JP2006312949A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ストッパ等の接触による規制に頼ることなく、連続的、かつ広範囲にわたってばね定数の変化を可能とする防振装置を提供する。
【解決手段】 ブラケット12のシャフト42にラバーリンク18の一端側を支持し、ラバーリンク18の他端側をトルクロッド14のシャフト52に支持させる。トルクロッド14は、初期位置を保持する2つのサポートばね20によってもブラケット12に支持されている。トルクロッド14がエンジンに引っ張られると、ラバーリンク18のトルクロッド14に対する角度が変わり、トルクロッド14は2つのラバーリンク18からエンジン側への付勢力を得るので、防振装置全体としてのバネ定数は低く抑えられる。トルクロッド14がエンジン側に変位すると、エンジン側のサポートばね20が圧縮され、ラバーリンク18が自由長よりも伸び始めるので、防振装置全体としてのバネ定数を急激に高める方向となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ブラケット12のシャフト42にラバーリンク18の一端側を支持し、ラバーリンク18の他端側をトルクロッド14のシャフト52に支持させる。トルクロッド14は、初期位置を保持する2つのサポートばね20によってもブラケット12に支持されている。トルクロッド14がエンジンに引っ張られると、ラバーリンク18のトルクロッド14に対する角度が変わり、トルクロッド14は2つのラバーリンク18からエンジン側への付勢力を得るので、防振装置全体としてのバネ定数は低く抑えられる。トルクロッド14がエンジン側に変位すると、エンジン側のサポートばね20が圧縮され、ラバーリンク18が自由長よりも伸び始めるので、防振装置全体としてのバネ定数を急激に高める方向となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、防振装置にかかり、特に、エンジンのロールやピッチなど回転方向の力を支持する防振装置に関する。
自動車等の車両において、エンジンの支持方法は多々あるが、荷重を支持する通常のマウントの他に、エンジンに作用するトルクを支持するためにトルクロッド装置と呼ばれる防振装置を使用する場合がある。
トルクロッド装置は、定常トルクを支持するだけでなく、衝撃的なトルクは緩和しつつ、エンジンの動きを規制するために高いバネ定数が求められ、また、定常時やアイドリング時にはエンジン振動を車体に伝えないような低いバネ定数が求められる。
このようなトレードオフに対し、従来のトルクロッド装置には、非線形性を持たせた防振ブッシュが適用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−28250号公報
しかしながら、図6(A)に示すように、従来一般の防振ブッシュ100では、内筒102と外筒104との間に配置された弾性体106の一部に空隙108を設け、小振幅時にはバネ定数を低くし、大振幅時には図6(B)に示すようにストッパ部110が対向する空隙壁面に接触することで、高いバネ定数となるような構造とって非線形なバネ定数を得ている(図6(C)参照。)。
この場合、大入力時にはストッパ部110が当たって空隙108が詰まることによる変位規制と高いバネ定数を確保することができるが、ストッパ当たりによる衝撃が車体に伝わるため、振動、騒音面で好ましくない。
また、小振幅時のバネ定数を低く設定すると、このストッパ当たりによる衝撃が頻発するため、バネ定数の低減には限界がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ストッパ等の接触による規制に頼ることなく、連続的、かつ広範囲にわたってばね定数の変化を可能とする防振装置を提供することが目的である。
請求項1に記載の発明は、振動発生部と振動受け部との間に配置されるトルクロッドと、前記トルクロッドの一端側に設けられ前記振動発生部から前記振動受け部への振動伝達を抑制する防振ブッシュと、前記トルクロッドの他端側であって、前記トルクロッドの軸方向と交差する方向の両側に各々配置され、各々の一端側が前記振動受け部側に連結されると共に各々の他端側が前記トルクロッド側に連結され、前記振動受け部に対して前記トルクロッドが第1の位置にあるときには前記トルクロッドに対して前記トルクロッドの軸方向とは直交する方向に付勢力を生ずるように圧縮され、前記第1の位置よりも前記トルクロッドが軸方向に変位したときには前記トルクロッドを変位方向側に付勢する付勢力を発生する予圧弾性体と、を有することを特徴としている。
