複写機、プリンタなどの電子写真方式を採用してなる画像形成装置においては、像担持体表面に形成された静電潜像を現像するための現像装置が備えられている。
近年、画像形成装置の小型化の要請に応じて、この現像装置においても小型化が強く要望されるようになり、その時の現像性能を確保する技術が求められている。
たとえば、トナー及び磁性キャリアからなる二成分系の現像剤を磁力を利用して像担持体と対向する現像領域へと搬送する磁気ブラシ方式による現像剤担持体を備え、現像後には現像剤を現像槽内へと回収するようにした現像装置が実用化されている。
この方式において現像を安定させるためには、消費されるトナーを補給し、現像剤中に含まれるトナーの割合、つまりトナー濃度が一定になるように制御する必要がある。
通常、上述した磁気ブラシ現像方式による現像装置においては、現像剤中のキャリアが占める割合の方が多く、現像剤を収容する現像槽が大きくなり、全体に現像装置が大きくなる傾向にある。しかも、トナー濃度を制御する必要があると同時に、現像剤中のトナーの帯電量を一定にするための撹拌部材等も必要となり、この撹拌部材を複数設けており現像装置を小型化できない要因になっていた。
これに対し、近年、一成分系の現像剤、つまりキャリアが存在しない一成分系の現像剤であるトナーを用いて現像を行う現像装置が提案され、実施に供されている。このような一成分現像剤を用いる現像装置においては、トナー濃度を制御する必要はなく、キャリアが存在しない分、現像槽の容積を大幅に小さくでき、よって現像装置の小型化を可能にできる。これに合わせてメンテナンス等の簡易性についても優れている。つまり、劣化した現像剤、特にキャリアの劣化により現像剤を交換する必要がない分、その交換のためのメンテナンスが不要となる。また、トナーを補充するのみでよく、トナー濃度検出を行う必要もなく、そのための制御も必要としなくなるため、制御も簡単になる。特に、一成分系のトナーを用いる現像装置において、トナーを必要時に補充するだけでよくなる。特に磁性トナーを用いない場合、磁石ローラを用いない為、小型で鮮明に現像できる安価な装置が実現できる。
非磁性1成分トナーを用いる現像装置は、静電潜像を担持する像担持体および現像剤(トナー)を担持する現像剤担持体を非接触状態で対向配置させ、これらの間に交番電界を印加してトナーを往復飛翔させて現像する非接触型の現像装置と、導電性を有する弾性体から成る現像剤担持体および像担持体を接触状態で対向配置させ、現像剤担持体に電圧を印加して現像する接触型の現像装置とに大別される。非接触型の装置は、主に直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアス電圧を用い、接触型の装置は、主に直流の現像バイアス電圧を用いるが、非接触型と同じく交流電圧を重畳する場合もある。
このような従来の一成分現像装置を、たとえば、(特許文献1)に記載の構成を、図12の従来の現像装置の概略図と図13の従来の現像装置における現像、除電、現像剤供給、帯電(薄層化)部の詳細工程を説明する概略図を用いて説明する。
この一成分現像装置は、現像領域30側に開放した現像剤(トナー)ホッパ34内には1成分の現像剤(トナー)7が収容されており、該トナー7を攪拌して、後述する現像剤供給部材(供給ローラ)3近傍に供給するアジテータやスクリューなどの撹拌供給部材4、表面が移動し、現像剤7を現像領域30に運び、静電潜像を担持する像担持体1への現像動作を行う現像剤担持体2、現像剤担持体2に現像剤供給領域で現像剤(トナー)を供給する現像剤供給部材3、供給されたトナー7を現像剤担持体2表面に当接し、現像剤担持体2表面との間に通過させることで該表面に帯電トナー薄層とする帯電部材(層規制部材)6、現像剤担持体2の表面移動方向において現像領域30の下流側から層規制部材6に至る領域内に位置し、現像剤担持体2表面移動方向を横切る方向における現像剤担持体表面の一部又は全部に当接する除電部材105を備え、また、現像剤担持体2には現像バイアス電圧供給用の電源9、現像剤供給部材3には現像剤供給部材3への電圧供給用の電源11、帯電部材6には帯帯電部材電圧供給用の電源10、除電部材105には、除電部材への電圧供給用の電源112、除電部材105と現像剤担持体2の間には、除電部材105が現像担持体2にしっかり押し当てる為のバックアップスポンジ113等を備えた構成である。
この上記した構成の内、除電部材105は、板状の弾性部材で、たとえばPCとPBTとの混合樹脂、ナイロン、PET、PTFEなどのフッ素含有樹脂、シリコン含有樹脂、ポリウレタンおよびPVDFのいずれか1つを基材として、カーボンブラック、導電性微粒子、TiO2のうちのいずれか1つまたは複数のものなどの電気抵抗値の調整剤を適宜混合した材料からなり、厚みは0.3mm±0.2mm、電気抵抗値は10-5〜106Ωであり、現像剤担持体2とのニップは0.5から1mmに設定してある。また、現像剤担持体2上のトナー層の抵抗値Rtと除電部材の抵抗値Rdをほぼ同じに設定するともしている。更には、除電のために必要な電流Iは、帯電部材6通過後の現像剤担持体2上のトナー層の単位面積当たりのトナー質量をm/aとし、トナー7の帯電電荷量をQ/Mとし、現像領域30の通過後の現像剤担持体2上のトナー層の電荷変化量、すなわち像担持体1との圧接で変化したトナー電荷量をΔQ/Mとし、現像剤担持体2の回転速度をVtとし、除電部材105の除電有効幅をWCとしたとき、I≧−(m/a)・(Q/M+ΔQ/M)・Vt・WCとすることが好ましいとしている。
また、現像剤担持体2、除電部材105、トナー層の電気抵抗値を考慮して印加電圧を決定するに際し、除電電流Iの供給を定電圧の電源112で実現するためには、V=IRの関係から、除電部材用電源112から除電部材105への直流の印加電圧をVjとし、現像剤担持体用電源9から現像剤担持体2への直流の印加電圧をVbとし、除電部材105の電気抵抗値をRdとし、トナー層の電気抵抗値をRtとし、現像剤担持体2の電気抵抗値をRrとしたとき、(Vd−Vr)≧−(((m/a)・(Q/M+ΔQ/M)・Vt・WC)・(Rd+Rt+Rr))を満たす電位差(Vd−Vr)を印加することが好ましいとしている。
このように構成された従来の現像装置の動作について説明する。
現像領域30側に開放したトナーホッパ34内には1成分のトナー7が収容される。該トナー7は、アジテータやスクリューなどの撹拌供給部材4によって撹拌されるとともに現像剤供給部材3の近傍に供給される。現像剤担持体2の回転方向と同じ方向に回転する現像剤供給部材3は、現像剤担持体2と接触、たとえば圧接される。また、現像剤供給部材3には、接続された電源11によって所定のバイアス電圧Vsが印加される。該電圧Vsはトナー7を電気的に現像剤担持体2の方向へ移動させるように設定され、たとえば負極性トナーを用いた場合、負極側により大きい電位の電圧Vsが印加される。トナー7は現像剤担持体2と現像剤供給部材3との電位差による電荷注入および両体23の接触部における摩擦帯電によって電荷が付与されることによって、効果的に現像剤担持体2に供給される。現像剤担持体2に付着したトナー7は、現像領域30の現像剤担持体回転方向上流側に設けられた帯電部材(層規制部材)6の近傍へ搬送される。たとえば、帯電部材6は、板状の金属材料からなり、その一方端部の先端または先端近傍の現像剤担持体側表面が現像剤担持体2に押圧するようにして、他方端部がトナーホッパ34の上部に固定される。また、帯電部材6には、電源10から所定のバイアス電圧Vdが印加される。これらによって、現像剤担持体2上のトナー層は所定の電荷量に帯電されるとともに所定の厚さに形成される。現像剤担持体2に付着したトナー7は前記現像領域30へ搬送されて像担持体1の表面の静電潜像を顕像化する。
現像領域30を通過した現像剤担持体2に残存するトナー7は、現像領域30の現像剤担持体回転方向下流側に設けられた除電部材105の近傍へ搬送される。除電部材105は、現像剤担持体2に圧接するようにして、たとえばバックアップスポンジ10.3を用いてトナーホッパ34の下部に固定される。除電部材105は、電源112から所定のバイアス電圧Vjが印加される。バイアス電圧Vjは後述するような直流または交流の電圧である。このような除電部材105によってトナー7の電荷が除電される。また、現像剤担持体2には該ローラ2との接触点で移動方向が逆となる前記現像剤供給部材3が圧接されており、これによってトナー7は現像剤担持体2から剥離され、トナーホッパ34内に回収されて再利用される。このような工程によって繰返し画像が形成される。
しかしながら、(特許文献1)の開示によれば、除電部材の電気抵抗値は、10-5〜106Ωと現像剤担持体上のトナー層の電気抵抗値(106〜109Ω程度)より低抵抗である為、除電部材と現像剤担持体の間で、過剰に電位差が生じて、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、その除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化する等の問題点がある。また、除電部材とトナーの電気抵抗値を同じにするとしているが、現像剤担持体上に電気抵抗値が106〜109Ω(トナー層厚が0.4〜1.3mg/Cm2)のトナー層がある時は問題は無いが、現像後にトナー層が薄くなっている若しくは殆どない場合は、現像剤担持体のトナーが少ないまたは殆どない部分と除電部材の間で、過剰に電位差が生じて、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるという問題点を有していた。
また、除電部材105と現像剤担持体2の間で過剰な電位差が無くても、図13中の除電部材105ニップ部または近傍に滞留固着した現像剤(トナー)19を図示したように、僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体2上の弱帯電トナー7は除電部材105の方へ移動する力が働き、弱帯電トナー7は現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナー7が除電部材105ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題点を有する。更に、過剰な除電は前述の弱帯電を増加させるので、前述した除電部材105へのトナー7の滞留固着を加速させるものとなる。
また、除電電流は現像剤担持体上トナー層電流値以上であれば、除電効果が十分に得られ、残像が発生しないとしているが、実際には除電部材105とトナー7との摩擦帯電による電荷移動があり、この(特許文献1)では考慮されておらず、実際の必要除電電流よりも過剰な設定になる傾向(−10〜−100μA程度)にあり、十分に除電効果は得られるが、上述したように除電部材105と現像剤担持体2の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナー7を劣化させたり、除電部材105や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させるという問題点を有する。また除電部材105と現像剤担持体2の間に僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体2上の弱帯電トナーは除電部材105の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電が除電部材105ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題点を有する。除電効果が高すぎると、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパー34からの未帯電トナーが多く、トナー7の帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、図13の帯電部材6ニップ部近傍に滞留固着した現像剤(トナー)19を図示したように、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するという問題点を有する。
また、現像剤(トナー)7の外添剤は、現像剤7の帯電特性、流動性に大きな影響を与えるもので、均一性、ベタ追従性等の画質、寿命に応じた適正化が必要であるが、過剰に入りすぎると後で述べるような問題が発生する。
この(特許文献1)では明確な外添剤(シリカ等)の被覆率に対する具体的な規定が無いので、画質に対する適正化は出来ても、外添剤が過剰に含まれて、現像剤7中に脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が多く含有する場合が発生する。この場合、脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)は、先に述べた逆極および弱帯電トナーと同じように、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりと、現像剤担持体2での搬送力が極端に小さいものである為、除電部材105と現像剤担持体2の間に僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体2上の弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は除電部材105の方へ移動する力が働き、また弱帯電粒子は現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので(特に凝集したシリカ等)、経時で弱帯電が除電部材105ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナー7も固着してトナー塊へと成長し、そのトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題点を有する。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は、現像剤担持体2上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)ので、図13の帯電部材6ニップ部近傍に滞留固着した現像剤(トナー)19を図示したように、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナー7が固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生するという問題点を有する。このシリカ等による黒白筋発生は、実際に黒白筋が発生した現像装置の除電部材に固着したもの、帯電部材に固着してものを分析するとシリカ等外添剤が主成分のトナーであったことから、過剰なシリカ等(外添剤)が要因であることが明確である。逆に、外添剤被覆率を小さくしすぎると、トナー7の帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下する問題点がある。
また、除電部材105と現像剤担持体2の押圧力に具体的な規定が無いので、強く除電部材105を現像剤担持体2に当てすぎて、現像後の現像担持体2上に残留するトナー1.4の電荷を過剰に除電してしまう場合がある。その為、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパー34からの未帯電トナーが多く、トナー7の帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するいう問題点を有する。また、強く当てすぎた場合、除電過剰もあるが、現像剤担持体2上トナー層が除電部材105を通過できない問題も出てきたり、除電部材105と現像剤担持体2のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材105または現像剤担持体2のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体2を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を起こす問題がある。逆に除電部材105を弱く現像剤担持体2に当てた場合は、除電効果が低く、残像が出る問題がある。この場合、除電部材105、現像剤担持体2上トナー層、現像剤担持体2の電気抵抗とトナー層の電荷量に見合うだけ、除電部材105と現像剤担持体2の間に電位差を持たせるとしているが、除電部材105の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材105を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材105と現像剤担持体2の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材105と現像剤担持体2の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまう問題がある。更に過剰な除電部材105と現像剤担持体2の間の電位差は、現像剤担持体2上の弱帯電トナーが除電部材105の方へ移動する力を大きくし、また弱帯電トナーは現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材105ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題を加速させてしまう。この事も上述したように除電部材の摩擦帯電特性により、除電効果が高すぎたり、低すぎたりする問題点も有することになる。
また、除電効果を出すために(特許文献1)開示によれば、除電部材105に所定の電位を印加し、除電部材105と現像剤担持体2の間に電位差を設けているが、この電位差は現像剤担持体2上のトナー、除電部材105、現像剤担持体2等の抵抗値と現像剤担持体2上の現像剤(トナー)7の帯電量のみで決められており、除電部材105の帯電能力が考慮されて無い。除電部材105は選択する材料によって帯電能力が違うので、例えば該帯電能力が高いにも関わらず、除電部材105、トナー7、現像剤担持体2の電気抵抗が高くした場合、過剰の電位差をとってしまう為、過剰に現像剤担持体2上トナーを除電しすぎてしまい、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパー34からの未帯電トナーが多く、トナー7の帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するという問題点を有する。また、現像剤担持体2と除電部材105の電位差により、現像剤担持体2上の弱帯電トナーは除電部材105の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材105ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題点を有する。
また、現像剤担持体2上に電気抵抗値が106〜109Ω(トナー層厚が0.4〜1.3mg/Cm2)のトナー層がある時は問題無いが、現像後にトナー層が薄くなっている若しくは殆どない場合は、現像剤担持体2と除電部材105に所定の電位差を保つことが困難で、現像剤担持体2のトナーが少ないまたは殆どない部分と除電部材105の間で、過剰に電位差が生じて、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材105や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させるという問題点を有していた。
また、除電部材105の電気抵抗は10-5〜106Ωと低抵抗である為、現像剤担持体2、及びトナー7の抵抗値が高い場合、除電部材105と現像剤担持体2の電位差は高く設定することになり、また、現像後に現像剤担持体2上のトナーが殆ど無い場合は、現像剤担持体2と除電部材105の電位差が過剰に大きくなる場合があり、上述したように除電部材105と現像剤担持体2の間で、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材105や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させるという問題点を有する。更に過剰な除電部材105と現像剤担持体2の間の電位差は、現像剤担持体2上の弱帯電トナーが除電部材105の方へ移動する力を大きくし、また弱帯電トナーは現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材105ニップ部または近傍へ吸着又は滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体2を傷つけるという問題を加速させてしまう。
逆に除電部材105、トナー7、現像剤担持体2の電気抵抗が低い場合、除電部材105と現像剤担持体2の電位差は小さくするとしているが、除電部材105の摩擦帯電能力が小さい場合、殆ど現像剤担持体2上トナーを除電しない問題がある。従って、除電部材105の摩擦帯電能力の大きさによって、過剰に除電したり、除電不足が起きる問題がある。
更には、除電部材105と現像剤担持体2の間に電位差を設ける為、除電部材105にも電位をかける必要がある為、電源が余分に必要であり、コスト、小型化に問題を有する。
また、(特許文献2)に開示された従来技術の現像方法では、除電部材105をトナー7よりも帯電系列上、トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料にするとし、除電部材105と現像剤担持体2に電位差を設けるとしているが、前述したようにこれだけでは、除電部材105のトナー7との摩擦帯電能力が考慮されていない為、具体的には、トナー7の摩擦帯電能力を考慮した除電電流値と除電部材105と現像剤担持体2の電位差となっていない為、過剰に除電したり、除電不足になったり、除電部材105と現像剤担持体2の間に過剰な電位差が出来、除電部材105、現像剤担持体2等各種部材を劣化させる問題がある。
また、これらの問題に対して、(特許文献3)では現像剤7を所定層厚形成した現像剤担持体2が黒画像現像を行った後、現像剤供給部材3によって現像剤7を供給し、現像剤層規制部材(帯電部材)6により再び所定層厚となるよう形成した時の現像剤担持体2が担持している現像剤7の平均体積粒径をDbkとし、現像剤7を所定層厚形成した現像剤担持体が白画像現像を行った後、前記現像剤供給部材によって現像剤を供給し、帯電部材6により再び所定層厚となるよう形成した時の現像剤担持体2が担持している現像剤7の平均体積粒径をDWtとした場合、DWt/Dbk>0.8を満足させることにより、現像の残像、ゴーストを解消出来るとしているが、実際にはこの方法だけにたよると、現像を行うに当たって、粒径選択が必ず起こるので、現像剤(トナー)7の粒径及び帯電量分布をかなりシャープにしなければならず、分級等にかなりトナー製造コストがかかる問題がある。また、こうして製造したトナーでも接触式の非磁性一成分の現像方式では、トナー7にかなりのストレスがかかり、経時での粒径及び帯電量分布をシャープに維持することが困難であり、耐久性に問題がある。
