JP2006298737A - 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 - Google Patents
耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006298737A JP2006298737A JP2005145970A JP2005145970A JP2006298737A JP 2006298737 A JP2006298737 A JP 2006298737A JP 2005145970 A JP2005145970 A JP 2005145970A JP 2005145970 A JP2005145970 A JP 2005145970A JP 2006298737 A JP2006298737 A JP 2006298737A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ppm
- mineral water
- concrete
- manufacturing
- cement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
Abstract
【課題】 安価な製造が可能で耐熱性・耐火性・強度に優れるコンクリートを製造するための特殊ミネラル水及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有させた特殊ミネラル水、およびこのミネラル水の製造方法として、堆積アラゴナイトを酸性水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整する方法。
【選択図】なし
【解決手段】
Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有させた特殊ミネラル水、およびこのミネラル水の製造方法として、堆積アラゴナイトを酸性水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整する方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、高温で加熱しても爆裂を防止することができる耐熱・耐火・強化コンクリートを製造するための特殊ミネラル水及びその製造方法に関するものである。
耐火性を有するコンクリートを製造する従来のセメントとして、アルミナセメント、リン酸セメント、マグネシアセメントなどが知られている。
アルミナセメントは、アルミニウムの原料であるボーキサイトと石灰石を主原料としたセメントである。このアルミナセメントは、例えば特許文献1に記載されているように、超微粉末状のアルミナ質を添加して製造するセメントであり、焼却炉など、現在の耐火性コンクリートとして最も多く使用されている。
リン酸セメントは、特許文献2に示されるように、リン酸類の金属塩やホウ酸の金属塩を添加した水硬性のセメントである。このリン酸セメントは、例えば、主に耐火ボードに使用するリン酸セメントフォームとして用いられている。
一方、マグネシアセメントは、焼成した酸化マグネシウムに塩化物を加えて硬化させた気硬性のセメントである。特許文献3に記載されたマグネシアセメントは、耐火被覆材の中に添加して使用するもので、吸熱材兼結合材として用いられている。
特公昭47−40694号公報 特開平4−83771号公報 特開平7−157378号公報
各特許文献に記載された耐火セメントには、それぞれ次のような課題があった。例えば、アルミナセメントは、超微粉末状のアルミナ質を添加するものなので、セメント自体が極めて高価にならざるを得ない。現在この耐火性能や強化性能を高めるために、a−アルミナ粉体を用いる技術も開発されているが、このような性能を高めるために、より高価なセメントになっている。
一方、リン酸セメントやマグネシアセメントでは、耐火性能を高めることは可能でも、強度に課題を残している。その為、これらの耐火セメントをコンクリートとして使用する場合は、何等かの別部材からなる補強材と共に使用するか、あるいは、鋼材の表面を被覆する耐火被覆材などとして使用されることが多いものであった。このように、リン酸セメントやマグネシアセメントは、耐熱・耐火コンクリートとして使用することは可能でも、強化コンクリートとして使用することは不可能であった。
更に、一般に使用されているポルトランドセメントを利用したコンクリートや強化コンクリートは、内部に多くの水分を含んでいることから、高温になった場合に爆裂する恐れがあった。特に強化コンクリートは、多くの水分を含有しているので、摂氏400度〜500度に加熱すると、極めて危険な爆裂現象が生じることが知られている。また、ポルトランドセメントを利用したコンクリートでは、およそ摂氏800度程度でクラックが入り、これ以上の温度で爆裂する危険がある。また、熱した状態で水を掛けるとコンクリートが崩れ落ちる恐れもある。したがって、コンクリート構築物の火災では、消火活動に支障を来たしているのが現状である。
発明者は、一般に使用されているポルトランドセメントを利用したコンクリート製造において、製造の際に使用する混練水に特定のアルカリ成分を含有したアルカリ水を用いることで耐爆裂性が向上することを新たに見いだした。本発明は、上述の課題を解消すべく創出されたもので、通常のポルトランドセメントを用い安価な製造が可能な耐熱・耐火・強化コンクリート製造に用いる特殊ミネラル水及びその製造方法の提供を目的としたものである。