次に、請求項1に記載の防振装置の作用を説明する。
請求項1に記載の防振装置は、例えば、エンジン等の振動発生部に防振ブッシュを介してトルクロッドの一端側を連結し、トルクロッドの他端側を予圧弾性体を介して車体等の振動受け部に連結する。なお、トルクロッドの一端側の防振ブッシュを車体側に、トルクロッドの他端側を予圧弾性体を介して振動発生部に連結することもできる。
ここで、エンジン停止時における振動受け部に対するトルクロッドの位置を第1の位置とすると、予圧弾性体は、トルクロッドの軸方向とは直交する方向に付勢力を生ずるように圧縮されている。したがって、トルクロッドには、軸線方向(即ち、振動発生部側または振動発生部とは反対側)へ変位させる付勢力が生じない。また、エンジンが作動して車体との相対位置が変化し、例えば、トルクロッドが第1の位置よりも振動発生部側に変位すると、圧縮されていた予圧弾性体の向きが振動発生部側に変わり、トルクロッドは振動発生部側に付勢される。
ここで、トルクロッドが振動発生部側に変位し、圧縮されていた予圧弾性体が自由長に戻るまでの間は、予圧弾性体はトルクロッドを振動発生部側に付勢する力を発生するが、さらにトルクロッドが振動発生部側へ変位すると、予圧弾性体は自由状態よりも強制的に伸ばされることになるので、トルクロッドには振動受け部側へ付勢する力が作用することになる。
以上の説明を図7にしたがって説明する。
図7(A)に示すモデルにおいて、符号200は予縮状態の予圧弾性体(実線で図示)を示し、2点鎖線は振動受け部側の端部を振動受け部側(矢印F方向)へ変位させた状態の予圧弾性体を示している。
また、図7(B)は、横軸に振動発生部側へのストローク、縦軸に反力(図7(A)の矢印A)をとった図7(A)に示すモデルのバネ特性を示すグラフであり、ストローク0はトルクロッドが第1の位置にある場合を示し、ストローク10(mm)は予圧弾性体が付勢力を発生しない自由長となった場合を示し、ストローク10(mm)を超える場合は予圧弾性体に引張り力が作用した場合を示している。そして、このグラフから分るように、予圧弾性体は、トルクロッドが第1の位置から振動発生部側へ変位し、予圧弾性体が自由長となるまでは反力が負となり、ストローク10(mm)を超えてからは反力が正となる。
請求項1に記載の防振装置は、振動発生部と振動受け部との間に、防振ブッシュと予圧弾性体との2つのバネが直列に配置された構成となるので、トルクロッドが振動発生部側へ変位する初期の状態では予圧弾性体がトルクロッドを振動発生部側へ付勢してバネ定数は低くなり、ストロークが増大して予圧弾性体が伸び始めると、予圧弾性体がトルクロッドを振動受け部側へ引っ張るので、バネ定数は正となって急激に高まり、防振ブッシュと予圧弾性体とを合わせた全体としてのバネ定数は非線形となる。
この防振装置では、従来のようにストッパを当接させることで大変位時のバネ定数を上昇させていないので、大入力時に衝撃を発生することが無い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防振装置において、前記トルクロッドが前記第1の位置に保持されるように、前記振動受け部と前記トルクロッドとを連結するサポート弾性体を有する、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の防振装置の作用を説明する。
例えば、この防振装置を振動発生部に連結しない状態では、圧縮された予圧弾性体で支持されたトルクロッドを第1の位置で保持することは困難である。請求項2の防振装置では、サポート弾性体で振動受け部とトルクロッドとを連結するので、例えば、振動発生部に連結しなくてもトルクロッドを第1の位置で保持することが出来る。
以上の説明を図8にしたがって説明する。なお、図7(A)に示すモデルと同一構成には同一符号を付している。図8(A)に示すモデルにおいて、符号202はサポート弾性体を示している。また、図8(B)において、実線はサポート弾性体202のみの特性を、2点鎖線は予圧弾性体200のみの特性を、1点鎖線は予圧弾性体200とサポート弾性体202とを組み合わせた場合の特性を示している。
