場合は別のDNAセグメントをウィルスゲノム内にライゲーションできる。特定のベクターはそれらが導入される宿主細胞内で自律複製が可能である(例えば細菌複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳類ベクター)。他のベクター(例えば非エピソーム哺乳類ベクター)は宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノム内に組み込まれ、これにより宿主ゲノムと共に複製される。更にまた、特定のベクターはそれらが作動可能に連結している遺伝子の発現を指向することができる。このようなベクターは本明細書においては「発現ベクター」と称する。一般的に、組み換えDNA法において使用される発現ベクターはプラスミドの形態をとる場合が多い。プラスミドは最も一般的に使用されているベクターの形態であるため、本明細書においては、「プラスミド」および「ベクター」は互換的に使用するものとする。しかしながら、本発明は等しく機能するウィルスベクター(例えば複製欠損レトロウィルス、レンチウィルス、アデノウィルスおよびアデノ関連ウィルス)のような発現ベクターの他の形態も包含するものとする。更に、一部のウィルスベクターは特異的または非特異的に特定の細胞型をターゲティングすることができる。
本発明の1つの特徴において、核酸またはその機能的誘導体をコードする核酸は遺伝子療法により投与される。遺伝子療法は対象に特定の核酸を投与することにより実施される治療法である。本発明のこの特徴において、核酸はそのコードされたペプチドを生産し、次にこれが上記した疾患または障害、例えば糖尿病の機能をモジュレートすることにより治療効果を発揮する。当該分野で使用できる遺伝子療法に関わる何れかの方法を本発明の実施において使用してよい。例えばGoldspiel et al.,1993,Clin Pharm 12:488−505を参照できる。
本発明の化合物、例えばPDXポリペプチド、PDXポリペプチドをコードする核酸、PDXポリペプチドをコードする核酸の発現を増大させる核酸(本明細書においては「活性化合物」とも称する)およびその誘導体、フラグメント、類縁体および相同体は投与に適する医薬組成物に配合できる。このような組成物は典型的には核酸分子、または蛋白および製薬上許容しうる担体を含む。本明細書においては、「製薬上許容しうる担体」とは医薬品投与に適合する溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌剤および抗カビ剤、等張性付与および吸収遅延剤等のいずれかおよび全てを包含する。適当な担体は参照により本明細書に組み込まれるこの分野の標準的な参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciencesの最新版に記載されている。このような担体または希釈剤の好ましい例は、水、生理食塩水、フィンガー溶液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンを包含する。リポソームおよび非水性のベヒクル、例えば固定油も使用してよい。薬学的に活性な物質のためのこのような媒体および試薬の使用は当該分野でよく知られている。何れかの従来の媒体または試薬が活性化合物と非適合でない限りにおいて、組成物中のその使用が意図される。補助的な活性化合物もまた組成物に配合できる。
以下の一般的方法を用いて本明細書に記載した実験を実施した。
AdCMVPDX−1はR.Seijffers et al.,Endocrinology 140:1133(1999)に記載の通り構築した。これはSTF−1 cDNA、pACCMVpLpAベクターのBamH1部位にライゲーションされたPDX−1のラット相同体を含んでいる。
マウス膵誘導細胞系統β−TC−1、α−TC−1およびラット膵細胞系統RIN1046−38を以前に報告されている条件(21,22)に従って培養した。
マウスを空調された環境下、12時間の照明/消灯周期の下に飼育し、研究用動物の福祉に関する規制に従って取り扱った。Balb/cマウス(8〜9週齢、24〜27gr)に対し、尾静脈内への全身投与により所定の組み換えアデノウィルス1〜5x1010moiを投与した(生理食塩水200〜300μlの容量)。尾部より採血し、グルコース濃度を測定した(Accutrend(登録商標)GC,Boehringer Mannheim,Mannheim,Germany)。免疫組織化学的染色(4%ホルムアルデヒド固定、パラフィン包埋)用、遺伝子発現分析(全RNA)用、および、肝中の膵ホルモン含量測定用に肝を採取した。後者2分析については、肝標本を即座に液体窒素中で凍結し、−70℃で保存した。
成熟ヒト肝組織を4〜10歳の小児に由来する異なる肝臓移植手術8例および40歳超の患者2人より得た。
