JP2006334934A - ローラの製造方法、およびローラ、現像ローラ、ならびに現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

ローラの製造方法、およびローラ、現像ローラ、ならびに現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の表面粗さを有し、厚みムラの少ないローコストなローラの製造方法、該製造方法によるローラおよび現像ローラ、該現像ローラを具備する現像装置、該現像装置を有するプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】軸芯体の外周上に、表面が粗面化され1mmを越える厚みを有する弾性層を備えたローラの製造方法において、(a)軸芯体の外周上に未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程と、(b)該未硬化の液状ゴム材料の層に熱処理を行い、半硬化したゴム材料の層とする工程と、(c)該半硬化したゴム材料の層に、粗面化された当接面を有する加熱部材を当接させることで該ゴム材料の粗面化と硬化を行い弾性層とする工程とを具備することを特徴とするローラの製造方法を用いる。
【選択図】図8

Description

本発明は、プリンター、複写機等の画像形成装置および電子写真プロセスカートリッジに用いられるローラ及びその製造方法に関する。特に、定着ローラ、加圧ローラおよび現像剤を担持する現像ローラ、該現像ローラを具備した現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置に関するものである。
従来の電子写真記録装置について、以下に説明する。この装置の本体内部には画像形成部が設置され、画像がクリーニング、帯電、潜像、現像、転写、定着のプロセスを経て形成される。画像形成部は像担持体である感光ドラムを備えており、クリーニング部、帯電部、潜像形成部、現像部および転写部を備えている。この画像形成部で形成された感光ドラム上の画像は転写部材により、記録材に転写され、搬送された後、定着部にて加熱、加圧され定着された記録画像として排出される。
電子写真方式を用いたプリンターにおいて、感光ドラムは帯電ローラにより均一に帯電され、レーザー等により静電潜像を形成する。次に、現像容器内の現像剤が現像剤塗布ローラおよび現像剤規制部材により適正電荷で均一に現像ローラ上に塗布され、感光ドラムと現像ローラとの接触部で現像剤の転写(現像)が行われる。その後、感光ドラム上の現像剤は、転写ローラにより記録紙に転写され、熱と圧力(加圧ローラと定着ローラ)により定着され、感光ドラム上に残留した現像剤はクリーニングブレードによって除かれ、一連のプロセスが完了する。
電子写真装置において、例えば現像ローラの場合、常時感光ドラム及び現像剤規制部材に圧接された状態にあり、現像を行なう際には現像ローラと感光ドラム、現像ローラと現像剤規制部材の間に現像剤が介在して圧接している。感光ドラムに転写されない現像剤は、現像剤塗布ローラによって剥ぎ取られ再度現像容器内に戻り、容器内で攪拌され再び現像剤塗布ローラによって現像ローラ上に搬送される。これらの工程を繰り返すうちに現像剤は大きなストレスを受けるという結果になる。そこで、現像剤へのストレスを軽減するという目的から現像ローラは低硬度の弾性体からなる材料で形成されている。また、現像ローラや帯電ローラの場合、常に他部材と接触した状態で回転しているので、接触状態を安定に保つ必要があるためにローラとして高い寸法精度が必要とされる。接触状態を安定に保つことができないと現像剤の供給量がばらついたり、感光ドラムに対する圧力分布がばらつくなどして画像に悪い影響を及ぼすことになる。一方、定着ローラや加圧ローラにおいても画像の高画質化や装置の高速化に伴ない高精度化が要求されている。寸法精度が悪いと、他部材にかけるストレスが大きくなり磨耗や劣化を早める原因となる。
また近年、電子写真のカラー化及び高画質化のニーズが高まり、電子写真用ローラの外形寸法や振れ(厚み精度)の高精度化、表面粗さの均一性が厳しく要求されている。例えば、接触式現像方式において、現像ローラは上述したように、感光ドラム表面に対し接触しているため、外形寸法や振れ(厚み精度)が正確でないと、感光ドラムとローラ間のニップ幅やニップ力に変動が生じ濃度ムラ等の画像欠陥が発生する。また、ローラ表面粗さが不均一であると、現像剤の搬送量にムラが生じ、これもまた濃度ムラ等の画像欠陥が発生する原因となる。
このような接触現像方式に用いられる現像ローラとしては、軸芯体の周囲に所定の表面粗さを有する弾性層を設けた構成のローラとなっている。さらに必要に応じて、弾性層の外周側に表面性を付与するために各種の樹脂溶液を塗布し、表面層を設けた構成のローラもある。
軸芯体の周囲に表面粗さを有する弾性層が形成されたローラの製造方法としては、内周面が凹凸粗面形状である円筒金型を用いて、下蓋および上蓋で軸芯体を円筒金型と同心に保持し、軸芯体と円筒金型内周面との間に弾性体材料を注入し、円筒金型を加熱し、弾性体材料を硬化させることで、軸芯体の周囲に所定の表面粗さを有する弾性層が形成されたローラの製造方法が開示されている(特許文献1)。しかしながら、この製造方法は金型成形であるため、軸芯体と弾性層との寸法精度が、芯金を円筒金型と同心に保持する工程で決定されてしまう。したがって、保持精度を高めるためには、円筒金型と下蓋および上蓋が高精度に勘合するように、それぞれを高精度で加工する必要がある。また、当然ながら円筒金型自体の寸法精度も要求される。すなわち、高い寸法精度とするためには、これら蓋および円筒金型を高精度に加工する必要性があり、結果コスト面で不利になる。さらに、金型成形においては、このような高精度な金型を多数必要とすることにより生産設備の高額化は避けられない。
一方、弾性層の外周側の表面層が所定の表面粗さを有するローラの製造方法も開示されている。表面層を予め加熱状態にある凹凸を有する金属製の部材に押し当てることで、表面層の表面に凹凸が付与される(特許文献2)。
特許第3539114号明細書 特開平08−074835号公報
本発明の目的は、所定の表面粗さを有し寸法精度の高いローコストなローラの製造方法、この製造方法により製造したローラおよび現像ローラ、現像ローラを具備する現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本願発明は以下の構成を有することを特徴とする。すなわち、本発明は軸芯体の外周上に、表面が粗面化され1mmを越える厚みを有する弾性層を備えたローラの製造方法において、
(a)軸芯体の外周上に未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程と、
(b)該未硬化の液状ゴム材料の層に熱処理を行い、半硬化したゴム材料の層とする工程と、
(c)該半硬化したゴム材料の層に、粗面化された当接面を有する加熱部材を当接させることで該ゴム材料の粗面化と硬化を行い弾性層とする工程と
を有することを特徴とするローラの製造方法に関する。
更に本発明は、前記(a)未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程が、
(1)前記軸芯体の外周側に該軸芯体と同心となるようにリング型の塗工ヘッドを配し、該軸芯体を塗工ヘッドに対して相対的に軸方向に移動させながら該塗工ヘッドから該軸芯体の外周上に液状ゴム材料を塗布する工程か又は、
(2)ブレードコート法を用いた工程
であることが好ましい。
更に本発明は、前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2がT1>T2の関係にあることが好ましい。
更に本発明は、前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が10.0〜50.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が7.0〜45.0°であることが好ましい。
更に本発明は、前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が17.0〜28.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が15.0〜25.0°であることが好ましい。
更に本発明は、前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が17.0〜23.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が16.0〜20.0°であることが好ましい。
更に本発明は、前記加熱部材の当接面は、最大深さを基準とした平均高さが1〜1000μmで、平均ピッチが1〜1000μmの凸部を有することが好ましい。
更に本発明は、前記加熱部材の当接面は、最大深さを基準とした平均高さが5〜50μmで、平均ピッチが50〜200μmの凸部を有することが好ましい。
更に本発明は、前記液状ゴム材料が、液状シリコーンゴム又は液状ウレタンゴムを含むことが好ましい。
更に本発明は、前記熱処理が、赤外線加熱であることが好ましい。
また、本発明は前記ローラの製造方法により製造されたことを特徴とするローラに関する。
更に本発明は、前記ローラが、現像ローラであることが好ましい。
更に本発明は、前記ローラは、前記弾性層の表面粗さRaが0.1〜10μm、厚みムラが50μm以下の現像ローラであることが好ましい。
また、本発明は、現像ローラが装着されてなり、該現像ローラの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像ローラを感光ドラムに接触させて感光ドラム表面に現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像装置において、
