JP2006342329A - 難接着基材用ホットメルト接着剤 - Google Patents

難接着基材用ホットメルト接着剤 Download PDF

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哲也 島田
Takanori Kawakami
貴教 川上
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Abstract

【課題】 低温(−20℃)から高温(80℃)までの広範囲でも、ポリオレフィン系の樹脂成形品などの難接着基材に対して良好な接着力を発揮するホットメルト接着剤を提供する。
【解決手段】 JIS K7210法による230℃でのメルトフローレート(MFR)が0.1〜1,000g/10分であり、プロピレンを必須単量体とするオレフィン(共)重合体(A)および粘着付与樹脂(B)からなる難接着基材用ホットメルト接着剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明はホットメルト接着剤に関する。さらに詳しくは、特にポリオレフィン等の難接着樹脂成型品の接着に適したホットメルト接着剤に関する。
従来、ポリオレフィン系の樹脂成形品などの難接着基材の接着に用いられるホットメルト接着剤としては、エチレン系共重合体、スチレン系ブロック共重合体およびオレフィン系(共)重合体からなる群から選ばれる1種以上のベースポリマーと粘着付与樹脂、結晶
性極性基含有化合物を含有するもの(例えば、特許文献1)やアモルファスポリα−オレフィン、粘着付与樹脂およびポリプロピレン系ワックスを必須成分とするもの(例えば、特許文献2)等が知られている。
特開平10−168417号公報 特開2004−284575号公報
しかしながら、上記のものはポリオレフィン系の樹脂成形品などの難接着基材に対して用いた場合、低温(−20℃)における接着力が劣るため、低温(−20℃)から高温(80℃)まで良好な接着力を確保できないという問題があった。
本発明は、ポリオレフィン系の樹脂成形品など難接着基材に対し、低温から高温まで優れた接着力を有するホットメルト接着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、 230℃におけるメルトフローレートが0.1〜1,000g/10分でプロピレンを必須単量体とするオレフィン(共)重合体(A)、および粘着付与樹脂(B)からなる難接着基材用のホットメルト接着剤;並びに、該接着剤で接着されてなる接着体である。
本発明のホットメルト接着剤は、従来のものに比べ下記の効果を有する。
ポリオレフィン系の樹脂成形品などの難接着基材に対する接着力が極めて良好であり、低温(−20℃)から高温(80℃)まで良好な接着力を確保することができる。
さらに、耐熱クリープ性が従来のものに比べ優れ、かつ溶融粘度が低く加工性が良好である。
本発明におけるJIS K7210法による230℃でのメルトフローレート(以下、MFRと略称)が0.1〜1,000g/10分であり、プロピレンを必須単量体とするオレフィン(共)重合体(A)としては、プロピレンの重合体またはプロピレンおよび炭素数2〜30のオレフィン1種または2種以上の混合物の共重合によって得られるポリオレフィン[重合法]、並びに高分子量のポリオレフィン(ポリプロピレンまたはプロピレンおよび炭素数2〜30のオレフィン1種または2種以上の混合物の共重合によって得られるポリオレフィン)の熱減成によって得られる低分子量ポリオレフィン[熱減成法]が使用できる。
プロピレンと共重合する炭素数2〜30のオレフィンとしては、エチレン、炭素数4〜30(好ましくは4〜12、さらに好ましくは4〜10)のα−オレフィン、および炭素数4〜30(好ましくは4〜18、さらに好ましくは4〜8)のジエンなどが挙げられる。
α−オレフィンとしては、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセンなどが挙げられ、ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエンおよび1,11−ドデカジエンなどが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、炭素数2〜12のオレフィン(エチレン、炭素数4〜12のα−オレフィン、ブタジエンおよびイソプレンなど)、さらに好ましいのは炭素数2〜10のオレフィン(エチレン、炭素数4〜10のα−オレフィンおよびブタジエンなど)、とくに好ましいのはエチレン、ブテンである。
(A)のJIS K7210法による230℃でのMFRは、通常0.01〜1,000であり、好ましくは0.1〜900である。MFRが0.01を下回ると塗工性が低下し、1,000を越えると耐熱性が低下する。