本発明の第1の手段は、耐熱・耐火・強化コンクリート製造に用いる水において、Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有させることにある。
第2の手段は、堆積アラゴナイトをクエン酸水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整する特殊ミネラル水の製造方法にある。
本発明によると、混練水にアルカリ成分と容存二酸化炭素を含有させたミネラル水を使用することで、極めて耐熱・耐火性に優れた強化コンクリートを提供することに成功したものである。このような特殊な強化コンクリートが実現できたのは、数多くの実験によるものであるが、発明者によると、分子が超微粒子に衝突するブラウン運動により急速にポゾラン反応が進行したことによると推定される。
本発明の強化コンクリートは、通常のポルトランドセメント、砂を特殊ミネラル水で混練され自然乾燥したものなので、一般のコンクリート工場にて、通常の撹拌を主体とする製造方法で製造可能になる。しかも、従来のアルミナセメントを使用したコンクリートの如き特殊で高価な材料を要しないので低価格で製造することができる。
更に、耐熱・耐火性に優れた本発明強化コンクリートによると、例えば焼却炉、溶鉱炉、窯業窯等の高熱炉用の耐熱コンクリートとして使用可能である。また、トンネル、地下鉄、科学工場、花火製造工場、タイヤ製造工場、火力発電所、原子力発電所等の防火壁や構築物用の耐火及び外断熱コンクリートとして使用することができる。
このように、本発明の特殊アルカリ水をコンクリート製造に用いると、コンクリートの耐熱性・耐火性・強度が優れると共に、製造コストが安くて済むといった優れた効果を奏するものである。
本発明の最良の形態は、Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有させた特殊ミネラル水をコンクリート製造時の混連水として用いることにある。このミネラル水の製造方法として、堆積アラゴナイトをクエン酸水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整する方法を用いることで、安価で安定した特殊ミネラル水の製造が達成される。
本発明特殊ミネラル水は、通常のセメントと砂で耐熱性・耐火性・強度に優れたコンクリート混連水として使用するもので、特に、堆積アラゴナイトをクエン酸水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整する製造方法によって作られたものである。
本発明のコンクリート材料を混練するミネラル水の具体的な製造方法の1例を次に示す。20リットルの水にクエン酸30g〜60gを混合してPH2〜3に調整し、次にこの水の中に、堆積アラゴナイトを長時間浸漬せしめ、PH6.5〜7になるように調整する。実験では、1カ月程度でPH6.5〜7のミネラル水が得られている。アラゴナイト500g〜800gを浸漬した。更に、酸化第二鉄を混入させ十分に撹拌し、その後ドライアイスを投入し容存二酸化炭素量を調整する。
堆積アラゴナイト量、酸化第二鉄量およびドライアイス量を適切に調整することで、Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有させた特殊ミネラル水が得られる。
セメントに一般に使用されているポルトランドセメントを用い、砂と本発明の特殊アルカリ水で混連した後、型枠又は現場に流し込み、自然乾燥にて硬化させると、極めて耐熱・耐火性に優れた強化コンクリートとなる。
ものである。
ものである。
実験では、本発明コンクリートにて、およそ100×80×7mm程度のブロックを成形し、この片面に摂氏約3000度のアセチレンガスバーナーにておよそ5分間加熱した。この結果、加熱面におよそ2mm程度の凹みが生じ、その表面に飴色状の硝子化したものが確認されたが、爆裂は全く生じなかった。しかも、加熱面の反対面には、全く変化が見られなかった。
また、他の実験で、厚さ50mmの本発明コンクリートを摂氏1800度のガスバーナで2〜3時間加熱しても全く爆裂が生じず、加熱面の反対面の温度は、およそ摂氏250度にて推移した。尚、厚さ50mmの本発明コンクリートの強度は少なくとも37ニュートン(370kg)以上あることが確認されている。
更に別の実験では、本発明コンクリートを摂氏1000度のガスバーナで加熱した直後に、水道水の中へ戻しても全くクラックは生じず、爆裂もなかった。したがって、本発明コンクリート製の構築物が火災にあっても、安全な消火活動が可能になるものである。
Claims (2)
- Caイオンを200〜1000ppm、Feイオンを3〜30ppm、Mgイオンを10から150ppm、Naイオンを10〜90ppm含有し、かつ二酸化炭素を0.001〜0.05mol/kg含有することを特徴とする耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水。
