JP2006300480A - 遠赤外線偽装材及びそれを用いた遠赤外線偽装衣 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は可視光線及び近赤外線に対する偽装効果はもとより遠赤外線領域まで、かつ静止状態、動作状態のいずれの状態でも偽装効果があり、着用感にも優れた遠赤外線偽装衣を提供する。
【解決手段】少なくとも通気性外層材(1)、通風層(2)、必要により通気性内層材(4)及び前記通風層(2)に外気を通風させる通風手段(3)とを有する遠赤外線偽装材であって、前記通気性外層材(1)又は/及び通気性内層材(4)に金属表面化処理が施されてなり、前記通風層(2)に外気を通風させることによって前記外層材(1)の表面温度を外気温度に近似させるようにしたことを特徴とする遠赤外線偽装材及び該遠赤外線偽装材を用いて製造された遠赤外線偽装衣。
【選択図】図2

Description

本発明は、遠赤外線探査装置などに対して偽装効果を発揮する偽装材及びそれを用いた偽装衣に関する。さらに詳しくは、可視光線から遠赤外線領域まで偽装性があり、被偽装物に対して装着性が良好であり、偽装効果を改善した遠赤外線偽装材及び着用感に優れた遠赤外線偽装衣に関するものである。
従来より、人体の偽装方法として、迷彩色模様の服を着用したり、または迷彩服に、草、木の葉を装着して偽装することが行われていた。また、近年になり、遠赤外線に対する偽装性が要求されるようになり、顔料や金属薄膜を用いた遠赤外線偽装衣が報告されている。(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、遠赤外線吸収性のある金属を使用した場合、金属に光沢があり、可視光線領域での偽装性の点では満足できるものではない。
特開2003−262498号公報 特開平06−137794号公報
本発明は前記のような課題を解決しようとするものであって、偽装技術の分野において、可視光や近赤外線、さらには遠赤外線に対しても優れた偽装性を示すのみならず、装着性、取扱い性、着用性などに優れ、さらには、静止状態、動作状態のいずれの場合でも、偽装性に優れた遠赤外線偽装材及び遠赤外線偽装衣を提供しようとするものである。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の構成よりなる。
第1の発明は、少なくとも金属表面化処理が施された通気性外層材(1)、通風層(2)及び該通風層(2)に外気を通風させる通風手段(3)とを有する遠赤外線偽装材であって、前記通風層(2)に外気を通風させることによって前記外層材(1)の表面温度を外気温度に近似させるようにしたことを特徴とする遠赤外線偽装材である。
また、第2の発明は、少なくとも通気性外層材(1)、通風層(2)、通気性内層材(4)及び前記通風層(2)に外気を通風させる通風手段(3)とを有する遠赤外線偽装材であって、前記通気性外層材(1)又は/及び通気性内層材(4)に金属表面化処理が施されてなり、前記通風層(2)に外気を通風させることによって前記外層材(1)の表面温度を外気温度に近似させるようにしたことを特徴とする遠赤外線偽装材である。
さらに、第3の発明は、前記第1又は第2の発明の遠赤外線偽装材を用いて製造されたことを特徴とする遠赤外線偽装衣である。
本発明によれば、特殊な顔料を用いる必要がなく、可視光線、近赤外線領域だけでなく、遠赤外線領域において偽装効果に優れ、かつ静止状態、動作状態のいずれの状態においても優れた偽装効果を発揮する遠赤外線偽装材を提供できる。特に、外気温度に急速に適合させることができるため、暗闇での赤外線探査装置に対する偽装効果に優れる。また、外層材に積層される通風層がゴム弾性を有するエラストマーなどからなる三次元網状構造体である場合には、被偽装材に対する装着性にも優れる。
さらにまた、本発明の遠赤外線偽装材を用いた遠赤外線偽装衣は、通風層を有するため、適宜、放熱性、保温性などを発現させる事が可能であり、着用快適性に優れる効果があるのみならず、偽装衣を着用した人体が、静止状態や動作状態などで通風層の通風性が阻害されたり、体温が上昇しやすいような場合においても、優れた偽装効果を発揮することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
