JP2006305975A - 積層フィルムおよび包装袋ならびにシーラント層の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材17とシーラント層11を含む複数の層を有する積層フィルム10において、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を急冷により固化させたものをシーラント層11とする。
【選択図】 図1
Description
このような低分子量成分の非吸着性やバリア性を確保する場合、ポリアクリロニトリルフィルム(PAN)が有効であることが知られている。しかし、PANは高価な上、シール強度が低く、耐衝撃性も低いため、汎用的な包装に適さず、実用性に欠ける。このため、ポリエステル系樹脂をシーラント層として使用する方法が検討されている。
また、ポリエステル系樹脂フィルムは、特許文献2に記載されているように、そのままでは滑り性が悪く、滑剤や微粒子を配合することにより生産性を高める工夫もされている。しかしこのようなフィルムでは滑剤や微粒子が脱落し内容品に移行してしまうことが懸念される上、製造コストが高くなり経済的ではない。
特許文献3には、ペットボトル等の再生PET樹脂をプレポリマーとして、結合剤(エポキシ化合物)および触媒(有機酸金属塩)と混合し、溶融、反応させ、フィルムとして押出し急速冷却することにより熱融着性を発現させる方法が記載されている。しかし、この文献に記載の方法は再生PET樹脂を高分子量化する再生樹脂の利用方法であり、高機能の包装材料を得ることを目的とするものではない。したがって、得られるフィルムはシール強度が15N/15mm程度であり、液体などを包装する場合においては実用的なシール強度を有するとはいえない。また、低分子量の有機化合物に対する非吸着性およびバリア性について何ら考慮がなされていない。さらに、回収PET樹脂の分子量を増大させるために有機酸金属塩からなる触媒の添加を不可欠とするものであって、該触媒の溶出による内容品の汚染が懸念されることから、飲食物や化粧品、医薬品等の内容品が直接接触する用途の包装材料として適するとはいえないものである。
すなわち本発明は、基材と、積層フィルムの一方の最表面となるシーラント層とを含む複数の層を有する積層フィルムにおいて、前記シーラント層は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を急冷により固化させたものであることを特徴とする積層フィルムを提供する。
前記シーラント層は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を冷却ロールを用いた急冷により固化させたものであることが好ましい。
前記冷却ロールは、粗面ロールであることが好ましい。
前記シーラント層は、押出ラミネート法によって形成されたものであることが好ましい。
前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の極限粘度が0.60dl/g〜0.85dl/gであることが好ましい。
前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂のイソフタル酸成分の共重合比率が3モル%〜30モル%であることが好ましい。
前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の結晶化度が3%〜15%であることが好ましい。
上述の包装袋においては、ポリエチレンテレフタレート樹脂またはイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる注出口を、前記積層フィルムの前記シーラント層にヒートシートすることにより設けることができる。
上述のシーラント層の形成方法では、前記イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を熱溶融して膜状にする工程において、単軸押出機を用いて熱溶融したイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂をTダイから膜状に押し出すことができる。
シーラント層を、粗面ロールを用いて急冷固化して形成した場合、シーラント層の表面が粗面となり、滑り性が良く生産性の高い積層フィルムが得られる。
イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の溶融押出は、ポリオレフィン系樹脂の溶融押出に用いられる通常の単軸押出機およびTダイを用いて実施することが可能であるから、経済的に生産可能であり、コスト面でも有利である。
本発明の積層フィルムは、基材とシーラント層、必要に応じて他の中間層を積層したものである。すなわち、積層フィルムの一方の最表面となるシーラント層と基材、必要に応じて他の中間層、接着剤層やアンカー剤層などの複数の層を有する。そして、前記シーラント層が、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を急冷により固化させたものであることを特徴とする。ここで、シーラント層とは、ヒートシールに用いられる層であり、包装材料としては内容品に接する最内層に配置されるものである。
基材または他の中間層とシーラント層との積層は接着剤層又はアンカー剤層を介しても良いし、基材に直接積層されていても良い。前記中間層としては、補強層、ガスバリア層、遮光層、印刷層など、適宜、一層または複数層を選択することができる。
ここで、ジカルボン酸成分のうちテレフタル酸とイソフタル酸の共重合比率の和は、95モル%〜100モル%が好ましく、99モル%〜100モル%がより好ましい。また、ジオール成分のうちエチレングリコールの共重合比率は、95モル%〜100モル%が好ましく、99モル%〜100モル%がより好ましい。