該現像ローラが、前記現像ローラであることを特徴とする現像装置に関する。
また、本発明は回転可能な感光ドラムに接触させて該感光ドラム表面に電荷を供給する帯電ローラと、該感光ドラム表面に画像情報を記録する露光手段と、該感光ドラム表面に接触して現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像ローラとを有する電子写真プロセスカートリッジにおいて、
該現像ローラが、前記現像ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートジッリに関する。
更に、本発明は前記ローラが、定着ローラ又は加圧ローラであることが好ましい。
また、本発明は回転可能な感光ドラムに接触させて該感光ドラム表面に電荷を供給する帯電ローラと、該感光ドラム表面に画像情報を記録する露光手段と、該感光ドラム表面に接触して現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像ローラと、該現像剤を転写材に転写する転写ローラと、定着ローラと、該定着ローラと対向して該転写材を圧接して搬送するニップ部を形成する加圧ローラとを有する画像形成装置において、
該現像ローラが前記現像ローラであり、
該定着ローラ及び加圧ローラが、前記ローラであることを特徴とする画像形成装置に関する。
以上のように本発明によれば、(a)軸芯体の外周上に未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程と、(b)該未硬化の液状ゴム材料の層に熱処理を行い、半硬化したゴム材料の層とする工程と、(c)該半硬化したゴム材料の層に、粗面化された当接面を有する加熱部材を当接させることで該ゴム材料の粗面化と硬化を行い弾性層とする工程とを具備することで、所定の表面粗さを有し寸法精度を向上させたローコストなローラの製造方法を提供することが可能となった。また、この製造方法を用いて製造したローラを用いることにより、優れた特性を有する現像ローラ、定着ローラ、加圧ローラを提供することが可能となった。さらには、これらのローラを用いることにより、優れた特性を有する現像装置、電子写真画プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することが可能となった。
以下、本発明によるローラの製造方法、該製造方法により製造された現像ローラ、定着ローラ、加圧ローラなどのローラおよび該現像ローラ等を具備する現像装置、電子写真プロセスカートリッジ、画像形成装置について詳細に説明する。
本発明に係るローラの製造方法は、(a)軸芯体の外周上に円筒形状(ロール形状)の未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程と、(b)該未硬化の液状ゴム材料の層を熱処理し、半硬化したゴム材料の層とする工程と、(c)該半硬化したゴム材料の層に、凸部を有する当接面を備えた加熱部材を当接させることで、該半硬化したゴム材料の層の表面を粗面化すると共に、該半硬化物のゴム材料の層の硬化を完了させて弾性層を形成する工程とを具備することを特徴とする。
なお、本明細書において「未硬化の液状ゴム材料」とは何の処理も施しておらず硬化反応が起こっていない液状の材料を表す。「半硬化したゴム材料」とは、未硬化の液状ゴム材料に熱処理を行い液状ゴム材料が部分的に硬化反応を起こし、液状ゴム材料よりも粘度又は硬度が高くなった材料を表す(半流動状態又は未硬化の状態よりも粘度・硬度が高くなっているが完全な固体状態とはなっていない状態、の材料を表す)。また、「硬化」とは硬化反応がほぼ終了し、ゴム材料が固体状となり半硬化のゴム材料よりも更に硬度が高くなった状態を表す。
本発明で使用される軸芯体は、電極および支持部材として機能するものである。軸芯体は、例えばアルミニウム,銅合金,ステンレス鋼等の金属または合金、クロム,ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂等の材質で構成される。形状は、円柱形や中心部を空洞化した円筒形が好ましい。軸芯体の外径は適宜決めることができるが、通常4〜20mmの範囲にする。
軸芯体の外周上に液状ゴムからなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物(未硬化の液状ゴム材料の層)を形成する工程(a)において、円筒形状(ロール形状)の未硬化物を形成する方法としては、(1)リングコート法、(2)ブレードコート法が挙げられる。
図1にリングコート法に用いるリングコート機の概略断面図を示す。図1に示すリングコート機は、架台1の上に略垂直にコラム2が取り付けられ、さらに架台1とコラム2に精密ボールネジ3が略垂直に取り付けられている。14はリニアガイドであり精密ボールネジ3と平行に2本がコラム2に取り付けられている。LMガイド4はリニアガイド14と精密ボールネジ3とを連結し、サーボモータ5よりプーリ6を介して回転運動が伝達され昇降できるようになっている。コラム2には軸芯体102の外周側に液状ゴムの未硬化物を軸芯体の外周上に塗布するためのリング形状の塗工ヘッド8が取り付けられている。
さらにLMガイド4にはブラケット7が取り付けられ、ブラケット7には軸芯体102を保持し固定する軸芯体下保持軸9が略垂直に取り付けられている。また、逆側のローラの軸芯体102を保持する軸芯体上保持軸10の中心軸がブラケット7の上部に取り付けられ、軸芯体上保持軸10は軸芯体下保持軸9に対向して略同心になるように配置して軸芯体を保持している。さらにリング形状の塗工ヘッド8の中心軸は軸芯体下保持軸9と軸芯体上保持軸10の移動方向と平行となるようにそれぞれに支持されている。また、軸芯体下保持軸9および軸芯体上保持軸10が昇降移動時において塗工ヘッド8の内側に開口した環状スリットに成っている吐出口の中心軸と軸芯体下保持軸9および軸芯体上保持軸10の中心軸が略同心になるように調節してある。このような構成により塗工ヘッド8の環状スリットに成っている吐出口の中心軸を軸芯体の中心軸に略同心に合わせることができ、リング形状の塗工ヘッドの内周面と前記軸芯体102の外周面との間に均一な隙間が形成される。
また、液状ゴムの供給口11は、液状ゴム搬送用の配管12を介して材料供給弁13に接続されている。材料供給弁13は、その手前に混合ミキサー、材料供給ポンプ、材料定量吐出装置、材料タンク等を備え、定量(単位時間当たりの量が一定)の液状ゴムを吐出可能としている。液状ゴムは材料タンクから、材料定量吐出装置により一定量計量され、混合ミキサーで混合される。その後、材料供給ポンプにより混合された液状ゴムは、材料供給弁から配管12を経由して、供給口に送られる。
さらに、液状ゴムは、リング形状の塗工ヘッド内の液状ゴム流路を通り、リング形状の塗工ヘッドのノズルから吐出する。液状ゴムの肉厚を一定にさせるために、リング状塗工ヘッドノズルからの吐出量と材料供給ポンプからの供給量を一定にして、軸芯体保持軸を垂直方向(軸芯体の中心軸方向)に昇降移動させることで、軸芯体は塗工ヘッド8に対して相対的に軸方向に移動し、軸芯体の外周上に液状ゴムからなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層が形成される。この時、軸芯体とリング形状の塗工ヘッドノズルとのクリアランスは、液状ゴムが硬化により収縮するため、所望の弾性層の層厚以上のクリアランスにすることが好ましい。特には、層厚に対し1.1倍程度のクリアランスにすることが好ましい。
図2にブレードコート法に用いるブレードコート機の概略断面図を示す。図2に示すブレードコート機は、軸芯体保持部材(図示していない)と軸芯体回転部材(図示していない)と液状ゴム材料の供給部材15と層厚規制ブレード16とから構成される。液状ゴム材料の供給部材15から液状ゴム材料(弾性層材料)が吐出され、回転している軸芯体上に液状ゴム材料が供給される。層厚ブレードにより過剰な液状ゴム材料を掻き取ることで、軸芯体の外周上に液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層が形成される。軸芯体と材料供給部材とのクリアランスは、液状ゴム材料が硬化により収縮するため、所望の弾性層の層厚を越えるクリアランスにすることが好ましい。特には、層厚に対し1.1倍程度のクリアランスにすることが好ましい。
未硬化物の層を熱処理し半硬化物とする工程(b)において、軸芯体の外周上に液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層が形成された後、円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層に対し、熱処理が施され、軸芯体の外周上に形成された液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物を半硬化させる。
この際、液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物層の表面は粘着性を有しているため、熱処理する方法としては非接触の熱処理方法で行うことが好ましい。また、次工程で高い寸法精度を発現させるためには液状ゴム材料のうち軸芯体から近い位置にある部分がより硬度の低い半硬化状態でなければならないので表面のみを加熱する熱処理方法が好ましい。すなわち、非接触で表面のみを加熱できる熱処理方法が好適である。
