JP2006343617A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部からのプローブを接触される等の必要がなく、十分な測定精度で検査を行う。
【解決手段】 電気光学装置は、複数の走査線及び複数の信号線と、複数の画素部と、2本の信号線の組の夫々に対応して設けられており、2本の信号線のうち一方の信号線を介して第1電位信号が供給されると共に他方の信号線を介して基準電位としての第2電位信号が供給され、第1低電位信号又は第1高電位信号を出力する複数の第1増幅手段とを備える。更に、第1増幅手段とは画素アレイ領域に対して反対側に設けられており、一方の信号線を介して第1電位信号が供給されると共に他方の信号線を介して第2電位信号が供給され、第2低電位信号又は第2高電位信号を出力する複数の第2増幅手段とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置及び例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
従来、液晶装置等の表示装置は、携帯電話、プロジェクタ等の機器に広く使用されている。TFT(Thin Film Transistor)等を用いた液晶表示装置は、TFT基板と対向基板を貼り合せて、その基板間に液晶を封入して構成されている。一般に、製造された液晶装置が正常に作動するかの検査は、完成品に対して行われる。例えば、所定の画像信号を液晶装置に表示データとして入力し、投影、表示等させることによって正しくデータが表示されるか、欠陥画素の有無のチェックが行われている。
しかし、完成品について検査を行う方法は、製造工程の管理面から見ると、好ましくない。理由は、基板の製造工程後に不良品が発見されるので、不良品の発見が遅れてしまうからである。
このため、工程管理への不良発見がフィードバックされるまでの時間が長くなる。その結果、歩留まり低下期間が長期化し、製造コストが上昇するからである。また、試作品の場合も、試作品の評価から設計にフィードバックされるまでに期間が長期化するため、開発期間の長期化、開発コストの上昇に繋がる。更に、製品完成後は、いわゆるリペア、即ち不良個所の修理が困難である。
そこで、基板の製造工程内において、不良の発見、特に、表示装置の欠陥画素の発見を行うことが望まれている。
そのような検査方法の一つとして、液晶表示装置の電極パッドに検査用プローブを接触させて、所定の電流を供給することによって、液晶表示装置の検査を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。同様に、画素のコンデンサ容量特性から、TFTの各画素に所定の電圧を印加して、放電電流及び放電電圧の波形に基づいてTFTの機能を検査する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、TFT基板の画素電極に対応する検査用の対向電極を用いて、画素電極の電位の変化量を検出することによって、各画素電極の動作検査を行う技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−341302号公報 特開平7−333278号公報 特開平10−104563号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献3に記載の技術による場合、検査装置において、基板の外部から電極パッド等に所定のプローブ等を接触或いは近接させるための機械的な位置精度が要求される。その結果、機械的なアライメント精度を確保するために検査時間が長くなるという技術的な問題がある。更に、高精細な液晶表示装置の場合は、多くの電極パッドに対して細いプローブ等を機械的な制御を行って接触させなければならなくなり、これらの方法が適用できない場合もある。
また、上述した特許文献2に記載の方法では、液晶表示装置と測定装置間の各種容量成分、例えばソース線、ビデオ線、電極パッド端子等における容量が影響するため、画素自体の容量が比較的小さい場合には、十分な測定精度が得られないという技術的な問題がある。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、外部からのプローブを接触される等の必要がなく、十分な測定精度を得られる検査を実現可能な電気光学装置を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、基板上に、画素アレイ領域内で互いに交差するように配設された複数の走査線及び複数の信号線と、該複数の信号線と前記複数の走査線との交差に対応して設けられた複数の画素部と、該複数の信号線のうち2本の信号線を一組として構成される複数の信号線の組の夫々に対応して設けられており、前記2本の信号線のうち一方の信号線を介して第1電位信号が供給されると共に前記2本の信号線のうち他方の信号線を介して基準電位としての第2電位信号が供給され、(i)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より低い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より低い電位を有する第1低電位信号を、(ii)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より高い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より高い電位を有する第1高電位信号を出力する複数の第1増幅手段と、前記複数の信号線の組の夫々に対応して且つ前記第1増幅手段とは前記画素アレイ領域に対して反対側に設けられており、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号が供給されると共に前記他方の信号線を介して前記第2電位信号が供給され、(i)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より低い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より低い電位を有する第2低電位信号を、(ii)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より高い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より高い電位を有する第2高電位信号を出力する複数の第2増幅手段とを備える。
本発明の電気光学装置によれば、その動作時には、例えばX−ドライバ回路により画像信号が、データ線を介して各画素部に供給される。これと共に、Y−ドライバ回路により走査線を介して走査信号が各画素部に供給される。画素部毎に設けられた例えば画素スイッチング用薄膜トランジスタ(以下、適宜「画素スイッチング用TFT」という。)は、走査線にゲートが接続されており、走査信号に応じて画像信号を画素電極へ選択的に供給する。これらにより、例えば、画素電極及び対向電極間に挟持された、例えば液晶等の電気光学物質を各画素部で駆動することで、アクティブマトリクス駆動が可能である。この際、蓄積容量によって、画素部における電位保持特性が向上し、表示の高コントラスト化が可能となる。
本発明では特に、第1増幅手段を備える。第1増幅手段は、電気光学装置の動作時に先立って行われる検査時に、一方の信号線を介して第1高電位信号又は第1低電位信号を、例えば画素部の良否を判定する第1判定手段に出力する。尚、このような検査は、電気光学装置が一対の基板が貼り合わされる前段階である、例えば、素子アレイ基板、素子基板又はTFTアレイ基板などと称される基板が完成した段階で好ましくは実施される。
より具体的には、この検査時には、例えば画素部から出力される第1電位信号が第2電位信号より僅かに高い電位を有している場合には、第2電位信号の電位に対する第1電位信号の電位の高いことが第1信号線及び第2信号線に印加されるノイズによって不明瞭とならないように、第1増幅手段は第1電位信号に比べて電位が高められた第1高電位信号を一方の信号線を介して例えば第1判定手段に出力する。第1電位信号が第2電位信号より僅かに低い電位を有している場合には、第2電位信号の電位に対する第1電位信号の電位の低いことが第1信号線及び第2信号線に印加されるノイズによって不明瞭とならないように、増幅手段は第1電位信号の電位を低くした後、電位が低く抑えられた第1低電位信号を一方の信号線を介して出力する。ここで、「第1電位信号」は、画素部の良否を反映した信号であり、より具体的には、例えば画素部の良否に応じて出力された信号である。画素部には、例えば検査に先立ち予め検査信号が供給されており、画素部の良否に応じて検査信号の電位から変動した電位を有する信号が第1電位信号として出力される。「画素部の良否」とは、画素部が不具合を有しているか否かを意味し、第1電位信号及び第2電位信号の電位の高低関係は、画素部に生じた不具合に応じて異なる。「第2電位信号」は、第1電位信号の電位を高くする或いは低くする際の基準となる基準電位を有する。