遠赤外線画像解析装置及び遠赤外線探査装置(サーモトレーサー)は、そのディスプレー上に、各種物体の表面温度に応じて色分けされたコントラスト画像を形成させることができ、該画像によって探査物体が何であるかを認識する。従って、かかる画像認識に対して偽装するには、対象物体の表面温度を周辺環境に合わせて偽装すること、つまり遠赤外線偽装性能が重要である。
本発明では、かかる性能を、対象物体の表面温度を周辺環境の表面温度に近似した温度 に制御することによって達成するものであり、このために、通気性外層材、通風層(三次元網状構造体)、必要により通気性内層材及びマイクロファン(通風機)を使用するのである。本発明によれば、8〜13μm、3〜8μmの波長領域における偽装効果を発揮させることが可能である。
本発明における通気性外層材(1)及び通気性内層材(4)としては、繊維などから構成されるシート状のものであり、織物、編物(ニット)、不織布、又は網等が挙げられる。これらの素材の種類は、特に限定されず、ポリエステル、ポリアミド(脂肪族、芳香族等)、ポリベンズアゾール、アクリル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、PTFE等の合成繊維、レーヨンのような再生繊維、アセテートのような半合成繊維、綿、麻、羊毛のような天然繊維、ガラス、炭素のような無機繊維等のいずれも使用できる。これらは、単独で又は2種以上混合して使用できる。本発明の目的である遠赤外線偽装性以外に、布帛強力や軽量性、難燃性等が必要な場合、それらの特性に応じて、ポリエステル系繊維、芳香族ポリアミド系繊維、ポリベンズアゾール系繊維、さらには高分子量ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン、ポリプロピレン等)を用いることができる。
また、本発明の通気性外層材(1)における通気性とは、通風層(2)に積極的に、外気を送り込むことが可能な通気性であることが好ましく、外層材の通気度(JIS L 1096.8.27.1(フラジール法))は、3〜100cm3/cm2・secであることが好ましい。通気度が3cm3/cm2・sec未満の場合、外層材を通じて、外気温度に近い空気を送り込むことが困難になることがあり、偽装効果が損なわれることがある。布帛の通気度が100cm3/cm2・secを超える場合、マイクロファン装着付近の偽装効果は得られるが、装着部から遠い部分の偽装効果が劣り、部分的に偽装効果が損なわれることがある。
また、本発明における通気性内層材(4)は、通気度(JIS L 1096.8.27.1(フラジール法))が、100cm3/cm2・sec以下であることが好ましい。布帛の通気度が100cm3/cm2・secを超える場合、衣服内で温められた空気が内層布を通じて送り込まれるため、部分的に偽装効果が損なわれることがある。
本発明における通風層(2)とは、装着された通風手段(3)によって、外気が通風層(2)の上下左右の全域にわたって通風が可能な層である。
かかる層を形成するものとしては、三次元的にループ状、格子状などの形状が規則的にあるいはランダムに形成された立体的な(厚みを持った)網状の構造体(以下、三次元網状構造体という)が好ましい。
三次元網状構造体としては、編物、織物、三次元ランダムループ構造体などを挙げることができるが、これらの中で、製造の簡便さ、通風性の出しやすさなどの点で、三次元ランダムループ構造体が好ましい。三次元ランダムループ構造体としては、連続線条が曲がりくねって多数のループを形成し、夫々のループの多くが互いに接触し合って、一定の厚みに保形されたものが挙げられる。
三次元網状構造体を形成する素材としては、上記の外層材と同様な素材を使用することが可能であるが、好ましいのは、ポリエステル系熱可塑性樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーなどであり、特に、ゴム弾性を持つエラストマーが好ましい。
ポリエステル系熱可塑性樹脂ととしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレート(PCHDT)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)等及びそれらの共重合ポリエステルなどである。