更にこれまで述べたような過剰な除電と除電不足が発生しないようにする目安が無いのも問題点として挙げられる。
また、(特許文献1)において、プロセス速度に応じた現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比SR比に具体的な規定が無いので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体2自身や現像剤担持体2上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体2上に残留するトナー14を過剰に掻き取ったり、現像剤担持体2及び現像剤7を摩擦し過ぎしてしまう問題点がある。その為、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材3上現像剤を溶かして現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナー7を現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパー34からの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するという問題点を有する。また、SR比が大きすぎる場合、現像剤供給部材3による現像剤掻き取り及び摩擦過剰もあるが、SR比一定でもプロセス速度を早くすると、現像剤供給部材3の回転速度が早くなり、現像剤供給部材3の現像剤7を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎた場合は、前述した現像剤供給部材3による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材3からの現像担持体2への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する問題がある。
特開平11−288170号公報
特開平6−75469号公報
特開2000−10404号公報
解決しようとする問題点(課題)は、除電部材の電気抵抗値が、10-5〜106Ωでトナー層より低抵抗である為、除電部材と現像剤担持体の間で、過剰に電位差が生じて、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化するのを防止できない点である。
また、除電部材とトナーの電気抵抗値を同じにすると記載されているが、現像後の現像剤担持体上のトナーは、少なくなったり、殆ど無い場合が存在する為、現像剤担持体上に電気抵抗値が106〜109Ω(トナー層厚が0.4〜1.3mg/Cm2)程度のトナー層が、現像後にトナー層が薄くなっている若しくは殆どない等の時、現像剤担持体のトナーが少ないまたは殆どない部分と除電部材の間で、過剰に電位差が生じて、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体部分的に等現像器部材を劣化するのを防止できない点である。
また、除電部材と現像剤担持体の間で過剰な電位差が無くても、僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけるのを防止できない点である。更に、過剰な除電は前述の弱帯電または逆トナーを増加させるので、前述した除電部材へのトナーの滞留固着を加速させるものとなり、現像剤担持体を傷つけるのを防止できない点である。
また、除電電流は現像剤担持体上トナー層電流値以上であれば、除電効果が十分に得られ、残像が発生しないとしているが、実際には除電部材とトナーとの摩擦帯電による電荷移動があり、従来の現像装置では考慮されておらず、実際の必要除電電流よりも過剰な設定になる傾向(−10〜−100μA程度)にある為、十分に除電効果は得られるが、上述したように除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できない点である。また除電部材と現像剤担持体の間に僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つける点である。また、除電効果が高すぎると、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止できない点も解決すべき点である。
また、現像剤(トナー)の外添剤は、現像剤の帯電特性、流動性に大きな影響を与えるもので、均一性、ベタ追従性等の画質、寿命に応じた適正化が必要であるが、従来の現像装置では明確な外添剤(トナー)の被覆率に対する具体的な規定が無いので、画質に対する適正化は出来ても、外添剤が過剰に含まれて、現像剤中に脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が多く含有する場合が発生し、脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)は、先に述べた逆極および弱帯電トナーと同じように、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりと、現像剤担持体での搬送力が極端に小さいものである為、除電部材と現像剤担持体の間に僅かな電位差があるだけでも現像剤担持体上の弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は除電部材の方へ移動する力が働き、また弱帯電粒子は現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので(特に凝集したシリカ等)、除電部材と現像剤担持体間に電位差が無くとも、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長し、そのトナー塊で現像剤担持体を傷つけるという点が解決すべき点である。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)は、現像剤担持体上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)ので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生するという点も解決すべき点である。逆に、外添剤被覆率を小さくしすぎると、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下する点も解決すべき点である。
また、除電部材と現像剤担持体の押圧力に具体的な規定が無いので、強く除電部材を現像剤担持体に当てすぎて、現像後の現像担持体上に残留するトナーの電荷を過剰に除電してしまう場合がある。その為、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止できない点である。
また、強く当てすぎた場合、除電過剰もあるが、現像剤担持体上トナー層が除電部材を通過できない問題も出てきたり、除電部材と現像剤担持体のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材または現像剤担持体のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を起こす問題もあり、解決すべき点である。逆に除電部材を弱く現像剤担持体に当てた場合は、除電効果が低く、残像が出る問題がある。この場合、除電部材、現像剤担持体上トナー層、現像剤担持体の電気抵抗とトナー層の電荷量に見合うだけ、除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせるとしているが、除電部材の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材と現像剤担持体の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまうのを防止出来ない点である。更に過剰な除電部材と現像剤担持体の間の電位差は、現像剤担持体上の弱帯電トナーが除電部材の方へ移動する力を大きくし、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけるという問題を加速させてしまう点も解決すべき点である。
この事も上述したように除電部材の摩擦帯電特性により、除電効果が高すぎたり、低すぎたりし、適当な除電効果にすることが困難である点も解決すべき点である。
また、除電効果を出すために、除電部材に所定の電位を印加し、除電部材と現像剤担持体の間に電位差を設けているが、この電位差は現像剤担持体上のトナー、除電部材、現像剤担持体等の抵抗値と現像剤担持体上の現像剤(トナー)の帯電量のみで決められており、除電部材の帯電能力が考慮されて無い。除電部材は選択する材料によって帯電能力が違うので、例えば該帯電能力が高いにも関わらず、除電部材、トナー、現像剤担持体の電気抵抗が高くした場合、過剰の電位差をとってしまう為、過剰に現像剤担持体上トナーを除電しすぎてしまい、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生する問題を防止できない点も解決すべき点である。また、現像剤担持体と除電部材の電位差により、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけるという点も解決すべき点である。
また、現像剤担持体上に電気抵抗値が106〜109Ω(トナー層厚が0.4〜1.3mg/Cm2)のトナー層がある時は問題無いが、現像後にトナー層が薄くなっている若しくは殆どない場合は、現像剤担持体と除電部材に所定の電位差を保つことが困難で、現像剤担持体のトナーが少ないまたは殆どない部分と除電部材の間で、過剰に電位差が生じて、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させてしまう問題を防止できない点も解決すべき点である。
また、除電部材の電気抵抗は10-5〜106Ωと低抵抗である為、現像剤担持体、及びトナーの抵抗値が高い場合、除電部材と現像剤担持体の電位差を高く設定することになり、また、現像後に現像剤担持体上のトナーが殆ど無い場合は、現像剤担持体と除電部材の電位差が過剰に大きくなる場合があり、上述したように除電部材と現像剤担持体の間で、過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できない点も解決すべき点である。
更に過剰な除電部材と現像剤担持体の間の電位差は、現像剤担持体上の弱帯電トナーが除電部材の方へ移動する力を大きくし、また弱帯電トナーは現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着又は滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけるという問題を加速してしまう点も解決すべき点である。
逆に除電部材、トナー、現像剤担持体の電気抵抗が低い場合、除電部材と現像剤担持体の電位差は小さくするとしているが、除電部材の摩擦帯電能力が小さい場合、殆ど現像剤担持体上トナーを除電しない問題がある。従って、除電部材の摩擦帯電能力の大きさによって、過剰に除電したり、除電不足が発生し、適当な除電効果を出すことができない点も解決すべき点である。
更には、除電部材と現像剤担持体の間に電位差を設ける為、除電部材にも電位をかける必要がある為、電源が余分に必要であり、低コスト化、小型化ができないのも解決すべき点である。
また、従来技術の現像方法では、除電部材をトナーよりも帯電系列上、トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料にするとし、除電部材と現像剤担持体に電位差を設けるとしているが、前述したようにこれだけでは、除電部材のトナーとの摩擦帯電能力が考慮されていない為、具体的には摩擦帯電能力に応じた除電電流値、除電部材と現像剤担持体の電位差が設定されてない為、過剰に除電したり、除電不足になったり、除電部材と現像剤担持体の間に過剰な電位差が出来、除電部材、現像剤担持体等各種部材を劣化させるのを防止できな点も解決すべき点である。
また、これらの問題に対して、現像剤を所定層厚形成した現像剤担持体が黒画像現像を行った後、現像剤供給部材によって現像剤を供給し、現像剤層規制部材により再び所定層厚となるよう形成した時の現像剤担持体が担持している現像剤の平均体積粒径をDbkとし、現像剤を所定層厚形成した現像剤担持体が白画像現像を行った後、前記現像剤供給部材によって現像剤を供給し、現像剤層規制部材により再び所定層厚となるよう形成した時の現像剤担持体が担持している現像剤の平均体積粒径をDWtとした場合、DWt/Dbk>0.8を満足させることにより、現像の残像、ゴーストを解消出来るとしているが、実際にはこの方法だけにたよると、現像を行うに当たって、粒径選択が必ず起こり、また過剰な除電や除電部材と現像剤担持体間の電位差での放電等で経時でトナーが劣化したりするので、現像剤(トナー)の粒径及び帯電量分布をかなりシャープにしなければならず、分級等にかなりトナー製造コストがかかるのが避けられず、また、こうして製造したトナーでも接触式の非磁性一成分の現像方式では、トナーにかなりのストレスがかかり、経時での粒径及び帯電量分布をシャープに維持することが困難であり、耐久性に問題がある点も解決すべき点である。
更にこれまで述べたような過剰な除電と除電不足が発生しないようにする目安が無い点も解決すべき点である。
また、従来の除電部材を有する現像装置において、プロセス速度に応じた現像剤担持体に対する現像剤供給部材の周速比SR比に具体的な規定が無いので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体自身や現像剤担持体上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体及び現像剤を摩擦し過ぎてしまう点も解決すべき点である。その為、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材上現像剤を溶かして現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりして黒筋を発生する点も解決すべき点である。また、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するいう点も解決すべき点である。また、SR比が大きすぎる場合、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰もあるが、SR比一定でもプロセス速度を早くすると、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤供給部材の現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎた場合は、前述した現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材からの現像担持体への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する。また、帯電付与能力も低下するので現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生する点も解決すべき点である。
本発明は、上記のような問題点を鑑み、小型化、低価格化、現像剤担持体等現像器部材長寿命化が可能で、かつ現像ゴースト、残像、及びベタ追従性悪化を防止でき、過剰な除電、過剰な外添剤、過剰な現像剤供給部材周速による黒白スジ、濃度ムラ等の画像不良を防止できる現像装置および画像形成方法を提供するものである。
本発明の現像装置は、静電潜像を担持する回転可能な像担持体と、像担持体に接触して配置されて1成分の現像剤を担持する回転可能で導電性、半導電性を有する現像剤担持体および該現像剤担持体への電圧印加手段を含む現像手段と、前記現像剤担持体に前記現像剤を供給する現像剤供給部材と、現像剤担持体と像担持体とが接触する現像位置よりも現像剤担持体回転方向の上流側に配置されて現像剤を帯電しかつ現像剤担持体上の現像剤層厚を規制する帯電部材を有する帯電手段と、現像位置よりも現像剤担持体回転方向の下流側に配置されて、現像位置での現像後に、現像剤担持体上に残留する現像剤の電荷を除電する除電部材を有する除電手段を備え、現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成したものであり、現像剤担持体と除電部材の間には150V以内の除電電界が形成してあるものであり、この構成により、除電部材自身の摩擦帯電能力が確保できるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)にしなくとも、また、除電部材と現像剤担持体の電位差を大きくしなくとも現像ゴーストや残像を防止できるようにした現像器を得ることができるものである。
また、前記除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位で、前記現像剤担持体と前記除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものにしたものであり、この構成により、更に除電部材の摩擦帯電力を考慮した現像剤担持体上トナーの除電をすることができると共に、過剰な除電電流値(トナー層電流値−5.0μA以下)にしなくとも、除電部材と現像剤担持体の電位差を取らなくてもまたは除電部材へ除電電流を流さずとも現像ゴーストや残像を防止できると共に、除電部材への過剰な除電電流または除電電流自身が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるようにした現像器を得ることができるものである。また、除電部材は電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位であるため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できる現像器を得ることが出来るものである。従って除電部材ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体を傷つけることが無くなる。また、過剰な除電を防止でき、逆極および弱帯電トナーの発生を低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを防止出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上に白筋が発生するのを防止できるようにした現像器を得ることができるものである。
尚、除電部材が電気的にフロートまたは前記現像剤担持体と同電位なので現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成しないと、現像後の現像剤担持体上トナーの除電不足により現像によるゴースト、残像が悪化し、除電部材と現像剤担持体間に電位差を持たせると、過剰な電位差になり除電電流が−5.0μAを下回る場合が発生し、現像後の現像剤担持体上トナーの過剰除電により、前述したようにゴースト及び残像は良好になるが現像器部材劣化や画像上に白筋等の不具合が発生するものである。尚、前記除電部材は、トナー漏れ防止のシール部材を兼ねていても良く、そのシール部材は別途設けられてもよい。前記トナーよりも帯電系列上、該トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料としては、負帯電トナーに対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、四フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)等のフッ素樹脂を例示でき、また、正帯電トナーに対してはポリアミド(ナイロン)、シリコン系樹脂を例示できる。これら材料に抵抗調整するものとして、分散させる導電性良好な材料として、カーボン、各種導電性金属粒子等のほか、適当な荷電制御物質も例示できる。なお、この分散は荷電制御物質を塗布することも含むものである。
また、除電部材がフッ素系樹脂の中でも特に帯電能力が高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)または4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂としたものであり、この構成により、さらに除電部材の帯電能力を向上させることができるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)と除電部材と現像剤担持体の電位差を、更に低減可能または殆ど無くすことを可能にし、現像ゴーストや残像の防止と両立できるようにした現像器を得ることができるものである。
また、前記現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%としたものである。また、前記外添剤は、主にシリカを用いるが、シリカに限定するものでは無く、コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粉末、脂肪酸またはその誘導体及びそれらの金属塩等の有機化合物微粉末(ステアリン酸亜鉛等)、フッ素樹脂微粉末でも良い。
外添剤被覆率C(%)は、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Nt、外添剤1個の投影面積をSs、現像剤(トナー)1個の表面積をStとすると、
C(%)=Ns/Nt×Ss/St(計算式(1))で求められる値である。
尚、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Ntは、現像剤1個の重量Wtに外添剤添加%を乗じて、外添剤1個の重量1Wsで割ったもの、外添剤1個の投影面積Ssは、π×(外添剤半径)2、現像剤1個の表面積Stは、4π×(現像剤半径)2で求めたものである。また、現像剤全体の外添剤被覆率は、外添剤1種類につき計算式(1)で被覆率を求め、全種類の外添剤被覆率の和を言うものである。