このようなシーラント層を形成する方法としては、Tダイより押し出された熱溶融状態の膜を直接、一定温度に保持された冷却ロールや金属の無端ベルト等で急冷して単層フィルムを得る方法、Tダイより熱溶融状態の膜を基材等のフィルム上に押し出して該フィルムとともに冷却ロールで急冷しつつピンチロール(本明細書では「バックアップロール」という場合もある)で圧着する押出ラミネート法、または水冷インフレーション法などが挙げられる。ここに例示した方法によれば、急冷が冷却ロールや冷却水との接触によりなされるので、冷却ロールや冷却水の温度制御によって周囲の環境温度の影響を抑制することができ、シーラント層として固化した後の結晶化の進行を回避して安定した製造が可能になる。
イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の押出ラミネートは、ポリオレフィン系樹脂の押出ラミネートに用いられる通常の単軸押出機およびTダイを用いて実施することが可能である。よって、製造コストを抑制でき、経済的に生産が可能である。
熱溶融状態の膜2を急冷する際、冷却ロール5の表面温度は、10℃〜40℃の範囲内であることが好ましい。冷却ロール5の表面温度が10℃未満では冷却ロール5上に結露が発生して熱溶融状態の膜2が水滴と接触するために、シーラント層6の外観異常が発生するおそれがある。また、冷却ロール5の表面温度が40℃を超えると充分な冷却効果が得られない場合がある。なお、本発明で用いる冷却ロール5の温度条件は、一般的に行われているポリオレフィン系樹脂の押出ラミネートと同様の条件で充分である。
急冷に粗面ロールを用いた場合、粗面ロールの表面がシーラント層6のシール面(表面)に転写されることにより、該シール面が粗面に形成され、シーラント層6が積層されたフィルム3を巻き取るときに、フィルム3の外面に対するシーラント層6表面の滑り性が向上してブロッキングが起きにくくなる。このため、積層体としてロール形状に巻き取るに際し、円滑に巻き取ることができ、加工適性が向上する。また、シーラント層6,6同士の滑り性も向上するため、製袋や内容品の充填などの後工程でシーラント層同士の密着によるブロッキングが起きにくくなるため、これらの生産性も向上する。したがって、アンチブロッキング剤、スリップ剤等の添加剤を使用せずに済むため、前記添加剤の脱落や溶出などによる内容品の汚染がないという利点も生じる。さらに、前記添加剤を混練するためのマスターバッチの用意や、該マスターバッチを樹脂と混練する作業が必要ないため、樹脂の製造コストが安くなり経済的である。
本発明の積層フィルムにおいて、シーラント層の厚さは、包装材料の用途にも依存し、特に限定されるものではないが、通常は5μm〜150μm程度であり、好ましくは15μm〜80μmである。
前記アンカー剤層を構成するアンカー剤としては、ポリウレタン系、ポリエーテル系、アルキルチタネート(有機チタン化合物)系等、一般的に押出ラミネート法に使用されるアンカー剤が使用でき、積層フィルムの用途に合わせて選択可能である。
前記接着剤層を構成する接着剤としては、ポリウレタン系、ポリエーテル系等、一般的にドライラミネート法に使用される接着剤を使用でき、積層フィルムの用途に合わせて選択可能である。
補強層は積層フィルムの強度特性を補完する役割であって、補強層を構成する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン系樹脂、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(O−PET)、2軸延伸ナイロン(O−Ny)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)等を挙げることができる。補強層の厚みは、通常5μm〜50μmであり、好ましくは10μm〜30μmである。
ガスバリア層の厚みは、金属箔またはガスバリア性樹脂層による場合は通常5μm〜50μmであり、好ましくは10μm〜30μmである。ガスバリア層として金属蒸着層または無機酸化物蒸着層を用いる場合には、これより薄くすることができる。
例えば、図1に示す積層フィルム10は、アンカー剤層12を介してイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートからなるシーラント層11を補強層(フィルム)13上に押出ラミネートして作製した押出ラミネートフィルム10aと、ガスバリア層15を接着剤層16を介して基材17と積層したドライラミネートフィルム10bを用意し、シーラント層11および基材17がそれぞれ最外層となるように、押出ラミネートフィルム10aとドライラミネートフィルム10bとを接着剤層14を介してドライラミネート法で積層することにより製造できる。
例えば、図2に示す積層フィルム20は、ガスバリア層23を接着剤層24を介して基材25と積層したドライラミネートフィルム20aを用意し、このガスバリア層23上に、アンカー剤層22を介してイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートからなるシーラント層21を押出ラミネートすることにより製造できる。
例えば、図3に示す積層フィルム30は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートからなるシーラント層31をあらかじめ単層フィルムとして作製するとともに、ガスバリア層33を接着剤層34を介して基材35と積層したドライラミネートフィルム30aを用意し、ドライラミネートフィルム30aとシーラント層31とを接着剤層32を介してドライラミネート法で積層することにより製造できる。
(4)イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート/酸変性ポリオレフィンなどの接着性樹脂/ナイロンやポリプロピレンなどの樹脂、必要に応じてエチレン−ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性樹脂を多層に共押出して急冷固化させて積層することにより製造できる。
