JP2006285172A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 未定着トナー像の乱れを抑え、かつ、圧力による転写・定着による定着不良を抑制することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 第1中間転写ベルト21および第2中間転写ベルト31として、表面粗さを10[μm]以下の平滑な面を備えたベルトを用いる。そして、第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとからなる両面転写手段の圧力により、第1中間転写ベルト21上の第1トナー像を転写紙の上面に2次転写すると同時に転写紙への定着を行う。また、これと同時に第2中間転写ベルト31上の第1トナー像を転写紙の下面に2次転写すると同時に転写紙への定着を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、ワンパス方式で転写紙等の記録体の両面に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来、記録体の両面に画像を形成する方式としては、スイッチバック方式やワンパス方式などが知られている。スイッチバック方式は、記録体を転写手段と定着手段とに通してその一方の面に画像を記録した後、反転搬送路で記録体を反転させる。そして、転写手段及び定着手段にスイッチバックさせて、もう一方の面にも画像を記録する方式である。これに対し、ワンパス方式は、両面転写手段によって画像を両面に転写した記録体を定着手段に通す方式で、記録体をスイッチバックさせることなくその両面に画像を記録することができる。ワンパス方式は、次の点でスイッチバック方式よりも優れている。即ち、スイッチバック用の複雑な機構を設けることによるコストアップ、スイッチバックによる画像形成時間の長時間化、定着手段による加熱でカールさせた記録体をスイッチバックさせることによるジャム、これらを何れも回避し得る点である。
しかしながら、かかるワンパス方式においては、両面転写後の記録体を両面転写手段から定着手段に送る際に、画像を乱し易いという不具合があった。両面転写手段から離間した記録体が定着手段に受け渡される際に、両面転写手段と定着手段内部との間に配設されたガイド部材などに摺擦するのに伴って、その摺擦面の未定着トナー像が乱れてしまうのである。転写紙の片面だけにトナー像を転写する装置の場合には、ガイド部材やレイアウトなどの工夫によってトナー像の非転写面とガイド部材とを摺擦させるように設計することで、摺擦による未定着トナー像の乱れを回避することができる。しかし、両面転写の場合には、どうしてもトナー像の転写面をガイド部材との摺擦面にしてしまうため、画像を乱し易くなるのである。
特許文献1には、第1中間転写ベルト上のトナー像と、第2中間転写ベルト上のトナー像とを記録体としての転写材の表裏両面に圧力によって一括して転写と定着とを同時に行う画像形成装置が記載されている。このように、転写材の表裏両面に一括して転写と定着とを行えば、両面に未定着トナー像の転写を受けた転写紙を、定着装置まで搬送する必要がない。このため、未定着トナーを担持する転写紙を搬送することによる、画像の乱れを防ぐことができる。
特開2003−43782号公報
しかしながら、転写材の表裏両面に圧力によって一括して転写と定着とを同時に行った場合、転写紙への定着が弱い部分があり、定着不良を引き起こしてしまうという問題があった。このような問題は、中間転写ベルトの表面が粗いためと考えられる。すなわち、中間転写ベルトの表面が粗いと、中間転写ベルトの凸部と凹部とのギャップが大きくなり、転写紙との接触圧が均一にならなくなる。転写紙の中間転写ベルトの凸部と対向する部分は、大きな圧力がかかりトナーが十分に粘度低下して良好に転写紙に定着する。しかし、転写紙の中間転写ベルトの凹部と対向する部分には、十分な圧力がかからず、トナーの粘度低下が十分なされず、定着強度が弱くなる。このように、中間転写ベルトの表面が粗いと、トナーに十分に圧力がかからない部分が生じるため、定着不良を引き起こしたと考えられる。
また、圧力によって、転写材の表裏両面にトナー像を定着させるためには、20〜40[kg/cm]の高い線圧をトナーにかけなければ、トナーが軟化せずに定着不良を引き起こしてしまう。このように、高い線圧を維持するためには、装置を高強度にする必要が生じ、コスト高に繋がるおそれがある。また、高い圧力をかけるために、中間転写ベルトなどの部材に過度の負荷がかかり、部材の寿命が短くなってしまうおそれがある。
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、その第1の目的とするところは、未定着トナー像の乱れを抑え、かつ、圧力による転写・定着による定着不良を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、圧力転写における圧力を抑えても、良好な画像が形成できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該第1像担持ベルト及び該第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz10[μm]以下のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz5[μm]以上のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該第1像担持体上の第1トナー像および該第2像担持体体上の第2トナー像に対して加熱を行うことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記第1像担持ベルトおよび上記第2像担持ベルトそれぞれの周囲に加熱手段を配備したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該両面転写手段へ搬送される前の記録体に対して加熱を行うことを特徴する画像形成装置。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記両面転写手段までの記録体搬送経路上に加熱手段を配備したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の画像形成装置において、レジストローラを加熱することで、記録体に対して加熱を行うことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項3乃至7いずれかの画像形成装置において、上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz10[μm]以下のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、基体の材料がポリイミドからなるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、上記両面転写手段は、上記第1像担持ベルトを記録体側へ加圧する第1転写定着ローラと、上記第2像担持ベルトを該記録体側へ加圧する第2転写定着ローラとを備え、該第1転写定着ローラ及び該第2転写定着ローラとして、金属ローラを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10いずれかの画像形成装置において、上記記録体を定着位置まで搬送する像担持体ベルトの体積抵抗値を10〜1012[Ω・cm]としたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1乃至11いずれかの画像形成装置において、上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持ベルトの表面に離型性を有するコート層を持たせたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の画像形成装置において、上記離型性を有するコート層として、フッ素樹脂を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1乃至13いずれかの画像形成装置において、上記第1像担持体ベルトと上記第2像担持体ベルトとを少なくとも互いの一部が鉛直方向にて接触又は非接触に重なる姿勢でそれぞれ張架し、上記記録体を互いに重なっている第1像担持体ベルト箇所と第2像担持体ベルト箇所との間に通して、上記両面転写手段による転写・定着を行わせるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項14の画像形成装置において、上記第1像担持体ベルトに転写されるトナー像を担持する像担持体を複数備える第1像担持体群を備え、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢で該第1像担持体ベルトを張架し、且つ、該第1像担持体群を該第1像担持体ベルトよりも鉛直方向上方に配設したことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項15の画像形成装置において、内部に収容している記録体を上記両面転写手段に向けて供給する記録体供給手段を備え、該記録体供給手段として、上記第1像担持体ベルト及び第2像担持体ベルトの側方に配設したものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項16の画像形成装置において、上記記録体供給手段から上記両面転写手段に至るまでの記録体搬送路を、鉛直方向に曲がりのない直線状の搬送路にしたことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項1乃至17いずれかの画像形成装置において、上記両面転写手段に向けて搬送されている途中の記録体における搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項1乃至18いずれかの画像形成装置において、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、トナーの平均円形度が0.90〜0.99であるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項1乃至20いずれかの画像形成装置において、上記トナー像の形成に用いるトナーとして、重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.05〜1.30であるものを用いたことを特徴とするものである。
