JP2006310402A - 光源基板製造方法、光源基板、バックライト装置、液晶ディスプレイ装置、調整装置 - Google Patents
光源基板製造方法、光源基板、バックライト装置、液晶ディスプレイ装置、調整装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 配線基板上において所要の接続形態により接続された各光源素子に対し並列の関係となるように抵抗素子を接続した光源基板とする。この光源基板について、上記各光源素子の輝度を測定した結果に基づき上記抵抗素子をレーザ光によりトリミング又は切断する。これによって各光源素子の輝度を調整することができ、例えば規格外の輝度となる光源素子を廃棄していた従来と比較して光源素子の歩留まりの向上が図られ、これによって光源基板の生産性の向上・低コスト化が図られる。
【選択図】図1
Description
従来の液晶ディスプレイ装置が備えるバックライトとしては、光源として冷陰極蛍光管を用いるものが広く知られているが、近年では、LED(Light Emitting Diode)を用いるようにしたものも提案されている。周知のようにLEDとしては従来の光源素子と比較して高輝度、低消費電力であることが知られている。
或いは、輝度の高いLEDについて例えば白色塗料を塗布するなどして輝度を低下させ、これによって輝度が低めのLEDとの輝度差を調整して輝度ムラが抑制されるようにするなどの手法が採られてきた。
また、上記のように白色塗料を塗布する工程としても現状では人手により行われているもので、その分調整の手間と人手による高コスト化が強いられる。
つまり、本発明の光源基板製造方法としては、配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子とを少なくとも備えた光源基板を製造するための光源基板製造方法として、上記各光源素子の輝度を測定した結果に基づき、上記抵抗素子をレーザ光によりトリミング又は切断する輝度調整工程を少なくとも備えるものである。
また、本発明において、光源基板上で抵抗素子は光源素子に対し並列に接続されるので、例えば抵抗素子を光源素子に対し直列に接続する場合とは異なり、抵抗素子を完全に切断する調整も可能となる。
また、本発明によれば、上記のようにして抵抗素子を完全に切断する調整も可能となるが、抵抗素子が完全に切断された場合、抵抗素子による電力損失をゼロとすることができる。つまり、この点で光源素子の発光効率の向上も図られる。
図1は、第1の実施の形態としてのLED(Light Emitting Diode)発光基板1、及び輝度調整装置5の外観を模式的に示している。
先ず、LED発光基板1は、基板1a上に光源素子としてのLED3a、LED3b、LED3cが直列に接続されている。LED3aは、一方の端子が基板1a上に形成された電源入力端子taに接続され、他方の端子が基板1a上に形成されたプリント配線2aを介してLED3bの一方の端子と接続されている。また、LED3bの他方の端子は、同じく基板1a上に形成されたプリント配線2bを介してLED3cの一方の端子と接続され、LED3cの他方の端子が基板1a上の電源入力端子tbと接続されている。
その上で、各LED3に対しては、並列に輝度調整抵抗4a〜4cが接続される。すなわち、LED3aに対しては輝度調整抵抗4a、LED3bに対しては輝度調整抵抗4b、LED3cに対しては輝度調整抵抗4cがそれぞれ並列に接続される。
これら輝度調整抵抗4a〜4cとしては、プリント抵抗として基板1a上に印刷されたものである。これら輝度調整抵抗4a〜4cは抵抗値が同等に設定されている。
なお、ここでは基板1a上にLED3が3つ形成される場合を例示しているが、この場合LED3は複数形成されていればよくその数について特定に限定するものではない。
制御部6は、輝度調整装置5の全体制御を行う部位として機能する。制御部6には図示する電源出力端子toa、tobが備えられ、LED発光基板1に設けられた上記電源入力端子ta、tbと接続されることで、LED3a〜LED3cを点灯させるための電源電圧を供給するようにされる。
この場合、輝度測定部7としては、LED発光基板1上に設けられたLED3の数に応じ、輝度測定部7a〜7cの3つを備えるものとしている。これら輝度測定部7a〜7cは、図示するスライド駆動部10によって図中Z軸方向に一体的に移動可能に保持される。スライド駆動部10のスライド動作は、後述するように制御部6によって制御されるようになっている。