(A)のポリスチレンを標準としたゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による数平均分子量(Mn)は、好ましくは40,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは45,000〜500,000であり、特に好ましくは50,000〜300,000である。この範囲にすることにより接着性と耐熱性が良好となる。
本発明の(A)として好ましいものは、数平均分子量が40,000〜1,000,000であって、プロピレンの重合法によるポリプロピレン、またはプロピレンおよび炭素数2〜30のオレフィン1種または2種以上の混合物の共重合法によって得られるポリオレフィン(A2)である。
(A)の密度(JIS K7112)は好ましくは0.85〜0.92でありさらに好ましくは0.86〜0.91であり、特に好ましくは0.86〜0.90である。この範囲にすることにより接着性と耐熱性が良好となる。
(A)の市販品としては特に限定はされないが、(A)として日本ポリプロ社製のウインテックシリーズ(例えばウインテックWFX4T)、住友化学工業社製タフセレンシリーズ(例えばタフセレンX1107)等が使用できる。
本発明のホットメルト接着剤組成物を構成する粘着付与樹脂(B)としては、ロジン/ロジン誘導体樹脂(例えば、重合ロジン、ロジンエステルなど)、テルペン系樹脂[例えばαピネン、βピネン、リモネンなどの(共)重合体]、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂[例えば、C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシクロペンタジエンなどの(共)重合体]、フェノール系樹脂(例えば、フェノールキシレンホルムアルデヒド樹脂など)およびこれらの樹脂の水素化体から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる。これらのうち好ましいものは、熱安定性、臭気および色相の観点からテルペン系樹脂の水素化体および石油樹脂の水素化体であり、さらに好ましいものはC9留分およびC5/C9留分の(共)重合石油樹脂の水素化体である。
粘着付与樹脂(B)のGPCによるMnは好ましくは200〜3,000、さらに好ましくは300〜1、000である。
また、環球式による軟化点(JIS K6863)は好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは60〜140℃である。
(B)の市販品としては特に限定はされないが、荒川化学社製の「アルコンシリーズ」(例えばアルコンP−125)、イーストマンケミカルジャパン社製「リガライトシリーズ」(例えばリガライトR1125)、ヤスハラケミカル社製「クリアロンシリーズ」(例えばクリアロンP−125)等が使用できる。
本発明のホットメルト接着剤中の(A)および(B)の合計重量に対する(A)の含量は、通常3〜40%、好ましくは5〜35重量%であり、さらに好ましくは10〜30重量%、特に好ましくは15〜25重量%であり、(A)の含量を3〜40重量%にすることにより、耐熱性、接着性が最適となる。
(B)の含量は、通常25〜65重量%、好ましくは30〜60重量%であり、さらに好ましくは35〜55重量%、特に好ましくは40〜50重量%であり、(B)の含量を25〜65重量%にすることにより接着性が最適となる。
また、本発明のホットメルト接着剤の凝集力、接着性および加工性のバランスを向上させる目的で、スチレン単位の含有量が10〜20重量%であるスチレン−ジエン共重合体の水素化体(C)を含有することができる。
この水素化体(C)の含量は、ホットメルト接着剤中の(A)および(B)の合計重量に基づき、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは7〜55重量%、最も好ましくは10〜50重量%である。(C)の含量を5〜60重量%にすることにより接着剤の凝集力、接着性および加工性のバランスが向上する。
スチレン−ジエン共重合体の水素化体(C)における必須構成単量体であるジエンとしては、炭素数4〜18のジエン、例えばブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン、シクロペンタジエンおよびシクロヘキサジエン等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは凝集力の観点から炭素数4〜8のもの、さらに好ましいのはブタジエン、イソプレンおよびシクロペンタジエンであり、特に好ましいのはブタジエンおよびイソプレンである。
(C)中のスチレン単位の含有量は好ましくは10〜20重量%、さらに好ましくは11〜18重量%、特に好ましくは12〜16重量%である。スチレン単位の含有量が10重量%以上であると得られるホットメルト接着剤の凝集力が向上し、20重量%以下であるとオレフィンとの接着性が向上する。