請求項1乃至21の発明によれば、両面転写手段で第1トナー像と第2トナー像とを記録体としての転写紙へ転写と定着とを同時に行うことで、定着装置を設ける必要がない。これにより、両面に未定着トナー像の転写を受けた転写紙を、両面転写手段から定着手段まで搬送する必要がなく、未定着トナーを担持する転写紙を搬送することによる、画像の乱れを防ぐことができる。
また、圧力によってトナーの定着を行うことで、熱による定着のように加熱時間など、時間にほとんど依存されることなく、トナーを転写紙に定着することができる。すなわち、熱による定着の場合は、トナーを溶融させるための一定の加熱時間が必要である。このため、トナーを溶融させるために転写紙の搬送速度を調整する必要がある。しかし、圧力による定着の場合、トナーに所定の圧力が加わればトナーが粘度低下して定着するため、上記のようにトナーを溶融させるための一定の加熱時間が必要ない。このため、紙や中間転写ベルトの速度を従来の転写と定着とを別々に行っていたときの転写速度とほぼ同等の速度で、転写紙に転写・定着することができる。よって、転写紙の両面にそれぞれ多色画像を高速で転写・定着することができる。
また、請求項1、2の発明によれば、第1像担持ベルト及び第2像担持体ベルトの表面粗さRzを10[μm]以下としている。これにより、第1、第2中間転写ベルトの凸部と凹部とのギャップが小さくなり、転写紙との接触圧が不均一になるのを抑制できる。その結果、転写紙への定着強度が弱い部分が発生する不具合を抑制することができる。
また、請求項3、4の発明によれば、第1像担持体上の第1トナー像および第2像担持体体上の第2トナー像を加熱して、第1トナー像及び第2トナー像が両面転写手段に搬送される前に、予め軟化させておく。これにより、両面転写手段の圧力を低く抑えても、トナーが記録体へ良好に転写・定着することができ、良好な画像を形成することができる。
また、請求項5乃至7の発明によれば、記録体を両面転写手段へ搬送される前に予め過熱しておくことで、記録体の熱によって両面転写時にトナーが軟化しやすくなる。これにより、両面転写手段の圧力を低く抑えても、トナーが記録体へ良好に転写・定着することができ、良好な画像を形成することができる。
[実施形態1]
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のカラー画像形成システム(以下、単に画像形成システムという)に適用した実施形態1の画像形成装置について説明する。
図1は、実施形態1に係る画像形成システムを示す概略構成図である。同図において、本画像形成システムは、プリンタ部100、操作・表示装置90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1転写ユニット20と、下方に配設された第2転写ユニット30とを有している。第1転写ユニット20は図中矢印方向に無端移動する第1像担持体ベルトとしての第1中間転写ベルト21を有している。また、第2転写ユニット30は図中矢印方向に無端移動する第2像担持体ベルトとしての第2中間転写ベルト31を有している。第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1トナー像形成手段である第1プロセスユニット80Y,M,C,Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の側部張架面の側方には、4個の第2トナー像形成手段である第2プロセスユニット81Y,M,C,Kが配置されている。これら第1、第2プロセスユニットの番号に付したY,M,C,Kという添字は、それぞれ取り扱われるトナーの色を示している。プロセスユニット内の各機器にも同様の添字を付している。
各プロセスユニット(80Y,M,C,K、81Y,M,C,K)は、それぞれ像担持体たる感光体(1Y,M,C,K)を有している。第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kは等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。
一方、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という言う。
第1中間転写ベルト21は、複数のローラにより、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であり、且つその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢で張架されている。第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。
一方、第2中間転写ベルト31は、複数のローラにより、図中左上から右下にかけての縦長に傾斜した状態で張架されている。第2プロセスユニット81Y,M,C,Kは、このように傾斜した第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中右側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように並列配設されている。
図2は、4つの第1プロセスユニット80Y,M,C,Kのうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では「80」に付すY,M,C,Kという添字を省略している。同図において、感光体1は、プリンタ部(100)の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。かかる感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、露光装置4、現像装置5、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。
ドラム状の感光体1は、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)が被覆されたものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の感光体表面に残留する転写残トナーを除去、回収する。
スコロトロンチャージャ3は、回転駆動される感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電せしめるものである。かかる一様帯電を行う帯電手段として、スコロトロンチャージャの代わりに、コロトロンチャージャを用いても良い。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。
露光装置4は、各色のうちの1色に対応する画像データに基づいて生成した光で、一様帯電後の感光体1の表面を光走査して、感光体1の表面に静電潜像を形成する。図示の例では、露光装置4として、LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなるものを用い。レーザ光源やポリゴンミラー等を用いて、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式のものでもよい。
現像装置5は、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を用いて感光体1上の静電潜像を現像する二成分現像方式のものである。かかる二成分現像剤を2つの搬送スクリュウ5cによって攪拌しながら、図中奥行き方向に搬送する。これら2つの搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は互いに逆方向である。例えば、図中左側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向が図中奥側から手前側であれば、図中右側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は図中手前側から奥側である。前者の搬送スクリュウ5cによって現像装置5の図中奥行き方向端部まで搬送された二成分現像剤は、後者の搬送スクリュウ5cに受け渡される。そして、その端部から反対側の端部に向けて攪拌搬送される過程で、一部が後述の現像ロール5bに担持される。また、担持されなかったり、現像ロール5bから右側の搬送スクリュウ5cに戻されたりした二成分現像剤は、上記反対側の端部で左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。このようにして、二成分現像剤が現像装置5内で循環搬送される。なお、現像装置5として、磁性キャリアを含まずにトナーを主成分とする一成分現像剤による一成分現像方式のものを用いてもよい。
現像ロール5aは、ステンレスやアルミニュウム等からなる非磁性円筒であって図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動せしめられるスリーブと、これに連れ回らないように内部固定されたマグネットローラとを有している。マグネットローラは、スリーブの内部にて、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。図中右側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤は、このマグネットローラの発する磁力によって引き寄せられて、回転駆動されるスリーブの表面で汲み上げられる。そして、スリーブ表面に連れ回って感光体1に対向する現像領域に搬送されるのに先立ち、ブレード5bとの対向位置である規制位置を通過する。
ブレード5bは、所定の間隙を介してその先端をスリーブ表面に近接させるように配設されている。そして、スリーブ表面上の二成分現像剤がその直下である規制位置を通過する際に、二成分現像剤の厚みを所定の大きさに規制する。
このようにして層厚が規制された二成分現像剤は、スリーブの回転に伴って感光体1との対向位置である現像領域に搬送される。マイナス極性に一様帯電せしめられた感光体1の表面に対する光走査によって電荷が減衰せしめられて形成された静電潜像は、現像領域にてスリーブ表面上の二成分現像剤に摺擦せしめられる。そして、潜像と同極性であるマイナス帯電性のトナーの付着によって、Y,M,C,Kの何れかの色に現像される。第1プロセスユニット80においては、いわゆる反転現像が行われるのである。これにより、感光体1上には、Y,M,C,Kの何れかの色のトナー像が形成される。
