JP2006317492A - 定着分離版、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 分離部材の表面に気泡層を存在させずにフッ素樹脂層を被覆し、トナー付着に起因する定着ローラ又は定着ベルトの損傷を回避できる定着分離板を提供する。
【解決手段】 未定着画像が転写された記録媒体をローラ相互間又はローラとベルトとの間に供給し、ニップ部で熱と圧力を加えて転写画像を記録媒体に定着させる定着装置のニップ部の出口側に配置され、転写画像が定着された記録媒体をローラ又はベルトから引き離す分離部材を有する定着分離板17において、分離部材30の表面及びニップ部に近接する先端部の裏面にフッ素樹脂層32を、例えばプライマ層33を介して被覆する。
【選択図】 図3
【解決手段】 未定着画像が転写された記録媒体をローラ相互間又はローラとベルトとの間に供給し、ニップ部で熱と圧力を加えて転写画像を記録媒体に定着させる定着装置のニップ部の出口側に配置され、転写画像が定着された記録媒体をローラ又はベルトから引き離す分離部材を有する定着分離板17において、分離部材30の表面及びニップ部に近接する先端部の裏面にフッ素樹脂層32を、例えばプライマ層33を介して被覆する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、画像形成装置に適用される定着装置、この定着装置に用いられる定着分離板およびこれらを有する画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置においては、記録用紙などのシート上に転写され、担持された未定着画像を加熱、定着することによって複写物や記録物を形成する定着装置を備えている。定着装置には、通常、画像が定着された記録紙を定着ローラ又は定着ベルトから引き離す定着分離板が設けられている。
定着分離板又は定着装置に関連する従来技術として、例えば特許文献1には、定着分離板に付着したトナー等の汚れに基づく出力画像の汚れを防止することを目的として開発された定着装置であって、定着ローラの、記録紙の搬送方向下流側に接触又は近接して配置され、記録紙を定着ローラから分離させる分離板金の表面に剥離可能なシート状部材を複数重ねた定着装置が開示されている。
また、特許文献2には、定着ローラと対向してニップ部を形成する加圧ベルトの寿命を向上させることを目的として開発された定着装置であって、前記定着ローラに当接してニップ部を形成する加圧ベルトの表面にバイアスローラを当接させ、バイアス電源から加圧ベルトの表面に印加するバイアス電荷を、記録紙の種類や形成されているトナー像の条件に応じて適宜調整するようにした定着装置が開示されている。
更に、特許文献3には、加熱ローラに張り付いたジャム紙の処理を容易にすることを目的として開発された定着装置であって、前記加熱ローラに張り付いた記録紙を分離する分離板を、記録紙の進入側に設け、この分離板の先端を定着ニップ部に近い位置で前記加熱ローラの外周に近接又は当接するように配置した定着装置が開示されている。
また、特許文献2には、定着ローラと対向してニップ部を形成する加圧ベルトの寿命を向上させることを目的として開発された定着装置であって、前記定着ローラに当接してニップ部を形成する加圧ベルトの表面にバイアスローラを当接させ、バイアス電源から加圧ベルトの表面に印加するバイアス電荷を、記録紙の種類や形成されているトナー像の条件に応じて適宜調整するようにした定着装置が開示されている。
更に、特許文献3には、加熱ローラに張り付いたジャム紙の処理を容易にすることを目的として開発された定着装置であって、前記加熱ローラに張り付いた記録紙を分離する分離板を、記録紙の進入側に設け、この分離板の先端を定着ニップ部に近い位置で前記加熱ローラの外周に近接又は当接するように配置した定着装置が開示されている。
ここで、従来技術における定着分離板について説明する。図8は、記録紙を定着装置から分離する定着分離板の説明図である。図8において、この定着分離板71は、表面に例えばフッ素樹脂層を設けたものであり、記録紙の定着ローラ又は定着ベルトからの分離性を向上させるため、定着分離板71を、ヒータ72内蔵加熱ローラ74と75との間のニップ部73に近接して配置させたものである。ニップ部73の出口と定着分離板(分離部材)71の先端部との距離は、例えば2mm〜4mm、定着分離板(分離部材)71の先端部と定着ローラとしての加熱ローラ74とのギャップ幅は、例えば0.1〜0.6mmである。