この構成により、外添剤による現像剤帯電特性、流動性最適化による画像均一性及びベタ追従性向上と脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)の大幅低減を精度良く図ることができるので、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が殆ど無くなるので、除電部材と現像剤担持体の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体を傷つけて黒筋になることが殆ど無くなる現像器を得るものである。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が殆ど無いので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることも無くなる現像器を得るものである。更に、現像剤担持体上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)無いので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生することも殆ど無くなる現像器を得るものである。また、外添剤被覆率を小さくしすぎて、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下することも無くなる現像器を同時に得るものである。
また、前記除電部材により除電された現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材による除電の前の前記現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%であるとしたものであり、より好ましくは30〜50%である。この構成にする手段として、除電部材の摩擦帯電特性、強度等の材質、抵抗値、押圧条件、トナー、ドクターブレード、現像剤担持体、現像剤供給部材等の帯電特性等の諸条件が挙げられる。この構成により、除電部材の摩擦帯電による現像剤担持体上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5.0μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるようにした現像器を得ることができるものである。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを更なる防止を図ることが出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできるようにした現像器を得ることができるものである。
また、現像剤の粒度分布の内、該現像剤体積平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、より好ましくはX×1.4〜X×1.82≦3%、X×1.82以上≦0.3%となるように現像剤の粗粉を少なくしたものである。この構成により、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の粗粉トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できるようにした現像器を得るものである。尚、これらの構成により、先に述べた除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位にした構成による作用を更に精度良い作用効果を得ることが出来る現像器を得るものである。
また、現像剤の粒度分布及び帯電量分布を狭くする、特にCV=100×(標準偏差/平均値)と定義される体積粒径分布を現すCV値[%]が25%以内としたものであり、より好ましくは23%以内である。この構成により、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の微粉、粗粉及び劣化トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら微粉、粗粉トナー自身または微粉、粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できるようにした現像器を得るものである。更に、微粉及び粗粉はトナー流動性を極端に悪化(微粉の場合)させたり、極端に良化(粗粉の場合)させたりするので、これらを無くす事により、最適なトナー流動性が得られ、引いてはトナー帯電量分布がシャープになり、ベタ追従性向上、現像性向上、転写性向上につながる現像器を得るものである。尚、このCV値を25%以下にするのは、前記現像剤(トナー)の粗粉カットよりも更に前記した効果精度を向上させるものである。
また、現像剤担持体と除電部材の押圧力を引張り荷重30〜100gf以下としたものであり、この構成により、強く除電部材を現像剤担持体に当てすぎて、現像後の現像担持体上に残留するトナーの電荷を過剰に除電して前述した不具合を発生させたり、現像剤担持体上トナー層が除電部材を通過できず、トナー漏れを発生させたり、除電部材と現像剤担持体のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材または現像剤担持体のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を防止し、除電部材の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材と現像剤担持体の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまうのを防止でき、安定した除電と現像器部材劣化を防止できるようにした現像器を得るものである。
また、現像剤担持体と前記現像剤供給部材の周速比SR比を47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度としたものであり、この構成により、プロセス速度に応じた現像剤担持体に対する現像剤供給部材の周速比SR比にすることが出来るので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体自身や現像剤担持体上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材上現像剤を溶かして現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりして黒筋を発生することを防止する現像器を得ることが出来る。また、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止できる現像器を得ることが出来る。
更にSR比を大きくしすぎて、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、SR比一定でプロセス速度を早くした場合に、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎて、前述した現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材からの現像担持体への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する。ベタ追従性が悪化する。また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生を精度良く防止できる現像器を得ることが出来る。
また、本発明の画像形成方法は、静電潜像を担持する回転可能な像担持体と、像担持体に接触して配置されて1成分の現像剤を担持する回転可能で導電性、半導電性を有する現像剤担持体において、該現像剤担持体への電圧印加により、像担持体上に現像剤(トナー)によるトナー像を形成する現像工程と現像剤担持体と像担持体とが接触する現像位置よりも現像剤担持体回転方向の上流側に配置された帯電部材への電圧印加により、現像剤を帯電しかつ現像剤担持体上の現像剤層厚を規制する帯電工程と、現像位置よりも現像剤担持体回転方向の下流側に配置され除電部材により、現像位置での現像後に、現像剤担持体上に残留する現像剤の電荷を除電する除電工程を具備し、該除電部材は現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成してあり、前記現像剤担持体と前記除電部材の間には150V以内の除電電界が形成してあるものであり、この構成により、除電部材自身の摩擦帯電能力が確保できるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)にしなくとも、また、除電部材と現像剤担持体の電位差を大きくしなくとも現像ゴーストや残像を防止できる画像形成方法を得ることができるものである。
また、前記除電工程の内、前記除電部材を電気的にフロートまたは前記現像剤担持体と同電位で、前記現像剤担持体と前記除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものにしたものであり、この構成により、更に除電部材の摩擦帯電力を考慮した現像剤担持体上トナーの除電をすることができると共に、過剰な除電電流値(トナー層電流値−5.0μA以下)にしなくとも、除電部材と現像剤担持体の電位差を取らなくてもまたは除電部材へ除電電流を流さずとも現像ゴーストや残像を防止できると共に、除電部材への過剰な除電電流または除電電流自身が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるようにした画像形成方法を得ることができるものである。また、除電部材は電気的にフロートまたは前記現像剤担持体と同電位であるため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できる画像形成方法を得ることが出来るものである。従って除電部材ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体を傷つけることが無くなる。また、過剰な除電を防止でき、逆極および弱帯電トナーの発生を低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを防止出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上に白筋が発生するのを防止できるようにした画像形成方法を得ることができるものである。
尚、除電部材が電気的にフロート前記現像剤担持体と同電位なので現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成しないと、現像後の現像剤担持体上トナーの除電不足により現像によるゴースト、残像が悪化し、除電部材と現像剤担持体間に電位差を持たせると、過剰な電位差になり除電電流が−5.0μAを下回る場合が発生し、現像後の現像剤担持体上トナーの過剰除電により、前述したようにゴースト及び残像は良好になるが現像器部材劣化や画像上に白筋等の不具合が発生するものである。尚、前記除電部材は、トナー漏れ防止のシール部材を兼ねていても良く、それとは別途設けられてもよい。前記トナーよりも帯電系列上、該トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料としては、負帯電トナーに対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)等のフッ素樹脂を例示でき、また、正帯電トナーに対してはポリアミド(ナイロン)、シリコン系樹脂を例示できる。これら材料に抵抗調整するものとして、分散させる導電性良好な材料として、カーボン、各種導電性金属粒子等のほか、適当な荷電制御物質も例示できる。なお、この分散は荷電制御物質を塗布することも含むものである。
また、前記除電工程での除電部材に、フッ素系樹脂の中でも特に帯電能力が高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)または4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂としたものであり、この構成により、さらに除電部材の帯電能力を向上させることができるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)と除電部材と現像剤担持体の電位差を、更に低減可能または殆ど無くすことを可能にし、現像ゴーストや残像の防止と両立できるようにした画像形成方法を得ることができるものである。
また、現像工程において、前記現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%としたものである。また、前記外添剤は、主にシリカを用いるが、シリカに限定するものでは無く、コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粉末、脂肪酸またはその誘導体及びそれらの金属塩等の有機化合物微粉末(ステアリン酸亜鉛等)、フッ素樹脂微粉末でも良い。
外添剤被覆率C(%)は、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Nt、外添剤1個の投影面積をSs、現像剤(トナー)1個の表面積をStとすると、
C(%)=Ns/Nt×Ss/St(計算式(1))で求められる値である。
尚、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Ntは、現像剤1個の重量Wtに外添剤添加%を乗じて、外添剤1個の重量Wsで割ったもの、外添剤1個の投影面積Ssは、π×(外添剤半径)2、現像剤1個の表面積Stは、4π×(現像剤半径)2で求めたものである。また、現像剤全体の外添剤被覆率は、外添剤1種類につき計算式(1)で被覆率を求め、全種類の外添剤被覆率の和を言うものである。
この構成により、外添剤による現像剤帯電特性、流動性最適化による画像均一性及びベタ追従性向上と脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)の大幅低減を精度良く図ることができるので、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が殆ど無くなるので、除電部材と現像剤担持体の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体を傷つけて黒筋になることが殆ど無くなる画像形成方法を得るものである。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が殆ど無いので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることも無くなる画像形成方法を得るものである。更に、現像剤担持体上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)無いので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生することも殆ど無くなる画像形成方法を得るものである。
また、外添剤被覆率を小さくしすぎて、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下することも無くなる画像形成方法を同時に得るものである。
また、除電および帯電工程において、前記除電部材により除電された現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材による除電の前の前記現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%であるとしたものであり、より好ましくは30〜50%である。この構成にする手段として、除電部材の摩擦帯電特性、強度等の材質、抵抗値、押圧条件、トナー、ドクターブレード、現像剤担持体、現像剤供給部材等の帯電特性等の諸条件が挙げられる。この構成により、除電部材の摩擦帯電による現像剤担持体上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるようにした画像形成方法を得ることができるものである。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを更なる防止を図ることが出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできるようにした画像形成方法を得ることができるものである。
また、現像工程において、現像剤の粒度分布の内、該現像剤体積平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、より好ましくはX×1.4〜X×1.82≦3%、X×1.82以上≦0.3%となる粒度分布の前記現像剤である(粗粉カットトナー)ものである。この構成により、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の粗粉トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できるようにした画像形成方法を得るものである。尚、これらの構成により、先に述べた除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位にした構成による作用を更に精度良い作用効果を得ることが出来る画像形成方法を得るものである。
また、現像工程において、現像剤の粒度分布及び帯電量分布を狭くする、特にCV=100×(標準偏差/平均値)と定義される体積粒径分布を現すCV値[%]が25%以内である現像剤を使用するとしたものであり、より好ましくは23%以内である。この構成により、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の微粉、粗粉及び劣化トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら微粉、粗粉トナー自身または微粉、粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できるようにした画像形成方法を得るものである。更に、微粉及び粗粉はトナー流動性を極端に悪化(微粉の場合)させたり、極端に良化(粗粉の場合)させたりするので、これらを無くす事により、最適なトナー流動性が得られ、引いてはトナー帯電量分布がシャープになり、ベタ追従性向上、現像性向上、転写性向上につながる画像形成方法を得るものである。尚、このCV値[%]が25%以内にするのは、前記粗粉カットよりも更に前記した効果精度を向上させるものである。
また、除電工程において、現像剤担持体と除電部材の押圧力を引張り荷重30〜100gf以下としたものであり、この構成により、強く除電部材を現像剤担持体に当てすぎて、現像後の現像担持体上に残留するトナーの電荷を過剰に除電して前述した不具合を発生させたり、現像剤担持体上トナー層が除電部材を通過できず、トナー漏れを発生させたり、除電部材と現像剤担持体のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材または現像剤担持体のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を防止し、除電部材の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材と現像剤担持体の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまうのを防止でき、安定した除電と現像器部材劣化を防止できるようにした画像形成方法を得るものである。
また、前記現像、除電、帯電工程において、現像剤担持体と前記現像剤供給部材の周速比SR比を47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度としたものであり、この構成により、プロセス速度に応じた現像剤担持体に対する現像剤供給部材の周速比SR比にすることが出来るので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体自身や現像剤担持体上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材上現像剤を溶かして現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりして黒筋を発生することを防止する画像形成方法を得ることが出来る。また、除電工程での除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止する画像形成方法を得ることが出来る。
更にSR比を大きくしすぎて、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、SR比一定でプロセス速度を早くした場合に、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎて、前述した現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材からの現像担持体への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する、また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生を精度良く防止する画像形成方法を得ることが出来る。
本発明は、静電潜像を担持する回転可能な像担持体と、像担持体に接触して配置されて1成分の現像剤を担持する回転可能で導電性、半導電性を有する現像剤担持体および該現像剤担持体への電圧印加手段を含む現像手段と、前記現像剤担持体に前記現像剤を供給する現像剤供給部材と、現像剤担持体と像担持体とが接触する現像位置よりも現像剤担持体回転方向の上流側に配置されて現像剤を帯電しかつ現像剤担持体上の現像剤層厚を規制する帯電部材を有する帯電手段と、現像位置よりも現像剤担持体回転方向の下流側に配置されて、現像位置での現像後に、現像剤担持体上に残留する現像剤の電荷を除電する除電部材を有し、現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成してあり、現像剤担持体と除電部材の間には150V以内の除電電界が形成してあるものであり、これにより、除電部材自身の摩擦帯電能力が確保できるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)にしなくとも、また、除電部材と現像剤担持体の電位差を大きくしなくとも現像ゴーストや残像を防止できる効果が得られるものである。