第1判定手段は、例えば本発明の電気光学装置の有する基板の外部に設けられた外部回路であり、例えば、画素部に予め供給されていた、第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位に対して高いか低いかという情報と、第2電位信号に基づいて第1増幅手段から出力された信号の電位と比較して第1高電位信号の電位又は第1低電位信号の電位が高いか低いかという情報とを比較する電圧論理によって画素部の良否を判定する。
このような判定手法によれば、第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より高い場合に、第1増幅手段から第1高電位信号が出力されれば一方の信号線に電気的に接続された画素部、即ち第1電位信号の基になる検査信号が供給された画素部に不具合が発生していないと判断される。一方、第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より高い場合に第1増幅手段から第1低電位信号が出力されれば一方の信号線に電気的に接続された画素部に何らかの不具合が発生していると判断される。第1電位信号の元になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合に、第1増幅手段から第1低電位信号が出力されれば一方の信号線に電気的に接続された画素部に不具合が発生していないことを意味する。第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合に第1増幅手段から第1高電位信号が出力されれば一方の信号線に電気的に接続された画素部、即ち第1電位信号のもとになる検査信号が供給された画素部に何らかの不具合が発生していると判断される。
更に、本発明では特に、複数の信号線の組の夫々に対応して且つ第1増幅手段とは画素アレイ領域に対して反対側に、第2増幅手段を更に備える。第2増幅手段は、第1増幅手段と同様に、一方の信号線を介して第2高電位信号又は第2低電位信号を、例えば画素部の良否を判定する第2判定手段に出力する。
第2増幅手段によって、第1増幅手段とは画素アレイ領域に対して反対側からも第1電位信号及び第2電位信号を入力、言い換えれば検出することができ、第1増幅手段だけによる場合よりも、第1及び第2電位信号を高速に検出することができる。例えば、画素アレイ領域における第1増幅手段とは反対側の領域に設けられた、即ち第1増幅手段から離れた領域に位置する画素部からの第1及び第2電位信号を、第2増幅手段によっても検出することができる。第1増幅手段から離れた領域に位置する画素部ほど第2増幅手段に近いので、そのような画素部からの第1及び第2電位信号は、第2増幅手段によって、第1増幅手段だけによる場合よりも高速に検出することができる。即ち、例えば、第1判定手段に加えて、第2判定手段によっても高速に画素部の良否を判定することができる。逆に、第2増幅手段から離れた領域に位置する画素部については、例えば第1判定手段によって、第2増幅手段だけによる場合よりも高速に画素部の良否を判定することができる。従って、第1増幅手段及び第2増幅手段によって、画素アレイ領域におけるいずれの領域に位置する画素部の良否をも高速に判定することができる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置によれば、外部からのプローブを接触される等の必要がなく、十分な測定精度を得られる検査をすることができる。更に、画素アレイ領域におけるいずれの領域に位置する画素部からの第1及び第2電位信号も正確且つ高速に検出可能であり、画素部の良否を正確に且つ短時間で判定できる。しかも製造諸工程における比較的早い段階で、判定することも可能となる。これに伴い液晶装置等の電気光学装置の歩留まりを高めることができ、製造コストを低減することも可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記第1電位信号は、前記複数の画素部の全部又は一部に供給された信号であり、前記第2電位信号は、外部から供給される信号である。
この態様によれば、基準信号としての第2信号を外部から安定して供給することができるので、より確実に画素部の良否を判定することができる。即ち、画素部の不良を画素部毎により確実に不良として検出することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記複数の第1及び前記複数の第2増幅手段の夫々は、前記複数の信号線の組毎に一つずつ電気的に接続された複数の差動増幅回路を有している。
この態様によれば、2本一組の信号線の組の夫々から、これら組毎に一つずつ電気的に接続された差動増幅回路に一括で第1及び第2電位信号を供給しつつ、2本一組の信号線の組毎に設けられた各差動増幅回路から高電位信号又は低電位信号を出力できる。即ち、第1及び第2電位信号の各々の電位の差を明確にして出力することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記複数の画素部の夫々は、蓄積容量を有している。
この態様によれば、蓄積容量の不良を検出することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記複数の信号線に夫々電気的に接続され、前記複数の画素部をプリチャージするプリチャージ回路を更に備える。
この態様によれば、検査前にプリチャージ回路から複数の画素部に対し例えば、第1電位信号の基となる検査信号を供給する、即ちプリチャージすることができ、実践上便利である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記基板の基板面における前記画素部からみて前記第1増幅手段に近い側の領域に設けられており、前記2本一組の信号線の途中に電気的に接続された第1トランスミッションゲートと、該記第1トランスミッションゲートのオンオフを切り換える第1切換手段と、前記基板の基板面における前記画素部からみて前記第2増幅手段に近い側の領域に設けられており、前記2本一組の信号線の途中に電気的に接続された第2トランスミッションゲートと、該記第2トランスミッションゲートのオンオフを切り換える第2切換手段とを更に備えており、前記第1電位信号及び前記第2電位信号は、前記第1トランスミッションゲートが前記第1切換手段によってオン状態に切り換えられた状態で前記2本一組の信号線を介して前記第1増幅手段に供給されると共に前記第2トランスミッションゲートが前記第2切換手段によってオン状態に切り換えられた状態で前記2本一組の信号線を介して前記第2増幅手段に供給される。
この態様によれば、例えば画素部の良否を検査する際に、第1又は第2トランスミッションゲートをオン状態に切り換えることによって、第1及び第2電位信号を第1又は第2増幅手段に供給できるように2本一組の信号線を介して画素部及び第1又は第2増幅手段間を導通させることが可能である。第1及び第2トランスミッションゲートは夫々、第1及び第2切換手段によってオンオフが切り換えられる。第1及び第2トランスミッションゲートは、一方の信号線だけでなく他方の信号線の途中にも電気的に接続されており、第1電位信号を第1又は第2増幅手段に供給する際に、第1電位信号を第1又は第2増幅手段に供給するタイミングに合わせて他方の信号線を介して第2電位信号を第1又は第2増幅手段に供給できる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた装置としてDLP(Digital Light Processing)等を実現することも可能である。加えて、このような電子機器は、上述した電気光学装置を含んでいるため、歩留まりが向上されている。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図9を参照して説明する。