しかしながら、上記従来技術における定着分離板にはその裏面にトナーが付着し易く、その付着量が多くなると、定着ローラ74に接触し、定着ローラ74を傷つけてしまうという不具合が生じる。また、定着分離板71にフッ素樹脂層を設ける際、粘着材付きのフッ素樹脂シートを使用すると、一旦貼着部に接触又はくっついたシートは離れ難いために、被覆部に気泡が入り易く、また気泡が入ると、引き離された記録紙の搬送性が低下して使用不可能となる場合がある。フッ素樹脂シートを気泡が入らないように定着分離板に貼着することは困難であり、上記従来技術には、部品の歩留まりが悪く、コストが嵩むという問題がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みなされたものであって、その課題は、フッ素樹脂層と定着分離板の分離部材との接合面の気泡をなくし、トナー付着を防止して付着トナーに起因する定着ローラ及び定着ベルトの損傷を防止することができる定着分離板を提供することにある。また、本発明の別の課題は、記録媒体の分離性を良好にし、ジャムをなくし、定着分離板へのトナーの付着、及びトナー付着に起因する不具合を防止して高品質の画像を形成することができる定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の定着分離板は、未定着画像が転写された記録媒体をローラ相互間又はローラとベルトとの間に供給し、ニップ部で熱と圧力を加えて転写画像を前記記録媒体に定着させる定着装置の前記ニップ部の出口側に配置され、前記転写画像が定着された記録媒体を前記ローラ又はベルトから引き離す分離部材を有する定着分離板において、前記分離部材の表面及び前記ニップ部に近接する先端部の裏面にフッ素樹脂層が被覆されていることを特徴とする。
この場合において、前記分離部材とフッ素樹脂層との接合面にプライマ層を有し、このプライマ層は、前記フッ素樹脂層の被覆時における粘度が5,000センチストークスから50,000センチストークスのプライマ材料によって形成されたものとすることができる。
また、前記フッ素樹脂層は、前記プライマ材料を塗布したフッ素樹脂シートのプライマ材料面を前記分離部材表面に貼着させ、前記フッ素樹脂シート面をタイコ形状のゴムローラによって押し付けて被覆されたものとすることができる。この場合、前記タイコ形状のゴムローラのタイコ量は、0.04mm〜0.2mmであることが好ましい。
この場合において、前記分離部材とフッ素樹脂層との接合面にプライマ層を有し、このプライマ層は、前記フッ素樹脂層の被覆時における粘度が5,000センチストークスから50,000センチストークスのプライマ材料によって形成されたものとすることができる。
また、前記フッ素樹脂層は、前記プライマ材料を塗布したフッ素樹脂シートのプライマ材料面を前記分離部材表面に貼着させ、前記フッ素樹脂シート面をタイコ形状のゴムローラによって押し付けて被覆されたものとすることができる。この場合、前記タイコ形状のゴムローラのタイコ量は、0.04mm〜0.2mmであることが好ましい。
本発明の定着装置は、転写画像が定着された記録媒体をローラ又はベルトから分離させる分離部材を備えた定着分離板を有する定着装置において、前記定着分離板は、上記いずれかの発明に係る定着分離板であり、前記分離部材は少なくとも前記記録媒体の通紙範囲内において非接触となるように前記ローラ又はベルトに近接、配置されていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、この像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写装置と、転写画像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、を有する画像形成装置において、前記定着装置は、上記発明に係る定着装置であることを特徴とする。
