JP2006348351A - めっき被膜付きフィルムの製造装置及び方法 - Google Patents

めっき被膜付きフィルムの製造装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 フィルムの導電面にめっき処理を行う際に、めっき表面粗度ムラを防止し、厚みが均一で異常突起や凹み欠陥が少ないめっき被膜付きフィルムを得る。
【解決手段】 感光ウエブ18を矢印方向に搬送しながら、感光ウエブ18に付着した水分をエアーナイフ装置42、44で除去し、感光ウエブ18をカソード給電ロール50Aに接触させた後、電解めっき糟60Aに搬送して直流電源66Aにより給電する。そして、感光ウエブ18のめっき液を洗浄した後、同様の工程を複数回繰り返すことで、感光ウエブ18の金属銀部に銅めっきを形成する。その際、カソード給電ロールAと感光ウエブ18を挟んで対向する位置に、感光ウエブ18をカソード給電ロールAに押圧する弾性ロール52Aが配設されている。弾性ロール52Aにより感光ウエブ18がカソード給電ロールAに押圧され、ニップ部の接触が安定化するため、めっき表面粗度ムラが防止される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、帯状長尺フィルムを搬送しながら、フィルムにめっき被膜を形成してめっき被膜付きフィルムを製造する装置及び方法に関し、特に帯状長尺樹脂フィルムに対して好適なめっき被膜付きフィルムの製造装置と製造方法に関する。特にCRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などのディスプレイ前面、電子レンジ、電子機器、プリント配線板などから発生する電磁波を遮蔽し、かつ、透明性を有する電磁波遮蔽材料の製造装置と製造方法に関する。
本製造装置及び製造方法はこれらの導電性フィルム製造に好適なものであり、写真感光性銀塩フィルムにパターン露光した後現像処理して表面に現像銀微粒子によるパターンを形成させた後、電気めっき被膜を形成する電気めっき被膜の積層フィルム等の製造、フィルムに金属を蒸着した後、めっき被膜を形成する金属蒸着被膜/金属めっき被膜の積層フィルムや、フィルムに無電解めっきを施した後、電気めっき被膜を形成する無電解めっき/電気めっき被膜の積層フィルム等の製造に好適で、これらは、先に述べた電磁波遮蔽材料のほかに電子機器、部品の小型化、軽量化、低コスト化を担う接着剤レス2層フレキシブルプリント配線基板、半導体パッケージングにおけるTAB、COF、PGA等に利用して好適なフレキシブルプリント配線用基板の製造にも好適である。
フィルムを搬送しながら連続的にめっき被膜を形成する方法は特許文献1や特許文献2に記載されている様に、フィルムの導電面または金属フィルムを陰極ロールに接触させるか、フィルム導電面を液膜を介して陰極ロールに接触させて、その前または後に陽極を投入しためっき浴を配し、該めっき浴にてめっき被膜を形成する方法が知られている。この様な方法でフィルムに連続的にめっき被膜を形成すれば、陰極−陽極を配置したユニットを繰り返し通すことで、容易にフィルム上に厚膜化した所望厚みのめっき被膜を形成することが可能である。
しかしながら、PDP(プラズマディスプレイパネル)に多く使用される透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜の導電性金属部がハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀であって、メッシュパターンが1μmから40μmのメッシュ状の細線から形成される場合は、導電性を有するといっても50Ω/□〜500Ω/□程度である上、導電性部がフィルム面上に均一一様に覆っているわけではない。このため、特許文献1に記載の陰極ロールとフィルムを直接接触させる方法では接触が不安定になりやすく、給電が不安定であった。
近年、上記のような問題点を解決するために、特許文献2に記載のように導電性を有する長尺フィルムを電解めっきするときに、給電ロール部に接触するフィルムの片側からフィルムの幅方向に球体状またはロール玉状物を接触配置し、一個または数個の球体状またはロール玉状物で該フィルム面を押圧しながら搬送する方法が開発された。しかしながら、この方法では帯状フィルムの幅方向全面が均一に押圧されるわけではないので、接触抵抗に差異が生じ、均一な給電状態を維持することが困難で給電が不安定となり、めっき膜厚が不均一でめっき表面粗度にムラが発生した。
以上の様な状況から、ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀を用いて透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜をめっき処理する場合は、いきなり電気めっきを施す事が難しいため、フィルムの表面抵抗を2Ω/□程度になるようまず無電解銅めっきを施した後に特許文献1に記載の方法、もしくは特許文献2〜4に記載されている方法によって銅めっきを施していた。
しかしながら、このような無電解銅めっきを用いる方法では工程が長くなるうえ、製造時の薬品経時が短く多量の薬品を消費するため、製品コストの上昇を招いていた。
特開平7−22473号公報 特開2004−263215号公報 特開2004−18949号公報 特開2004−18948号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、長尺幅のフィルムで電気抵抗の高い被めっき素材へも、めっき表面粗度ムラの発生がなく、均一なめっき膜厚でめっきを行うことができるめっき被膜付きフィルムの製造装置及び方法を提供することである。