ヒト肝細胞の単離は以前に報告41されている通り実施した。要約すれば、肝試料を冷Hanks Balanced Salt溶液(HBSS)で灌流し、薄片(厚み1〜2mm)に切り出し、37℃で20分間0.03%コラゲナーゼI型(Worthington Biochemical Corp.)で消化した。解離した細胞を採取しHBSS+EGTA(5mM)で2回洗浄し、4℃で5分間500xgで遠心分離することにより収集した。細胞を10%FCS、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび250ng/mlアンホテリシンB(Biological Industries,Israel)を添加したDulbeccoの最小必須培地(1gr/Lグルコース)に再懸濁した。細胞の生存性と数を測定し、細胞をフィブロネクチン(3μg/cm2、Biological Industries,Israel)予備コーティングプレート上に、1〜2x105個/mlでプレーティングした。最初の3日間は毎日培地を交換することにより非付着細胞を除去した。コンフルエントとなった培養物は0.05%トリプシン−EDTA溶液を用いて1:3に分割した。細胞は5%CO2および95%空気の湿潤雰囲気下37℃に維持した。
肝細胞を個別に示すとおり成長因子の存在下または非存在下(EGF20ng/ml,Cytolab Ltd.;ニコチンアミド10mM、Sigma)でDulbeccoの最小必須培地(1gr/Lグルコース)中培養し、5日間組み換えアデノウィルス(500moi)を感染させた。本試験で使用した組み換えアデノウィルスはAd−RIP−GFP−CMV−PDX−1、Ad−CMV−PDX−1、Ad−CMV−hIns40、Ad−CMV−GFP(Clontech,BD Biosciences)であった。
全RNAをTri−Reagent(Molecular Research Center,Ohio)を用いて凍結組織から単離した。RNA試料を60分間RQ1 RNase非含有DNaseI(Promega)10単位で処理した。cDNAは4μgのDNA非含有全RNAおよび0.5μgオリゴ(dT)15を用いて逆転写(ネイティブAMV逆転写酵素、Chimerx)により調製した。PCRはT3サーモサイクラーを(Biometra,Gottingen,Germany)を用いて実施し、産物は1.8%アガロースゲル上で分離し、臭化エチジウムで可視化した。PCRのために使用したプライマーの配列および反応条件は表1および表3に示すとおりである。内因性マウスPDX−1の発現と異所性ラット相同体の間の判別のために、2セットの特異的オリゴヌクレオチドプライマーを設計した(表1および表3参照)ことに留意されたい。
RT−PCRはSYBR−Green I染料を用いてLightCycler(Roche Applied Science, Mannheim,Germany)上で実施した。
4μmのパラフィン包埋切片のスライドを脱パラフィン化し、3%H2O2中でインキュベートし、市販のHistomouse(登録商標)−SPキット(Zymed laboratories,South San Francisco,California)を用いてブロッキング溶液(インスリンおよびグルカゴンの検出の両方)中でインキュベートした。次に切片を共に1:200の希釈度のヒトインスリンおよびヒトグルカゴンに対するモノクローナル抗体(Sigma)と共に37℃で1時間インキュベートした。スライドを室温で30分間二次ビオチニル化IgGに曝露し、次にストレプトアビジン−パーオキシダーゼ、その後、色原体パーオキシド溶液中でインキュベートした。一次抗体は使用せず二次抗体のみを使用し、その後ストレプトアビジン−パーオキシダーゼおよび色原体パーオキシド溶液を使用した対照群を設けることにより系の考えられるバックグラウンドを排除した。
膵臓および肝臓を単離し、即座に液体窒素中に凍結し、−70℃で保存した。凍結した組織は0.18NのHCl/35%エタノール中でホモゲナイズした。ホモジネートを攪拌しながら4℃で一夜抽出し、上澄みを凍結乾燥した。試料をプロテアーゼ阻害剤カクテル添加0.8mlRIAアッセイバッファー(Sigma)に溶解した。肝インスリンおよびグルカゴン濃度をラットラジオイムノアッセイ(RIA、カタログ番号SRI−13KおよびGL−32K、Linco,Missouri,USAおよびCoat−A−Count,DPC;CA,USA)を用いて測定した。ソマトスタチン濃度はRIA(Euro−diagnostica,Sweden)により測定した。膵ホルモンの肝含量は摘出した組織の重量に対して規格化した。
血清試料中のアルブミン、AST(アスパルテートアミノトランスフェラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)および総ビリルビンよりなる血清生化学数値をOlympus AU2700 Apparatus(Olympus,Germany)を用いて測定した。
インスリンおよびC−ペプチドの分泌および一次成熟肝細胞中の含量を初回ウィルスおよび成長因子投与の3日後に48時間の静的インキュベーションにより測定した。インスリンの培地への分泌はUltra Sensitive Human Insulin RIAキット(Linco Research)を用いてRIAにて測定し、そして、C−ペプチドの分泌はHuman C−Peptide RIAキット(Linco Research)により測定した。
成熟肝細胞にAd−CMV−PDX−1および成長因子を5日間投与した。細胞を105個/ウェルの密度で6穴プレートにプレーティングした。
