JP2006308380A - 検査装置および検査装置の加熱測定構造 - Google Patents

検査装置および検査装置の加熱測定構造 Download PDF

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健一郎 村田
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恭光 池上
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Abstract

【課題】 低温と高温の温度条件を迅速に作ることができ、検査効率を向上させ、あわせて、加熱温度域における温度特性検査の検査精度を向上させることができる検査装置と、その加熱測定構造を提供すること。
【解決手段】 検査対象であるワークの温度特性を検査する検査装置の加熱測定構造であって、加熱プレート49と、加熱プレートの上に配置された熱伝導シート71とを有し、前記ワークが熱伝導性に優れた金属製のキャリア32に形成したワーク保持部75に支持された状態で、該キャリアの底部が前記熱伝導シートに当接される構成であり、前記熱伝導シートに前記キャリアが当接された状態にて、前記熱伝導シートの前記ワーク保持部の直下となる位置に空隙73が形成されている検査装置の加熱測定構造。
【選択図】 図5

Description

本発明は、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスをはじめとする電子部品に関して、その温度特性を検査するのに好適な検査装置と、その検査装置に利用される加熱測定構造に関するものである。
現在、使用されている電子部品の種類は様々であるが、その中で、例えば、多くの電子機器の基準信号源として、圧電振動子および圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
このような電子機器の中には、様々な環境で使用されるものがあり、例えば、携帯電話等の無線システムに使用される電子機器は寒冷地方から熱帯地方まで広い温度範囲で使用されている。このため、このような電子機器に搭載される圧電デバイスは、広い温度範囲で安定した特性、例えば、周波数特性が良好であることが求められる。
例えば、水晶を円形または矩形にカットして形成した所謂ATカット型水晶振動子や、これを用いた発振器等は、水晶振動子の加工精度に起因する周波数温度特性の変動や、スプリアス振動等、周波数温度特性を悪化させる特性がある。このため、周波数温度特性が重要である電子機器等に組み込む圧電デバイスでは、製造時に、要求に適合した周波数温度特性となっているかどうかの検査が必要となる。
特に、携帯電話等の基準信号源として利用される温度補償水晶発振器(TCXO)などにおいては、上述したATカット型水晶振動子を利用した発振器と比較し、1/5以下の周波数精度が求められることから、精密な検査が必要とされる。
従来、この種の検査装置では、電子部品としての圧電デバイスを載置するプレート状の載置部と、その温度を変化させるヒータなどの温度変化手段と、圧電デバイスの上方に配置され、上下に昇降される検査プローブなどを備えている(図示せず)。
このような検査装置では、冷却・加熱手段により、例えばマイナス20度(摂氏、なお以下の温度表示は全て「摂氏」とする)ないしプラス80度程度まで温度変化させて、その間に、検査プローブを圧電デバイスのリード端子などに当接させ、検査プローブの一部を介して圧電デバイスに駆動電圧を印加する。圧電デバイスの出力は、駆動電圧の印加されない他の検査プローブを介して、外部に接続された周波数カウンタ等の周波数検出器(図示せず)に入力され、所定の温度条件における圧電デバイスの周波数を検出するようにしている。
しかしながら、このような構成の検査装置では、ひとつの温度変化手段により低温と高温の検査条件をつくるため、必要とされる一連の温度条件を得るためには、長い検査時間がかかり、効率が悪い。
しかも、ワークを変更するたびに、低温から高温までを繰り返し同じ装置で作るので、装置の損傷が早く、耐久性に劣る欠点がある。
また、このような装置において、図9に示すような計測を行うと、別の問題もある。
すなわち、図9の上段のグラフはマイナス30度から次第に温度上昇させて100度程度まで温度上昇する過程を示し、図9の下段のグラフは、この間に温度が5度上昇する毎の周波数を測定し、黒点でプロットしたものである。
図示するように、ある測定点と測定点の間に、所謂「F飛び」と呼ぶ周波数およびインピーダンスが急激に変化している箇所があることが知られており、測定の温度間隔が大きいと、図示のように、このF飛びを計測し損なうことがある。このため、圧電デバイスの温度特性評価を損なうおそれがある。
そこで、図10に示すような検査装置も提案されている(特許文献1参照)。
図において、この検査装置は、5つの電熱プレート2を横方向に一列に配置しており、各電熱プレートでは、それぞれ5種類の温度条件を作っておき、搬送手段3によって、検査対象である圧電デバイスなどを順次送るようになっている。
このような検査装置1では、予め複数の温度条件を形成できるため、ひとつの測定部における加熱、冷却による高温と低温の温度条件を作る必要がないから、検査時間が短くなり、検査効率が良好となる。
特開2002−214270
しかしながら、図10のような検査装置1においても、上記「F飛び」を発見できない危険がある。
すなわち、図11(a)は、電熱プレートなどの加熱測定部を、予め高い温度、例えば120度程度まで昇温させた状態で、そこへ圧電デバイスもしくはこれを保持した治具を当接させ、加熱測定部から圧電デバイスへ熱を伝導させて、検査プローブを当てて周波数を測定した場合の圧電デバイスの昇温を記録したものである。