図8(B)のグラフから分るように、サポート弾性体202を設けることにより全体的にバネ定数が上がり(バネ定数が負の部分が無くなる。各々のバネ定数の設定によっては負の部分が残る場合もある。)、ストロークが小さい場合にはバネ定数が低く、ストロークが大きい場合にはバネ定数が大きくなり、予圧弾性体とサポート弾性体とを合わせたモデル全体としてのバネ定数は、非線形を維持していることが分る。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の防振装置において、前記サポート弾性体のバネ定数は、前記予圧弾性体のバネ定数よりも小さい、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の防振装置の作用を説明する。
サポート弾性体は、トルクロッドを第1の位置に保持する役目をすれば良いため、高いバネ定数は必要なく、予圧弾性体のバネ定数よりも小さく設定して良い。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の防振装置において、前記予圧弾性体はエラストマーから形成されている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の防振装置の作用を説明する。
予圧弾性体をゴム等のエラストマーで形成することで、予圧弾性体自身のバネ定数を非線形とすることが出来る。予圧弾性体自身のバネ定数を非線形とすることで、防振装置の大変位時のバネ定数を高めることができ、非線形の度合いを高めることができる。
予圧弾性体自身のバネ定数を非線形とすることで、例えば、図8(B)に示すように、1点鎖線で示す特性から、点線で示す特性へとなる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の防振装置において、前記エラストマーには繊維が混入されて補強されている、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の防振装置の作用を説明する。
予圧弾性体を繊維補強されたエラストマーで形成することで、大変位時のバネ定数を更に高めることができ、非線形の度合いを更に高めることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の防振装置において、前記予圧弾性体は、前記トルクロッドが前記第1の位置にある時に、伸縮方向が前記トルクロッドの軸線に対して直角に向けられている、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載の防振装置の作用を説明する。
トルクロッドが第1の位置にある時に、予圧弾性体の伸縮方向をトルクロッドの軸線に対して直角に向けることで、トルクロッドを軸線方向に付勢する付勢力を生じさせない。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の防振装置において、前記トルクロッドは二股部を備え、前記予圧弾性体は前記二股部の間に配置されている、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載の防振装置の作用を説明する。
請求項7に記載の防振装置では、トルクロッドの二股部の間に予圧弾性体が配置されて、予圧弾性体が保護されている。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の防振装置において、前記トルクロッドの一端側が前記振動発生部に接続され、前記トルクロッドの他端側が前記振動受け部に接続される、ことを特徴としている。
請求項8に記載の防振装置では、エンジン等の振動発生部が振動すると、該振動は、防振ブッシュ、トルクロッド、予圧弾性体を介して車体等の振動受け部に支持される。
以上説明したように本発明の防振装置によれば、ストッパ等の接触による規制に頼ることなく、連続的、かつ広範囲にわたってばね定数を変化させることができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1、及び図4に示すように、本実施形態の防振装置10は、車体11に取り付けられるブラケット12、トルクロッド14、防振ブッシュ16、ラバーリンク18、サポートばね20を備えている。