これらにより、輝度測定時において、これら輝度測定部7a〜7cが上記スライド駆動部10によってLED発光基板1に接近する方向に移動された場合に、それぞれが対応するLED3を覆うことができるようにされ、これによって輝度測定部7a〜7cのそれぞれが他のLED3からの光を遮光することができるようにされる。そして、このように輝度測定時に他のLED3からの光を遮光できることで、各輝度測定部7内の輝度センサによって適正に輝度測定ができるように図られている。
上記スライド駆動部8によるスライド動作としても制御部6によって制御されるようになっている。
先ず、制御部6内には、図示するように電源回路11と、例えばマイクロコンピュータにより構成されるコントローラ16とが備えられる。
電源回路11は、例えば図示されない商用交流電源を入力して直流出力電圧を生成するAC→DCコンバータとして構成される。特にこの場合の電源回路11は、上記直流出力電圧についての定電圧制御を行うように構成されている。このような定電圧による直流出力電圧を基に図示する動作電源が得られる。動作電源は当該輝度調整装置5内の各部に供給される。また、電源回路11は、上記定電圧による直流出力電圧を基に、図示する電源出力端子toaと電源出力端子tobとの間に出力電圧E1を得るようにされる。
電源回路11は、この出力電圧E1については定電流制御を行うようにされる。また電源回路11は、この出力電圧E1の出力を、コントローラ16の制御に基づいてオン/オフする。
コントローラ16に対しては、図1にも示した輝度測定部7a〜7c内に備えられる輝度センサ15a〜15cが接続され、これら輝度センサ15によって測定される輝度の情報が供給される。
ここで、確認のために述べておくと、以下で説明する実施の形態としての輝度調整動作は、LED発光基板1の製造工程において、最終的に光源素子としての各LED3の輝度を調整する際に実行されるもので、これにより各LED3の輝度ムラが抑制されたLED発光基板1を製造することを目的に行われるものである。
輝度調整装置5は、先ずは上記電源出力端子to(toa、tob)からの出力電圧E1の出力を開始し、LED3a〜3cを点灯させる。
そして、スライド駆動部10によって輝度測定部7a〜7cをZ軸方向にスライド移動させて、各LED3a〜3cを覆った上で、各LED3a〜3cの輝度を測定する。
LED(Lmin)の輝度調整抵抗4の切断にあたっては、先ずはスライド駆動部8によりレーザ照射部9をLED(Lmin)に接続された輝度調整抵抗4上までスライド移動させる。その上で、同じくスライド駆動部8によりレーザ照射部9を図中Y軸方向にスライドさせることで、レーザ照射部9(レーザダイオード14)が照射するレーザ光により輝度調整抵抗4が切断される。
そして、この基準輝度b-minに基づき、他のLED3に接続された輝度調整抵抗4をトリミングしていく。すなわち、上記基準輝度b-minで一定となるように、上記LED(Lmin)以外のLED3に接続された輝度調整抵抗4を上記レーザ照射部9のレーザ照射によりトリミングする。例えば図1の例では、LED3b、LED3cが上記LED(Lmin)以外のLED3とされ、これらに並列接続された輝度調整抵抗4b、4cがそれぞれトリミングされた例が示されている。
1つは、調整対象とするLED3に接続された輝度調整抵抗4をレーザ照射部9によりトリミングしながら対応する輝度測定部7により測定される輝度をモニタリングし、その値が上記基準輝度b-minとなるまでトリミングを行う、フィードバック型の手法である。
また1つは、予め調整対象とするLED3の輝度と上記基準輝度b-minとの差分値を求め、この差分値から割り出されるトリミング量に応じて輝度調整抵抗4をトリミングするフォーワード型の手法である。
本実施の形態では、前者のフィードバック型の手法を採るものとする。
このため本実施の形態では、各LED3を点灯させるための出力電圧E1は、先に述べたように電源回路11において定電流制御されるものとしている。これによれば、或る輝度調整抵抗4が切断又はトリミングされた場合にも、各LED3に流れる電流量は一定となるように制御でき、調整動作は適正に行うことができる。
このようにしてLED発光基板1上に設けられた各LED3の輝度が一定に調整されることで、従来のように規格外の輝度によるLED3を不良品として廃棄しなくても済むものとでき、これによってLED3の歩留まりが向上し、LED発光基板1の生産性向上と低コスト化が図られる。
例えば、輝度調整抵抗4を各LED3に対し直列に挿入することも考えられるが、この場合は輝度調整抵抗4を完全に切断するとLED3への電力供給が不可能となり、従って輝度調整抵抗4を或る程度残す必要があり、輝度調整抵抗4による電力損失をゼロとすることができない。
