JP2002268436A - 定着装置・画像形成装置 - Google Patents

定着装置・画像形成装置

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JP2002268436A
JP2002268436A JP2001066494A JP2001066494A JP2002268436A JP 2002268436 A JP2002268436 A JP 2002268436A JP 2001066494 A JP2001066494 A JP 2001066494A JP 2001066494 A JP2001066494 A JP 2001066494A JP 2002268436 A JP2002268436 A JP 2002268436A
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fixing
roller
fixing belt
belt
fixing device
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JP2001066494A
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English (en)
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Jun Yura
純 由良
Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
Kiyoshi Oshima
清 大嶋
Satohiko Baba
聡彦 馬場
Hisashi Kikuchi
尚志 菊地
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ローラや定着ベルトに過剰な負荷をかけ
ることなく分離部の曲率半径を小さくできて分離性能の
向上を図ることができ、オイル塗布や分離爪を設けるこ
となく、また、定着ローラなどの耐久性を著しく低下さ
せることなく記録材を確実に分離することができるよう
にする。 【解決手段】 定着装置1は、定着ローラ4と、定着ベ
ルト2と、加圧ローラ5等を有している。定着ローラ4
の表面硬度を低くし、且つ、定着ベルト2の曲げ剛性の
低いものとしている。定着ベルト2はニップ部の出口の
定着ローラ4の形状に倣うため、ニップ部の出口の曲率
半径Rは小さくなる。これにより、用紙11のコシを利
用して該用紙11を容易に分離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未定着の画像を定
着するためのベルト定着方式の定着装置、該定着装置を
備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置では、例えば像担
持体としての感光体上に原稿画像の画像情報に基づいた
静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段によりトナー
像とし、該トナー像を記録材としての用紙上に静電的に
転写する。トナー像を転写された用紙は定着装置へ送ら
れ、ここで熱と圧力によりトナー像が用紙に溶融・定着
される。ベルト定着方式の定着装置は、例えば特開平1
0−307496号公報に記載されているように、定着
ローラと、内部にハロゲンヒータ等の熱源を有する加熱
ローラの間に定着ベルトが張架され、定着ローラに対向
して配置された加熱ローラを該定着ベルトを挟んで該定
着ローラに圧接する構成を有している。定着ベルトと加
熱ローラの間に形成されるニップ部に、トナー像を担持
した用紙を通すことにより定着がなされる。熱容量の小
さなベルトに蓄熱させて定着することにより、立ち上が
り時間が早く、広いニップ幅によって低温による定着が
可能で、上方に凸となるニップ形状により、トナーが定
着ベルトに転移するいわゆるトナーオフセットの防止を
図っている。
【0003】ところで、ベルト定着方式の定着装置で
は、トナーオフセットの他に、ニップ部の出口で用紙が
定着ベルトに巻き付いて分離が良好になされないという
問題がある。この問題に対処すべく、特開平2000−
206815号公報には、定着ローラと加圧ローラの圧