図1に示すように、トルクロッド14は、エンジン側(矢印F方向側:車両前方側)に円筒部22が形成され、車体取付側(矢印B方向側:車両後方側)に二股部24が形成されている。
このトルクロッド14は、鋼板の溶接構造でも良く、金属のダイキャストであっても良く、強度があれば合成樹脂の成型でも良い。
円筒部22には、防振ブッシュ16が圧入固定されている。
防振ブッシュ16は、内筒26、外筒28、及び内筒26と外筒28とに固着されたゴム等の弾性体30から構成されている。また、弾性体30には、内筒26を挟んで車体取付側、及びエンジン側に空隙(貫通孔)32が形成されている。このため、防振ブッシュ16は、上下方向のばね定数よりも前後方向のばね定数が低くなっている。
ブラケット12は、車体11へ取り付けられる板状の取付部34、取付部34の端部に90°の角度で一体的に設けられる補強部36、取付部34及び補強部36の双方の板面から垂直方向に一体的に設けられた板状のラバーリンク取付部35から構成されている。このブラケット12は、鋼板の溶接構造でも良く、金属のダイキャストであっても良く、強度があれば合成樹脂の成型品でも良い。
取付部34には、車体11へ取り付ける際に用いるボルト38を挿通する取付孔40が複数形成されている。
図1、及び図2に示すように、ラバーリンク取付部35には、上下にシャフト42が板面と垂直に固着されており、両側に夫々一定寸法突出している。
ラバーリンク取付部35の両面には、上下のシャフト42の中間部で、かつアングル側にブラケット側サポートばね支持部44が一体的に取り付けられている。
ブラケット側サポートばね支持部44の取付面側には、後述するサポートばね20の端部に挿入される突起46が形成されている。また、取付部34にも、ブラケット側サポートばね支持部44の突起46と対向する位置に突起48が形成されている。
ラバーリンク取付部35は、二股部24の中間部に配置されている。
二股部24には、それぞれの上下に孔50が形成されており、この孔50に、二股部24の幅寸法と同一長さのシャフト52が圧入されている。
図3に示すように、ラバーリンク18は、繊維によって補強されたゴムの成型品であり、長手方向両側には金属製の円筒54が夫々軸線を平行にして一体的に加硫接着されている。
また、このラバーリンク18のバネ定数は、金属製のサポートばねのバネ定数と異なり、非線形である。また、各ラバーリンク18は、全て同一寸法、同一バネ定数である。
ここで、前述した上側のシャフト42が上側のラバーリンク18の一方の円筒54に回転可能に挿入され、上側のシャフト52が上側のラバーリンク18の他方の円筒54に回転可能に挿入されている。また、同様にして、前述した下側のシャフト42が下側のラバーリンク18の一方の円筒54に回転可能に挿入され、下側のシャフト52が下側のラバーリンク18の他方の円筒54に回転可能に挿入されている。
ここで、図4(A)に示すように、トルクロッド14を車両側方から見たときに、上下のシャフト42を結ぶ仮想線上に、各シャフト52の軸線を位置させたときに、各々のラバーリンク18は、長手方向がトルクロッドの長手方向に対して90°となり、それぞれ所定量(寸法Δ)圧縮された状態となる。
二股部24の先端には、ラバーリンク取付部35に向けて突出するロッド側サポートばね支持部56が設けられている。
ロッド側サポートばね支持部56には、後述するサポートばね20の端部に挿入される突起57が両側に形成されている。
ここで、取付部34とロッド側サポートばね支持部56との間、及びロッド側サポートばね支持部56とこれに対向するブラケット側サポートばね支持部44との間には、それぞれサポートばね20が配置されている。
なお、各サポートばね20は、同一寸法、同一バネ定数である。
図4(A)に示すように、トルクロッド14を車両側方から見たときに、上下のシャフト42を結ぶ仮想線上に、各シャフト52の軸線が位置しているときには、ロッド側サポートばね支持部56は、取付部34とブラケット側サポートばね支持部44との中央部に位置し、それぞれのサポートばね20は、同一量圧縮されている。
したがって、図4(B)に示すようにトルクロッド14をブラケット12から離れる方向(矢印F方向)に強制的に変位させると、エンジン側のサポートばね20はさらに圧縮されることになる。このとき、ブラケット側のサポートばね20は伸びることになるが、一方の端部に突起48が、他方の端部に突起57が挿入されているため、外れることはない。
