JP2006091554A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2次転写部材により中間転写ベルト上のトナー像を用紙に2次転写する中間転写方式の画像形成装置において、2次転写部材へのトナー付着、用紙の裏面汚れを発生させることなく、さらにその他の部材においてもクリーニング不良による画質欠陥等が発生しない画像形成装置を提供することである。
【解決手段】 少なくとも、像担持体と、潜像形成手段と、現像手段と、1次転写部材と、2次転写部材と、を備える画像形成装置において、トナー除去手段のクリーニング部材としてブラシが備えられ、中間転写体に対して備えられたブラシの先端力をFb(IBT)、2次転写部材に対して備えられたブラシの先端力をFb(BT)としたとき、Fb(IBT)とFb(BT)とを下記式(1)の関係とすることを特徴とする画像形成装置である。
Fb(IBT)>Fb(BT) ・・・ 式(1)
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどに適用される画像形成装置に関し、詳しくは、像担持体上に形成したトナー像を中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置に関する。
電子写真法を用いた画像形成装置、またその中のカラー画像形成装置においては、像担持体上のトナー像を直接記録媒体へ転写せず、一旦中間転写ベルト(中間転写体)に1次転写した後、記録媒体へ2次転写する中間転写方式が知られている。
この中間転写方式では、前記2次転写後に中間転写ベルトのトナー担持面に残留したトナー(いわゆる転写残トナー)をクリーニングする必要がある。
また、中間転写方式では、例えば転写搬送ベルト(2次転写部材)表面に記録媒体を静電吸着させて、前記中間転写ベルトの2次転写部へ搬送して、記録媒体へトナー像を転写する方式も採られており、この場合には、2次転写部で印加された逆バイアスなどにより転写搬送ベルト表面に付着した遊離トナーも同様にクリーニングする必要がある。
しかし、高画質化に伴ってトナーが小径化、球状化してきており、このようなトナーではクリーニングが困難となり、前記転写搬送ベルトに設けられたクリーナ(以下、「2次転写クリーナ」という場合がある)からのすり抜けトナーの発生により、用紙(記録媒体)の裏面汚れが起こることがあった。またカラー機では、中間転写ベルトにおいてレジストレーション調整、濃度制御、さらにクリーニングプロセスの信頼性を確保するためのトナーバンドの作成があり、この点からも、2次転写クリーナのクリーニング性能を確保することが重要な課題であった。
一方、インターイメージ部に作成された画像パッチのクリーニングを行なう必要のある中間転写ベルトに設けられたクリーナ(以下、「1次転写クリーナ」という場合がある)では、前記2次転写クリーナより多いトナー量のクリーニング性能の確保が要求される。
また、1次転写クリーナ及び2次転写クリーナにクリーニング部材としてブラシを使う場合、電源数が増えてしまうために、電源を共通に使えるようにすることがコスト低減の点から要求される。
上記に対し、例えば中間転写ベルトに接触するクリーニングブラシに、(+)、(−)の両極性のバイアスを印加することで、2次転写後の中間転写ベルト上の残留トナーを除去できるようにしたクリーニング装置を有する画像形成装置が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、この画像形成装置では、前記転写搬送ベルトは設けられていないため、該転写搬送ベルト上のトナークリーニングが考慮された全体的なクリーニングシステムの最適化は未だ図られていない。
特開2003−66735号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、2次転写部材により中間転写体上のトナー像を用紙に2次転写する中間転写方式の画像形成装置において、2次転写部材へのトナー付着、用紙の裏面汚れを発生させることなく、さらにその他の部材においてもクリーニング不良による画質欠陥等が発生しない画像形成装置の提供を目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも、表面に潜像が形成される像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像することにより該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写する1次転写部材と、前記中間転写体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する2次転写部材と、を備える画像形成装置において、
前記中間転写体及び前記2次転写部材に近接して設けられたトナー除去手段のクリーニング部材としてブラシが備えられ、中間転写体に対して備えられたブラシの先端力をFb(IBT)、2次転写部材に対して備えられたブラシの先端力をFb(BT)としたとき、Fb(IBT)とFb(BT)とを下記式(1)の関係とすることを特徴とする画像形成装置である。
Fb(IBT)>Fb(BT) ・・・ 式(1)
<2> 前記像担持体に近接して設けられたクリーニング手段のクリーニング部材としてブレードが備えられ、該ブレードと像担持体との摩擦力をF(PC)としたとき、F(PC)と前記Fb(IBT)とを下記式(2)の関係とすることを特徴とする<1>に記載の画像形成装置である。
F(PC)>Fb(IBT) ・・・ 式(2)
<3> 前記中間転写体に対して備えられたブラシのブラシ繊維径をD(IBT)、前記2次転写部材に対して備えられたブラシのブラシ繊維径をD(BT)としたとき、D(IBT)とD(BT)とを下記式(3)の関係とすることを特徴とする<1>または<2>に記載の画像形成装置である。
D(IBT)>D(BT) ・・・ 式(3)