接部に、定着ローラ側に凸となるニップ部を形成し、ニ
ップ部の幅方向(用紙搬送方向)の少なくとも出口側端
部に、画像接触面の大きいすなわち曲率の大きい凸形状
の変形部分を形成した構成が開示されている。特開平7
−92837号公報には、ベルト定着方式ではないが、
分離を良好にすべく、薄肉管とゴムローラとのニップ部
に対して転写材の搬送方向下流側の近傍に、薄肉管を凹
ませてその薄肉管の曲率半径Rより小さい曲率半径rの
曲がりを形成する曲がり形成手段を設けた構成が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ベルト定着方式の定着
装置において、オイル塗布なしにトナーオフセットを防
ぐためには、離型性に優れたPFA、FEP、PTFE
などのフッ素樹脂を定着ベルトの表層に形成する必要が
ある。また、定着後の画像上の梨地状光沢ムラを低減し
た均一な画像を得るためには、表層の下に100〜30
0μmの弾性層が必要であり、基材を含めると少なくと
も3層以上の層構成となる。このような3層構成の定着
ベルトは曲げ剛性が高いため、図7に示すように、ニッ
プ部の出口で定着ローラを歪ませ、すなわち定着ローラ
の形状に倣わないため、ニップ部の出口の形状の曲率半
径Rがどうしても大きくなってしまう。この場合、用紙
が曲げられずに分離するため、用紙のコシが十分活用さ
れず、分離性が低下し、トナーオフセットの発生や定着
ベルトへの用紙の巻き付きなどが発生する問題があっ
た。図7において、符号4は定着ローラ、符号5は内部
にハロゲンヒータ6を有する加圧ローラ、符号2が定着
ベルトを示している。
【0005】特開平2000−206815号公報に記
載された技術では、均一な光沢を得るためには定着ベル
トに弾性が必要であり、どうしても定着ベルトの層構成
が厚くなってしまうが、その場合にニップ部の出口の曲
率半径が大きくなり、用紙のコシによる分離が困難とな
る。特開平7−92837号公報に記載の技術では、定
着ローラとして0.08乃至0.25mmの薄肉の金属
円管が使用されている。定着ローラには加圧ローラの押
圧によりニップ部が形成されており、且つ、定着ローラ
は駆動手段によって回転するようになっている。そのた
めには、定着ローラにある程度の剛性が必要となる。そ
の定着ローラを曲率が変わる程凹ませることは非常に困
難である。逆に曲率が変わる程弾性に富んだ定着ローラ
であれば、加圧ローラの押圧により変形してしまい、ト
ナーを定着するのに必要なニップ幅や圧力が得られな
い。
【0006】そこで、本発明は、定着ローラや定着ベル
トに過剰な負荷をかけることなく分離部の曲率半径を小
さくできて分離性能の向上を図ることができ、オイル塗
布や分離爪を設けることなく、また、定着ローラなどの
耐久性を著しく低下させることなく記録材を確実に分離
することができる定着装置、及びこれを備えた画像形成
装置の提供を、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、表面に弾性層を有する定
着ローラと、内部に熱源を有する加熱ローラと、該定着
ローラと加熱ローラ間に張架された無端状の定着ベルト
と、該定着ローラに対向して設けられ該定着ベルトを介
して該定着ローラに圧接する加圧ローラとを有し、該定
着ベルトと加圧ローラで形成されるニップ部で記録材上
に担持されている未定着トナー像を加熱、加圧する定着
装置において、上記定着ローラの表面硬度を低くして該
定着ローラへの上記加圧ローラの食い込み量を大きく
し、且つ、上記定着ベルトの厚みを小さくして該定着ベ
ルトの曲げ弾性を低くし、上記ニップ部の出口における
該定着ベルトの曲率半径を小さくした、という構成を採
っている。
【0008】請求項2記載の発明では、表面に弾性層を
有する定着ローラと、内部に熱源を有する加熱ローラ
と、該定着ローラと加熱ローラ間に張架された無端状の
定着ベルトと、該定着ローラに対向して設けられ該定着
ベルトを介して該定着ローラに圧接する加圧ローラとを
有し、該定着ベルトと加圧ローラで形成されるニップ部
で記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱、加
圧する定着装置において、上記ニップ部の出口近傍で上
記定着ベルトに当接する分離補助部材を有し、該分離補