ポリエステル系エラストマーとしては、ハードセグメントとソフトセグメントをブロック共重合したもので、ハードセグメントとしては、PET、PEN、PBT、PBN、PCHDTなどが例示でき、ソフトセグメントとしては、PTMG、ポリヘキサメチレングリコール(PHMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリカプロラクタム(PCL)などが例示できる。
本発明における三次元網状構造体は、厚さが5〜30mm、見掛け密度が20〜100kg/m3であることが好ましい。厚さが5mm未満、嵩密度が100kg/m3を超える場合、空隙が小さくなり過ぎ、積極的に産熱を取り除くことが出来ないことがある。見掛け密度が20kg/m3未満の場合、柔らかくなり過ぎて、鋭角に曲げられた場合、通気層が遮断状態になり、全体的に、試料(ウエア)の表面温度が高くなってしまい、偽装効果が損われることがある。さらに、厚さが30mmを超える場合、空隙が大きくなり過ぎ、動作性(動きやすさ)が損なわれることがある。
特に、本発明における三次元網状構造体の三次元ランダムループ構造体は、連続線条からなるランダムループによって3次元的スプリング特性を発現するため、鋭角に曲げられた場合でも、通風層が遮断状態になることはなく、外層材と皮膚との間に安定して空間(外気通過層)を形成することが容易であり、また、外気を均等に流すことが容易である。このため、偽装材(衣)の表面温度を、周囲の草木や物体の表面温度に均等に近似させることができる。
本発明における外気とは、主に、対象物体が存在する周辺環境の空気を意味するが、必要により、冷却された空気や加温された空気、気体などであってもよい。要は、対象物体の表面温度を周辺環境の表面温度に近似した温度に素早く制御できるものである。
本発明における通風層に外気を送り込んだり吸気させたりする通風手段としては、マイクロファン(通風機)が挙げられるが、装着性や着用感を良くするためには、小型化かつ静圧化されていることが好ましい。小型化されているマイクロファン(通風機)の寸法は、直径が50mm以下であることが好ましいが、三次元網状構造体の厚みと同寸法もしくは、これ以下の寸法が好ましい。三次元網状構造体の厚さに対して、マイクロファンの直径が大きい場合は、風量が損なわれず、乱流が発生しないように接続(装着)することが望ましい。また、静圧化されているマイクロファン(通風機)の静圧値は、120Pa以下であることが好ましく、より好ましくは、90Pa以下である。風量は多いほど、外層材及び通風層を通じて、積極的に外気を吸気することが出来るが、小型化されているマイクロファン(通風機)の寸法を考慮すると、100〜800l/min程度が好ましいが、マイクロファン(通風機)の装着位置及び数によって、風量は異なるため、これに限定されるものではない。
マイクロファン(通風機)の装着位置及び数は、特に限定されないが、マイクロファンは、単に外気を送り込むだけではなく、衣服内の空気を積極的に排気しつつ、衣服外の外気を積極的に吸気するように装着することが好ましい。例えば、通気性外層材や三次元網状構造体の耳部(切断部分)から、衣服外の外気を通気性外層材及び通風層を通じて積極的に吸気するマイクロファンと、衣服内の外気を積極的に排気するマイクロファンとを併用することが望ましい。
マイクロファンの装着方法は、通風層に接するように設置し、外層布に、はみださないように、設置することが好ましいが、特に限定されるものではない。駆動源は、複数の単三等の一次電池または二次電池からなる形態可能な電池電源が使用される。
本発明における上記通気性外層材(1)又は/及び通気性内層材(4)は、金属表面化処理が施されている。金属表面化処理によって繊維上に形成される金属皮膜は、外層材や内層材の断面方向から見ると、その位置は、表(おもて)面側、中間部、裏面側など限定されないが、通気性外層材(1)においては、中間部、裏面側、通気性内層材(4)においては、表(おもて)面側(人体側)、中間部が好ましい。
金属表面化処理する方法は、通気性を大きく損うことがない方法であれば公知の金属表面化処理方法が採用でき特に限定されないが、金属スパッタリング、真空蒸着などの加工を施す方法が好ましく、金属ラミネート繊維や金属繊維を混用する方法も採用することができる。通気性が損われず遮熱効果が高く、簡便な方法として、金属スパッタリング法が挙げられる。