これに対し、本実施の形態のように輝度調整抵抗4を切断する調整が可能となれば、切断された輝度調整抵抗4による電力損失はゼロとすることができ、この点で輝度調整が可能なLED発光基板において、電力損失の低減が図られ、またLED3の発光効率の向上が図られる。
なお、この図に示す処理動作が実行されるにあたっては、少なくともLED発光基板1上の電源入力端子ta、tbと、制御部6の電源出力端子toa、tobとが接続されていることが前提となる。
このステップS102の処理としては、先ずは図2に示したスライド駆動回路17を制御して各輝度測定部7をZ軸方向にスライド移動させる。つまり、これによって輝度測定部7a〜7cがLED3a〜3cを覆うようにする。その上で、各輝度測定部7内の各輝度センサ15によって輝度測定を実行させ、これによって各輝度センサ15から得られる輝度の情報を、各輝度センサ15ごとに(すなわち各LED3ごとに)保持する。先にも述べたように、これら各LED3ごとの輝度情報は、例えば内部のRAM等に格納する。
その上で、ステップS104では、このLED(Lmin)に接続されている輝度調整抵抗4を切断するための処理を実行する。
このステップS104の処理としては、先ずは図2に示したスライド駆動回路12に対する制御を行ってX軸スライドモータ12xを駆動することで、レーザ照射部9をLED(Lmin)に接続された輝度調整抵抗4上までスライド移動させる。その上で、レーザ駆動回路13を制御することでレーザダイオード14をオンとさせ、さらにスライド駆動回路12に対する制御を行ってY軸スライドモータ12yを駆動することでレーザ照射部9をY軸方向(図2参照)にスライドさせ、これによって輝度調整抵抗4を切断させる。
このステップS106としては 上記LED(Lmin)以外の残りのLED3について、順次以下の処理を実行する。
先ず、予め定められた順序に従い選択した輝度センサ15による輝度測定を開始させ、当該輝度センサ15より得られる輝度の値についてモニタリングを開始する。そして、上記選択された輝度センサ15が測定対象としているLED3に接続された輝度調整抵抗4上に、レーザ照射部9がスライド移動されるようにスライド駆動回路12対する制御を行う。その上で、レーザ駆動回路13を制御してレーザダイオード14をオンとさせ、さらにスライド駆動回路12に対する制御を行ってY軸スライドモータ12yを駆動することで、レーザ照射部9のY軸方向(図2参照)へのスライド移動を開始させ、これによって上記測定対象のLED3に接続された輝度調整抵抗4のレーザトリミングを開始させる。以降は、モニタリングされる輝度の値が上記基準輝度d-minとなるまで、上記Y軸スライドモータ12yの動作を継続させる。これによって調整対象として選択されたLED3の輝度が上記基準輝度d-minとなるようにレーザトリミングを行うことができる。
このような処理がさらに残りのLED3について実行されることで、LED発光基板1上の全てのLED3の輝度が、上記基準輝度d-minで一定となるように調整を行うことができる。
なおこのとき、或るLED3についての輝度調整抵抗4のトリミングが終了し別のLED3について輝度調整抵抗のトリミングを行うにあたっては、スライド駆動回路12を制御して、X軸スライドモータ12xによりレーザ照射部9を上記別のLED3上に移動させる処理を実行するものとなる。
また、電力損失及び各LED3の発光効率の点から言えば、LED発光基板1においては、できる限り多くの輝度調整抵抗4を切断できることが好ましい。
すなわち先ず、輝度が最小となるLED(Lmin)を基準として、予め定められた誤差許容範囲内の輝度となっているLED3については、すべてのLED3について輝度調整抵抗4を切断する。その上で、上記誤差許容範囲内で輝度が最大であったLED3について、上記の切断後に改めてその輝度(基準輝度b-ref)を測定すると共に、上記誤差許容範囲外の輝度であった他のLED3については、上記基準輝度b-refとなるように輝度調整抵抗4をトリミングするものである。
そして、この場合の調整動作によれば、上記もしているように誤差許容範囲内の輝度となる全てのLED3について、その輝度調整抵抗4を切断できるので、先の図5に基づく調整動作ではLED(min)のみについてしか輝度調整抵抗4を切断できなかったことと比較すれば、より多くのLED3について輝度調整抵抗4を切断することができる。
なお、この図に示す処理動作としても図2に示したコントローラ16が実行するものである。また、この場合も図中の処理動作が実行されるにあたっては、少なくともLED発光基板1上の電源入力端子ta、tbと、制御部6の電源出力端子toa、tobとが接続されているものとする。