肝細胞を2.5%グルタルアルデヒドに固定し、オスミウム酸染色し、一連の等級のエタノールおよびプロピレンオキシドで脱水し、Araladite溶液(Polyscience Inc.)中に包埋した。ウルトラミクロトームで超薄片を切り出し、2%ウラニルアセテートおよびReynoldクエン酸鉛溶液で染色した。包埋後イムノゴールド反応のために、50〜90nmの肝切片をニッケルグリッド上においた。グリッドを一夜室温でインスリンに対する抗体(モルモットポリクローナル;7.8μg/ml、Dako)と共にインキュベートし、次に室温で1.5時間モルモットIgGに対するイムノゴールドコンジュゲート抗体(15nmゴールド;1:40希釈、Dako)と共にインキュベートした。切片を電子顕微鏡下に観察した(Jeol 1200EX2)。
5週齢の非肥満糖尿病重度合併免疫不全(SCID−NOD)雄性マウス(Weizmann Institute,Israel)に180mg/kg体重のストレプトゾトシンを腹腔内注射することにより高血糖症とした。血中グルコース濃度が2回連続測定で約300mg/dlに達した時点で、マウスの腎皮膜下に30ゲージ針を用いてMatrigel(Sigma)50μl中、5日間に亘り、PDX−1および成長因子をあらかじめ投与した3x106ヒト肝細胞を移植した。血液を尾部から週2回採取し、グルコース濃度の測定に付した(Accutrend(登録商標)GC,Roche Applied Science)。製造元の取扱説明書に従って、マウスC−ペプチドに対して0%交差反応性のUltrasensitiveヒトC−ペプチドELISAキット(Mercodia)およびヒトインスリンに対して0%交差反応性のマウスインスリンELISAキット(Mercodia)を用いることにより、給餌マウスの血液中の血清をC−ペプチドおよびインスリン濃度の分析用に採取した。腎臓および膵臓は免疫組織化学的分析用に採取した。
腎臓および膵臓を4%ホルムアルデヒドに固定し、パラフィン包埋した。パラフィン包埋組織の厚み5m切片を脱パラフィン化し、3%H2O2中でインキュベートし、次にブロッキング溶液中でインキュベートする前に抗原回復のためにクエン酸塩緩衝液中でマイクロウエーブ処理する(PDX−1検出)か、または、Histomouse(登録商標)−SPキット(Zymed laboratories)を用いてブロッキング溶液に即座に曝露した(インスリン検出)。PDX−1の検出のためには、切片をカエルPDX−1のN末端部分に対して構築された抗血清(1:5000、C.V.E.Wrightより入手)と共に4℃で一夜インキュベートした。インスリンの検出のためには、切片をヒトインスリンに対するモノクローナル抗体(1:100、Sigma)と共に37℃で1時間インキュベートした。スライドを二次ビオチニル化IgGに30分間曝露し、次にストレプトアビジン−パーオキシダーゼ、ついで色原体パーオキシド溶液中でインキュベートした。
糖尿病の発症を前述の通り(3)シクロホスファミド(Sigma,Rehovot,Israel)により加速した。雄性NODマウスに4週齢の時点でシクロホスファミド200mg/kgを腹腔内注射した。その後2週間以内にマウスが糖尿病にならない場合は、Cyの二回目の腹腔内注射(200mg/kg)を行い、1週間後に工程を再度反復した。糖尿病マウスをSPFから除き、12時間の照明/消灯周期の下に空調環境内において飼育し、そこで72時間馴化させた後に新たに血糖値を測定して糖尿病を確認した。
血中グルコースはAccutrend(登録商標)GC,Glucose Analyzed(Boehringer Mannheim,Mannheim,Germany)を用いて週二回測定した。血中グルコース濃度が2回の連続測定で300mg/dlより高値であればマウスを糖尿病と見なした。
8〜10週齢の糖尿病NODマウス(体重20〜22gr)に対し、尾静脈内への全身投与により所定の組み換えアデノウィルス1.5x1010pfuを投与した。ウィルスはPBS中200〜300μlの容量で投与した。
膵臓および肝臓を4%ホルムアルデヒド中に固定し、パラフィン包埋し、切り出して標準的なヘマトキシリンおよびエオシンにより染色した。免疫組織化学的に染色した4μmパラフィン包埋切片のスライドを脱パラフィン化し、ブロックして(21)に記載の通りHistomouse(登録商標)−SPキット(Zymed laboratories,South San Francisco,California)を用いて分析した。切片をヒトインスリンに対するモノクローナル抗体(Sigma,Rehovot,Israel)の1/100希釈物と共にインキュベートした。スライドをストレプトアビジン−パーオキシダーゼと組み合わせた抗マウスIgGビオチニル化抗体、ついで色原体パーオキシド溶液を用いて発色させた。対照スライドはインスリン特異的抗体を添加しない以外は同じプロトコルに従って並行して発色させた。
肝における異所性PDX−1発現の作用を調べるために、雄性Balb/cおよびC57BL/6マウス(11〜14週齢)の尾部静脈にAd−CMV−PDX−1組み換えアデノウィルス2x109プラーク形成単位(0.2ml生理食塩水中)を注射した。対照として、AdCMV−β−galまたはAdCMV−hInsおよびAdRIP−I−hIns組み換えアデノウィルスをマウスに同様に注射した。動物は通常の非制限食餌において12時間照明/消灯周期下の空調環境下に飼育し、ウィルス投与後1週間に屠殺した。肝臓、脾臓、膵臓および腎臓を摘出し、迅速に液体窒素中で凍結し、−70℃で保存して全RNAの単離に付した。