図11(a)において、測定開始当初から、先ず短い時間で、急激に曲線的に温度上昇し、90度を超えたあたりから、緩やかに温度変化していることが分かる。
図11(b)は、図11(a)のような温度上昇の過程で、圧電デバイスの周波数測定を行なった様子を示すグラフである。
図示されているように、一定時間毎に周波数測定をした場合においても、測定開始当初は、黒丸で示す測定点が、後半以降と比べると極めて疎の状態となっており、各変化温度に対して、周波数測定が行われる回数が少なくなってしまっている。
このために、特に、測定開始当初においては、急激に表れる上記「F飛び」の検出を逃す可能性が高い。
この発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、低温と高温の温度条件を迅速に作ることができ、検査効率を向上させ、あわせて、加熱温度域における温度特性検査の検査精度を向上させることができる検査装置と、その加熱測定構造を提供することを目的とする。
上記目的は、第1の発明にあっては、検査対象であるワークの温度特性を検査する装置であって、検査のために前記ワークを供給するためのワーク供給部と、前記ワーク供給部から供給されるワークに対して加熱測定及び冷却測定を行う検査部と、前記ワーク供給部と前記検査部との間で、前記ワークを移載する移載手段とを有しており、前記検査部は、加熱または冷却のうち一方の測定を行う測定部を挟んで、両側に他方の測定を行う測定部を有しており、かつ前記一方の測定を行う測定部と、これと隣接する前記他方の各測定部間で、前記ワークをそれぞれ搬送する搬送手段を備え、前記加熱による測定を行う測定部が、加熱プレートと、加熱プレートの上に配置された熱伝導シートとを有し、前記ワークが熱伝導性に優れた金属製のキャリアに形成したワーク保持部に支持された状態で、該キャリアの底部が前記熱伝導シートに当接される構成とした検査装置により、達成される。
第1の発明の構成によれば、前記検査部には、加熱または冷却のうち一方の測定を行う測定部を挟んで、両側に他方の測定を行う測定部を有しているので、加熱温度域の測定と、冷却温度域の測定のそれぞれに必要な温度条件を各別に作るようにしたので、ひとつの測定部により、例えば冷却測定をした後、温度上昇させて、加熱測定に適した温度を作るのに要する長い時間を必要とせずに、同時に両方の温度条件を作ることができる。
また、移載手段は、ワークの供給トレイなどでなる供給部と、前記検査部との間の往復を行うだけで、検査部の各測定部間を移動することがないので、効率良く移載することができる。
すなわち、中央に位置する一方の測定部を中心として、その両側の他方の測定部に対しては、前記一方の測定を終了したワークを、前記移載手段とは別の前記搬送手段が振り分けて搬送するようにしたので、異なる温度条件が作られている各測定部に対して、ワーク側を効率的に搬送して検査を行うことができ、検査効率が高い。
しかも、測定部は加熱と冷却の条件で分けて、3つ設けるだけでよいので、装置全体をコンパクトに形成することができ、省スペースの点でも優れている。
加えて、前記加熱測定部においては、加熱プレートの上に熱伝導プレートが配置されるので、加熱プレートの熱は、直接キャリアに伝達されることなく、先ず、熱伝導シートに伝えられる。このため、加熱プレートからの熱は、比較的時間をかけて前記熱伝導シートを介して、キャリアのワーク保持部に保持されたワークに伝達されることから、ワークの温度変化がほぼ直線変化となるようにされる。これにより、ほぼ直線変化する温度領域において、前記ワークの温度特性を検査する構成としたから、急激にあるいは曲線的に急激に温度上昇する過程における測定検査を回避して、温度変化がほぼ直線変化となる状態で、時間的間隔を一定に測定すれば、急激な周波数変動である「F飛び」現象を確実に把握することができ、検査精度が向上する。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記熱伝導シートに前記キャリアが当接された状態にて、前記熱伝導シートの前記ワーク保持部の直下となる位置に空隙が形成されていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、加熱プレートの熱は、直接キャリアに伝達されることなく、先ず、熱伝導プレートに伝えられる。さらに、キャリア底部が当接される熱伝導プレートは、該キャリアのワーク保持部の直下となる位置に、空隙が形成されているので、熱伝導プレートからの熱は、直接ワーク保持部に伝えられるのではなく、キャリアの該ワーク保持部周囲から伝達されることになる。これにより、加熱プレートからの熱は、一層時間をかけてキャリアのワーク保持部に保持されたワークに伝達されるので、検査精度がより向上する。
また、上記目的は、第3の発明にあっては、検査対象であるワークの温度特性を検査する検査装置の加熱測定構造であって、加熱プレートと、加熱プレートの上に配置された熱伝導シートとを有し、前記ワークが熱伝導性に優れた金属製のキャリアに形成したワーク保持部に支持された状態で、該キャリアの底部が前記熱伝導シートに当接される構成であり、前記熱伝導シートに前記キャリアが当接された状態にて、前記熱伝導シートの前記ワーク保持部の直下となる位置に空隙が形成されている検査装置の加熱測定構造により、達成される。
