JP7085131B2 - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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この発明は、シートの表面にトナー像を定着させる定着装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着装置において、定着ベルトなどの定着回転体の外周面に対向するようにサーモパイルなどの非接触式の温度センサを設置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1の定着装置は、定着ベルト、加圧回転体(加圧ローラ)、定着補助ローラ(定着ローラ)、加熱手段(ヒータ)が内設された加熱ローラ、テンションローラ(ベルト張架部材)、分離部材、温度センサ(温度検知センサ)、などで構成されている。
定着ベルトは、3つのローラ部材(定着補助ローラ、加熱ローラ、テンションローラ)によって張架されている。加圧回転体は、定着ベルトを介して定着補助ローラに圧接して、シートが搬送されるニップ部を形成している。分離部材は、ニップ部の出口近傍で定着ベルトに対向するように配置されていて、ニップ部から送出されたシートが定着ベルトに巻き付かずに分離されるように機能する。
そして、非接触式の温度センサの検知結果(定着ベルトの表面温度)に基づいて加熱手段によって加熱ローラを介して定着ベルトが加熱されて、ニップ部に向けて搬送されるシート上のトナー像が、ニップ部にて熱と圧力とを受けてシート上に定着されることになる。
一方、特許文献2には、定着ベルトに対するシートの分離性を高めることを目的として、ニップ部の出口近傍に配置した第1の分離部材とは別に、その下流側で定着ベルトに当接するように第2の分離部材を設置する技術が開示されている。
従来の定着装置は、ニップ部から送出されたシートが、分離部材によって分離されずに定着回転体に巻き付いて、非接触式の温度センサによって検知可能な範囲(視野角)まで達してしまう不具合が生じる可能性があった。そして、そのような不具合が生じてしまうと、非接触式の温度センサによって、定着回転体の表面温度が検知されずに、それよりも低いシートの表面温度(「シートを介した定着回転体の表面温度」とも言える。)が検知されてしまって、加熱手段によって定着回転体が高めに温度制御されてしまうことになる。そして、定着回転体が過昇温することにより、定着装置の構成部材が熱的劣化や熱的破損する不具合などが生じてしまうことになる。
一方、上述した特許文献2の定着装置は、2つの分離部材を設置しているため、シートの分離性を高める効果が期待できる。しかし、特許文献2の定着装置において、接触式の温度センサ(サーミスタ)の代わりに非接触式の温度センサを用いた場合に、第1の分離部材によって分離されずに定着回転体に巻き付いたシートが、第2の分離部材によって分離される前に、非接触式の温度センサによる視野角の範囲にまで達してしまって、上述したものと同様の不具合が生じてしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ニップ部から送出されたシートが、分離されずに定着回転体に巻き付いて、温度センサによってシートの温度が検知されてしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における定着装置は、複数のローラ部材に張架されて、トナー像を加熱してシート上に定着する定着ベルトと、前記定着ベルトに圧接することでシートが搬送されるニップ部を形成する加圧回転体と、前記定着ベルトの外周面に対向するように配置されて、所定の視野角にて前記定着ベルトの表面温度を検知する温度センサと、前記温度センサの検知結果に基づいて前記定着ベルトを直接的又は間接的に加熱する加熱手段と、前記ニップ部の出口近傍で前記定着ベルトに対向又は当接して、その位置に達するシートを分離可能に形成された第1分離部材と、前記第1分離部材に対して前記定着ベルトの回転方向下流側であって前記温度センサの前記視野角の範囲に達するまでの間で前記定着ベルトに対向又は当接して、その位置に達するシートを分離可能に形成された第2分離部材と、前記複数のローラ部材のうちの1つであって、前記定着ベルトを介して前記第2分離部材に対向するテンションローラと、を備えたものである。
本発明によれば、ニップ部から送出されたシートが、分離されずに定着回転体に巻き付いて、温度センサによってシートの温度が検知されてしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す構成図である。 温度センサの視野角の範囲にまでシートが巻き込まれた状態を示す図である。 