金属スパッタリング法の場合、スパッタリングされる金属としては、Al、ステンレス鋼、Ti、Cr、Ni、Fe、Sb、Sn、Pb、Zn等の金属からなることが好ましい。スパッタリング厚みは、特に限定されないが、10〜1000nmであることが好ましい。人体が動いた時に、通気層(2)が潰れるため、金属スパッタリング加工による遮熱効果とマイクロファン(送風機)装着による通気性外層材や三次元網状構造体の耳部(切断部分)から、衣服外の外気を通気性外層材及び通風層を通じて積極的に吸気するマイクロファンと、衣服内の外気を積極的に排気するマイクロファンとを併用が好ましい。
本発明の偽装衣においては、上記のように金属成分が通気性外層材や通気性内層材に存在するため、人体が着用して部分的に通風層の通風性が阻害される部位が発生したり、体温が上昇しても、その部位や偽装衣の急激な温度上昇を抑制することができるため、人体の静止状態、動作状態のいずれであっても優れた偽装効果を発揮することができる。
本発明においては、本発明の遠赤外線偽装材の表面温度を温度センサーで検出し、この温度センサーで検出された温度が周辺環境の表面温度になるようにマイクロファンのスイッチを制御して、遠赤外線偽装材への外気の吸気と遠赤外線偽装材からの排気を自動的に行うようにすることも可能である。
さらに、本発明においては、通気性外層材(1)の表面には、迷彩効果を発現する色素(染料、顔料など)や模様などを施す公知の偽装方法も採用することが好ましい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、実施例及び比較例で採用した偽装衣材料及び測定方法(評価方法)について説明する。
(見掛け密度)
JIS K 6400の5に準拠して測定した。すなわち、80℃で120分間乾燥後、20℃、65%RHで調温調湿した試料について、厚さ、幅及び長さのそれぞれについて、異なった場所3ヶ所以上測定し、それぞれ平均値を出し、各々の試料片の体積(V)を算出した。次に、各々の試料片の質量(W)を0.5%の精度まで計り(グラムで表す)、以下の計算式から求めた。
見掛け密度(ρ)=W/V
W:試料片の質量(g)
V:試料片の体積(cm3
ρ:見掛け密度(g/cm3又はkg/m3
(通気度)
JIS L 1096.8.27.1(フラジール法)に準拠して測定した。すなわち、外層材の異なる5か所から試料片約20cm×20cmを採取し、フラジール形試験機(大栄科学精器製作所製、形式:AP−500)を用い、円筒の一端に試料片を取り付けた後、加減抵抗器によって傾斜形気圧計が125Pa(1.27cmH20)の圧力を示すように吸い込みファンを調整し、そのときの垂直計器圧計の示す圧力と、使用した空気孔の種類とから、試験機に付属の表によって試験片を通過する空気量(cm3/cm2・sec)を求めた。測定は5回とし、その平均値を算出し、小数点以下1けたに丸めた。
(通気性外層材Aの作成)
ポリエステル繊維35%/綿繊維65%の平織物(経糸45番手×緯糸45番手/経密度136本/インチ×緯密度72本/インチ)に可視光線および近赤外線に対する偽装性がある(迷彩効果を発現する)顔料を葉形状柄にプリントし、通気性外層材Aを得た。通気度を測定した結果、20cm3/cm2・secであった。
(通気性外層材Bの作成)
さらに、通気性外層材Aの肌側面(外気側の反対面)に、Alをスパッタリング加工(厚み80nm)し、通気性外層材Bを得た。通気度を測定した結果、20cm3/cm2・secであった。
(通気性内層材Aの作成)
ポリエステル繊維100%の平織物(経糸45番手×緯糸45番手/経密度136本/インチ×緯密度72本/インチ)、通気性内層材Aを得た。通気度を測定した結果、20cm3/cm2・secであった。
(通気性内層材Bの作成)
さらに、通気性内層材Aの肌側面(外気側の反対面)に、Alをスパッタリング加工(厚み80nm)し、通気性内層材Bを得た。通気度を測定した結果、20cm3/cm2・secであった。
(通風層:三次元網状構造体の作成)
ポリエステル系熱可塑性エラストマー(ペルプレン40B、東洋紡績社製)を原料とし、見掛け密度50kg/m3、厚み10mmの三次元網状構造体(ブレスエアー、東洋紡績社製)を得た。