実施例2に記載の通り動物に組み換えアデノウィルスを投与した。ソマトスタチンの遺伝子発現は表1に示す条件に従って実施例2に記載の通りRT−PCRで測定した。
実施例2に記載するとおりAdCMVPDX−1組み換えアデノウィルスを動物に投与した。グルカゴン遺伝子発現を表1に示す条件およびプライマーを用いて実施例2に記載の通りRT−PCRで測定した。
実施例2に記載の通り組み換えアデノウィルスを動物に投与した。プロホルモン変換酵素1/3(PC1/3)遺伝子発現はオリゴ(dT)15の代わりに遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(TCCAGGTGCCTACAGGATTCTCT)(配列番号1)を用いてcDNAを逆転写した以外は実施例2に記載の通りRT−PCRにより測定した。図3に示すとおり、PDX−1を投与した動物に由来する肝のみがKexinファミリープロテアーゼのメンバーであるPC1/3の発現を誘導し、PC1/3の発現は調節された分泌経路を有する内分泌および神経内分泌の細胞に限定されている。細胞内コンパートメント内に生産されたホルモンを貯留する能力と合わせると、ホルモンの生産、プロセシング、保存および分泌に関わる調節された経路の誘導を含む内分泌の表現型のPDX−1依存性の誘導が示唆される。
実施例2に記載の通り組み換えアデノウィルスを動物に投与した。肝臓、脾臓、膵臓および腎臓を摘出した。組織の一部を4%ホルムアルデヒドに固定し、パラフィン包埋し、免疫組織化学的染色に付した。残余の肝および膵臓の組織を70%エタノール−0.18N塩酸中でホモゲナイズし、凍結乾燥し、PBS(リン酸塩緩衝食塩水)中に再懸濁してIRI含量のRIA測定に付した。
パラフィン包埋組織の5μm切片を脱パラフィン化し、3%H2O2中でインキュベートし、次にブロッキング溶液中でインキュベートする前に抗原回復のためにクエン酸塩緩衝液中でマイクロウエーブ処理する(PDX−1検出)か、または、ブロッキング溶液に即座に曝露した(インスリン検出)(Histomouse(登録商標)−SPキット、Zymed laboratories、CA,USA)。
肝インスリンmRNAが効率的に蛋白に翻訳されるかどうかを調べるために、ラジオイムノアッセイ(RIA)により肝組織に由来する抽出液中の免疫反応性インスリン(IRI)含量を試験した。RT−PCRによりインスリン遺伝子発現について陽性であったPDX−1投与マウスの肝(図1)は対照ウィルスを投与した動物の肝臓よりも約25倍高値のIRIを含有していた(表2)。PDX−1投与肝由来抽出液中の平均IRI濃度は20.7±3.97μU/mg蛋白であり、対照肝ではIRIは僅か0.78±0.25μU/mg蛋白であった。対照肝試料中で測定したインスリンのバックグラウンド濃度はおそらくはこの臓器中に大量に存在するその受容体に結合したインスリン(膵起源)を示している可能性がある。PDX−1投与肝抽出液中に検出されたIRIは膵抽出液中に検出された濃度の<0.1%であったが(表2)、PDX−1投与マウスにおける血清中IRI濃度は対照群と比較してほぼ3倍高値であり(それぞれ323±48.4対118.2±23.7μU/ml(表2))、インスリンが合成されておりその大部分が血流中に分泌されたことを示している。これらのデータは分子操作により誘導されたインスリン遺伝子発現がプロ/ホルモンの特異的肝生産に良好に翻訳されたことを示している。
実施例2に記載の通り組み換えアデノウィルスを動物に投与した。屠殺する前にグルコース濃度(Accutrend(登録商標)GC,Boehringer Mannheim,Mannheim,Germany)およびラジオイムノアッセイによるインスリン濃度(Coat−a−Count,DPC,Los Angeles,CA,USA,ラットインスリン標準物質(Linco)使用、使用した抗インスリン抗体はヒトプロインスリンとは交差反応性は僅か60%である)の測定用に、下大静脈より採血した。
実施例2に記載するとおり組み換えアデノウィルスを動物に投与した。肝および膵臓を摘出し、70%エタノール−0.18N塩酸中でホモゲナイズし、凍結乾燥し、0.1M塩酸−0.1%BSA中に再懸濁し、HPLC分析に付した。
糖尿病マウスにおける血糖値を制御するPDX−1誘導肝インスリン生産の能力を試験した。C57BL/6マウスを200mg/kgの腹腔内STZ注射の24時間後にケトアシドーシスを伴った糖尿病(>600mg/dl)とした。STZ注射の24〜48時間後に、マウスには尾部静脈から生理食塩水中のAdCMV−PDX−1またはAdCMVβ−gal(対照)組み換えアデノウィルスを投与した。図4に示すとおり、AdCMV−PDX−1投与マウスは組み換えアデノウィルス投与の2日後から開始して、約600から200〜300mg/dlまでの血中グルコース値の緩やかな低下を示した。これとは対照的に、対照のAdCMVβ−gal投与マウスにおいては、高血糖症は持続し、死亡率の増大を伴い、試験した22匹中12匹が死亡し、アデノウィルス投与の1〜3日後には重度のケトアシドーシスを有していた。更にまた、両群とも高血糖症誘導後は体重減少を示し、屠殺時前までに回復しなかった。要すれば、データは、PDX−1の発現は損なわれたβ細胞機能を有するマウスにおける高血糖症を軽減する成熟した生物学的に活性なインスリンの生産を誘導するのに十分であることを示している。