先ず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H’線での断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明に係る「画素アレイ領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、X−ドライバ回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路110が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、Y−ドライバ回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回接続端子102と、X−ドライバ回路101、Y−ドライバ回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aが設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、X−ドライバ回路101、Y−ドライバ回路104の他に、後述するように、本発明に係る「第1増幅手段」及び「第2増幅手段」の一例を夫々構成する複数の第1及び第2差動増幅回路、プリチャージ回路、第1及び第2トランスミッションゲート等が形成されている。
次に、図3から図7を参照して、本実施形態に係る液晶装置の回路構成について説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の主要な回路構成を示したブロック図である。図4は、画素部の電気的な構成を示す回路図である。図5は、プルダウン回路の電気的な構成を示す回路図である。図6は、検査時に予め信号が供給された画素部の状態を示す概念図である。図7は、プルアップ回路の電気的な構成を示す回路図である。以下では、説明を簡便にするためにひとまず図中左側から見て走査線Gj(j=1、2、・・・、n;2以上の整数)の延びる方向に沿って奇数番目(即ち1番目、3番目、5番目、・・・)に配設された信号線Soi(i=1、2、・・・、m;mは2以上の整数)が本発明の「一方の信号線」として選択され、偶数番目(0番目、2番目、4番目、・・・)に配設された信号線Sei(i=1、2、・・・、m;mは整数)が本発明の「他方の信号線」として選択されている場合を前提にして説明する。
図3において、本実施形態の液晶装置は、TFTアレイ基板10上にY−ドライバ回路104、X−ドライバ回路101、サンプリング回路110及び画素部70を備えている。
Y−ドライバ回路104は、画素部70の検査時において、スイッチング信号を走査線毎に順次供給する。ここで、スイッチング信号とは、画像を表示する際に画素部70に供給される画像表示用の走査信号とは異なる信号であり、予め画素部70に供給された後述する検査信号を画素部70から出力させるために画素部70が備えるスイッチング素子をオン状態に切り換えるための信号である。
X−ドライバ回路101は、サンプリング回路110を構成するサンプリングスイッチ111にサンプリング信号を供給し、これらサンプリングスイッチ111をオン状態に切り換える。ここで、「サンプリング信号」とは、画像を表示する際にX−ドライバ回路101からサンプリング回路110に供給される信号とは異なり、後述する第1差動増幅回路15又は第2差動増幅回路215から出力された第1又は第2高電位信号或いは第1又は第2低電位信号を信号線Soi及びSei毎に外部のテスト回路に個別に出力するための信号である。
サンプリング回路110は、画素部70を検査する際に、第1及び第2電位信号を、検査対象となる画素部70が電気的に接続されている信号線Soi及びSeiに対応させて出力させ、画像信号供給線112o及び112eを介して外部のテスト回路に第1又は第2高電位信号或いは第1又は第2低電位信号を出力する。
画素部70は、画像表示領域10aに信号線Soi及びSeiと走査線Gjとの交差に対応して設けられている。
図4に示すように、画素部70は、TFT73、液晶素子72及び蓄積容量73を備えている。
TFT71は、ソースが信号線Soi又はSeiに電気的に接続されており、ゲートが走査線Gjに電気的に接続されている。TFT71は、Y−ドライバ回路104から供給されるスイッチング信号によってオンオフが切り換えられる。画素部70は、第1電位信号を信号線Soiに出力すると共に第2電位信号を信号線Seiに出力する。液晶素子72は、TFTアレイ基板10及びTFTアレイ基板10に対応するように配置される対向基板間に注入される液晶と、この液晶を挟持する一対の電極を有している。蓄積容量73は、画像表示が行われる際に画素部70に供給された画像信号を一時的に保持し、複数の画素部70のアクティブマトリクス駆動を可能にする。
再び図3において、本実施形態の液晶装置は特に、TFTアレイ基板10上に、第1検査回路4及び第2検査回路204を更に備えている。
第1検査回路4は、本発明の「第1増幅手段」の一例を構成する複数の第1差動増幅回路15、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22、イコライズ回路23、電圧印加用配線24、プリチャージ回路25、本発明の「第1切換手段」の一例である第1接続回路26、TFT11、12a、12b、13p、及び13n、第1トランスミッションゲート6、複数の信号線Soi、及び複数の信号線Seiを備えている。
信号線Soi及びSeiは、画像表示領域10aから第1差動増幅回路15まで夫々複数本延在されており、第1差動増幅回路15の接続点So及びSeに夫々電気的に接続されている。信号線Soi及びSeiは、画像表示領域10aに設けられた複数の走査線Gj(j=1、2、・・・、n;nは2以上の整数)に交差するように画像表示領域10aの画像表示領域内に延在している。画像表示領域10aに設けられた画素部70は、信号線Soi及びSeiと複数の走査線Gjとの交差に合わせて配置され、信号線Soi及びSeiに電気的に接続されている。
第1接続回路26は、第1テスト回路接続ゲート端子を介してテスト回路と電気的に接続された第1テスト信号供給線45と、プルダウン回路35とを備えている。第1テスト信号供給線45は、画素部70を検査する際に、テスト回路から供給された一系列のテスト信号を第1トランスミッションゲート6に供給する。プルダウン回路35は、第1テスト信号供給線45を介して第1トランスミッションゲート6に供給される第1テスト信号が変動しないように第1テスト信号供給線45の電位を安定化させる。
図5に示すように、プルダウン回路35は、電源VDDに電気的に接続されたゲート、アースされたソース、及び第1テスト信号供給線45に電気的に接続されたドレインを備えたTFT135を備えており、第1テスト信号が供給される際に第1テスト信号供給線45の電位が変動することを低減する。尚、プルダウン回路32、32、33、34、232及び235もプルダウン回路35と同様の回路構成を有している。
再び図3において、第1トランスミッションゲート6は、信号線Soi及びSeiの夫々の途中に設けられている。第1トランスミッションゲート6は、画素部70からみて第1差動増幅回路15に近い側に設けられており、信号線Soi及びSeiの夫々の途中に電気的に接続された複数のTFT14を備えている。複数のTFT14は、画素部70を検査する際に第1テスト信号供給線45を介して第1テスト回路から供給される第1テスト信号に応じて一括でオン状態に切り換えられる。これにより、信号線Soi及びSeiの夫々を介して第1差動増幅回路15に供給される第1及び第2電位信号の供給路を確保でき、図4を参照して上述した画素部70に設けられたTFT71がオン状態に切り換えられていれば、各画素部70から各第1差動増幅回路15に信号線Soi及びSeiの夫々を介して第1電位信号及び第2電位信号を一括で供給できる。
ここで、検査時において、複数の画素部70には、予め所定電位の検査信号及び基準信号が供給されている。本実施形態では、図6に示すように、信号線Soiに対応して設けられた画素部70には、基準電位としての中間電位(図8中、「M」と示す。)よりも高い電位(以下、適宜「HIGH電位」という。図8中「H」と示す。)の検査信号が供給され、信号線Seiに対応して設けられた画素部70には、中間電位の基準信号が供給される。本実施形態では、中間電位を電源VDDの電源電圧Vddの半分、即ちVdd/2とする。よって、画像表示領域10aにおいて、中間電位の信号が供給された画素部70の列とHIGH電位の信号が供給された画素部70の列が交互に配列された状態となる。
第1電位信号は、予め画素部70に供給されていた検査信号が画素部70から読み出された信号であり、画素部70に生じた不具合に応じて検査信号の電位、即ちHIGH電位と異なる電位で出力される。第2電位信号は、予め画素部70に供給されていた基準信号が画素部70から読み出された信号であり、第1電位信号と同時に信号線Seiを介して第1差動増幅回路15に供給される。第2電位信号、即ち基準信号の電位は、中間電位で出力される。中間電位とは、第1差動増幅回路15が第1電位信号の電位の高低を判定する際に比較対象となる基準電位である。尚、第1電位信号は、複数の画素部70の全部又は一部に供給された信号であり、第2電位信号は、外部から供給される信号であってもよい。この場合には、基準信号としての第2信号を外部から安定して供給することができるので、より確実に画素部70の良否を判定することが可能となる。