変形例としての、定着装置を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部、等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、モータによって図1の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写ローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78の表面に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写ローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写対向ローラ82、クリーニング対向ローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82~84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送されたシートP上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98(タイミングローラ対)等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部12には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である)。
その後、シートPは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置本体1に設置される、定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、定着回転体としての定着ベルト21、定着補助ローラ22、加熱ローラ23、テンションローラ24、加圧回転体としての加圧ローラ31、非接触式の温度センサ40、第1分離部材41、第2分離部材42、等で構成される。
ここで、定着回転体としての定着ベルト21は、樹脂材料からなるベース層上に、弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端状ベルトである。定着ベルト21の弾性層は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。定着ベルト21の離型層は、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等で形成されている。定着ベルト21の表層に離型層を設けることにより、トナー(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保されることになる。定着ベルト21は、3つのローラ部材(定着補助ローラ22と加熱ローラ23とテンションローラ24とである。)に張架・支持されて、図2中の矢印方向に回転(走行)する。テンションローラ24は、定着ベルト21の内周面に当接していて、定着ベルト21に所定の張力を与えている。定着回転体として熱容量の低い定着ベルト21を用いることで、装置の昇温特性が向上する。
定着補助ローラ22は、SUS304等の芯金22a上に、層厚が15mm程度の発泡シリコーンゴムからなる弾性層22b(アスカーC硬度が25~50程度のものである。)が形成されたローラであって、加圧回転体としての加圧ローラ31に定着ベルト21を介して圧接してニップ部Nを形成する。弾性層22bを発泡材料で形成することで、ニップ部Nにおけるニップ幅(ニップ量)を比較的大きく設定できるとともに、定着ベルト21の熱が定着補助ローラ22に移行しにくくなる。定着補助ローラ22は、その軸部が駆動モータに連結されていて、図2の時計方向に回転駆動される。
なお、本実施の形態では、弾性層22bの材料として発泡シリコーンゴムを用いたが、弾性層22bの材料としてフッ素ゴム、シリコーンゴム等を用いることもできる。
加熱ローラ23は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属材料からなる中空構造のローラであって、その円筒体の内部には加熱手段としてのヒータ25(熱源)が固設されている。なお、加熱ローラ23は、耐食性を向上させるために、その表面にアルマイト処理が施されている。
加熱ローラ23のヒータ25は、ハロゲンヒータであって、その両端部が定着装置20の側板に固定されている。そして、装置本体1に設置された電源部(交流電源)により出力制御されたヒータ25からの輻射熱によって加熱ローラ23が加熱されて、さらに加熱ローラ23によって加熱された定着ベルト21の表面からシートP上のトナー像に熱が加えられる。ヒータ25(加熱手段)の出力制御は、定着ベルト21の外周面に非接触で対向する温度センサ40(サーモパイル)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。詳しくは、温度センサ40の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、電源部からヒータ25に交流電圧が印加される。このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の表面温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。
また、加圧回転体としての加圧ローラ31は、主として、芯金32と、芯金32の外周面に接着層を介して形成された弾性層33(層厚が比較的厚く設定されたものである。)と、からなる。加圧ローラ31の弾性層33は、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のソリッドゴム材料で形成されている。そして、加圧ローラ31は、定着ベルト21を介して定着補助ローラ22に圧接する。こうして、加圧ローラ31と定着ベルト21との間に、所望のニップ部N(定着ニップ部)が形成される。