本発明によれば、定着分離板の分離部材の表面だけでなく、定着装置のニップ部に近接する先端部の裏面にもフッ素樹脂層が被覆されているので、分離部材の裏面へのトナーの付着を防止し、付着トナーに起因する定着ローラ又は定着ベルトの損傷を回避して、記録媒体を前記ローラ又はベルトから効率よく引き離すことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。この画像形成装置は、例えばフルカラー画像を形成することができる複写機又はプリンタとして用いられるものである。画像形成装置には、この他に、受信した画像信号に基づき複写機及びプリンタと同様な画像形成処理が可能なファクシミリ装置が挙げられる。なお、画像形成装置には、カラー画像を対象とするものだけでなく、単一色の画像を対象とする装置も含まれる。
図1において、画像形成装置20は、次に挙げる各装置を備えている。即ち、画像形成装置20は、原稿画像に応じた各色毎の画像を形成する作像装置21C、21Y、21M、21BKと、各作像装置21C、21Y、21M、21BKに対向して配置された転写装置22と、各作像装置21C、21Y、21M、21BKと転写装置22とが対向する転写領域に各種シート状媒体を供給するシート状媒体供給手段としての手差しトレイ23及び給紙カセット24と、手差しトレイ23又は給紙カセット24から搬送されてきたシート状媒体を作像装置21C、21Y、21M、21BKによる作像のタイミングに合わせて供給するレジストローラ30と、転写領域の後流において転写後のシート状媒体に転写画像を定着させる定着装置1とから主として構成されている。
画像形成装置20は、一般にコピー等に用いられる普通紙と、OHPシート、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の厚紙、封筒等をはじめとする用紙よりも熱容量が大きな所謂特殊シートとの何れをもシート状媒体として使用することができる。
各作像装置21C、21Y、21M、21BKは、それぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色の現像を行うものであり、使用されるトナーの色は異なるが、その構成は同様である。従って、作像装置21Cの構成を各作像装置の代表例として説明する。
各作像装置21C、21Y、21M、21BKは、それぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色の現像を行うものであり、使用されるトナーの色は異なるが、その構成は同様である。従って、作像装置21Cの構成を各作像装置の代表例として説明する。
作像装置21Cは、静電潜像担持体としての感光体ドラム25C、感光体ドラム25Cの回転方向に沿って順に配置された帯電装置27C、現像装置26C、クリーニング装置28Cを有し、帯電装置27Cと現像装置26Cとの間で露光光を受ける周知の構成が用いられる。静電潜像担持体は、ドラム状に代えてベルト状とすることもできる。図1に示す画像形成装置20は、転写装置22が斜めに配置されているので、水平方向での転写装置22の占有スペースを小さくすることができる。
図2は、図1の画像形成装置における定着装置の断面図である。図2において、この定着装置1は、定着ベルト11を使用した定着装置であり、以下、定着ベルト11に基づいて説明していくが、定着ベルト11に代えて定着ローラを使用することもできる。
定着装置1は、定着ベルト11と、定着ベルト11を駆動させる駆動ローラ12、従動ローラ13と、駆動ローラ12内に設けられたヒータ14と、加圧ローラ15と、この加圧ローラ15内に設けられたヒータ16と、定着分離板17とから主として構成されている。
図3及び図4は、定着装置に設けられた定着分離板の説明図であって、図3は、その断面図、図4は、正面図である。図3において、この定着分離板17は、例えば板厚0.1mm〜0.3mmの分離部材30と、この分離部材30を支持するブラケット31(板厚0.6mmから1.0mm)とから主として構成されており、分離部材30の表面はフッ素樹脂層32で被覆されている。