イコライズ回路23は、イコライズ信号供給線43及びプルダウン回路33を備えており、TFT11のオンオフを切り換えるためのプリチャージ信号がイコライズ信号供給線43を介してTFT11のゲートに供給される。プルダウン回路33は、イコライズ信号供給線43の電位が変動することを低減する。
プリチャージ回路25は、TFT12a及び12bのゲートに電気的に接続されたプリチャージ信号供給線44と、プリチャージ信号供給線44に電気的に接続されたプルダウン回路34とを備えている。プリチャージ信号供給線44はイコライズ信号供給線43にも電気的に接続されている。プリチャージ信号供給線44は、TFT11、12a及び12bのオンオフを切り換えるためにプリチャージ端子を介して外部から供給されたプリチャージ信号をTFT11、12a及び12bのゲートに供給する。プルダウン回路34は、プリチャージ信号供給線44の電位の変動を低減する。
電圧印加用配線24は、TFT12aのソース及び12bのドレインに電気的に接続されており、TFT12a及び12bにプリチャージ電圧を印加する。プリチャージ電圧は、予め中間電位に設定されており、TFT12a及び12bに供給される。尚、プリチャージ電圧は、信号線Soi及びSeiの夫々を介して第1及び第2電位信号が第1差動増幅回路15に供給される前にTFT12a及び12bに供給される。
TFT11、12a及び12bは、プリチャージ信号によってオン状態に切り換えられ、第1及び第2電位信号が信号線Soi及びSeiに夫々供給される前に信号線Soi及びSeiの電位差が小さくなるように信号線Soi及びSeiの電位を設定する。より具体的には、TFTF11のソース及びドレインと、TFT12aのドレイン及びTFT12bのソースの夫々が信号線Soi及びSeiに電気的に接続されており、プリチャージ信号がTFT11、12a及び12bのゲートに供給された後、プリチャージ電圧がTFT12a及び12bの夫々のソース及びドレイン間に供給される。これにより、信号線Soi及びSeiの電位差を小さくするように、TFT11のソース及びドレイン間、TFT12a及び12bの夫々のソース及びドレイン間に電流が流れ、信号線Soi及びSeiの夫々の電位が中間電位に等しくなる。従って、第1差動増幅回路15が第1及び第2電位信号を比較する前提として、これら信号を第1差動増幅回路15に供給する信号線Soi及びSeiの電位を揃えることができる。
第1及び第2電位信号が、電位が揃った信号線Soi及びSeiの夫々を介して第1差動増幅回路15に供給された場合、画素部70から出力された第1及び第2電位信号の電位の高低関係が維持されたまま第1及び第2電位信号が第1差動増幅回路15に供給される。従って、第1電位信号の電位及び第2電位信号の電位の高低関係が信号線Soi及びSei間の電位差に起因して変動することを低減でき、第1電位信号及び第2電位信号の電位の高低関係が逆転することを低減できる。
第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21は、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給線41及びプルアップ回路31を備えている。第1差動増幅回路用第1駆動信号供給線41は、第1差動増幅回路15に電気的に接続されたTFT13pのゲートに電気的に接続されており、外部から供給された第1駆動信号SApEをTFT13pのゲートに供給する。第1駆動信号SApEは、第1差動増幅回路15を駆動するための駆動信号であり、後述するように第1差動増幅回路15は、接続点So及びSeの夫々に入力される信号のうち高い電位を有する信号の電位をより高くし、低い信号の電位をより低くするセンスアンプとして機能する。TFT13pはpチャネル型のTFTであり、TFT13pは第1駆動信号SApEがゲートに供給されるとオン状態に切り換わり、電源VDDを第1差動増幅回路15の接続端子Spに供給する。
図7に示すように、プルアップ回路31はゲートが接地されたpチャネル型のTFT131を備えている。TFT131は、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給線41に電源VDDを供給する。尚、プルアップ回路231もプルアップ回路31と同様の回路構成を有している。
第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22は、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給線42及びプルダウン回路32を備えている。第1差動増幅回路用第2駆動信号供給線42は、第1差動増幅回路15に電気的に接続されたTFT13nのゲートに電気的に接続されており、外部から供給された第2駆動信号SAnEをTFT13nのゲートに供給する。TFT13nはnチャネル型のTFTであり、第2駆動信号SAnEがゲートに供給されるとオン状態に切り換わり、電源VDDを第1差動増幅回路15に供給する。プルダウン回路32は、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給線42の電位を維持する。
第1差動増幅回路15は、信号線Soi及びSeiを一組とする信号線の組毎に一つずつ設けられている。第1トランスミッションゲート6がオン状態になった際に、第1及び第2電位信号が信号線Soi及びSeiの夫々から第1差動増幅回路15の接続点So及びSeの夫々に供給される。第1差動増幅回路15は、第1及び第2電位信号を比較することによって信号線Soi及びSeiの夫々を介して、判定手段であるテスト回路に第1高電位信号又は第1低電位信号を出力する。
第2検査回路204は、第1検査回路4とは画像表示領域10aに対して反対に設けられている。第2検査回路204は、本発明の「第2増幅手段」の一例を構成する複数の第2差動増幅回路215、第2差動増幅回路用第1駆動信号供給回路221、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路222、本発明の「第2切換手段」の一例である第2接続回路226、TFT213p、及び213n、第2トランスミッションゲート206、複数の信号線Soi、及び複数の信号線Seiを備えている。
信号線Soi及びSeiは、画像表示領域10aから第2差動増幅回路215まで夫々複数本延在されており、第2差動増幅回路215の接続点So及びSeに夫々電気的に接続されている。即ち、信号線Soi及びSeiにおける画像表示領域10aの両側には、第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215が夫々電気的に接続されている。
第2接続回路226は、上述した第1接続回路26と同様の回路構成を有している。即ち、第2接続回路226は、第2テスト回路接続ゲート端子を介して第2テスト回路と電気的に接続された第2テスト信号供給線245と、プルダウン回路235とを備えている。第2テスト信号供給線245は、画素部70を検査する際に、テスト回路から供給された一系列のテスト信号を第2トランスミッションゲート206に供給する。プルダウン回路235は、第2テスト信号供給線245を介して第2トランスミッションゲート206に供給される第2テスト信号が変動しないように第2テスト信号供給線245の電位を安定化させる。
第2トランスミッションゲート206は、第1トランスミッションゲート6と同様に、信号線Soi及びSeiの夫々の途中に設けられている。第2トランスミッションゲート206は、画素部70からみて第2差動増幅回路215に近い側に設けられており、信号線Soi及びSeiの夫々の途中に電気的に接続された複数のTFT214を備えている。複数のTFT214は、TFTアレイ基板10を検査する際に第2テスト信号供給線245を介してテスト回路から供給されるテスト信号に応じて一括でオン状態に切り換えられる。これにより、信号線Soi及びSeiの夫々を介して第2差動増幅回路215に供給される第1及び第2電位信号の供給路を確保でき、図4を参照して上述した画素部70に設けられたTFT71がオン状態に切り換えられていれば、各画素部70から各第2差動増幅回路215に信号線Soi及びSeiの夫々を介して第1電位信号及び第2電位信号を一括で供給できる。