本発明の包装袋は、上述の積層フィルムを前記シーラント層によりヒートシールしてなるものであり、低分子量成分の非吸着性およびバリア性にも優れているから、医薬品、化粧品、飲食物の包装袋として好適に利用できる。包装袋の形態は、三方袋、四方袋、合掌貼り袋、ガゼット袋、自立袋等の比較的小型の包装袋(パウチ)のほか、例えばバッグインボックス用の内袋やドラム缶内装袋などの大型の袋等、特に限定なく適用可能である。
図1の層構成を有する積層フィルム10において、シーラント層11を構成する樹脂として、イソフタル酸の共重合比率が5モル%、極限粘度(フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンを質量比=1/1で混合した混合溶媒中、30℃で測定した。以下も同じ。)が0.74dl/gのイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを用いた。
前記イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを単軸押出機で熱溶融し、Tダイよりポリウレタン系アンカー剤層12を介して補強層13(2軸延伸PETフィルム、厚さ12μm、両面をコロナ放電処理したもの)上に100m/分の速度で押出ラミネートすることにより、厚さ30μmのシーラント層11を有する押出ラミネートフィルム10aを得た。熱溶融状態の樹脂温度は300℃、冷却ロールの水温は25℃であり、冷却ロールには粗面ロール(十点平均粗さRz:6.8)を使用した。この押出ラミネートフィルム10aのシーラント層11の結晶化度をX線法で測定したところ4%であった。
図1の層構成を有する積層フィルム10において、シーラント層11を構成する樹脂として、イソフタル酸成分の共重合比率が8モル%、極限粘度0.72dl/gのイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを使用した以外は、実施例1と同様な方法で実施例2の積層フィルムを作製した。
また、実施例2の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
図2の層構成を有する積層フィルム20において、シーラント層21を構成する樹脂として、イソフタル酸成分5モル%、極限粘度0.74dl/gのイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを使用した。
あらかじめ、基材25(2軸延伸PETフィルム、厚み12μm)とガスバリア層23(厚み9μmのアルミニウム箔)をポリウレタン系接着剤層24を介してドライラミネートしてガスバリア性フィルム20aを作製した。
前記イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートをポリウレタン系アンカー剤層22を介して前記ガスバリア性フィルム20aのガスバリア層23上に押出ラミネートして、厚さ30μmのシーラント層21を有する実施例3の積層フィルムを得た。押出ラミネートの際、冷却ロールには粗面ロール(十点平均粗さRz:6.8)を使用した。
また、実施例3の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
冷却ロールに鏡面ロール(十点平均粗さRz:0.021)を使用した以外は実施例1と同様に図1の層構成を有する積層フィルムを作製した。
また、実施例4の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
図3の層構成を有する積層フィルム30において、シーラント層31を構成する樹脂として、イソフタル酸成分5モル%、極限粘度0.80dl/gのイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを使用した。
前記イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートを用いて空冷インフレーション法でシーラント層31を作製した。
別途、基材35(2軸延伸PETフィルム、厚み12μm)とガスバリア層33(厚み9μmのアルミニウム箔)をポリウレタン系接着剤層16を介してドライラミネートしガスバリア性フィルム30aを作製した。上記シーラント層31と、ガスバリア性フィルム30aのガスバリア層33の面とをポリウレタン系接着剤層32を介してドライラミネートし、比較例1の積層フィルムを作製した。この積層フィルムのシーラント層の結晶化度をX線法で測定したところ20%であった。
また、比較例1の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
図3の層構成を有する積層フィルム30において、シーラント層31を構成する樹脂として、テレフタル酸/エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール(モル比50:35:15)の従来代表的なヒートシール性ポリエステルである非晶性共重合ポリエステルを用いた。
前記非晶性共重合ポリエステルを用いて空冷インフレーション法でシーラント層31を作製した。
別途、基材35(2軸延伸PETフィルム、厚み12μm)とガスバリア層33(厚み9μmのアルミニウム箔)をポリウレタン系接着剤層16を介してドライラミネートしガスバリア性フィルム30aを作製した。上記シーラント層31と、ガスバリア性フィルム30aのガスバリア層33の面とをポリウレタン系接着剤層32を介してドライラミネートし、比較例2の積層フィルムを作製した。
また、比較例2の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
図2の層構成を有する積層フィルム20において、シーラント層21を構成する樹脂として直鎖状低密度ポリエチレンを使用した以外は実施例3と同様にして、比較例3の積層フィルムを作製した。
また、比較例3の積層フィルムを用いて実施例1と同様にして、図5に示すパウチPを作製した。