トナーとしては、従来から公知の方法で得られる球形や不定形のトナーが用いられる。体積平均粒径が20[μm]以下、好ましくは10[μm]以下、4[μm]以上のものがよい。また、磁性キャリアも従来から公知の方法で得られるものが用いられる。体積平均粒径が25[μm]〜60[μm]程度のものがよい。
上記現像領域でトナーを消費した二成分現像剤は、上記スリーブの回転に伴って現像装置5内に戻る。そして、上記マグネットローラの互いに同極で隣り合う磁極によって形成される反発磁界の影響を受けて、スリーブ表面から離脱して、図中右側の搬送スクリュウ5c上に戻された後、図中左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。
図中左側の搬送スクリュウ5cの下方には、トナー濃度センサ5eが配設されており、左側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤の透磁率を検知する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度と相関があるので、トナー濃度センサ5eは、トナー濃度を検知していることになる。
図示しない制御部は、このトナー濃度センサ5eからの出力信号に基づいて二成分現像剤のトナー濃度を所定の閾値未満であると判断すると、図示しない8つのトナー供給手段のうち、その二成分現像剤に対応するものを所定時間駆動する。これら8つのトナー供給手段は、それぞれ、第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)の4つの現像装置、あるいは、第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)の4つの現像装置の何れか1つに対応するものである。プリンタ部(100)の上部のボトル収納部85に着脱可能にセットされた4つのY,M,C,Kトナーボトル(図1の86Y,M,C,K)の何れかに接続されている。そして、接続されたトナーボトルから、対応する現像装置内における図中左側の搬送スクリュウ5c上に、所定色のトナーを供給する。これにより、現像によってトナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度が回復する。かかる構成のトナー供給手段としては、従来から公知のモーノポンプによる吸引力で、トナーボトル内のトナーを吸引して現像装置内まで搬送する方式のものがよい。この方式によれば、トナーボトルの設置場所の制約が少ないため、プリンタ部(100)内部のスペース配分に有利である。またトナーが適時補給できるため、現像装置5に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置5の小型化を図ることができる。
図3は、4つの第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)のうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)も、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、第2プロセスユニット81は、第1プロセスユニット(80)と構成部材が同じであるが、感光体1の回転方向が異なっている。しかし互いに、感光体1の回転軸1aを通るy軸に対し対象の形をしている。この形状は、感光体1の周囲に設ける部材の配置にも関係するが、重要な事項である。具体的には、プリンタ部100本体との結合部、たとえば駆動手段との結合部、電気的接続部、トナー供給部、トナー排出部の結合方法を配慮している。これにより、第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)と、第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)とに互換性をもたせることができる。従って第1プロセスユニットと第2プロセスユニット用に個別に現像装置、クリーニング装置、部品を製造する必要がなく、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体のコスト低減化を図ることができる。
先に示した図1において、プリンタ部100は、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30との組合せにより構成された、両面転写手段47が構成されている。第1転写ユニット20は、第1中間転写ベルト21を複数のローラ22(4個),24,25,26(2個),47Aによって張架して、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに接触させている。この接触により、第1転写ユニット20では、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像を、第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成される。第1中間転写ベルト21は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中時計回りに無端移動せしめる。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22の何れかが、感光体1Y,M,C,Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色のトナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わせて1次転写され、第1可視像である第1トナー像を形成する。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数のローラ32(4つ),35,36(2つ),38,及び47Bによって張架して感光体1Y,M,C,Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像を、第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成される。第2中間転写ベルト31は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中反時計回りに無端移動せしめる。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32の何れかが、感光体1Y,M,C,Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色のトナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わせて1次転写され、第2可視像である第2トナー像を形成する。
2つの中間転写ベルト(21,31)は、それぞれ例えば、基体の厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトである。そして、感光体1が担持するトナー像を、1次転写ローラ(22,32)に印加される1次転写バイアスによって静電的にベルト表面に転写を可能とする電気抵抗値を発揮する。かかる中間転写ベルトの一例として、ポリイミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値は、10〜1012[Ωcm]程度に抵抗が調整されたものを挙げることができる。ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブを、ベルト片側あるいは両側端部に設けられている。
第1ベルトユニットの第1転写手段たる4つの1次転写ローラ22や、第2ベルトユニットの第2転写手段たる4つの1次転写ローラ32としては、例えば次のような構成のものを用いることができる。即ち、芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加されるものである。実施形態1では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、体積抵抗を10Ωcm程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1ベルトユニットにおけるY,M,C用のプロセスユニット80Y,M,Cを使用しない。そして、プロセスユニット80Y,M,Cを稼動させないだけでなく、これらと中間転写ベルトとを非接触に保つための機構を備えている。ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設けておき、ある点を中心に回動可能に支持している。そして、感光体から遠ざかる方向に回動させることにより、感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させて、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成する。かかる構成では、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2ベルトユニットも同様に、モノクロ画像出力時にプロセスユニット81Y,M,Cを第2中間転写ベルト31から待避させるようになっている。
第1中間転写ベルト21と、第2中間転写ベルト31とは、互いに当接しながら順方向に無端移動して2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップ間に第1中間転写ベルト21を張架している第1転写定着ローラ47Aと、この第1転写定着ローラ47Aに対向する位置に第2中間転写ベルト31を張架している第2転写定着ローラ47Bとが設けてある。
実施形態1においては、上記第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとからなる両面転写手段47の圧力により、第1中間転写ベルト21上の第1トナー像を転写紙の上面に2次転写すると同時に転写紙への定着を行う。また、これと同時に第2中間転写ベルト31上の第1トナー像を転写紙の下面に2次転写すると同時に転写紙への定着を行う。
第1転写定着ローラ47Aは、加圧機構たるバネにより第2転写定着ローラ側へ付勢されており、第2転写定着ローラ47Bは、加圧機構たるバネにより第1転写定着ローラ側へ付勢されている。また、第1転写定着ローラ47Aおよび第2転写定着ローラ47Bは、硬質クロムメッキを表面に施した金属ローラであって、20〜40[kg/cm]の線圧が2次転写ニップにかかっている。上記2次転写に搬送されたトナーは、上記線圧によって粘度が低下し、転写紙に定着する。