第2差動増幅回路用第1駆動信号供給回路221は、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21と同様の回路構成を有している。即ち、第2差動増幅回路用第1駆動信号供給回路221は、第2差動増幅回路用第1駆動信号供給線241及びプルアップ回路231を備えている。第2差動増幅回路用第1駆動信号供給線241は、第2差動増幅回路215に電気的に接続されたTFT213pのゲートに電気的に接続されており、外部から供給された第1駆動信号SApEをTFT213pのゲートに供給する。第2差動増幅回路215は、第1差動増幅回路15と同様に、接続点So及びSeの夫々に入力される信号のうち高い電位を有する信号の電位をより高くし、低い信号の電位をより低くするセンスアンプとして機能する。TFT213pはpチャネル型のTFTであり、TFT213pは第1駆動信号SApEがゲートに供給されるとオン状態に切り換わり、電源VDDを第2差動増幅回路215の接続端子Spに供給する。プルアップ回路231は、第2差動増幅回路用第1駆動信号供給線241に電源VDDを供給する。
第2差動増幅回路用第2駆動信号供給回路222は、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22と同様の回路構成を有している。即ち、第2差動増幅回路用第2駆動信号供給回路222は、第2差動増幅回路用第2駆動信号供給線242及びプルダウン回路232を備えている。第2差動増幅回路用第2駆動信号供給線242は、第2差動増幅回路215に電気的に接続されたTFT213nのゲートに電気的に接続されており、外部から供給された第2駆動信号SAnEをTFT213nのゲートに供給する。TFT213nはnチャネル型のTFTであり、第2駆動信号SAnEがゲートに供給されるとオン状態に切り換わり、電源VDDを第2差動増幅回路215に供給する。プルダウン回路232は、第2差動増幅回路用第2駆動信号供給線242の電位を維持する。
第2差動増幅回路215は、第1差動増幅器15と同様に、信号線Soi及び信号線Seiを一組とする信号線の組毎に一つずつ設けられている。第2トランスミッションゲート206がオン状態になった際に、第1及び第2電位信号が信号線Soi及びSeiの夫々から第2差動増幅回路215の接続点So及びSeの夫々に供給される。第2差動増幅回路215は、第1電位信号及び第2電位信号を比較することによって信号線Soi及びSeiの夫々を介して、判定手段であるテスト回路に第2高電位信号又は第2低電位信号を出力する。
次に、図8を参照して、第1及び第2差動増幅回路の構成について詳細に説明する。図8は、第1差動増幅回路の電気的な構成を示す回路図である。尚、第2差動増幅回路215は、第1差動増幅回路と同様の回路構成を有している。以下では、第2差動増幅回路215の構成についての説明は、適宜省略する。
図8において、第1差動増幅回路15は、pチャネル型のTFT51及び52と、nチャネル型のTFT53及び54とを備えた交差結合型の差動増幅回路である。より具体的には、TFT51及び52が電気的に直列に接続された直列回路と、TFT53及び54が電気的に直列に接続された直列回路とが電気的に並列に接続されている。TFT51のゲートが、TFT52及び54の接続点Soに電気的に接続されている。TFT52のゲートは、TFT51及び53の接続点Seに電気的に接続されている。TFT53のゲートは、TFT52及び54の接続点Soに電気的に接続されている。TFT54のゲートは、TFT51及び53の接続点Seに電気的に接続されている。接続点Soは、信号線Soiに電気的に接続されており、接続点Seは、信号線Seiに電気的に接続されている。TFT51及び52の接続点Spは、TFT13pのドレインに電気的に接続されている。TFT53及び54の接続点Snは、TFT13nのドレインに電気的に接続されている。尚、第2差動増幅回路215においては、接続点Seは、TFT213pのドレインに電気的に接続されている。接続点Snは、TFT213nのドレインに電気的に接続されている。
第1差動増幅回路15は、第1電位信号が第2電位信号より僅かに高い電位を有している場合には、第1電位信号に比べて電位が高められた第1高電位信号を信号線Soiを介して判定手段であるテスト回路に出力する。このように電位が高められた第1高電位信号によれば、第1電位信号の電位が第2電位信号の電位より高いことを明確にできる。第1差動増幅回路15は、第1電位信号が第2電位信号より僅かに低い電位を有している場合には、第1電位信号に比べて電位がより低くされた第1低電位信号を信号線Soiを介して出力する。このような第1低電位信号によれば、第1電位信号の電位が第2電位信号の電位より低いことを明確にできる。
信号線Seiを介して第1差動増幅回路15に供給される第2電位信号は、第1電位信号の電位を高くする或いは低くする際の基準となる基準電位である。第1電位信号は、信号線Soiに電気的に接続された画素部70に不具合が生じているか否か、即ち画素部70の良否を反映した信号であり、第2電位信号と第1電位信号との電位差は、これら信号線の配線容量によって変動する電位の大きさに比べて僅かな大きさである。第1差動増幅回路15は、第1電位信号の電位及び第2電位信号の高低関係が明確に判定できるように第1高電位信号又は第1低電位信号を出力する。
第2差動増幅回路215は、第1差動増幅回路15と同様に、第1電位信号の電位及び第2電位信号の電位の高低関係が明確に判定できるように第2高電位信号又は第2低電位信号を出力する。
次に、再び図3を参照して、テスト回路の動作原理について説明する。尚、ここでは説明を簡単にするため、第1差動増幅回路15から出力される第1高電位信号又は第1低電位信号に基づくテスト回路の動作原理について説明する。テスト回路は、第2差動増幅回路215から出力される第2高電位信号又は第2高電位信号に基づいても同様に動作する。
図3に図示しない、テスト回路は、信号線Soiに電気的に接続された画素部70に不具合が生じているか否かを電圧論理に基づいて判定する。即ち、テスト回路は、画素部70に予め供給されていた第1電位信号のもとになる検査信号の電位の第2電位信号の電位に対する高低関係と、中間電位及び第1高電位信号の電位又は第1低電位信号の電位の高低関係の情報とを比較することによって画素部70に不具合が発生しているか否かを判定する。より具体的には、第1電位信号の元になる検査信号の電位が中間電位より高い場合に、第1差動増幅回路15から第1高電位信号が出力されれば信号線Soiに電気的に接続された画素部70、即ち第1電位信号のもとになる検査信号が供給された画素部70に不具合が発生していないとテスト回路は判定する。同様に第1電位信号のもとになる検査信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合に、第1差動増幅回路15から第1低電位信号が出力されれば第1信号線に電気的に接続された画素部70、即ち第1電位信号のもとになる検査信号が供給された画素部70に不具合が発生していないとテスト回路は判定する。
第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より高い場合に第1差動増幅回路15から第1低電位信号が出力されれば、信号線Soiに電気的に接続された画素部70、即ち第1電位信号の基になる検査信号が供給された画素部70に何らかの不具合が発生しているとテスト回路は判定する。第1電位信号の基になる検査信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合に差動増幅回路15から高電位信号が出力されれば信号線Soiに電気的に接続された画素部70、即ち第1電位信号のもとになる検査信号が供給された画素部70に何らかの不具合が発生しているとテスト回路は判定する。
次に、図3及び図8を参照して、第1差動増幅回路が第1高電位信号又は第1低電位信号を出力する手順及び第2差動増幅回路が第2高電位信号又は第2低電位信号を出力する手順について説明する。ここでは、中間電位を有する第2電位信号の電位に比べて高い電位を有する第1電位信号が第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給された場合を例に挙げて説明する。尚、第2差動増幅回路215が第2高電位信号又は第2低電位信号を出力する手順は、第1差動増幅回路が第1高電位信号又は第1低電位信号を出力する手順と同様である。以下では、第2差動増幅回路215が第2高電位信号又は第2低電位信号を出力する手順についての説明は、適宜省略する。
図3及び図8において、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22からTFT13nに第2駆動信号SAnEが供給されると、TFT13nがオン状態に切り換えられ、TFT13nを介して接続点Snの電位がグランド電位に近づく。TFT53のソースの電位は中間電位に設定されているため、TFT53のソース・ドレイン間に電流が流れ、接続点Seの電位が低下する。このとき、pチャネル型のTFT52のゲートは接続点Seに電気的に接続されているため、接続点Seの電位が低下していることによってTFT52がオン状態に切り換えられる。第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21からTFT13pに第1駆動信号SApEが供給されると、TFT13pがオン状態に切り換えられ、TFT13pを介して接続点Spに電源VDDが供給される。これにより、電源VDDがTFT13p及び52を介して接続点Soに供給され、接続点Soの電位が高められる。