<4> 前記中間転写体に対して備えられたブラシのブラシ周速度をVb(IBT)、前記2次転写部材に対して備えられたブラシのブラシ周速度をVb(BT)としたとき、Vb(IBT)とVb(BT)とを下記式(4)の関係とすることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
Vb(IBT)>Vb(BT) ・・・ 式(4)
<5> 前記中間転写体に対して備えられたブラシのブラシ抵抗をR(IBT)、前記2次転写部材に対して備えられたブラシのブラシ抵抗をR(BT)としたとき、R(IBT)とR(BT)とを下記式(5)の関係とすることを特徴とする<1>〜<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
R(IBT)>R(BT) ・・・ 式(5)
<6> 前記トナーの体積平均粒径が2〜9μmの範囲であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記中間転写体が、弾性層を有する中間転写ベルトであることを特徴とする<1>〜<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8> 前記2次転写部材が、弾性層を有する転写搬送ベルトであることを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載の画像形成装置である。
本発明によれば、2次転写部材により中間転写体上のトナー像を用紙に2次転写する中間転写方式の画像形成装置において、2次転写部材へのトナー付着、用紙の裏面汚れを発生させることなく、さらにその他の部材においてもクリーニング不良による画質欠陥等が発生しない画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像形成装置は、少なくとも、表面に潜像が形成される像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像することにより該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写する1次転写部材と、前記中間転写体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する2次転写部材と、を備える画像形成装置において、前記中間転写体及び前記2次転写部材に近接して設けられたトナー除去手段のクリーニング部材としてブラシが備えられ、中間転写体に対して備えられたブラシの先端力をFb(IBT)、2次転写部材に対して備えられたブラシの先端力をFb(BT)としたとき、Fb(IBT)とFb(BT)とを下記式(1)の関係とすることを特徴とする。
Fb(IBT)>Fb(BT) ・・・ 式(1)
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。この画像記録装置は、電子写真複写機、レーザプリンタ等に使用される。
図1に示すように、画像記録装置10は、表面に感光体層を備えてドラム状とされた像担持体としての感光体ドラム12を備える。感光体ドラム12は、アルミニウム等の金属製支持体(ドラム)に、電荷発生層、電荷輸送層を順次積層させた所謂機能分離型の感光体であり、感光体ドラム12の外径は直径84mmとされ、図1における時計回り方向(矢印A方向)に回転する。この感光体ドラム12を囲む円周上には、帯電器14、露光装置16、現像装置18、転写ベルト20、およびクリーニング装置34が、図1における時計回り方向(矢印A方向)に順次配設されている。
感光体ドラム12の上方には、感光体ドラム12に対向して帯電器14が配設されている。帯電器14は、金属製の芯金上にカーボンを含有するSBR(スチレンブタジエンゴム)からなる弾性層を形成し、弾性層の上に抵抗層としてイオン導電材を含有するECO(エピクロルヒドリンゴム)を成膜し、さらにその上にカーボンとSnO2(導電性フィラー)とを含有するPA(ポリアミド)からなる表面層を成膜したものである。各層の厚みは、弾性層が2.8mm、抵抗層が150μm、表面層が10μmとされており、表面層を含む層全体の抵抗値は、107〜108Ωとされている。この帯電器14の芯金にDC電圧が印加されると、感光体ドラム12の表面12Aは、一様に負に帯電されるようになっている。なお、本実施形態では、感光体ドラム12に接触するタイプの帯電器14を用いたが、スコロトロンや固体放電器等のように、感光体ドラム12に接触しないタイプの帯電器を用いてもよい。
帯電器14の下流側には、露光装置(潜像形成手段)16が設けられている。露光装置16は、発光素子(LD)を備え、この発光素子(LD)のレーザ光を感光体ドラム12の回転方向とほぼ垂直に繰り返し走査可能とされている。発光素子(LD)が画像信号に基づいてON/OFFすることによって、回転駆動される感光体ドラム12の表面12Aに対して画像を書き込み、これにより、感光体ドラム12の表面12Aに潜像が形成されるようになっている。
露光装置16の下流側には、現像装置(現像手段)18が設けられている。現像装置18は、感光体ドラム12の表面12Aに、イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色の各トナーを付着させて各色のトナー画像を形成するために、Y画像形成部18Y、M画像形成部18M、C画像形成部18C、およびBK画像形成部18Bが、図1における反時計回り方向に沿って円周状に配設されている。現像装置18が、露光装置16で形成された潜像にトナーを付着させることで、感光体ドラム12の表面12Aにはトナー像(可視像)が形成されるようになっている。
ここで、現像装置18で用いられる現像剤について説明する。
本発明における現像剤に用いられるトナーの製造方法は、例えば、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、液中乾燥造粒法、等が挙げられるが、超小粒径トナーを工業的な製造コストで得るためには懸濁重合法、乳化重合法、液中乾燥造粒法が望ましく、乳化重合法によるトナー製造法が最も望ましい。