その熱処理方法としては、赤外線加熱方法、熱風加熱方法、ニクロム熱加熱方法等が挙げられる。特に、装置が簡易で、液状ゴム材料の未硬化物の層を長手方向に均一に熱処理できる赤外線加熱が好ましい。この時、赤外線加熱装置を固定し、液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物層を設けた軸芯体を周方向に回転させることにより、周方向に均一に熱処理が行われる。液状ゴム材料表面の熱処理温度としては、使用する液状ゴム材料にもよるが、硬化反応が開始する100〜250℃が好ましい。
ここで、熱処理された軸芯体外周のゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層は、その表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2が、T1>T2の関係にあることが好ましい。このような硬度の構成にすることで、軸芯体外周の液状ゴムの半硬化物層表面を、凸部を有する加熱部材により所定の表面粗さに加工する際に、ゴム材料がある程度の流動性を有するため半硬化物層の厚みムラを効果的に矯正することができる。なお、このようにMD1硬度をT1>T2とするためには、ゴム材料の内部よりも表面のほうに熱が集中するよう、熱処理を行えば良い。例えば、赤外線加熱を行う場合には材料の特性(熱伝導率、比熱等)に応じて赤外線加熱装置と未硬化の液状ゴム材料の層との距離、出力等を調整すれば良い。また、熱風加熱を行う場合には熱風の温度や向きを調節すれば良い。
この時のMD1硬度は、前記半硬化物層表面のMD1硬度T1が10.0〜50.0°で、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2が7.0〜45.0°が好ましい。
また、半硬化物層表面のMD1硬度T1が17.0〜28.0°で、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2が15.0〜25.0°であることがより好ましい。
更には、半硬化物層表面のMD1硬度T1が17.0〜23.0°で、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2が16.0〜20.0°であることが好ましい。
MD1硬度T1が50.0°を越えると次工程(c)で半硬化物の層を、凸部を有する加熱部材に当接させたとき、半硬化物層の硬化が進行しすぎており効果的に粗面化されない場合がある。また、MD1硬度T1が10.0°未満であると液状ゴムの粘着性が強く、次工程(c)で半硬化物の層を、凸部を有する加熱部材に当接させたときに、加熱部材に半硬化物層の表面が付着してしまい加工が困難となる場合がある。
また、MD1硬度T2が7.0°未満であると、流動性が大きく、次工程(c)で半硬化物の層を、凸部を有する加熱部材に当接させたときに、従動回転しずらく、軸芯体と半硬化物層の中心軸が偏芯してしまい、弾性層を高い寸法精度の層とすることが困難になる場合がある。。一方、45.0°を越えると、半硬化物層の硬化が進行しすぎているため、次工程(c)で半硬化物層の厚みムラの矯正をしにくい場合がある。
次に、半硬化させたゴム材料の層を、凸部を有する加熱部材に当接させることで、半硬化物層の表面を粗面化し高い寸法精度にできると同時に、半硬化物層の硬化を完了させることで弾性層とすることができる(工程(c))。この際、あらかじめ工程(b)において液状ゴム材料の層を半硬化させており、ある程度の硬度を有している。このため、工程(b)から(c)の間に半硬化したゴム材料の層を設けた軸芯体の移動工程が必要であったり、この移動に時間がかかっても、半硬化物層が変形するなどといった問題が生じない。また、未硬化の液状ゴム材料をそのまま硬化、粗面化する場合と比べて、効果的に加熱部材の当接面の形状をゴム材料層に転写でき、弾性層表面の粗面化を図ることができる。
凸部の平均高さ、平均ピッチの測定方法を以下に説明する。まず、接触式表面粗さ計(サーフコーダーSE―3500、小坂研究所製)を用いて加熱部材の任意部分を基準長さ8mmで測定し、加熱部材表面の輪郭曲線を得る。「凸部」とはこの輪郭曲線において上に凸な部分を表す。また、凸部分が隣接する場合、それらの凸部分の間に下に凸な部分又は水平な部分があれば、これらの凸部分はそれぞれ独立した別の凸部を構成するものとする。「最大深さ」とはこの輪郭曲線のうち最も深い部分の深さを表す。また、「凸部の高さ」とは各凸部のうち最大深さから最も高い部分の高さを表し、「凸部の平均高さ」とは各凸部の高さの平均値を表す。「凸部のピッチ」とは隣接する凸部の最も高い部分の間の水平方向の距離を表し、「凸部の平均ピッチ」とはこの平均値を表す。
図3に凸部を有する加熱部材の表面形状の一例を示す。図3の加熱部材の当接面は同一形状・大きさの凸部を有する。この当接面においては上記基準に従い、最大深さを有する面は19、凸部は水平な面で互いに隔てられた部分20となる。また、「凸部の平均高さ」は図中の17、「凸部の平均ピッチ」は図中の18で表される。
また、図9は凸部を有する加熱部材の表面形状の他の一例を示したものである。この加熱部材では凸部は下に凸な部分51〜56でそれぞれ挟まれた61〜67となる。また、図9の表面のうち最も深さの深い部分は点55で表され、各凸部61〜67の点55から見た最も高い部分の高さはそれぞれ点A、C〜G及び線Bに該当し、点55から各点A、C〜G及び線Bまでの距離が各「凸部の高さ」となる。この凸部の高さを平均したものが「凸部の平均高さ」となる。また、隣接する点A、C〜G及び線B間の水平方向71の距離が「凸部のピッチ」となり、各「凸部のピッチ」の平均値が「凸部の平均ピッチ」となる。なお、凸部62では最も高い部分が点ではなく、線Bとなっている。この場合、ピッチは線Bの水平方向71の中心点57を基準として算定される。また、凸部63、64においては複数の凸となる部分があるように見えるが、この凸となる部分の間には下に凸な部分又は水平部分がないため、全体として一つの凸部分を構成する。
凸部を有する加熱部材の表面形状は、最大深さを基準とした凸部の平均高さが1〜1000μmで、凸部の平均ピッチが1〜1000μmの形状であることが好ましい。
特には、前記凸部を有する加熱部材の表面形状が、最大深さを基準とした凸部の平均高さが5〜50μmで、凸部の平均ピッチが50〜200μmの形状であることがより好ましい。
最大深さを基準とした凸部の高さが1μm未満であると、この加熱部材を用いて製造されたローラはトナー搬送に必要な粗さが得られず、1000μmを越えると、トナー搬送量が過多な粗さとなる。また、凸部の平均ピッチが1μm未満の独立した形状であると、この加熱部材を用いて製造されたローラはトナー径より小さいピッチとなるので、効果的にトナー搬送ができなくなる場合があり、凸部の平均ピッチが1000μmを越える独立した形状であると、ピッチ間が広すぎるためトナー搬送に必要な粗さが達成できない場合がある。
なお、加熱部材の当接面の凸部は熱伝導性の良い金属類に研磨やブラスト等の表面処理を行うことによって形成することができる。この際、凸部の平均高さや平均ピッチは、研磨(材質、粗さ、時間等)・ブラスト(材質、粒径、時間等)等の条件を設定することにより、所望の範囲に設定することができる。
凸部を有する加熱部材の加熱方法としては、加熱部材中にヒータを内蔵して予め液状ゴム材料の硬化の完了する温度にする方法であっても、加熱部材外部に設けた加熱手段による加熱であっても良い。外部加熱手段による加熱方法としては、加熱部材を予め液状ゴム材料の硬化の完了する温度に設定された雰囲気中に置いて雰囲気温度と同じ温度にする方法等が挙げられる。更には、上記2種類の加熱方法を同時に行うことも可能である。なお、硬化を完了させるために、加熱部材の温度は硬化が進行しやすい100〜250℃が好ましい。ここで、弾性層の硬化後の物性安定化、弾性層中の反応残渣および未反応低分子分を除去する等を目的として、工程(c)により硬化させて形成した弾性層に更に熱処理等を行う二次硬化を行わせても良い。なお、本明細書においては、工程(c)において、半硬化したゴム材料を硬化させることを「硬化」、この「硬化」後に工程(c)の工程とは異なる方法又は条件で弾性層を硬化させる工程を二次硬化とする。
凸部を有する加熱部材の形状は、半硬化物の表面を所定の粗さに粗面化できるものであればよい。また、加熱部材の形状は当接面を液状ゴム材料の層の表面に当接できるものであれば良く、例えば、円筒型や平板型が挙げられる。
図4に円筒型の加熱部材の概略概念図を示す。円筒型40はモータ41により回転可能で、円筒型に対し半硬化物の層を設けた軸芯体を中心軸方向が互いに平行となるように保持し、半硬化物層の表面を円筒体に接触(当接)させる。この時、軸芯体の両端に荷重42をかけて半硬化物の層を円筒型40に圧接させ位置決めする。このように半硬化物の層を圧接することで、半硬化物の層厚を一定とし高い寸法精度を達成することができる。次に、円筒型40をモータにより回転させ、半硬化物の層をこれに従動回転させることで、半硬化物層の表面を所定の表面粗さに祖面化できる。円筒型の回転数は、半硬化物の従動回転数に合わせて適宜決めればよい。芯軸体の両端に負荷する荷重は、半硬化物層の硬度などの状態に合わせて適宜調整すればよい。
図5に平板型の概略概念図を示す。平板型43の表面に対し、半硬化物の層を設けた軸芯体を、その中心軸が平行となるように保持し、半硬化物の層の表面を平板型に接触(当接)させる。この時、軸芯体の両端に荷重42をかけて平板型43に圧接させ位置決めをする。このように半硬化物の層を圧接することで、半硬化物の層厚を一定とし、高い寸法精度を達成することができる。次に、半硬化物の層を周方向に回転移動させるか、あるいは平板型を半硬化物の層が周方向に回転従動するように移動させることで、半硬化物層の表面を所定の表面粗さに祖面化できる。半硬化物層を設けた軸芯体あるいは平板型の移動速度は、適宜決めればよい。また、半硬化物層の周方向への回転移動又は平板型の移動は往復運動であっても良い。芯軸体の両端に負荷する荷重は、半硬化物の硬度などの状態に合わせて適宜調整すればよい。なお、加熱部材の材質は、熱導電率の高い金属類が好適である。また、加熱部材の表面は、半硬化物との離形性を上げるため必要に応じて、樹脂コーティングやメッキ等の表面処理されていても良い。