助部材によって該ニップ部の出口近傍における上記定着
ベルトの曲率半径を局所的に小さくした、という構成を
採っている。
【0009】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記分離補助部材が、上記定着ベル
トに従動して回転するローラである、という構成を採っ
ている。
【0010】請求項4記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記分離補助部材が上記定着ローラ
の弾性層を圧力により歪ませることにより上記定着ベル
トの曲率半径を小さくしている、という構成を採ってい
る。
【0011】請求項5記載の発明では、請求項2記載の
定着装置において、上記分離補助部材が上記定着ベルト
の回転方向に対して負荷を掛けて該定着ベルトを弛ませ
ることにより該定着ベルトの曲率半径を小さくしてい
る、という構成を採っている。
【0012】請求項6記載の発明では、請求項1乃至5
のうちの一つに記載の定着装置において、トナーが少な
くとも結着樹脂と着色剤とワックスを含有し、上記定着
ベルトは少なくとも基材と弾性層と表面離型層の3層構
造を有している、という構成を採っている。
【0013】請求項7記載の発明では、像担持体に形成
された静電潜像を現像手段によりトナー像として可視像
可し、該トナー像を記録材に転写し、該トナー像を保持
した記録材をベルト定着方式の定着装置に通して定着を
行う画像形成装置において、上記定着装置が、請求項1
乃至6のうちの一つに記載のものである、という構成を
採っている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図3に基づいて説明する。なお、従来例と同一部分
は同一符号で示す。まず、図3に基づいて、画像形成装
置としてのカラー複写機の全体構成及び動作について概
略的に説明する。露光手段としての書き込み光学ユニッ
ト400は、カラースキャナ200からのカラー画像デ
ータを光信号に変換して原稿画像に対応した光書き込み
を行い、像担持体である感光体402上に静電潜像を形
成する。該書き込み光学ユニット400は、レーザーダ
イオード404、ポリゴンミラー406とその回転用モ
ータ408、f/θレンズ410や反射ミラー412等
により構成されている。感光体402は、矢印で示すよ
うに反時計回りの向きに回転され、その周囲には、感光
体クリーニングユニット414、除電ランプ416、電
位センサ420、回転式現像装置422のうちの選択さ
れた現像器(図3では現像器438)、現像濃度パター
ン検知器424、中間転写ベルト426等が配置されて
いる。
【0015】回転式現像装置422は、ブラック用現像
器428、シアン用現像器430、マゼンタ用現像器4
32、イエロー用現像器434と、角現像器を回転させ
る図示しない回転駆動部を有している。各現像器は、静
電潜像を可視像化するために、現像剤の穂を感光体40
2の表面に接触させて回転する現像スリーブや、現像剤
を汲み上げて攪拌するために回転する現像パドル等を有
している。待機状態では、回転式現像装置422は、ブ
ラック現像の位置にセットされており、コピー動作が開
始されると、カラースキャナ200で所定のタイミング
からブラック画像のデータの読み取りがスタートし、こ
の画像データに基づいてレーザ光による光書き込み・静
電潜像(ブラック潜像)の形成が始まる。
【0016】このブラック潜像の先端部から現像するた
めに、ブラック用現像器428の現像位置に潜像先端部
が到達する前に、現像スリーブを回転開始してブラック
潜像をブラックトナーで現像する。そして、以後、ブラ
ック潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がブラ
ック現像位置を通過した時点で、速やかにブラックのた
めの現像位置から次の色んお現像位置まで、回転式現像
装置422が回転する。当該動作は、少なくとも、次の
画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させ
る。像形成サイクルが開始されると、まず、感光体40
2は矢印で示すように反時計回りの向きに、中間転写ベ
ルト426は時計回りの向きに、図示しない駆動モータ
によって回転させられる。中間転写ベルト426の回転