第1の実施形態に用いられるトナーは、圧力が加わると粘度低下を起こしやすい材料で構成されることが好ましい。具体的には、カーボンブラックのような着色剤、有機溶剤等からなる液状の芯物質を、樹脂からなる外殻層に内包した、いわゆるカプセルトナーが好ましい。
また、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31としては、2次転写ニップにおいて非常に高い線圧がかかる関係から強靭なポリイミドからなるベルト基体を用いることが望ましい。このベルト基体とは、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31を単層構造とする場合には、ベルトそのもののことを意味する。また、多層構造とする場合には、各層のうち、最も厚みの大きい層のことを意味する。少なくともベルト基体をポリイミドで構成することにより、第1転写定着ローラ47Aおよび第2転写定着ローラ47Bの圧力によるベルト全体の伸び縮みを抑えて、その劣化を抑えることが可能になる。
さらに、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31としては、表面粗さはRz10〜5[μm]として、平滑な面にすることが好ましい。中間転写ベルトの表面粗さが10[μm]を越えると、中間転写ベルト31の凸部と凹部とのギャップが大きくなり、転写紙との接触圧が均一にならなくなる。転写紙の中間転写ベルトの凸部と対向する部分は、大きな圧力がかかりトナーが十分に粘度低下して良好に転写紙に定着する。しかし、転写紙の中間転写ベルトの凹部と対向する部分には、十分な圧力がかからず、トナーの粘度低下が十分なされず、定着強度が弱くなる。しかし、第1、第2中間転写ベルト21、31の表面粗さRzを10[μm]以下として、平滑な面にすることで、凸部と凹部とのギャップが小さくなり、転写紙との接触圧が不均一になるのを抑制できる。よって、定着不良が部分的に発生するのを抑制することができ、濃度ムラ等が起こるのを抑制することができる。また、第1、第2中間転写ベルト21、31の表面粗さRzを10[μm]以下とすることで、転写紙の表面粗さよりも平滑な面にすることができる。これにより、2次転写ニップで粘度低下したトナーが、転写紙の方に付着しやすくなり、転写効率・定着性を高めることができる。
また、第1中間転写ベルト21および第2中間転写ベルト31の表面粗さRzは、小さければ小さいほど良いが、表面粗さRzの小さいベルトほど製造が困難となり、高価となってしまう。実施形態1においては、表面粗さRzを5[μm]以上のベルトを用いることで、第1中間転写ベルト21および第2中間転写ベルト31のコストアップを抑えるとともに、良好な転写・定着性能を得ることができる。
さらに、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31の表面をPFA等のフッ素樹脂の離型性コート層を施すことが好ましい。これにより、転写定着時にトナーが第1中間転写ベルト21または第2中間転写ベルト31に再付着することがなくなり、オフセットを防止することができる。
また、転写紙に定着した画像の色合い、光沢度を両面同じにするため、2つの中間転写ベルト(21,31)および2つの転写定着ローラ(47A,47B)の材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、転写紙の種類に応じて最適な転写定着が行われるよう、第1転写定着ローラ47Aおよび第1転写定着ローラ47Bの加圧力を不図示の制御手段により加圧力制御するようにしても良い。さらに、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより第1転写定着ローラ47Aおよび第1転写定着ローラ47Bの加圧力をを制御するようにしても良い。
上述の2次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、後述の給紙装置40から送られて来る転写紙をローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である4色の第1トナー像と第2中間転写ベルト31上の重ね合わせトナー像である4色の第2トナー像とに同期させ得るタイミングで、転写紙を2次転写ニップに向けて送り出す。
レジストローラ対54から両面転写装置に向けて送り出された転写紙Pは、2次転写ニップに挟み込まれた後、2つの中間転写ベルトの表面移動に伴ってニップ内を図中右側から左側へ搬送される。そして、この過程において、転写紙の上面に第1中間転写ベルト21上の第1トナー像が第1転写定着ローラ47A及び第2転写定着ローラ47Bの圧力により、2次転写と定着が同時に行われる。また、これと同時に、転写紙の下方の面に、第2中間転写ベルト31上の第2トナー像が第1転写定着ローラ47A及び第2転写定着ローラ47Bの圧力により、2次転写と定着が同時に行われる。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙を供給可能に収納した給紙装置40が配備されている。複数段、例えば上段に大量の転写紙を収納した給紙装置(トレイ)40a、その下方に3段の給紙カセット40b,40c、40dがそれぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。これらの給紙トレイ40aや給紙カセット40b,40c、40d内にそれぞれ異なる種類の転写紙が収納されている。このうち、最上位置の転写紙は、対応する給紙・分離手段41A〜41Dにより選択的に給紙、分離され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、第1および第2転写位置である2次転写位置へ転写紙を送り出す給送タイミングをとるため、一対のローラからなるレジストローラ対45が設けられている。さらに転写紙の搬送方向に対し直角方向の位置を正規の位置にするための横レジ補正機構44が、紙搬送路43Aに設けてある。横レジ補正機構44は、次のものがある。不図示の横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙をスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙のサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は転写紙の搬送方向に対し転写紙の両方の横方向から、転写紙の両辺を短時間及び複数回押し、転写紙を所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
搬送ローラ対42Cを有する紙搬送路43Cには、その搬送方向上流に設置可能な別の給紙装置300から、転写紙が供給可能となっている。給紙トレイ40aの最上位の転写紙が給紙され、その後曲げられることなく、ほぼ水平に真直ぐ搬送されるように、給紙トレイ40aの上部給紙面が配備してある。そのため厚い転写紙、剛性の高い板紙でも確実に給紙できる。なお給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用すると好都合である。図示していないが、紙搬送路の要所には転写紙を検知するためのセンサが具備させていて、転写紙の存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
上記第2転写ニップを通過した転写紙は、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けた排紙スタック部75に排紙、スタックさせる。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置としては、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置が接続できる。
未使用のトナーが収納された各色のトナーボトル86Y,M,C,Kが、着脱可能にボトル収納部85に収納される。このボトル収容部85は、プリンタ部100上面で操作方向から見て奥側にあって、プリンタ部100上面の手前側は平面部分が確保されているため、作業台として利用できる。上述のトナー供給手段により、各現像装置に必要に応じトナーを供給するようになっている。実施形態1では、上下に配設した第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通のトナーボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消耗の多いブラックトナー用のトナーボトル86Kは、特に大容量としておくことも可能である。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、キーボード等を設けてあり、画像形成のための条件などをインプットすることができる。また、ディスプレイ等からなる表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
プリンタ部100内部に設けられた廃トナー収納部87は、クリーニング装置2や、中間転写ベルトのクリーニング装置20A,30Aなどと連結されている。そして、これらから送られる廃トナーや紙粉等の異物を一括して回収して収納する。これらのクリーニング装置(2、20A,30A)に大容量の廃トナー収納部を備えないため、クリーニング装置が小型にでき、さらに廃トナーの廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って廃トナー収納部87内のトナー廃棄、あるいは容器交換などの警告を発する。
プリンタ部100内部に設けられた制御部95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファン96を設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動画像読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報が制御部95に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿と同じ画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、給紙装置40に転写紙を補給する紙補給装置300が配設されている。