なお、弾性層33の表層にPFA等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。また、加圧ローラ31の外周面にシリコーンオイルなどが含浸されたクリーニングローラを摺接させることもできる。
なお、定着ベルト21と加圧ローラ31とのニップ部Nの出口側(ニップ部Nに対して搬送方向下流側の位置である。)には、ニップ部Nから送出されたシートPが定着ベルト21に巻き付かないように分離するための第1分離部材41が設置されている。
また、定着ベルト21を介してテンションローラ24に対向する位置には、第1分離部材41で分離されずに定着ベルト21に吸着したシートPを分離するための第2分離部材42が設置されている。
これらの分離部材41、42については、後でさらに詳しく説明する。
以下、定着装置20の、通常の通紙時(定着工程時)の動作について説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、電源部からヒータ25に交流電圧が印加(給電)されるとともに、駆動モータによって定着補助ローラ22が回転駆動されて、それぞれの部材同士の摩擦抵抗によって定着ベルト21、加熱ローラ23、加圧ローラ31が図2中の矢印方向に回転(従動)する。
その後、給紙部12からシートPが給送されて、2次転写ローラ89の位置でトナー像がシートP上に未定着画像として担持される。未定着画像(トナー像)が担持されたシートPは、図2の一点鎖線の矢印方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部Nに送入される。そして、定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21(定着補助ローラ22)及び加圧ローラ31の押圧力とによって、シートPの表面にトナー像が定着される。その後、回転する定着ベルト21及び加圧ローラ31によってそのニップ部Nから送出されたシートPは、出口ガイド板に案内されながら一点鎖線の矢印方向に搬送される。
なお、本実施の形態における定着装置20は、図1、図2に示すように、ニップ部NにおいてシートPが下方から上方に向けて搬送されるように構成されている。具体的に、定着装置20において、シートPは、略水平方向に搬送されるのではなくて、略垂直方向の下方から上方に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20において、特徴的な構成・動作について、詳しく説明する。
先に図2を用いて説明したように、定着装置20には、トナー像を加熱してシートP上に定着する定着回転体としての定着ベルト21(複数のローラ部材22~24に張架されている。)や、定着ベルト21(定着回転体)に圧接することでシートPが搬送されるニップ部Nを形成する加圧回転体としての加圧ローラ31、が設置されている。
また、本実施の形態では、定着ベルト21を張架する複数のローラ部材として、定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接する定着補助ローラ22と、ヒータ25(加熱手段)によって加熱されて定着ベルト21を加熱する加熱ローラ23と、定着ベルト21の内周面に当接して張力を与えるテンションローラ24と、が設けられている。
また、定着装置20には、温度センサ40と、加熱手段としてのヒータ25と、が設置されている。
温度センサ40は、定着ベルト21(定着回転体)の外周面に対向するように配置されて、所定の視野角θにて定着ベルト21の表面温度を検知するものである。ここで、温度センサ40の「視野角」とは、温度センサ40の立体的な検知範囲であって、図2の紙面に平行な方向の視野角θ(垂直視野角)の他、その他の方向の視野角(水平視野角など)も含むものである。そして、温度センサ40の視野角の範囲で、定着ベルト21の表面温度が検知されることになる。なお、本実施の形態では、非接触式の温度センサ40として、サーモパイル(赤外線センサ)が用いられている。
そして、その温度センサ40の検知結果に基づいて、加熱手段としてのヒータ25によって、定着ベルト21(定着回転体)が加熱ローラ23を介して間接的に加熱されることになる。
このように非接触式の温度センサ40を用いることで、接触式サーミスタなどの接触式温度センサを用いる場合に比べて、温度センサ40と定着ベルト21との摺動がないため、それらの部品を長寿命化することができる。
また、本実施の形態において、温度センサ40は、定着ベルト21を介して加熱ローラ23に対向するように配置されている。このように構成することで、温度センサ40の検知結果に基づいたヒータ25の出力制御による定着ベルト21の温度調整の応答性を向上させることができる。さらに、加熱ローラ23に巻き付いた定着ベルト21の部分は、波うち等なく変位しにくいため、温度センサ40による温度検知が安定化することになる。
ここで、図2に示すように、本実施の形態における定着装置20には、2つの分離部材(第1分離部材41と第2分離部材42とである。)が設置されている。
第1分離部材41は、ニップ部Nの出口近傍で定着ベルト21に微小な隙間をあけて対向して、その位置に達するシートPを分離可能に形成されたものである。具体的に、本実施の形態では、第1分離部材41として、その先端部(定着ベルト21に対向する部分である。)が幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延在するように形成された略板状部材(分離板)を用いている。これに対して、第1分離部材41として、ニップ部Nの出口近傍で定着ベルト21に当接するように形成された分離爪(幅方向の複数箇所に当接するように形成された複数の爪状部材である。)を用いることもできる。