に伴って、ブラックトナー像形成、シアントナー像形
成、マゼンタトナー像形成、イエロートナー像形成が行
われ、最終的にブラック(Bk)、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、イエロー(Y)の順に、中間転写ベルト4
26上に重ねられ、トナー像が形成される。
【0017】中間転写ベルト426は、駆動ローラ44
4、転写対向ローラ446a、446b、クリーニング
対向ローラ448及び従動ローラ群に張架されており、
図示しない駆動モータにより駆動制御されるようになっ
ている。感光体402に順次形成されるブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの各トナー像が中間転写ベルト
426上で正確に順次位置合わせされ、これによって4
色重ねのベルト転写画像が形成される。このベルト転写
画像は転写コロナ放電器454により記録材(用紙)に
一括転写される。
【0018】給紙バンク456内の各記録紙カセット4
58、460、462には装置本体内のカセット464
に収容された用紙のサイズとは異なる各種サイズの用紙
が収容されており、これらのうち、指定されたサイズ紙
の収容カセットから、該指定された用紙が給紙コロ46
6によってレジストローラ対470方向に給紙・搬送さ
れる。図3において、符号468はOHP用紙や厚紙等
のための手差し給紙トレイを示す。像形成が開始される
時期に、用紙は上記いずれかのカセットの給紙口から給
送され、レジストローラ対470のニップ部で待機す
る。そして、コロナ放電器454に中間転写ベルト42
6上のトナー像の先端がさしかかるときに、丁度用紙先
端がこの像先端に一致するようにレジストローラ対47
0が駆動され、用紙と像のレジスト合わせが行われる。
【0019】このようにして、用紙が中間転写ベルト4
26と重ねられて、正電位につながれたコロナ放電器4
54の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で用紙
が正電荷で荷電され、トナー画像が用紙に転写される。
続いて、コロナ放電器454の図上左側に配置された図
示しない除電ブラシの箇所を通過するときに用紙は除電
され、中間転写ベルト426から剥離して紙搬送ベルト
472に移る。中間転写ベルト426から4色重ねトナ
ー像を一括転写された用紙は、紙搬送ベルト472によ
りベルト定着方式の定着装置1へ搬送され、この定着装
置1で熱と圧力によりトナー像を定着される。定着を終
えた用紙は排出ローラ対480で機外へ排出され、図示
しないトレイにスタックされる。これにより、フルカラ
ーコピーが得られる。
【0020】次に、ベルト定着方式の定着装置1につい
て詳細に説明する。図1に示すように、定着装置1は、
定着ローラ4と、内部に熱源としてのハロゲンヒータ6
を有する加熱ローラ3と、定着ローラ4と加熱ローラ3
間に張架された定着ベルト2と、定着ローラ4に対向し
て配置され、定着ベルト2を挟んで該定着ローラ4に圧
縮スプリング8の付勢力により圧接された加圧ローラ5
と、加熱ローラ3側の定着ベルト2の温度を検知するサ
ーミスタ7等を有している。加圧ローラ5の内部にも加
熱ローラ3と同様にハロゲンヒータ6が設けられてい
る。
【0021】加圧ローラ5の回転軸には図示しないギヤ
が固定されており、このギヤには図示しない駆動源の駆
動ギヤが噛み合っている。回転駆動は定着ローラ4に掛
ける構成としてもよい。また、加圧ローラ5と定着ロー
ラ4をギヤで連結して噛み合わせることにより、加圧ロ
ーラ5と定着ローラ4の双方に回転駆動を掛ける構成と
してもよい。加熱ローラ3は、図示しない側板に設けら
れた図示しない軸受によって回転自在に保持されてい
る。
【0022】定着ベルト2にテンションを付与するため
に、加熱ローラ3は図示しないスプリングにより、該加
熱ローラ3を定着ローラ4から離間する方向に引っ張り
荷重2〜6kgfで付勢されている。加熱ローラ3は、
厚みが0.6mmで外径が30mmのアルミニウム製の
パイプで形成されている。定着ローラ4と接触している
定着ベルト2の外周面にサーミスタ7が配置されてお
り、定着ベルト2の温度を検知している。定着ローラ4
は、外径が40mmで、鉄製の芯金の外周に液状シリコ
ン又は発泡シリコンによる弾性層4aが2〜6mmの厚