また、前述した除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位で、現像剤と除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものにしたものであり、これにより、更に除電部材の摩擦帯電力を考慮した現像剤担持体上トナーの除電をすることができので、過剰な除電電流値(トナー層電流値−5.0μA以下)にしなくとも、除電部材と現像剤担持体の電位差を取らなくてもまたは除電部材へ除電電流を流さずとも現像ゴーストや残像を防止できると共に、除電部材への過剰な除電電流または除電電流自身が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるという効果を得られるものである。また、除電部材は電気的にフロートまた前記現像剤担持体と同電位で、現像剤と除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものであるため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できる。従って、除電部材ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体を傷つけることが無くなる。また、過剰な除電を防止でき、逆極および弱帯電トナーの発生を低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを防止出来る効果がある。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等の軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上に白筋が発生するのを防止できる効果を得られるものである。また、除電部材を電気的にフロートにしたことにより、除電部材に電圧、電位等除電電界を供給する電源やツエナーダイオードや接地抵抗等が不要になり、コストが大幅に低減、小型化に出来る効果を有する。
また、除電部材がフッ素系樹脂の中でも特に帯電能力が高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)または4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂としたものであり、これにより、さらに除電部材の帯電能力を向上させることができるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)と除電部材と現像剤担持体の電位差を、更に低減可能または殆ど無くすことを可能にし、現像ゴーストや残像の防止と両立できる効果を得られるものである。
また、前記現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%としたものである。これにより、外添剤による現像剤帯電特性、流動性最適化による画像均一性及びベタ追従性向上と脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)の大幅低減を精度良く図ることができるので、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が殆ど無くなるので、除電部材と現像剤担持体の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体を傷つけて黒筋になることが殆ど無くなる効果が得られる。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が殆ど無いので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることも無くなる現像器を得るものである。更に、現像剤担持体上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)無いので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生することも殆ど無くなる効果が得られる。また、外添剤被覆率を小さくしすぎて、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下することも無くなる効果も得ることができる。
また、前記除電部材により除電された現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材による除電の前の前記現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%であるとしたものであり、より好ましくは30〜50%である。これにより、除電部材の摩擦帯電による現像剤担持体上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5.0μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できる効果を得られるものである。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを更なる防止を図ることが出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等の軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできる効果を得られるものである。
また、現像剤の粒度分布の内、該現像剤体積平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、より好ましくはX×1.4〜X×1.82≦3%、X×1.82以上≦0.3%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、これにより、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の粗粉トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できる効果を得るものである。尚、これらの構成により、先に述べた除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位にした構成による作用を更に精度良い作用効果を得ることが出来る。
また、現像剤の粒度分布及び帯電量分布を狭くする、特にCV=100×(標準偏差/平均値)と定義される体積粒径分布を現すCV値[%]が25%以内としたものであり、より好ましくは23%以内である。これにより、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の微粉、粗粉及び劣化トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラ発生等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら微粉、粗粉トナー自身または微粉、粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できる効果を得られるものである。更に、微粉及び粗粉はトナー流動性を極端に悪化(微粉の場合)させたり、極端に良化(粗粉の場合)させたりするので、これらを無くす事により、最適なトナー流動性が得られ、引いてはトナー帯電量分布がシャープになり、ベタ追従性向上、現像性向上、転写性向上につながる効果を得るものである。
また、現像剤担持体と除電部材の押圧力を引張り荷重30〜100gf以下としたものであり、この構成により、強く除電部材を現像剤担持体に当てすぎて、現像後の現像担持体上に残留するトナーの電荷を過剰に除電して前述した不具合を発生させたり、現像剤担持体上トナー層が除電部材を通過できず、トナー漏れを発生させたり、除電部材と現像剤担持体のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材または現像剤担持体のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を防止する効果がある。更に除電部材の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材と現像剤担持体の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまうのを防止でき、安定した除電と現像器部材劣化を防止できる効果を得るものである。
また、現像剤担持体と前記現像剤供給部材の周速比SR比を47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度としたものであり、これにより、プロセス速度に応じた現像剤担持体に対する現像剤供給部材の周速比SR比にすることが出来るので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体自身や現像剤担持体上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材上現像剤を溶かして現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりして黒筋を発生することを防止する効果を得るものである。また、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止できる効果を得るものである。
更にSR比を大きくしすぎて、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、SR比一定でプロセス速度を早くした場合に、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎて、前述した現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材からの現像担持体への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する、また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生を精度良く防止できる効果を得るものである。
本発明の請求項1および10に記載の発明は、静電潜像を担持する回転可能な像担持体と、像担持体に接触して配置されて1成分の現像剤を担持する回転可能で導電性、半導電性を有する現像剤担持体および該現像剤担持体への電圧印加手段を含む現像手段と、前記現像剤担持体に前記現像剤を供給する現像剤供給部材と、現像剤担持体と像担持体とが接触する現像位置よりも現像剤担持体回転方向の上流側に配置されて現像剤を帯電しかつ現像剤担持体上の現像剤層厚を規制する帯電部材を有する帯電手段と、現像位置よりも現像剤担持体回転方向の下流側に配置されて、現像位置での現像後に、現像剤担持体上に残留する現像剤の電荷を除電する除電部材を有する除電手段とを備え、現像剤担持体に当接する表面または該除電部材自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成し、現像剤担持体と除電部材の間には150V以内の除電電界が形成してあるものであり、除電部材自身の摩擦帯電能力が確保できるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)にしなくとも、また、除電部材と現像剤担持体の電位差を大きくしなくとも現像ゴーストや残像を防止できる作用を有する。
請求項2および11に記載の発明は,請求項1および10記載の発明において、前記除電部材が電気的にフロートまたは前記現像剤担持体と同電位で、前記現像剤担持体と前記除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものであり、これにより、更に除電部材の摩擦帯電力を考慮した現像剤担持体上トナーの除電をすることができるので、トナー層電流値以上(−5μA以下)の過剰な除電電流値にしなくとも、除電部材と現像剤担持体の電位差を取らなくてもまたは除電部材へ除電電流を流さずとも現像ゴースト、残像等の画像不具合を防止できると共に除電部材への過剰な除電電流または除電電流自身が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できるという作用を有するものである。また、除電部材は電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位で、現像剤と除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できる作用を有する。従って除電部材ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体を傷つけることが無くなる。また、過剰な除電を防止でき、逆極および弱帯電トナーの発生を低減できるという作用を有するものである。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤担持体上トナーの搬送力を確保できると言う作用を有するものである。
尚、前記除電部材は、トナー漏れ防止のシール部材を兼ねていても良く、そのシール部材は別途設けられてもよい。前記トナーよりも帯電系列上、該トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料としては、負帯電トナーに対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)等のフッ素樹脂を例示でき、また、正帯電トナーに対してはポリアミド(ナイロン)、シリコン系樹脂を例示できる。これら材料に抵抗調整するものとして、分散させる導電性良好な材料として、カーボン、各種導電性金属粒子等のほか、適当な荷電制御物質も例示できる。なお、この分散は荷電制御物質を塗布することも含むものである。
請求項3および12に記載の発明は,請求項1〜2および10〜11記載の発明において、前記除電部材がフッ素系樹脂の中でも特に帯電能力が高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)または4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂としたものであり、これにより、さらに除電部材の帯電能力を向上させることができるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)と除電部材と現像剤担持体の電位差を、更に低減可能または殆ど無くすことを可能にし、現像ゴーストや残像の防止と両立できる作用を有するものである。
請求項4および13に記載の発明は,請求項1〜3および10〜12記載の発明において、前記現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%としたものである。外添剤被覆率C(%)は、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Nt、外添剤1個の投影面積をSs、現像剤(トナー)1個の表面積をStとすると、
C(%)=Ns/Nt×Ss/St(計算式(1))で求められる値である。
尚、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Ntは、現像剤1個の重量Wtに外添剤添加%を乗じて、外添剤1個の重量Wsで割ったもの、外添剤1個の投影面積Ssは、π×(外添剤半径)2、現像剤1個の表面積Stは、4π×(現像剤半径)2で求めたものである。また、現像剤全体の外添剤被覆率は、外添剤1種類につき計算式(1)で被覆率を求め、全種類の外添剤被覆率の和を言うものである。これにより、外添剤による現像剤帯電特性、流動性最適化による画像均一性及びベタ追従性向上と脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)の大幅低減を精度良く図ることができるので、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が殆ど無くなるので、除電部材と現像剤担持体の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体を傷つけることを無くす作用を有する。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が殆ど無いので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることも無くす作用を有する。更に、現像剤担持体上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)無いので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生することも殆ど無くす作用を有する。また、外添剤被覆率を小さくしすぎて、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下することも無くす作用を同時に得るものである。
請求項5および1.4に記載の発明は,請求項1〜4および10〜13記載の発明において、前記除電部材により除電された現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材による除電の前の前記現像剤担持体上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%であるとしたものであり、より好ましくは30〜50%である。この構成にする手段として、除電部材の摩擦帯電特性、強度等の材質、抵抗値、押圧条件、トナー、ドクターブレード、現像剤担持体、現像剤供給部材等の帯電特性等の諸条件が挙げられる。これにより、除電部材の摩擦帯電による現像剤担持体上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5.0μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できる作用を有するものである。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを更なる防止を図ることができる作用を有する。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできる作用を有する。
請求項6および15に記載の発明は,請求項1〜5および10〜14記載の発明において、現像剤の粒度分布の内、該現像剤体積平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、より好ましくはX×1.4〜X×1.82≦3%、X×1.82以上≦0.3%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、これにより、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の粗粉トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できる作用を有するものである。尚、これらの構成により、先に述べた除電部材が電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位にした構成による作用を更に精度良い作用効果を得るものである。
請求項7および16に記載の発明は,請求項1〜6および10〜15記載の発明において、現像剤の粒度分布及び帯電量分布を狭くする、特にCV=100×(標準偏差/平均値)と定義される体積粒径分布を現すCV値[%]が25%以内としたものであり、より好ましくは23%以内である。これにより、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器内の微粉、粗粉及び劣化トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら微粉、粗粉トナー自身または微粉、粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できる作用を有する。更に、微粉及び粗粉はトナー流動性を極端に悪化(微粉の場合)させたり、極端に良化(粗粉の場合)させたりするので、これらを無くす事により、最適なトナー流動性が得られ、引いてはトナー帯電量分布がシャープになり、ベタ追従性向上、現像性向上、転写性向上につながる作用を有する。尚、このCV値を25%以下にするのは、前記粗粉カットよりも更に前記した効果精度を向上させる作用を有するものである。
請求項8および17に記載の発明は,請求項1〜7および10〜16記載の発明において、現像剤担持体と除電部材の押圧力を引張り荷重30〜100gf以下としたものであり、これにより、強く除電部材を現像剤担持体に当てすぎて、現像後の現像担持体上に残留するトナーの電荷を過剰に除電して前述した不具合を発生させたり、現像剤担持体上トナー層が除電部材を通過できず、トナー漏れを発生させたり、除電部材と現像剤担持体のニップ部で摩擦による熱が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材または現像剤担持体のニップ表面にトナーを融着させて、これにより現像剤担持体を傷つけて、スジや濃度ムラ等の画像障害を防止する作用を有する。更に除電部材の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰に除電部材と現像剤担持体の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材と現像剤担持体の間で放電が起こりやすくなり、各種部材を劣化させてしまうのを防止でき、安定した除電と現像器部材劣化を防止できる作用も有するものである。