(作用)
次に、本実施形態の防振装置10の作用を説明する。
(作用)
次に、本実施形態の防振装置10の作用を説明する。
図4(A)に示すように、この防振装置10は、ブラケット12が自動車の車体11にボルト38で固定され、防振ブッシュ16の内筒26にエンジン側の取付軸(図示せず)が挿入され、トルクロッド14は略水平に配置される。
なお、エンジンの荷重は、図示しない防振マウントを介して車体11に支持されており、防振マウントで支持されたエンジンが停止している時に、図4(A)に示すように、ブラケット12の上下のシャフト42を結ぶ仮想線上にトルクロッド14の上下のシャフト52の軸線が位置している(初期位置)。
このとき、各々のラバーリンク18はそれぞれ所定量(寸法Δ)圧縮された状態となっ
ているが、長手方向がトルクロッド14の長手方向に対して90°となっているので、ラバーリンク18が付勢力を持っていてもトルクロッド14には自身を水平方向(軸方向)に移動させる力は生じない。
ているが、長手方向がトルクロッド14の長手方向に対して90°となっているので、ラバーリンク18が付勢力を持っていてもトルクロッド14には自身を水平方向(軸方向)に移動させる力は生じない。
一方、ロッド側サポートばね支持部56は、取付部34とブラケット側サポートばね支持部44との中央部に位置して、それぞれのサポートばね20が同一量圧縮された状態となっているので、エンジンや車体11に連結しなくともブラケット12とトルクロッド14との初期位置を保持可能となっている。
本実施形態の防振装置10は、防振ブッシュ16のバネ成分、ラバーリンク18のバネ成分、及びサポートばね20のバネ成分の3つのバネ成分を有している。また、図1からも明らかなように、車体11とエンジンとの間において、ラバーリンク18とサポートばね20とはバネ成分としては並列関係にあり、防振ブッシュ16は、ラバーリンク18とサポートばね20に対してバネ成分としては直列の関係にある。
本実施形態の防振装置10では、トルクロッド14の初期位置、即ち、ブラケット12の上下のシャフト42を結ぶ仮想線上にトルクロッド14の上下のシャフト52の軸線が位置しているとき、上下のラバーリンク18はそれぞれ所定量圧縮された状態となっているが、長手方向(伸縮方向)がトルクロッド14の長手方向に対して90°となっているので、ラバーリンク18が付勢力を持っていてもトルクロッド14には自身を水平方向に移動させる力は生じない。また、この初期位置においては、防振ブッシュ16においてもエンジンからの負荷は作用しておらず、2つのサポートばね20も同量圧縮されている。
ここで、例えば、エンジンが作動してトルクロッド14がエンジンに引っ張られると、ラバーリンク18のトルクロッド14に対する角度が変わり、トルクロッド14は2つのラバーリンク18からエンジン側への付勢力を得るので、防振装置全体としてのバネ定数は低く抑えられる。さらに、トルクロッド14がエンジン側に変位すると、エンジン側のサポートばね20が圧縮され、ラバーリンク18が自由長よりも伸び始めるので、防振装置全体としてのバネ定数を急激に高める方向となる。さらに、本実施形態のラバーリンク18は、繊維で強化されたゴムで形成されており、バネ定数が非線形であるため、トルクロッド14が大変位した時の防振装置全体のバネ定数は非常に高いものとなる。
したがって、防振ブッシュ16にストッパ等を設けて大変位時の防振ブッシュ16のバネ定数を高める必要が無く、大変位時に衝撃(振動や騒音等)を発生することが無い。
また、バネの組み合わせ、及び配置でバネ定数を非線形としているので、連続的、かつ広範囲にわたってばね定数の変化を可能とするものとなっている。
本実施形態の防振装置10に用いる防振ブッシュ16は、大入力時に空隙(貫通孔)32が塞がって衝撃が生じないように、弾性体30の硬さ、空隙32の大きさ等が予め設定されている。
また、サポートばね20は、トルクロッド14を初期位置に保持する役目をすれば良いため、高いバネ定数は必要なく、ラバーリンク18のバネ定数よりも小さく設定されていて良い。
また、4つのラバーリンク18は、トルクロッド14の二股部24の間に配置されて保護されている。
なお、ここでは、トルクロッド14がエンジン側へ変位した際の説明を行ったが、反対側へ変位した際も同様の特性を有するのは勿論である。
[その他の実施形態]