定着装置1は、定着ベルト11と、定着ベルト11を駆動させる駆動ローラ12、従動ローラ13と、駆動ローラ12内に設けられたヒータ14と、加圧ローラ15と、この加圧ローラ15内に設けられたヒータ16と、定着分離板17とから主として構成されている。
図3及び図4は、定着装置に設けられた定着分離板の説明図であって、図3は、その断面図、図4は、正面図である。図3において、この定着分離板17は、例えば板厚0.1mm〜0.3mmの分離部材30と、この分離部材30を支持するブラケット31(板厚0.6mmから1.0mm)とから主として構成されており、分離部材30の表面はフッ素樹脂層32で被覆されている。
フッ素樹脂層32は分離部材30の表面側だけでなく、定着ニップ部に近接し、通紙方向Aに対向する先端部の裏面側にも設けられている。これにより、定着分離板の裏側へのトナーの付着を防止し、付着トナーに起因する定着ローラや定着ベルトの損傷を回避することができる。
分離部材30の表面及び裏面(以下、単に表面ということがある)にフッ素樹脂層32を設ける際、粘着材付きのフッ素樹脂シートを貼り付けると、一度くっつくとなかなか剥がすことができないので、気泡が入りやすくなる。そして気泡が入ると、記録紙の搬送性が妨げられるために使用できなくなる。そこで気泡が入らないように分離部材30表面にフッ素樹脂シートを貼着させることが重要となる。
本実施形態においては、定着分離板17の分離部材30の表面にフッ素樹脂層32を設ける際、フッ素樹脂層32と分離部材30との間に、プライマ層33を設けている。
分離部材30の表面及び裏面(以下、単に表面ということがある)にフッ素樹脂層32を設ける際、粘着材付きのフッ素樹脂シートを貼り付けると、一度くっつくとなかなか剥がすことができないので、気泡が入りやすくなる。そして気泡が入ると、記録紙の搬送性が妨げられるために使用できなくなる。そこで気泡が入らないように分離部材30表面にフッ素樹脂シートを貼着させることが重要となる。
本実施形態においては、定着分離板17の分離部材30の表面にフッ素樹脂層32を設ける際、フッ素樹脂層32と分離部材30との間に、プライマ層33を設けている。
プライマ層の構成材料(以下、プライマ材料という)としては、例えばPFA、PTFE等のフッ素樹脂と、シリコーンゴム、シロキサンゴム等の耐熱ゴム若しくはポリイミド樹脂などを混ぜ合わせた材料、又はこれらの材料に更にカーボンを付加した材料が使用され、特に、カーボンを付加した材料が好適に使用される。
製造工程時のプライマ材料の粘度は5,000CS(センチストークス)〜50,000CSとし、フッ素樹脂層32として厚さ50μm〜300μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や、PFA又はその混合材のシートを使用する。フッ素樹脂シートにプライマを塗布した後、分離部材30表面に貼り付ける。フッ素樹脂シートにプライマ材料を塗布した後、このプライマ塗布フッ素樹脂シートをプライマ面から分離部材に貼り付けることにより、フッ素樹脂層32と分離部材30の表面との間に気泡が入らず、気泡が存在しない分離部材を有する定着分離板が得られる。
製造工程時のプライマ材料の粘度は5,000CS(センチストークス)〜50,000CSとし、フッ素樹脂層32として厚さ50μm〜300μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や、PFA又はその混合材のシートを使用する。フッ素樹脂シートにプライマを塗布した後、分離部材30表面に貼り付ける。フッ素樹脂シートにプライマ材料を塗布した後、このプライマ塗布フッ素樹脂シートをプライマ面から分離部材に貼り付けることにより、フッ素樹脂層32と分離部材30の表面との間に気泡が入らず、気泡が存在しない分離部材を有する定着分離板が得られる。
プライマ材料の粘度が5,000CSよりも小さいと、フッ素樹脂シートに塗布した後、分離部材30に貼り付ける工程で、プライマ材が流れ落ちるという不具合が発生し易くなる。一方、プライマ材料の粘度が50,000CSよりも大きいと、粘度が高すぎてフッ素樹脂シートに塗りにくくなる。従って、プライマ材料の粘度は、5,000CS〜50,000CS、より好ましくは7,000CS〜20,000CSとする。プライマ材料の粘度を適正範囲とすることにより、塗布し易く、且つ流れ落ちるという不都合が回避され、使用容易性が向上する。プライマ塗布フッ素樹脂シートを定着分離板17の分離部材30に貼りつけた後、定着分離板17に熱をかけてプライマを硬化させることによってフッ素樹脂層32を分離部材30に被覆させることができる。