すなわち、コントローラ16は、ステップS202にて保持した各LED3ごとの輝度情報を参照し、LED(Lmin)の輝度を基準として予め定められた所定の誤差許容範囲内の輝度となるLED3のうち、輝度が最大であるLED3(LED(Lref))を特定する。
すなわち、先ずは先のステップS202にて保持した各LED3ごとの輝度情報を参照し、上記LED(Lref)の輝度以下の輝度となっているLED3を特定する。例えば、図1の例においてLED(Lmin)がLED3a、LED(Lref)がLED3bであったとすると、これらLED3a、LED3bが特定されることになる。
そして、このように特定されたLED(Lref)の輝度以下となるLED3に接続された、切断対象となる輝度調整抵抗4ついて順次、スライド駆動回路12を制御してX軸スライドモータ12xによりレーザ照射部9を切断対象の輝度調整抵抗4上にスライド移動させ、レーザ駆動回路13によりレーザダイオード14をオンとさせ、さらにスライド駆動回路12を制御してY軸スライドモータ12yによりレーザ照射部9をY軸方向にスライド移動させることで、輝度調整抵抗4が切断されるようにする。
このようなステップS205による処理が実行されることで、最小輝度であるLED(Lmin)の輝度を基準としたときに上記誤差許容範囲内の輝度を有する全てのLED3について、輝度調整抵抗4が切断される。
すなわち、LED(Lref)に対応付けられた輝度センサ15によって輝度測定を実行させ、これに応じて得られる輝度の値を基準輝度b-refとして保持する。
このステップS207としては、先ずステップS202にて保持された輝度情報より、LED(Lref)の輝度よりも大きな輝度となっていたLED3を特定する。すなわち、これによって最小輝度のLED(Lmin)の輝度を基準としたときの上記誤差許容範囲の範囲外となっていたLED3が特定される。
そして、これら誤差許容範囲外となっていたLED3について、上記基準輝度b-refとなるように輝度調整抵抗4をトリミングするための処理を実行する。
この場合のトリミングのための処理としては、基準輝度の値が「b-ref」、トリミング対象がLED(Lref)の輝度よりも大きな輝度となっていたLED3に接続される輝度調整抵抗4となる以外は、先の図5におけるステップS106にて説明したものと同様となる。
その上でこの場合は、上記もしているように誤差許容範囲内の輝度となっていたLED3についてはすべて輝度調整抵抗4を切断できるので、LED(min)のみについてしか輝度調整抵抗4が切断できない図5の調整動作と比較すれば、より多くのLED3について輝度調整抵抗4を切断することができる。つまり、これによって電力損失はより低減でき、LED3の発光効率はさらに向上させることができる。
図7は、第2の実施の形態としてのLED発光基板30の構造を示している。
第2の実施の形態のLED発光基板30は、液晶ディスプレイ装置のバックライトに用いられるもので、各LED3としては、それぞれ発光色の異なるLED3が混在して用いられる。
ここで、液晶ディスプレイ装置のバックライトとして、その光源にLED3を用いたものでは、それぞれ発光色の異なるLED3を混在させ、それらの発光制御を行うことで白色光を得るようにされる。例えば、赤色LED、青色LED、緑色LEDによる組を用いる等、光の3原色又はそれに近い波長から白色光を得る構成とすることで、従来の冷陰極蛍光管を用いたバックライトとするよりも色再現性を飛躍的に向上させることができる。
このように配列されたLED3の水平方向の一列(図中破線により囲われた部分)は、LEDアレイと呼ばれる。そして、このLEDアレイが、垂直方向にわたり複数設けられる構成が採られている。
ここで、実際において、液晶ディスプレイ装置のバックライトに用いられる場合のLED発光基板30上には、数百個程度のLED3が配列されることになるが、ここでは説明の便宜上、各LEDアレイには6つのLED3が配列され、またLEDアレイとしては2つのみ形成されているものとする。つまりこの場合のLED3の総数は、図示されているように12個であるとする。
そして、各赤色LED3R、各緑色LED3G、各青色LED3Bが、それぞれ直列に接続されるように配線される。すなわち、赤色LED3Rについては、この場合は「赤色LED3Ra−赤色LED3Rc−赤色LED3Rd−赤色LED3Rb」による直列接続回路が形成されるように配線が行われている。
また、緑色LED3Gについては、「緑色LED3Ga−緑色LED3Gc−緑色LED3Gd−緑色LED3Gb」による直列接続回路が形成されるように配線され、同様に青色LED3Bについては、「青色LED3Ba−青色LED3Bc−青色LED3Bd−青色LED3Bb」による直列接続回路が形成されるように配線されている。