第3の発明の構成によれば、加熱プレートの上に熱伝導プレートが配置されるので、加熱プレートの熱は、直接キャリアに伝達されることなく、先ず、熱伝導プレートに伝えられる。さらに、キャリア底部が当接される熱伝導プレートは、該キャリアのワーク保持部の直下となる位置に、空隙が形成されているので、熱伝導プレートからの熱は、直接ワーク保持部に伝えられるのではなく、キャリアの該ワーク保持部周囲から伝達されることになる。このため、加熱プレートからの熱は、比較的時間をかけてキャリアのワーク保持部に保持されたワークに伝達されることから、ワークの温度変化がほぼ直線変化となるようにされる。これにより、ほぼ直線変化する温度領域において、前記ワークの温度特性を検査する構成としたから、急激に、あるいは曲線的に急激に温度上昇する過程における測定検査を回避して、温度変化がほぼ直線変化となる状態で、時間的間隔を一定に測定すれば、急激な周波数変動である「F飛び」現象を確実に把握することができ、検査精度が向上する。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記キャリアには、複数の前記ワーク保持部を設けたことを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、ひとつのキャリアにて、複数もしくは多数のワークについて、同時に温度特性の検査を行うことができる。
第5の発明は、第3または4のいずれかの発明の構成において、前記キャリアが一方向に長い形状であり、その長手方向に沿って前記複数のワーク保持部が並んで配置されていて、隣接するワーク保持部の間に抜き孔が形成されていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、第3の発明の構成で説明したように、加熱プレートからの熱は、熱伝導シートを介して、しかもワーク直下の箇所を避けて該熱伝導シートと接触したキャリアの当該接触領域から伝達される。この場合、キャリアに熱が伝達される領域は、ワーク保持部の間の領域であるから、その箇所に抜き孔を設ければ、熱伝導シートへの接触面積が抜き孔を設けた分だけ減少し、単位時間当たりに伝達される熱量は減少する。これによって、ワークに対しては、一層ゆっくりと熱が伝達されるので、急激なワークの温度上昇を確実に防止することができる。
第6の発明は、第3ないし5の発明のいずれかの構成において、前記キャリアがその長さ方向の両端部をアームに保持されることで、移動されるようになっており、前記キャリア両端部に近い領域に当接される前記熱伝導シートの対応部分では、前記空隙を小さくして、前記キャリアに当接する面積が増大されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、キャリアは長さ方向の端部をアームに保持される構成であるから、該キャリア両端部においては、キャリアに伝達された熱の一部は、アーム側へ逃げる。このため、キャリア両端部に近接する領域に当接する熱伝導シートの当接箇所においては、前記空隙を小さくして、キャリアに当接する面積を増大させ、アーム側に逃げる熱量を補うことで、キャリアに保持された全ての複数のワークに対して、均一な温度変化を実現することができる。
第7の発明は、第3ないし6のいずれかの発明の構成において、前記キャリアがその長さ方向の両端部をアームに保持されることで、移動されるようになっており、前記キャリア両端部に近い領域では、前記抜き孔の径を、他の抜き孔の径よりも小さくしたことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、キャリアは長さ方向の端部をアームに保持される構成であるから、該キャリア両端部においては、キャリアに伝達された熱の一部は、アーム側へ逃げる。このため、キャリア両端部に近接する領域では、前記抜き孔の径を、他の抜き孔よりも小さくすることで、熱伝導シートのキャリアに当接する面積を増大させ、アーム側に逃げる熱量を補うことで、キャリアに保持された全ての複数のワークに対して、均一な温度変化を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の検査装置の実施形態を示す概略構成図である。
この検査装置10は、検査対象となる電子部品(ワーク)の温度特性検査を行うもので、特に、この実施形態では、圧電デバイスを対象として、その周波数−温度特性を検査するものである。
すなわち、検査装置10は、ワークである電子部品の周波数温度特性を検査するためのもので、特に、電子部品のうち圧電発振器等の圧電デバイスの検査を行うように構成されている。しかしながら、図1とほぼ共通した構成により、圧電デバイスだけでなく、広く種々の電子部品の検査を行うことができるものである。
図1において、検査装置10は、検査対象となる圧電デバイスであるワーク50について、未検査ワークを供給し、あるいは検査後のワークを除材するためのワーク供給・除材部11を有している。ワーク供給・除材部11は例えば載置台を有し、給材トレイ12と除材トレイ13と、検査の結果判明した不良品を収容する不良品トレイ14を載せている。好ましくは、ワーク供給・除材部11の載置台は、X方向に沿った矢印Aに示すように移動可能とされている。
検査装置10において、ワークの検査を行う検査部40には、ワークを冷却し、あるいは加熱するための複数の測定部を有しており、この実施形態では3つの測定部を含んでいる。
すなわち、検査部40は、冷却してワークの温度特性を検査する第1の測定部もしくは一方の測定部としての冷却測定部41と、該冷却測定部41のX方向に沿った両側に配置され、それぞれ、ワークに対して加熱による温度特性を検査する第2の測定部もしくは他方の測定部を有している。これら第2の測定部もしくは他方の測定部は、本実施形態では、図示された第1の加熱測定部42、第2の加熱測定部43が相当する。
検査装置10の搬送手段30は、図示しないX方向に沿ったガイドを備え、このガイドに沿って移動するとともにZ方向に昇降可能なアーム31を有している。該アーム31は、プレート状のキャリアを保持して、X方向に搬送するようになっており、この実施形態では、第1のキャリア32と第2のキャリア33の2つのキャリアが備えられている。