定着分離板17に、プライマを塗布したフッ素樹脂シートを貼り付ける工程で、タイコ量が0.04mmから0.2mm程度の微タイコ形状のゴムローラを使用し、このゴムローラによってフッ素樹脂シートを押し付けて貼着することにより、プライマ層の厚みをより均一にでき、また、分離部材表面とフッ素樹脂層との間に万一気泡が入ったとしても、これを取り除いて密着させることができる。
図5及び図6は、本実施形態に適用されるゴムローラの説明図であり、図5は、正面図、図6は、その使用状況を示す断面図である。図5において、このゴムローラは、微タイコ形状をしており、タイコ量は、例えば0.04mm〜0.2mmである。ここで、タイコ量とは、略円筒状を呈したゴムローラの拡径部である中央部の径D2と縮径部である両端部の径D1との差(タイコ量=D2−D1)をいう。
図5及び図6は、本実施形態に適用されるゴムローラの説明図であり、図5は、正面図、図6は、その使用状況を示す断面図である。図5において、このゴムローラは、微タイコ形状をしており、タイコ量は、例えば0.04mm〜0.2mmである。ここで、タイコ量とは、略円筒状を呈したゴムローラの拡径部である中央部の径D2と縮径部である両端部の径D1との差(タイコ量=D2−D1)をいう。
タイコ量が0.04mm未満若しくはタイコが全く無い形状又は逆クラウン形状のゴムローラを使用すると、フッ素樹脂層32にシワが発生し易くなる。逆にタイコ量が0.2mmよりも大きいゴムローラを使用するとプライマ層が均一になりにくくなる。プライマ層が均一にならないと、フッ素樹脂層32を貼着した分離部材としての完成品の平面度が得られず、定着装置に対する先端位置の精度が悪くなり、安定した記録媒体分離性能が得られない。このため、本実施形態においては、タイコ量を0.04mm〜0.2mmとする。この範囲内のタイコ量を有するタイコ形状のゴムローラで押し付け処理を施すことによって、プライマ層33の厚みが均一となり、最終的に、精度の高い定着分離板が得られる。
本実施形態において、タイコ形状ゴムローラ35の材質としては、例えば発泡していないゴムであって、その硬度は、例えばJIA Aで0度〜10度と比較的軟らかいゴムが使用される。
図6において、タイコ形状のゴムローラ35は、分離部材30に貼着されたプライマ付フッ素樹脂層の表面を押し付けるように矢印Bに沿って転動し、分離部材30との間に気泡が入らないようにフッ素樹脂層を分離部材30に貼着する。なお、図6において、フッ素樹脂層32とプライマ層33は省略されている。36は位置決め部材である。
本実施形態において、タイコ形状ゴムローラ35の材質としては、例えば発泡していないゴムであって、その硬度は、例えばJIA Aで0度〜10度と比較的軟らかいゴムが使用される。
図6において、タイコ形状のゴムローラ35は、分離部材30に貼着されたプライマ付フッ素樹脂層の表面を押し付けるように矢印Bに沿って転動し、分離部材30との間に気泡が入らないようにフッ素樹脂層を分離部材30に貼着する。なお、図6において、フッ素樹脂層32とプライマ層33は省略されている。36は位置決め部材である。
図7は、定着分離板17と定着ローラ37との位置関係を示す図である。図7において、定着分離板17は、両端部に位置決め部材36を備えている。定着分離板17は、少なくとも通紙範囲Cにおいては非接触であり、その両端部、即ち通紙範囲C外の位置に、位置決め部材36が設けられている。定着分離板17は、両端部の位置決め部材36を定着ローラ37の回転軸38に突き当てることによって定着ローラ37に近接した状態に固定されている。これによって、定着ベルト等の傷が記録媒体に定着される画像に出ないようになる。また、記録媒体としての記録紙の分離性が良好となり、ジャムがなくなり、定着分離板へのトナー付着による不具合が発生しない高品質な画像が得られる。定着ローラ37は、例えば矢印E方向に回転する。
以下に、上記構成の定着分離板、定着装置の動作を説明する。