次にプリンタ部100において、転写紙の片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した4色の第1ナー像を転写紙の第1面に一括2次転写する方法である。また、もう1つの方法は、第2中間転写ベルト31に転写した4色の第2トナー像を転写紙の第2面に一括2次転写する方法である。画像データが複数の頁になるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。そこで、最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせることができる、前者の方法について説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1中間転写ベルト21と第1プロセスユニット80Y,M,C,Kにおける感光体1Y,M,C,Kが回転する。同時に第2中間転写ベルト31が無端移動するが、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kにおける感光体1Y,M,C,Kは第2中間転写ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置4の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3によって一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
この静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が感光体1M,C,K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のYトナー像に対して、M,C,K用の1次転写ニップでM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に4色の第1トナー像が形成される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b,c,dから、画像データに対応する転写紙を給紙・分離手段41A,B,C,Dの何れか1つのよって送り出す。そして、搬送ローラ対42B,42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構44に送られる。
横レジ補正機構44は、記録体供給手段たる給紙装置40から両面転写手段47(第1、第2ベルトユニット)に向けて搬送されている途中の転写紙における搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙の搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙の姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙の幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙の幅に合わせることができる。
横レジ補正機構44によって姿勢の傾きを補正された転写紙は、レジストローラ対45のローラ間に至り、そこでタイミングが計られて2次転写ニップに送り出される。そして、2次転写ニップにて、第1中間転写ベルト21上の4色の第1トナー像が上記第第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとの圧力により、第1面に2次転写されると同時に定着される。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
各第1プロセスユニット80Y,M,C,Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の感光体1Y,M,C,K上に残留する転写残トナーが、クリーニング装置(2)によってクリーニングされる。このクリーニング装置(2)は、先に図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって第1中間転写ベルト21から転写残トナーを除去するものである。除去したトナー等の異物については、回収手段2cによって回収部87に送る。なおセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために不図示の制御手段に情報を出す。また、クリーニング後の感光体1の表面は除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化せしめられる。
2次転写ニップでは、第1像担持ベルト21上の各色のトナー像が第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとからなる両面転写手段47の圧力を受け、粘度が低下し、ベルトの離型性と表面粗さにより転写紙上に完全にカラー画像となって転写・定着される。2次転写ニップを通過した転写紙は、排紙ローラ71によって排紙スタック部75に画像面が上向きとなって排紙される。
排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように、作像順序がプログラムされているので、スタック部75で頁順が揃う。排紙スタック部75は、排紙される転写紙の増加に従って、下降するので、転写紙は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの転写紙を排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施したり、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
転写紙の片面に画像を形成させる他の方法では、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kでの画像の形成をおこなわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なる。しかし、基本的には上述の片面記録の工程と同じなので、説明を省略する。
次に転写紙の両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写される。このようにして、第1中間転写ベルト21、第2中間転写ベルト31上に、それぞれ4色トナー像が形成される。
図1に示す構成なので、第1中間転写ベルト21が担持する画像と第2中間転写ベルト31が担持する画像とが、転写紙の搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1中間転写ベルト21の画像の形成開始より遅れて第2中間転写ベルト31の画像の形成が開始される。また転写紙はレジストローラ対45で静止と再送がおこなわれるので、その時間も見込んで給紙され、ジョガー44で整合される。
レジストローラ対45は、タイミングを取って転写紙を転写ニップに搬送する。第1中間転写ベルト21上及び第2中間転写ベルト31上の各色のトナーが、転写定着ローラ47A,Bによる圧力を受け、粘度低下し、ベルトの離型性と表面粗さにより転写紙上に完全にカラー画像となり両面同時に転写・定着される。2次転写ニップを通過した転写紙は、排紙ローラ71によって排紙スタック部75に排紙される。
複数の頁の転写紙に両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたとき記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。
片面記録動作、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
[実施形態2]
次に、実施形態2にかかる画像形成装置について説明する。なお、実施形態2に係る画像形成装置の構成は、以下に特筆しない限り、実施形態1にかかる画像形成装置と同様である。
圧力転写・定着方式は、環境に左右されない、機構の簡素化、省エネなどのメリットがあるが、転写紙にトナー像を定着させるためには、20〜40[Kg/cm]という高い線圧をかける必要がある。このため、装置の耐久性などが乏しくなってしまうとういうおそれがあった。実施形態2の画像形成装置においては、低い圧力でもトナーが軟化して転写・定着できるように、トナーや転写紙を予備加熱しておくものである。
図4は、実施形態2の画像形成装置である。図4に示す画像形成装置においては、第1中間転写ベルト21上の第1トナー像を第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとからなる両面転写手段47へ搬送される前に加熱する加熱手段たる第1加熱装置101を備えている。また、第2中間転写ベルト31上の第2トナー像を、両面転写手段47へ搬送される前に加熱する加熱手段たる第2加熱装置102も備えている。第1転写定着ローラ47Aと第2転写定着ローラ47Bとからなる2次転写ニップの線圧は、実施形態1の画像形成装置よりも低い10[kg/cm]としている。
第1プロセスユニット80Y,M,C,Kによって第1中間転写ベルト21上に形成された第1トナー像は、加熱装置101によって加熱されて予め軟化された状態で両面転写手段47へ搬送される。第2プロセスユニット81Y,M,C,Kによって第2中間転写ベルト31上に形成された第2トナー像もまた、加熱装置102によって加熱されて予め軟化された状態で両面転写手段47へ搬送される。このように、第1トナー像、第2トナー像が予め軟化された状態で両面転写手段47へ搬送されるため、実施形態1の画像形成装置よりも低い10[kg/cm]の線圧であっても、トナーが転写紙に定着する。また、実施形態1同様に第2中間転写ベルトおよび第1中間転写ベルトは、PFAなどのフッ素樹脂の離型性コート層を施しているので、軟化したトナー像が中間転写ベルトに付着せずに、記録体へ良好に転写することができる。
次に、実施形態2の画像形成装置の変形例について説明する。図5は、実施形態2の画像形成装置の変形例の要部構成図である。図5に示すように、変形例の画像形成装置においては、レジストローラ45の内部に加熱手段たるヒータ121を設けて、レジストローラ45を加熱して、レジストローラ45を通過する転写紙を加熱している。これにより、両面転写手段47へ加熱された転写紙が搬送される。この転写紙の熱によって、2次転写ニップに搬送された第1中間転写ベルト21上の第1トナー像および、第2中間転写ベルト31上の第2トナー像が軟化する。このように、転写紙の熱によってトナーを軟化させるので、2次転写ニップの線圧は、実施形態1の画像形成装置よりも低い10[kg/cm]であっても、トナーを転写紙に定着させることができる。この変形例においては、レジストローラ45を加熱することで、転写紙を加熱しているが、これに限られない。例えば、図6に示すように、レジストローラ45と両面転写手段47との間に加熱手段たる加熱ローラ130を設けて、この加熱ローラで転写紙を加熱するようにしても良い。