そして、第2分離部材42は、第1分離部材41に対して、定着ベルト21(定着回転体)の回転方向下流側であって、温度センサ40の視野角θの範囲に達するまでの間(図2において二点鎖線で示した範囲Mである。)で、定着ベルト21に微小な隙間をあけて対向するように配置されている。そして、第2分離部材42は、その位置に達するシートP(第1分離部材41によって分離されずに定着ベルト21に巻き付いたシートPである。)を分離可能に形成されている。
具体的に、本実施の形態では、第2分離部材42として、その先端部(定着ベルト21に対向する部分である。)が幅方向に延在するように形成された略板状部材(分離板)を用いている。これに対して、第2分離部材42として、上述した範囲Mで定着ベルト21に当接するように形成された分離爪を用いることもできる。
このように、第2分離部材42(第2分離部材42の先端部の位置)を、温度センサ40の視野角θの上流側端部よりもさらに上流側に配置することで、第1分離部材41によって分離されずに定着ベルト21に巻き付いたシートPが、第2分離部材42によって分離される前に、温度センサ40による視野角θの範囲にまで達してしまう不具合が軽減される。
すなわち、図3に示す定着装置200のように第2分離部材42が温度センサ40の視野角θの範囲内に設置されたり、第2分離部材42が温度センサ40の視野角θの下流側に設置されたりしてしまうと、図3に示すように、第1分離部材41によって分離されずに定着ベルト21に巻き付いたシートPが、第2分離部材42によって分離される前に、温度センサ40による視野角θの範囲にまで達してしまうことになる。そして、そのような場合には、非接触式の温度センサ40によって、定着ベルトの表面温度が直接的に検知されずに、それよりも低いシートPの表面温度(「シートPを介した定着ベルト21の表面温度」とも言える。)が検知されてしまって、ヒータ25によって定着ベルト21が高めに温度制御されてしまうことになる。そして、定着ベルト21が過昇温することにより、定着ベルト21などの構成部材が熱的劣化したり熱的破損したりしてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態では、第2分離部材42が温度センサ40の視野角θの上流側に設置されているため、そのような不具合の発生を軽減することができる。
特に、本実施の形態では、定着回転体として、ベルト折れを防止するために大きな曲率を形成しにくいベルト状の部材(定着ベルト21)を用いていて、ニップ部Nから送出されたシートPが曲率分離されずに、定着ベルト21に吸着した状態で第1分離部材41によっても分離されずに定着ベルト21に巻き付いてしまう現象が生じやすくなる可能性があるため、このような第2分離部材42の構成が有用である。
また、本実施の形態における定着装置20は、ニップ部NにおいてシートPが下方から上方に向けて搬送されるように構成されていて、第1分離部材41によって分離されずに定着ベルト21に巻き付いたシートPが、自身の重力によって、定着ベルト21の水平な表面に吸着しやすくなる可能性があるため、このように第2分離部材42を設けて、温度センサ40の視野角θにシートPを進入させないようにすることが有用である。
また、図2に示すように、テンションローラ24は、定着ベルト21を介して第2分離部材42に対向するように配置されている。
これにより、テンションローラ24に巻き付いた定着ベルト21の部分は、波うち等なく変位しにくいため、定着ベルト21と第2分離部材42(先端部)とのギャップが変化しにくくなって、第2分離部材42によるシート分離性が安定化することになる。
特に、本実施の形態において、第2分離部材42(第2分離部材42の先端部)は、テンションローラ24に定着ベルト21が巻き付いた範囲(図2の符号αで示す範囲である。)における回転方向下流側で、定着ベルト21を介してテンションローラ24に対向するように配置されている。
これにより、シートPに対して、テンションローラ24に巻き付いた定着ベルト21の曲率による分離機能(曲率分離機能)が充分に作用しながら、第2分離部材42による分離をおこなうことができるため、分離性を高めることができる。
さらに、本実施の形態では、テンションローラ24に巻き付いた定着ベルト21の曲率が、ニップ部Nの出口における定着ベルト21の曲率よりも大きくなるように構成されている。
したがって、ニップ部Nの出口で充分に曲率分離されずに定着ベルト21に巻き付いたシートPであっても、充分な曲率分離をおこなうことが可能になる。
<変形例>
図4は、変形例としての定着装置20を示す構成図であって、本実施の形態における図2に対応する図である。
図4に示すように、変形例における定着装置20は、ローラ式のものであって定着回転体として定着ローラ50が用いられている点が、ベルト式のものであって定着回転体として定着ベルト21が用いられている本実施の形態のものと相違する。
変形例において、定着回転体としての定着ローラ50は、芯金部50a上に弾性層50bや離型層などが積層されたローラ部材である。定着ローラ50の芯金部50aにおける中空部には、温度センサ40の検知結果に基づいて定着ローラ50を直接的に加熱する加熱手段としてのヒータ25が設置されている。