スチレン−ジエン共重合体の水素化体(C)は、スチレン−ジエン共重合体を水素化したものであるが、全部水素化されている必要はなく、一部だけ水素化されているものでもよい。
(C)として好ましいのは、スチレンとブタジエンのブロック共重合体、スチレンとイソプレンのブロック共重合体、およびスチレンと(イソプレン−ブタジエン)のブロック共重合体のジエンブロックの一部または全部が水素化されたものである。これらのうち好ましいものはスチレンとイソプレンのブロック共重合体のジエンブロックの一部または全部が水素化されたものである。
ジエンブロック部の水素化率は好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上である。水素化率を上記範囲とすることによりオレフィン接着性が良好となる。
ブロック共重合体の形態としては、ジブロックまたはトリブロック、マルチブロック等が挙げられる。これらのうち、好ましいのは凝集力の観点からトリブロックである。
また、(C)としては線状ポリマーおよび放射状ポリマーがあるが、特に限定されるものではない。
(C)のASTM D1238−G法(200℃、5,000g)によるメルトインデックス(MI)は、通常0.1〜300、好ましくは0.3〜100、特に好ましくは0.5〜50である。(C)のメルトインデックスを上記範囲内とすることで凝集力と接着加工性(溶融粘度)のバランスのより良好なホットメルト接着剤が得られる。
(C)のMnは、好ましくは10,000〜500,000、さらに好ましくは20,000〜300,000、特に好ましくは30,000〜200,000である。Mnを上記範囲とすることにより、凝集力および加工性などの性能により優れたホットメルト接着剤を得ることができる。
(C)の市販品としてはクラレ社製の「セプトンシリーズ」(例えばセプトン2002)、クレイトンポリマー社製の「クレイトンシリーズ」(例えばクレイトンG1657)、旭化成ケミカルズ社製「タフテックシリーズ」(例えばタフテックH1062)等が使用できる。
また、本発明のホットメルト接着剤の耐熱性を向上させる目的で、芳香環含有モノマーを必須構成単量体とする(共)重合体(D)を含有することができる。
(共)重合体(D)の含量は、ホットメルト接着剤中の(A)および(B)の合計重量に基づき、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは2〜15重量%、特に好ましくは3〜10重量%である。(D)の含量を1〜20重量%にすることにより耐熱性が向上する。
(共)重合体(D)を構成する必須構成単量体である芳香環含有モノマー(d1)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンおよびスチレン誘導体[例えばアルキル基の炭素数1〜4またはそれ以上のアルキルスチレン(ビニルトルエン、エチルスチレン、t−ブチルスチレン等)、ハロゲン化スチレン(例えばクロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン等)、アミノ基含有スチレン(例えばN,N−ジエチルアミノスチレン等)、ニトリル基含有スチレン(例えばシアノスチレン等)、および多官能芳香族ビニルモノマー(ジビニルベンゼン等)等]が挙げられる。これらのうち好ましいものは耐熱性の観点からスチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンであり、より好ましいものはスチレンおよびα−メチルスチレンである。
(d1)と共重合する他のモノマーとして好ましいものは、ニトリル基含有ビニルモノマー((メタ)アクリロニトリル等)、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシ(重合度2〜10)アルキレン(炭素数2〜4)モノ(メタ)アクリレート等]、脂肪族不飽和炭化水素(1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエンおよび3−ブチル−1,3−オクタジエン等)、(無水)不飽和カルボン酸およびそのアルキル(炭素数1〜12)エステル[(メタ)アクリル酸、(イソ)クロトン酸、ケイ皮酸、(無水)マレイン酸、フマール酸、(無水)イタコン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノブチルエステルおよびフマール酸モノオレイルエステル]、アルキル基の炭素数が1〜24のアルキル若しくはシクロアルキル若しくはアミノアルキルの(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロヘキシル(メタ)アクリレート等]、不飽和ジカルボン酸ジアルキル(炭素数1〜20)エステル(ジエチルマレートおよびジブチルフマレート等)であり、より好ましいものは(メタ)アクリロニトリル、ブタジエン、(メタ)アクリル酸およびアルキル(メタ)アクリレート(炭素数が12〜18)である。