乳化重合法を用いたトナーの製造法は、特開平6−250439号公報などに記載されている。この方法は、界面活性剤を用いて乳化重合させ樹脂微粒子分散液を調製し、他方、着色剤を分散させた着色剤分散液を調製し、これらの分散液を混合した後、前記の界面活性剤と反対の電気極性を有する界面活性剤を添加して、上記の樹脂微粒子と着色剤を所望の粒子径になるまで凝集させ(凝集工程)、その後、凝集粒子を所望の粒子径で安定化させた後、凝集粒子を樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)以上の温度で融合させ(融合工程)、トナーを作製するものである。非イオン性界面活性剤は、乳化重合や着色剤分散液を調製するときに、微粒子の分散安定性を確保するために添加する。
また、前記凝集工程と融合工程との間に、凝集粒子分散液中に、微粒子を分散させた微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に微粒子を付着させて付着粒子を形成する工程(付着工程)を設けたものであってもよい。この付着工程では、凝集工程で調製された凝集粒子分散液中に、微粒子分散液を添加混合して、凝集粒子に微粒子を付着させて付着粒子を形成するが、添加される微粒子は、凝集粒子に凝集粒子から見て新たに追加される粒子に該当するので、追加微粒子とされる場合がある。
追加微粒子としては、樹脂微粒子の他に離型剤微粒子、着色剤微粒子等を単独もしくは複数組み合わせたものであってもよい。微粒子分散液を追加混合する方法としては、特に制限はなく、例えば徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。このようにして、微粒子(追加微粒子)を添加混合することにより、微小な粒子の発生を抑制し、得られるトナー粒子の粒度分布をシャープにすることができ、高画質化に寄与することが可能となる。
また、付着工程を設けることにより、擬似的なシェル構造を形成することができ、着色剤や離型剤などの内添物のトナー表面露出を低減でき、結果として帯電性や寿命を向上させることができることや、融合工程における融合時において、粒度分布を維持し、その変動を抑制することができると共に、融合時の安定性を高めるための界面活性剤や塩基または酸等の安定剤の添加を不要にしたり、それらの添加量を最少限度に抑制することができ、コストの削減や品質の改善可能となる点で有利である。従って、離型剤を使用するときには、樹脂微粒子を主体とした追加微粒子を添加することが好ましい。さらにこの方法を用いれば、融合工程において、温度、攪拌数、pHなどの調整により、トナー形状制御を簡単に行うことができる。
本発明に用いられるトナーは、体積平均粒子径D50v が2〜9μmの範囲であることが好ましく、2.0.〜5.0μmの範囲がより好ましい。トナーの体積平均粒径が9.0μmを超えると、粗大粒子の比率が高くなり、定着工程を経て得られる画像の細線や微小ドットの再現性、および階調性が低下する。一方、トナーの体積平均粒径が、2.0μm未満となると、トナーの粉体流動性、現像性、あるいは転写性が悪化し、像担持体表面等に残留するトナーのクリーニング性が低下する等、粉体特性低下に伴う他の工程における種々の不具合が生じる。
本発明におけるトナーの体積粒度分布指標GSDvは1.3以下であることが好ましく、1.25以下であることがより好ましい。また、個数粒度分布指標GSDpは1.4以下であることが好ましく、1.3以下であることがより好ましい。
GSDvが1.3よりも大きいと、トナー中の粗粉が多くなり、画像の飛び散りが発生する場合がある。GSDpが1.4よりも大きいと、トナー中の微粉が多くなり、トナー飛散による機内のトナー汚染が多くなる場合がある。
前記体積平均粒径、GSDv、及びGSDpは、以下のように求められる。まず、例えば、コールターカウンターTAII(ベックマン−コールター社製)、などの測定器で測定される粒度分布を基にして、体積、数をそれぞれ小粒径側から累積分布を引いて、累積16%となる粒径をD16v、D16p、累積50%となる粒径をD50v(これを体積平均粒径とする)、D50p、累積84%となる粒径をD84v、D84pと定義する。
そして、体積粒度分布指数GSDvは、(D84v/D16v1/2として算出され、数平均粒度分布指数GSDpは、(D84p/D16p1/2として算出される。
さらに、本発明におけるトナーの形状係数SF1は105〜160の範囲にあることが好ましい。形状係数SF1が105より小さいと、形状が球形に極めて近いため、水のような流動性を持つようになり、搬送性が悪化する場合がある。形状係数SF1が160より大きいと、トナーの流動性が低下し、部分的に強いストレスが加わったり、搬送力、攪拌力を上げる必要が生ずるなどして、現像剤の劣化が促進される。
なお、上記SF1は110〜145の範囲がより好ましい。
ここで上記形状係数SF1は、下記式(6)により求められる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(6)
上記式(6)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
前記SF1は、主に顕微鏡画像または走査電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、例えば、以下のようにして算出することができる。すなわち、スライドガラス表面に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個以上のトナー粒子の最大長と投影面積を求め、上記式(6)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
得られたトナー粒子には、流動性助剤、クリーニング助剤、研磨剤等として、無機粒体および有機粒体を添加しトナーとすることができる。無機粒体としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子があげられ、有機粒体としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。