次に、上記実施形態1および2の画像形成装置に好適に用いることができるトナーについて説明する。
本プリンタは、トナー像の形成に用いるY,M,C,Kトナーとして、次の(a)〜(d)の条件を何れも具備するものを使用するように、ユーザーに対して指定している。
(a)平均円形度が0.90〜0.99である。
(b)形状係数SF−1が120〜180である。
(c)形状係数SF−2が120〜190である。
(d)粒度分布(体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dn)が1.05〜1.30である。
かかるトナーを使用させるようにユーザーに指定する方法としては、例えば、上記(a)〜(d)の条件を全て具備するトナーを、プリンタとともに梱包して出荷することが挙げられる。また例えば、かかるトナーの製品番号や商品名などを、プリンタ本体やこの取扱説明書などに明記することによって行ってもよい。また例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記製品番号や商品名などを通知することによって行ってもよい。また例えば、かかるトナーを収容しているトナー収容手段である上記トナーボトル(BY,BM,BC,BK)をプリンタ本体にセットした状態で出荷することによって行うこともできる。本プリンタでは、これら全ての方法を採用しているが、少なくとも何れか1つの方法を採用すれば足りる。
上記(a)の条件を具備するトナーを指定したのは次に説明する理由による。即ち、平均円形度が0.90未満であるトナー、即ち、球形としてよりも不定形としての形状にあるトナーでは、転写性が急激に悪化するとともに、静電転写時における転写チリを急激に起こし易くなるからである。また、0.90未満であると、適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのが困難になるからでもある。更には、平均円形度が0.99を越えると、ブレードクリーニングを採用している装置では、感光体や中間転写ベルトなどの被クリーニング体のクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こし易くなるからでもある。画像面積率の比較的低い画像を出力する場合には、転写残トナーが少なく、クリーニング不良が問題となることは少ない。しかし、カラー写真画像など画像面積率の高い画像を出力する場合や、給紙不良等で未転写の状態の画像が感光体上に残ってしまった場合などに、特にクリーニング不良が発生し易くなる。なお、より好ましい平均円形度の範囲は0.93〜0.97であり、円形度が0.94未満になるトナー粒子を10%以下に留めると更に好適である。
トナーの平均円形度については、次のようにして測定することができる。即ち、まず、被検トナーのトナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的にその粒子画像を撮影する。そして、個々の粒子画像について、投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値を求めたものの平均値を算出する。この平均値が平均円形度である。かかる平均円形度を測定するには、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)などを用いるとよい。この装置を用いる場合には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に被検トナーを0.1〜0.5[g]程度加える。そして、この懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度を3000〜1[万個/μl]に調整したものを、上記装置にかけてトナーの形状及び分布を測定する。
上記(b)や(c)の条件を具備するトナーを指定したのは以下に説明する理由による。即ち、形状係数SF−1や形状係数SF−2は、トナーの形状を表すパラメータの一つであり、粉体工学の分野では馴染みのパラメータである。ここで言う形状係数SF−1とは、トナー粒子等の球形物質における丸さの度合いを示す値である。図7に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる楕円状図形における最大径箇所の長さMXLNGの二乗を面積AREAで除算し、更に100π/4を乗じた値である。つまり、次式によって表すことができる。なお、形状係数SF−1の値が100の球形物質は真球であり、SF−1の値が大きくなるほど、球形物質の形状は不定形となる。
(式1)
形状係数SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)
また、形状係数SF−2は、球形物質の表面における凹凸の度合いを示す数値である。図8に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる図形の周長PERIの二乗を面積AREAで除算し、更に100/4πを乗じて求められる値である。つまり、形状係数SF−2は、次式によって表すことができる。なお、形状係数SF−2の値が100である球形物質は、その表面に凹凸が全く存在しない。形状係数SF−2の値が大きくなるほど、球形物質の表面の凹凸は顕著となる。
(式2)
形状係数SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)
トナーの形状が真球に近づく(SF−1、SF−2ともに100に近づく)ほど、転写効率が高くなることが本発明者の検討により明らかになっている。これは、真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するモノ(トナー粒子同士、像担持体など)との間の接触面積が小さくなって、トナー流動性が高まったり、モノに対する吸着力(鏡映力)が弱まって転写電界の影響を受け易くなったりするためと考えられる。本発明者の研究によれば、形状係数SF−1で180、形状係数SF−2で190をそれぞれ超えると、転写効率を急激に悪化させ始めることが明らかになった。
但し、トナーの形状が真球に近づくほど、メカ的なクリーニング(ブレードクリーニング等)に対して不利に働く。これは、トナー流動性が高まったり、クリーニング部材と被クリーニング体との僅かな間隙をトナーが容易に通過したりするためと考えられる。本発明者らの研究によれば、形状係数SF−1、形状係数SF−2ともに、120を下回ると、クリーニング性が急激に悪化し始めることが明らかになった。
なお、形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして求めることが可能である。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー粒子を無作為に100個選んで順次その画像を撮影し、その画像情報をニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入してMXLING、AREA、PERIを求める。そして、上述した式によって得た形状係数の100個あたりの平均値として算出するのである。
上記(d)の条件を具備するトナーを指定したのは以下に説明する理由による。即ち、粒度分布(体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dn)とは、トナーの粒度分布を表すパラメータの一つである。体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnが1.05〜1.30、好ましくは1.10〜1.25である乾式トナーでは、トナーの粒度分布が狭くなるため、様々なメリットが発生する。
例えば、体積平均粒径Dvが4〜8[μm]であり、且つ、体積平均粒径Dv/個数平均粒径Dnが1.05〜1.30である粉体トナーでは、次のようなメリットがある。即ち、その中から、静電潜像のパターンに適した粒径のトナー粒子が他のトナーに優先して現像に寄与するといった現象が進みやすいため、様々なパターンの画像を安定して形成することができる。また、感光体等の像担持体に残留したトナーを回収してリサイクル使用する構成を装置に採用している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされる。このようなリサイクルにおいて粒度分布の比較的大きいものを用いると、新たなトナー補給から次のトナー補給に至るまでの粒度変動が大きくなり、現像性能に悪影響を及ぼしてしまう。また、体積平均粒子径Dvが上述の範囲よりも小さいトナーでは、二成分現像剤として用いた場合に現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させる。また、一成分現像剤として用いた場合には現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させ易くなる。逆に、体積平均粒子系Dvが上述の範囲よりも大きいと、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることが多くなる。
また、上記の特性を満たすことにより、トナーのベタ埋まりが良くなる。よって、トナー付着量を少なくしても良好な画像濃度が得られる。一般的に、画像濃度の高い部分のトナー付着量は多くなり、画像濃度の低い部分のトナー付着量は少なくなる。トナー付着量の多い部分と少ない部分との差が大きいと、付着しているトナー嵩が大幅に異なってしまい、トナー付着量が少ない部分にかかる圧力がトナー付着量の多い部分部分に比べて弱くなる。その結果、トナー付着量が少ない部分が圧力により十分に粘度低下せずに定着性が悪くなるおそれがある。しかし、上記の特性を満たすことにより、トナー付着量を少なくしても良好な画像濃度が得られる。このため、画像濃度の高い部分のトナー付着量を抑えることができ、画像濃度の高い部分と低い部分とでトナー付着量の差を少なくすることができる。その結果、画像濃度の高い部分と低い部分とでトナーの嵩が大幅に異なることがなくなり、画像濃度の低い部分も圧力により十分に粘度低下し、転写紙に定着することができる。