図1で図示省略された電源から電圧が印加された帯電装置27Cが感光体ドラム25Cの表面を一様に帯電する。露光装置29は、帯電した感光体ドラム25Cの表面に、C(シアン)カラー画像信号に基づいたレーザ光を照射してC静電潜像を形成する。次に、現像装置26Cが感光体ドラム25C表面の潜像にCトナーを供給して前記静電潜像と相似なCトナー像を形成する。感光体ドラム25C表面に形成されたCトナー像は、手差しトレイ23又は給紙カセット24から取り出され、レジストローラ30を経て作像装置21と転写装置22との間のニップ部に供給された記録紙に転写される。
次いで、感光体ドラム25側では、C画像形成工程の次にY画像形成工程に進み、例えば位置センサーの検知タイミングに応じて露光装置29がY画像データに基づいたレーザ光を照射して、表面が均一に帯電された感光体ドラム25Yの表面にY静電潜像を形成する。そして、先のC静電潜像の後端部が通過した後で、かつY静電潜像が到達する前にC現像装置25Cが現像位置から退避し、Y現像装置25Yが現像位置にセットされてY静電潜像がYトナーで現像され、感光体ドラム25Yの表面にYトナー像が形成される。Y感光体ドラム25Y上に形成されたYトナー像は、Cトナー像が転写された記録紙上のCトナー像と重なるように記録紙に転写される。
図1で図示省略された電源から電圧が印加された帯電装置27Cが感光体ドラム25Cの表面を一様に帯電する。露光装置29は、帯電した感光体ドラム25Cの表面に、C(シアン)カラー画像信号に基づいたレーザ光を照射してC静電潜像を形成する。次に、現像装置26Cが感光体ドラム25C表面の潜像にCトナーを供給して前記静電潜像と相似なCトナー像を形成する。感光体ドラム25C表面に形成されたCトナー像は、手差しトレイ23又は給紙カセット24から取り出され、レジストローラ30を経て作像装置21と転写装置22との間のニップ部に供給された記録紙に転写される。
次いで、感光体ドラム25側では、C画像形成工程の次にY画像形成工程に進み、例えば位置センサーの検知タイミングに応じて露光装置29がY画像データに基づいたレーザ光を照射して、表面が均一に帯電された感光体ドラム25Yの表面にY静電潜像を形成する。そして、先のC静電潜像の後端部が通過した後で、かつY静電潜像が到達する前にC現像装置25Cが現像位置から退避し、Y現像装置25Yが現像位置にセットされてY静電潜像がYトナーで現像され、感光体ドラム25Yの表面にYトナー像が形成される。Y感光体ドラム25Y上に形成されたYトナー像は、Cトナー像が転写された記録紙上のCトナー像と重なるように記録紙に転写される。
以下、同様にして記録紙に、感光体ドラム25M及び25BK表面に順次形成されたMトナー像及びBKトナー像が順次位置合わせして転写され、4色重ねのトナー像が形成される。4色重ねのトナー像が形成された記録紙は定着装置1に供給され、定着ベルト11と加圧ローラ15との間のニップ部において所定温度に加熱され、加圧されてトナー像が溶融定着される。トナー像が定着された記録紙の先端部は、定着分離板17のフッ素樹脂層32が表裏両面に形成された分離部材30の先端部によって定着ローラ又は定着ベルトから剥離され、装置外に排出される。
本実施形態によれば、定着分離板17の分離部材30の表面だけでなく、定着ニップ部に近接する先端部の裏面にもフッ素樹脂層32を設けたので、分離部材30の裏面にトナーが付着しにくくなり、定着ローラ、定着ベルト等に付着トナーに起因して傷が付くのを防止することができる。また、本実施形態によれば、定着ベルト又は定着ローラからの記録紙の分離性が向上し、ジャムを無くして高品質のフルカラーコピーを得ることができる。
本実施形態によれば、フッ素樹脂層32の形成時にフッ素樹脂シート表面をタイコ形状のゴムローラを用いて押し付けるようにしたので、フッ素樹脂層32と定着分離板17の分離部材30との間に気泡層が存在しない、プライマ層の厚みが均一な高精度の定着分離板を得ることができ、これによって、記録媒体の剥離性がより良好なものとなる。
本実施形態によれば、フッ素樹脂層32の形成時にフッ素樹脂シート表面をタイコ形状のゴムローラを用いて押し付けるようにしたので、フッ素樹脂層32と定着分離板17の分離部材30との間に気泡層が存在しない、プライマ層の厚みが均一な高精度の定着分離板を得ることができ、これによって、記録媒体の剥離性がより良好なものとなる。