すなわち本発明の課題は、導電性を有するフィルム、特にハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀を用いて透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜であっても、厚みの均一性がよく異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るめっき被膜付きフィルムの製造装置は、導電面を有するフィルムを搬送しながら、フィルム導電面をカソード給電ロールに接触させ、電解めっき浴にてフィルム導電面にめっき被膜を形成するめっき被膜付きフィルムの製造装置であって、前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して接触させ、前記電解めっき浴に搬送する弾性ロールを有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、弾性ロールによってフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧して接触させるので、フィルム導電面がカソード給電ロールに密着された状態で給電され、電解めっき浴に搬送される。このため、フィルム導電面とカソード給電ロールとの接触が安定化し、フィルム導電面にシワが入ることがない。したがって、めっき表面粗度ムラの発生が防止され、均一なめっき膜厚でめっきを行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、フィルム表面上の水分を除去した後、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに接触させることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、フィルム表面上の水分を除去した後、弾性ロールでフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧して接触させるので、フィルム導電面とカソード給電ロールとの接触が安定化し、接触部に水が介在することがない。したがって、めっき表面粗度ムラの発生が防止され、均一なめっき膜厚でめっきを行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記電解めっき浴は銅めっきを施すものであり、前記電解めっき浴を通過した後に、前記フィルムのめっき液を除去するめっき液除去装置を備え、前記フィルム導電面を前記めっき液除去装置で水洗し、前記フィルム導電面に付着した水分を水分除去手段で除去し、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して、前記電解めっき浴に搬送することを繰り返して行うことを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、電解めっき浴を通過してフィルム導電面に銅めっきを施した後、フィルム導電面をめっき液除去装置で水洗し、付着した水分を水分除去手段により除去し、弾性ロールでフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧して接触させ、電解めっき浴に搬送する。これを繰り返し行うことで、フィルム導電面に所望の厚みの銅めっき被膜を形成できる。このため、表面品位の優れた銅めっき被膜を形成でき、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記弾性ロールは、芯金の外周面に硬度が10度〜70度のゴム層を形成して構成されていることを特徴としている。ここで、硬度は、高分子計器株式会社製 ASKER C型で測定した値である。
請求項4に記載の発明によれば、弾性ロールには、芯金の外周面に硬度が10度〜70度のゴム層が形成されているため、弾性ロールでフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧することで、フィルム導電面を安定して接触させることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記弾性ロールには、支軸の両端部にダンパ機能を有するバネ材が設けられ、前記バネ材に取り付けられた重りにより前記フィルム導電面を押圧する押圧力が調整されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、支軸の両端部のバネ材に取り付けられた重りによってフィルム導電面を押圧する押圧力が調整されるので、フィルム導電面をカソード給電ロールに所望の押圧力で接触させることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記ゴム層の肉厚を10mm以上としたことを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、ゴム層の肉厚を10mm以上とした弾性ロールを用いることで、フィルム導電面をカソード給電ロールに安定して接触させることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