請求項9および18に記載の発明は,請求項1〜8および10〜17記載の発明において、現像剤担持体と前記現像剤供給部材の周速比SR比を47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度としたものであり、これにより、プロセス速度に応じた現像剤担持体に対する現像剤供給部材の周速比SR比にすることが出来るので、過剰なSR比になりすぎて、現像剤担持体自身や現像剤担持体上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材上現像剤を溶かして現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりして黒筋を発生することを防止する作用が得られる。また、除電後、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生するのを防止する作用を有するものである。
更にSR比を大きくしすぎて、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、SR比一定でプロセス速度を早くした場合に、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる問題も出てきたり、逆にSR比を小さくしすぎて、前述した現像剤供給部材による現像剤掻き取り低下、帯電付与能力低下及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材からの現像担持体への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する、また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生を精度良く防止する作用を有するものである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における現像装置を示す図である。また、(a)は、除電部材が電気的にフロート、(b)は、除電部材が電気的に現像剤担持体と同電位の場合の図である。図2は、本発明の一実施の形態における現像装置において、現像、除電、現像剤供給、帯電(薄層化)部の詳細工程を説明する概略図である。また、(a)は、除電部材が電気的にフロート、(b)は、除電部材が電気的に現像剤担持体と同電位の場合の図である。図3は、本発明の一実施の形態における現像装置において、除電部材の摩擦帯電力、除電部材と現像剤担持体間の電界に対する経時での除電部材ニップ部へのトナー固着具合、そして除電効果に対する現像剤供給部材による現像剤担持体上現像剤(トナー)の掻き取り効果を示す説明図である。図4は、本発明の一実施の形態における現像装置において、トナー外添剤被覆率に対するトナー帯電特性(トナー流動性)と現像剤担持体間の電界(電界無い場合も含む)に対する経時での除電部材ニップ部へのトナー(シリカ等)固着具合、そして帯電部材ニップ部へのトナー(シリカ等)固着具合を示す説明図である。図5は、本発明の一実施の形態における現像装置において、除電後帯電量及び除電効果に対する現像剤供給部材による現像剤担持体上現像剤(トナー)の掻き取り効果を示す説明図である。図6は、本発明の一実施の形態における現像装置において、除電部材を電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位で、前記現像剤担持体と前記除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないものにした場合の効果を示す説明図である。図7は、本発明の一実施の形態における現像装置において、トナー外添剤被覆率を80〜100%(より好ましくは85〜95%)にした場合の効果を示す説明図である。図8は、本発明の一実施の形態における現像装置において、粗粉をカットしたトナーを用いた場合の効果を示す説明図である。図9は、本発明の一実施の形態における現像装置において、除電部材と現像剤担持体の押圧力の測定方法を示す概略図である。図10は、現像ゴーストを評価するための画像パターンを示す図である。図11は、本発明の一実施の形態における現像装置を備える画像形成装置の全体構造を示す概略図である。これら図面にそって以下説明を行う。ここで、従来技術と同一の構成については同一番号を付し,説明を省略する。
まず、図11を用いて画像形成装置の概略構成を説明する。像担持体1は、金属ドラムに感光体層が設けられた、静電潜像を担持する感光体ドラムである。感光体層はOPC層やa−SiH層、セレン層などを用いる。また、素管の傷や汚れが感光体の帯電特性に影響しないよう、アルミ素管とCGLとの間に導電性下引層を設けてもよい。OPC層の場合、下引き層上に形成される比較的薄いキャリア発生層(CGL)と、最外層に形成されるポリカーボネートを主成分とした比較的薄いキャリア移動層(CTL)とで構成される。露光によってキャリア発生層でキャリアが発生し、該キャリアによって像担持体1に帯電した電荷が相殺されて静電潜像が形成される。尚、このCGLとCTLの混合層を単層としたものも使用しても良い。この像担持体1は、画像形成動作時に矢印方向に一定速度で回転駆動されるものであり、この像担持体1の周囲に対向するように各種の画像形成プロセス手段が配置されている。
23は、像担持体1の表面から所定の間隙を持って配置された、像担持体1を帯電するための帯電装置である。図11中には帯電ローラ帯電装置を図示しているが、その他にもスコロトロン、コロトロン帯電装置や固体帯電素子などの非接触帯電装置を用いてもよく、さらには帯電ブラシなども用いてもよい。本実施の形態では帯電ローラ帯電装置を用いて説明する。
24は、帯電した像担持体1表面に光照射して、静電潜像を形成する光学系である。像担持体1(感光体)の吸収スペクトルが高い波長を発光するものであれば、半導体レーザ光やLED光、CRT光、EL光等を露光源として用いてもよい。画像形成装置が複写機であれば、コピー原稿を光照射し、原稿からの反射光を光像として照射する。また、画像形成装置がプリンタやデジタル複写機であれば、光学系は半導体レーザを画像データに応じてON−OFF駆動した光像を照射する。特にデジタル複写機においては、コピー原稿からの反射光を画像読取センサ(CCD素子等)にて読取った画像データを上記半導体レーザを含む光学系へと入力し、画像データに応じた光像を出力するようにしている。また、プリンタにおいては、他の処理装置、例えばワードプロセッサやパーソナルコンピュータ等からの画像データに応じた光像に変換し、これを照射するようにしている。
8は、該光学系により露光されることで像担持体1表面に形成された静電潜像を可視像化するための本発明にかかる現像装置8である。詳細は後述する。
25は転写手段としての転写装置である。転写装置として、芯金に導電性ウレタンやEPDM、シリコンなどのスポンジ層を巻付けた転写ローラや、ナイロンやレイヨンなどの導電性繊維からなる転写ブラシ、導電性ゴム板や導電性フィルムシートの先端部が接触した転写ブレードや転写フィルム、PTFEやPFA、TEP、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂材料に導電材を分散した導電性ベルトなどを用いる。また、本発明における転写は、受像紙に直接転写する直接転写方式を例示したが、限定するものでは無く、上述したような中間転写体(ベルト、ローラ等)に4色順次に一次転写した後、一括して受像紙に転写する(二次以上の転写)中間転写方式でも転写フイルムでもスコロトロン、コロトロン等の非接触式のものを用いてもよい。
31は、受像紙を所定の速度で搬送するレジストローラである。29は、普通紙やハガキ用紙、OHPシートなどの受像紙である。また、32はレジストローラ31から像担持体1までの受像紙29の搬送方向を案内する上流側案内手段である。28は、受像紙29上に転写されたトナー像を定着する定着装置である。また33は、転写領域から定着装置28までの受像紙の搬送方向を案内する下流側案内手段である。なお、高湿下環境だと受像紙29が低抵抗になり、転写装置25の可撓部材から受像紙29を介して案内手段3233に電流が漏洩してしまう。このため、受像紙29背面に十分な電荷が供給されなくなり、転写不良が発生してしまう。この問題を解決するため、案内手段3233は絶縁部材で構成するか、転写電圧と同極性の電圧が印加されることが好ましい。また、抵抗素子やツェナーダイオード素子など自己バイアス素子を案内手段3233と接地との間に接続してもよい。
また定着装置28は、用紙上に転写された未定着のトナー像を永久像として定着させるものであって、トナー像と対向する面が、トナーを溶融し、定着させる温度に加熱されたヒートローラからなり、該ヒートローラに対して加圧され受像紙29をヒートローラ側へと密着させる加圧ローラ等を設けて構成している。この定着装置28を通過した受像紙29は、画像形成装置外へと排出ローラ(図示せず)を介して排出トレイ(図示せず)上に排出処理される。図11には、加熱手段と加圧手段とはローラ形状を示しているが、本発明はこれに限るものではなく、フィルム状やベルト状の加熱手段、加圧手段等を用いてもよい。
26は、転写後に像担持体1表面に転写されなかった残留現像剤(トナー)を除去するクリーニング装置である。
27は、転写後に像担持体1表面に残る帯電電荷を除去する除電装置である。
受像紙29は、例えばトレイ又はカセットに多量に収容されており、該収容された受像紙29がレジストローラ31にて1枚給紙され、上述した転写装置25が配置された像担持体1と対向する転写領域へと、像担持体1表面に形成されたトナー像の先端と一致するように送り込まれる。この転写後の受像紙29は、像担持体1より剥離され、定着装置28へと送り込まれる。
次に、以上のような構成の画像形成装置の動作を概略説明する。
画像形成装置における画像形成動作を開始すれば、像担持体1が矢印方向に回転駆動され、帯電器23にて像担持体1表面が特定極性の電位に均一帯電される。帯電された像担持体1表面が露光系24と対向する位置に搬送されると、受信した画像信号に応じた光が像担持体1表面に照射される。これにより、光照射された領域の像担持体1表面は帯電電位が低下する。この結果像担持体1表面に静電潜像が形成される。次に、像担持体1表面の静電潜像が現像装置8と対向する位置に搬送されると、所定の電圧が印加された現像剤担持体2上のトナーが、静電潜像と現像剤担持体2との電位差に応じて像担持体1上に移動する。この結果、トナーが像担持体1上の静電潜像に付着し、像担持体1上にトナー像が形成される。この動作を現像という。この現像は、本発明においては一成分現像剤による現像であって、該トナーが像担持体1表面に形成された静電潜像に例えば静電気力により選択的に吸引され、現像が行われる。
像担持体1表面に形成されたトナー像は、転写装置25と像担持体1とが当接する転写領域に搬送される。このとき転写装置25には、トナー粒子とは逆極性の電圧が印加される。一方、レジストローラ31の回転駆動が開始され、トナー像が転写領域に搬送されるのと同期して、レジストローラ31に挟持されていた受像紙29の搬送が開始される。上流側案内手段32に沿って搬送された受像紙29は、転写領域に突入する。転写領域を通過する間、転写装置から受像紙背面に蓄積された電荷により受像紙と感光体ドラムとの間に電界Eが形成される。これにより、トナーの電荷qと電界Eによるクーロン力F=qEが作用して、像担持体1上のトナーが受像紙29側に転写される。正規の極性に帯電してないトナーや機械的付着力が過剰なトナーは、クーロン力Fで受像紙側に吸引されずに、転写残留トナーとなって像担持体1表面に残留する。
転写後、像担持体1表面には転写されなかったトナー像の一部が残留し、この残留トナーが、クリーニング装置26にて像担持体1表面から除去され、像担持体1を再利用するために除電装置27にて像担持体1表面が均一電位、例えばほぼ0電位に除電する。本発明では、除電装置27を用いた画像形成装置を例示したが、この除電装置27は、必ず必要なものではなく、省略してもよいし、代わりのものを用いてもよい。
一方、転写後の受像紙29は、像担持体1より剥離され、定着装置28へと搬送される。この定着装置28にて、受像紙29上のトナー像は、溶融され受像紙29にローラ間の加圧力により圧着され融着される。この定着装置28を通過する受像紙29は、画像形成済み受像紙29として画像形成装置の外部に設けられている排出トレイ(図示せず)等に排出処理される。
次に、図1〜2を用いて本発明の一成分現像剤による現像を行う現像装置8の構成について説明する。現像装置8は、一成分現像剤、例えば非磁性の一成分現像剤(トナー)7を収容した現像剤(トナー)ホッパー34内に回転可能で像担持体1にトナーを付着させトナー像を作る所謂現像を行う現像剤担持体2、一成分現像剤7を現像剤担持体2側へと供給する現像剤供給部材3を備え、トナーホッパーの図において右側には必要に応じて補給される一成分現像剤7を現像剤供給部材3近傍へと送り込むアジテーターまたはスクリューローラ4等を設けている。
現像装置8内に設けられている現像剤担持体2は、一部(現像領域30側)が露出し上述した像担持体1と対向する現像領域30へとトナーを搬送するために像担持体1と対向する現像領域30において同一方向に回転されるように設けられている。この現像剤担持体2には、上述した現像剤供給部材3が圧接されている。また、現像領域30の現像剤担持体2回転方向下流側に現像後に残留した現像剤担持体上トナーを除電・除去する除電部材5を備えている。
現像剤担持体2は、その構造として例えば導電性シャフト(回転軸を含む)の表面を高分子弾性体で被覆して、例えば外径がφ10〜40で構成されている。導電性シャフトは、ステンレスなどの金属や電気抵抗値の比較的低い樹脂等である。高分子弾性体としては、比誘電率が約10程度の樹脂材料が用いられ、ポリウレタン、EPDM、シリコン、二トリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム等を用いることができる。また、高分子弾性体の電気抵抗値の調整剤として、カーボンブラック、酸化チタン、例えば過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム、塩化ナトリウム等の無機イオン導電性物質等のイオン導電性物質、例えばポリジアルキルシロキサン、ポリシロキサンーポリアルキレンオキシドブロック共重合体の界面活性剤を用いることができ、これらのいずれか1つまたは複数を用いることができる。弾性体の形成に発泡剤を用いる場合、シリコン系界面活性剤が最適である。あるいはイオン導電性のソリッドゴム等を用いるようにすれば、トナーの融着等が生じない所定の抵抗値を維持でき、後に記述するように現像バイアス電圧を供給する時に有効に作用する。この現像剤担持体2の電気抵抗値はE3〜E7Ωであり、好ましくは、E5〜6である。ISK−6301(アスカーC硬度計荷重1kgf)の硬度は60〜70であり、JISB0601の表面粗さRzは1〜6μm程度である。加硫剤や充填剤の添加量によって弾性部材の硬度が調節できる。
この現像剤担持体2には、図示しない駆動モータが連結されており、図において矢印方向に、現像剤担持体2が回転駆動される。一成分の非磁性トナー7は、回転する現像剤担持体2表面に吸着され、像担持体1表面と対向する現像領域30へと搬送される。そして、現像剤担持体2が像担持体1表面に圧接されているため、その圧接された領域が現像領域30となって、一成分現像剤7が感光体1表面の静電潜像に吸引され現像されることになる。この現像剤担持体2には、現像バイアス電源回路9から現像バイアス電圧Vbが供給されている。この現像バイアス電圧Vbは、像担持体1に形成された静電潜像にトナー付着させ、それ以外の領域、つまり非画像領域にトナーを付着させないような極性及び電圧値で例えば−150〜−400V程度に設定され、階調性、均一性向上、バンディング防止や現像量アップ等でACも印加してよい。
前記した現像剤7は、例えば平均粒径5〜12μm程度の一成分非磁性トナーであって、ポリエステル系トナーあるいはスチレンアクリル系トナーが用いられる。
このトナー粒子は、二成分現像装置、一成分現像装置に関わらず、着色剤が分散された結着樹脂から構成される。結着樹脂の材料としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等が用いられる。また、着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180をあげることができる。本発明のトナーには、上記成分のほかに、必要に応じて帯電制御剤やワックスなどを含有させることができる。更に、トナーの耐久性、流動性またはクリーニング性の向上を目的として、シリカ、コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粉末、脂肪酸またはその誘導体及びそれらの金属塩等の有機化合物微粉末(ステアリン酸亜鉛等)、フッ素樹脂微粉末等を適宜添加することが好ましい。
本発明において、前記現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%としたものである。外添剤被覆率C(%)は、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Nt、外添剤1個の投影面積をSs、現像剤(トナー)1個の表面積をStとすると、
C(%)=Ns/Nt×Ss/St(計算式(1))で求められる値である。
尚、現像剤(トナー)1個に対する外添剤(シリカ等)個数比をNs/Ntは、現像剤1個の重量Wtに外添剤添加%を乗じて、外添剤1個の重量Wsで割ったもの、外添剤1個の投影面積Ssは、π×(外添剤半径)2、現像剤1個の表面積Stは、4π×(現像剤半径)2で求めたものである。また、現像剤全体の外添剤被覆率は、外添剤1種類につき計算式(1)で被覆率を求め、全種類の外添剤被覆率の和を言うものである。この外添剤被覆率が100%を超えると、脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)が大幅に増加し、これらの外添剤は、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)であるので、除電部材と現像剤担持体の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体を傷つけて黒筋になったり、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生する。また、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりする。
また、外添剤被覆率が80%を下回ると、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下する。後述するが、現像剤の外添剤被覆率(下記計算式(1)による)が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%であれば、前述した問題が解決できる。
本発明において、現像剤(トナー)の粒度分布の内、該トナー平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となる粒度分布の前記現像剤(粗粉カットトナー)であり、より好ましくはX×1.4〜X×1.82≦3%、X×1.82以上≦0.3%となる粒度分布の前記現像剤である(粗粉カットトナー)ものである。このX×1.4〜X×1.82が3.8%を超えたり、X×1.82以上が0.36%を超えると、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動が大きくなり、現像剤担持体上トナーの比電荷変動が大きくなるので、現像ゴースト、残像が発生する。かつ粒径選択の進行による現像器内の粗粉トナーが蓄積するので、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これら粗粉トナーの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋が発生したり、現像剤担持体へ傷が入って黒筋が発生する。後述するが、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%であれば、前述した問題が解決できる。
本発明において、トナーの体積粒径分布のシャープさを示す指標CV値が25%以下が好ましい。より好ましくは23%以内である。このCV値は100×(粒径の標準偏差/粒径の平均値)で表され、大きいほど体積粒径分布がブロードで、小さいほど体積粒径分布はシャープなものとなる。
このCV値が25%を超えると、現像剤担持体上トナーの体積粒径分布変動が大きくなり、現像ゴースト、残像が発生しやすくなったり、選択現像により、帯電量が低いトナー(劣化トナーも含む)の現像剤ホッパー中での蓄積が発生し、現像剤供給部材への弱帯電、逆極トナーの目詰まりや層規制部材への詰まりや除電部材への滞留等による現像剤担持体への傷等部材劣化や粒度分布及び帯電量分布がブロードになり、帯電特性及び流動性が悪化してベタ追従性等現像特性、転写性悪化の要因となる。ところが、このCV値が小さいトナーを用いると、体積平均粒径に対して小さいトナーや大きいトナーの割合が少なくなるので、体積平均粒径の変動も小さくなり、現像剤担持体上のトナーの比電荷量の変動も少なくなり、現像ゴースト、残像が発生せず、前述した部材劣化も防止出来る。更に、微粉及び粗粉はトナー流動性を極端に悪化(微粉の場合)させたり、極端に良化(粗粉の場合)させたりするので、これらを無くす事により(CV値を小さくする事により)、最適なトナー流動性が得られ、引いてはトナー帯電量分布がシャープになり、ベタ追従性向上、現像性向上、転写性向上を図る事ができる。
トナーの帯電量は、本発明においては、−10〜−35μC/g(正帯電の場合10〜30μC/g)が好ましい。より、好ましくは−15〜−30μC/g(正帯電の場合15〜30μC/g)である。帯電量が上記範囲を上回ると、トナーの電荷量が大きすぎて、現像量が極端に減少したり、トナー電荷に見合う転写電界が不足して転写残トナーが極端に増加したり、トナー同士が反発しあって転写での飛び散りを起こしてしまう。また、上記範囲を下回ると、現像剤ホッパー中における弱帯電トナーの割合が多くなり、現像剤供給部材への弱帯電トナーの目詰まりや現像剤担持体上トナーの搬送力が弱くなり、帯電部材へのトナーの軟凝集物や弱帯電、逆極、未帯電トナー等のひっかかりが多くなる等の不具合が発生したり、弱帯電トナーやトナーの軟凝集物等が除電部材ニップ部に経時で滞留固着し、その固着したトナーが現像剤担持体を傷つけて黒筋を発生させたり、現像剤転写工程で転写電界過剰により、また転写ニップ前後でのパッシェン放電や転写ニップ内での電荷注入により、トナーが逆極性に帯電しやすくなり、転写残トナーが極端に増加してしまったり逆転写を起こしてしまう。