なお、トナーの粒度分布については、コールターカウンター法による測定装置、例えば、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)によって測定することができる。具体的には、まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。電解水溶液としては1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を用いることができる。得られた溶液に更に測定試料を2〜20mg加える。そして、その溶液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、上述した測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径Dv、個数平均粒径Dnを求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満のトナー粒子を対象とする。
(1)
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、両面転写手段47で第1トナー像と第2トナー像とを記録体としての転写紙へ転写と定着とを同時に行うことで、定着装置を設ける必要がない。これにより、両面に未定着トナー像の転写を受けた転写紙を、両面転写手段から定着手段まで搬送する必要がなく、未定着トナーを担持する転写紙を搬送することによる、画像の乱れを防ぐことができる。さらに、両面転写手段から定着手段までの搬送がないので、未定着トナー像を担持した転写紙のジャムを回避することができる。
また、圧力によって転写紙へ転写を行っているので、静電的に転写を行うもののように画像抜けや転写チリなどが発生することがなく、転写効率を高めることができ、中間転写ベルト上のトナー像により忠実な画像形成が可能となる。また、転写効率が高いため、2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト上に残留するトナーの量も少なくなる。
また、これと同時に圧力によって転写紙へトナー像を定着するので、熱によって転写紙へトナー像を定着するもののように、加熱時間など、時間にほとんど依存されることなく、トナーを転写紙に定着することができる。よって、熱によって転写紙へトナー像を定着するもののように、ニップを通過する間にトナーが十分加熱されるように紙や中間転写ベルトの速度を落とすことなく、トナーを転写紙に定着することができる。よって、転写紙の両面にそれぞれ多色画像を高速で転写することができる。
圧力による転写定着を用いる構成としては、第1面への転写と第2面への転写とを同時に行わず、前段で第1中間転写ベルト21上の画像を転写紙の第1面に圧力転写定着を行った後に、後段で第2中間転写ベルト31上の画像を転写紙の第2面に圧力転写定着を行う構成を考えることができる。しかし、このような構成では後段で転写紙の第2面に圧力転写定着を行う際に、前段で転写紙の第1面に転写された第1トナー像が、転写紙から後段での転写部材に再転写してしまう恐れがある。一方、第1面への転写定着と第2面への転写定着とを同時に行っているので、一度転写紙上に転写されたトナー像が再転写される恐れがない。
さらに、実施形態1の画像形成装置によれば、第1中間転写ベルト及び第2中間転写ベルトの表面粗さRzを10[μm]以下としている。これにより、第1、第2中間転写ベルトの凸部と凹部とのギャップが小さくなり、転写紙との接触圧が不均一になるのを抑制できる。その結果、転写紙への定着強度が弱い部分が発生する不具合を抑制することができる。
(2)
また、実施形態1の画像形成装置によれば、第1中間転写ベルト及び第2中間転写ベルトとして、表面粗さをRz5[μm]以上のものを用いることで、コストアップを抑えるとともに、良好な転写・定着性能を得ることができる。
(3)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、第1中間転写ベルト上の第1トナー像および第2中間転写ベルト上の第2トナー像を加熱して、第1トナー像及び第2トナー像が両面転写手段に搬送される前に、予め軟化させておく。これにより、両面転写手段の圧力を低く抑えても、トナーが記録体へ良好に転写・定着することができ、良好な画像を形成することができる。
(4)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、上記第1中間転写ベルトおよび上記第2中間転写ベルトそれぞれの周囲に加熱手段を配備したので、第1中間転写ベルト上の第1トナー像および第2中間転写ベルト上の第2トナー像を加熱することができる。
(5)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、記録体を両面転写手段へ搬送される前に予め過熱しておくことで、記録体の熱によって両面転写時にトナーが軟化しやすくなる。これにより、両面転写手段の圧力を低く抑えても、トナーが記録体へ良好に転写・定着することができ、良好な画像を形成することができる。
(6)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、上記両面転写手段までの記録体搬送経路上に加熱手段を配備しているので、両面転写手段へ搬送される前に記録体を予め加熱させることができる。
(7)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、レジストローラを加熱することで、両面転写手段へ搬送される前に記録体を予め加熱させることができる。
(8)
また、実施形態2の画像形成装置によれば、第1中間転写ベルト及び第2中間転写ベルトの表面粗さRzを10[μm]以下としている。これにより、第1、第2中間転写ベルトの凸部と凹部とのギャップが小さくなり、転写紙との接触圧が不均一になるのを抑制できる。その結果、転写紙への定着強度が弱い部分が発生する不具合を抑制することができる。
(9)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記第1中間転写ベルト及び第2中間転写ベルトとして、基体の材料がポリイミドからなるものを用いる。ポリイミドは、強靭な材料であるので、圧力転写のために高い圧力がベルトにかかっても、ベルトの伸び縮みを抑えて、その劣化を抑えることが可能になる。
(10)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、第1転写定着ローラ及び第2転写定着ローラとして、金属ローラを用いている。これにより、20〜40[Kg/cm]という高い線荷重をトナーにかけることができ、トナーを良好に粘度低下させることができる。
(11)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記第2中間転写ベルトの体積抵抗値を10〜1012[Ω・cm]とすることで、感光体から転写されたトナー像を静電的に保持することができる。
(12)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31として、表面に離型性コート層を施したものを用いることにより、転写定着時のオフセットを防止することができる。
(13)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、表面の離型性コート層として、PFAなどのフッ素樹脂を用いることにより、転写定着時のオフセットを防止することができる。
(14)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、図示のように、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とを少なくとも互いの一部が鉛直方向にて非接触に重なる姿勢でそれぞれ張架している。そして、転写紙を互いに重なっている第1中間転写ベルト21箇所と第2中間転写ベルト31箇所との間に通して、第1転写手段たる2次転写ニップによる転写を行わせるようにしている。かかる構成では、両中間転写ベルトの一部を鉛直方向に重ねることで、両面転写手段の水平方向へのスペース嵩張りを抑えて、コンパクトなレイアウトを実現することができる。
(15)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、図1に示したように、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢で第1中間転写ベルト21を張架している。更に、第1感光体群をかかる姿勢で張架される第1中間転写ベルト21よりも鉛直方向上方に配設している。かかる構成では、横長の姿勢で張架される第1中間転写ベルト21の横長の展張箇所を利用して第1感光体群をそれに対向配設することができる。
(16)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、記録体供給手段たる給紙装置40として、第1中間転写ベルト21及び第2中間転写ベルト31の側方に配設したものを用いている。かかる構成では、図1に示したように、紙搬送路43Aを境にして上方、下方に配設される第1中間転写ベルト21、第2中間転写ベルト31の間に形成される2次転写ニップに対して、給紙装置40からほぼ水平に転写紙を供給することができる。そして、このようなほぼ水平の給紙を行うことにより、給紙装置40から2次転写ニップに至るまでの給紙路における転写紙のジャムを抑え得る、高速画像形成に適したほぼ水平の経路に給紙路を構成することができる。
(17)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、給紙装置40から両面転写手段に至るまでの記録体搬送路たる紙搬送路43Aを、図1に示したように鉛直方向に曲がりのない直線状の搬送路にしている。かかる構成では、転写紙の給紙路におけるジャムのみならず、両面手段内や、これから機外に至るまでの紙搬送路43A全体におけるジャムを抑えて、高速画像形成を良好に行うことができる。
(18)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、上述したように、給紙装置40から両面転写手段に向けて搬送されている途中の転写紙における搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段たる横レジ補正機構44を設けている。かかる構成では、転写紙を傾いた姿勢のままで搬送することによる紙搬送路43A内でのジャムを抑えて、高速画像形成を更に良好に行うことができる。