記フィルム導電面に銅めっきを施して水洗処理した後に、該銅めっき表面を黒色化するためにニッケルめっきを施す電解ニッケルめっき浴を備え、前記フィルム導電面に付着した水分を除去した後、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して、前記電解ニッケルめっき浴に搬送することを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、銅めっきを施したフィルム導電面を水洗処理し、フィルム導電面に付着した水分を除去した後、弾性ロールでフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧して接触させ、電解ニッケルめっき浴に搬送する。これにより、フィルム導電面とカソード給電ロールとの接触が安定化し、接触部に水が介在することがない。このため、ニッケルめっきムラの発生を防止することができ、均一なめっき膜厚のめっき被膜付きフィルムを得ることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記めっき被膜付きフィルムが透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜であることを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、めっき被膜付きフィルムが透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜であっても、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記導電性金属部が1μmから40μmのメッシュ状の細線から形成され、該メッシュパターンが3m以上連続している透光性導電性膜であることを特徴としている。
請求項9に記載の発明によれば、導電性金属部がメッシュ状の細線から形成され、該メッシュパターンが3m以上連続している透光性導電性膜であっても、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記導電性金属部がハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀であることを特徴としている。
請求項10に記載の発明によれば、導電性金属部がハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀であっても、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、前記透明支持体がポリイミド樹脂またはポリエステル樹脂からなることを特徴としている。
請求項11に記載の発明によれば、透明支持体がポリイミド樹脂またはポリエステル樹脂からなるときでも、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
請求項12に記載の発明に係るめっき被膜付きフィルムの製造方法は、導電面を有するフィルムを搬送しながら、フィルム導電面をカソード給電ロールに接触させ、電解めっき浴にてフィルム導電面にめっき被膜を形成するめっき被膜付きフィルムの製造方法であって、前記フィルム導電面の水分を除去し、弾性ロールを押圧して前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに接触させた後、前記フィルム導電面を前記電解めっき浴に搬送することを特徴としている。
請求項12に記載の発明によれば、弾性ロールによってフィルム導電面をカソード給電ロールに押圧して接触させた後、フィルム導電面を電解めっき浴に搬送する。これにより、フィルム導電面をカソード給電ロールに安定して密着させることができ、フィルム導電面にシワが入ることがない。このため、めっき表面粗度ムラの発生が防止され、均一なめっき膜厚でめっきを行うことが可能となる。
本発明に係るめっき被膜付きフィルムの製造装置及び方法によれば、厚みの均一性がよく異常突起や凹み欠陥が少ない、表面品位の優れためっき被膜付きフィルムを得ることができる。
本発明に係るめっき被膜付きフィルムの製造装置及び方法の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図面通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
図1は、実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係るめっき被膜付きフィルムの製造装置10は、図1に示すように、露光装置12、現像装置14、電解めっき装置16、後処理装置17及び巻取装置19から構成されている。
まず、露光装置12について説明する。露光装置12は、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた長尺幅広フィルムからなる光透過性感光ウエブ18を搬送しながら、所望の細線状パターン(例えば、格子状、ハニカム状などのパターン)露光を行う装置である。このパターン露光により、感光ウエブ18の銀塩含有層の露光部にはパターン化された細線状の金属銀部が形成される。
露光装置12には、光透過性感光ウエブ18の搬送路に沿って複数の搬送ローラ対20が設けられており、これらの搬送ローラ対20は、駆動ローラとニップローラとから構成される。