この場合も各輝度調整抵抗4は印刷抵抗とされ、それぞれ同じ抵抗値が設定される。
先ず、この図においても図7に示したLED発光基板30が示されている。ここでは便宜上、LED発光基板30上の各LED3及び各電源入力端子t(tG、tR、tB)のみを示し、他の部分については省略して示している。
但しこの場合、輝度測定部7としては、輝度測定部7a〜7dの4つが設けられる。すなわち、この場合の輝度測定部7としては、LED発光基板30上に設けられる1色分のLED3の個数に対応した数を設けるようにされている。その上で、各輝度測定部7a〜7dの間隔は、LED発光基板30上の同一色のLED3のそれぞれの間隔に応じた間隔に設定される。これらにより、各色ごとのLED3の輝度測定の際には、輝度測定部7のスライド移動を不要とすることができる。
さらにこの場合は、上記4つの輝度測定部7a〜7dを一体的にスライド移動させるためのスライド駆動部21が設けられる。このスライド駆動部21としては、輝度測定部7a〜7dのZ軸方向へのスライド移動と共に、X軸方向へのスライド移動が可能となるように構成される。
このように輝度測定部7a〜7dがX軸方向にスライド移動可能に構成されることで、各色ごとに輝度測定部7a〜7dを移動させてそれぞれの輝度を測定することができる。
なお、この図においては、第1の実施の形態の輝度調整装置20の場合と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略し、主に第1の実施の形態の場合と異なる部分について説明を行う。
先ず、この場合の制御部6には、上述のようにして電源出力端子tRO、tGO、tBOが備えられたことに対応させて、電源回路11からの出力電圧E1をこれら電源出力端子tRO、tGO、tBOに切り換えて供給するためのスイッチSWが設けられる。このスイッチSWの切り換え制御は、コントローラ16によって行われる。
なお、上記スイッチSWは電源回路11内に設けられて、コントローラ16が電源回路11に対する制御を行うことで切り換えが行われるように構成されてもよい。
さらに、図8にも示したスライド駆動部21内には、輝度測定部7a〜7dを図8に示したX軸方向へスライド移動させるためのX軸スライドモータ21xと、Z軸方向へスライド移動させるためのZ軸スライドモータ21z、及びこれらの駆動制御を行うスライド駆動回路21aが設けられている。スライド駆動回路21aは、X軸スライドモータ21xとZ軸スライドモータ21zに対する駆動制御をコントローラ16の制御に基づいて行うようにされる。
例えば、第2の実施の形態のようなR→G→Bの配列順に従った場合は、LED発光基板30上の赤色LED3Ra〜3Rd→緑色LED3Ga〜3Gd→青色LED3Ba〜3Bdの順で調整を行っていく。
これ以降は、赤色LED3Rを対象として先の第1の実施の形態で説明したものと同様の調整動作を行う。すなわち、各輝度測定部7(各輝度センサ15)により各赤色LED3Rの輝度測定を行い、その測定値に基づいて、各赤色LED3Rの輝度が、最小輝度のLED(Lmin)の輝度(b-min)で一定となるように、各赤色LED3Rに並列接続された輝度調整抵抗4を切断又はトリミングする調整を行う。
このために、先ずは赤色LED3Rについての調整動作が終了したことに応じては、スイッチSWにより電源出力端子tGoを選択するようにし、これによって緑色LED3Ga〜3Gdを点灯させる。
そして、この時点では赤色LED3Ra〜3Rdを覆っている各輝度測定部7を、スライド駆動部21によりLED発光基板30から離れる方向に移動させ、その上で、同じくスライド駆動部21により輝度測定部7a〜7dをX軸方向へスライド移動させることで、輝度測定部7a〜7dを緑色LED3Ga〜3Gd上に位置させる。さらに、スライド駆動部21によりこれら輝度測定部7a〜7dをLED発光基板30に接近する方向に移動させることで、これら輝度測定部7a〜7dが緑色LED3Ga〜3Gdを覆うようにする。
これ以降は、これら緑色LED3Gを対象として先の第1の実施の形態で説明したものと同様の調整動作を行う。
さらに、LED発光基板30としても輝度調整を可能とするにあったては各LED3と並列に輝度調整抵抗4を接続するのみであるので、非常に簡易且つ安価な追加構成でこれを実現することができる。
そして、ステップS302では、所定の電源出力端子を選択するための処理を行う。この場合は、上述のようにして先ずは赤色LED3Ra〜3Rdについて調整を行うものとされているので、スイッチSWによりR用電源出力端子tRoを選択させる。すなわち、このステップS302としては、このように予め最初に調整を行うべきとされた所定色のLED3に電源を供給するための電源出力端子を選択するための処理となる。