現像剤供給部材3は、回転方向としては、現像剤担持体2の対向(圧接領域)部分で現像剤担持体2の回転方向と逆方向になるように回転駆動されている。この現像剤供給部材3は、現像剤担持体2と同様な素材を用いており、電気的抵抗の調整も現像剤担持体2と同様の抵抗調整材料で可能である。また、現像剤供給部材3の弾性をさらに大きくするために、発泡された(多孔質)素材を用いている。具体的には、体積抵抗率が104〜6ΩCm程度で、発泡によるセル数が約3〜4個/mmの導電性ポリウレタンフォームをステンレスや導電性樹脂などをシャフト上に形成している。現像剤供給部材3に関し、例えば直径は10〜40mmであり、現像剤担持体に対する周速比が概ね0.4〜20の間に設定される。
本発明においては、現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比SR比は、47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度としたものである。これにより、プロセス速度に応じた現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比SR比にすることが出来る。このSR比が58/プロセス速度を超えると、現像剤担持体2自身や現像剤担持体2上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体2上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体2及び現像剤7を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材3上現像剤7を溶かして現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりして黒筋を発生する。また、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナー7を現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生する。更に、にSR比を大きくしすぎて、現像剤供給部材3による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、SR比一定でプロセス速度を早くした場合に、現像剤供給部材3の回転速度が早くなり、現像剤7を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなる。逆にSR比を47/プロセス速度より小さくすると、前述した現像剤供給部材3による現像剤掻き取り及び摩擦過剰による黒白筋の問題はなくなるが、単純に現像剤供給部材3からの現像担持体2への供給能力が低下し、ベタ追従性が悪化する。また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生する。後述するが、現像剤担持体と前記現像剤供給部材の周速比SR比を47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度であれば、前述した問題が解決できる。
シャフトには、電圧Vsとして例えば−150〜−600V程度で、トナー供給力アップ等でACが印加されてもよい。現像剤供給部材3は、0.5mm〜1mmの接触深さで現像剤担持体2に接触される。トナー7は、該供現像剤給部材3によってたとえば負に予備帯電される。
上記現像剤供給部材3には、バイアス電源回路11からバイアス電圧Vsが印加されており、一般的にはトナーを現像剤担持体2側に押し出す方向、つまり現像剤供給部材3側のトナーを反発し現像剤担持体2へと供給する方向のバイアス電圧が設定されている。例えば、負極性のトナーを用いる場合は、負極性側にさらに大きなバイアス電圧Vsを現像剤供給部材3に印加している。
現像剤担持体2及び現像剤供給部材3は、図示しない駆動モータが連結されており、図において矢印方向に回転駆動されることで、現像剤供給部材3によって現像剤担持体2にトナーを供給すると共に、現像後に現像に寄与されなかった現像剤担持体2表面のトナーを剥離(除去)する。この現像剤供給部材3にて供給されたトナーは、現像剤担持体2表面に付着され、像担持体1表面と対向する現像領域30へと搬送される前に、該現像剤担持体2に適度に圧接された帯電部材(層規制部材)6にて、トナー付着量を規制し一定のトナー層厚に規制している。
帯電部材(層規制部材)6は、現像剤担持体2に適度の圧力にて圧接されている。この層規制部材6は例えば板状の金属材等からなるブレード構成部材で形成されており、その先端近傍の腹(面)の部分が現像剤担持体2に圧接されている。従って、現像剤担持体2に供給されたトナー7は、層規制部材6の所定の設定圧力や設定位置によって所定の帯電電荷量と厚みに規制され、像担持体1と対向接触する現像領域30へと搬送されていく。上記層規制部材6は、一端が現像装置8側に固定され、他端の自由端側の腹の部分が現像剤担持体2表面に圧接するように設けられている。該層規制部材6は、例えば板厚0.1〜0.2mm程度のリン青銅、あるいはステンレス(SUS)等の金属板にて構成され、現像剤担持体2に対して所定圧で、その長手方向(現像剤担持体の回転軸方向)に沿って先端の近傍の腹部分が圧接されている。これにより層規制部材6にて、現像剤担持体2表面に現像剤供給部材3を介して担持された一成分現像剤7の量が一定にされ、像担持体1と接触する現像領域30へと搬送される。
この層規制部材6においても、バイアス電源回路10から所定の電圧Vdが供給されている。このバイアス電圧Vdにおいても、トナー7を現像剤担持体2側へと押し出す方向、他とえば負極性トナーであればより負極性側に大きな値が設定されている。また、層規制部材6に供給するバイアス電圧Vdは、現像剤担持体2に供給される現像バイアス電圧Vbと同電位に、またその絶対値で大きい値に設定する場合もある。該帯電部材6によって、現像剤担持体2上のトナー付着量は約0.4mg/Cm2〜0.7mg/Cm2に、トナー帯電量は約−15μC/g〜−30μC/gに規制される。
一方、像担持体1と対向する現像領域30に搬送されたトナー7は、像担持体1表面に形成された静電潜像に応じて選択的に付着され、静電潜像をトナーの色により顕像化する。そして、現像に寄与されなかったトナー7は、現像剤担持体2の回転により現像剤ホッパー34内に戻される。その戻される位置には、トナーの除電部材5が現像剤担持体2に圧接されるように設けられている。この除電部材5は、現像剤供給部材3の現像剤担持体2の回転方向の手前に配置されており、適度に現像剤担持体2に圧接させるように一端部分が現像装置8に固定され、自由端側の腹を現像剤担持体2に圧接する領域を有するバネ性を利用して圧接させるようにしている。
除電部材5は、現像剤供給部材3の現像剤担持体2の回転方向の手前に配置されており、適度に現像剤担持体2に圧接させるように一端部分が現像装置8に固定され、自由端側の腹を現像剤担持体2に圧接する領域を有するバネ性を利用して圧接させるようにしている。なお、図1の現像装置8におけるように、下シール部材を兼ねる除電部材にすれば、現像剤担持体2に対する当接圧力が、シール部材を兼ねさせるがために或る範囲に決められてしまうが、シール部材と別途に除電部材を設ける必要がないからそれだけ現像装置製作コスト上有利である。
本発明において、除電部材5は、現像剤担持体との電位差が150V以内、つまり除電電界が150V以内としており、(図示せず)導電性の良い材料を分散させてある。そして、図1に示すように、除電部材5は電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位で、前記現像剤担持体と前記除電部材の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないとより良いとしている。
本発明において、フロートにまたは現像剤担持体と同電位にしてある除電部材5で残留トナーを除電することにより、除電部材5へ除電電流が流れないように、かつ現像剤担持体2と除電部材5間に除電電界が働かないように規制している。
また、本発明における除電部材5は樹脂やSUS等の金属まで種々の導電性材料であれば良いが、好ましくはいずれもトナー7よりも帯電系列上、該トナーの正規帯電極性と同極性側にかたよった材料で形成してあり、且つ、導電性の良い材料を分散させてある。例えば前記トナー7よりも帯電系列上、該トナーの正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料としては、負帯電トナーに対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)等のフッ素樹脂を例示でき、また、正帯電トナーに対してはポリアミド(ナイロン)、シリコン系樹脂を例示できる。これら材料に抵抗調整するものとして、分散させる導電性良好な材料として、カーボン、各種導電性金属粒子等のほか、適当な荷電制御物質も例示できる。なお、この分散は荷電制御物質を塗布することも含むものである。これら現像器8の構成により、除電部材5の摩擦帯電力を考慮した現像剤担持体2上トナーの除電をすることができので、過剰な除電電流値(トナー層電流値−5.0μA以下)にしなくとも、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を取らなくてもまたは除電部材5へ除電電流を流さずとも現像ゴーストや残像を防止できると共に、除電部材5への過剰な除電電流または除電電流自身が流れないので、除電部材5と現像剤担持体2の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材5や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させるのを防止できる効果を得られるものである。また、除電部材5は電気的にフロートまたは現像剤担持体2と同電位で、現像剤担持体2と除電部材5の間に除電電界形成装置又は回路素子が接続されていないため、除電部材5と現像剤担持体2間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体2上の弱帯電トナーは除電部材5の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体2上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材5ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できる効果を得られるものである。従って除電部材5ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体2を傷つけることが無くなる。また、過剰な除電を防止でき、逆極および弱帯電トナーの発生を低減できるので、現像剤担持体2上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりすることを防止出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体上2トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体2自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかるのを防止し、画像上に白筋が発生するのを防止できるようにした現像器を得ることができるものである。尚、除電部材5が電気的にフロートまたは現像剤担持体2と同電位なので、現像剤担持体2に当接する表面または該除電部材5自身が前記現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料で形成しないと、現像後の現像剤担持体2上トナーの除電不足により現像によるゴースト、残像が悪化し、除電部材5と現像剤担持体2間に電位差を持たせると、過剰な電位差になり除電電流が−5.0μAを下回る場合が発生し、現像後の現像剤担持体上トナーの過剰除電により、前述したようにゴースト及び残像は良好になるが現像器部材劣化や画像上に白筋等の不具合が発生するものである。
また、除電部材5がフッ素系樹脂の中でも特に帯電能力が高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)または4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂としたものであり、この構成により、さらに除電部材5の帯電能力を向上させることができるので、トナー劣化や現像器部材等の劣化の要因となる過剰な除電電流値(−5.0μA以下)と除電部材5と現像剤担持体2の電位差を、更に低減可能または殆ど無くすことを可能にし、現像ゴーストや残像の防止と両立できるようにしたものである。
除電部材5の表面抵抗値は104〜109Ω・Cmが好ましい。これにより、トナー層15の電気抵抗値と同等以上に除電部材5の電気抵抗値に設定するので、除電部材5と現像剤担持体2の間で、過剰に電位差が生じて、部分的に過電流が流れたり(但し、除電部材5がフロートなので除電部材5に電流が流れ込むことは殆ど無い)、放電現象が発生したり、現像後に現像剤担持体2上トナー15が少なくなっているまたはトナー15が殆どない部分に、過剰に電位差が生じて(除電部材5がフロートなので除電部材5と現像剤担持体2間に電位差が生じることは殆どない)、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生したりするのを低減させることができ、トナー15を劣化させたり、除電部材5や現像剤担持体2等現像器部材を劣化するのを防止できる。この抵抗値は好ましくは、105〜107Ω・Cmである。これにより、安定した除電と放電による現像器部材劣化の両立の精度向上を図れる。
また、除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材5による除電の前の前記現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%であるとしたものであり、より好ましくは30〜50%である。この構成にする手段として、除電部材5の摩擦帯電特性、強度等の材質、抵抗値、押圧条件、トナー、ドクターブレード、現像剤担持体2、現像剤供給部材3等の帯電特性等の諸条件が挙げられる。例えば除電部材5の摩擦帯電特性は、前述したQ/Mを満足させる為に摩擦帯電力が高いPVDFやPFAを用いたり、少し摩擦帯電力が弱いPTFEを用いてもよい。但し、除電部材5をフロートまたは現像剤担持体2と同電位にする場合は摩擦帯電力が高いPVDFやPFAを用いる方が有利である。また、除電部材5の表面抵抗を前述したQ/Mを満足させる為に調整してもよい。また、現像剤担持体2に対する除電部材5の押圧を強くしたり、弱くしたりしてもよい。また、現像剤担持体2、現像剤供給部材3、トナー7の帯電特性を前述したQ/Mになるように調整しても良い。これらの構成により除電部材5の摩擦帯電による現像剤担持体2上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5.0μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので(除電部材5がフロートまたは現像剤担持体2と同電位なので除電部材5に電流が流れ込むことは殆どない)、除電部材5と現像剤担持体2の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり(除電部材5がフロートまたは現像剤担持体2と同電位なので除電部材5と現像剤担持体2間に電位差が生じて放電が起こることは殆どない)、除電部材5や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させるのを防止できるようにしたものである。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体2上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりすることを更なる防止を図ることが出来る。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体2自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止を図ることができる。
また、図1に示すように、除電部材5の現像担持体2とは反対側に弾性部材13が設けてある。この弾性部材13は、除電部材5とトナーホッパ34の下部との間にこれらに接するように挿入される。該弾性部材13によって除電部材5を現像剤担持体2に十分に接触させることができ、現像後の現像剤担持体2上のトナー層15の電荷を確実に除電することができ、かつトナーが除電部材5と現像剤担持体2の間から漏れるのを防止することができる。更に、除電部材5とトナーホッパ34の下部の間にトナーが入り込みすぎて、除電部材5の現像剤担持体2への接触圧力が過剰になるのを防止することができる。このような弾性部材13は、図1〜2に示すようにその弾性度を最適化することによってトナーのこぼれや飛散を防ぎ、溜まることなくトナー15をトナーホッパ34に回収することができる。すなわち、弾性部材13は発泡誘電体と発泡剤とを含む発泡体から構成することが好ましく、弾性部材13と現像剤担持体2の接触面積を確実に確保でき、除電効率が向上し、また接触時の負荷の低減を図ることができる。
特に、前記発泡誘電体は、EPDM、ウレタン、ナイロン、シリコン、PET、PTFE、PVDF、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムおよびポリノルボルネンゴムのうちのいずれか1つであることが好ましい。
また、除電部材5は例えば現像担持体2へ0.2〜0.7mm食い込むようにして、現像剤担持体2と除電部材5とのニップが0.5〜3mm程度になるように設定されている。
また、本発明においては、前述した除電部材5とトナーホッパ34下部の間の弾性部材13の弾性度を調節して除電部材5と現像剤担持体2の接触ニップ幅が2mm以下、及び現像剤(トナー)15の内部摩擦係数μt、現像剤と現像剤担持体との摩擦係数μrt、現像剤15と除電部材5との摩擦係数μjtが、μjt<μt<μrtとしている。この構成により、現像剤担持体2上のトナー15が除電部材5表面に接触時間を短くし、現像剤担持体2とトナー15およびトナー同士の摩擦抵抗よりも除電部材5とトナー15の摩擦抵抗を小さくしたことにより、除電部材5ニップ部にトナーが滞まることがなく、トナーを回収でき、かつ除電部材5ニップ部の発熱も少なくなるので、除電部材5へのトナー固着を防止できる。
また、本発明における除電部材5は、その引張り強度が1MPa以上であるとしたものであり、この構成により、現像剤担持体2上のトナー7の外添剤等により、除電部材5ニップ部を過剰に摩耗したり、引き裂いたりしないので、除電部材5ニップ部にトナーが堆積、固着して、その部分での現像剤担持体2を削るのを防止できる。
次に、図1、2を用いてこのように組み立てられた現像装置8について、その動作を概略説明する。
トナーホッパ34内収容されたトナー7は、攪拌供給部材7によって現像剤供給部材3の近傍に供給される。(攪拌供給部材7は無くても良い)次に現像剤担持体2と同じ回転方向に回転している現像剤供給部材3と現像剤担持体2は、前述したようにそれぞれトナー7が現像剤供給部材3から現像剤担持体2へ移動するような電圧が印加されており、現像剤供給部材3によってトナー7は現像剤担持体2へ供給、予備帯電そして付着される。現像剤担持体2に付着したトナー16は、現像領域30の現像剤担持体2回転方向受領側に設けられた帯電部材6の近傍へ搬送される。また、帯電部材6は前述した電圧が印加されており、所定のトナー層厚15と電荷量に帯電される。現像剤担持体2に付着した帯電したトナー15は、前記現像領域30へ搬送されて前述したようにして像担持体1の表面の静電潜像を顕像化(現像)する。現像後、現像領域30を通過した現像剤担持体2に残存するトナー7は、現像領域30の現像剤担持体2回転方向下流側に設けられた除電部材5の近傍へ搬送される。この除電部材5には前述したように電気的にフロートで、現像剤担持体2上のトナー7を除電できる所定の材料、抵抗、強度、ニップ幅、表面性、押圧条件等が設定されており、除電部材5によって現像剤担持体2上のトナー7を除電する。また、図2に示すように現像剤担持体2には該担持体2との接触点で移動方向が逆となる前記現像剤供給部材3が圧接されており、これによってトナー7は現像剤担持体2から剥離(掻き取られ)され、トナーホッパ34内に回収されて再利用される。このような工程によって繰返し画像が形成される。
次に、除電部材の摩擦帯電力、除電部材と現像剤担持体間の電界に対する経時での除電部材ニップ部へのトナー固着具合、そして除電効果に対する現像剤供給部材による現像剤担持体上現像剤(トナー)の掻き取り効果について、図3、5を用いて説明する。