キャリアは、フェライトの芯材表面に、カーボンブラック等の導電材料が分散された樹脂被膜層を有する樹脂コートキャリアで、体積平均粒径が45μmである。
トナーとキャリアとを混合した2成分現像剤としては、例えば、トナー濃度(TC:Toner Concentration)を8質量%とし、現像剤中トナー帯電量を絶対値で20〜30μC/gとしたものを適用することができる。ここで、TCは次式で求められる。
TC(質量%)=((現像剤に含まれるトナーの質量(g))/(現像剤の総質量(g))×100
トナーとキャリアとを混合して現像剤としたときのトナーの電荷量は、高すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が高くなりすぎてトナーが現像されないという現象が発生する。一方、電荷量が低すぎると、トナーのキャリアに対する付着力が弱くなり、遊離トナーによるトナークラウドが発生し、プリント時に本来白抜けとなるべき非画像部にトナーが付着して濃度が高くなる現象(かぶり)が発生して問題となる。トナーを転移して良好な現像を行うためには、現像剤中のトナーの電荷量は、絶対値で5〜50μC/gとするのが好ましく、より好ましくは、10〜40μC/gであり、本実施形態では、30μC/gとした。
図1に示されるように、このような現像剤を用いる現像装置18の下流側には、感光体ドラム12に当接する無端帯状の中間転写ベルト(中間転写体)20が設けられている。中間転写ベルト20としては、図示しないが、例えば、基体上に弾性層及び表面層を設けた種々の積層型ものを好ましく用いることができるが、これに限定されるわけではなく、例えば、基体と表面層との2層構成でもよいし、基体のみの単層構成でもよい。また、中間転写体としては、上記ベルト形状に限られるわけではなく、ドラム状のものであってもよい。
中間転写ベルト20の基体の構成材料としては、ニッケル、ステンレスなどの金属やポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート等からなる無端状ベルトが挙げられ、またアルミニウムやステンレスなどの金属パイプや、ポリイミドなどの樹脂パイプからなるドラム状のものであってもよい。
中間転写ベルト20の弾性層の構成材料としては、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム及びフッ素ゴム等のゴム材料;ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル及びポリアミド系の熱可塑性エストラマーなど;ウレタン樹脂及びウレア樹脂など;が挙げられる。また、弾性層は、これら構成材料のブレンド材料で構成してもよい。また、弾性層は、これら構成材料のブレンド材料で構成してもよい。さらに、これらの発泡材料(例えば発泡ウレタン)で構成してもよい。
中間転写ベルト20の表面層の構成材料としては、摩擦抵抗の低減、表面粗さ低減による残留トナークリーニング性の向上とした目的を達成できるものであれば、特に限定されるものではない。
中間転写ベルト20の基体及び弾性層には、抵抗制御のために、例えば、4級アンモニウム塩類、カーボンブラック、金属酸化物等の導電性顔料、ポリアニリン及びポリピロールなどの導電性材料、並びにこれら2種以上の混合物を分散させることがよい。特に、弾性層は体積抵抗率を104 〜1014Ω・cmに調整したものが好ましい。
中間転写ベルト20は、搬送ロール19A、19B、19C、19Dによって内側から張架された状態で保持されると共に、図1における反時計回り方向(矢印B方向)に駆動可能とされている。中間転写ベルト20の内側にあって、感光体ドラム12に対向する位置には、中間転写ベルト20を正に帯電させて中間転写ベルト20の外側の面に感光体ドラム12の表面12A上のトナーを転写させる1次転写ロール(1次転写部材)22が配設されている。1次転写ロール22は、金属製の芯金にウレタン発泡体の層を形成したもので、ウレタン発砲層の体積抵抗率は、106〜107Ωcmとされている。
この1次転写ロール22には、プラスの電圧が印加されている。1次転写ロール22は、中間転写ベルト20に圧力を加えながら回転するので、中間転写ベルト20には、感光体ドラム12の表面12Aに形成されたトナー像が転写されるようになっている。
そして、中間転写ベルト20の一部と対向するように、2次転写部材が配されている。2次転写部材は、無端状の転写搬送ベルト32とそれを張架する2つの張架ロール33a、33bとで構成され、さらに、中間転写ベルト20との対向部における転写搬送ベルト32の張架ロール33aは2次転写ロールを兼ねている。即ち、転写搬送ベルト32は、中間転写ベルト20と張架ロール33aとの間に挿通し、張架ロール33a、33bの少なくとも一方が駆動ロールを兼ねている。
なお、本発明において2次転写部材は、用紙に中間転写ベルト上のトナー像を転写する転写ロールを備えるものであってもよいし、用紙を搬送して前記トナー像を転写する転写搬送ベルトを備えるものであってもよい。
転写搬送ベルト32としては、基体上に弾性層を設けた種々の積層型ものを好ましく用いることができる。また、転写搬送ベルト32は、記録媒体Pを転写領域へ搬送して弾性層に埋め込ませるには、十分に記録媒体Pを静電的に吸着拘束させていることがよい。このため、表面層の電気特性は、電荷を保持でき、且つチャージアップしないことがよく、このような観点から、最表面層の体積抵抗率を107〜1012Ω・cmの範囲とすることが好ましい。この体積抵抗率は例えば、最表面層に導電性の樹脂材料を使用したり、導電剤を分散させるなどして調整することができる。
転写搬送ベルト32の基体の構成材料としては、ポリイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。特に、ベルトとしての機械特性を満足する観点から、ポリイミド樹脂が好ましい。