本発明で液状ゴム材料として使用する液状ゴムは、室温で流動性を持つポリマーで、加熱により硬化が進行するものである。具体的には、液状ジエンゴム(ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム等)、液状シリコーンゴム、液状ウレタンゴム等が挙げられる。このようなゴムは、単独で用いてよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。中でも、弾性層には、適度に低硬度であり十分な変形回復力を持たせることが重要であるため、液状ゴム材料としては液状シリコーンゴム、液状ウレタンゴムを用いることが好ましい。特に加工性が良好で寸法精度の安定性が高く、硬化反応時に反応副生成物が発生しないなどの生産性に優れる理由から、付加反応架橋型液状シリコーンゴムを用いることが、より好ましい。
液状シリコーンゴムは、例えばオルガノポリシロキサン(A液)およびオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B液)を含み、さらに触媒や他の添加物を適宜含む組成物である。オルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は特に限定されないが平均分子量1万以上100万以下が好ましく、平均分子量5万以上70万以下がより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンのアルケニル基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位であり、その種類は特に限定されないが、活性水素との反応が高い等の理由から、ビニル基、アリル基の少なくとも一方であることが好ましく、ビニル基がより好ましい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤の働きをするもので、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせるために、3個以上のポリマーが好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの平均分子量は特に制限がなく、好ましい平均分子量は1000から10000程度である。硬化反応を適切に行わせるためには、比較的低分子量である平均分子量1000以上5000以下のポリマーが好ましい。
液状シリコーンゴムは、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの架橋触媒として、例えば、塩化白金酸六水和物を含むことができる。また、架橋触媒として、ヒドロシリル化反応において触媒作用を示す遷移金属化合物も使用できる。
弾性層には、所望の性能が得られる範囲内になるように、非導電性充填材、可塑剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。非導電性充填剤としては、例えば、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、アルミノケイ酸、炭酸カルシウムなどが挙げられる。可塑剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体などが挙げられる。これら液状シリコーンゴム中にカーボンブラック、グラファイト及び導電性金属酸化物等の電子伝導機構を有する導電剤及びアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン伝導機構を有する導電剤を適宣添加し所望の抵抗に調整するのが一般的である。
液状ウレタンゴムは、イソシアネート(硬化剤)及び高分子ポリオール(主剤)より得られる。イソシアネートの具体例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等を挙げることができる。これらのイソシアネートは、単独で用いてよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、カプロラクトンエステルポリオール、ポリカーボネートエステルポリオール、シリコーンポリオール等を挙げることができ、これらの重量平均分子量は通常500以上5000以下である。より具体的には、ポリエステルポリオールとして、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペート及びブチレンアジペートの共重合体等を使用することができ、ポリエーテルポリオールとして、ポリカプロラクトン、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等を使用することができる。これらのポリオールは、単独で用いてよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。また必要に応じて、液状ウレタンプレポリマーには、導電剤、鎖延長剤、架橋剤および触媒等を混合することもできる。
本発明では弾性層は1mmを越える厚みを有している。また、以上のようにして形成された弾性層の外周側に耐磨耗性やトナー帯電性、離形性の観点から、さらに表面層を設けることもできる。表面層を形成する材料としては、各種のポリアミド、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、オレフィン樹脂等が挙げられる。これらの材料は、単独で用いてよく、又は二種以上を混合して用いてもよい。これらの材料には必要に応じて各種添加剤が添加される。
これらの表面層を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、ボールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して、分散させる。得られた表層形成用の分散体は、スプレー塗工法、ディッピング法等により弾性層の表面に塗布される。表面層の厚みとしては、5〜50μmが好ましい。低分子量成分がしみ出してきて感光ドラムを汚染することを防止する観点から5μm以上が好ましく、ローラが硬くなり、融着が発生することを防止する観点から50μm以下が好ましい。より好ましくは10〜30μmである。
本発明のローラは上記に記載の製造方法により製造されることを特徴とする。この製造方法により製造されたローラは、ローコストで軸芯体外周面に液状ゴムからなる円筒形状(ロール形状)の硬化物の層である弾性層が所定の表面粗さを有し、寸法精度が良いものである。本発明のローラは現像ローラ、定着ローラ、加圧ローラとして使用することができる。さらに本発明の現像装置、電子写真プロセスカートリッジはこの現像ローラを、画像形成装置はこの現像ローラ、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一種のローラを具備したことを特徴とする。
本発明の現像ローラは、表面粗さRaが0.1〜10μm、厚みムラが50μm以下に成形されることが好ましい。表面粗さRaが0.1μm未満であると、トナー搬送量が小さく、表面粗さRaが10μmを越えるとトナー搬送量が過多となり、適当な画像濃度が形成されない。また、厚みムラが50μmを越えると、感光ドラムとローラ間のニップ幅やニップ力に変動が生じ濃度ムラ等の画像欠陥が発生する。なお、このような現像ローラを得るためには工程(c)において、上記表面粗さRaや厚みムラに対応するような表面形状を有する加熱部材を用いて、半硬化させたゴム材料の層を粗面化すれば良い。具体的には、加熱部材の当接面の表面粗さRaが0.2〜10.5μmであることが好ましい。
図6は、本発明の現像装置、本発明の電子写真プロセスカートリッジ、本発明の画像形成装置の概略構成図である。
本発明の現像装置の一例について、図6を用いて説明する。現像装置24は、一成分現像剤として非磁性トナー28を収容した現像容器34と、現像容器34内の長手方向に延在する開口部に位置し感光ドラム21と対向設置された現像剤担持体としての本発明の現像ローラ25とを備え、感光ドラム21上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。なお、現像ローラ25は感光ドラム21と当接幅をもって接触している。現像装置24においては、現像剤供給ローラ26が、現像容器34内で、現像ブレード27の現像ローラ25表面との当接部に対し現像ローラ25回転方向上流側に当接され、かつ、回転可能に支持されている。現像剤供給ローラ26の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や芯金上にレーヨン、ナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ25へのトナー28供給および未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施形態においては、軸芯体上にポリウレタンフォームを設けた直径14mmの供給ローラ26を備えている。
この供給ローラ26の現像ローラ25に対する当接幅としては、1〜8mmが有効であり、また、現像ローラ25に対してその当接部において相対速度をもたせることが好ましく、本実施形態においては、当接幅を2mmに設定し、駆動手段(図示していない)により所定タイミングで回転駆動させている。