(D)の構成単量体のうち、(d1)の重量割合は、(D)の全重量を基準にして通常50重量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。
(D)の具体例としては、Mnが300〜30,000のスチレン系樹脂[例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の(共)重合体]等)から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる。これらのうち好ましいものはスチレン、α−メチルスチレンの(共)重合体である。
市販品としては三洋化成工業社製「レジットS−94」(スチレン重合体、Mn=4,000)、イーストマンケミカルジャパン社製「エンデックス155」(α−メチルスチレン共重合体、Mn=6,000)等が使用できる。
また、本発明のホットメルト接着剤の塗工性を向上させる目的で、Mnが1,000〜30,000であり熱減成法で得られるオレフィン(共)重合体(E)を含有させることができる。
本発明のホットメルト接着剤中の(E)の含量は、ホットメルト接着剤中の(A)および(B)の合計重量に基づき、ホットメルト接着剤に基づき好ましくは3〜45重量%、さらに好ましくは5〜40重量%である。(E)の含量を3〜45%にすることにより、塗工性が最適となる。
(E)の密度(JIS K7112)は好ましくは0.86〜0.92であり、さらに好ましくは0.87〜0.91であり、特に好ましくは0.88〜0.90である。この範囲にすることにより凝集力と接着力が良好となる。
(E)のMnは好ましくは1,000〜30,000であり、さらに好ましくは1,500〜25,000であり、特に好ましくは2,000〜20,000である。この範囲にすることにより凝集力と塗工性が良好となる。
(E)の市販品としては三洋化成工業社製ビスコールシリーズ(例えばビスコール660P)等が使用できる。
また、本発明のホットメルト接着剤は、必要に応じて可塑剤(F)およびその他の添加(G)を含有することができる。
可塑剤(F)としては、パラフィン系、ナフテン系もしくは芳香族系のプロセスオイル;液状ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレンなどの液状樹脂(Mn=300〜6000);これらの液状樹脂の水素化体;低分子量ポリイソブチレン;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは、熱安定性に優れた組成物が得られる観点からパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルおよびこれらの併用である。本発明のホットメルト接着剤における可塑剤の含有比率は、ホットメルト接着剤の総重量に基づき、通常30重量%以下、好ましくは0.1〜30重量%であり、より好ましくは1〜20重量%である。
本発明のホットメルト接着剤に含有することができるその他の添加剤(G)としては、酸化防止剤{ヒンダードフェノール系化合物〔例えばペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど〕、リン系化合物〔例えばトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトなど〕、イオウ系化合物〔例えばペンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネートなど〕など};紫外線吸収剤{ベンゾトリアゾール系化合物〔例えば2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールなど〕など};光安定剤{ヒンダードアミン系化合物〔例えば(ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなど〕など};吸着剤(アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブなど);有機もしくは無機充填剤;顔料;染料;香料などを含有させることができる。
これらの添加物の配合量はホットメルト接着剤の重量に対して酸化防止剤、紫外線吸収剤および光安定剤は通常5重量%以下、好ましくは3重量%以下であり、吸着剤および充填剤は通常40重量%以下、好ましくは15重量%以下であり、顔料、染料および香料は通常2%以下、好ましくは1%以下である。
本発明のホットメルト接着剤の製造方法としては特に限定されないが、例えば、(i)各成分(A)と(B)、並びに、必要により(C)、(D)、(E)、(F)、(G)を加熱溶融混合する方法;(ii)上記各成分を有機溶剤(トルエン、キシレンなど)を加えて加熱溶解させ、均一混合した後に溶剤を留去する方法などを用いることができる。好ましいのは(i)の方法である。