- 堆積アラゴナイトをクエン酸水で溶解した後、酸化第二鉄を投入し、十分に撹拌させた後ドライアイスを投入して二酸化炭素溶解量を調整することを特徴とする請求項第1項記載の特殊ミネラル水の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005145970A JP2006298737A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005145970A JP2006298737A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006298737A true JP2006298737A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37467244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005145970A Pending JP2006298737A (ja) | 2005-04-18 | 2005-04-18 | 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006298737A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014213479A (ja) * | 2013-04-23 | 2014-11-17 | 大阪生コン物流事業協同組合 | コンクリート製造用水、及びコンクリート製造用水の製造方法 |
JP2016002747A (ja) * | 2014-06-19 | 2016-01-12 | 扶和産業株式会社 | 生コンクリート |
CN108264288A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-07-10 | 成都建工赛利混凝土有限公司 | 自密实混凝土及其制备工艺 |
-
2005
- 2005-04-18 JP JP2005145970A patent/JP2006298737A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014213479A (ja) * | 2013-04-23 | 2014-11-17 | 大阪生コン物流事業協同組合 | コンクリート製造用水、及びコンクリート製造用水の製造方法 |
JP2016002747A (ja) * | 2014-06-19 | 2016-01-12 | 扶和産業株式会社 | 生コンクリート |
CN108264288A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-07-10 | 成都建工赛利混凝土有限公司 | 自密实混凝土及其制备工艺 |
CN108264288B (zh) * | 2018-01-18 | 2020-10-20 | 成都建工赛利混凝土有限公司 | 自密实混凝土及其制备工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2016363744B2 (en) | Inorganic fire protection and insulation foam and use thereof | |
WO2011108159A1 (ja) | カルシウムフェロアルミネート化合物、セメント混和材及びその製造方法、セメント組成物 | |
KR101659257B1 (ko) | 폐알루미늄 분진과 유동층상 보일러의 비산재를 이용한 아우인계 시멘트 조성물 및 그 제조방법 | |
CN102690068A (zh) | 水泥熟料的制造方法 | |
CN104844263A (zh) | 保温材料 | |
JP6429126B2 (ja) | セメントクリンカ及びセメント組成物 | |
JP6429125B2 (ja) | セメントクリンカ及びセメント組成物 | |
JP2006298737A (ja) | 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 | |
JP2006298738A (ja) | 耐熱・耐火・強化コンクリート製造用特殊ミネラル水およびその製造方法 | |
JP3993675B2 (ja) | 焼成物の製造法 | |
Choi et al. | Mix proportion of eco-friendly fireproof high-strength concrete | |
JP2004315303A (ja) | セメント組成物、コーティング材料、及びそれを用いた遮塩方法 | |
KR101845274B1 (ko) | 고활성 시멘트 클링커, 고활성 시멘트 및 조강 시멘트 조성물 | |
JPH0338228B2 (ja) | ||
JPS6336840B2 (ja) | ||
CA1079312A (en) | Materials containing silicon dioxide | |
CN107399978A (zh) | 一种防酸碱腐蚀砌块及其制备方法 | |
WO2022070761A1 (ja) | 地盤改良材料スラリー、地盤改良材料硬化物、および地盤改良方法 | |
JP6383417B2 (ja) | 炭酸化建材用の結合材の製造方法 | |
KR101317639B1 (ko) | 온돌바닥 미장용 조성물 | |
WO2021024853A1 (ja) | セメント混和剤及び水硬性組成物 | |
KR20150109087A (ko) | 내화보드 | |
KR20160129251A (ko) | 폐알루미늄 분진을 이용한 칼슘알루미네이트가 함유된 복합 아우인계 조강성 시멘트 조성물 및 그 제조방법 | |
ES2592953B1 (es) | Material cementante a partir de mezclas de residuos y/o subproductos industriales y procedimiento de fabricación | |
WO2012169005A1 (ja) | 膨張材クリンカの製造方法 |