第1および第2の各キャリア32,33は、同じ構造であり、同時に同じ方向に同じ距離移動される。各キャリア32,33は、ワークを保持するためのワーク保持部を複数有しており、該ワークをアーム31により複数の測定部間を移動させるための治具である。キャリアの構成は、測定部の構成とともに、後で詳しく説明する。
第1および第2の各キャリア32,33は、同じ構造であり、同時に同じ方向に同じ距離移動される。各キャリア32,33は、例えば、熱伝導性の良い金属材料、例えば、ステンレススチールやチタンなどにより形成されている。各キャリア32,33は、例えば、X方向に長いプレート状のもので、その上面には、X方向に沿って複数のワーク保持部を備えている。すなわち、このキャリアに一度に保持できる数のワークが、検査対象の温度条件における周波数測定を同時にできる測定単位となる。キャリアのワーク保持部はワークを収容して、その上端は露出させる有底の孔であり、露出したワークの上面には、後述する検査用プローブが直接当接されるようになっている。またキャリア底面は冷却測定部41などの測定部に当接される当接面とされ、該キャリアを介して、保持されているワークに熱が伝達されるようになっている。このため、キャリアは熱伝導性に優れ、耐熱性能を有する軽量な金属などで形成するのが好ましい。
移載手段20は、通常の部品実装機などで使用されるものと同様に、図示しないアーム先端に部品を吸着もしくはチャッキングするためのヘッド部21を有するものである。ヘッド部21は、例えば図2(a)に示されているように、それぞれ昇降駆動される給材ヘッド22と、除材ヘッド23とを有している。
上記構成について、図2ないし図4を参照してさらに詳しく説明する。図2は移載手段20の動きと構成について示す説明図、図3はキャリアの動きと構成について示す説明図、図4はプローブユニットの動きと構成について示す説明図である。
図2において、移載手段20のヘッド部21には、上述した給材ヘッド22と、除材ヘッド23がそれぞれ個別に昇降可能に取付けられている。給材ヘッド22と、除材ヘッド23は、真空吸着もしくは機械的なチャッキングにより、ワーク50を保持することができるようになっている。移載手段が図示しないアームなどの動きにより、図1のワーク供給・除材部11の位置にある際に、該ワーク供給・除材部11の矢印A方向の動きによって、その下に給材トレイ12が位置決めされると、図2(a)に示すように、給材ヘッド22が矢印HKのように下降して、給材トレイ12上のワーク50を吸着するようになっている。
給材ヘッド22が上昇して、移載手段20が図1の冷却測定部41の上に位置したら、給材ヘッド22が矢印HKのように下降して、第2のキャリア33の保持部にワーク50を移載する。この場合図2(b)に示されているように、給材ヘッド22の吸着手段は、第2のキャリア33の延びる方向に沿って複数個連設されており、同時に昇降されるようになっている。
図2(c)は、ヘッド部21の除材ヘッド23の動きを示しており、この除材ヘッド23は、上記した給材ヘッド22の構成と同じであり、後述する工程において、測定検査が終了したワーク50を吸着して、検査部40の位置から除材トレイ13の真上まで待避し、矢印HKのように下降して、除材トレイ13上にワーク50を載せるようになっている。
図3の第1のキャリア32と第2のキャリア33は、冷却測定部41の上面に露出した冷却プレート45などで、測定検査を行うと、図3(a)に示すように矢印U方向に上昇する。この時第2のキャリア33も第1のキャリア32と同期して、図1で説明したアーム31により上昇されるようになっている。次いで、図3(b)に示すように、第1のキャリア32と第2のキャリア33は矢印S方向にアームによって移動されるようになっており、第1のキャリア32は、冷却測定部41の上に、第2のキャリア33は、冷却測定部41と隣接する第1の加熱測定部42の上に位置する。
続いて、図3(c)に示すように、第1のキャリア32と第2のキャリア33はアームの動きにより矢印D方向に下降し、対応する測定部に当接されるようになっている。
図4はプローブユニットの構成を示し、しかも対応する測定部における測定の様子を示す図である。
図4(a)のプローブユニット44は、各測定部、図示の場合、第1の加熱測定部42の上に位置していて、プローブユニット44と第1の加熱測定部42の間には、上記した動きにより、第1のキャリア32が搬送されている。検査に際しては、図4(b)に示すように、該第1のキャリア32が矢印PK2の方向に下降されるようになっている。これに対応して、プローブユニット44のプローブ保持部48も矢印PK1に示すように下降されて測定検査を行うようになっている。
具体的には、図4(a)において、プローブユニット44のプローブ保持部48には、一度に検査するワークの数(測定単位)に対応した数のプローブ46,47が各先端を下方に向けて保持されており、各プローブ46,47はプローブ保持部48の内部で、ワーク50である圧電デバイスへ駆動電圧を供給し、さらに各圧電デバイスからの周波数を測定する周波数カウンタなどを含む測定回路と接続されている。
第1の加熱測定部42と第2の加熱測定部43は同じ構造であるから、第1の加熱測定部42に代表させてその電気的構成を説明する。
第1の加熱測定部42には、その上面に平坦な上面をもつ加熱プレート49が備えられている。加熱プレート49は、この実施形態では、セラミックヒータが用いられているが、その他にも、例えば、ペルチェ素子などを利用した温度制御可能な加熱プレートとすることができる。加熱プレート49は、後述する温度コントローラ69によって制御される。この加熱プレート49は、後述するように、上記した上面に押し付けられた第1のキャリア32を介して、該第1のキャリア32に保持されているワーク50に熱を伝達するようになっている。これにより、予め設定された加熱温度域(後述)の条件下で、ワーク50である圧電デバイスが励振され、その周波数がプローブユニット44側において検出されることで、温度特性検査が行われるようになっている。