露光装置12には、搬送方向の最上流部に供給部が設けられている。供給部には、ロール状に巻かれた長尺幅広の光透過性感光ウエブ18を収納するマガジン22がセットされる。光透過性感光ウエブ18には、光透過性感光ウエブ18を引き出して下流側に向けて搬送するための引出ローラ22Aが設けられている。
そして、供給部からの搬送方向下流側は、露光ユニット24が設けられている。この露光ユニット24により、光透過性感光ウエブ18に露光が行われる。露光ユニット24は、フォトマスクを利用した連続面露光ユニットであってもよく、レーザービームによる走査露光ユニットあってもよい。この走査露光ユニットとしては、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザー又は半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いた走査露光方式を好ましく適用することができる。また走査露光ユニットとしては、さらにKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2レーザー等を用いた走査露光方式も適用することができる。
また、走査露光ユニットをコンパクトで、安価なものにするために、露光は、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を適用することがよい。特にコンパクトで、安価、さらに寿命が長く、安定性が高い装置を設計するためには、半導体レーザーを適用することがよい。
走査露光ユニットのレーザー光源としては、具体的には、波長430〜460nmの青色半導体レーザー(2001年3月の第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発表)、半導体レーザー(発振波長約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく適用でききる。
なお、露光装置12は、上記構成に限られず、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の露光装置を適用することができる。
次に、現像装置14について説明する。現像装置14は、露光装置12の搬送方向の下流側に配置され、所望の細線状パターン露光が施された光透過性感光ウエブ18を現像・定着・洗浄を行う装置である。
現像装置14には、搬送方向の上流側から順に、現像槽26、漂白定着槽28、及び水洗槽30が設けられており、水洗槽30は、第1水洗槽30A、第2水洗槽30B、第3水洗槽30C、及び第4水洗槽30Dからなる。現像槽26には、例えば、現像液26Lが所定量貯蔵され、漂白定着槽28には、漂白定着液28Lが所定量貯蔵され、第1水洗槽30A〜第4水洗槽30Dには、洗浄液30Lが所定量貯蔵されている。各処理槽26〜30内のローラとガイドによって感光ウエブ18が各処理槽26〜30の液内を搬送されることで、現像・定着・洗浄の各処理が行われるようになっている。また、現像槽26の最上流側には、駆動ローラ32Aと従動ローラ32Bとを備えた搬入ローラ対32が配置されており、この搬入ローラ対32は、露光装置12から搬出される感光ウエブ18を現像液26L内に案内している。
ここで、現像・定着・洗浄の各処理は、銀塩写真フィルム、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理技術を適用することができる。現像液26L、漂白定着液28L、洗浄液30Lもこれらに準じて適宜適用することができる。例えば、現像液26Lとしては、特に限定しないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、例えば、富士フィルム社製のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社製のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72などの現像液、又はそのキットに含まれる現像液、また、D−85などのリス現像液を用いることができる。
また、現像液26Lには、画質を向上させる目的で、画質向上剤を含有することができる。画質向上剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどの含窒素へテロ環化合物を挙げることができる。また、リス現像液を利用する場合特に、ポリエチレングリコールを使用することも好ましい。
なお、現像装置14では、各処理槽26〜30の液内を通過した感光ウエブ18は、乾燥させず現像装置14から排出されるようになっている。
次に、電解めっき装置16について説明する。電解めっき装置16は、露光・現像を施され、細線状の金属銀部が形成された感光ウエブ18に対し、電解めっき処理を施し、当該金属銀部に導電性微粒子を担持させめっき(導電性金属部)を形成する装置である。電解めっき装置16には、感光ウエブ18の搬送方向上流側に、水洗槽30を通過した後の感光ウエブ18の水分を除去する水分除去装置40Aが配設されている。図2に示すように、水分除去装置40Aには、感光ウエブ18の両側にエアーナイフ装置42、44が配置されており、感光ウエブ18の両側からエアーナイフを吹き付けることで、感光ウエブ18に付着した水分を除去する。