転写搬送ベルト32の弾性層の構成材料としては、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム及びフッ素ゴム等のゴム材料;ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル及びポリアミド系の熱可塑性エストラマーなど;ウレタン樹脂及びウレア樹脂など;が挙げられる。
転写搬送ベルト32の上流には、転写搬送ベルト32に記録紙Pを供給する記録紙供給装置26が設けられている。記録紙供給装置26は、1対の搬送ローラ26A、26Aを備える。転写搬送ベルト32による記録紙Pの排出側には、記録紙P上のトナー像を定着させる定着装置28が設けられている。定着装置28は、2次転写ローラ24によってトナー像が転写された記録紙Pを加熱・押圧することにより、トナー像を定着させる1対の定着ロール28A、28Aを備えると共に、この定着ロール28A、28Aに向かって記録紙Pを搬送する搬送コンベア28B、及び、定着ロール28A、28Aで定着された記録紙Pを排出する一対の排出ロール28C、28Cを備える。なお、記録紙Pは、記録紙供給装置26と定着装置28とにより、図1において矢印Cに示す方向に搬送されるようになっている。
転写搬送ベルト32の近傍であって、張架ロール33aから張架ロール33bへ至る中間位置には、2次転写時に遊離して搬送転写ベルト32に付着したトナーを除去するトナー除去装置(2次転写クリーナ)40が、また、中間転写ベルト20の近傍であって、搬送転写ベルト32との接触する位置の搬送ロール19Cから1次転写ロール22へ至る中間位置には、搬送転写ベルト32によって記録紙Pにトナー像を転写した後に中間転写ベルト20に残留したトナーを除去するトナー除去装置(1次転写クリーナ)30が設けられている。
さらに、1次転写ロール22と感光体ドラム12とが中間転写ベルト20を挟持する位置から、感光体ドラム12の回転方向(矢印A方向)へ少し進んだ位置には、感光体ドラム12の表面12Aを清掃して転写残留の廃トナー等を除去するクリーニング装置34が配設されている。
前記1次転写クリーナと2次転写クリーナとは略同様の構成であるので、以下これらを1次転写クリーナにより併せて図2により説明する。
図2に示すように、トナー除去装置(1次転写クリーナ)30は、導電性シート81、2つのブラシロール83、86、トナー回収ケース88及び回転支軸89を有し、回転支軸89を軸として揺動する。この揺動により、トナー除去装置30は、導電性シート81、ブラシロール86及び83が中間転写ベルト20に接触する接触位置と、中間転写ベルト20から離間する離間位置との間を移動する。
導電性シート81はバイアス印加手段の一例であり、弾性及び導電性を有するシートによって構成されている。導電性シート81の一端は中間転写装置の筐体に固定され、他端は、中間転写ベルト20の循環方向に沿って、弾性的に所定の接触圧で、搬送ロール19Dに巻きかけられた部分の中間転写ベルト20のトナー担持面に接触している。この接触圧は、導電性シート81を中間転写ベルト20に確実に接触させることができ、且つ中間転写ベルト20の循環に過度の抵抗(負荷)とならないように設定されている。
導電性シート81には、バイアス電源85が接続されており、所定のバイアス電圧(たとえば1700V)が印加されている。導電性シート81が中間転写ベルト20のトナー担持面に接触すると、トナー担持面上のトナーを帯電させて、その帯電量を制御する。
トナー除去装置30は、中間転写ベルト20の表面に残留して搬送されるトナーをクリーニングするために、前段ブラシロール86、後段ブラシロール83の2本のブラシロール(ブラシ)を備えている。
前段ブラシロール86は、全体として円柱状であって、中間転写ベルト20に近接して、中間転写ベルト20と軸平行に配置されている。前段ブラシロール86の軸芯としては、円柱状のブラシシャフト86Aが設けられており、このブラシシャフト86Aの周囲表面には、導電性接着剤層を介して多数の導電性繊維が放射状に植毛されてブラシを形成する。該ブラシには、1次転写工程で印加される電圧の極性と同一極性であるプラス(例えば、+300V)の直流電圧が印加される。これにより、中間転写ベルト20の表面とブラシとの間に電界が形成され、中間転写ベルト20に残留している負帯電のトナーがブラシに静電吸着されるようになっている。ブラシの導電性繊維には、例えば、ナイロン等が使用される。
前段ブラシロール86は、図示しないモータにより図2におけ反時計回り方向(矢印D方向)に回転させられ、中間転写ベルト20の表面を擦ってベルト表面に残留している負帯電のトナーを掻き取ることができる。この前段ブラシロール86に接触する位置には、例えばデトーニングロール等が配置され、ブラシで掻き取ったトナーを除去するようにしてもよい。
後段ブラシロール83は、全体として円柱状であって、前段ブラシロール86の上方で中間転写ベルト20に近接して、中間転写ベルト20と軸平行に配置されている。後段ブラシロール83の軸芯としては、円柱状のブラシシャフト83Aが設けられており、このブラシシャフト83Aの周囲表面には、導電性接着剤層を介して多数の導電性繊維が放射状に植毛されてブラシを形成する。ブラシには、前段ブラシロール86のブラシに印加される電圧の極性と逆極性であるマイナス(例えば、−300V)の直流電圧が印加される。これにより、中間転写ベルト20の表面とブラシとの間に電界が形成され、ベルト表面に残留している正帯電のトナーがブラシに静電吸着されるようになっている。ブラシの導電性繊維には、例えば、ナイロン等が使用される。
後段ブラシロール83は、図示しないモータにより図2における反時計回り方向(矢印D方向)に回転させられ、中間転写ベルト20の表面を擦ってベルト表面に残留している正帯電のトナーを掻き取ることができる。この後段ブラシロール83に接触する位置にも、例えば前記のようなデトーニングロールが配置され、掻き取ったトナーを除去するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、前段ブラシロール86と後段ブラシロール83とは、同様の材質により構成された同様の外径のブラシを備え、同様の回転数で回転する。