一方、冷却測定部41には、図3に示されているように、その上面に平坦な当接面をもつ冷却プレート45が備えられている。冷却プレート45は、例えばクライオ冷却器などにより冷却機能を発揮するようにされており、後述する温度コントローラ69によって制御され、冷却温度域の測定検査を行うようになっている。
なお、冷却プレートと加熱プレートの双方をペルチェ素子により形成してもよい。ペルチェ素子は、例えば、平板状としたシリコン半導体に電流を印加することにより、温度を可変する素子であり、電流を印加すると、その一端が高温に、他端が低温になるゼーベック効果を利用した素子である。このペルチェ素子は、電流を印加する方向により、高温部と低温部を逆転させることができることから、加熱・冷却の双方に使用することができる。ペルチェ素子を使用すると、冷媒を循環させて温度を制御する温度可変装置に比べてコンパクトに構成することができる。
図4(a)を参照して、検査装置10の電気的構成の概略を説明する。
第1の制御部60の計測コントローラ61は、その制御対象である符号63で示す駆動手段1、符号64の駆動手段2、第2の制御部65の温度コントローラ69などと接続されている。符号63の駆動手段1は、プローブユニット44の昇降手段であるエア・シリンダや、コンタクトプローブの昇降手段、ワーク50を駆動するための電源回路などにより構成されている。また、計測コントローラ61は、図1で説明したキャリアを搬送するための搬送手段のアームを駆動するための符号64で示す駆動手段2と接続されている。また、図示は省略するが、第1または第2の駆動手段により、図1の移載手段20やワーク供給・除材部11が駆動制御されるようになっている。
さらに計測コントローラ61は、検出回路としての周波数カウンタ62と接続されている。この周波数カウンタ62は、プローブ46,47と接続されている。つまり、周波数カウンタ62は、プローブ46,47を介し、ワーク50から出力される信号の周波数を測定する機能を有しており、この周波数測定結果は計測コントローラ61に記録されるようになっている。
第2の制御部65は、第1の制御部60の計測コントローラ61に接続された温度制御手段としての温度コントローラ69と、この温度コントローラ69により制御される手段を含んでいる。
冷却測定部41には、温度センサなどが設けられており、冷却プレート45の温度を検出することができるようになっている。この温度センサは、例えば、熱電対や半導体を利用した温度サーミスタ等が利用されており、その抵抗・電圧変換部66は、温度に対応して変化する抵抗値を電圧に変換し、A/D変換部68によりアナログ−デジタル変換して温度コントローラ69に送るようになっている。
このような構成において、温度コントローラ69は、例えば加熱プレート49の温度について、所定温度から、直線的に徐々に昇温させる温度制御を行ってもよいし、あるいは、加熱プレート49を、加熱温度域における測定の最高の温度に昇温させておいて、該加熱プレート49に測定対象のワークを保持させたキャリアを当接させることにより加熱温度域の測定を行ってもよい。以下、この実施形態では、後者の手法を中心に説明する。
図5および図6は加熱測定部を説明するための図であり、図5はその概略平面図、図6は図5のA−A線切断端面図である。
これらの図において、加熱測定部は、図1の第1の加熱測定部42を示しているが、第2の加熱測定部43も同じ構成であるから、単に加熱測定部42として説明する。また、第1のキャリア32に関しても、第2のキャリア33と同じ構成であるから、単にキャリア32と呼称して、説明する。
図5に示すように、セラミックヒータなどでなる加熱プレート49の平坦な上面には、熱伝導シート71が、接着剤などを利用して貼着するなどして固定されており、その熱伝導シート71の上に、上述したキャリア32の底面が当接されるようになっている。
熱伝導シートは、後述する形状への加工性に優れたものが良く、熱の伝達性を有し、しかも後述する加熱プレート49の加熱温度により溶融などの損傷を受けないもので、容易に破断などしないものが適しており、例えば、シリコーン系の樹脂材料でなるシートが適している。シート厚みを種々選択することにより、加熱測定温度域における熱の伝達性を調整することができるものが好ましい。
キャリア32の材質としては、アーム31により保持されて、移動され、各測定用のプレートに繰り返し押し付けられる場合に変形などを生じにくいもので、さらに熱膨張性(線膨張性)が少ないものが適しており、特にキャリアを形成した際にその底面の平面度が損なわれない剛性を備えたものが好ましい。また、キャリア32は、測定のための熱を伝達するものであることから、熱伝達性に優れたものが好ましい。このような観点から、チタン(Ti)、アルミニウム、銅、超超ジュラルミン、ステンレススチールなどを使用できる。このうち、本実施形態では、熱伝導性においてステンレスよりも優れ、熱膨張性が少ないものとして、チタン(Ti)が、選択されている。チタンは熱伝導性については上記各金属より劣るものの、後述するように、制限的に熱を伝達させる目的には合うものである。
加熱プレート49に固定される熱伝導シート71は、例えば、シリコーン系樹脂により形成されたもので、例えば、熱伝導性として、1.35W/m・Kのもので、厚み1mm程度のものを採用している。