水分除去装置40Aより感光ウエブ18の搬送方向下流側には、感光ウエブ18の金属銀部に接触しながら給電を行うカソード給電ロール50Aが配設されている。図2及び図3に示すように、感光ウエブ18を挟んでカソード給電ロール50Aと対向する位置には、感光ウエブ18の金属銀部をカソード給電ロール50Aに押圧して接触させる弾性ロール52Aが配設されている。この弾性ロール52Aは、回転可能に支持された芯金53Aの外周面にゴムや樹脂などからなる弾性体層53が形成されたものである。本実施形態では、弾性体層53としてウレタンゴムが用いられている。
芯金53Aの両端部には、芯金53Aの回転を阻害しないようにダンパ機能を有するバネ材54が装着されており、このバネ材54の上部に重り55が取り付けられている。この重り55によって感光ウエブ18をカソード給電ロール50Aに押圧する押圧力(ニップ部の押圧力)が調整されている。本実施形態では、ニップ部の押圧力は10g〜400gで、望ましくは20g〜200gである。また、弾性ロール52Aの弾性体層53の硬度は、10度〜70度で、望ましくは20度〜40度である。押圧力が大きく、ゴム硬度が大きすぎると、感光ウエブ18にニップ面からのシワが発生してしまうためである。ここで、弾性体層53の硬度は、高分子計器株式会社製 ASKER C型で測定した。また、弾性体層53の肉厚は所望の弾性力を得るために10mm以上が好ましい。このように弾性ロール52Aによって感光ウエブ18をカソード給電ロール50Aに押圧することで、感光ウエブ18とカソード給電ロール50Aとを密着させることができる。
図1及び図2に示すように、カソード給電ロール50Aより感光ウエブ18の搬送方向下流側には、感光ウエブ18を案内する支持ローラ56が配設され、さらにその下流側にめっき液61で満たされためっき糟60Aが配置されている。この工程では、カソード給電ロール50Aに接触させた感光ウエブ18の金属銀部をめっき槽60Aのめっき浴中で液中ロール62Aにより搬送する。銅ボールを積層充填したケース64Aをアノード電極にして、カソード電極をカソード給電ロール50Aとして、直流電源66Aにより給電し、感光ウエブ18に層状のめっき被膜を形成させる。本実施形態では、直流電源66Aにより、カソード給電ロール50Aからアノード電極であるケース64へ給電し、感光ウエブ18に、0.2〜10A/dm2の電流密度となるようにしてめっき被膜を形成させる。
ここで、電解めっき処理として、例えば、プリント配線板などで用いられている電解めっき技術を適用することができ、電解めっきは電解銅めっきであることが好ましい。本実施形態では、めっき液61として、電解銅めっき浴液が適用されている。電解銅めっき浴としては、硫酸銅浴、ピロリン酸銅浴、ホウフッ化銅浴等が挙げられる。電解銅めっき液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、めっき液の安定性、導電性を高め、均一電着性の増加を図る硫酸、アノードの溶解促進及び添加剤の補助効果作用の塩素、浴の安定化やめっき緻密性を向上させるための添加剤としてポリエチレンオキサイド、ビピリジン等が挙げられる。
なお、図1に示すように、めっき糟60Aの下部には循環用のパイプ67が連結され、パイプ67にポンプ68とフィルター69と複数の開閉弁65が配設されている。めっき糟60A内のめっき液61は、ポンプ68によってパイプ67内を流れ、フィルター69を通ってめっき糟60A内に戻されることで循環使用される。
図1に示すように、めっき糟60Aより感光ウエブ18の搬送方向下流側には、感光ウエブ18を案内する支持ローラ58が配置され、さらにその下流側に噴流水洗装置70Aが配設されている。噴流水洗装置70Aは、感光ウエブ18の両側を取り囲むように配置されたチャンバー72内に、感光ウエブ18と対向して2つの噴射装置74を備えている。そして、2つの噴射装置74のノズルから感光ウエブ18の両側に水流が噴射されることで、感光ウエブ18のめっき液61が水洗される。噴流水洗装置70Aの下部には水洗水貯糟76が配設されており、噴流水洗装置70A内で水洗された水がパイプ77を通って水洗水貯糟76に貯留される。水洗水貯糟76には、噴射装置74に接続される循環パイプ78が連結されており、循環パイプ78にはポンプ79とフィルター80と開閉弁81が設けられている。そして、水洗水貯糟76内の水はポンプ79によって循環パイプ78内を流れ、フィルター80を通って噴射装置74に送られることで循環使用される。
このような構成の電解めっき装置16では、図2に示すように、まず、長尺幅広の感光ウエブ18が矢印方向に搬送され、エアーナイフ装置42、44によって感光ウエブ18に付着した水分が除去された後、カソード給電ロール50Aと弾性ロール52Aとのニップ部で感光ウエブ18の金属銀部をカソード給電ロール50Aに接触させた後、めっき糟60Aに搬送させる。その際、銅ボールを積層、充填したケース64Aをアノード電極とし、カソード給電ロール50Aをカソード電極として、直流電源66Aにより給電し、感光ウエブ18の金属銀部の電解めっきにより銅めっきを形成する。さらに、感光ウエブ18は噴流水洗装置70Aに搬送され、感光ウエブ18に付着しためっき液が水洗される。このような工程では、弾性ロール52Aに押圧されて感光ウエブ18がカソード給電ロール50Aに密着されるので、ニップ部に水が介在するのが防止されるとともに、ニップ部での接触が安定化する。このため、めっき表面粗度ムラの発生が防止される。