前述のように、トナー除去装置(2次転写クリーナ)40にも、図示しないが同様の構成で2本のブラシロールが設けられている。
そして本発明においては、中間転写ベルト(中間転写体)20に対して備えられたブラシの先端力をFb(IBT)、転写搬送ベルト(2次転写部材)32に対して備えられたブラシの先端力をFb(BT)としたとき、Fb(IBT)とFb(BT)とを下記式(1)の関係とすることが必要とされる。
Fb(IBT)>Fb(BT) ・・・ 式(1)
前記トナー除去手段(2次転写クリーナ)40でのトナーのわずかな量すり抜けがあると、1枚では用紙裏面への付着したトナーによる汚れが問題ないレベルであっても、裏面に付着したわずかなトナーが用紙搬送経路上に蓄積していくために、プリント枚数が進むにれて、蓄積したトナーが用紙裏面に付着してしまう現象が発生する。特に、両面プリントなどで定着部を通過した用紙に付着したオイルなどの影響により、トナーと用紙との付着力が増すために、蓄積したトナーがより用紙に付着しやすくなり、用紙裏面汚れが発生してしまう。
さらに、2次転写クリーナにおいてブラシクリーニングを行う場合には、トナーの舞い散り、クラウド化が起こりやすく、これらが転写搬送ベルト32に付着することとなる。
したがって、2次転写クリーナにおけるブラシの先端力Fb(BT)はトナーのすり抜けが起こらない程度で極力小さくすることが望ましく、0.2〜1.5N/mの範囲が好ましく、0.3〜0.8N/mの範囲がより好ましい。
一方、1次転写クリーナにおいてブラシクリーニングを行う時にも、ブラシでクリーニングできなかった微量のトナーのすり抜けが発生してしまう。なお、このすり抜けたトナーは、一次転写部での電界により感光体に戻るように、ブラシに印加される極性を決められているが、感光体へのトナーの戻りはできるだけ少ないことが望ましい。
したがって、1次転写クリーナにおけるブラシの先端力Fb(IBT)は、少なくともFb(BT)より大きいことが必要となる。この場合、Fb(IBT)は1.5〜4.0N/mの範囲が好ましく、2.0〜3.0N/mの範囲がより好ましい。
なお、上記ブラシの先端力は、図3に示すような装置により測定した。図3(a)はブラシの先端力を測定する装置の側面図、図3(b)は当該装置の平面図を各々表す。
測定は、まず一端を支点94にて固定した長さ50mm、幅100mmのアルミプレート95の先端を、1mmにわたって直径19mmのブラシロール92内に突入させてこのブラシロール92を回転させる。そして、このときのアルミプレート95のたわみを、これの中間部に固着したロードセル96にて測定し、この値をブラシの先端力Fbとした。
Fb(BT)とFb(IBT)とが前記式(1)の関係となるように設定するためには、種々の手段があり、例えば、1次転写クリーナ及び2次転写クリーナにおけるブラシロールのブラシについて、ブラシの毛足、ブラシ繊維径、ブラシ繊維の中間転写ベルト等への干渉量、ブラシ繊維の植毛密度、ブラシ繊維のヤング率、及びブラシ繊維を構成する材料等を、適宜、調整・選択してもよく、また、1次転写クリーナ及び2次転写クリーナにおけるブラシロールの回転を制御してもよい。
本発明においては特に、前記式(1)の関係を満たすために、1次転写クリーナにおけるブラシ(中間転写ベルトに対して備えられたブラシ)のブラシ繊維径をD(IBT)、2次転写クリーナにおけるブラシ(前記転写搬送ベルトに対して備えられたブラシ)のブラシ繊維径をD(BT)としたとき、D(IBT)とD(BT)とを下記式(3)の関係とすることが好ましい。
D(IBT)>D(BT) ・・・ 式(3)
ここで、ブラシ繊維径とは、ブラシ1本(ブラシが撚糸の場合は撚り合わされた状態の1本)あたりの径をいう。
より具体的には、D(IBT)は3.3〜22デシテックス(3〜20デニール)の範囲とすることが好ましく、4.4〜11デシテックス(4〜10デニール)の範囲とすることがより好ましい。また、D(BT)は0.8〜6.6デシテックス(0.7〜6デニール)の範囲とすることが好ましく、1.1〜3.3デシテックス(1.0〜3デニール)の範囲とすることがより好ましい。
そして、本発明者等の検討では、D(IBT)をD(BT)に対して大きくすればするほど、べた画像についての中間転写ベルト上の転写残トナーが減少していくことがわかった。
また、本発明においては、前記式(1)の関係を満たすために、中間転写ベルトに対して備えられたブラシのブラシ周速度をVb(IBT)、前記転写搬送ベルトに対して備えられたブラシのブラシ周速度をVb(BT)としたとき、Vb(IBT)とVb(BT)とを下記式(4)の関係とすることが好ましい。
Vb(IBT)>Vb(BT) ・・・ 式(4)
ここで、周速度とは、ブラシロールの先端部における速度である。
より具体的には、Vb(IBT)は中間転写ベルトの循環速度(100〜500mm/sec程度)に対して−0.5〜−2.0倍(−は中間転写ベルトの循環方向に対し逆方向を意味する、以下Vb(BT)の場合も同様)の範囲とすることが好ましく、−1.0〜−1.5倍の範囲とすることがより好ましい。また、Vb(BT)は転写搬送ベルトの循環速度(100〜500mm/sec程度)に対して−0.1〜−1.0倍の範囲とすることが好ましく、−0.2〜−0.5倍の範囲とすることがより好ましい。
そして、本発明者等の検討では、Vb(IBT)をVb(BT)に対して大きくすればするほど、画像背景部についての中間転写ベルト上の転写残トナーは若干増加するものの、べた画像についての転写残トナーは大きく減少することがわかった。
このように、前記式(3)(D(IBT)>D(BT))、あるいは式(4)(Vb(IBT)>Vb(BT))の関係とすることで、ブラシと転写搬送ベルトとの機械的な衝撃力を小さくでき、トナー飛散による転写搬送ベルトへのトナー付着、用紙裏面汚れを防ぐことができる。