本発明の電子写真プロセスカートリッジおよび画像形成装置の一例について、図6を用いて説明する。電子写真プロセスカートリッジ35は、潜像を担持する潜像担持体としての感光ドラムに対向して当接または圧接した状態で現像剤を担持する現像ローラを備えるものである。また、この現像ローラが感光ドラムに現像剤としてのトナーを付与することにより潜像を現像剤像として可視化する電子写真プロセスカートリッジである。電子写真プロセスカートリッジは潜像担持体としての感光ドラム21、帯電ローラ22、現像ローラ25、現像ブレード27、現像容器34、クリーニングブレード30、廃トナー容器31を備えており、現像ローラ25として本発明の現像ローラを用いたものである。
本発明の電子写真プロセスカートリッジは、感光ドラム21が矢印A方向に回転し、感光ドラム21を帯電処理するための帯電ローラ22によって一様に帯電され、感光ドラム21に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光23により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光ドラム21に対して近接配置され、本発明の画像形成装置に対し着脱可能な本発明の電子写真プロセスカートリッジに保持される現像装置24によって現像剤たるトナー28を付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
現像は露光部にトナー像を形成するいわゆる反転現像を行っている。可視化された感光ドラム21上のトナー像は、転写ローラ29によって記録媒体である紙33に転写される。トナー像を転写された紙33は、加圧ローラ32および転写ローラ36により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。一方、転写されずに感光ドラム21上に残存した転写残トナーはクリーニングブレード30により掻き取られ廃トナー容器31に収納され、クリーニングされた感光ドラム21は上述作用を繰り返し行う。
定着ローラ36あるいは加圧ローラ32は、互いに圧接し、回転自在に支持された構成になっている。両ローラの対向ニップ部で紙33の搬送を行うと同時に熱と圧力によってトナーを紙33に定着させる。定着ローラ36の内部には、図示しないヒータが内蔵されており、定着ローラ36の表面は所定の高温度に維持されている。定着ローラ36の弾性層としては層厚2〜3mm程度のものを用いるのがよい。弾性層は厚いほど変形しやすく大きなニップ幅を取ることができるが、弾性層の層厚が厚くなりすぎると熱源が軸芯体内部にある構成では、表面と軸芯体界面との温度差が大きくなり、ゴムの劣化が起こりやすくなるからである。加圧ローラ32は、図示しない駆動機構と連動されている定着ローラ36との間にニップを形成しつつ回転することにより、従動回転される。加圧ローラ32は定着ローラ36の回転軸方向にバネなどを用いた図示していない機構によって加圧されている。加圧ローラ32は、弾性層によってカラー画像における単色から4色重ねにわたるトナーの厚み変動(数〜数十μm)に追従できる。また、定着ローラ36に加圧ローラ32との間にニップ幅を確保できるようになっている。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。
(MD1硬度測定)
MD1硬度とは、マイクロゴム硬度計のタイプA(高分子計器社製)で測定される硬度である。本発明におけるMD1硬度の測定方法を図7に示す。表面のMD1硬度T1とは、半硬化物層の長手方向の各三箇所105(半硬化物層の長手方向における全長の一方の端面から50%位置(長手方向の中心位置)、および20%、80%の位置)における周方向の各三箇所(120°毎の位置)の計九箇所の平均値である。
また、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2とは、ゴム長(長手方向の長さ)が3mmになるように切り出した半硬化物層の軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置で、45°ピッチごとの計八箇所の平均値である。なお、半硬化物層の切り出しは、軸芯体を周方向に回転させつつ刃物を半硬化物層の表面に対して二箇所、厚み方向に挿入し、長手方向のゴム長が3mmになるように押し当てる方法で行った。
(表面粗さRa測定)
表面粗さRa(算術平均高さ)はJIS B0601(2001)に基づき、接触式表面粗さ計(サーフコーダーSE−3500、小坂研究所製)にて、カットオフを0.8mm、測定長さを2.5mm、測定速度を0.1mm/secとして測定を行った。硬化物の長手方向の各三箇所(半硬化物層の長手方向における全長の一方の端面から50%位置(長手方向の中心位置)、および20%、80%の位置)における周方向の各三箇所(120°毎の位置)の計九箇所の平均値である。
(弾性層の厚みムラ測定)
厚みムラは、軸芯体を回転軸としてローラを回転させ、回転軸と垂直に配置した非接触レーザー測長器(キーエンス製 LS−5000)で測定した弾性層の半径の最大値と最小値の差を値として求める。弾性層の軸方向に1cmピッチで前記半径の最大値と最小値の差を求め、その差の値の中で最大の値を弾性層の厚みムラの値とする。
(画像評価)
作成したローラを現像ローラとして、現像装置に組み込んだ。次に、像担持体である感光ドラムを一様に帯電させ、該感光ドラムへの選択的な露光によって潜像を形成し、該潜像を現像剤であるトナーで顕在化し、該トナー像を記録媒体に転写し、転写後の該感光ドラム上の残トナーをクリーニングする各手段を一体的にカートリッジ化した電子写真プロセスカートリッジ(公称寿命6000枚、A4サイズ、5%印字率、プリントカートリッジ黒・シアン・マゼンタ・イエロー、hp社製)にこの現像装置を組み込んだ。
次にこの電子写真プロセスカートリッジを電子写真方式の画像形成装置(Color LaserJet 3700、hp社製)に組み込んだ。そして、この画像形成装置を用いて、画像(ベタ画像、ハーフトーン画像、文字画像)を出力し、濃度ムラ(ローラピッチ)を評価した。
目視にて全画像において良好な評価を(A)、
ベタ、ハーフトーン画像にて濃度ムラが若干、確認されるが文字画像で良好な評価を(B)、
ベタ、ハーフトーン、文字画像にて濃度ムラが若干、確認される評価を(C)、
ベタ、ハーフトーン画像にて濃度ムラが確認され、文字画像で濃度ムラが若干、確認される評価を(D)、
全画像において濃度ムラが確認された評価を(E)とした。
(実施例1)
液状ゴムとして、付加反応架橋型液状シリコーンゴムA液/B液をそれぞれリングコート機付随の原料タンクにセットし、圧送ポンプを使用して、スタテックミキサーに送り出し、A液/B液を質量基準で1/1で混合した。シリコーンゴムの材料配合を以下に示す。シリコーンベースポリマー(分子量Mw=100000、東レダウコーニング社製)80質量%、カーボンブラック(電気化学工業製デンカブラック粉状)7質量%、シリカ(日本アエロジル製AEROSIL50)13質量%をプラネタリーミキサーで、30分間混合脱泡し、シリコーンゴムベース材料を得た。このベース材料100質量部に対して、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含有量3質量%)0.02質量部を加え、混合したものをA液とした。
また、シリコーンベース材料100質量部に対して、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(粘度10cps、SiH含有量1質量%、東レダウコーニング社製)1.5質量部を加え、混合したものをB液とした。リングコート機の軸芯体保持軸(図1の軸芯体上保持軸10および軸芯体下保持軸9)で外径φ6mmの鉄製軸芯体をクランプし、軸芯体102と内径φ12.6mmのリング形状の塗工ヘッド8のノズルとのクリアランスを3.3mmとした。
軸芯体保持部材を下から上に垂直に上昇(10mm/sec)させ軸芯体を移動させると同時に、シリコーンゴム混合液を840mm3/secで吐出し、軸芯体の外周に液状ゴム材料からなる円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層(弾性層材料の層)を形成した。次に、この未硬化物の層に赤外線加熱を施した(熱処理を行った)。赤外線加熱ランプ(ハイベック製HYL25)を熱処理温度(被加熱体の表面温度。以下熱処理温度とは、被加熱体の表面温度を指す)130℃(出力780W)とし、ランプと未硬化物の層表面との距離が60mmとなるように配置した。そして、未硬化物の層を設けた軸芯体を周方向に60rpmで回転させ、1.5分間加熱し半硬化物の層(弾性層材料の層)とした。この時の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。
次に、軸芯体両端に各々250グラム(合計500グラム)の荷重をかけ、中にヒーターが設置された凸部を有する円筒型(粗面化された当接面を有する加熱部材)に半硬化物の層を当接させた。この状態で円筒型を回転させることで、半硬化物層を従動回転させ、半硬化物層の表面を粗面化させると同時に硬化させた。半硬化物の従動回転数は60rpmとした。なお、円筒型は、表面温度が180℃で、表面形状は最大深さを基準とした凸部の高さが20μmで、凸部の平均ピッチが100μmの独立した形状である。その後、シリコーンゴム弾性層の硬化後の物性を安定させ、シリコーンゴム弾性層中の反応残渣および未反応低分子分を除去する等を目的として、電気炉で200℃、4時間の二次硬化を行った。
このようにして、軸芯体の外周上に層厚3.0mmの弾性層を有するローラを製造した。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ1として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例2)