負帯電トナーを用いる場合、前述した除電部材5がPVDFやPFAの場合を摩擦帯電力が「大」としており、この摩擦帯電力が「大」の中で、除電部材5と現像剤担持体2間の除電電界が「大」または「中」の場合、具体的には前述した除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤(トナー)帯電量Q/Mが、除電部材5による除電前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20%未満の場合を除電効果が「大」としており、この場合、現像剤担持体2上の弱帯電トナーは除電部材5の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけてしまう。また、除電部材5と現像剤担持体2の間で、過剰に電位差が生じて、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させる場合が多くなる。更には、前述したように摩擦帯電力が大きく除電電界が大きい場合、実際の必要除電電流よりも過剰な設定になる傾向(−10〜−100μA程度)にある為、十分に除電効果は得られて、除電部材通過後の現像剤掻き取り効果が大きくまたは中程度(後で詳細説明)で、残像は出ないが、上述したように除電部材5と現像剤担持体2の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材5や現像剤担持体2等現像器部材を劣化させたり、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体2自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生する問題が出てくる。また、前述した除電部材5が摩擦帯電力「大」の中で、除電部材5と現像剤担持体2間の除電電界が「小」の場合は、前述した除電電界「大」や「中」の不具合の程度が少し低減出来るだけで完全に解決できない。本発明においては、前述した除電部材5が摩擦帯電力「大」の中で、除電電界が「なし」にするのがより好ましいとしている。この場合、具体的には前述した除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤(トナー)帯電量Q/Mが、除電部材5による除電前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20%〜70%であり、除電部材の摩擦帯電による現像剤担持体上トナーの除電とトナー層帯電量の電流両者を考慮した除電性能とすることができ、除電の精度向上を図ることができるので、除電部材通過後の現像剤掻き取り効果を精度良く中程度(後で詳細説明)となり、残像は現像ゴースト、残像等の画像不具合防止の精度向上を図れると共に、必要最低限の除電効果を得るための除電性能となるので、トナー層電流値以上(−5.0μA以下)の過剰な除電電流値または除電部材自身へ電流が流れないので、除電部材と現像剤担持体の間で、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材や現像剤担持体等現像器部材を劣化させるのを防止できる。また、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすることを更なる防止を図ることができる。更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできる。また、除電部材は電気的にフロートまたは現像剤担持体と同電位であるため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止でき、除電部材ニップ部または近傍に固着したトナーで現像剤担持体を傷つけることが無くなる。また除電部材5の摩擦帯電力が「中」または「小」で除電電界が「なし」の場合は、具体的には前述した除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤(トナー)帯電量Q/Mが、除電部材5による除電前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの70%を超える場合で、除電部材5は電気的にフロートまたは現像剤担持体2と同電位であるため、除電部材と現像剤担持体間の電位差が殆ど無く、現像剤担持体上の弱帯電トナーは除電部材の方へ移動する力が働かないので、現像剤担持体上の弱帯電トナー等の現像剤(トナー)が経時で除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着するのを防止できるが、除電後の現像剤担持体2上トナーの現像剤供給部材3での掻き取りが殆どないので、殆ど現像剤担持体2上トナー7が殆ど入れ替わらず、現像剤担持体2上トナーの粒径変動が多く、現像ゴーストが発生してしまう。尚、除電部材5に摩擦帯電力が「中」や「小」を用いて、除電部材5と現像剤担持体2間の除電電界を「中」または「大」にして、除電効果を「中」に、具体的に除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤(トナー)帯電量Q/Mが、除電部材5による除電前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20%〜70%にすることで、除電部材通過後の現像剤掻き取り効果を精度良く中程度(後で詳細説明)となり、ゴーストや残像を防止できると共に、過剰な除電防止の更なる精度向上が図ることができ、逆極および弱帯電トナーの発生を精度良く低減できるので、現像剤担持体上トナー層厚ムラによる濃度ムラが発生したり、この逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材を硬くし、その現像剤供給部材が現像剤担持体を削ったりすること防止でき、更に除電後も、過剰に現像剤供給部材により現像剤担持体上トナーを掻き取らないので、現像剤供給部材からトナーを現像剤担持体に供給された後に、トナーホッパーからの未帯電トナーが供給されても、ある程度の帯電量を保ったトナー層があり、現像剤担持体自身のトナー搬送力も強く、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかるのを防止し、画像上の白筋発生の更なる防止をできるが、除電部材5はフロートまたは現像剤担持体2と同電位では無いので、現像剤担持体2上の弱帯電トナーは除電部材5の方へ移動する力が働き、また弱帯電トナーは現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいので、経時で弱帯電トナーが除電部材ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着したトナー塊で現像剤担持体を傷つけてしまう。また、除電部材5と現像剤担持体2の間で、過剰に電位差が生じて、部分的に過電流が流れたり、放電現象が発生し、トナーを劣化させたり、除電部材5や現像剤担持体2を劣化させるという問題が残る。従って、除電部材5と現像剤担持体2に除電電界が働くことで上記不具合が出る場合が多いので、図3ではあえて図示していない。
次に、トナー外添剤被覆率に対するトナー帯電特性(トナー流動性)、画質、経時での除電部材ニップ部及び帯電部材へのトナー固着具合について、図4を用いて説明する。トナー外添剤被覆率が100%を超えると、脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)が大幅に増加し、これらの外添剤は、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)であるので、除電部材5と現像剤担持体2の間に電位差があっても無くても、図4に示す様に経時で弱帯電が除電部材5ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体2を傷つけて黒筋になったり、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材に引っかかって、図4に示す様にその引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生する。また、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりする。また、トナー流動性が良いのでトナー帯電特性も良く、ベタ追従性、画像均一性も良好である。一方、外添剤被覆率が80%を下回ると、図4に示す様に、脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)が殆ど無くなるので、これらの外添剤は、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすいものが無いので、除電部材5や帯電部材6に滞留固着するものが殆ど無く、前述したような黒スジや白スジは殆ど発生しないが、トナーの帯電特性及び流動性が低下し、画像均一性及びベタ追従性が低下する。本発明であるトナーの外添剤被覆率が80〜100%である、より好ましくは85〜95%であれば、図4に示す様に、被覆率80%以下と同様に前述した脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)が殆ど無く、除電部材5や帯電部材6に滞留固着するものが殆ど無いので、前述したような黒スジや白スジは殆ど発生せず、かつトナー流動性も適度に確保でき、トナー帯電特性も適度に確保できるので、(ここではトナー流動性及びトナー帯電特性を適度、中と表現)ベタ追従性や画像均一性も中〜良と確保でき、両立が図れる。
更に、本発明の現像装置において、除電部材5を電気的にフロートまたは現像剤担持体2と同電位で除電電界がないようにした場合の作用メカニズムと効果の詳細を図6を用いて説明する。まず除電部材5と現像剤担持体2間に除電電界が働く場合、特に、除電部材5による除電前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20%未満になるような過剰な除電の場合、帯電部材6において、現像剤担持体2上トナーの帯電量が小さくなり、帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数によるトナー搬送力が小さくなり、トナーが帯電部材6を通過しにくくなり、白筋が発生しやすくなる。また、除電部材5ニップ部においては、除電電界が小さくても、負帯電トナーは(負帯電トナーの場合)除電電界によるクーロン力(現像剤担持体2から除電部材5へ移動する力)が大きくなり、特に弱帯電トナーは、現像剤担持体2上トナーに働く電気力(鏡像力)に対して、このクーロン力が勝り、除電部材5へ引き付けられ滞留しやすい傾向にある。そして固着したトナーが成長し、現像剤担持体2を傷つける。一方、除電部材5を電気的にフロートにした場合は、帯電部材6においては、前述した帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数によるトナー搬送力が大きくなり、トナーが帯電部材6を通過しやすくなり、白筋が発生しにくくなる。また、除電部材5においては、現像剤担持体2から除電部材5へ働くクーロン力が無いので、弱帯電トナー等のトナーが除電部材5ニップ部に滞留することは殆どなくなる。
また、本発明の現像装置において、現像剤の外添剤被覆率が80〜100%であるとしたものであり、より好ましくは85〜95%とした場合の作用メカニズムと効果を図4と7を用いて説明する。まず前記した範囲以上にトナー外添剤被覆率が大きい場合、帯電部材6において、脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)は、帯電量が小さいまたは逆帯電しており、電気力(鏡像力)が小さくなり(鏡像力は粒径の2乗に反比例して大きくなるので)、帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数による搬送力が小さくなり、脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)が帯電部材6を通過しにくくなり、その部分に固着し、更にその部分にトナーが固着し、白筋が発生しやすくなる。また、除電部材5ニップ部においても、脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)は、帯電量が小さいまたは逆帯電しており、電気力(鏡像力)が小さくなり(鏡像力は粒径の2乗に反比例して大きくなるので)、除電電界が小さくても、脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)は除電電界によるクーロン力(現像剤担持体2から除電部材5へ移動する力)が大きくなり、特に弱帯電脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)は、現像剤担持体2上トナーに働く電気力(鏡像力)に対して、このクーロン力が勝り、除電部材5へ引き付けられ滞留しやすい傾向にある。そして脱離・遊離・凝集(見かけ上粒径大きい)した外添剤(シリカ等)が成長し、その部分にトナーが固着成長し、現像剤担持体2を傷つける。除電部材がフロートであればクーロン力が弱まり、シリカ等外添剤の滞留・固着は減るが、もともと脱離・遊離・凝集シリカ等は、帯電量低くまたは逆帯電して搬送力小さいので完全に滞留・固着が減らない。一方、トナー外添剤被覆率が80〜100%の場合(脱離・遊離・凝集シリカ等外添剤少ない)、帯電部材6においては、弱帯電または逆帯電した脱離・遊離・凝集シリカ等外添剤が殆ど無いので、除前述した帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数による搬送力が大きくなり、トナーが帯電部材6を通過しやすくなり、白筋が発生しにくくなる。また、除電部材5においても、弱帯電または逆帯電した脱離・遊離・凝集シリカ等外添剤が殆ど無いので、トナー上の外添剤はトナーと強いクーロン力で付着しており、除電部材にシリカ等外添剤及びトナー付着が低減される。従って、現像剤担持体2から除電部材5へ働く除電電界があっても、除電部材5に付着が大きく低減される。また、除電部材5がフロートの場合でも、更に鏡像力によるトナー及び外添剤の搬送力が高まる為(トナー上の外添剤はトナーと強いクーロン力で付着)、外添剤被覆率80〜100%の効果が維持される。従って、弱帯電または逆帯電した脱離・遊離・凝集シリカ等外添剤少なく、これらが除電部材5ニップ部に滞留することは殆どなくなり、トナーの滞留固着も殆ど無くなり、現像剤担持体2を傷つけることが殆ど無くなる。
更に、本発明の現像装置において、現像剤の粒度分布の内、該現像剤体積平均粒径をXとした場合、X×1.4〜X×1.82≦3.8%、X×1.82以上≦0.36%となるように該現像剤の粗粉をカットにした場合の作用メカニズムと効果の詳細を図8を用いて説明する。まず前記した範囲以上に現像剤に粒径が大きい粗粉が多くある場合、帯電部材6において、粒径が大きいトナーは、電気力(鏡像力)が小さくなり(鏡像力は粒径の2乗に反比例して大きくなるので)、帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数によるトナー搬送力が小さくなり、トナーが帯電部材6を通過しにくくなり、白筋が発生しやすくなる。また、除電部材5ニップ部においても、粒径の大きい現像剤担持体2上トナーは、鏡像力が小さくなり、除電電界が小さくても、負帯電トナーは(負帯電トナーの場合)除電電界によるクーロン力(現像剤担持体2から除電部材5へ移動する力)が大きくなり、特に弱帯電トナーは、現像剤担持体2上トナーに働く電気力(鏡像力)に対して、このクーロン力が勝り、除電部材5へ引き付けられ滞留しやすい傾向にある。そして固着したトナーが成長し、現像剤担持体2を傷つける。一方、粒径が小さいと(粗粉カットトナーを用いると)帯電部材6においては、除前述した帯電部材6の反力に対する電気力(鏡像力)×摩擦係数によるトナー搬送力が大きくなり、トナーが帯電部材6を通過しやすくなり、白筋が発生しにくくなる。また、除電部材5においては、粒径の小さい現像剤担持体2上トナーは、鏡像力が大きくなり、現像剤担持体2から除電部材5へ働く除電電界があっても、除電部材5に付着が大きく低減される。また、除電部材5がフロートの場合でも、更に鏡像力による搬送力が高まる為、粗粉を分級生産しカットしたトナー(粒径が小さいトナー)の効果が維持される。従って、弱帯電トナー等のトナーが除電部材5ニップ部に滞留することは殆どなくなり、現像剤担持体2を傷つけることが殆ど無くなる。
次に前述した除電後の現像剤担持体2上トナー7の現像剤供給部材3による掻き取りについて、現像剤供給部材による現像剤担持体上現像剤(トナー)の掻き取り効果を示す説明図5を用いて説明する。
前述した除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材5による除電の前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20〜70%の範囲では、除電効果を「中」としており、除電後の現像剤担持体2上トナーの現像剤供給部材3での掻き取りが完全なものではなく一部トナー(例えば掻き取り前の30〜70%程度)を残すものである。これにより、ある程度現像剤担持体2上トナー7が入れ替わるので、現像剤担持体2上トナーの粒径変動もあまり無く、現像剤担持体上トナーの帯電ムラもなく、現像ゴーストの発生を低減でき、また現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー7の移動がスムーズに行われ、現像剤供給部材3へのトナーの移動を低減できるので、現像剤供給部材3へのトナー目詰まりが発生して、該供給部材が硬くなることによる現像剤担持体2の削れを防止できる。また、現像剤担持体上トナーの帯電量も極端に落ちないので、帯電ムラによる濃度ムラ発生も低減出来、ある程度の現像剤担持体上トナーの搬送力も確保できので、トナーホッパ34内のトナー軟凝集物が帯電部材6近傍に滞留することがない。また、除電効果が「大」(除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材5による除電の前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの20%未満)の場合、除電後の現像剤担持体2上トナーの現像剤供給部材3での掻き取りが完全なものである。(例えば掻き取り前の70%以上)これは、現像剤担持体2上トナーの帯電量が除電によりかなり小さくなるので、現像剤担持体2と現像剤7の付着力が弱い為、現像剤供給部材3により掻き取りやすくなることに起因する。これにより、殆ど現像剤担持体2上トナー7が入れ替わるので、現像剤担持体2上トナーの粒径変動が減少し、現像ゴーストの発生を低減できる。また現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー7の移動がスムーズに行われ、現像剤供給部材3へのトナーの移動を低減できるので、現像剤供給部材3へのトナー目詰まりが発生して、該供給部材が硬くなることによる現像剤担持体2の削れを防止できる。しかしながら、除電後に現像剤担持体上トナーの帯電量も極端に落ちるため、現像剤担持体上トナーの帯電ムラによる濃度ムラ発生したり、現像剤担持体上トナーの搬送力も確保できなくなり、トナーホッパ34内のトナー軟凝集物が帯電部材6近傍に滞留してしまい、画像に白筋を発生させてしまう。更に、除電後に現像剤担持体2上トナーが殆ど現像剤供給部材3により掻き取られる為、印字濃度が高いものを現像すると、現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー供給不足が発生し、トナー追従不良によるはけ目が発生してしまう。また、除電効果が「小」(除電部材5により除電された現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mが、除電部材5による除電の前の現像剤担持体2上現像剤帯電量Q/Mの70%を超える場合)の場合、除電後の現像剤担持体2上トナーの現像剤供給部材3での掻き取りが殆どない。(例えば掻き取り前の30%以下)これは、逆に現像剤担持体2上トナーの帯電量があまり除電されないので大きく、現像剤担持体2と現像剤7の付着力が大きい為、現像剤供給部材により掻き取りにくいことに起因する。これにより、殆ど現像剤担持体2上トナー7が殆ど入れ替わらないので、現像剤担持体2上トナーの粒径変動が多く、現像ゴーストが発生してしまう。また現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー7の移動がスムーズに行われず、現像剤供給部材3へのトナーの移動を多くなるので、現像剤供給部材3へのトナー目詰まりが発生して、該供給部材が硬くなることによる現像剤担持体2の削れが発生してしまう。また、現像剤担持体上トナーの帯電量も低下させず維持できるので、現像剤担持体上トナーの帯電ムラによる濃度ムラ発生も無く、現像剤担持体上トナーの搬送力も確保できるので、トナーホッパ34内のトナー軟凝集物が帯電部材6近傍に滞留することもない。
また、本発明において、現像剤担持体2と除電部材5の押圧力が引張り荷重30〜100gf以下としたものが好ましい。この構成により、強く除電部材を現像剤担持体2に当てすぎて、現像後の現像担持体2上に残留するトナーの電荷を過剰に除電して前述した不具合を発生させたり、現像剤担持体2上トナー層が除電部材5を通過できず、トナー漏れを発生させたり、除電部材5ニップ部上流側に弱帯電トナーに限らないトナーが滞留固着させて、現像剤担持体2を傷つけたり、除電部材5の押圧力が弱い場合は、摩擦帯電能力の高い除電部材5を用いない限り、除電効果を高める為には、過剰にまたは少しでも除電部材5と現像剤担持体2の間に電位差を持たせなければならない為、除電部材5と現像剤担持体2の間で放電が起こりやすくなり、除電部材5ニップ部にトナーが滞留固着して(弱帯電トナーが現像剤担持体2から除電部材5へ移動する電界が働く為)、各種部材を劣化させてしまうのを防止でき、安定した除電と現像器部材劣化を防止できる。尚、上述した現像剤担持体2と除電部材5の押圧力を引張り荷重は、図9の除電部材と現像剤担持体の押圧力の測定方法を示す概略図でように、巾10mm、厚さ0.1mmのPETシートをトナーがない状態で現像剤担持体2と除電部材5の間に挟み、引抜き荷重を測定したものである。
次に本発明にかかる、現像装置の具体的な実施の形態を説明する。
(実施例1)
下記仕様の除電部材、現像剤担持体、現像剤供給部材を有する現像装置を上記画像形成装置に取りつけ、現像ゴースト、ベタ均一性とLifeによる白筋発生具合と現像器部材の劣化具合(現像剤担持体の摩耗、削れによる画像上の黒スジ発生具合)を評価した。
・除電部材5(図1(b)、2(b)、に示すように下シール部材を兼ねさせ、現像剤担持体2に電気的に接触させた)
材質:(1)SUS
(2)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE;テフロン(登録商標))系樹脂にカーボンを分散させたシート
(3)4フッ化エチレン・パーフロロプロピルビニルエーテル(PFA)系樹脂にカーボンを分散させたシート
(4)ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系樹脂にカーボンを分散させたシート
表面抵抗値:約E3、5Ω・Cm(10V・15秒印加時)(樹脂シートの場合)
厚み:110〜150μm
ニップ幅:1.5〜25mm
現像剤担持体2への食い込み量:約0.5〜0.7mm
・現像剤担持体2
材質:導電性シリコンゴム
外径:φ16
体積抵抗:E3〜5Ω・Cm
硬度:約60°(JIS A)
・現像剤供給部材3
材質:導電性ウレタンフォーム
外径:φ13.2
体積抵抗:E4〜6Ω・Cm
硬度:アスカーF 約70°
セル数:3.1個/mm以上