上記各実施例および比較例に係る積層フィルムからなるパウチP(図5参照)について下記の(1)〜(4)に説明する評価を行った。
(1)シール強度
JIS Z 1526に準じて、パウチPのヒートシール部8のシール強度を引張速度300mm/分、幅15mmにて測定した。その結果を表1に示す。
有効成分として酢酸α−トコフェロールを含む市販の化粧水5gをパウチP内に入れ、パウチPの開口部7を圧力0.2MPa、時間1秒、温度160℃でヒートシールして密封した。密封したパウチを40℃で1ヶ月保管した後に開封し、化粧水中の酢酸α−トコフェロールの残存量を高速液体クロマトグラフィ法で定量し、前記残存量をもとに有効成分の吸着率を算出した。その結果を表1に示す。
ユーカリエキスを含む粒状入浴剤5gをパウチP内に入れ、パウチPの開口部7を圧力0.2MPa、時間1秒、温度160℃でヒートシールして密封した。密封したパウチを40℃で1週間、2週間、1ヶ月間保管した後に開封した。積層フィルムを短冊状に切り出して試験片を作製し、この試験片の一端を酢酸エチルに浸漬して剥離させ、アルミニウム箔(ガスバリア層15,23,33)とその内側のフィルム(ラミネートフィルム10aまたはシーラント層21,31)との間のラミネート強度をオートグラフA100(島津製作所製)で引張速度5mm/分、幅25.4mmにて測定した。その結果を表2に示す。
40%エタノール水溶液5mlをパウチP内に入れ、パウチPの開口部7を圧力0.2MPa、時間1秒、温度160℃でヒートシールして密封した。密封したパウチを40℃で1週間、2週間、1ヶ月間保管した後に開封した。積層フィルムを短冊状に切り出して試験片を作製し、この試験片の一端を酢酸エチルに浸漬して剥離させ、アルミニウム箔(ガスバリア層15,23,33)とその内側のフィルム(ラミネートフィルム10aまたはシーラント層21,31)との間のラミネート強度をオートグラフA100(島津製作所製)で引張速度5mm/分、幅25.4mmにて測定した。その結果を表3に示す。
また、表2,3に示すように、実施例1,2はラミネート強度の低下が殆ど認められなかった。このことから、実施例1,2では、低分子量成分の透過による接着剤またはアンカー剤の劣化が殆どないものと考えられ、香料成分やアルコールなど低分子量成分に対する高いバリア性を確認できた。しかし、比較例2,3では低分子量成分が1週間以内に接着剤またはアンカー剤に浸透してしまい、ラミネート強度が急激に低下してしまった。
Claims (11)
- 基材と、積層フィルムの一方の最表面となるシーラント層とを含む複数の層を有する積層フィルムにおいて、
前記シーラント層は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を急冷により固化させたものであることを特徴とする積層フィルム。 - 前記シーラント層は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる熱溶融状態の膜を冷却ロールを用いた急冷により固化させたものであることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記冷却ロールは、粗面ロールであることを特徴とする請求項2に記載の積層フィルム。
- 前記シーラント層は、押出ラミネート法によって形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに積層フィルム。
- 前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の極限粘度が0.60dl/g〜0.85dl/gであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の積層フィルム。
- 前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂のイソフタル酸成分の共重合比率が3モル%〜30モル%であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の積層フィルム。
- 前記シーラント層を構成するイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂の結晶化度が3%〜15%であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の積層フィルム。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の積層フィルムからなり、前記シーラント層をヒートシールしてなるヒートシール部を有することを特徴とする包装袋。
- ポリエチレンテレフタレート樹脂またはイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる注出口が前記積層フィルムの前記シーラント層にヒートシートされていることを特徴とする請求項8に記載の包装袋。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の積層フィルムのシーラント層を形成する方法であって、
前記シーラント層は、イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を熱溶融して膜状にした後、該熱溶融状態の膜を急冷により固化させることにより形成することを特徴とするシーラント層の形成方法。 - 前記イソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を熱溶融して膜状にする工程において、単軸押出機を用いて熱溶融したイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート樹脂をTダイから膜状に押し出すことを特徴とする請求項10に記載のシーラント層の形成方法。
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