PDX−1はラットインスリン−1プロモーターによりヒトインスリンの発現を送達する組み換えアデノウィルスAdRip−1hInsと共に同時送達された場合にラットインスリン−1プロモーターを活性化する(実施例2および図1参照)。PDX−1はラット肝細胞においてラットインスリンプロモーター−1をインビトロで活性化するのに十分であることがわかっている。成熟および胎児の肝細胞の一次培養物を血清非含有の化学的に明らかにされている培地中、コラーゲン−1被覆組織培養皿上で培養した。プレーティングから2日後に、細胞にAdCMV−PDX−1&AdRIP−1hInsまたはAdCMVβ−gal&AdRIP−1hInsのいずれかを投与した。アデノウィルス投与の48時間後、全RNAを抽出し、プロインスリン遺伝子の発現を実施例2に記載したとおり調べた。
胎児(E14−Fisher−344ラット)から単離した肝細胞の一次培養物を培養し、実施例9に記載の通り組み換えアデノウィルスを投与した。ソマトスタチン遺伝子発現は表1に示すプライマーおよびRT−PCR条件を用いて、実施例2に記載の通り逆転写全RNA試料中で検出した。
実施例10に記載の通り胎児(E14−Fisher−344ラット)の一次培養物を培養し、組み換えアデノウィルスを投与した。ラットインスリン1遺伝子の発現は表1に示すプライマーおよびRT−PCR条件を用いて、実施例2に記載の通り逆転写全RNA試料中で検出した。
実施例2に記載の通り、Ad−CMVhInsまたはAdCMVPDX−1のいずれかをマウスに投与した。投与により肝細胞によるヒトインスリンの生産を示す3倍の血清中IRI増大がもたらされた(図1)。免疫細胞化学試験によりインスリン蛋白が陽性であった細胞はAdCMVPDX投与のみで検出された。更にまた、肝抽出液のHPLC分析では肝抽出液中には僅か痕跡量のIRIのみしか検出されず、その全てはAd−CMVhIns投与マウスでは未プロセシングであり、これに対し、AdCMVPDX−1投与マウスでは25倍増大が観察された。更に、AdCMVPDX−1投与マウスにおいて生産されたインスリンの59%が、プロセシングされた。更に、AdCMVPDX−1を投与した肝のみが、インスリンのプロセシングの保存および調節された分泌のための調節された経路が可能である細胞にのみ特徴的であるプロホルモンプロセシング酵素PC1/3の誘導を示した。これらのデータは肝細胞におけるインスリンの調節された分泌をPDXが誘導することを示している。
PDXによりモジュレートされる核酸は異所性PDX発現により識別される。膵組織と比較した場合に、対照投与の膵外島組織において発現されない核酸はPDXによりモジュレートされる核酸である。このようにして識別されたこれらの核酸は膵関連障害を治療するための治療用化合物として使用される。
本実施例はインスリン以外の何れかの受容体の調節された発現の誘導を説明する。PDXが非膵島組織においてインスリンプロモーターを活性化しそのグルコースおよび成長因子感知能力を媒介する場合、何らかの別のプロモーターがグルコースおよび成長因子により同様に調節される。即ち、本発明はインスリンプロモーターにより駆動され、これによりその転写および他の面では非内分泌性の組織からの調節された分泌を制御するインスリンプロモーターにより駆動される例えばグルカゴン、成長ホルモン、ステロイドホルモンを含む多くの分泌および/または非分泌の因子の発現を栄養的およびホルモン的に調節するために使用できる(図7)。
本実施例はβ細胞または島細胞に特異的な転写因子の階層構造におけるPDXの位置の識別を説明する。膵島において発現されるが肝における異所性のPDX−1の発現により誘導されない各転写因子は、肝のような非内分泌膵臓組織中のより包括的で完全または完全に近いβ細胞表現型の誘導のためにPDXと協調すると考えられる。肝における島細胞特異的転写因子の誘導された発現の検出は、表1に例示する適切なプライマーおよび条件を用いて実施例2に記載するとおり実施される。
インビボの成熟肝における異所性PDX−1発現は膵遺伝子の広範なレパートリーを活性化する。内分泌および外分泌の両方のマーカー、例えば外分泌膵転写因子p48は肝における異所性PDX−1発現に応答して独特の発現を示した(図8)。対照投与マウスは膵遺伝子発現に対して殆ど陰性であった。インスリン遺伝子発現は異所性PDX−1投与マウスのほぼ100%で誘導されたが、対照投与マウスの20%においても蛋白に翻訳されない極めて低い濃度で発現された。
マウスインビボ肝への初回単回アデノウィルス媒介PDX−1投与後6ヶ月のインスリン、グルカゴンおよびソマトスタチンの遺伝子の発現および蛋白の生産を調べた。
PDX−1投与肝のホルモン生産)
免疫組織化学的分析(図10)により、PDX−1異所性遺伝子送達後4〜6ヶ月においても主に中心静脈近接部においてインスリン生産細胞の位置が特定される(図10Aおよび10C)。グルカゴン陽性細胞もまた中心静脈近接部に局在するが(図10B)、逐次的スライド上で行ったこれら2種のホルモンの免疫組織化学的分析によれば、これらのホルモンは同じ細胞内には同時に局在しないことが示唆される。肝内の中心静脈に近接する領域に存在する肝細胞は成熟細胞に相当することがわかっている。
一過性の異所性PDX−1発現により惹起される肝における持続性発生シフトを評価するために、トランスジーンが他の面ではサイレントな膵転写因子の発現を誘導するかどうか分析した。