このようにして第1差動増幅回路15は、第1電位信号の電位を高め、且つ第2電位信号の電位を低くする。第1差動増幅回路15によれば、第1電位信号が中間電位より高い場合には、第1電位信号をより高い電位を有する第1高電位信号として第1テスト回路等の判定手段に出力できる。従って、第1テスト回路等の判定手段は、中間電位より低い電位を有する参照信号と第1高電位信号との電位の高低関係を明確に判断でき、電圧論理に基づいて画素部70の良否を判定できる。
第1電位信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合には、上述したTFT52及び53と同様にTFT51及び54が動作し、第1電位信号に基づいて第1低電位信号が出力される。この場合には、中間電位に設定された第2電位信号は電位が高められた第1参照信号として出力され、これと共に第1電位信号は第1参照信号の電位より低い電位を有する第1低電位信号として出力される。尚、第1参照信号とは、第1差動増幅回路215から第2電位信号に基づいて出力された信号である。
第2差動増幅回路215においても、第1差動増幅回路15と同様に、第1電位信号の電位を高め、且つ第2電位信号の電位を低くする。第2差動増幅回路215によれば、第1電位信号が中間電位より高い場合には、第1電位信号をより高い電位を有する第2高電位信号としてテスト回路等の判定手段に出力できる。従って、テスト回路等の判定手段は、中間電位より低い電位を有する参照信号と第2高電位信号との電位の高低関係を明確に判断でき、電圧論理に基づいて画素部70の良否を判定できる。
第1電位信号の電位が第2電位信号の電位より低い場合には、第1差動増幅回路15と同様に、第1電位信号に基づいて第1低電位信号が出力される。この場合には、中間電位に設定された第2電位信号は電位が高められた第2参照信号として出力され、これと共に第1電位信号は参照信号の電位より低い電位を有する第2低電位信号として出力される。尚、第2参照信号とは、第2差動増幅回路215から第2電位信号に基づいて出力された信号である。
以上のように、本実施形態では特に、第1差動増幅回路15に加え、第2差動増幅回路215を更に備えている。即ち、複数の信号線Soi及びSeiの組の夫々に対応して且つ第1差動増幅回路15とは画像表示領域10aに対して反対側に、第2差動増幅回路215を更に備えている。第2差動増幅回路215は、第1差動増幅回路15と同様に、一方の信号線Soiを介して第2高電位信号又は第2低電位信号を、画素部70の良否を判定するテスト回路に出力する。
第2差動増幅回路215によって、第1差動増幅回路15とは画像表示領域10aに対して反対側からも第1電位信号及び第2電位信号を入力、言い換えれば検出することができ、第1差動増幅回路15だけによる場合よりも、第1及び第2電位信号を高速に検出することができる。例えば、画像表示領域10aにおける第1差動増幅回路15とは反対側の領域に設けられた、即ち第1差動増幅回路15から離れた領域に位置する画素部70からの第1及び第2電位信号を、第2差動増幅回路215によっても検出することができる。第1差動増幅回路15から離れた領域に位置する画素部70ほど第2差動増幅回路215に近いので、そのような画素部70からの第1及び第2電位信号は、第2差動増幅回路215によって、第1差動増幅回路15だけによる場合よりも高速に検出することができる。即ち、第1高電位信号又は第1低電位信号に加えて、第2高電位信号又は第2低電子信号に基づいてテスト回路によって高速に画素部70の良否を判定することができる。逆に、第2差動増幅回路215から離れた領域に位置する画素部70については、第1高電位信号又は第1低電位信号に基づいてテスト回路によって、第2差動増幅回路215だけによる場合よりも高速に画素部70の良否を判定することができる。従って、第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215によって、画像表示領域10aにおけるいずれの画素部70の良否をも高速に判定することができる。
以上説明したように、本実施形態の液晶装置によれば、外部からのプローブを接触される等の必要がなく、十分な測定精度を得られる検査をすることができる。更に、画像表示領域10aにおけるいずれの画素部70からの第1及び第2電位信号も正確且つ高速に検出可能であり、画素部70の良否を正確に且つ短時間で判定できる。これに伴い液晶装置の歩留まりを高めることができ、製造コストを低減することも可能である。
次に、図9を参照して、第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215が、信号線Soi及びSeiを介して第1又は第2高電位信号或いは第1又は第2低電位信号を出力する際の各種信号のタイミングを説明する。図9は、信号線Soi及びSeiを介して各種信号を出力するタイミングを示したタイミングチャートである。尚、図9では、信号線Soiに対応する画素部70を検査対象とし、信号線Seiに対応する画素部70を基準とする。即ち、図6を参照して上述したように画像表示領域10aにおいて、中間電位の信号が供給された画素部70の列とHIGH電位の信号が供給された画素部70の列が交互に配列された状態となる場合を例にとる。
図9において、タイミングt1までに画素部70には検査信号及び基準信号が供給されている。即ち、図6を参照して上述したように画像表示領域10aにおいて、中間電位の信号が供給された画素部70の列とHIGH電位の信号が供給された画素部70の列が交互に配列された状態となっている。プリチャージ回路25は、プリチャージ信号供給線44を介してタイミングt1にプリチャージ信号PCGをTFT11、12a及び12bのゲートに供給する。TFT11、12a及び12bはオン状態となり、電圧印加用配線24を介してプリチャージ電圧が信号線Soi及びSeiに印加される。これにより、信号線Soi及びSeiの電位が中間電位に設定される。その後、プリチャージ回路25は、タイミングt2にプリチャージ信号PCGの供給を終了する。
第1トランスミッションゲート6及び第2トランスミッションゲート206がオン状態に切り換えられた後、走査線G1は、タイミングt3においてスイッチング信号を画素部70に供給し、第1及び第2電位信号が夫々、信号線Soi及びSeiを介して第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給される。尚、走査線G1は、走査線G1に電気的に接続された画素部70の全てにスイッチング信号を供給し、走査線G1に電気的に接続された画素部70が備えるTFT71がオン状態に切り換えられる。第1及び第2電位信号は、走査線G1に電気的に接続された複数の画素部70の夫々からこれら画素部70に対応する第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給される。
ここで、画素部70に不具合が生じていない場合には、予め画素部70に供給された検査信号の電位と同様に、中間電位より高い電位、即ちHIGH電位を有する第1電位信号が信号線Soiを介して第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給される。このとき、第1電位信号は、中間電位よりわずかに高い電位を有している。第2電位信号を出力する信号線Seiの電位は、予め設定された中間電位であり、第1電位信号の電位より僅かに低い。このように、画素部70に不具合が生じていない場合には、画素部70に予め供給された検査信号の電位及び中間電位間の電位の高低関係が、第1電位信号の電位及び第2電位信号の電位の高低関係にそのまま維持されている。
タイミングt4に第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22からTFT13nに第2駆動信号SAnEが供給されると、第1差動増幅回路15は信号線Seiの電位を低下させる。これにより、第1電位信号が供給された接続点Soの電位より低い電位を有する接続点Seの電位は、第2電位信号を供給された時点より低い電位に下げられる。同様に、タイミングt4に第2差動増幅回路用第2駆動信号供給回路222からTFT213nに第2駆動信号SAnEが供給されると、第2差動増幅回路215は信号線Seiの電位を低下させる。これにより、第1電位信号が供給された接続点Soの電位より低い電位を有する接続点Seの電位は、第2電位信号を供給された時点より低い電位に下げられる。