この熱伝導シートは、好ましくは、図5および図6に示すように、格子状もしくは梯子状に材料を除去し、一方向に並ぶ複数の空隙73−1、73−2、73−3、73−4を形成し、のこされた部分が熱伝達部72−1、72−2、72−3、72−4、72−5となるようにされている。
これに対して、本実施形態で使用されるキャリア32は、図5に示すように、一方向に長い形状の金属板であり、両端に面積を大きくした幅広部34,34を有し、この幅広部34,34に支持用のアーム31,31が配置されて、該アーム31,31上に保持されることで、図3で説明したような移動がされるようになっている。
キャリア32の幅広部34,34の間の領域は帯状に比較的細長く形成されており、この実施形態では、長さ方向に関して、一列に、複数のワーク保持部75−1、75−2、75−3、75−4が形成されている。各ワーク保持部は、有底の孔もしくは凹部であり、ワーク50をそれぞれ収容して、底部は塞がれている。
図6に示すように、熱伝導シート71の上にキャリア32を載置し、密着させた状態においては、熱伝導シートの熱伝達部72−1、72−2、72−3、72−4、72−5は、キャリア32のワーク保持部75−1、75−2、75−3、75−4には当接しないように、これら直下位置には、上記複数の空隙73−1、73−2、73−3、73−4が位置するようにされている。
一方、キャリア32には、ワーク保持部75−1、75−2、75−3、75−4が形成されている外側の位置と、各ワーク保持部の間に等間隔で、抜き孔74−1、74−2、74−3、74−5が形成されている。各抜き孔は貫通孔である。
(検査方法)
本実施形態の検査装置10は以上のように構成されており、次に検査装置10により行われる圧電デバイスの検査方法について、好適な実施形態を説明する。
図1の検査装置10において、移載手段のヘッド部21が移動して、給材トレイ12上の一列目のワーク50を給材ヘッド22によりピックアップする。
次に、ヘッド部21は、冷却測定部41上に移動し、該冷却測定部41上に位置している第1のキャリア32に対して、給材ヘッド22からワーク50が移載される。冷却測定部41の図3で示した冷却プレート45により、ワーク50は冷却され、予め定めた冷却温度域での温度での周波数が測定される。
続いて、第1のキャリア32と第2のキャリア33が図3(b)の矢印S方向に搬送されることで、第1のキャリアは第1の加熱測定部42に移動され、ワーク50が第1のキャリア32を介して加熱される直前の図4(a)の位置に移動される。
同時に、冷却測定部41上には、第2のキャリア33が搬送されているので、上記移載手段のヘッド部21の動きにより移載された後続のワーク50が該第2のキャリア33を介して冷却温度域の測定が可能な位置に移動される。したがって、先のワーク50と後続のワーク50は、それぞれ加熱と冷却の測定が同時に行われる。
尚、この実施形態では、冷却温度域の測定(冷却測定部における測定温度域)は、例えば、冷却測定部41自体の温度として、マイナス30度ないしマイナス50度、ワークの温度としてマイナス20度ないしマイナス40度である。
ここで、第1の加熱測定部42における(第2の加熱測定部43における場合も同じ)加熱温度域の測定について、詳しく説明する。
この実施形態では、例えば、ワーク50について上記冷却温度域に対応して設定される加熱温度域として、120度ないし90度(ワーク温度)とする場合に、図7の次のように制御を行う。
すなわち、図4(a)において、計測コントローラ61は、温度コントローラ69、定電流回路67を介して、第1の加熱測定部42の加熱プレート49の温度を予め120度としておく(図7のA1)。
次に、第1のキャリア32がワーク50を保持した状態で、加熱プレート49の上で、プローブユニット44の直下に移動される。
続いて、図4(b)に示すように、第1のキャリア32が下降して、加熱プレート49に当接する。続いて、プローブユニット44が下降し、プローブ46,47をワーク50に当接させ、測定が開始される。
加熱プレート49の熱は、直接キャリア32に伝達されることなく、先ず、熱伝導シート71に伝えられる。ここで、キャリア32底部が当接される熱伝導シート71は、該キャリア32のワーク保持部75−1、75−2、75−3、75−4の直下となる位置に、空隙73−1、73−2、73−3、73−4がそれぞれ形成されているので、熱伝導シート71からの熱は、直接ワーク保持部に伝えられるのではなく、キャリアの熱伝達部72−1、72−2、72−3、72−4、72−5を経て各ワーク保持部周囲から各ワーク50に伝達されることになる。これにより、加熱プレート49の熱は、時間をかけてキャリア32の各ワーク保持部に保持されたワーク50に伝達される。
図7(a)において、Bに示されているのは、ワーク50の温度である。ワーク50は冷却温度域の測定を終えた状態で移載されるため、マイナス30度程度で、加熱プレート49に当接され、この温度から、上記したように、加熱プレート49から徐々に熱が伝達されるために、その温度が徐々に上昇され、ほぼ直線状に、例えば90度程度まで昇温する。
周波数の測定は、この昇温の間に図7(b)に示すように、一定時間間隔毎に行われる。例えば、測定ポイントを30ポイントとし、0.8秒間隔で、24秒間測定すると、図8に示すような結果が得られる。図8は同じ条件にて、4回施行した結果をグラフ化したものである。円で囲んだ急激な周波数変動である所謂「F飛び」部分が確実に把握されている。
すなわち、この実施形態で検査対象としたワークでは、13.2度ないし19.8度付近の温度範囲で、「F飛び」の生じる可能性があることが判明しており、当該温度域については、上記のような条件で、ワーク50の昇温をゆるやかな直線状に制御することで、「F飛び」が生じる場合には、確実にこれを捕捉することができる。