さで形成されており、回転自在に支持されている。定着
ローラ4の表面硬度はアスカC軸上硬度で、10〜50
Hsである。
【0023】加圧ローラ5は、圧縮スプリング8により
定着ローラ4に圧接する向きに40〜80kgfの荷重
で押圧されている。加圧ローラ5は少なくとも定着ロー
ラ4に当接することによりニップ部が形成されるように
圧接されている。加圧ローラ5は外径30〜40mm
で、アルミニウム製の芯金(厚み0.8mm)の外周に
シリコンゴムからなる弾性層とフッ素樹脂層とによる表
面層を設けた構成を有している。定着ベルト2は、厚み
が50μmのポリイミド製の基材と、該基材の上に設け
られた弾性層としてのシリコンゴム層(厚み100μ
m)と、該シリコンゴム層の上に設けられた表面離型層
としてのPFA、FEP、PTFE等の層(厚さ20μ
m)で構成されている。定着ベルト2の外径は60mm
である。また、トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤
とワックスを含有している。
【0024】トナー12を担持した記録材としての用紙
11は図中右側へ搬送され、ニップ部へ進入する。ニッ
プ部通過時に、加熱、加圧され、トナー12が溶融定着
される。本実施形態においては、表面硬度の低い定着ロ
ーラ4を使用することで、定着ローラ4への加圧ローラ
5の食い込み量を大きくし、ニップ部の出口形状の定着
ローラ4の曲率半径を小さくできるようにした上で、定
着ベルト2は、上述のように基材、弾性層共に薄く形成
して曲げ剛性の低いものとしている。これにより、図2
に示すように、ニップ部出口での定着ベルト2と加圧ロ
ーラ5が離れる点における定着ベルト2の曲率半径を例
えば5mm以下のレベルとすることが可能である。定着
ベルト2が薄く曲げ剛性が低い場合には、定着ベルト2
はニップ部の出口の定着ローラ4の形状に倣うため、ニ
ップ部の出口の曲率半径Rは小さくなる。
【0025】定着ベルト2の曲率半径が小さい場合に
は、用紙11がニップ部を出てきたところで、用紙11
が大きく曲げられることになるため、用紙11のコシに
より分離することが容易となる。この場合、オイルの塗
布がなくても用紙11のコシにより定着ベルト2への用
紙11の巻き付きやトナーオフセットなどの問題を来す
ことなく用紙11を分離することができる。定着ベルト
2の基材の厚さと、定着ローラ4の表面硬度、ニップ部
出口での定着ベルト2の曲率半径を変えた場合における
用紙11の定着ベルト2への巻き付き状態の実験結果を
表1に示す。但し、用紙11は大王製紙社製T−620
0(坪量67g/m2、厚さ90μm、密度0.78g
/cm3、at23℃30%)を使用し、定着ベルト2
の温度は画像光沢度(日本電色社製の光沢度計PG−1
にて測定)が一定(15%)となる温度に合わせてあ
る。表1において、数字10/50は、50枚の通紙で
巻き付き発生が10枚であることを表している。
【0026】
【表1】
【0027】表1から、ニップ部出口での定着ベルト2
の曲率半径が大体5mm以下程度であれば、用紙11の
巻き付きをほぼ完璧に防止できることができることが判
る。
【0028】次に、図4に基づいて他の実施形態を説明
する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示
し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説
明は省略する(以下の他の実施形態において同じ)。本
実施形態における定着ベルト20は、厚みが100μm
のポリイミド製の基材と、該基材の上に設けられた弾性
層としてのシリコンゴム層(厚み200μm)と、該シ
リコンゴム層の上に設けられた表面離型層としてのPF
A、FEP、PTFE等の層(厚さ20μm)で構成さ
れている。定着ベルト20の外径は60mmである。す
なわち、上記実施形態における定着ベルト2よりも厚み
を大きくしている。
【0029】ニップ部の出口近傍に定着ベルト20に当
接する分離補助部材9が設けられており、該分離補助部
材9はスプリング10によて4等10kgfの荷重で押
圧されている。この分離補助部材9によってニップ部の
出口近傍の定着ベルト20の曲率半径を小さくしてお
り、基材及び弾性層を厚くした定着ベルト20において