さらに、本発明においては、前記式(1)の関係を満たすために、中間転写ベルトに対して備えられたブラシのブラシ抵抗をR(IBT)、前記転写搬送ベルトに対して備えられたブラシのブラシ抵抗をR(BT)としたとき、R(IBT)とR(BT)とを下記式(5)の関係とすることが好ましい。
R(IBT)>R(BT) ・・・ 式(5)
ここで、ブラシ抵抗とは、ブラシロールに一定の電圧を印加したときのブラシの電気抵抗であり、ブラシロールをAlなどの金属板に押し当てて電圧を印加したときに流れる電流値から求めることができる。
例えば、ブラシ外径が17.5mm、シャフト径が12mm、ブラシ幅が320mmのブラシロールの場合には、金属板への食い込み量を1.0mmとし、抵抗計(アドバンテスト社製、R8340A)により300V印加して測定することができる。
抵抗が低いブラシでは、ベルトへの電荷注入が発生するために、同じ電流を流した時に、ブラシとベルトとの吸着力は抵抗低い時のほうが弱くなるため、抵抗低い時にブラシとベルトの衝撃力を小さくできる。したがって、ブラシ抵抗を前記式(5)の関係とすることにより、ブラシと転写搬送ベルトと吸着力を小さくすることができ、ブラシの衝撃力を小さくできる。
より具体的には、R(IBT)は6〜10logΩの範囲とすることが好ましく、5.5〜7logΩの範囲とすることがより好ましい。また、R(BT)は5〜8logΩの範囲とすることが好ましく、5.5〜7logΩの範囲とすることがより好ましい。
次に、感光体ドラム(像担持体)に近接し設けられたクリーニング装置(クリーニング手段)(以下、「感光体クリーナ」という場合がある)について説明する。
図1における1次転写ローラ22と感光体ドラム12とが転写ベルト20を挟持する位置から、感光体ドラム12の回転方向(矢印A方向)へ少し進んだ位置には、感光体ドラム12の表面12Aを清掃して転写残留の廃トナーT(図4参照)等を除去するクリーニング装置34が配設されている。
クリーニング装置34の構成の詳細を図4に示す。
クリーニング装置34は、感光体ドラム12に近接して配置され、感光体ドラム12に対向する側に開口するクリーナハウジング36を備えている。クリーナハウジング36の下側開口端部には、シール部材38が固定されている。シール部材38は、感光体ドラム12とクリーニング装置34との間の隙間をほぼ塞ぎ、クリーニング装置34内の廃トナーT等が外部へ漏れるのを防ぐ。
シール部材38よりも感光体ドラム12の回転方向(矢印A方向)下流側には、感光体ドラム12表面に先端部50Aが当接するクリーニングブレード(ブレード)50が設けられている。このクリーニングブレード50は板厚が1.5〜3.0mmの範囲のウレタンゴム等の板状ゴム部材からなり、断面L字状の板金からなる圧力印加プレート52に基端部50Bが接着されている。圧力印加プレート52の屈曲内側には、ホルダー54が配置されている。圧力印加プレート52は、このホルダー54に止めネジ56で固定されている。ホルダー54は、回転軸54Aを備え、回転軸54Aを中心に回転可能とされている。圧力印加プレート52の一端部(図4の左側端部)には、貫通孔52Aが形成され、スプリング58の一端側が取り付けられており、このスプリング58の他端側はフレーム60に取り付けられている。
図4に示されるように、クリーニング装置34の下部には螺旋オーガ48が設けられている。螺旋オーガ48は、クリーニングブレード50からクリーニング装置34内を浮遊して落下した廃トナーT等を一旦受け入れた後、廃トナーT等をクリーニング装置34から排出するようになっている。
本発明においては、クリーニング装置34におけるクリーニング部材としては、ブレードであっても、前記のようなブラシであっても、さらには磁気ブラシであってもよい。そして、これらのクリーニング部材と感光体ドラム12との摩擦力は、前記1次クリーナ及び2次クリーナにおけるブラシの先端力が式(1)の関係を満たしていれば特に制限されない。
しかし、前記のように、1次転写クリーナをすり抜けたトナーは、1次転写部での電界によって感光体ドラム12に戻るように、ブラシに印加される極性が決められる。したがって、1次転写クリーナからすり抜けたトナーを、感光体クリーナで次の画像に影響が出ないレベルにまでクリーニングする必要がある。
このため、特に感光体クリーナのクリーニング部材としてブレードを用いる場合には、該ブレードと像担持体との摩擦力をF(PC)としたとき、F(PC)と前記Fb(IBT)とを下記式(2)の関係とすることが好ましい。
F(PC)>Fb(IBT) ・・・ 式(2)
すなわち、わずかな量のベルトとの付着力の大きいトナーが2次転写クリーナからのすり抜けた場合でも、1次転写部での転写電界で感光体に戻されたトナーが確実にクリーニングされるように、感光体に対するクリーニング力を高めた構成とすることで、クリーニングが困難な小粒トナーや球状トナーであってもクリーニングを行なうことができる。
なお、前記F(PC)はトナーとブレードとの摩擦係数をμ、ブレードの押圧をN(N)としたとき、μNで表されるものであり、具体的には、感光体の回転トルクを測ることで、感光体に働く摩擦力F(PC)として測定することができる。
そして、本発明においてF(PC)は4〜20N/mの範囲であることが好ましく、5〜12N/mの範囲であることがより好ましい。
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、1次転写クリーナ及び2次転写クリーナにおけるブラシの先端力の大小関係を定めたことにより、特に小径トナーを用いた場合でも、トナー飛散による2次転写部材へのトナー付着、用紙裏面汚れの発生を防止し、さらに、感光体クリーナにおけるブレード摩擦力との大小関係を定めたことにより、中間転写体、2次転写部材にクリーニング機構を設けた場合でも、装置全体としてクリーニング不良の発生を抑制することができ、長期にわたって高画質な画像を安定して得ることができる。
<試験例>
上記実施形態の作用を確認するため、以下のような比較試験を行った。
(評価装置)