ここで、エアーナイフ装置42、44によって感光ウエブ18に付着した水分を除去した後、感光ウエブ18の乾燥を行った後にカソード給電ロール50Aで給電すると、更に良好な結果が得られる。乾燥手段としては、例えば、加温エアーを吹き付けたり、赤外線ランプなどで加熱する方法などがある。
図示を省略するが、電解めっき装置16では、水分除去装置40Aと、カソード給電ロール50Aと、弾性ロール52Aと、めっき糟60Aと、噴流水洗装置70Aとを備えたユニットが複数配置されており(本実施形態では8ユニット)、上記のような工程が複数回繰り返されることで、感光ウエブ18に所定の厚みの銅めっきが形成される。
さらに、感光ウエブ18の搬送方向下流側には、ニッケルめっきを施すための水分除去装置40Bと、カソード給電ロール50Bと、弾性ロール52Bと、めっき糟60Bと、噴流水洗装置70Bとを備えたユニットが複数配置されており(本実施形態では8ユニット)、上記と同様の工程が複数回繰り返されることで、感光ウエブ18に所定の厚みのニッケルめっきが形成される。
次いで、図1に示すように、フィルム張力を検出できるロール125を介して、めっき液を除去する水洗部114、めっき被膜を保護する防錆処理液117の入った防錆処理部116を経て、過剰な防錆処理液を除去する水洗部118を経て、水分を除去する乾燥炉をもつ乾燥工程部120を経て、速度調整部121を経て、バランスロール部122を経て、張力調整された後、アキュムレータ123を通してロール状フィルム124とする。こうしてめっき被膜付きフィルムが得られる。
実質的なフィルム搬送張力は、5N/m以上200N/m以下とすることが好ましい。実際に張力を5N/m未満にすると、フィルムが蛇行し始め、搬送経路の制御がうまくいかなかった。また200/mを超えると、フィルムの形成されるめっき被膜金属が内部歪みを持つために、製品にカールが発生するなどの問題があった。
搬送張力制御は、張力検出ロール125を用いて、搬送張力を検出し、この張力値が一定になるように速度調整部121によって速度を増減させるフィードバック制御を行うと良い。
このようにして、感光ウエブ18の細線状金属銀部にめっき(導電性金属部)が形成される。このような工程により、厚みの均一性がよく異常突起や凹み欠陥が少ない、表面品位の優れためっき被膜付きフィルムを得ることができる。
ここで、導電性金属部は、導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して、銀を50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがさらに好ましい。銀を50質量%以上含有すれば、物理現像及び/又はめっき処理に要する時間を短縮し、生産性を向上させ、かつ低コストとすることができる。さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅及びパラジウムが用いられる場合、銀、銅及びパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、電解めっき装置16のめっき槽の数は、所望のめっき膜厚(導電性金属部の厚み)に応じて8セット以上増設してもよい。この数に応じて、所望のめっき膜厚(導電性金属部の厚み)を容易に得ることができる。
次に、感光ウエブ18について説明する。被めっき素材としての感光ウエブ18は、例えば、光透過性支持体上に銀塩(例えばハロゲン化銀)が含有した銀塩含有層を設けた、感光材料からなる長尺幅広フレキシブル基材である。また、銀塩含有層上には保護層が設けられていてもよく、この保護層とは例えばゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために銀塩含有層上に形成される。これらの銀塩含有層や保護層の組成などは、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に適用されるハロゲン化銀乳剤層(銀塩含有層)や保護層が適宜適用することができる。
特に、感光ウエブ18(感光材料)としては、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)が好ましく、白黒銀塩写真フィルム(白黒銀塩感光材料)が最もよい。また、銀塩含有層に適用する銀塩としては、特にハロゲン化銀が最も好適である。
なお、保護層の厚みは0.02〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜5μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μmである。
一方、光透過性支持体としては、プラスチックフィルムや、これを2層以上を組み合わせた多層フィルムを適用することができ、その原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
これらの中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ及び価格の点から、支持体としてのプラスチックフィルムは、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)に通常適用されるポリエチレンテレフタレートフィルムやセルロールトリアセテートフィルム、また、その他、ポリイミドフィルムやポリエステルフィルムであることが好ましい。特に、ポリエステルフィルムであることが最も好ましい。