も、用紙11の巻き付きなしに分離することが可能とな
っている。分離補助部材9は、表面に耐熱性のシリコン
ゴムが被覆されたローラであり、定着ベルト20に従動
回転するように支持されている。分離補助部材9は、表
面にPFA、FEP、PTFEなどの耐熱性で摩擦係数
の小さなフッ素樹脂を被覆し、定着ベルト20と摺動す
るように押圧してもよい。
【0030】図5は、本実施形態におけるニップ部の出
口の拡大図である。分離補助部材9を押圧して定着ロー
ラ4の弾性層を歪ませることにより、ニップ部の出口で
の定着ベルト20の曲率半径を局所的に小さくしてい
る。ニップ部の出口の曲率半径Rが小さいために、用紙
11のコシによる分離性を向上させることができる。な
お、図5においてはスプリング10は省略している。
【0031】次に、図6に基づいて他の実施形態を説明
する。本実施形態では、分離補助部材9が定着ベルト2
0の回転方向に対して負荷を掛けて該定着ベルト20を
弛ませるように設けられている。具体的には例えば分離
補助部材9の線速を定着ベルト20の線速より小さくす
る。かかる構成によって該定着ベルト20の曲率半径を
小さくしている。本実施形態においても、ニップ部の出
口の曲率半径Rが小さいために、用紙11のコシによる
分離性を向上させることができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1又は7記載の発明によれば、定
着ローラの表面硬度を低くして該定着ローラへの加圧ロ
ーラの食い込み量を大きくし、且つ、定着ベルトの厚み
を小さくして該定着ベルトの曲げ弾性を低くし、ニップ
部の出口における該定着ベルトの曲率半径を小さくした
構成としたので、記録材のコシを有効に活用することが
でき、分離爪の設置やオイルの塗布を行うことなしに記
録材を分離することができ、装置のコストダウン、定着
ベルトの長寿命化、装置のメンテナンス性の向上を図る
ことができる。
【0033】請求項2又は7記載の発明によれば、ニッ
プ部の出口近傍で定着ベルトに当接する分離補助部材を
有し、該分離補助部材によって該ニップ部の出口近傍に
おける定着ベルトの曲率半径を局所的に小さくした構成
としたので、オイル塗布を必要としない3層構造の厚い
定着ベルト、換言すれば、分離性の悪い定着ベルトにお
いても、定着ベルトへの記録材の巻き付きやトナーオフ
セットを抑制しながら記録材を分離できる。
【0034】請求項3又は7記載の発明によれば、分離
補助部材が、定着ベルトに従動して回転するローラであ
る構成としたので、定着ベルトの曲率半径を局所的に小
さくことを容易に行える。
【0035】請求項4又は7記載の発明によれば、分離
補助部材が定着ローラの弾性層を圧力により歪ませるこ
とにより定着ベルトの曲率半径を小さくしている構成と
したので、分離性の悪い定着ベルトにおいても、定着ベ
ルトへの記録材の巻き付きやトナーオフセットを抑制し
ながら記録材を分離できる。
【0036】請求項5又は7記載の発明によれば、分離
補助部材が定着ベルトの回転方向に対して負荷を掛けて
該定着ベルトを弛ませることにより該定着ベルトの曲率
半径を小さくしている構成としたので、分離性の悪い定
着ベルトにおいても、定着ベルトへの記録材の巻き付き
やトナーオフセットを抑制しながら記録材を分離でき
る。
【0037】請求項6又は7記載の発明によれば、トナ
ーが少なくとも結着樹脂と着色剤とワックスを含有し、
定着ベルトは少なくとも基材と弾性層と表面離型層の3
層構造を有している構成としたので、トナーによるホッ
トオフセット防止効果を得ることができ、分離性の悪い
定着ベルトにおいても、定着ベルトへの記録材の巻き付
きやトナーオフセットを抑制しながら記録材を分離でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る定着装置の概要正面
図である。
【図2】ニップ部周辺の拡大正面図である。
【図3】画像形成装置としてのカラー複写機の概要正面
図である。
【図4】他の実施形態における定着装置の概要正面図で
ある。
【図5】図4で示した定着装置のニップ部周辺の拡大正
面図である。
【図6】他の実施形態におけるニップ部周辺の拡大正面
図である。
【図7】従来におけるニップ部周辺の拡大正面図であ
る。
【符号の説明】