具体的な処理としては、先ず図8に示したスライド駆動回路21aを制御して、X軸スライドモータ21xにより輝度測定部7a〜7dをX軸方向にスライド移動させて、上記所定色のLED3上(この場合は赤色LED3Ra〜3Rd上)に位置させる。さらに、スライド駆動回路21aを制御し、Z軸スライドモータによりこれら輝度測定部7a〜7dが上記所定色のLED3を覆うようにZ軸方向へのスライド駆動を実行させる。
すなわち、これによって先ずは最初に調整動作を行うべきとされた所定色のLED3(赤色LED3Ra〜3Rd)について、輝度を一定とするように調整を行うことができる。
また、全色のLED3について未だ調整処理が完了していないと判別した場合は、ステップS306に処理を進める。
このステップS307の処理を実行すると、先のステップS304による調整処理を実行するようにされる。
この場合の処理動作としては、図10に示したステップS304の調整処理として、先の図6に示したステップS202〜S207の処理を実行するもとすればよい。
なお、図6に示したステップS202としても、輝度測定部7を調整対象のLED3を覆うようにZ軸方向に移動させる処理も含むものとされている。従ってこの場合としても、ステップS304の調整処理内において行うステップS202に対応する処理としては、このような輝度測定部7をZ軸方向へ移動させる処理に相当する部分を除いた処理を実行することになる。
図11は、実施の形態としての液晶ディスプレイ装置41の内部構成を示すブロック図である。この図では液晶ディスプレイ装置41の主に映像表示系に係る部分のみを抽出して示しており、他の部分については省略して示している。
また、電源回路34は商用交流電源に基づき、同じく直流・定電圧による動作電源を生成する。この動作電源は液晶ディスプレイ装置41内の必要な各部に対し供給される。
また、映像信号処理部32は、上記映像信号から輝度情報の検出を行ってこれを制御部(マイクロコンピュータ)31に対し供給する。
また、映像信号処理部32は上記映像信号から水平同期信号及び垂直同期信号の検出を行ってこれを制御部31に供給する。
また、制御部31は、上記映像信号処理部32から供給される水平同期信号、垂直同期信号に基づき、それぞれXドライバ39、Yドライバ40を駆動するためのタイミング信号を生成する。
また、Xドライバ39は、上記映像メモリ33から順次供給されてくる1水平ラインごとのRGBデータと、制御部31からのタイミング信号とに基づき、液晶表示パネル38の垂直方向に形成されたX電極に駆動電圧を印加する。これらの動作により、Yドライバ40によって駆動電圧が印加された1水平ラインごとの線順次で、各画素がRGBデータに基づき点灯されていき、この結果液晶表示パネル38上では入力映像信号に応じた映像が得られる。
このバックライト部36と液晶表示パネル38との間には、バックライト部36が発光する光を制御するための光学シート・拡散板37が挿入される。
さらに、この場合のバックライト駆動制御部35に対しては、センサ部36aが接続される。このセンサ部36aは、バックライト部36の側面に設けられ、バックライト部36が発光する光のホワイトバランス調整を行うためのセンサ部として設けられ、少なくともバックライト部36の発光色の色温度検出のためのカラーセンサを備える。
バックライト駆動制御部35は、このセンサ部36aの検出値CLと、上記出力電圧VBL、制御信号cntに基づき、バックライト部36を発光駆動制御する。
先ず、バックライト部36内には、先に説明したLED発光基板30が設けられている。この図に示されているように、電気回路図的には、赤色LED3Ra〜3Rdは、R用電源入力端子tR1とR用電源入力端子tR2と間において、「赤色LED3Ra−赤色LED3Rc−赤色LED3Rd−赤色LED3Rb」による直列接続回路が形成されるように接続されている。
また、緑色LED3Gについては、G用電源入力端子tG1とG用電源入力端子tG2と間において「緑色LED3Ga−緑色LED3Gc−緑色LED3Gd−緑色LED3Gb」による直列接続回路が形成されるように接続され、同様に青色LED3Bについても、B用電源入力端子tB1とB用電源入力端子tB2と間において「青色LED3Ba−青色LED3Bc−青色LED3Bd−青色LED3Bb」による直列接続回路が形成されるように接続されている。そして、これら各LED3に対し、並列に輝度調整抵抗4が接続されている。