生物学的に活性なインスリンの長時間持続する生産をPDX−1遺伝子送達により誘導できるかどうかを調べるために、それがSTZ誘導糖尿病に対抗して保護作用をもたらすかどうかを分析した。初回のAd−CMV−PDX−1投与後8ヶ月に、マウスに220mg/kgのSTZを投与し、高血糖症の発生率を齢マッチ対照群と比較した。対照Balb/cマウスの60%(10匹中6匹)がSTZ注射後3〜5日以内に高血糖症を発症した。これとは対照的に、5匹のPDX−1投与マウスでは、それらがAd−CMV−PDX−1投与後8ヶ月に分析したという事実にもかかわらず、うち僅か1匹のみがSTZ投与に応答して高血糖症を発症していた(20%)。
(細胞培養)
ケラチノサイトの培養は剥離厚みの皮膚の小型生検標本(2〜4cm2)から開始した。トリプシン−EDTA中一夜(ON)インキュベートした後、表皮を分離し、上皮をトリプシン−EDTA中で破砕して単細胞の懸濁液を形成した。細胞懸濁液をケラチノサイト培地(Nature 265:421−4,1977)中で培養し、細胞懸濁液をファルコン培養プレートに結合させ、2〜5継代で使用した。細胞が70%コンフルエントに達した時点で48〜96時間、以下に記載する所定の投与法により投与した。
遺伝子発現分析はTaqmanリアルタイムPCR(ABI)を用いて実施した。
K1:EGF+KGF+NIC+PDX−1(100moi)
K2:EGF+KGF+NIC+PDX−1(10moi)
K3:EGF+KGF
K4:EGF+KGF+RGCI
全投与においてEGF、KGFは20ng/ml;NIC:10ng/ml。
対照群細胞は非関連性のAd−CMV−Hインスリン、即ちCMVプロモーターの制御下にヒトインスリン遺伝子の発現を行っている組み換えアデノウィルスを投与した。RGCIは2官能性の組み換えアデノウィルスコンストラクトAd−CMV−PDX−1−RIP−GFPであり、これはインスリン遺伝子発現に向けてPDX−1媒介転移分化を起こしている細胞を識別した。このウィルスにおけるPDX−1の発現はCMVプロモーターにより駆動されたのに対し、GFP発現はインスリンに関する組織特異的プロモーター(RIP)により駆動された。
投与K1〜K4において、内因性の他の面ではサイレントな膵遺伝子がケラチノサイトにおいて発現された。興味深いことに、グルカゴンの遺伝子発現は低濃度のPDX−1(K4)により、そして、重要なことであるがEGF+KGF投与単独により、異所性PDX−1を必要とすることなく誘導された(図15)。
ヒト肝細胞を成人および胎児の組織から単離した。細胞は異種の表現型を示し、20継代までは培養物中効率的に増殖した。何れの事前の選別も行うことなく成人の完全に分化した肝臓から単離したヒト細胞が異所性PDX−1発現に応答して膵表現型に向けた発生再指向の過程を起こすかどうか分析した。膵特徴の第1の指標はその他の面では肝中で不活性であるインスリンプロモーターの活性化である。細胞に異種のCMVプロモーターの制御下にPDX−1を発現する2官能性組み換えアデノウィルスAd−RIP−GFP−CMV−PDX−1を投与し、インスリンプロモーターにGFP発現(図17a)を制御させ、これによりPDX−1「応答」細胞を緑色蛍光により識別した(図17b)。成人ヒト肝細胞が組み換えアデノウィルスに感染する総能力はAd−CMV−GFP感染により調べ、成人肝細胞の40±7%が継代1〜6においてAd−CMV−GFP感染に応答して緑色蛍光を示した。意外にも、これらの細胞の約半数(23±3.5%)がFACS分析(データ示さず)でも判明したとおり、膵プロモーターの活性化による異所性PDX−1発現に応答している(図17b)。部分的な応答が成人肝細胞の分化状態により影響され、制限されるかどうかを調べるために、分化程度が低くおそらくは成人ヒト肝細胞よりも多能細胞を多く含んでいる胎児ヒト肝細胞の発生再指向を誘導するPDX−1の能力を分析した。実際、培養物中の胎児ヒト肝細胞(妊娠22週で単離)の27±7.8%が膵プロモーターの活性化による異所性PDX−1発現に応答し、Ad−CMV−GFP形質導入へのその応答は成人肝から単離された細胞と同様であった(図17c)。応答細胞のこの中等度の増大は細胞の分化状態がPDX−1により誘導される発生シフト過程において限定された役割しか果たしていないことを示唆していると考えられる。
転移分化過程の範囲をより良好に識別することはPDX−1投与肝細胞における内因性の他面ではサイレントな膵遺伝子の発現の誘導を分析することである。
既に転移分化した成人ヒト肝細胞が内分泌細胞の特徴を獲得するかどうか分析するために、これらの細胞のPDX−1誘導インスリンを貯蔵してプロセシングする能力を分析した。図19はインスリンおよびC−ペプチドの分泌およびPDX−1投与細胞におけるインスリン含量を示す。PDX−1投与単独では免疫反応性インスリン(IRI)含量は34.5±4.5倍増大、IRI分泌は38.7±8.7倍増大、そして、C−ペプチド分泌は7.5±2.1倍増大となった。GFを培地に添加したところ過程に対するPDX−1の作用が大きく増強され、未投与肝細胞と比較して、IRI含量は91.3±20.3倍増大し、その分泌は74.5±33.3倍増大し、そしてC−ペプチドの分泌は33.9±14.6倍増大した。過程に対するPDX−1の作用をヒトプロインスリンの異所性発現の作用と比較した(Ad−CMV−hIns組み換えアデノウィルスを使用)。Ad−CMV−hInsを投与した細胞においては生産されたIRIの大部分が放出されたが、PDX−1投与細胞中のIRIの大半は細胞内に貯留された。Ad−CMV−hIns投与によるC−ペプチドの中等度の分泌は肝細胞中のフリンのような既存のエンドペプチダーゼに起因するものと考えられる。重要なことであるが、プロホルモン変換酵素2の誘導はPDX−1投与の場合のみ顕著であり、Ad−CMV−hIns投与肝細胞では観察されなかった(図21a)。