軸芯体の外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度120℃(出力720W)、時間を1分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ2として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例3)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度140℃(出力840W)、時間を1分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ3として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例4)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度120℃(出力720W)、時間を2分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ4として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例5)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度140℃(出力840W)、時間を2分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ5として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例6)
軸芯体外周上に設けた液状ゴムの円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度120℃(出力720W)、時間を50秒とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ6として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例7)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度150℃(出力900W)、時間を1分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ7として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例8)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度150℃(出力900W)、時間を2分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ8として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例9)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度110℃(出力660W)、時間を1分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ9として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例10)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度160℃(出力960W)、時間を1分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ10として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例11)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度160℃(出力960W)、時間を2分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ11として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例12)
軸芯体の外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層の熱処理を高周波誘導加熱方式で行い、半硬化させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。この高周波誘導加熱装置(日本サーモニクス製)としては、内径φ30mmで長さ270mmのループ形状のコイルを使用した。このコイルの中心に、外周上に液状ゴム材料の未硬化物の層を設けた軸芯体をセットし、周波数30kHz、出力電圧80V、出力電流30Aの条件で加熱時間を5秒とした。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ12として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例13)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが5μmで、凸部の平均ピッチが50μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ13として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例14)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが50μmで、凸部の平均ピッチが50μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ14として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例15)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが5μmで、凸部の平均ピッチが200μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ15として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例16)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが50μmで、凸部の平均ピッチが200μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ16として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例17)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが1μmで、凸部の平均ピッチが1μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ17として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例18)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが1000μmで、凸部の平均ピッチが1μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ18として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例19)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが1μmで、凸部の平均ピッチが1000μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ19として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例20)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物の層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが1000μmで、凸部の平均ピッチが1000μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表1に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表1示す。作成したローラを現像ローラ20として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表1に示す。
(実施例21)
ブレードコート機により軸芯体の外周上に液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層(弾性層材料の層)を形成した以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。ブレードコート機の軸保持部材に軸芯体をクランプさせ、軸芯体回転部材により軸芯体を周方向に60rpmの回転数で回転させた。次に、材料供給部材からシリコーンゴム混合液(液状シリコーンゴムA液とB液の混合液)を回転している軸芯体に840mm3/secの流量で吐出した。ブレードはポリアセタール樹脂製で片側刃形状である。ブレードの刃先は、ブレードがゴム材料に接する位置での厚み方向に対して約45°の角度で位置しており、軸芯体とブレードの刃先とのクリアランスは3.3mmである。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ21として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例22)