タイミングt5において、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21からTFT13pに第1駆動信号SApEが供給されると、第1差動増幅回路15は第1電位信号が供給された接続点Soの電位を第2電位信号が供給された時点の電位より高める。同様に、タイミングt5において、第2差動増幅回路用第1駆動信号供給回路221からTFT213pに第1駆動信号SApEが供給されると、第2差動増幅回路215は第1電位信号が供給された接続点Soの電位を第2電位信号が供給された時点の電位より高める。
タイミングt4及びt5の夫々において、第1差動増幅回路15に供給された信号のうち低い電位を有する第2電位信号が供給された接続点Seの電位はより低く下げられ、高い電位を有する第1電位信号が供給された接続点Soの電位はより高く上げられる。これにより、接続点So及びSeの夫々の電位の高低関係が明確になる。第1差動増幅回路15は、接続点Soの電位を有する第1高電位信号を信号線Soiを介してテスト回路等の判定手段に出力する。これと同時に第1差動増幅回路15は、接続点Seの電位を有する参照信号を信号線Seiを介してテスト回路等の判定手段に出力する。同様に、第2差動増幅器215は、接続点Soの電位を有する第2高電位信号を信号線Soiを介してテスト回路等の判定手段に出力する。これと同時に第2差動増幅回路215は、接続点Seの電位を有する参照信号を信号線Seiを介してテスト回路等の判定手段に出力する。
テスト回路は、第1高電位信号及び第1参照信号を比較する。第1高電位信号は第1電位信号より電位が高められており、且つ第1参照信号は中間電位より電位が下げられているので、テスト回路は、第2電位信号及びこの第2電位信号よりわずかに高い電位を有する第1電位信号を比較する場合に比べて、第1高電位信号の電位が第1参照信号の電位より高いことを明確に判定できる。同様に、第2高電位信号の電位が第2参照信号の電位より高いことを明確に判定できる。ここで、検査信号の電位及び中間電位の高低関係と、第1高電位信号の電位及び第1参照信号の電位或いは第1高電位信号の電位及び第2参照信号の高低関係は一致しているため、テスト回路は被検査対象である画素部70に不具合が生じていないと判定する。
次に、走査線G2に電気的に接続された画素部の良否を判定するために、タイミングt6からt7間において、信号線Soi及びSeiにプリチャージ電圧が供給され、これら信号線が再び中間電位に設定される。
タイミングt8において、走査線G2がスイッチング信号を出力し、走査線G2に電気的に接続された画素部70にスイッチング信号が供給される。スイッチング信号が供給された画素部70は、走査線G1に電気的に接続された画素部70と同様に第1電位信号を信号線Soiを介して第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路に出力する。このとき、信号線Seiは第2電位信号を第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給する。これにより、走査線G1と同様にして信号線Soiに電気的に接続された画素部70のうち走査線G2に電気的に接続された画素部70に対応した第1高電位信号又は第1低電位信号、及び第1及び第2参照信号が差動増幅回路から各信号線を介してテスト回路に出力され、走査線G2に電気的に接続された画素部70の良否を判定できる。このようにして、順次走査線G3、G4、・・・、Gnの夫々に電気的に接続された画素部の良否を順次判定することが可能である。加えて、すでに述べたように、各第1差動増幅回路15から出力される第1高電位信号又は第1低電位信号、及び第1参照信号をサンプリング回路110を介して差動増幅回路15毎にテスト回路に出力できることから、画素部70毎に良否を判定することが可能であり、画像表示領域10aに配置された複数の画素部70の一つ一つについて不具合が生じていないことを確認できる。
次に、図9を参照して、画素部に不具合が生じている場合について説明する。
画素部70は、図6を参照して上述したように画像表示領域10aにおいて、中間電位の信号が供給された画素部70の列とHIGH電位の信号(即ち、検査信号)が供給された画素部70の列が交互に配列された状態になっている。走査線G1からスイッチング信号が画素部70に供給されたタイミングt3において、画素部70は中間電位より僅かに低い電位を有する第1電位信号を第1差動増幅回路15に供給する。尚、中間電位より低い電位を有する第1電位信号が供給された接続点Soの電位を図中点線で示したL0とする。ここで、第1電位信号が中間電位より低い電位を有しているのは、例えば電流リークが生じているTFT、或いは電流リークが生じている蓄積容量73を画素部70が含んでいる場合に相当する。同様に、画素部70は中間電位より僅かに低い電位を有する第1電位信号を第2差動増幅回路215にも供給する。ここで特に、画素部70から第1電位信号が第1差動増幅回路15及び第2差動増幅回路215に供給されるまでの時間は、その画素部70が画像表示領域10aにおけるいずれの領域に位置するかによって相異する。即ち、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、その画素部70と第2差動増幅回路215との距離が、その画素部70と第1差動増幅回路15との距離よりも短い場合には、第1差動増幅回路15に供給されるよりも短時間で第1電位信号が第2差動増幅回路215に供給されることとなる。また、逆に、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、その画素部70と第1差動増幅回路15との距離が、その画素部70と第2差動増幅回路215との距離よりも短い場合には、第2差動増幅回路215に供給されるよりも短時間で第1電位信号が第1差動増幅回路15に供給されることとなる。よって、画像表示領域10aのいずれの領域に位置する画素部70についても、一つの差動増幅回路だけによる場合よりも短時間で、第1差動増幅回路15又は第2差動増幅回路215に第1電位信号を供給することができる。
タイミングt4において、第1差動増幅回路用第2駆動信号供給回路22からTFT13nに第2駆動信号SAnEが供給されると、第1差動増幅回路15は、中間電位より低い電位を有する第1電位信号が供給された接続点Soの電位を更に低い電位に低下させる(図中点線L1で示す)。より具体的には、第1差動増幅回路15の接続点Soに供給された第1電位信号の電位は、第1差動増幅回路15の接続点Seに供給された第2電位信号の電位より僅かに低いため、第1差動増幅回路15は第1電位信号及び第2電位信号の電位を比較し、信号線Soiの電位をより低い電位に下げる。第1差動増幅回路15は、接続点Soの電位と等しい電位を有する低電位信号を出力する。第2差動増幅回路215についても同様に、第2差動増幅回路用第2駆動信号供給回路222からTFT213nに第2駆動信号SAnEが供給されると、第2差動増幅回路215は、中間電位より低い電位を有する第1電位信号が供給された接続点Soの電位を更に低い電位に低下させる(図中点線L1で示す)。より具体的には、第2差動増幅回路15の接続点Soに供給された第1電位信号の電位は、第2差動増幅回路21
5の接続点Seに供給された第2電位信号の電位より僅かに低いため、第2差動増幅回路215は第1電位信号及び第2電位信号の電位を比較し、信号線Soiの電位をより低い電位に下げる。第2差動増幅回路215は、接続点Soの電位と等しい電位を有する低電位信号を出力する。
タイミングt5において、第1差動増幅回路用第1駆動信号供給回路21からTFT13pに第1駆動信号SApEが供給されると、差動増幅回路15は第2電位信号の電位を高める。接続点Seの電位は第1差動増幅回路15によって電位が下げられた接続点Soの電位より高い電位であるため、第1差動増幅回路15は、接続点Seの電位を中間電位より高い電位に高める。第1差動増幅回路15は、中間電位より電位が高められた接続点Seの電位と等しい電位を有する第1参照信号を出力する。第2差動増幅回路用第1駆動信号供給回路221からTFT213pに第1駆動信号SApEが供給されると、第2差動増幅回路215は第2電位信号の電位を高める。接続点Seの電位は第2差動増幅回路215によって電位が下げられた接続点Soの電位より高い電位であるため、第1差動増幅回路215は、接続点Seの電位を中間電位より高い電位に高める。第2差動増幅回路215は、中間電位より電位が高められた接続点Seの電位と等しい電位を有する第2参照信号を出力する。