そして、変形例においても、定着ローラ50と加圧ローラ31とが圧接するニップ部Nの出口近傍に、定着ローラ50に対向(又は当接)するように第1分離部材41が設置されている。さらに、第1分離部材41に対して定着ローラ50の回転方向下流側であって温度センサ40の視野角θの範囲に達するまでの間で定着ローラ50に対向(又は、当接)するように、第2分離部材42が設置されている。
このように構成した変形例における定着装置20でも、本実施の形態のものと同様に、ニップ部Nから送出されたシートPが、分離されずに定着ローラ50に巻き付いて、温度センサ40によってシートPの温度が検知されてしまう不具合を生じにくくすることができる。
以上説明したように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21(定着回転体)の外周面に対向するように配置されて所定の視野角θにて定着ベルト21の表面温度を検知する温度センサ40や、ニップ部Nの出口近傍で定着ベルト21に対向する第1分離部材41や、第1分離部材41に対して定着ベルト21の回転方向下流側であって温度センサ40の視野角θの範囲に達するまでの間で定着ベルト21に対向する第2分離部材42、が設けられている。
これにより、ニップ部Nから送出されたシートPが、分離されずに定着ベルト21に巻き付いて、温度センサ40によってシートPの温度が検知されてしまう不具合を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21(定着回転体)を加熱する加熱手段としてヒータ25を用いたが、定着回転体を加熱する加熱手段はこれに限定されることなく、例えば、加熱手段として電磁誘導コイルを用いることもできるし、加熱手段として抵抗発熱体を用いることもできる。
また、本実施の形態では、加圧回転体として加圧ローラ31を用いたが、加圧回転体はこれに限定されることなく、例えば、加圧回転体として加圧ベルトや加圧パッドを用いることもできる。
そして、これらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「シート」とは、通常の用紙(紙)の他に、コート紙、ラベル紙、OHPシート、フィルム、等のシート状の記録媒体のすべてを含むものと定義する。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着回転体)、
22 定着補助ローラ(ローラ部材)、
23 加熱ローラ(ローラ部材)、
24 テンションローラ(ローラ部材)、
25 ヒータ(加熱手段)、
31 加圧ローラ(加圧回転体)、
40 温度センサ(温度検知手段)、
41 第1分離部材、
42 第2分離部材、
50 定着ローラ(定着回転体)、
N ニップ部、 θ 視野角、
P シート(記録媒体)。
特開2007-41306号公報 特開2003-131512号公報

Claims (5)

  1. 複数のローラ部材に張架されて、トナー像を加熱してシート上に定着する定着ベルトと、
    前記定着ベルトに圧接することでシートが搬送されるニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ベルトの外周面に対向するように配置されて、所定の視野角にて前記定着ベルトの表面温度を検知する温度センサと、
    前記温度センサの検知結果に基づいて前記定着ベルトを直接的又は間接的に加熱する加熱手段と、
    前記ニップ部の出口近傍で前記定着ベルトに対向又は当接して、その位置に達するシートを分離可能に形成された第1分離部材と、
    前記第1分離部材に対して前記定着ベルトの回転方向下流側であって前記温度センサの前記視野角の範囲に達するまでの間で前記定着ベルトに対向又は当接して、その位置に達するシートを分離可能に形成された第2分離部材と、
    前記複数のローラ部材のうちの1つであって、前記定着ベルトを介して前記第2分離部材に対向するテンションローラと、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記第2分離部材は、前記テンションローラに前記定着ベルトが巻き付いた範囲における回転方向下流側で、前記定着ベルトを介して前記テンションローラに対向することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記テンションローラに巻き付いた前記定着ベルトの曲率が、前記ニップ部の出口における前記定着ベルトの曲率よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記複数のローラ部材のうちの1つであって、前記定着ベルトを介して前記加圧回転体に圧接する定着補助ローラと、
    前記複数のローラ部材のうちの1つであって、前記加熱手段によって加熱されて前記定着ベルトを加熱する加熱ローラと、
    を備え、
    前記温度センサは、前記定着ベルトを介して前記加熱ローラに対向し、
    前記ニップ部においてシートが下方から上方に向けて搬送されるように構成されたことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1~請求項4のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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