液状ゴム材料として、一液ウレタンゴム材料をリングコート機付随の原料タンクにセットした。圧送ポンプを使用して、スタテックミキサーに送り出し、撹拌した。ウレタンゴム材料の配合組成を示す。一液ウレタン(日本ポリウレタン工業製ニッポラン4653)100質量部、カーボンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル製ケッチェンブラックEC)15質量部を十分に混合し、一液ウレタンゴム材料を得た。
軸芯体の外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度140℃(出力840W)、時間を10分とした以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。その後、電気炉で180℃、2時間の二次硬化を行った。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ22として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例23)
実施例14と同様に弾性層を有するローラを製造した。その後、この弾性層を有するローラに表面層を形成した。表面層の材料処方を示す。ポリウレタンポリオールプレポリマー100質量部(商品名:タケラックTE5060;三井武田ケミカル社製)、イソシアネート77質量部(商品名:コロネート2521;日本ポリウレタン株式会社製)、カーボンブラック24質量部(商品名:MA100;三菱化学社製)にメチルエチルケトン(以下、MEKと記載する。)を加えサンドミルで1時間分散した。分散後さらにMEKを加え固形分20質量%〜30質量%の範囲で(膜厚が20μmとなるように)調整したものを表面層の原料液とした。この原料液中に、上記の弾性層を有するローラを浸漬して、表面層を塗布した後、引上げて自然乾燥させた。次いで、140℃にて60分間加熱処理することで、表面層の原料の硬化を行い、表面層が形成された弾性層を有するローラを得た。このローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ23として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例24)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度110℃(出力660W)、時間を1分とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ24として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例25)
軸芯体外周上に設けた液状ゴムの円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度160℃(出力960W)、時間を15分とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ25として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例26)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度150℃(出力900W)、時間を10分とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ26として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例27)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度140℃(出力840W)、時間を15分とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ27として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例28)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、高周波誘導加熱装置の加熱時間を7秒とした以外は実施例12と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ28として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例29)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが0.01μmで、凸部の平均ピッチが200μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ29として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例30)
軸芯体外周上に設けた液状ゴムの円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物層を次のような凸部を有する加熱部材に当接させた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。表面形状は、最大深さを基準とした凸部の高さが1500μmで、凸部の平均ピッチが200μmの独立した形状である。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ30として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例31)
軸芯体外周上に設けたゴム材料の円筒形状(ロール形状)の半硬化物の層を加熱処理する際、該半硬化物層を凸部を有する加熱部材に当接させ、軸芯体両端に各々50グラム(合計100グラム)の荷重をかけた以外は実施例1と同様にして弾性層を有するローラを製造した。凸部を有する加熱部材に当接させる前の半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ31として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例32)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度110℃(出力660W)、時間を45秒とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ32として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例33)
軸芯体外周上に設けた液状ゴム材料の円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を加熱処理する際、赤外線ランプでの熱処理温度160℃(出力960W)、時間を30分とした以外は実施例22と同様にして弾性層を有するローラを製造した。加熱処理後の半硬化物層はある程度の流動性を有しており、完全な硬化が行われていなかった。半硬化物層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置のMD1硬度T2を表2に示す。また、製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ33として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
(実施例34)
液状ゴム材料として、付加反応架橋型シリコーンゴムA液/B液をそれぞれリングコート機付随の原料タンクにセットし、圧送ポンプを使用して、スタテックミキサーに送り出しA液/B液を質量基準で1/1で混合した。液状シリコーンゴムの材料配合を示す。A液としてシリコーンゴム(DY39−561A、東レダウコーニング社製)100質量部に対して、シリカ(日本アエロジル製AEROSIL300)1質量部を混合したものを、B液としてシリコーンゴム(DY39−561B、東レダウコーニング社製)を用い、軸芯体として、内径14mm、外径20mm、厚さ6mmのシリンダを用い、軸芯体と内径φ26.6mmのリング形状の塗工ヘッドのノズルとのクリアランスを3.3mmとした以外は実施例17と同様にして軸芯体の外周上に層厚3.0mmの弾性層を有するローラを製造した。また、表面に離型性を高めるため、PTFE20μmの層を設けた。このローラ(弾性層上に表面層を設けたもの)の表面粗さRaとローラの厚みムラを表2示す。作成したローラを定着ローラ1として、画像形成装置に組み込んだ。画像出力した結果、良好な画像を形成した。
(実施例35)
液状ゴムとして、付加反応架橋型シリコーンゴムA液/B液をそれぞれリングコート付随の原料タンクにセットし、圧送ポンプを使用して、スタテックミキサーに送り出しA液/B液を質量基準で1/1で混合した。シリコーンゴムの材料配合を示す。A液としてシリコーンゴム(DY39−561A、東レダウコーニング社製)100質量部に対して、シリカ(日本アエロジル製AEROSIL300)1質量部を混合したものを、B液としてシリコーンゴム(DY39−561B、東レダウコーニング社製)を用いた以外、実施例24と同様にして、弾性層を有するローラを製造した。このローラの表面上に離型性を高めるため、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルピニルエーテルの共重合体)50μmのフッ素樹脂を設けた。このローラ(弾性層上にフッ素樹脂層を設けたもの)の表面粗さRaとローラの厚みムラを表2示す。作成したローラを加圧ローラ1として、画像形成装置に組み込んだ。画像出力した結果、良好な画像を形成した。