2 定着ベルト 3 加熱ローラ 4 定着ローラ 5 加圧ローラ 6 熱源としてのハロゲンヒータ 9 分離補助部材 402 像担持体としての感光体 422 現像手段としての回転式現像装置
フロントページの続き (72)発明者 大嶋 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 馬場 聡彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 菊地 尚志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 AA16 BA11 BA12 BA15 BA17 BA21 BA22 BA58 BB15 BB38 3F053 AA10 LA02 LA05 LA07 LB03 3K058 AA00 BA18 DA02 GA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に弾性層を有する定着ローラと、内部
    に熱源を有する加熱ローラと、該定着ローラと加熱ロー
    ラ間に張架された無端状の定着ベルトと、該定着ローラ
    に対向して設けられ該定着ベルトを介して該定着ローラ
    に圧接する加圧ローラとを有し、該定着ベルトと加圧ロ
    ーラで形成されるニップ部で記録材上に担持されている
    未定着トナー像を加熱、加圧する定着装置において、 上記定着ローラの表面硬度を低くして該定着ローラへの
    上記加圧ローラの食い込み量を大きくし、且つ、上記定
    着ベルトの厚みを小さくして該定着ベルトの曲げ弾性を
    低くし、上記ニップ部の出口における該定着ベルトの曲
    率半径を小さくしたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】表面に弾性層を有する定着ローラと、内部
    に熱源を有する加熱ローラと、該定着ローラと加熱ロー
    ラ間に張架された無端状の定着ベルトと、該定着ローラ
    に対向して設けられ該定着ベルトを介して該定着ローラ
    に圧接する加圧ローラとを有し、該定着ベルトと加圧ロ
    ーラで形成されるニップ部で記録材上に担持されている
    未定着トナー像を加熱、加圧する定着装置において、 上記ニップ部の出口近傍で上記定着ベルトに当接する分
    離補助部材を有し、該分離補助部材によって該ニップ部
    の出口近傍における上記定着ベルトの曲率半径を局所的
    に小さくしたことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の定着装置において、 上記分離補助部材が、上記定着ベルトに従動して回転す
    るローラであることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の定着装置において、 上記分離補助部材が上記定着ローラの弾性層を圧力によ
    り歪ませることにより上記定着ベルトの曲率半径を小さ
    くしていることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の定着装置において、 上記分離補助部材が上記定着ベルトの回転方向に対して
    負荷を掛けて該定着ベルトを弛ませることにより該定着
    ベルトの曲率半径を小さくしていることを特徴とする定
    着装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のうちの一つに記載の定着
    装置において、 トナーが少なくとも結着樹脂と着色剤とワックスを含有
    し、上記定着ベルトは少なくとも基材と弾性層と表面離
    型層の3層構造を有していることを特徴とする定着装
    置。
  7. 【請求項7】像担持体に形成された静電潜像を現像手段
    によりトナー像として可視像可し、該トナー像を記録材
    に転写し、該トナー像を保持した記録材をベルト定着方
    式の定着装置に通して定着を行う画像形成装置におい
    て、 上記定着装置が、請求項1乃至6のうちの一つに記載の
    ものであることを特徴とする画像形成装置。
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