グルコース感知能力およびグルコース感知とインスリン分泌との間の関連は膵β細胞機能を保証するものである。
β細胞機能を代替する転移分化成人ヒト肝細胞の能力を調べるために、STZ投与により糖尿病とされた免疫不全SCID−NODマウスに細胞を移植した。図22は対照投与マウスは高血糖症のままであったのに対し、PDX−1投与成人ヒト肝細胞を移植されたマウスは血糖値の徐々であるが有意な低下を示したことを示している。免疫組織化学的分析によれば、これらのマウスの膵臓はインスリン枯渇であったが、腎被膜下に移植したヒト肝細胞はPDX−1およびインスリンについて陽性に染色された(図18b)。ヒトC−ペプチドはPDX−1投与ヒト肝細胞を移植されたSTZ投与マウスの血清中で検出された。ヒトC−ペプチド濃度は正常SCID−NODおよびSTZ投与対照マウスにおける0.04±0.02ng/ml(p<0.01)と比較して有意な6〜7倍上昇を示し、平均は0.26±0.03ng/mlであった(図22c)。ヒト細胞移植マウスにおける血清中マウスインスリン濃度は未変化のままであり、対照の正常血糖SCID−NOCマウス(0.45±0.03ng/ml)よりも有意に低値(0.16±0.03ng/ml)であった。これらを総括すると、これらの所見は移植マウスにおける高血糖症は転移分化ヒト肝細胞から分泌されたヒトインスリンにより正常化されたことを示している。これらの結果はPDX−1投与転移分化成人ヒト肝細胞がインビボのβ細胞を代替物として機能する能力を明らかにしている。
明らかな自己免疫糖尿病に対するPDX−1誘導の肝から膵への転移分化の作用を調べるために、糖尿病NODマウスにAd−CMV−PDX−1またはAd−Rip−βGalを前述のとおり投与した。1群のマウスは対照として未投与のままとした。グルコース代謝の調節を調べるために血中グルコース濃度および体重をモニタリングした。未投与マウスおよびAd−Rip−βGal投与マウスは高血糖症のまま存続し、体重を減少させ、投与後最初の2週間以内に死亡した(図24)。これとは対照的に、Ad−CMV−PDX−1を投与したマウスの65%(34匹中20匹)が投与後最初の5日間以内に正常血糖となった。しかしながら、この正常血糖は一部のマウスでは一過性であった。PDX1を投与したマウスの38%(13/34)は投与の1ヶ月後に正常血糖のままであり、Ad−CMV−PDX−1を投与した他の20%(7/34)は投与の10〜14日後に高血糖症(図24a)となったが、実験の全期間を通じて安定した体重を維持した(図24b)。
膵および肝のインスリン発現の免疫組織化学的分析によれば、Ad−CMV−PDX−1投与マウスの肝におけるインスリン生産細胞の存在が明らかになったが、その膵には存在しなかった(図25)。肝インスリン生産細胞は前述の通り中心静脈に近接して位置していた。更にまた、肝インスリン含量および血清中インスリン濃度は対照群と比較してAd−CMV−PDX−1投与マウスでは有意に高値であった(図26)。即ちAd−CMV−PDX−1は肝におけるインスリンの発現およびその血中への分泌を誘導した。
骨髄細胞から機能的膵細胞への発生シフトを誘導する異所性PDX−1の能力を以下の通り測定する。純度90%超の新鮮凍結ヒトBMから単離したAC133+細胞を(a)24穴の組織培養プラスチックプレートまたは(b)テフロン(登録商標)バッグのいずれかにおいて、IL−6、TPO、Flt−3リガンドおよびSCFの継続的存在下、TEPAの存在下または非存在下に3週間増殖させた。前駆細胞の組成および能力は投与終了時および長期インキュベーション培養後に検査する。
図に示すとおり、PDX−1投与ヒト肝細胞のDNAマイクロアレイ分析によれば、対照細胞と比較して500超の遺伝子がアップレギュレートまたはダウンレギュレートされたことが判った。PDX−1投与に応答してモジュレートされた遺伝子は膵転写因子(表5参照)およびカタラーゼおよび肝ジスムターゼポリペプチド(表6参照)を包含する。
本発明の特定の実施形態の上記した詳細な説明から、膵ホルモン生産を誘導する独特の方法が記載されていることは明らかである。本明細書においては特定の実施形態を詳述したが、これは説明を目的とするのみの例示であり、添付する請求項の範囲に関して制限することを意図するものではない。特に本発明者等は種々の置き換え、改変および修飾は請求項記載の本発明の精神および範囲から外れることなく本発明に対して行えることを意図している。
Claims (43)
- 非膵細胞における内因性PDX−1発現を誘導するインビトロの方法であって、該方法は該細胞における該内因性PDX−1発現を誘導するのに十分な量のニューロDポリペプチドまたはベータセルリンポリペプチドをコードする核酸を含む組成物を該細胞に導入することを含む上記方法。