ここで、支持体の透明性は高いことが望ましい。この場合における光透過性支持体の全可視光透過率は70〜100%が好ましく、さらに好ましくは85〜100%であり、特に好ましくは90〜100%である。
感光ウエブ18の幅は、例えば、50cm以上とし、厚みは50〜200μmとすることがよい。
また、感光ウエブ18には、露光・現像後、その露光部に金属金部が形成されるが、この金属銀部に含まれる金属銀の質量が、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、その後の電解めっき処理で高い導電性を得ることができるため好ましい。
以上説明した本実施形態に係るめっき被膜付きフィルムの製造装置及び製造方法では、表面品位の優れためっき被膜を形成でき、厚みの均一性が良く、異常突起や凹み欠陥の少ないめっき被膜付きフィルムを得ることができる。
また、本実施形態のめっき被膜付きフィルムの製造装置及び製造方法では、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた光透過性感光ウエブ18を用い、これの銀塩含有層に露光・現像を行って被めっき部として所望の細線状金属銀部を形成させる。この細線状金属銀部は、銀塩含有層に露光・現像して形成されるため、非常に細い細線でパターン化された細線状金属銀部となる。このような光透過性感光ウエブ18に対し、電解めっき処理を施すと、細線状金属銀部上に導電性粒子が担持され、これが導電性金属部となる。このため、得られる電磁波遮蔽材料は、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有することとなる。
このように、本実施形態では、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる。
しかも、本実施形態に係る電解めっき装置16では、感光ウエブ18の金属銀部へ、弾性ロール52Aとカソード給電ロール50Aとのニップ部で通電しつつ、めっき糟60Aでアノード電極であるケース64Aにより通電して、電解めっき電流を流し、電解めっき処理を行っているので、感光ウエブ18が長尺幅広(例えば幅50cm以上)で被めっき部としての金属銀部の電気抵抗(例えば50Ω/□以上)が高くても、導電性金属部の厚み(めっき厚)の不均一や導電性金属部(めっき)表面粗度ムラ発生なく、導電性金属部の形成、即ち電解めっきを施すことができる。
また、電解めっき処理は、非接触で電極により通電しているので、電極にめっき金属を析出されることなく、めっき浴液の安定性向上、電解めっき液の交換作業や、洗浄作業等の負荷の大幅な低減が図れ、生産効率を向上させることができる。さらに、感光ウエブ18(被めっき素材)は、長尺幅広フレキシブル基材を適用しているので、連続で電解めっき処理を施すことができ、さらなる生産性の向上が図れる。
ここで、「光透過性」とは、得られる材料の開口率が好ましくは85%以上であることを示し、90%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。開口率とは、導電性金属部(メッシュ)がなす細線のない部分が全体に占める割合を示す、導電性金属部からなる線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は90%である。
次に、本実施形態のめっき被膜付きフィルムの製造装置において、弾性ロール52Aとカソード給電ロール50Aとのニップ部の押圧力と、弾性ロール52Aの弾性体層53(本実施形態ではウレタンゴム)の硬度の好ましい範囲を調べた実験について説明する。
この実験では、表1に示すように、弾性ロール52Aの重り55を調整してニップ部の押圧力を段階的に変化させるとともに、ウレタンゴムの硬度を段階的に変化させ、長尺幅広フィルムからなる感光ウエブ18の搬送性とシワの発生を調査した。ここで、硬度は、高分子計器株式会社製 ASKER C型で測定した値である。
Figure 2006348351
表1では、搬送性とシワの発生の両方が満足できない場合を×、搬送性とシワの発生の片方が満足できない場合を△、搬送性とシワの発生とも問題のないレベルである場合を○、搬送性が良好でシワの発生が無い場合を◎、として評価した。
その結果、ニップ押圧力は10g〜400gの範囲が使用可能であることが確認された。特に、ニップ押圧力は20g〜200gの範囲が好ましいことがわかった。また、ウレタンゴムの硬度は、10度〜70度の範囲が使用可能であることが確認された。特に、ウレタンゴムの硬度は20度〜40度の範囲が好ましいことがわかった。
なお、本実施形態では、めっき被膜付きフィルムの製造装置として、露光装置12、現像装置14、電解めっき装置16、後処理装置17、巻取装置19とを備える形態を説明したが、これに限られず、例えば、電解めっき装置16のみで構成し、予め別の装置にて、露光・現像処理を行い、金属銀部を形成した感光ウエブ18を用いる形態でもよい。
また、本実施形態では、めっき被膜付きフィルムの製造装置及び製造方法について説明したが、これに限られず、例えば、その他工業品などの微細な導電性金属部からなる細線状パターンを有する光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法としても適用することができる。また、同様に、本実施形態は、装飾品やその他工業品などに微細な細線模様を施すための電解めっき装置及び電解めっき方法としても適用することができる。