また、混合装置としては加熱溶融混練機を用いることができる。加熱溶融混練機としては、その様式形状などは特に限定されるものではないが、例えば圧縮性の高い形状のスクリューまたはリボン状撹拌機を有する混合機、ニーダー、一軸または多軸押出機、ミキサーなどを使用することができる。
混合温度は通常80〜200℃であり、樹脂劣化を防ぐため窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
このようにして得られる本発明のホットメルト接着剤の180℃の溶融粘度(JIS K7117)は、好ましくは1〜100Pa・sであり、さらに好ましくは2〜80Pa・s、特に好ましくは3〜60Pa・s、最も好ましくは5〜50Pa・sである。溶融粘度が1〜100Pa・sであると加工性がさらに良好となる。
本発明のホットメルト接着剤の180℃で48時間加熱後の180℃における粘度変化率は、好ましくは±30%以下であり、さらに好ましくは±20%以下、特に好ましくは±15%以下、最も好ましくは±10%以下である。粘度変化率が±30以下であると塗工安定性がさらに向上する。
<粘度変化率評価法>
試験管にホットメルト接着剤10gを入れ、180℃空気雰囲気下で48時間放置したあと、180℃における溶融粘度を測定し、初期値に対する粘度変化率を比較する。
180℃で48時間加熱後の粘度変化率(%)=[(180℃48時間後180℃溶融粘度)−(初期180℃溶融粘度)]×100/(初期180℃溶融粘度)
本発明のホットメルト接着剤の環球式による軟化点(JIS K6863)は好ましくは110〜165℃であり、さらに好ましくは120〜155℃、特に好ましくは125〜150℃、最も好ましくは130〜145℃である。軟化点が110〜165℃であると耐熱性がさらに優れる。
本発明の接着体は、上記のホットメルト接着剤を用いて、難接着基材同士またはこれと他の被着体とを接着させることにより得られる。
難接着基材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンの他、PET、ナイロン等が挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤は、前記難接着基材の他、紙、金属、木、その他樹脂類(例えばABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリスチレン等)にも使用することができる。
本発明のホットメルト接着剤は、難接着樹脂成型品等への接着力に優れるため難接着樹脂成型品同士またはこれらと上記の他の被着体とを接着するためのホットメルト接着剤として好適であり、その接着例としては、ポリオレフィン樹脂成型品、ポリオレフィン系不織布、ポリオレフィン系フィルム同士またはこれらと他の被着体との接着などが挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤を被着体に適用する方法としては、例えばスパイラル塗工、ビード塗工、ロール塗工、コーティング塗工などの方法が例示できるが、これらに限定されるものではない。
また、被着体に適用するときの溶融温度は通常100〜200℃、好ましくは120〜180℃であり、塗工温度における溶融粘度は通常1〜100Pa・s、好ましくは2〜50Pa・sである。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」および表1中の数値は重量部を示す。
<実施例1〜5及び比較例1〜3>
表1に示す処方で配合した混合物を撹拌可能なステンレス製加圧反応容器に投入し、容器内を窒素置換した後、密閉化で160℃まで昇温し、4時間攪拌下で溶融混合を行うことにより、本発明のホットメルト接着剤及び比較のホットメルト接着剤を得た。
<記号の説明>
A−1:重合法ポリプロピレン系樹脂「タフセレンX1107」(Mn55、000、密度0.86)(住友化学工業(株)社製)
A−2:重合法ポリプロピレン系樹脂「ウインテックWFX4」(Mn55、000、密度0.90)(日本ポリプロ(株)社製)
B−1:水添テルペン樹脂「クリアロンP−125」(軟化点125℃)(ヤスハラケミカル(株)社製)
B−2:水添テルペン樹脂「クリアロンP−85」(軟化点85℃)(ヤスハラケミカル(株)社製)
C−1:水添スチレン−イソプレンブロック共重合体「セプトン2002」(スチレン含量30%)((株)クラレ社製)
D−1:スチレン系樹脂「レジット S−94」(軟化点95℃)(三洋化成工業(株)社製)
E−1:熱減成法ポリプロピレン系樹脂「ビスコール660P」(Mn3、000)(三洋化成工業(株)社製)
G−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1010」(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)社製)