- 該核酸がプロモーターに作動可能に連結している請求項1記載の方法。
- 該プロモーターがサイトメガロウィルス(CMV)プロモーター、BOSプロモーター、トランスサイレチンプロモーター、グルコース6−ホスファターゼプロモーター、アルブミン腸脂肪酸結合蛋白プロモーター、チログロブリンプロモーター、界面活性剤Aプロモーター、界面活性剤cプロモーターまたはホスホグリセレートキナーゼ1プロモーターである請求項2記載の方法。
- 該核酸がプラスミド中に存在する請求項1、2または3記載の方法。
- 該核酸がウィルスベクター中に存在する請求項1、2または3記載の方法。
- 該ウィルスベクターがアデノウィルスベクターまたはレンチウィルスベクターである請求項5記載の方法。
- 該アデノウィルスベクターがgutless組み換えアデノウィルスベクターである請求項6記載の方法。
- 該細胞が内胚葉細胞、外胚葉細胞または中胚葉細胞である請求項1記載の方法。
- 該内胚葉細胞が肝細胞である請求項8記載の方法。
- 該外胚葉細胞が皮膚細胞である請求項8記載の方法。
- 該中胚葉細胞が骨髄細胞である請求項8記載の方法。
- 該細胞をトランスフェクション剤と接触させることを更に含む請求項1記載の方法。
- ニコチンアミド、表皮成長因子、アクチビンA、肝成長因子、エキセンジン、GLP−1またはベータセルリンを含む組成物に該細胞を接触させることを更に含む請求項1記載の方法。
- 非膵細胞における膵遺伝子の発現を誘導するインビトロの方法であって、該方法が、該細胞における該遺伝子発現を誘導するのに十分な量のニューロDポリペプチドまたはベータセルリンポリペプチドをコードする核酸を含む組成物を該細胞に導入することを含む上記方法。
- 該膵遺伝子が膵転写因子である請求項14記載の方法。
- 該膵転写因子がベータ2、ISL−2、Nkx6.1、Ngn3.1またはNKx2.2である請求項15記載の方法。
- 該膵遺伝子が内分泌遺伝子または外分泌遺伝子である請求項14記載の方法。
- 該内分泌遺伝子がSCG2、SGNE1、CHGN、PTPRN、AMPH、NBEA、ニューロDまたはフォリスタチンである請求項17記載の方法。
- 該外分泌遺伝子がセリンプロテアーゼ阻害剤、KazalI型、エラスターゼ、p48因子または再生島誘導1アルファである請求項17記載の方法。
- 該細胞が内胚葉細胞、外胚葉細胞または中胚葉細胞である請求項14記載の方法。
- 該内胚葉細胞が肝細胞である請求項20記載の方法。
- 該外胚葉細胞が皮膚細胞である請求項20記載の方法。
- 該中胚葉細胞が骨髄細胞である請求項20記載の方法。
- 非膵細胞を膵細胞に変換する方法であって、
a.該非膵細胞において内因性PDX−1、胚マーカー、インスリン、グルカゴン、またはソマトスタチンの発現を誘導するための量、または、
b.該非膵細胞においてC/EBPβ、アルブミンまたはADH−1の発現を抑制するための量
のニューロDポリペプチドまたはベータセルリンポリペプチドをコードする核酸に該非膵細胞を接触させることを含む上記方法。 - 該胚マーカーがアルファ−1フェトプロテインまたはGata−4である請求項24記載の方法。
- 該非膵細胞が分化した細胞である請求項24記載の方法。
- 該分化した細胞が肝細胞、皮膚細胞または骨髄細胞である請求項26記載の方法。
- 対象における膵臓関連の障害を治療するための医薬の製造における、ニューロDポリペプチドもしくはベータセルリンポリペプチドまたはニューロDポリペプチドもしくはベータセルリンポリペプチドをコードする核酸の使用であって、該医薬が非膵細胞において内因性PDX−1発現を誘導する上記使用。
- 該医薬が該対象における非膵島細胞における膵島細胞表現型を誘導または増強する請求項28記載の使用。
- 該医薬が対象において膵島遺伝子発現の特徴を誘導する請求項28記載の使用。
- 該核酸がDNA分子である請求項28記載の使用。
- 該核酸がプラスミドまたはウィルスベクター中に存在するか、ウィルス内にカプセル化されている請求項28記載の使用。
- 該ウィルスが肝向性である請求項32記載の使用。
- 該ポリペプチドまたはPDXポリペプチドをコードする核酸が肝インスリン濃度または血清中インスリン濃度を上昇させる請求項28、29または30記載の使用。
- 対象がげっ歯類またはヒトである請求項28、29または30記載の使用。
- PDXポリペプチドまたはPDXポリペプチドをコードする核酸がトランスフェクション剤と組み合わせた投与のためのものである請求項28、29または30記載の使用。
- PDXポリペプチドまたはPDXポリペプチドをコードする核酸が腹腔内、皮下、経鼻、静脈内、経口および経皮の送達よりなる群から選択される経路による投与のためのものである請求項28、29または30記載の使用。
- ポリペプチドまたは核酸が静脈内投与のためのものである請求項28、29または30記載の使用。
- 該膵障害が糖尿病である請求項28記載の使用。
- 該細胞が内胚葉細胞、外胚葉細胞または中胚葉細胞である請求項28記載の方法。
- 該内胚葉細胞が肝細胞である請求項40記載の方法。
- 該外胚葉細胞が皮膚細胞である請求項40記載の方法。
- 該中胚葉細胞が骨髄細胞である請求項40記載の方法。
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