(19)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、、トナー像の形成に用いるトナーとして、0.90〜0.99の平均円形度のものを用いている。このことにより、安定した静電転写率を発揮して転写不足を抑えながら、転写チリをも抑えた高画質の画像を形成することができる。
(20)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜180の形状係数SF−1のものを指定しているので、転写不足と転写チリとをより抑えた高画質の画像を形成することができる。さらに、トナー像の形成に用いるトナーとして、120〜190の形状係数SF−2のものを用いているので、転写不足と転写チリとを更に抑えた高画質の画像を形成することができる。
(21)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、トナー像の形成に用いるトナーとして、体積平均粒径Dvを個数平均粒径Dnで除算した値が1.05〜1.30であるものを用いているので、安定した現像性能で現像された高画質の画像を得ることができる。
また、上記の特性を満たすことにより、トナーのベタ埋まりが良くなる。よって、トナー付着量を少なくしても良好な画像濃度が得られる。一般的に、画像濃度の高い部分のトナー付着量は多くなり、画像濃度の低い部分のトナー付着量は少なくなる。トナー付着量の多い部分と少ない部分との差が大きいと、付着しているトナー嵩が大幅に異なってしまい、トナー付着量が少ない部分にかかる圧力がトナー付着量の多い部分にかかる圧力に比べて弱くなる。その結果、トナー付着量が少ない部分が圧力により十分に粘度低下せずに定着性が悪くなるおそれがある。しかし、上記の特性を満たすことにより、トナー付着量を少なくしても良好な画像濃度が得られる。このため、画像濃度の高い部分のトナー付着量を抑えることができ、画像濃度の高い部分と低い部分とでトナー付着量の差を少なくすることができる。その結果、画像濃度の高い部分と低い部分とでトナーの嵩が大幅に異なることがなくなり、画像濃度の低い部分も圧力により十分に粘度低下し、転写紙に定着することができる。
実施形態1に係る画像形成装置を示す概略構成図。 同画像形成装置のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 同プリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 実施形態2に係る画像形成装置を示す概略構成図。 同画像形成装置に係る変形例を示す要部概略構成図。 同画像形成装置に係る他の変形例を示す要部概略構成図。 形状係数SF−1を説明するための模式図。 形状係数SF−2を説明するための模式図。
符号の説明
1Y,M,C,K 感光体(像担持体)
21 第1中間転写ベルト
22 第1画像形成部の1次転写ローラ
32 第2画像形成部の1次転写ローラ
40 給紙装置
43A 紙搬送路
44 横レジ補正機構
47 両面転写手段

Claims (21)

  1. 無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、
    該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該第1像担持ベルト及び該第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz10[μm]以下のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz5[μm]以上のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、
    該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該第1像担持体上の第1トナー像および該第2像担持体体上の第2トナー像に対して加熱を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記第1像担持ベルトおよび上記第2像担持ベルトそれぞれの周囲に加熱手段を配備したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 無端移動する表面に第1トナー像を担持する第1像担持ベルトと、無端移動する表面に第2トナー像を担持する第2像担持ベルトと、記録体に対して、その第1面に該第1像担持ベルト上の該第1トナー像を転写し、且つその第2面に該第2像担持ベルト上の該第2トナー像を転写して、記録体の両面にトナー像を転写する両面転写手段とを有する画像形成装置において、
    該両面転写手段は加圧機構を有し、該記録体の両面に該第1トナー像と該第2トナー像とを圧力によって転写と定着とを同時に行う構成であって、該両面転写手段へ搬送される前の記録体に対して加熱を行うことを特徴する画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記両面転写手段までの記録体搬送経路上に加熱手段を配備したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5の画像形成装置において、
    レジストローラを加熱することで、記録体に対して加熱を行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項3乃至7いずれかの画像形成装置において、
    上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、表面粗さをRz10[μm]以下のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの画像形成装置において、上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持体ベルトとして、基体の材料がポリイミドからなるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、
    上記両面転写手段は、上記第1像担持ベルトを記録体側へ加圧する第1転写定着ローラと、上記第2像担持ベルトを該記録体側へ加圧する第2転写定着ローラとを備え、該第1転写定着ローラ及び該第2転写定着ローラとして、金属ローラを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかの画像形成装置において、
    上記記録体を定着位置まで搬送する像担持体ベルトの体積抵抗値を10〜1012[Ω・cm]としたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかの画像形成装置において、
    上記第1像担持ベルト及び上記第2像担持ベルトの表面に離型性を有するコート層を持たせたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12の画像形成装置において、
    上記離型性を有するコート層として、フッ素樹脂を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1乃至13いずれかの画像形成装置において、
    上記第1像担持体ベルトと上記第2像担持体ベルトとを少なくとも互いの一部が鉛直方向にて接触又は非接触に重なる姿勢でそれぞれ張架し、上記記録体を互いに重なっている第1像担持体ベルト箇所と第2像担持体ベルト箇所との間に通して、上記両面転写手段による転写・定着を行わせるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    上記第1像担持体ベルトに転写されるトナー像を担持する像担持体を複数備える第1像担持体群を備え、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢で該第1像担持体ベルトを張架し、且つ、該第1像担持体群を該第1像担持体ベルトよりも鉛直方向上方に配設したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項15の画像形成装置において、
    内部に収容している記録体を上記両面転写手段に向けて供給する記録体供給手段を備え、該記録体供給手段として、上記第1像担持体ベルト及び第2像担持体ベルトの側方に配設したものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項16の画像形成装置において、
    上記記録体供給手段から上記両面転写手段に至るまでの記録体搬送路を、鉛直方向に曲がりのない直線状の搬送路にしたことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項1乃至17いずれかの画像形成装置において、
    上記両面転写手段に向けて搬送されている途中の記録体における搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項1乃至18いずれかの画像形成装置において、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、トナーの平均円形度が0.90〜0.99であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置.
  20. 請求項1乃至19いずれかの画像形成装置において、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、形状係数SF−1が120〜180であり、形状係数SF−2が120〜190であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  21. 請求項1乃至20いずれかの画像形成装置において、
    上記トナー像の形成に用いるトナーとして、重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.05〜1.30であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008216628A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Ricoh Co Ltd 転写定着装置、および画像形成装置

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