この結果、テスト回路は、信号線Soi及び信号線Seiの夫々に供給された第1電位信号及び第2電位信号の高低関係が維持されたままの第1又は第2低電位信号及び第1又は第2参照信号を検出する。テスト回路は、第1電位信号より電位が下げられた第1又は第2低電位信号を検出することによって第1電位信号の電位が中間電位より低いことを明確に検出できる。尚、第1低電位信号及び中間電位の高低関係は中間電位の電位に対する検査信号の電位の高低関係とは逆であり、このような場合にはテスト回路は画素部70に不具合が生じていると判定する。
このように、本実施形態の液晶装置によれば、予め画素部70に供給された検査信号の電位及び中間電位の高低関係と、テスト回路で電位が比較される第1又は第2高電位信号或いは第1又は第2低電位信号の電位、及び第1又は第2参照信号の電位の高低関係が一致するか否かを判定することによって、画素部70に不具合が生じているか否かを判定できる。更に、画像表示領域10aにおけるいずれの領域に位置する画素部70からの第1及び第2電位信号も正確且つ高速に検出可能であり、画素部70の良否を正確に且つ短時間で判定できる。これに伴い液晶装置等の電気光学装置の歩留まりを高めることができ、製造コストを低減することも可能である。
(電子機器)
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
まず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図10は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図10に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
次に、液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図11は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図11において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とから構成されている。この液晶表示ユニット1206は、先に述べた液晶装置1005の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
さらに、液晶装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図12は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図12において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の液晶装置1005を備えるものである。この反射型の液晶装置1005にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。
尚、図10から図12を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、上述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
液晶装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H'の断面図である。 液晶装置の主要な回路構成を示したブロック図である。 画素部の電気的な構成を示す回路図である。 プルダウン回路の電気的な構成を示す回路図である。 検査時に予め信号が供給された画素部の状態を示す概念図である。 プルアップ回路の電気的な構成を示す回路図である。 第1差動増幅回路の電気的な構成を示す回路図である。 液晶装置の検査時における各種信号の出力するタイミングを示したタイミングチャートである。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話の構成を示す斜視図である。
符号の説明
9a…画素電極、4…第1検査回路、6…第1トランスミッションゲート、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、15…第1差動増幅回路、20…対向基板、25…プリチャージ回路、50…液晶層、70…画素部、73…蓄積容量、101…X−ドライバ回路、104…Y−ドライバ回路、110…サンプリング回路、204…第2検査回路、215…第2差動増幅回路、206…第2トランスミッションゲート、Gj…走査線、Soi、Sei…信号線

Claims (7)

  1. 基板上に、
    画素アレイ領域内で互いに交差するように配設された複数の走査線及び複数の信号線と、
    該複数の信号線と前記複数の走査線との交差に対応して設けられた複数の画素部と、
    該複数の信号線のうち2本の信号線を一組として構成される複数の信号線の組の夫々に対応して設けられており、前記2本の信号線のうち一方の信号線を介して第1電位信号が供給されると共に前記2本の信号線のうち他方の信号線を介して基準電位としての第2電位信号が供給され、(i)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より低い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より低い電位を有する第1低電位信号を、(ii)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より高い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より高い電位を有する第1高電位信号を出力する複数の第1増幅手段と、
    前記複数の信号線の組の夫々に対応して且つ前記第1増幅手段とは前記画素アレイ領域に対して反対側に設けられており、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号が供給されると共に前記他方の信号線を介して前記第2電位信号が供給され、(i)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より低い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より低い電位を有する第2低電位信号を、(ii)前記第1電位信号の電位が前記第2電位信号の電位より高い場合には、前記一方の信号線を介して前記第1電位信号の電位より高い電位を有する第2高電位信号を出力する複数の第2増幅手段と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1電位信号は、前記複数の画素部の全部又は一部に供給された信号であり、
    前記第2電位信号は、外部から供給される信号であること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記複数の第1及び前記複数の第2増幅手段の夫々は、前記複数の信号線の組毎に一つずつ電気的に接続された複数の差動増幅回路を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記複数の画素部の夫々は、蓄積容量を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記複数の信号線に夫々電気的に接続され、前記複数の画素部をプリチャージするプリチャージ回路を更に備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記基板の基板面における前記画素部からみて前記第1増幅手段に近い側の領域に設けられており、前記2本一組の信号線の途中に電気的に接続された第1トランスミッションゲートと、
    該記第1トランスミッションゲートのオンオフを切り換える第1切換手段と、
    前記基板の基板面における前記画素部からみて前記第2増幅手段に近い側の領域に設けられており、前記2本一組の信号線の途中に電気的に接続された第2トランスミッションゲートと、
    該記第2トランスミッションゲートのオンオフを切り換える第2切換手段とを更に備えており、
    前記第1電位信号及び前記第2電位信号は、前記第1トランスミッションゲートが前記第1切換手段によってオン状態に切り換えられた状態で前記2本一組の信号線を介して前記第1増幅手段に供給されると共に前記第2トランスミッションゲートが前記第2切換手段によってオン状態に切り換えられた状態で前記2本一組の信号線を介して前記第2増幅手段に供給されること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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