上記実施形態の防振装置10では、ゴム製のラバーリンク18を用いたが、ラバーリンク18の代わりに、図5に示すような一対の金属製の円弧部58を有する金属バネ60を用いても良い。なお、図5において、符号62は、シャフト42を挿入する孔である。
[その他の実施形態]
上記実施形態の防振装置10では、ゴム製のラバーリンク18を用いたが、ラバーリンク18の代わりに、図5に示すような一対の金属製の円弧部58を有する金属バネ60を用いても良い。なお、図5において、符号62は、シャフト42を挿入する孔である。
この金属バネ60においても、一対の円弧部58の端部同士を連結する構成とすることで、バネ定数を非線形としている。
10 防振装置
11 車体
14 トルクロッド
16 防振ブッシュ
18 ラバーリンク(予圧弾性体)
20 サポートばね(サポート弾性体)
11 車体
14 トルクロッド
16 防振ブッシュ
18 ラバーリンク(予圧弾性体)
20 サポートばね(サポート弾性体)
Claims (8)
- 振動発生部と振動受け部との間に配置されるトルクロッドと、
前記トルクロッドの一端側に設けられ前記振動発生部から前記振動受け部への振動伝達を抑制する防振ブッシュと、
前記トルクロッドの他端側であって、前記トルクロッドの軸方向と交差する方向の両側に各々配置され、各々の一端側が前記振動受け部側に連結されると共に各々の他端側が前記トルクロッド側に連結され、前記振動受け部に対して前記トルクロッドが第1の位置にあるときには前記トルクロッドに対して前記トルクロッドの軸方向とは直交する方向に付勢力を生ずるように圧縮され、前記第1の位置よりも前記トルクロッドが軸方向に変位したときには前記トルクロッドを変位方向側に付勢する付勢力を発生する予圧弾性体と、
を有することを特徴とする防振装置。 - 前記トルクロッドが前記第1の位置に保持されるように、前記振動受け部と前記トルクロッドとを連結するサポート弾性体を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
- 前記サポート弾性体のバネ定数は、前記予圧弾性体のバネ定数よりも小さい、ことを特徴とする請求項2に記載の防振装置。
- 前記予圧弾性体はエラストマーから形成されている、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の防振装置。
- 前記エラストマーには繊維が混入されて補強されている、ことを特徴とする請求項4に記載の防振装置。
- 前記予圧弾性体は、前記トルクロッドが前記第1の位置にある時に、伸縮方向が前記トルクロッドの軸線に対して直角に向けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の防振装置。
- 前記トルクロッドは二股部を備え、前記予圧弾性体は前記二股部の間に配置されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の防振装置。
- 前記トルクロッドの一端側が前記振動発生部に接続され、前記トルクロッドの他端側が前記振動受け部に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の防振装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009243509A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | トルクロッド |
KR20220160999A (ko) * | 2021-05-28 | 2022-12-06 | 주식회사화신 | 차량용 연결장치 |
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2005
- 2005-05-06 JP JP2005134855A patent/JP2006312949A/ja active Pending
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KR102546884B1 (ko) * | 2021-05-28 | 2023-06-23 | (주)화신 | 차량용 연결장치 |
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