また、本実施形態において、感光ウエブ18種、その露光・現像・めっきなどの条件は、例えば、特開2004−221564や特開平2004−221565等を適宜適用することができる。
本発明の一実施形態におけるめっき被膜付きフィルムの製造装置を示す概略縦断面図である。 図1に示す製造装置で用いられる電気めっき装置のカソード給電ロール部の拡大概略縦断面図である。 図1に示す製造装置で用いられる電気めっき装置のカソード給電ロール部の拡大概略斜視図である。
符号の説明
10 めっき被膜付きフィルム製造装置
12 露光装置
14 現像装置
16 電気めっき装置
18 感光ウエブ(フィルム)
24 露光ユニット
26 現像槽
28 漂白定着槽
30 水洗槽
32 搬入ローラ対
40A、40B 水分除去装置
42、44 エアーナイフ装置
50A、50B カソード給電ロール
52A、52B 弾性ロール
53 弾性体層
53A 芯金
54 バネ材
60A、60B 電解めっき槽
62A 液中ロール
64A、64B ケース
66A 直流電源
70A、70B 噴流水洗装置
74 噴射装置
76 水洗水貯糟

Claims (12)

  1. 導電面を有するフィルムを搬送しながら、フィルム導電面をカソード給電ロールに接触させ、電解めっき浴にてフィルム導電面にめっき被膜を形成するめっき被膜付きフィルムの製造装置であって、
    前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して接触させ、前記電解めっき浴に搬送する弾性ロールを有することを特徴とするめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  2. フィルム表面上の水分を除去した後、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに接触させることを特徴とする請求項1に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  3. 前記電解めっき浴は銅めっきを施すものであり、
    前記電解めっき浴を通過した後に、前記フィルムのめっき液を除去するめっき液除去装置を備え、
    前記フィルム導電面を前記めっき液除去装置で水洗し、前記フィルム導電面に付着した水分を水分除去手段で除去し、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して、前記電解めっき浴に搬送することを繰り返して行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  4. 前記弾性ロールは、芯金の外周面に硬度が10度〜70度のゴム層を形成して構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  5. 前記弾性ロールには、支軸の両端部にダンパ機能を有するバネ材が設けられ、前記バネ材に取り付けられた重りにより前記フィルム導電面を押圧する押圧力が調整されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  6. 前記ゴム層の肉厚を10mm以上としたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  7. 前記フィルム導電面に銅めっきを施して水洗処理した後に、該銅めっき表面を黒色化するためにニッケルめっきを施す電解ニッケルめっき浴を備え、
    前記フィルム導電面に付着した水分を除去した後、前記弾性ロールで前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに押圧して、前記電解ニッケルめっき浴に搬送することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  8. 前記めっき被膜付きフィルムが透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成される透光性導電性膜であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  9. 前記導電性金属部が1μmから40μmのメッシュ状の細線から形成され、該メッシュパターンが3m以上連続している透光性導電性膜であることを特徴とする請求項8に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  10. 前記導電性金属部がハロゲン化銀写真感光材料を現像処理してなる現像銀であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  11. 前記透明支持体がポリイミド樹脂またはポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載のめっき被膜付きフィルムの製造装置。
  12. 導電面を有するフィルムを搬送しながら、フィルム導電面をカソード給電ロールに接触させ、電解めっき浴にてフィルム導電面にめっき被膜を形成するめっき被膜付きフィルムの製造方法であって、
    前記フィルム導電面の水分を除去し、
    弾性ロールを押圧して前記フィルム導電面を前記カソード給電ロールに接触させた後、
    前記フィルム導電面を前記電解めっき浴に搬送することを特徴とするめっき被膜付きフィルムの製造方法。
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