ここでは説明の便宜上、全てのLED3に対し輝度調整抵抗4が電気的に並列接続されているものとして示しているが、実際のLED発光基板30としては、調整動作時の輝度調整抵抗4の切断により電気的に輝度調整抵抗4が接続されていないLED3が混在していることになる。
先ず、ドライバIC35bに対しては、図11に示した制御部31からの制御信号cntと、センサ部36aからの検出値CLが供給される。ドライバIC35bは、これら制御信号cntと検出値CLとに基づき、赤色LED3R、緑色LED3G、青色LED3Bの各発光量を算出し、これら各発光量を指示するためのPWM制御信号を、赤色LED駆動・制御回路35R、緑色LED駆動・制御回路35G、青色LED駆動・制御回路35Bに対して供給する。
このPWM信号は各LED駆動・制御回路(35R、35G、35B)内の後述するPWM制御回路43が備えるスイッチング素子のオン/オフデューティを指示するための信号である。
これら赤色LED駆動・制御回路35R、緑色LED駆動・制御回路35G、青色LED駆動・制御回路35Bは、この出力電圧VBLと上記ドライバIC35bからの上記PWM制御信号に基づき、それぞれ赤色LED3Ra〜3Rd、緑色LED3Ga〜3Gd、青色LED3Bの各直列接続回路に対し、図示するLED駆動電圧VLEDR、VLEDG、VLEDBを供給する。
このとき、PWM制御回路43は、ドライバICからのPWM制御信号に基づき、内部のスイッチング素子のオン/オフデューティを変化させて出力電圧VLEDについてのPWM制御を行う。また、ピーク電流設定回路44としてもドライバIC35bからのPWM制御信号が供給され、このPWM制御信号に応じた電流のピーク値で一定となるように、LED3に供給される電流値を制御する。
このようにしてドライバIC35bから供給されるPWM制御信号に基づき、LED駆動電圧VLEDがPWM制御され、さらにそのときのピーク電流値が上記PWM制御信号に応じた値で一定となるように制御されることで、上述のようにドライバIC35bにおいて制御信号cntと検出値CLとに応じて求められた各発光量となるように、赤色LED3Ra〜3Rd、緑色LED3Ga〜3Gd、青色LED3Ba〜3Bdが発光駆動される。
図示するように液晶ディスプレイ装置41の背面には、それぞれ冷却ファン45aを備えた1対のヒートシンク45、45と、複数本のヒートパイプ46とが設けられている。ヒートシンク45、45は、それぞれが液晶ディスプレイ装置41の背面上の両サイドに位置するようにして設けられ、複数本のヒートパイプ46は、それぞれのヒートシンク45、45間を繋ぐようにして設けられている。
この図14(b)に示されるようにヒートパイプ46は、LED発光基板30と反射板47を介して接するように設けられている。そして、ヒートパイプ46とヒートシンク45とは、図示するようにしてヒートシンク45が背面側となるようにして繋がれている。さらに、ヒートシンク45aの背面に、冷却ファン45aが位置するようにされる。この冷却ファン45aによりヒートシンク45の放熱が効率良く行われるようになっている。
つまり、図14(b)を参照してわかるように、このように輝度調整抵抗4が基板30a上の印刷抵抗とされていることで、LED発光基板30での発熱は、効率良くヒートパイプ46に導くことができるからである。
このようにしてLED発光基板30をバックライト部36の光源として設けたことで、実施の形態の液晶ディスプレイ装置41によれば、バックライト部36での電力損失が低減され、各LED3の発光効率が良好な液晶ディスプレイ装置を実現できる。
また、上記のようにLED発光基板30を光源として備えた実施の形態のバックライト部36としても、同様に電力損失が低減され各LED3の発光効率が良好なバックライト装置を実現できる。
すなわち、このことによると、各色のLED3において、個々のLED3の輝度にバラツキがあると、適正な発光量制御及びホワイトバランス調整を行うことができないことになる。
しかし、実施の形態のLED発光基板30によれば、各色ごとに、LED3個々の輝度を一定となるように調整することができるので、このような実施の形態のLED発光基板30を光源として備える実施の形態としての液晶ディスプレイ装置41、及びバックライト部36によれば、適正な発光量制御及びホワイトバランス調整が可能となる液晶ディスプレイ装置及びバックライト装置を実現できる。
例えば各実施の形態の輝度調整装置(5、20)は、LED発光基板(1、30)への電源供給部を備える構成としたが、LED発光基板への電源供給部は別途外部に設けるものとし、LEDの点灯/消灯制御は別途外部において行うように構成してもよい。
Claims (11)