尚、感光体としてはアルミ素管にCGL、CTLを順次積層した、膜厚約20μm、φ24のOPCドラムを使用した。また、トナーは体積50%径が約9.0μm、見かけ密度0.35〜0.40g/Cm3の非磁性ブラックトナーを使用した。また、現像剤担持体2上のトナーの帯電量は約−17〜−28μC/gであり、トナー層厚は0.43〜0.60mg/Cm2程度とした。また、像担持体1表面電位は約−550〜−600Vとした。さらに転写装置として、ポリカーボネートの中間転写ベルトを使用し、転写部には中間転写ベルトの裏側に転写ローラを使用した。像担持体1(感光体)を約100mm/sの速度で回転させ、現像剤担持体2は、像担持体1に対しウィズ回転で1.33倍の周速比で回転させ、現像剤供給部材3は、現像剤担持体2に対し、食い込み量約0.6mm、アゲインスト回転(カウンター)で、周速比0.52で回転させた。
以上の条件のもと除電部材5に印加する直流電圧または現像剤担持体2と除電部材5の間にツエナーダイオードをいれて、現像剤担持体2と除電部材5の間の除電電界を150V(例えば現像バイアス−250V、除電部材5への供給バイアス−100V)に固定して、種々の材料の除電部材5に替えて、印字後に現像ゴースト、ベタ追従性を目視で観察し、Life(1job3枚、800枚/日、計約1.4000枚印字)における現像剤担持体2の摩耗、削れによる画像上黒スジの有無及びLifeにおけるトナー特性変化(帯電量低下、大粒径トナー増加)による画像上白スジ発生の有無を観察した。尚、現像ゴーストは、図10に示すような画像先頭部分の現像剤担持体2周分程度に相当する部分にベタパッチ(20×20mm)パターンを数個配置し(現像剤担持体2周期に重ならない)、現像剤担持体3周目程度以降に相当する画像後半部分は均一なハーフトーンを配置した画像、フルベタで確認をした。ベタ追従性についてはフルベタ、白スジ及び黒スジ発生具合はハーフトーンで確認をした。更に上記画像に加えて自然画でも確認を行った。
その結果を(表1)に示す。
上記の(表1)で現像ゴーストでの×は、現像ゴーストチェックパターン、フルベタ及び自然画でいずれもゴーストが目視ではっきり確認できるレベルを示す。また△は現像ゴーストチェックパターン、フルベタでゴーストが目視で確認できるが、自然画ではゴーストが目立たないレベルを示す。また○は、いずれのパターンでもゴーストが目立たないレベルを示す。更に白スジ、黒スジについては、×はLife試験半分以下(7000枚以下)でハーフトーンに白スジ、黒スジがはっきり確認できるレベル、△はLife試験5〜8割(7000〜11000枚)でハーフトーンに白スジ、黒スジがはっきり確認できるレベル、○はLife試験終了してもハーフトーンでも白スジ、黒スジが自然画でも目立たないレベルを示す。
尚、上記結果は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれにおいても同様な結果であった。
表中の除電前帯電量は、除電部材5の摩擦帯電力、抵抗値、除電部材5と現像剤担持体2の間の電位差(除電電界)、除電部材5の現像剤担持体2への押圧力等に左右されるものである。また、帯電系列上、摩擦帯電能力が高い方が除電能力が高くなり、除電前帯電量は小さくなる傾向にあり、現像ゴースト防止に効果的である。
従って、除電部材5の現像剤担持体2に当接する表面が現像剤よりも帯電系列上、該現像剤(トナー)の正規の帯電極性と同極性側に片寄った材料を選択する方が現像ゴースト防止マージンを拡大出来る事が判明した。更に、この実験では現像剤担持体2と除電部材5の電位差を150Vとしたが、除電部材と現像担持体の間での放電による現像器部材劣化や現像剤担持体上弱帯電トナーが除電部材へ移動して除電部材へトナーが固着して現像剤担持体劣化を防止する為には該電位差を小さくするまたは0にする必要があり、特に現像ゴースト防止マージンが広いPFAとPVDFが有利と考えられる。
ベタ追従性については、除電効果が高すぎると、現像器8中のトナーに逆極または帯電量が低いものが多くなる為、現像剤供給部材3の供給能力が小さくなるために、悪化することが確認された。逆に除電効果が小さすぎても、除電後の現像剤担持体2上の現像剤が多く残っているので、現像剤供給部材3から現像剤担持体2への現像剤供給がスムーズに行われない為、現像剤供給部材3の供給能力が小さくなるために、悪化することが確認された。
また、白スジは、除電効果が高すぎた場合と同じ現象がLifeによりトナー帯電量低下で発生したと考えられる。従って後で述べるがLifeによるトナー帯電量低下を見こしてマージン設計が必要であることを示す。後で除電部材5と現像剤担持体2の電位差を小さくするまたは除電部材5を電気的にフロートまたは現像剤担持体2と除電部材5を同電位にして、放電、現像剤担持体2上弱帯電トナーが除電部材5に移動する除電電界で除電部材5にトナー固着発生による現像器劣化改善、トナー帯電量低下による白スジ発生防止マージン拡大検討結果を示す。
(実施例2)
次に、除電部材5にPVDFIを用いて、マゼンタトナーを用いて、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を変化させて(電位差0Vは、除電部材5を電気的にフロート)、種々の除電部材を用いて、実施例1と同様な実験を行った。その結果を(表2)に示す。
尚、上記結果はブラック、イエロー、シアンのいずれにおいても同様な結果であった。
また、プロセス速度124mm/secでも同様な結果であった。
電位差が150Vでは除電効果が高すぎる為、トナー搬送力が低下して、Life途中で白スジが発生したり、現像剤担持体2と除電部材5間で放電が発生して現像剤担持体2劣化で黒スジを発生させたり、現像剤供給部材3による現像剤担持体2上トナーの掻き取り効果も低減するので、現像剤供給部材3へのトナー目詰まりによる現像剤担持体2摩耗も確認されたのに対し、表中除電部材5と現像剤担持体2の電位差を小さくするまたは0にする(除電部材5を電気的にフロートまたは現像剤担持体2と同電位にする)ことは、除電効果を下げることを意味し、すなわち小さくする程、除電前及び除電後の現像担持体2上トナー帯電量を上げるので、現像担持体2上トナーの鏡像力が上がり、トナー搬送力を増すことで、白スジ発生を防止出来る事が確認された。また、電位差を小さくすることは、現像剤担持体2と除電部材5間での放電、過剰な除電電流が流れたりするのを大幅に低減させることが出来、現像剤担持体2劣化を防止できる。更に電位差を0Vにすると、現像剤担持体2から除電部材5へ移動する除電電界がなくなるので、現像剤担持体2上弱帯電トナーが除電部材5ニップ部に滞留固着するのが大幅に低減されて、除電部材5ニップへのトナー固着要因の現像剤担持体2劣化が大幅に低減することが確認された。これらのことは、図6で前述説明したようなメカニズムが検証されることを意味する。
また、除電部材5がPVDFで電位差150Vでは除電効果が高い為、現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー供給力を若干低下させていたものが、電位差を小さくして除電効果を小さくしていくとトナー追従性が良好になることが確認された。また、除電部材5がPVDFの場合、現像ゴーストは電位差0Vにしても良好であるが、PVDFの摩擦帯電力による除電能力が高い為と考えられる。一方、PTFEの場合、摩擦帯電力がやや小さいので、現像剤担持体2と除電部材5の電位差を0Vにすると、帯電量が上がることにより白スジが低減するが、現像ゴーストがやや悪化し、現像剤供給部材3による現像剤担持体2上トナーの掻き取り効果が低減するので、濃度ムラ等の不具合も発生した。これらのことを鑑みると、表中現像剤担持体2と除電部材5の電位差が0〜150Vでは、除電前帯電量は−17〜−30μC/gの範囲にあり、除電後帯電量が除電前帯電量の20〜70%を満足したものであれば、(より好ましくは30〜50%)過剰な除電や過小な除電による現像ゴースト、トナー追従性不良、白スジ、黒スジ発生を同時に防止できると共に現像剤供給部材3の供給力低下で現像剤供給部材3へのトナー目詰まりによる現像剤担持体2摩耗を防止、過剰な除電電流で放電劣化による現像剤担持体2摩耗を防止できる事が判明した。尚、除電電界を0Vであれば、除電部材5へのトナー固着がかなり低減出来るが、現像ゴーストを悪化させないのは、摩擦帯電能力の高いPVDFが有利であることが確認された。更に(表2)の結果より、摩擦帯電能力が高い程、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を小さくしても現像ゴーストを防止できるので、除電部材5と現像剤担持体2の間での放電を防止でき、黒スジ発生を低減できることが判明した。従って、これらのことより、図3の除電部材5の摩擦帯電力、除電部材5と現像剤担持体2間の電界に対する経時での除電部材ニップ部へのトナー固着具合、そして除電効果に対する現像剤供給部材3による現像剤担持体2上現像剤(トナー)の掻き取り効果について前述した内容が全て検証できた。
また、除電部材がPVDFと同じように摩擦帯電力が高いPFA(実施例1で検証済み)でも前述した効果が期待できると考えられる。
また、除電前に対する除電後帯電量の割合を除電効果の大小で3つに分けて、現像剤担持体2、除電部材5のニップ部表面を観察し、除電後の現像剤担持体2上トナーの掻き取り効果、現像剤担持体2の現像剤搬送力と現像剤供給部材3から現像剤担持体2への現像剤供給力とを調査した結果を(表3)に示す。
表中除電後現像剤掻き取り効果については、図5に示すように、現像剤担持体2及び現像剤供給部材3のニップ上のトナーの残り具合で判定し、殆どトナーが残ってない状態を掻き取り効果大、殆どトナーが残っている状態を小、その間を中とした。
現像剤搬送力に関しては、除電後帯電量が大きい程、現像剤担持体2上トナーが現像剤供給部材3による掻き取りも少なくある程度帯電量を持ったトナーが残っているので、現像剤搬送力は高くなる傾向を示した。逆に除電後帯電量が低い程、現像剤搬送力は小さくなる傾向を示し、帯電部材6へのトナー付着等による白スジが発生する傾向を示した。また、プロセス速度124mm/secでも同様な結果であった。
現像剤供給力に関しては、掻き取り効果が中、すなわち除電効果中が一番良好であることが確認できた。掻き取り効果が大の場合、除電後の現像剤帯電量が低すぎて、現像剤供給部材3へ現像剤が入り込み、現像剤供給部材が硬くなることが確認された。
逆に、掻き取り効果が小の場合、除電後の現像剤担持体2上の現像剤が多く残っているので、現像剤供給部材3から現像剤担持体2への現像剤供給がスムーズに行われないことが確認できた。従って、これも現像剤供給部材3に現像剤7が目詰まり、現像剤供給部材が硬くなることが確認された。これら現像剤供給部材3が硬くなると、現像剤担持体2を摩耗、削り黒スジに発展することが確認された。
更に、Life後の現像剤担持体2、除電部材5、現像剤供給部材3、現像器8中のトナー7を観察すると、除電効果が大きくなる程、除電部材上に放電痕やトナー固着、現像剤供給部材のトナー目詰まり、現像剤担持体の摩耗や傷、トナー劣化が多く見られた。また、黒スジに関しては、除電効果が小さすぎても発生しやすく、除電後の現像剤担持体2上トナー7の帯電量が高く、現像剤供給部材3による掻き取り効果が少ないので、現像剤供給部材3から現像剤担持体2へのトナー供給がスムーズに行われず、現像剤供給部材3へのトナー目詰まりがおきやすくなった為と考えられる。
以上の結果から、除電後帯電量を特定の設定範囲(除電前の20〜70%)に設定することで現像ゴースト、トナー追従不良、白スジ発生の防止と現像器部材劣化による黒スジ発生を防止できることが判明した。
(実施例3)
次に、除電部材5にPVDFIを用いて、現像剤(トナー)に、平均粒径(X)約9μm、外添剤被覆率109〜117%のトナーA、平均粒径(X)約9μm、外添剤被覆率87〜94%のトナーBを用いて、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を68,0Vに変化させて、実施例1と同様な実験を行った。その結果を(表4)に示す。尚、トナーはブラック及びマゼンタトナーを用いた。
0Vは、除電部材5を電気的にフロートにした。
尚、上記結果はシアン、イエローのいずれにおいても同様な結果であった。
また、プロセス速度124mm/secでも同様な結果であった。
表中現像剤(トナー)の外添剤被覆率が80〜100%(より好ましくは85〜95%)にすることは、外添剤による現像剤帯電特性、流動性最適化による画像均一性及びベタ追従性向上と脱離・遊離・凝集する外添剤(シリカ等)の大幅低減を精度良く図ることができるので、弱帯電であったり、逆帯電であったり、凝集して大粒子であったりで、現像剤担持体2への保持力が弱く剥離しやすい(特に凝集したシリカ等)脱離・遊離・凝集したシリカ等(外添剤)が殆ど無くなるので、除電部材5と現像剤担持体2の間に電位差があっても無くても、経時で弱帯電が除電部材5ニップ部または近傍へ吸着または滞留堆積固着し、その固着した部分を核として、トナーも固着してトナー塊へと成長して、現像剤担持体2を傷つけて黒筋になることが殆ど無くなる。また、逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が殆ど無いので、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)が現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部3材が現像剤担持体2を削ったりすることも無くなる。更に、現像剤担持体2上での搬送力が弱い(特に凝集して大きな粒子となっているもの)弱帯電・逆帯電・凝集粒子(脱離・遊離・凝集シリカ等)無いので、弱帯電、逆極、未帯電シリカ等や弱帯電、逆極、未帯電シリカ等による軟凝集物が帯電部材6に引っかかって、その引っかかったシリカ等外添剤を核としてトナーが固着成長し、その部分で画像上に白筋が発生することも殆ど無くなることが判明し、図7に示すようなメカニズムが検証確認された。また、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を0Vにすることは、前述したように除電効果を下げることを意味し、すなわち小さくする程、除電後の帯電量を上げるのでトナー搬送力を増すことで、外添剤被覆率を80〜100%にした効果を更に精度良く白スジ発生を防止出来る事が確認された。そして現像剤担持体2から除電部材5へ弱帯電トナーや脱離・遊離・凝集シリカ等が移動する電界もないので、除電部材5ニップ部へのトナーや外添剤(シリカ等)の滞留固着が更になくなり、現像剤担持体2劣化を更に精度良く防止できることが判明した。
(実施例4)
次に、除電部材5にPVDFIを用いて、現像剤(トナー)に、平均粒径(X)約9μm、粒径12.7〜16μmが5.5%、16μm以上が0.36%のトナーA、平均粒径(X)約8.8μm、粒径12.7〜16μmが25%、16μm以上が0.2%のトナーB(粗粉カットトナー)を用いて、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を68,0Vに変化させて、実施例1と同様な実験を行った。その結果を(表5)に示す。尚、トナーはブラックトナーを用いた。
0Vは、除電部材5を電気的にフロートにした。
尚、上記結果はシアン、マゼンタ、イエローのいずれにおいても同様な結果であった。
また、プロセス速度124mm/secでも同様な結果であった。
表中現像剤(トナー)の粗粉をカットすることは、現像の粒径選択による現像前後の粒径変動を少なくすることができるので、現像剤担持体2上トナーの比電荷変動を防止でき、現像ゴースト、残像を防止出来る、かつ粒径選択の進行による現像器8内の粗粉トナー蓄積を防止できるので、現像剤担持体2上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり等での画質劣化、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材3の目の中に多量に入り込み、現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったり、これら粗粉トナー自身または粗粉トナーの逆帯電、未帯電トナー、軟凝集物が帯電部材6部や除電部材ニップ部または近傍に滞留固着して白筋発生、現像剤担持体2へ傷が入って黒筋が発生するのを防止できることが判明し、図8に示すようなメカニズムが検証確認された。また、除電部材5と現像剤担持体2の電位差を0Vにすることは、前述したように除電効果を下げることを意味し、すなわち小さくする程、除電後の帯電量を上げるのでトナー搬送力を増すことで、粗粉を分級生産しカットしたトナー効果を更に精度良く白スジ発生を防止出来る事が確認された。そして現像剤担持体2から除電部材5へ弱帯電トナーが移動する電界もないので、除電部材5ニップ部へのトナーの滞留固着が更になくなり、現像剤担持体2劣化を更に精度良く防止できることが判明した。
(実施例5)
次に、現像剤担持体2と除電部材5の押圧力による現像ゴースト、トナー追従性、白スジ発生及び黒スジ発生具合について評価した(現像剤担持体と除電部材68Vに固定)。
その結果を(表6)に示す。
剤担持体と除電部材の間に挟み引抜き荷重を測定した。
尚、プロセス速度124mm/secでも同様な結果であった。
(表6)の結果より、前述したように押圧力が30gf以下であると除電効果が低下し、現像ゴーストが発生し、押圧力が小さい為、現像器中にトナーを引き込む力も低下し、除電部材5にトナーが滞留する場合が発生し、そのトナーにより現像剤担持体2を削り、黒スジが発生しまう場合がある。また、除電効果が小さすぎて、前述した理由でトナー追従性は低下し、白スジ発生は低減する。
一方、100gf以上にすると、除電効果が高すぎて前述したように、トナー追従性が低下し、白スジ、黒スジも発生する。また、押圧力が高すぎる場合は、現像剤担持体上トナーが除電部材5で掻き取られて、現像器外にトナー漏れが発生したり、除電部材5ニップ部にトナーが固着して現像剤担持体2を劣化させるのが確認された。
更に、現像剤担持体2と除電部材5の間で熱が発生し、除電部材5ニップにトナーが融着した現象が多く見られた。その融着トナーで現像剤担持体2を削る可能性が高いと考えられ、黒スジ発生も多い傾向が見られた。
従って、現像剤担持体2と除電部材5の押圧力を最適化することにより、現像ゴースト、トナー追従性、白スジ発生及び黒スジ発生を低減できることが判明した。
(実施例6)
次に、プロセス速度100mm/sec、124mm/secでの現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比SR(カウンター)による現像ゴースト、トナー追従性、白スジ発生及び黒スジ発生具合について評価した(現像剤担持体と除電部材68Vに固定)。
その結果を(表7)(プロセス速度100mm/sec)、(表8)(プロセス速度124mm/sec)に示す。
(表7)の結果より、プロセス速度100mm/secの場合、現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比0.47以下であると、現像剤担持体2の劣化よる黒スジ発生は良好になるが、現像剤供給部材3からの現像担持体2への供給能力が低下し、トナー追従性が悪化する。また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体2上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生したり、濃度ムラが発生する。周速比0.58以上であると、現像剤担持体2自身や現像剤担持体3上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体2上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体2及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材3上現像剤を溶かして現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりして黒筋を発生する。また、除電工程での除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生する。更に、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなることが判明した。周速比0.47〜0.58の場合は、現像剤供給部材3の現像剤供給能力及び帯電付与能力が確保され、トナーや現像剤担持体2の劣化も無く、現像剤担持体上トナー搬送力も強く保たれるので、上述した不具合が殆ど無くなることが判明した。
(表8)の結果より、プロセス速度124mm/secの場合、現像剤担持体2に対する現像剤供給部材3の周速比0.3.8以下であると、現像剤担持体2の劣化よる黒スジ発生は良好になるが、現像剤供給部材3からの現像担持体2への供給能力が低下し、トナー追従性が悪化する。また、帯電付与能力も低下により現像剤担持体2上トナー帯電量が低下し、トナー搬送力低下による白スジが発生したり、濃度ムラが発生する。周速比0.47以上であると、現像剤担持体2自身や現像剤担持体3上トナーを劣化させたり、現像後の現像担持体2上に残留するトナーを過剰に掻き取ったり、現像剤担持体2及び現像剤を摩擦し過ぎて、逆極および弱帯電トナーを多量に作り、現像剤担持体上トナー層厚のムラによる濃度ムラを発生させたり、これらの逆極および弱帯電トナーが現像剤供給部材の目の中に多量に入り込んだり、摩擦熱により現像剤供給部材3上現像剤を溶かして現像剤供給部材3を硬くし、その現像剤供給部材3が現像剤担持体2を削ったりして黒筋を発生する。また、除電工程での除電後、過剰に現像剤供給部材3により現像剤担持体2上トナーを掻き取る為に、現像剤供給部材3からトナーを現像剤担持体2に供給された後は、トナーホッパーからの未帯電トナーが多く、トナーの帯電量が低いため、現像剤担持体自身のトナー搬送力が弱くなるので、弱帯電、逆極、未帯電トナー等や弱帯電、逆極、未帯電トナー等による軟凝集物が帯電部材に引っかかりやすく、画像上に白筋が発生する。更に、現像剤供給部材による現像剤掻き取り及び摩擦過剰に加えて、現像剤供給部材の回転速度が早くなり、現像剤を抱き込む量が低下し、結果として現像剤供給能力が低下し、ベタ追従性が悪くなることが判明した。周速比0.3.8〜0.47の場合は、現像剤供給部材3の現像剤供給能力及び帯電付与能力が確保され、トナーや現像剤担持体2の劣化も無く、現像剤担持体上トナー搬送力も強く保たれるので、上述した不具合が殆ど無くなることが判明した。
更に、上述した不具合が殆ど無くす為の現像剤供給部材3の周速比SRの条件として、47/プロセス速度≦SR比(カウンター)≦58/プロセス速度であることが好ましいことが判明した。
以上、実施例1〜7は、先に述べた作用と効果が裏付けられるものである。