上記の測定が終了したら、図1の搬送手段30の機能により、第1および第2のキャリア32,33は上昇して、図3(b)の矢印Sと反対の方向に搬送され、図3(a)に示された位置に戻る。
これにより、第2のキャリア33に保持されて、冷却測定部41で冷却温度域の測定を終えたワークは、第2の加熱測定部43において、加熱温度域の測定がされる。一方、第1のキャリア32に保持されて、上述の測定を終えた最初のワークは、図1の移載手段20のヘッド部21の除材ヘッド23によりピックアップされて、除材トレイ13へ搬送される。この際、ヘッド部21は、その給材ヘッド22に未測定のワークを保持していて、上記除材ヘッド23による測定済みワークのピックアップと交換に、未測定のワークを第1のキャリア32上に給材する。
かくして、上述の工程を繰り返すことにより、図1の給材トレイ12上のワークの検査を順次進行させることができる。
このように、本実施形態の検査装置10によれば、冷却測定部と加熱測定部を用意し、それぞれ冷却温度域と加熱温度域での測定を行うようにしたので、ひとつの測定部における加熱、冷却による高温と低温の温度条件を作る必要がないから、検査時間が短くなり、装置の耐久性も向上する。
さらに、第1または第2の加熱測定部においては、ワークを加熱測定部に当接させた状態で、ワーク50の温度変化がゆるやかなほぼ直線状の上昇による温度変化となるようにされて、その温度特性を検査するようにしたから、急激に曲線的に温度上昇する過程における測定検査を回避して、温度変化がほぼ直線変化となる状態で、時間的間隔を一定に測定すれば、急激な周波数変動である「F飛び」現象を確実に把握することができ、検査精度が向上する。
また、移載手段20により検査対象となるワーク50を、中央の冷却測定部41まで順次移載し、冷却測定部41において、これらワークについて加熱・測定を行うことができる。この加熱・測定を終了したワークについて、順次搬送手段30で第1または第2の加熱測定部42,43に振り分けて搬送して、加熱・測定を行うようにしているので、例えば、冷却温度域の測定から、加熱温度域の測定まで、きわめて効率良く実施することができる。
しかも、途中、冷却による測定と、加熱による測定を同時に進行させるにあたり、各測定部を直線上に多数配置しないで、上記振り分け構成としたので、装置全体がコンパクトになり、設置スペースを小さくすることが可能となるものである。
次に、図5の加熱測定部のさらに好ましい構成について説明する。
図示されているように、キャリア32においては、熱伝導シート71から伝えられる熱が、キャリア32の両端部に接するアーム31を介して逃げると、キャリア32に一列に配置されたワーク保持部75−1、75−2、75−3、75−4の位置によっては、他のワーク50と異なる熱伝達がされる場合がある。
つまり、中央に位置するワーク保持部75−2,75−3に比べて、キャリア32の両端に隣接したワーク保持部75−1,75−4では、それぞれ保持されたワーク50の温度が低くなるおそれがある。
そこで、例えば、熱伝導シート71の両端の熱伝達部72−1と72−5の幅を他の熱伝達部よりも大きくすることで、キャリア32への接触面積を増大させ、熱の伝達量をその分増加させるようにすれば、複数のワーク50について、均一の熱伝達を行うことができる。
また、これに替え、あるいはこれに加えて、熱伝達部72−3と72−4の帯状部分の中央部を中心よりに変形させるなどの手段により、目的とワーク保持部(図5の場合、ワーク保持部75−3)に対して、距離を近接させることで、当該ワーク保持部に保持されたワーク50への熱伝達量を多くするようにすることもできる。
また、上記に替え、あるいは上記に加えて、キャリア32の抜き孔74−1、74−2、74−3、74−4、74−5について、キャリア32の両端部に隣接した抜き孔74−1と74−5の径を、他の抜き孔よりも小さくすることにより、当該領域において、熱伝導シート71の接触面積を増大させ、同様の効果を得ることもできる。
なお、上記した抜き孔74−1、74−2、74−3、74−4、74−5は、完全な貫通孔でなくてもよく、いわば有底の凹部もしくは孔でもよい。この場合、その各底部を加熱プレート49側に設ければ、キャリア32のワーク保持部へ熱伝導シートが直接接触することが回避され、ワーク50への熱伝導がその分制限される。これとは逆に、その底部をキャリア32表面側に設ければ、キャリア32のワーク保持部の直下には空隙が形成されるが、熱伝導シート71の当該領域は加熱プレート49に当接していることになる。このような構成においても、ある程度ワーク50への熱伝導が制限される。
さらには、抜き孔を貫通孔として、表裏で径を変えてもよい。この場合、小径とした方を加熱プレート49側とするか、キャリア32表面側とするかで、上記と類似の作用を得ることができる。
また、上述の例では、加熱プレート49を最初から高温になるように制御しているが、例えば、次のように制御してもよい。
すなわち、図4(a)において、計測コントローラ61は、温度コントローラ69、定電流回路67を介して、第1の加熱測定部42の加熱プレート49の温度を予め90度に下げておく。
次に、第1のキャリア32がワーク50を保持した状態で、加熱プレート49の上で、プローブユニット44の直下に移動される。
続いて、図4(b)に示すように、第1のキャリア32が下降して、加熱プレート49に当接する。続いて、プローブユニット44が下降し、プローブ46,47をワーク50に当接させ、測定が開始される。
この状態から、温度コントローラ69は、加熱プレート49の温度を徐々に上昇させることで、図7(a)のA2に示すように、加熱プレート49の温度をほぼ直線状に、例えば120度程度まで昇温させる(図7(a)参照)。