得られた上記の各通気性外層材、通風層、通気性内層材を用い、通気性外層材と通気性内層材を表1に記載の組み合わせにして偽装衣を縫製し、マイクロファンを装着した。
すなわち、マイクロファン(三旺電機社製、型式:JET1830W、寸法:直径30mm×長さ40mm)に、24V電源を接続し、偽装衣の鎖骨上部、上腕上部、脇腹中央部、裾下部で外気側に装着した。この際、マイクロファンは、鎖骨上部と上腕上部は、左右同じ箇所とし、衣服内の空気を排気する方向に装着し、脇中央部及び裾下部は、衣服内の空気を吸気する方向に取り付けた。実施例(比較例)の通風層の厚みが直径(30mm)より小さい場合、マイクロファン(送風機)の気流が損なわれないように、試料に垂直方向に装着した。
得られた各偽装衣について、24歳以上50歳以下の被験者10名(内訳、男性5名、女性5名)が着用して偽装性を評価した。
すなわち、暗闇の中で、被験者が試料を着用し、マイクロファン(通風機)を30分間、4時間稼動した後、背景に草木がある森林に立って静止状態での偽装効果を遠赤外線画像解析装置を用いて観察した。さらに、自由歩行(約2〜4km/hrの速度)及び自由走行(約5〜8km/hrの速度)した動作状態での偽装効果を同様に観察した。
なお、遠赤外線画像解析装置は、サーモトレーサーTH3102(日本電気三栄社製)を用いて、検出波長8から13μmまでの遠赤外線で50mの距離から観察して、偽装性を以下の4段階に区別した。
◎: 偽装衣が遠赤外線画像で識別が出来ない。
○: 偽装衣が遠赤外線画像でほとんど識別が出来ない。
△: 偽装衣が遠赤外線画像でほとんど識別が出来る。
×: 偽装衣が遠赤外線画像で識別が出来る。
得られた評価結果を表1に示した。
表1より、本発明の遠赤外線偽装衣は、静止状態で遠赤外線に対して優れた偽装性を示すのみならず、動作状態の遠赤外線に対しても偽装性に優れていることがわかる。
本発明の遠赤外線偽装材及び遠赤外線偽装衣は、周囲環境の温度に被偽装物の表面温度を素早く近似させることが可能で、遠赤外線に対して優れた偽装性を示すのみならず、装着性、取扱い性、着用性などにも優れ、さらには、人体の静止状態、動作状態のいずれにおいても偽装効果に優れているため、偽装材及び偽装衣を必要とする分野に貢献することが大である。
本発明の遠赤外線偽装材の断面構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の遠赤外線偽装材の断面構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の遠赤外線偽装材の断面構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の遠赤外線偽装材の断面構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の遠赤外線偽装衣の一例における、マイクロファンの装着位置を示す概略構成図である。
符号の説明
1・・・通気性外層材
2・・・通風層
3・・・マイクロファン
4・・・通気性内層材
5・・・人体部
6・・・偽装衣
7・・・鎖骨上部
8・・・上腕上部
9・・・脇腹中央部
10・・・裾下部
11・・・前腕部

Claims (3)

  1. 少なくとも金属表面化処理が施された通気性外層材(1)、通風層(2)及び該通風層(2)に外気を通風させる通風手段(3)とを有する遠赤外線偽装材であって、前記通風層(2)に外気を通風させることによって前記外層材(1)の表面温度を外気温度に近似させるようにしたことを特徴とする遠赤外線偽装材。
  2. 少なくとも通気性外層材(1)、通風層(2)、通気性内層材(4)及び前記通風層(2)に外気を通風させる通風手段(3)とを有する遠赤外線偽装材であって、前記通気性外層材(1)又は/及び通気性内層材(4)に金属表面化処理が施されてなり、前記通風層(2)に外気を通風させることによって前記外層材(1)の表面温度を外気温度に近似させるようにしたことを特徴とする遠赤外線偽装材。
  3. 前記請求項1又は2に記載の遠赤外線偽装材を用いて製造されたことを特徴とする遠赤外線偽装衣。
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