(比較例1)
未加硫のシリコーンゴム(信越化学工業製KE541―U)80質量%に、カーボンブラック(電気化学工業製デンカブラック粉状)7質量%、シリカ(日本アエロジル製AEROSIL50)13質量%を加圧ニーダーで30分間混合した。この混合物100質量部に対し、加硫剤(信越化学工業製C−25A/B)2.5質量部(C―25Aが0.5質量部およびC―25Bが2.0質量部)を添加混合し、脱泡してシリコーンゴム材料とした。このシリコーンゴム材料をクロスヘッド押出機により、外径φ6mmの鉄製軸芯体の外周上に、直径12mm、内径6mmの円筒形状(ロール形状)の未硬化物の層を形成した。次いで、この未硬化物の層に赤外線加熱を施した。赤外線加熱ランプ(ハイベック製HYL25)を熱処理温度160℃(出力960W)で、ランプに対して距離60mmで未硬化物の層を、互いの中心軸が平行となるように保持した。未硬化物の層を周方向に60rpmで回転させて一時間加熱し硬化を完全に完了させた。
このようにして、軸芯体の外周上に弾性層を有するローラを製造した。製造されたローラの表面粗さRaとローラの厚みムラを表2に示す。作成したローラを現像ローラ34として、現像装置に組み込み、この現像装置を電子写真プロセスカートリッジに組み込んだ。画像出力した結果を表2に示す。
Figure 2006334934
Figure 2006334934
―:測定不可能(比較例1では未硬化物の層を塗布後、赤外線加熱によりそのまま硬化物としているため、MD1硬度T1、T2を測定できなかった。また、定着ローラ及び加圧ローラについては画像評価を行っていない。)
表1、2の結果より、本発明の製造方法を用いて製造したローラ(現像ローラ1〜33、定着ローラ1、加圧ローラ1)は厚みムラが最大でも63μmであり、画像濃度ムラも最も悪いもので「D」であった。これに対して、比較例1のローラでは厚みムラが300μmと非常に大きく、画像濃度ムラも「E」と実施例のものに比べて悪かった。
これらの結果より、本発明の製造方法によりローラを製造することにより、所定の表面粗さを有し寸法精度を向上させたローコストなローラが製造できることを確認できた。
リングコート機の概略を表す断面図である。 ブレードコート機の概略を表す断面図である。 凸部を有する加熱部材の表面形状を表す概念図である。 円筒型の凸部を有する加熱部材の概念図である。 平板型の凸部を有する加熱部材の概念図である。 本発明の画像形成装置の概略を表す構成図である。 本発明におけるMD1硬度の測定方法を表す図である。 本発明のローラを表す斜視図である。 本発明の加熱部材の凸部を説明する図である。
符号の説明
101 ローラ
102 軸芯体
103 液状ゴムの未硬化物
104 液状ゴムの半硬化物
105 半硬化物のMD1硬度T1の測定箇所
106 半硬化物のMD1硬度T2の測定箇所
1 架台
2 コラム
3 ボールネジ
4 LMガイド
5 サーボモータ
6 プーリ
7 ブラケット
8 リング塗工ヘッド
9 軸芯体下保持軸
10 軸芯体上保持軸
11 供給口
12 配管
13 材料供給弁
14 リニアガイド
15 材料供給部材
16 層厚規制ブレード
17 凸部高さ
18 凸部平均ピッチ
19 最大深さ
20 凸部
21 感光ドラム(A:回転方向)
22 帯電ローラ
23 レーザー光
24 現像装置
25 現像ローラ(B:回転方向)
26 現像剤供給ローラ
27 現像ブレード
28 現像剤(トナー)
29 転写ローラ
30 クリーニングブレード
31 廃トナー容器
32 加圧ローラ
33 紙
34 現像容器
35 プロセスカートリッジ
36 定着ローラ
40 円筒型
41 モータ
42 荷重
43 平板型

Claims (17)

  1. 軸芯体の外周上に、表面が粗面化され1mmを越える厚みを有する弾性層を備えたローラの製造方法において、
    (a)軸芯体の外周上に未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程と、
    (b)該未硬化の液状ゴム材料の層に熱処理を行い、半硬化したゴム材料の層とする工程と、
    (c)該半硬化したゴム材料の層に、粗面化された当接面を有する加熱部材を当接させることで該ゴム材料の粗面化と硬化を行い弾性層とする工程と
    を有することを特徴とするローラの製造方法。
  2. 前記(a)未硬化の液状ゴム材料の層を形成する工程が、
    (1)前記軸芯体の外周側に該軸芯体と同心となるようにリング型の塗工ヘッドを配し、該軸芯体を塗工ヘッドに対して相対的に軸方向に移動させながら該塗工ヘッドから該軸芯体の外周上に液状ゴム材料を塗布する工程か又は、
    (2)ブレードコート法を用いた工程
    であることを特徴とする請求項1に記載のローラの製造方法。
  3. 前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1と、軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2がT1>T2の関係にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のローラの製造方法。
  4. 前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が10.0〜50.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が7.0〜45.0°であることを特徴とする請求項3に記載のローラの製造方法。
  5. 前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が17.0〜28.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が15.0〜25.0°であることを特徴とする請求項3に記載のローラの製造方法。
  6. 前記半硬化したゴム材料の層表面のMD1硬度T1が17.0〜23.0°、前記軸芯体の外周面から厚み方向に向かって1mmの位置における該半硬化したゴム材料のMD1硬度T2が16.0〜20.0°であることを特徴とする請求項3に記載のローラの製造方法。
  7. 前記加熱部材の当接面は、最大深さを基準とした平均高さが1〜1000μmで、平均ピッチが1〜1000μmの凸部を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のローラの製造方法。
  8. 前記加熱部材の当接面は、最大深さを基準とした平均高さが5〜50μmで、平均ピッチが50〜200μmの凸部を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のローラの製造方法。
  9. 前記液状ゴム材料が、液状シリコーンゴム又は液状ウレタンゴムを含むことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のローラの製造方法。
  10. 前記熱処理が、赤外線加熱であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のローラの製造方法。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載のローラの製造方法により製造されたことを特徴とするローラ。
  12. 前記ローラが、現像ローラであることを特徴とする請求項11に記載のローラ。
  13. 前記ローラは、前記弾性層の表面粗さRaが0.1〜10μm、厚みムラが50μm以下の現像ローラであることを特徴とする請求項11に記載のローラ。
  14. 現像ローラが装着されてなり、該現像ローラの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像ローラを感光ドラムに接触させて感光ドラム表面に現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像装置において、
    該現像ローラが、請求項12又は13に記載の現像ローラであることを特徴とする現像装置。
  15. 回転可能な感光ドラムに接触させて該感光ドラム表面に電荷を供給する帯電ローラと、該感光ドラム表面に画像情報を記録する露光手段と、該感光ドラム表面に接触して現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像ローラとを有する電子写真プロセスカートリッジにおいて、
    該現像ローラが、請求項12又は13に記載の現像ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートジッリ。
  16. 前記ローラが、定着ローラ又は加圧ローラであることを特徴とする請求項11に記載のローラ。
  17. 回転可能な感光ドラムに接触させて該感光ドラム表面に電荷を供給する帯電ローラと、該感光ドラム表面に画像情報を記録する露光手段と、該感光ドラム表面に接触して現像剤を供給することにより感光ドラム表面に可視画像を形成する現像ローラと、該現像剤を転写材に転写する転写ローラと、定着ローラと、該定着ローラと対向して該転写材を圧接して搬送するニップ部を形成する加圧ローラとを有する画像形成装置において、
    該現像ローラが請求項13に記載の現像ローラであり、
    該定着ローラ及び加圧ローラが、請求項11に記載のローラであることを特徴とする画像形成装置。
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