- 配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子とを少なくとも備えた光源基板を製造するための光源基板製造方法として、
上記各光源素子の輝度を測定した結果に基づき、上記抵抗素子をレーザ光によりトリミング又は切断する輝度調整工程を少なくとも備える、
ことを特徴とする光源基板製造方法。 - 上記輝度調整工程は、
上記各光源素子の輝度を測定した結果に基づき輝度が最も小さい最小輝度光源素子を特定し、上記最小輝度光源素子に接続された抵抗素子を切断しそのときの上記最小輝度光源素子の輝度を基準輝度として測定すると共に、
上記基準輝度で一定となるように、各光源素子に接続された上記抵抗素子をトリミングする、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源基板製造方法。 - 上記輝度調整工程は、
上記各光源素子の輝度を測定した結果に基づき輝度が最も小さい最小輝度光源素子を特定し、上記最小輝度光源素子の輝度を基準として所定の誤差許容範囲内となる光源素子のうち、輝度が最大となる基準輝度光源素子を特定した上で、上記誤差許容範囲内となる輝度を有する光源素子に接続された抵抗素子を切断すると共に、
上記基準輝度光源素子の輝度を基準輝度として測定し、さらに、上記基準輝度で一定となるように、上記誤差許容範囲外となる輝度を有する光源素子に接続された抵抗素子をトリミングする、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源基板製造方法。 - 上記光源基板には、発光色の異なる上記発光素子が混在して設けられており、
上記輝度調整工程は、
同じ発光色による上記光源素子ごとに、各光源素子の輝度を測定した結果に基づき上記抵抗素子をレーザ光によりトリミング又は切断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源基板製造方法。 - 配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子と、を少なくとも備えた光源基板であって、
上記光源素子の輝度調整のために上記抵抗素子がトリミング又は切断されて抵抗値が調整されていることを特徴とする光源基板。 - 上記複数の光源素子には発光色の異なる光源素子が混在し、
上記配線基板上には、それぞれ発光色が異なる光源素子どうしが物理的に同列に配列された上で、同じ発光色による光源素子どうしは、電気的に直列の関係により接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の光源基板。 - 上記抵抗素子は印刷抵抗であることを特徴とする請求項5に記載の光源基板。
- ディスプレイ装置の光源として備えられるバックライト装置であって、
配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子とを少なくとも備えた光源基板として、上記光源素子の輝度調整のために上記抵抗素子がトリミング又は切断されて抵抗値が調整されている光源基板を少なくとも備える、
ことを特徴とするバックライト装置。 - 少なくとも液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに対して光源素子からの光を背面照射するバックライト手段とを備え、
上記バックライト手段は、
配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の上記光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子とを少なくとも備えた光源基板として、上記光源素子の輝度調整のために上記抵抗素子がトリミング又は切断されて抵抗値が調整されている光源基板を少なくとも備える、
ことを特徴とする液晶ディスプレイ装置。 - 配線基板上において所要の接続形態により接続された複数の光源素子と、各光源素子に対し並列の関係となるように接続された抵抗素子とを少なくとも備えた光源基板について、上記各光源素子の輝度調整を行うための調整装置として、
上記光源素子の輝度を測定する輝度測定手段と、
上記輝度測定手段による上記各光源素子の輝度測定結果に基づき、上記抵抗素子をトリミング又は切断する輝度調整手段を備える、
ことを特徴とする調整装置。 - 上記測定手段には、上記光源素子の輝度測定時に他の光源素子からの光を遮光する遮光機構が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の調整装置。
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