1:定着装置
11:定着ベルト
12:駆動ローラ
13:従動ローラ
14:ヒータ
15:加圧ローラ
16:ヒータ
17:定着分離板
20:画像形成装置
21:作像装置
22:転写装置
25:感光体ドラム
26:現像装置
27:帯電装置
28:クリーニング装置
29:露光装置
30:分離部材
31:ブラケット
32:フッ素樹脂層
33:プライマ層
35:ゴムローラ
36:位置決め部材
37:定着ローラ
38:回転軸
71:定着分離板
72:ヒータ
73:ニップ部
74:加熱ローラ
75:加熱ローラ
76:定着ベルト
11:定着ベルト
12:駆動ローラ
13:従動ローラ
14:ヒータ
15:加圧ローラ
16:ヒータ
17:定着分離板
20:画像形成装置
21:作像装置
22:転写装置
25:感光体ドラム
26:現像装置
27:帯電装置
28:クリーニング装置
29:露光装置
30:分離部材
31:ブラケット
32:フッ素樹脂層
33:プライマ層
35:ゴムローラ
36:位置決め部材
37:定着ローラ
38:回転軸
71:定着分離板
72:ヒータ
73:ニップ部
74:加熱ローラ
75:加熱ローラ
76:定着ベルト
Claims (6)
- 未定着画像が転写された記録媒体をローラ相互間又はローラとベルトとの間に供給し、ニップ部で熱と圧力を加えて転写画像を前記記録媒体に定着させる定着装置の前記ニップ部の出口側に配置され、前記転写画像が定着された記録媒体を前記ローラ又はベルトから引き離す分離部材を有する定着分離板において、
前記分離部材の表面及び前記ニップ部に近接する先端部の裏面にフッ素樹脂層が被覆されていることを特徴とする定着分離板。 - 請求項1に記載の定着分離板において、前記分離部材とフッ素樹脂層との接合面にプライマ層を有し、このプライマ層は、前記フッ素樹脂層の被覆時における粘度が5,000センチストークスから50,000センチストークスのプライマ材料によって形成されたものであることを特徴とする定着分離板。
- 請求項2に記載の定着分離板において、前記フッ素樹脂層は、前記プライマ材料を塗布したフッ素樹脂シートのプライマ材料面を前記分離部材表面に貼着させ、前記フッ素樹脂シート面をタイコ形状のゴムローラによって押し付けて被覆されたものであることを特徴とする定着分離板。
- 請求項3に記載の定着分離板において、前記タイコ形状のゴムローラのタイコ量は、0.04mm〜0.2mmであることを特徴とする定着分離板。
- 転写画像が定着された記録媒体をローラ又はベルトから分離させる分離部材を備えた定着分離板を有する定着装置において、
前記定着分離板は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着分離板であり、
前記分離部材が少なくとも前記記録媒体の通紙範囲内において非接触となるように前記ローラ又はベルトに近接、配置されていることを特徴とする定着装置。 - 像担持体と、この像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写装置と、転写画像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、を有する画像形成装置において、前記定着装置は、請求項5に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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JP2005136971A JP2006317492A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 定着分離版、定着装置及び画像形成装置 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-05-10 JP JP2005136971A patent/JP2006317492A/ja active Pending
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