G−2:リン系酸化防止剤「アデカスタブ2112」(旭電化工業(株)社製)
H−1:エチレン系共重合体「スミテートKC−10」(住友化学(株)社製)
H−2:プロピレン系共重合体「REXTAC RT−2535」(ハンツマン(株)社製)
<性能評価>
実施例1〜5及び比較例1〜3得られた接着剤の所定温度における剥離接着強度、耐熱クリープ性および加工性を以下のようにして評価した。
・被着体(寸法):ポリプロピレン板(幅25mm×長さ100mm×厚さ3mm
綿布(幅25mm×長さ100mm×厚さ1mm)
・サンプル作成方法:
剥離接着強度評価用:180℃で溶融したホットメルト接着剤を、ポリプロピレン板に3mmφのビード状(線状)で25mm幅で塗工し、綿布を貼り合わせた。
耐熱クリープ性評価用:180℃で溶融したホットメルト接着剤を、綿布に3mmφのビード状で25mm幅で塗工し、綿布を貼り合わせた。
<剥離接着強度評価方法>
サンプル作成1日後、恒温槽付きの島津製作所社製オートグラフを用いて測定した。サンプルを、各測定温度(−20℃、23℃、80℃)に15分間温調し、引張速度200mm/分で、180°剥離強度を測定し、ピーク強度を各温度における剥離接着強度とした。
<耐熱クリープ性評価方法>
サンプル作成1日後、テスター産業社製クリープテスターを用いて測定した。
サンプルを剥離方向に取り付け、垂直に200gの荷重を掛け、サンプルの温度を40℃から0.4℃/分で昇温し、サンプルが落下した温度を耐熱クリープ温度とした。
サンプル作成1日後、循風型恒温器中でサンプルを剥離方向に取り付け、垂直に200gの荷重を掛け、サンプル温度を所定の温度に保ち、24時間後にズレが無かった最高温度を耐熱クリープ温度とした。所定の温度は80℃から5℃ずつ上げて確認した。但し、80℃での試験においてズレを生じる、あるいは落下したものは80℃以下とした。
<加工性評価方法>
ホットメルト接着剤をサンツール社製ハンドガンK−1で、180℃で吐出したときの流れ性と糸引きから評価した。
○:流れ性良、糸引きほとんどなし
△:流れ性良、糸引きあり
×:流れ性不良
実施例1〜5および比較例1〜3で得られた各ホットメルト接着剤について、評価した結果を表2に示す。
表2の結果から明らかなように、本願発明のホットメルト接着剤は、比較例のものに比べて剥離接着強度、耐熱クリープ性および加工性のバランスが顕著に優れていることがわかる。
本発明のホットメルト接着剤はポリオレフィン系の樹脂成形品などの難接着基材に対して低温(−20℃)から高温(80℃)まで良好な接着力を確保することができ、また、耐熱性と加工性とのバランスに優れるため。とくにポリオレフィン系樹脂成形品用のホットメルト接着剤に好適である。

Claims (9)

  1. JIS K7210法による230℃でのメルトフローレートが0.1〜1,000g/10分でプロピレンを必須単量体とするオレフィン(共)重合体(A)、および粘着付与樹脂(B)からなる難接着基材用ホットメルト接着剤。
  2. 180℃の溶融粘度が1〜100Pa・sであり、180℃で48時間加熱後の180℃の溶融粘度変化率が±30%以下である請求項1記載のホットメルト接着剤。
  3. 環球式による軟化点(JIS K6863)が110〜165℃である請求項1または2記載のホットメルト接着剤。
  4. さらに、スチレン単位の含有量が10〜20重量%であるスチレン−ジエン共重合体の水素化体(C)を、(A)+(B)の合計重量に基づき10〜50重量%含んでなる請求項1〜3のいずれか記載のホットメルト接着剤。
  5. 該水素化体(C)が、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素化体、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素化体およびスチレン−ブタジエン−イソプレンブロック共重合体の水素化体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項4記載のホットメルト接着剤。
  6. 該オレフィン(共)重合体(A)が、重合法で得られる数平均分子量40,000〜1,000,000のオレフィン(共)重合体(A2)である請求項1〜5のいずれか記載のホットメルト接着剤。
  7. さらに、芳香環含有モノマーを必須構成単量体とする(共)重合体(D)を、(A)+(B)の合計重量に基づき1〜20重量%含有してなる請求項1〜6のいずれか記載のホットメルト接着剤。
  8. 難接着基材同士または難接着基材と他の被着体とが請求項1〜7のいずれか記載のホットメルト接着剤で接着されてなる接着体。
  9. 該難接着基材がポリオレフィン系樹脂である請求項8記載の接着体。
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