加熱プレート49の温度制御をこのように行うとともに、合わせて、図5および図6で説明した構造によって、冷却温度域の測定を終えた状態で移載されるワーク50がマイナス30度程度で、該加熱プレート49に当接され、この温度から、上記したように、加熱プレート49から徐々に熱が伝達されることと相俟って、その温度が徐々に上昇され、ほぼ直線状に、例えば120度程度まで昇温するというように、ゆっくりとした直線状の昇温をより確実に実現してもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
本発明の検査対象となる電子部品は圧電デバイスに限らず、温度特性が問題とされるあらゆる電気,電子部品を検査することができる。
本発明の検査装置の検査部は、中央に加熱測定部、該加熱測定部の両側にそれぞれ冷却測定部を設けてもよい。
さらに、本発明の上述した実施形態における検査方法は、圧電デバイスの製造工程の一環として実施されるものであるから、この検査方法に対応する発明は、「物の製造方法」に準じて解釈されるべきである。
上述の実施形態の各条件や各構成は適宜その一部を省略し、あるいは言及しない他の構成と組み合わせることが可能である。
本発明の実施形態に係る検査装置の全体構成を示す概略構成図。 図1の検査装置の移載手段の図。 図1の検査装置の搬送手段の動きを示す図。 図1の検査装置のプローブユニットならびに電気的構成を示す図。 図1の検査装置の加熱測定部の概略平面図。 図5のA−A線切断端面図。 図1の検査装置の加熱温度制御の様子を示す図。 図1の検査装置による実際の測定例を示す図。 従来の検査装置における温度特性検査の様子を示す図。 従来の検査装置の一例を示す部分平面図。 従来の検査装置における検査上の欠点を説明するための図。
符号の説明
10・・・検査装置、11・・・ワーク供給・除材部、12・・・給材トレイ、20・・・移載手段、21・・・ヘッド部、22・・・給材ヘッド、23・・・除材ヘッド、30・・・搬送手段、31・・・アーム、32・・・第1のキャリア、33・・・第2のキャリア、40・・・検査部、41・・・冷却測定部、42・・・第1の加熱測定部、43・・・第2の加熱測定部、71・・・熱伝導シート、72・・・熱伝達部、73・・・空隙

Claims (7)

  1. 検査対象であるワークの温度特性を検査する装置であって、
    検査のために前記ワークを供給するためのワーク供給部と、
    前記ワーク供給部から供給されるワークに対して加熱測定及び冷却測定を行う検査部と、
    前記ワーク供給部と前記検査部との間で、前記ワークを移載する移載手段と
    を有しており、
    前記検査部は、
    加熱または冷却のうち一方の測定を行う測定部を挟んで、両側に他方の測定を行う測定部を有しており、
    かつ前記一方の測定を行う測定部と、これと隣接する前記他方の各測定部間で、前記ワークをそれぞれ搬送する搬送手段を備え、
    前記加熱による測定を行う測定部が、
    加熱プレートと、
    加熱プレートの上に配置された熱伝導シートと
    を有し、
    前記ワークが熱伝導性に優れた金属製のキャリアに形成したワーク保持部に支持された状態で、該キャリアの底部が前記熱伝導シートに当接される構成とした
    ことを特徴とする検査装置。
  2. 前記熱伝導シートに前記キャリアが当接された状態にて、前記熱伝導シートの前記ワーク保持部の直下となる位置に空隙が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 検査対象であるワークの温度特性を検査する検査装置の加熱測定構造であって、
    加熱プレートと、
    加熱プレートの上に配置された熱伝導シートと
    を有し、
    前記ワークが熱伝導性に優れた金属製のキャリアに形成したワーク保持部に支持された状態で、該キャリアの底部が前記熱伝導シートに当接される構成であり、
    前記熱伝導シートに前記キャリアが当接された状態にて、前記熱伝導シートの前記ワーク保持部の直下となる位置に空隙が形成されている
    ことを特徴とする検査装置の加熱測定構造。
  4. 前記キャリアには、複数の前記ワーク保持部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の検査装置の加熱測定構造。
  5. 前記キャリアが一方向に長い形状であり、その長手方向に沿って前記複数のワーク保持部が並んで配置されていて、隣接するワーク保持部の間に抜き孔が形成されていることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の検査装置の加熱測定構造。
  6. 前記キャリアがその長さ方向の両端部をアームに保持されることで、移動されるようになっており、前記キャリア両端部に近い領域に当接される前記熱伝導シートの対応部分では、前記空隙を小さくして、前記キャリアに当接する面積が増大されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の検査装置の加熱測定構造。
  7. 前記キャリアがその長さ方向の両端部をアームに保持されることで、移動されるようになっており、前記キャリア両端部に近い領域では、前記抜き孔の径を、他の抜き孔の径よりも小さくしたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の検査装置の加熱測定構造。
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JP2016003965A (ja) * 2014-06-17 2016-01-12 新日本無線株式会社 湿度センサ検査装置

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