富士ゼロックス製カラー複合機DocuCentre Color 500の2次転写部を、図1に示すような、クロロプレンゴムを用いた転写搬送ベルト(厚さ:0.6mm、抵抗:8logΩ)に導電性ブラシを備えた2次転写クリーナを設けた構成とし、中間転写ベルトとしてポリイミド基材上にエピクロルヒドリンゴム層とフッ素樹脂の表面層とを設けたベルト(厚さ:0.7mm、抵抗:9logΩ)使用し、同様に導電性ブラシを備えた1次転写クリーナを設けて、評価用の画像形成装置とした。
前記2次転写クリーナにおいて、2本の導電性ブラシはそれぞれ転写搬送ベルトの回転方向とは逆回転方向に回転する。ここで、ブラシとしてはナイロン樹脂を導電化した2デニール(2.2デシテックス)のナイロンブラシ繊維を、密度12万本/インチのブラシとしたものを用いた。また、ブラシロールの外径は17.5mm、シャフトの径は12mmとし、ベルトへの食い込み量を1.0mmとした。このブラシロールを、表面速度260mm/secで回転する転写搬送ベルトに対し、ベルトとは逆方向に78mm/secで回転させ、ブラシの先端力が0.4N/mとなるように設定した。
なお、ブラシロールのブラシ抵抗は106Ωであった。
また、前記1次転写クリーナにおいては、6デニール(6.7デシテックス)のナイロンブラシ繊維を用いた以外は2次転写クリーナに用いたブラシロールの構成と同様のブラシロールを、同様の食い込み量となるように中間転写ベルトに対して装着し、表面速度260mm/secで回転する中間転写ベルトに対し、ベルトとは逆方向に390mm/secで回転させ、ブラシの先端力が2.2N/mとなるように設定した。
なお、ブラシロールのブラシ抵抗は107Ωであった。
さらに、クリーニングブレードとしては厚さ2mm、長さ320mmのウレタンゴムブレード(トナーに対する摩擦係数:0.3)を用い、ブレード押圧を29.4N/m(3gf/mm)とした(摩擦力:8.8N/m)。
評価条件としては、以下とした。
(現像剤)
トナーとしては、スチレン/n−ブチルアクリレート/β−カルボキシエチルアクリレート共重合体からなる樹脂微粒子と、マゼンタ顔料を含む着色剤粒子と、ポリエチレンワックスを含む離型剤微粒子とを用いて、乳化重合凝集法により作製したマゼンタトナー(体積平均粒径:3.6μm、形状係数SF1:115(クリーニングに対するストレスが大きい球状形状)を使用し、これをシリカ処理したものと、フェライト粒子表面にカーボンブラックが導電剤として分散されたポリメチルメタクレート共重合体をコートした体積平均粒径が45μmのキャリアとを、トナー濃度(TC)が8質量%となるように混合した2成分現像剤を用いた。
(印字条件)
装置としては、クリーニングに対するストレス条件を付加するため、帯電器をスコロトロンから接触式の帯電ロール(弾性層がカーボンブラックを含むSBRからなり、その表面にイオン導電剤を含有するECOを成膜し、さらにその表面にカーボンブラックとSnO2を含有するポリアミド表面層を形成したもの、体積抵抗率:1×108Ωcm)に置き換え、帯電ロールへの印加電圧をAC電圧で1.6kV(Peak to Peak)、周波数を2kHzとした。このような接触式の帯電は、放電により感光体表面エネルギーを増大させて濡れ性を増加させ、その結果摩擦力を向上させることからクリーニングには大きなストレスとなる。さらに試験環境は、放電生成物によるクリーニングへのストレスが大きい高温高湿環境(28℃、85%RH)下とした。
上記のような条件のもと、1次転写クリーナ用ブラシ及び2次転写用ブラシの特性、条件を表1に示すように設定し、4%ハーフトーン画像について連続500枚画像出しを行った後に、両面プリントモードで走行しクリーニング性の評価を行った。
その結果、この条件では用紙裏面汚れは発生せず、感光体クリーニング不良による画質欠陥もなかった。
Figure 2006091554
なお、比較のため、1次転写クリーナ用ブラシ及び2次転写用ブラシの特性、条件を表2に示すように設定し、上記と同様のクリーニング性の評価を行った。 その結果、この条件では両面プリント時に裏面汚れが発生した。
Figure 2006091554
本発明の画像記録装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係るトナー除去装置の概略構成図である。 ブラシ先端力を測定する装置を示すもので、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本発明の実施形態に係るクリーニング装置の概略構成図である。
符号の説明
10 画像記録装置
12 感光体ドラム(像担持体)
18 現像装置(現像手段)
20 中間転写ベルト(中間転写体)
22 1次転写ローラ
24 2次転写ローラ
30、40 トナー除去装置
32 転写搬送ベルト(2次転写部材)
34 クリーニング装置
50 クリーニングブレード
81 帯電制御シート
83、86、92 ブラシロール
88 トナー回収ケース
89 回転支軸
95 アルミプレート
96 ロードセル
T 廃トナー

Claims (1)

  1. 少なくとも、表面に潜像が形成される像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像することにより該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写する1次転写部材と、前記中間転写体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する2次転写部材と、を備える画像形成装置において、
    前記中間転写体及び前記2次転写部材に近接して設けられたトナー除去手段のクリーニング部材としてブラシが備えられ、中間転写体に対して備えられたブラシの先端力をFb(IBT)、2次転写部材に対して備えられたブラシの先端力をFb(BT)としたとき、Fb(IBT)とFb(BT)とを下記式(1)の関係とすることを特徴とする画像形成装置。
    Fb(IBT)>Fb(BT) ・・・ 式(1)
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